黒執事

2017年02月14日

『黒執事 Book of the Atlantice』『破門 ふたりのヤクビョーガミ』をmovix亀有4,1で観て、どちらもおもろいやんふじき★★★,★★★

◆『黒執事 Book of the Atlantice』
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▲そんなんバカにしたもんでもないで。
五つ星評価で【★★★おっ意外と面白いじゃん】
原作未読。
予告編を見て、少女マンガ調の美形キャラが山ほど出てきてポーズ取るような、いわばニチアサのホスト男優いっぱいいっぱいの状態にちょっと辟易してたんだが、実際に本編を見るとそんなに不必要に美形がボコボコ出てくる訳でもなく(と言うか老齢以外の不細工はいない世界なのだが)見所もあって、そこそこ面白かったりした。
ただ顔見せで出てる感の強いWチャールズ(女王付き)とドルイット子爵(医者)なんかはいらんメンツだろう。美形悪役を隠すならイケメンの中という事でストーリー上の弾幕変わりに連れてこられてるのかもしれないが最終的なフォローも薄いし、やっぱいらんのじゃないかなー。

タイタニックにゾンビと黒執事と死神の揉め事を突っ込んだというコンセプトだが、ゾンビが話のあちこちでいつもウロウロしてるのはけっこう邪魔。確かにゾンビってモブ群衆その物で、いつでもどこでもウロウロしててしょうがない存在なのだが、場面場面で制圧してゼロクリアとかしてしまえばいいのに。

人を越える存在の悪魔(=黒執事)と同レベルの死神を複数連れてきてしまったので、ある意味、セバスチャン(=悪魔=黒執事)の優位性は頭打ちになった。だからこそ、セバスチャンが相手に記憶を読み取られるという事態にもなるし、あの記憶の描写はなくても成り立つがなかなか親切でいい出し物だった。ただ、それでも最後に一番の優位性を示すのは主人公であるセバスチャンでないといけないのではないか。そこはちょっと薄めだったと思う。ちょっと登場人物を多くし過ぎて話のバランスを失ってしまったのだろう。

話の中ではリズのエピソードが一番グッと来た。
誰もが自分にありすぎる物を嫌悪し、自分を変えたがっている。
でも、他人に見せたくない自分を晒してでも
その人を失う訳にはいかないというのは、実は恥ずかしいくらい「純愛」で、
そういうのをこういういかれた話の中心に「ドボン」と投入されるのはたまらない。
逆にその「純愛」の対極が赤髪の死神で、あーゆー五月蠅いのが跳梁跋扈してるから
リズの「純愛」が生きるのかもしれない。

葬儀屋もなかなか。抜け目のない感じの演技がすんげー声優さん上手い。

主人公サイドから見て、今回の劇場版は「引き分け」ないしは「負け」でしかない状況だが(散々苦労した挙句、首謀者を捕まえられず、ほうほうの体で辛うじて生き延びた)、シエルとリズの関係性が強まったラストを見るのは観客として全く悪くない。


◆『破門 ふたりのヤクビョーガミ』
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▲相変わらずジャニさんの映画の写真は少ない。北川景子単体の写真すらようけない。
五つ星評価で【★★★ノリ】
冷静に考えると、同日鑑賞の『黒執事』同様、これも主人公二人が詐欺師にヒドイ目に会わされて、ほうほうの体で帰ってきて、元から持っていた物を剥奪されたりもする、どちらかと言うと負け試合な話だ。その詐欺も大したコン・ゲームが展開される訳でもないのだ。それでも面白いのは『黒執事』同様、勝ち負け以外でグータラビンボー兄ちゃんの成長が見えたり、イケイケヤクザの不撓不屈が見えたり、その辺が負けムードを取り払っているからだ。そしてノリがいい。テンポがいい。すーっと進む。これが大事。

主演の二人は佐々木蔵之介と関ジャニ∞の横山裕。
横山裕なんか等身大でいつも通りだろうけど、
佐々木蔵之介はビンビンにヤクザで思ったより似あう。
いや、本当、演技がいいんだと思いますわ。

出番が少ない中、いい空気だしてるのが北川景子とキムラ緑子。これ、普通の人の役だからかな。
國村隼(ペルグリン國村(笑))、木下ほうかなんていつも通りヤクザだものなあ。
宇崎竜童なんてゴジラと戦った経歴引っ提げて今回はヤクザ。抑えみたいな役だったけど、ゴジラとタイマン張ったなんて経歴そうそう持ってないから、、、北川景子がセーラーマーズのコスプレで宇崎竜童に捕まってヒロポンとか打たれながらガンガンやられちゃうなんてムービーを涙を流しながら見たい気がする。それで借金で固められた橋本マナミとレズのAV撮らされたり。あー闇の連想が止まらん。その頃、橋本功はドッグフードの材料としてその一生を終えました、見たいな。

あっ、一見「清楚」にしか見えない佐々木蔵之介の内縁の妻役、中村ゆりは案外背中にもんもんとかしょってそう(はないにしても昔レディースの総長だった過去くらい持ってそう)。

橋本功は別に問題はないけどいつも通りだ。『家族はつらいよ』と何ら変わらない。サングラスかけてるくらいの違いだ。西田敏行でも全然OKな気がする。


【銭】
『黒執事 Book of the Atlantice』:新聞屋系のロハ券もらった。
『破門 ふたりのヤクビョーガミ』:新聞屋系のロハ券もらった。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
黒執事 Book of the Atlantice@ぴあ映画生活
破門 ふたりのヤクビョーガミ@ぴあ映画生活
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黒執事 Book of the Atlantice@ペパーミントの魔術師
黒執事 Book of the Atlantice@beatitude
破門 ふたりのヤクビョーガミ@ペパーミントの魔術師
破門 ふたりのヤクビョーガミ@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
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黒執事 Book of Murder 上巻@死屍累々映画日記
黒執事 Book of Murder 下巻@死屍累々映画日記

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2014年11月25日

『黒執事 Book of Murder 下巻』をシネリーブル池袋2で観て、感想は死して十年敵に知られぬよう隠せよふじき★★

五つ星評価で【★★話は終わったが、あまりどうのこうの言いたくない】
  
前編で推理ドラマ風に仕立てておいて、
後篇それをそのまま持続するのかというと、
そうのようでもなく、そうのようでもあり。

何と言っても
主人公のセバスチャンが死なない存在である事が観客にも分かっている上、
推理ドラマに必要な整合性に関して、ありえない行動力で無化してしまうので、
言ったもん勝ち状態で何でもありじゃんになってしまうのだ。
もともと推理ドラマにするのが無理な設定なのだ。

基本、万能であるに関わらず、セコセコ死んだふりを持続するため
行動を制約されるセバスチャンがコントちっくに馬鹿らしい(いい意味で)。
まあ、これで激怒するような客は、元々劇場に足を運んだりしないだろう。

なんかひたすらスタイルばかりが強調されるゆる〜い話は
妙に癒されモードで気持ちがいい。
世の中、こんなんでもい〜んだな、きっと。
なんで比較的ひどい話ではあるが、これはこれでこんなんでいいんだろ。

下巻の最後の方に出てくる、事件の推理にも関わる重要なキャラは
TV版のゲストキャラらしい。そんなんいきなり脈絡なく出すなよ。
サイボーグ009で、実は隠してましたけど、10人目のサイボーグがいつも黒子として随行してたんですって言い出すようなもんじゃないか、それ。必要なルールを守ってちゃんとやろうよ。ちゃんと。


【銭】
1300円均一料金。

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黒執事 Book of Murder 下巻@ぴあ映画生活
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2014年11月03日

『黒執事 Book of Murder 上巻』をシネリーブル池袋1で観て、感想は下巻まで待てだよふじき★★

五つ星評価で【★★話の途中だから、これだけじゃ何とも言えない】
  
60分の中編で1300円。
というか、前後編合わせて2時間なのに、
二回に分けて2600円徴収するという事か。ゲスい商売よのう。
まだ前編しか見てないけど物足りない感があって、
二分するほどの話じゃないと推測してる。

「セバスチャン死す」ってコピーがそもそも、
黒執事というコンテンツのルールに違反してる。
家電量販店の閉店セールみたいに「終わりじゃない感」が濃厚だ。
「セバスチャン完全に死す」と書いてないから蘇って来るだろう、きっと。


【銭】
1300円均一料金。

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2014年01月30日

『黒執事』を109シネマズ木場6で観て、意外に好きだぞこれふじき★★★★

五つ星評価で【★★★★推理はC級だがアクションが小気味いい】
  
確か原作マンガを1巻だけ読んだ。
「原作とは設定変えます」と言い切って、
時代背景やキャラクターの属性変更を行っている。
これは原作の精神やニュアンスを残すための作業であり、
表面上の相違点は増えたが、マンガの実写化としてかなり誠実なやり方だと思う。

で、ぶっちゃけ、主役は黒執事なので、
水嶋ヒロが役を的確にこなしていれば何ら問題はなく、
問題ないどころか、お釣りがくる出来だった。
原作キャラ通り、もっと髪を撫でつけて撫でつけて、
スーツも普通のクラシックな物の方が良さげであるとは思うが、
水嶋ヒロの好演の前には大きな問題ではない。

話は推理ドラマ仕立てだが、大した筋立てではなく、
「坊ちゃん」の推理力がサブ見せ場になる筈なのに、
あまりに定型な話と、他に候補者がいない真犯人の前に、
バタバタまんまと計略に乗せられてる「坊ちゃん」みたいになってしまい、
ゴーちゃんはそういった意味では損な役を引いた形だ。
ゴーちゃんの演技は、今回は喜怒哀楽が薄い役なのでOK
(ゴーちゃんの喜怒哀楽は演技が暑苦しい)
ただ、どうしても顔が普通に下膨れゴーちゃんなので、
「坊ちゃん」ぽくはない。眼帯も似合わないから
目の設定と合わせて、やめちゃえば良かったのに
(どうせマンガと別人の設定なのだから)。
服のデザインで頭が悪く見えるような、
でっかいリボンタイを付けさせられてて、果てしなくかっこ悪い。

あ、回想シーンに出てくるゴーちゃんの子供時代の女の子が可愛い。

ドジっ子メイド役の山本美月のアレはよい。
しかし、「眼鏡の度が合わない」くらいの言訳があってもいいだろ。

優香はワハハハハハハハ。
まあ、『恋に歌えば』みたいに踊りださなくてよかった。
『輪廻』の、普段はキョトンとしてるけど、
追い込まれるとバリ必死みたいな演技の延長である、と言える。
そう言えば、タニタは見損なったなあ。
これだけの演技をしたら、次はバラエティーで熱いおでんを食うとか
シレっとリアクション芸の一つもやってそうな気がする。・・・なんて恐ろしい子。

最初に出てくるヤクザの橋本さとしは儲け役。
安田顕、岸谷五朗は妙な空気を醸し出しただけでタイムアップしたのが残念。

って事で、ストーリーに難はあるけど、
いろいろ極限なキャラが極限なアクションや、
極限な駆け引きをする、この映画はかなり気に入った。
こういうの気にいる自分の頭の悪さがなかなか好き。

こんなにビジュアルな映画なのに、
ポスターやチラシのデザインの美麗さが中途半端なのはとてもよくない。


【銭】
109メンバーカードの6回入場分のポイントと引き換えに無料入場。

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PS オカリナの代わりに愛で縛る変形の『悪魔くん』なんだな。
PS2 みんな華やかにパラレル・ワールドで華美な装いを身に付けているというのに
 伊武雅刀だけはいつも通り、全くテイストが変わらない伊武雅刀なのであった。
PS3 安田顕が『変態仮面』の時の衣装で同じ役を演じていたら
 映画の世界観がただそれだけで成立しなくなって面白かったかもしれない。
PS4 宮川一郎太が「えっ、そんな役なの」って小さい役。
 チラシに名前も載ってないし。

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