白石晃士

2015年01月18日

『殺人ワークショップ』をUPLINK Xで観て、冒涜に酔い酔いふじき★★★★

初春のあまり記憶にない映画の感想をボコボコつぶしてく祭り(2014年の鑑賞作品を潰していくぞ)。

五つ星評価で【★★★★白石晃士にまた震えろ】  

『ある優しき殺人者の記録』以上にテイストとしてはヤバい作品。
でも、そういうのを目を覆うようにしながら隙間から見るのが
映画マニアの醍醐味よお(本当か?)。

この映画内での殺人の価値観は次のような物だ。

人はあまりに人の尊厳を踏みにじられる行動を取られた場合、
相手を殺してしまう、事も許される。
そして、その延長として、覚悟さえあれば、
前向きにどんどん人を殺していい。
いや、人を殺さない方がおかしい。
何故、あなたは人を殺していないのか。

もう、この価値観の設定がぶち切れている。
面白くてたまらない。
そして、この自分とかけ離れている筈の価値観が、
映画を見ていると自分に侵食してくる、楽しさったらない。

『殺人ワークショップ』という作品は、
映像俳優コースの実習作品として作られているので、
巨星のように映画の中心に君臨する狂人・宇野祥平以外は
だいたい素人の役者さんで撮られている。

その素人の役者さんの日常が、明らかにこの映画によって
侵食されているだろうとしか思えない、
凄みのある映像はやっぱり必見だと思う。


【銭】
一般1600円の興行だったが、『ある優しき殺人者の記録』の半券割引で200円安い1400円で鑑賞。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
殺人ワークショップ@ぴあ映画生活

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『ある優しき殺人者の記録』を新宿バルト9−2で観て、期待通りにブルブルふじき★★★★

初春のあまり記憶にない映画の感想をボコボコつぶしてく祭り(2014年の鑑賞作品を潰していくぞ)。

五つ星評価で【★★★★白石晃士に震えろ】  

今、出す作品、出す作品が傑作か、問題作である白石晃士を見逃す訳にはいかない。バルト9なんて劇場としては嫌いだけど、正規料金1800円を払って行ってきました、って程度には意気込み強い。意気込み強いのにずっとレビュー書けなかったのは、ついついいい映画のレビューをためちゃう悪癖からである。だから、今後、有名になるならないは別として、白石晃士の名前を見かけたら劇場に馳せ参じてほしい。凄く好きか、全然嫌いかに分かれそうだが、まあ、毒になるか薬になるかは試してもらわんと。

と言う訳で、『ある優しき殺人者の記録』も唸った。
勿論、どうなったか言及は避けるが、この映画のラストの閉じ方はそんなに好きではない。なのに、途中までの息詰まる展開で、この映画がつまらないとか、ダメだとかは口が避けても言えない。この物語に翻弄される感覚がたまらなく好きだ。

強い映画です。面白いとかつまらないとかという評価ではなく、
強い、弱いで明らかに強い映画。
それにしても、わざわざ韓国に行って
実にバチ当りな物を撮ってきやがって、白石晃士ステキすぎる。

韓国から主演二人。
ヨン・ジェウク(連続殺人犯容疑者)
キム・コッビ(容疑者の幼馴染、レポーター)
やっぱ、『息もできない』のキム・コッビの居住まいは実にいい。
いるだけで、空気がリアル、かつ、映画的になる。

日本から共演二人。
米村亮太朗と葵つかさ。
事件に巻き込まれる日本人観光客カップルだが、
この二人の狂いっぷりが半端なく良い。
特に米村亮太朗のキレっぷりは、
普通にキレた人をただ単に連れてきて
役者に仕立てたかのように見える実に見事なキレっ振りだ。

まだまだ、面白い映画はあります。
ただ、他の人が見て、本当に面白いのだろうかと躊躇する事もあるけど。


【銭】
珍しく正規料金1800円を大盤振る舞いに支払って鑑賞。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
ある優しき殺人者の記録@ぴあ映画生活

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