栗山千明
2014年03月17日
『エクステ』『男痕』をシネマヴェーラ渋谷で観てやっぱ園はやりよるねえふじき★★★,★★
特集上映「園子温監督特集」から1プログラム。
◆『エクステ』
五つ星評価で【★★★園監督は感覚が変なんだ、これ、単品では大したことないけど】
劇場公開時(2007年)に観てるので二回目。
栗山千明は栗山千明だ、かーいー。だが、可愛すぎるほどではない。
大杉漣が「変」を演じているが、想定範囲内の「変」に収まっていて痛々しい。
前後の園子温の映画で泉のように湧き出る「血」の代わりに、
海を水源とするかのように大量の「毛」が湧き出す。
このビジュアルの異質さがとても異常で面白いのだが、
大杉漣が周りを踊りまわって集中力を薄めたりする。
◆『男痕』
五つ星評価で【★★映像が痺れる/でも眠い】
大蔵のいわゆる専門館でかかるホモ映画。
色や音が日本映画(というより成人映画)とは思えないかっこよさ。
役者も外国のホモ映画に負けていない。多分、真剣だからだろう。
いっさいセリフがないのも作品の世界を作るのに貢献しているが、
やはりセリフのなさで後半眠気に襲われてるうちに終わってしまった。
ホモ映画館に行くのはつらいが、機会があれぱもう一回観たい。
【銭】
シネマヴェーラの会員割引で1000円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・エクステ@ぴあ映画生活
・男痕 THE MAN@ぴあ映画生活
◆『エクステ』
五つ星評価で【★★★園監督は感覚が変なんだ、これ、単品では大したことないけど】
劇場公開時(2007年)に観てるので二回目。
栗山千明は栗山千明だ、かーいー。だが、可愛すぎるほどではない。
大杉漣が「変」を演じているが、想定範囲内の「変」に収まっていて痛々しい。
前後の園子温の映画で泉のように湧き出る「血」の代わりに、
海を水源とするかのように大量の「毛」が湧き出す。
このビジュアルの異質さがとても異常で面白いのだが、
大杉漣が周りを踊りまわって集中力を薄めたりする。
◆『男痕』
五つ星評価で【★★映像が痺れる/でも眠い】
大蔵のいわゆる専門館でかかるホモ映画。
色や音が日本映画(というより成人映画)とは思えないかっこよさ。
役者も外国のホモ映画に負けていない。多分、真剣だからだろう。
いっさいセリフがないのも作品の世界を作るのに貢献しているが、
やはりセリフのなさで後半眠気に襲われてるうちに終わってしまった。
ホモ映画館に行くのはつらいが、機会があれぱもう一回観たい。
【銭】
シネマヴェーラの会員割引で1000円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・エクステ@ぴあ映画生活
・男痕 THE MAN@ぴあ映画生活
2014年02月22日
『野蛮なやつら』『キル・ビル』を新橋文化で観て、悪くない二本だふじき★★★,★★★
◆『野蛮なやつら』
五つ星評価で【★★★オリバー・ストーンはゃんと娯楽映画にしてくれるんで安心】
アーロン・ジョンソン(頭脳)とチャニング・テイタムテイラー・キッチュ(腕)の、
アマチュア・マリファナ業者が市場を独占しようとするマフィアに
ブレイク・ライブリー(共通の恋人)を誘拐拉致され、反撃に攻じるまで。
主役を張るアーロン・ジョンソン、チャニング・テイタムテイラー・キッチュ、
堂々と渡り合う麻薬カルテルの女ボス、サルマ・ハエック、
そして、間に立つ有象無象としてジョン・トラボルタにベニチオ・デル・トロ、
この辺りの全員が全員、一癖あって食えない感じがなかなかいい。
ただ一つ。誘拐監禁拉致されるブレイク・ライブリーに今一つ魅力がないのだ。
何かね、ドナルド・サザーランドっぽい顔立ちなの。
それじゃあんまりだって言うんなら中島美嘉。どうも、あんまねえ。
いい男優をいっぱい連れて来られてもホモじゃないからねえ。
暴力を受け入れられなかったアーロン・ジョンソンが
徐々に暴力に麻痺していってしまうところはうっすら見どころ。
◆『キル・ビル』
五つ星評価で【★★★見直すと部分部分は凄くいいけど、やはり全体のコントロールは効いていない】
久しぶりに見直し(ファーストランから2回目か3回目か?)。
ああ、やっぱり面白い。音楽が上手いなあ。日本語セリフがへぼいなあ。
ユマ様美しいなあ。
栗山千明の頑張り感が際立つなあ。でも栗山千明は紺ソクが良かったのになあ。
手拍子の殺陣で『江戸の牙』を思い出す。
『ジャンゴ』同様、無駄に長い。
『ジャンゴ』も『キルビル(1&2)』もどちらも100分弱一本で撮る内容。
にしても、ライダースーツも、音楽も、どこをどう切り取っても宣伝パッケージとして、こんなにカッコよく宣材作れちゃう映画はない。
【銭】
前売券使用で700円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・野蛮なやつら/SAVAGES@ぴあ映画生活
・キル・ビル@ぴあ映画生活
五つ星評価で【★★★オリバー・ストーンはゃんと娯楽映画にしてくれるんで安心】
アーロン・ジョンソン(頭脳)と
アマチュア・マリファナ業者が市場を独占しようとするマフィアに
ブレイク・ライブリー(共通の恋人)を誘拐拉致され、反撃に攻じるまで。
主役を張るアーロン・ジョンソン、
堂々と渡り合う麻薬カルテルの女ボス、サルマ・ハエック、
そして、間に立つ有象無象としてジョン・トラボルタにベニチオ・デル・トロ、
この辺りの全員が全員、一癖あって食えない感じがなかなかいい。
ただ一つ。誘拐監禁拉致されるブレイク・ライブリーに今一つ魅力がないのだ。
何かね、ドナルド・サザーランドっぽい顔立ちなの。
それじゃあんまりだって言うんなら中島美嘉。どうも、あんまねえ。
いい男優をいっぱい連れて来られてもホモじゃないからねえ。
暴力を受け入れられなかったアーロン・ジョンソンが
徐々に暴力に麻痺していってしまうところはうっすら見どころ。
◆『キル・ビル』
五つ星評価で【★★★見直すと部分部分は凄くいいけど、やはり全体のコントロールは効いていない】
久しぶりに見直し(ファーストランから2回目か3回目か?)。
ああ、やっぱり面白い。音楽が上手いなあ。日本語セリフがへぼいなあ。
ユマ様美しいなあ。
栗山千明の頑張り感が際立つなあ。でも栗山千明は紺ソクが良かったのになあ。
手拍子の殺陣で『江戸の牙』を思い出す。
『ジャンゴ』同様、無駄に長い。
『ジャンゴ』も『キルビル(1&2)』もどちらも100分弱一本で撮る内容。
にしても、ライダースーツも、音楽も、どこをどう切り取っても宣伝パッケージとして、こんなにカッコよく宣材作れちゃう映画はない。
【銭】
前売券使用で700円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・野蛮なやつら/SAVAGES@ぴあ映画生活
・キル・ビル@ぴあ映画生活
2013年11月17日
『劇場版ATARU』を109シネマズ木場5で観て、これはマドマギの呪いか?ふじき★★
五つ星評価で【★★ふほほほほほほ(ダメ笑)そして、でも、もしかしたら】
TVドラマ未見。
まあ、映画だけ観ていてもアウトラインは掴める作りにはなってるけど、
堀北真希の事件がTVでどこまで取り上げられ、TVでどう決着が付いたかを
提示しないのは甚だ一見さん(俺)に不親切であると言えよう。
で、評判通り難物の映画だった。
一見さんが口を揃えて「あれは何?」と思うのは異常な演技演出だろう。
おそらくTVでもあの演技演出をしていたのだろうから、
TVから継続して見ていた人には違和感はないに違いない。
異常にエキセントリックな栗山千明と北村一輝、田中哲司に中村靖日。
このアタルの周りの中央人物が縦横無尽に
シリアスな展開を破壊する必要もないのにバリバリに粉砕しながら
話だけは前に進めていく。
周りでお祭りのような騒ぎが行われているというのに、
中居正広演じるアタルはぶれない。
『レインマン』のダスティン・ホフマンから孤高を抜いて、
山下清と「初めてのお使い」を加えた風である。
異能の幼稚園児であり、普通に町中で見たら「ああ、やだかも」と思う身体障害者だ。
その「『ああ、やだかも』と思う身体障害者」イメージを隠蔽して、
チャーミングに錯覚させる為にあの過剰な演技の弾幕が必要なのか?
(観客も変なテンションと同化し、中居正広をファンタジーな存在と誤認する)
もしくは、
「中居正広がバラエティとそんなに変わらない風に見えるけど、
ちゃんと演技してるんですよ」という事の判断基準を曖昧にする為の演技弾幕か。
(あんなん周りで堂々とやられたら演技がどうだなんて吹っ飛ぶ)
とっても変な物を見せられた感、満々だが、
必要に迫られて事は行われ、一度やり出したら止められなくなった、と推測する。
リアルタイムにTVドラマを見てないし、後追いで見る気もないので、
推測の域を脱する事はないのだが。
で、栗山千明はあんな事させられて苦労してるなあ。
それは北村一輝もいっしょだけど。
田中哲司なんて番組の生贄みたいなもんだ。
中村靖日だけは上手さで乗り切った感がある。
ドラマの出番的には、この人だけがパートみたいなもんだから
変な事やらされても痛手は少なそうだってのもあるか。
嶋田久作また出てる。よく映画出てるなあ。いい居場所にいるんだよな、いつも。
光宗薫がんばれ。これがステップアップに繋がる気は全くしないがガンバだ。
松雪泰子が全然分からんかった。ヘアピース一つで変わるもんだ。女優だなあ。
堀北もまずまず。特別な事をしてるとは思わないけどまあいいでしょ。
それにしてもネットワークに繋がるパソコン一つで、
どんな物でも爆発物に変える事が出来るみたいな設定
(もちろん厳密には色々な準備や条件が必要なのだろうけど)は、
過去例を見ないくらい、悪事実現性の垣根が低い。
もう何だって攻撃できる。
それを筆頭に、「そんなん、ありえんやろ」という御都合主義の数々は
「いや、元々ありえない話ですから」という免罪符で全部チャラになってるんだけど。
えーと、それでいいのか。
それともそれを「メタ」で楽しむ事がこのドラマの胆なのか?
最後の最後、夢落ちとか持ってこられても、きっと何の抵抗もないよなあ。
と、ここでハタと気が付いた。
堀北真希の役名って「マドカ」。
そして彼女の使うPCウィルスが「ウィザード(魔法使い)」。
わっはっは、マドマギのパロデイーじゃん。
そうすると、「マドカ」は「アタル」の世界で正しいことを為そうとして、
魔女(悪人)を退治する超越存在だ。その為に魔法を使う。
そして、彼女がもっとも注意を払わなければならないのは
自分と同じ魔法少女(正義遂行者)の立場であり、
他人から利用されれば魔女(悪人)にも成りうる「アタル」だ。
「マドカ」は「アタル」に魔女の烙印をあえて押す。
「マドカ」がもっとも救済したいのは「アタル」だから。
「マドカ」はおそらく自分なら「アタル」をコントロールして
実際に悪事に加担させる事も可能な事が分かっている。
逆に言えば「マドカ」と同じ能力を持つ者が現われれば、
「アタル」は誰にも止められない魔女(悪人)になりうるのだ。
「マドカ」は「アタル」を未来の魔女(悪人)として断罪する。
そして「マドカ」は彼女の持つ万能な魔法により、
全ての魔女(悪人)が悪事を起こさないよう呪い(祈り)をかけるのだ。
その為に世界は壊れ、再構成される。
それゆえに「マドカ」が死んだとされる世界は
「マドカ」が構成した新しい世界である。
そこでは一般法則性に縛られない。
哀悼の花を用意したいと思えば、その張り裂ける心の大きさだけ用意できるのだ。
わはははははは。
ギリギリ辻褄が合う気がする。
まあ、遊びと言っちゃえばそれまでだか。
【銭】
レイトショー料金1200円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・劇場版 ATARU‐THE FIRST LOVE & THE LAST KILL‐@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
・劇場版 ATARU‐THE FIRST LOVE & THE LAST KILL‐@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
・劇場版 ATARU‐THE FIRST LOVE & THE LAST KILL‐@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記
PS まどマギとアタル劇場版、両方見てるの俺だけっすか?
TVドラマ未見。
まあ、映画だけ観ていてもアウトラインは掴める作りにはなってるけど、
堀北真希の事件がTVでどこまで取り上げられ、TVでどう決着が付いたかを
提示しないのは甚だ一見さん(俺)に不親切であると言えよう。
で、評判通り難物の映画だった。
一見さんが口を揃えて「あれは何?」と思うのは異常な演技演出だろう。
おそらくTVでもあの演技演出をしていたのだろうから、
TVから継続して見ていた人には違和感はないに違いない。
異常にエキセントリックな栗山千明と北村一輝、田中哲司に中村靖日。
このアタルの周りの中央人物が縦横無尽に
シリアスな展開を破壊する必要もないのにバリバリに粉砕しながら
話だけは前に進めていく。
周りでお祭りのような騒ぎが行われているというのに、
中居正広演じるアタルはぶれない。
『レインマン』のダスティン・ホフマンから孤高を抜いて、
山下清と「初めてのお使い」を加えた風である。
異能の幼稚園児であり、普通に町中で見たら「ああ、やだかも」と思う身体障害者だ。
その「『ああ、やだかも』と思う身体障害者」イメージを隠蔽して、
チャーミングに錯覚させる為にあの過剰な演技の弾幕が必要なのか?
(観客も変なテンションと同化し、中居正広をファンタジーな存在と誤認する)
もしくは、
「中居正広がバラエティとそんなに変わらない風に見えるけど、
ちゃんと演技してるんですよ」という事の判断基準を曖昧にする為の演技弾幕か。
(あんなん周りで堂々とやられたら演技がどうだなんて吹っ飛ぶ)
とっても変な物を見せられた感、満々だが、
必要に迫られて事は行われ、一度やり出したら止められなくなった、と推測する。
リアルタイムにTVドラマを見てないし、後追いで見る気もないので、
推測の域を脱する事はないのだが。
で、栗山千明はあんな事させられて苦労してるなあ。
それは北村一輝もいっしょだけど。
田中哲司なんて番組の生贄みたいなもんだ。
中村靖日だけは上手さで乗り切った感がある。
ドラマの出番的には、この人だけがパートみたいなもんだから
変な事やらされても痛手は少なそうだってのもあるか。
嶋田久作また出てる。よく映画出てるなあ。いい居場所にいるんだよな、いつも。
光宗薫がんばれ。これがステップアップに繋がる気は全くしないがガンバだ。
松雪泰子が全然分からんかった。ヘアピース一つで変わるもんだ。女優だなあ。
堀北もまずまず。特別な事をしてるとは思わないけどまあいいでしょ。
それにしてもネットワークに繋がるパソコン一つで、
どんな物でも爆発物に変える事が出来るみたいな設定
(もちろん厳密には色々な準備や条件が必要なのだろうけど)は、
過去例を見ないくらい、悪事実現性の垣根が低い。
もう何だって攻撃できる。
それを筆頭に、「そんなん、ありえんやろ」という御都合主義の数々は
「いや、元々ありえない話ですから」という免罪符で全部チャラになってるんだけど。
えーと、それでいいのか。
それともそれを「メタ」で楽しむ事がこのドラマの胆なのか?
最後の最後、夢落ちとか持ってこられても、きっと何の抵抗もないよなあ。
と、ここでハタと気が付いた。
堀北真希の役名って「マドカ」。
そして彼女の使うPCウィルスが「ウィザード(魔法使い)」。
わっはっは、マドマギのパロデイーじゃん。
そうすると、「マドカ」は「アタル」の世界で正しいことを為そうとして、
魔女(悪人)を退治する超越存在だ。その為に魔法を使う。
そして、彼女がもっとも注意を払わなければならないのは
自分と同じ魔法少女(正義遂行者)の立場であり、
他人から利用されれば魔女(悪人)にも成りうる「アタル」だ。
「マドカ」は「アタル」に魔女の烙印をあえて押す。
「マドカ」がもっとも救済したいのは「アタル」だから。
「マドカ」はおそらく自分なら「アタル」をコントロールして
実際に悪事に加担させる事も可能な事が分かっている。
逆に言えば「マドカ」と同じ能力を持つ者が現われれば、
「アタル」は誰にも止められない魔女(悪人)になりうるのだ。
「マドカ」は「アタル」を未来の魔女(悪人)として断罪する。
そして「マドカ」は彼女の持つ万能な魔法により、
全ての魔女(悪人)が悪事を起こさないよう呪い(祈り)をかけるのだ。
その為に世界は壊れ、再構成される。
それゆえに「マドカ」が死んだとされる世界は
「マドカ」が構成した新しい世界である。
そこでは一般法則性に縛られない。
哀悼の花を用意したいと思えば、その張り裂ける心の大きさだけ用意できるのだ。
わはははははは。
ギリギリ辻褄が合う気がする。
まあ、遊びと言っちゃえばそれまでだか。
【銭】
レイトショー料金1200円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・劇場版 ATARU‐THE FIRST LOVE & THE LAST KILL‐@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
・劇場版 ATARU‐THE FIRST LOVE & THE LAST KILL‐@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
・劇場版 ATARU‐THE FIRST LOVE & THE LAST KILL‐@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記
PS まどマギとアタル劇場版、両方見てるの俺だけっすか?
2013年04月28日
『図書館戦争』をトーホーシネマズ錦糸町1で観て、久々に演出の力技を観たぞふじき★★★★
五つ星評価で【★★★★本来は映画として成立しえない素材をどうにかして見せた】
まず、原作は未読。
作品としての付き合いはアニメ映画1本の鑑賞のみ。
なので、詳しくはないが世界観のアウトラインは把握している。
凄いなと思ったのは、原作者がプログラムに書いている通り、
「不可能なもの」がありそうな話になっていた事だ。
これは目茶苦茶な設定の話なのである。
日本国内で公共機関同士がそれぞれの正義を通す為に武力衝突を行う。
極端な事を言ってしまうなら、
自衛隊と郵便局が戦うみたいな話だ(パチモンでありそうだ)。
もうちょっと現実的にありそうな話に持ってくるなら、
自衛隊と警察が定期的に交戦する話って・・・いや、逆にありそうにないでしょ。
そこをイカサマのように言いくるめて「あり」にしちゃったのが
原作小説の豪腕だったのだ(未読なのに偉そうな決めつけ)。
映画はその「ありそう」な状態を大きな疑問符なしに絵で納得させないといけない。
これが至難の業だ。
絵を嘘くさく見せない為にはそれなりにお金もかかるし、
衣装デザイン一つにしても間違った選択をすると
途端にインチキくささが滲んでしまう。
そうだ。
衣装デザインがよかった。
アニメ劇場版を観てて一番引いてしまったのが、
メディア良化委員会の衣装が極めて分かりやすくナチっぽかった事なのだ。
実は今回の衣装も「ナチっぽい」は「ぽい」が、
大人が着てみて恥ずかしくなるほどの非リアルがない。
そして、「図書隊」という別の軍事組織と対比して、
明らかに違う組織である事が分かりつつ、ちゃんと軍服としての機能を満たしている。
どちらの軍服もかっこいい。
さすが、日本人はヤクザと軍人やらせたら絶品と言われた民族だ。
みんなええぞ。
日本国民がみんなあの二つの軍服のどちらかを着ればいいのに、とまでは思わんが。
アパレル良化法で有害な服と女子の上着は全て焼き払え!
これが成立するなら一票入れるぞ。
特に榮倉奈々と栗山千明の衣服を全て焼き払え! 今、着てる物もだ!
きっと意図的に加わっているのは、そんなにないのかもしれないけど、
見ていて、色々な物が混じってるなあと感じた。
冒頭のナレーションと、その後の大殺戮を観て『修羅雪姫』みたいだなあ、
と思いつつ、炎のロゴで『図書館戦争』はやらんよなあと思いつつ、
嶋田久作、いつの間にかスルメのような味わいじゃ。ああ、ええのう、と思った。
「何でこんな世界になっちゃったんだ」ってセリフ、
金子ガメラの2作目か3作目でもあった、日常を越境させるいいセリフ。
「守る為に戦う」・・・平成モスラのキャッチコピーかよ!
あかん、それはかっこ悪くてあかん。
これはみんな秘密やで(って、なら、まずお前が言うな!)
直前に『ロンドンゾンビ紀行』を観てたので、
石坂浩二はあっちの映画だったら義足をゾンビに噛まれるなあ、とか。
いや、義足にミサイルを仕込んでミサイル館長004もいいなあ、
じゃあ、腕はナイフなのか、かっけー。
いっそ、両手両足義手義足で着用すると図書の力で空も飛べるし、攻撃もできる
『ライブラリアンマン』!
(『アイアンマン』と乖離してネタばらししないと分かってもらえないな、きっと)
せっかくだから「・・・OLD」とため息もついてほしい。
総括的には、世界観を成立させた豪腕を愛でながらも、
戦争シーンはちょっと長かった。
ひとそれぞれ違うのかもしれないが、
私は戦闘の趨勢や立てた戦略の動向などが分からないと
戦争シーンを楽しめないので、「ただ一心不乱に頑張りました」に見える
この映画の戦争シーンについては不満がない訳ではない。
ただ、それを補って余りある、キャストの魅力が映画に充満していた。
好き嫌いもあるだろうが、私はキャストのキャラ立ちで映画を観るので、
この映画はかなり好き(ただ長いので即座にもう一回と言われると躊躇するかな)。
後は個々の役者レビュー。
榮倉奈々
可愛い。多分、主役の女の子そのまんま。
得なのはその身長と童顔。
岡田准一くんとの対比はそれでも驚くほどではないが、
栗山千明との大きさの違いには愕然とする。
なるほど、この大きさの違いってアニメでは出づらい部分だ。
でかいけど、可愛くてたまらない。
あと、後半、葬儀式典でのタイトスカートを穿いた時の脚の美しさは異常。
訓練シーンで絞られて「ひいひい」言ってる様も可愛いが、
栗山千明と同室で絡んだり、お茶したりってシーンが乙女すぎて、すんげえいい。
基本、野郎は入れ物さえよければ「乙女」が好きに決まってる。
入れ物さえよければ、「魔女」な栗山千明ももちろん好きだけど。
岡田准一
頑張った(何で上から目線よ、俺)。
身体能力の高さが凄いのだけど、
それ以上に「あのチビ」と言われてもかっこよさが減じない武骨な強さがある。
野郎はすべからくストイックな野郎が好きなのだ。
栗山千明
栗山千明と言うだけで好きに決まってる。
喫茶で「乙女がいます」を成立させたのは
彼女自身よりも演出の上手さだと思うけど、
榮倉奈々と一緒のシーンが、どれも良いのは
彼女自身がしっかりキャラとして立ってるからだろう。
「殺すわよ」にはドキっとした。
「殺してほしい」と全国でボンクラが思ったに違いない。
福士蒼汰
仮面ライダーフォーゼ。
「俺は全図書隊員と友達になる男」と言わなかったから良かった。
「俺は全メディア良化委員会と友達になる男」とも言わなかったから良かった。
橋本じゅん
『エリートヤンキー三郎』みたいな三の線の演技しか見た事がなかったので、
いかつい顔と古参兵みたいな実行力に「ぐっ」と来た。
普通に普通の役で、いい役者じゃん。
相島一之
高音ボイスがええなあ。
慇懃無礼をやらせたらこの人の右に出る者はいない。
石坂浩二
そう言えばポケモンの声をやったんだよなあ。
仕事を選ばない人は好き。選んでポケモンの声をやったのなら、もっと好き。
田中圭
『相棒 X DAY』同様、いい感じで目立たない。
この人の顔を何となく覚えられないので、額に「田中圭」と刺青してほしい。
榮倉奈々ちゃん25才で女子高生役か。
そこを突っ込まれて、恥ずかしそうな顔をしてもらいたいなあ。
【銭】
トーホーシネマズ錦糸町はレイト割引やってて1200円。
トーホーシネマズは全トーホーシネマズでレイト割引やってほしいわあ
(対応がマチマチで、よう分からん)。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・図書館戦争@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
・図書館戦争@Akira's VOICE
・図書館戦争@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
・図書館戦争@はらやんの映画徒然草
▼関連記事。
・図書館戦争 THE LAST MISSION(実写2本目)@死屍累々映画日記
・劇場版アニメ図書館戦争
PS エンディングがジャニーズの曲じゃなくてよかった。
理不尽な強い力に対抗することを目的にした映画のエンドロールが
理不尽な強い力に負けた結果になっててはシャレにならん。
榮倉奈々が「笠原」名義で歌うってのもギリギリ、ダメかな。
まず、原作は未読。
作品としての付き合いはアニメ映画1本の鑑賞のみ。
なので、詳しくはないが世界観のアウトラインは把握している。
凄いなと思ったのは、原作者がプログラムに書いている通り、
「不可能なもの」がありそうな話になっていた事だ。
これは目茶苦茶な設定の話なのである。
日本国内で公共機関同士がそれぞれの正義を通す為に武力衝突を行う。
極端な事を言ってしまうなら、
自衛隊と郵便局が戦うみたいな話だ(パチモンでありそうだ)。
もうちょっと現実的にありそうな話に持ってくるなら、
自衛隊と警察が定期的に交戦する話って・・・いや、逆にありそうにないでしょ。
そこをイカサマのように言いくるめて「あり」にしちゃったのが
原作小説の豪腕だったのだ(未読なのに偉そうな決めつけ)。
映画はその「ありそう」な状態を大きな疑問符なしに絵で納得させないといけない。
これが至難の業だ。
絵を嘘くさく見せない為にはそれなりにお金もかかるし、
衣装デザイン一つにしても間違った選択をすると
途端にインチキくささが滲んでしまう。
そうだ。
衣装デザインがよかった。
アニメ劇場版を観てて一番引いてしまったのが、
メディア良化委員会の衣装が極めて分かりやすくナチっぽかった事なのだ。
実は今回の衣装も「ナチっぽい」は「ぽい」が、
大人が着てみて恥ずかしくなるほどの非リアルがない。
そして、「図書隊」という別の軍事組織と対比して、
明らかに違う組織である事が分かりつつ、ちゃんと軍服としての機能を満たしている。
どちらの軍服もかっこいい。
さすが、日本人はヤクザと軍人やらせたら絶品と言われた民族だ。
みんなええぞ。
日本国民がみんなあの二つの軍服のどちらかを着ればいいのに、とまでは思わんが。
アパレル良化法で有害な服と女子の上着は全て焼き払え!
これが成立するなら一票入れるぞ。
特に榮倉奈々と栗山千明の衣服を全て焼き払え! 今、着てる物もだ!
きっと意図的に加わっているのは、そんなにないのかもしれないけど、
見ていて、色々な物が混じってるなあと感じた。
冒頭のナレーションと、その後の大殺戮を観て『修羅雪姫』みたいだなあ、
と思いつつ、炎のロゴで『図書館戦争』はやらんよなあと思いつつ、
嶋田久作、いつの間にかスルメのような味わいじゃ。ああ、ええのう、と思った。
「何でこんな世界になっちゃったんだ」ってセリフ、
金子ガメラの2作目か3作目でもあった、日常を越境させるいいセリフ。
「守る為に戦う」・・・平成モスラのキャッチコピーかよ!
あかん、それはかっこ悪くてあかん。
これはみんな秘密やで(って、なら、まずお前が言うな!)
直前に『ロンドンゾンビ紀行』を観てたので、
石坂浩二はあっちの映画だったら義足をゾンビに噛まれるなあ、とか。
いや、義足にミサイルを仕込んでミサイル館長004もいいなあ、
じゃあ、腕はナイフなのか、かっけー。
いっそ、両手両足義手義足で着用すると図書の力で空も飛べるし、攻撃もできる
『ライブラリアンマン』!
(『アイアンマン』と乖離してネタばらししないと分かってもらえないな、きっと)
せっかくだから「・・・OLD」とため息もついてほしい。
総括的には、世界観を成立させた豪腕を愛でながらも、
戦争シーンはちょっと長かった。
ひとそれぞれ違うのかもしれないが、
私は戦闘の趨勢や立てた戦略の動向などが分からないと
戦争シーンを楽しめないので、「ただ一心不乱に頑張りました」に見える
この映画の戦争シーンについては不満がない訳ではない。
ただ、それを補って余りある、キャストの魅力が映画に充満していた。
好き嫌いもあるだろうが、私はキャストのキャラ立ちで映画を観るので、
この映画はかなり好き(ただ長いので即座にもう一回と言われると躊躇するかな)。
後は個々の役者レビュー。
榮倉奈々
可愛い。多分、主役の女の子そのまんま。
得なのはその身長と童顔。
岡田准一くんとの対比はそれでも驚くほどではないが、
栗山千明との大きさの違いには愕然とする。
なるほど、この大きさの違いってアニメでは出づらい部分だ。
でかいけど、可愛くてたまらない。
あと、後半、葬儀式典でのタイトスカートを穿いた時の脚の美しさは異常。
訓練シーンで絞られて「ひいひい」言ってる様も可愛いが、
栗山千明と同室で絡んだり、お茶したりってシーンが乙女すぎて、すんげえいい。
基本、野郎は入れ物さえよければ「乙女」が好きに決まってる。
入れ物さえよければ、「魔女」な栗山千明ももちろん好きだけど。
岡田准一
頑張った(何で上から目線よ、俺)。
身体能力の高さが凄いのだけど、
それ以上に「あのチビ」と言われてもかっこよさが減じない武骨な強さがある。
野郎はすべからくストイックな野郎が好きなのだ。
栗山千明
栗山千明と言うだけで好きに決まってる。
喫茶で「乙女がいます」を成立させたのは
彼女自身よりも演出の上手さだと思うけど、
榮倉奈々と一緒のシーンが、どれも良いのは
彼女自身がしっかりキャラとして立ってるからだろう。
「殺すわよ」にはドキっとした。
「殺してほしい」と全国でボンクラが思ったに違いない。
福士蒼汰
仮面ライダーフォーゼ。
「俺は全図書隊員と友達になる男」と言わなかったから良かった。
「俺は全メディア良化委員会と友達になる男」とも言わなかったから良かった。
橋本じゅん
『エリートヤンキー三郎』みたいな三の線の演技しか見た事がなかったので、
いかつい顔と古参兵みたいな実行力に「ぐっ」と来た。
普通に普通の役で、いい役者じゃん。
相島一之
高音ボイスがええなあ。
慇懃無礼をやらせたらこの人の右に出る者はいない。
石坂浩二
そう言えばポケモンの声をやったんだよなあ。
仕事を選ばない人は好き。選んでポケモンの声をやったのなら、もっと好き。
田中圭
『相棒 X DAY』同様、いい感じで目立たない。
この人の顔を何となく覚えられないので、額に「田中圭」と刺青してほしい。
榮倉奈々ちゃん25才で女子高生役か。
そこを突っ込まれて、恥ずかしそうな顔をしてもらいたいなあ。
【銭】
トーホーシネマズ錦糸町はレイト割引やってて1200円。
トーホーシネマズは全トーホーシネマズでレイト割引やってほしいわあ
(対応がマチマチで、よう分からん)。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・図書館戦争@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
・図書館戦争@Akira's VOICE
・図書館戦争@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
・図書館戦争@はらやんの映画徒然草
▼関連記事。
・図書館戦争 THE LAST MISSION(実写2本目)@死屍累々映画日記
・劇場版アニメ図書館戦争
PS エンディングがジャニーズの曲じゃなくてよかった。
理不尽な強い力に対抗することを目的にした映画のエンドロールが
理不尽な強い力に負けた結果になっててはシャレにならん。
榮倉奈々が「笠原」名義で歌うってのもギリギリ、ダメかな。
