御年賀2017『赤ちゃん教育』『僕は戦争花嫁』をシネマヴェーラ渋谷で観て、ハワード・ホークスのコメディー盤石すぎるぞふじき★★★★,★★★★

2017年01月13日

『エルストリー1976』を新宿武蔵野館2で観て、観察対象に優しく観客に不親切ふじき★★

五つ星評価で【★★サービスの視点が疎い】
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▲ベイダーとパイロットの下二枚の写真は同時提供されている1枚ものの写真をベースと考えると左右逆焼きっぽい。

『スターウォーズEP4』に出演した端役やエキストラのその後を追うドキュメンタリー。ダース・ベイダーを演じたデビッド・プラウズを除いてはごくごく普通に誰も知らない人たち。彼等の生活・信条、SWとの付きあい方などをインタビューで切り取る。

面白い部分と、そこはスルーしてもいいんじゃないという部分がゴチャゴチャ混ざってる印象。

その人個人がどんな人生を送ったかという事には申し訳ないが全く関心がない。そこに関心を持ってグググっと「みなさん大変でしたね」と言ってあげるほど善人ではない。そういう人生の物語をやりたいなら、それが成り立つのであれば、SWという要素抜きで作った方がいいだろう。彼等に取ってSWは人生の中の一部分かもしれないが、観客に取っては彼等の大部分がSWから見せる局面しか必要とされないのだ。だから、彼等がそれぞれどんなキャラだったのかも随時分かった方が良い。フィギュアと関連付ける形で、それぞれのキャラクターを一回ぐらい関連付けて見させているが、そんな不親切な方法でなく、下品であってもワイプか何かでずっと彼等が演じた役を映せばいい(権利的に難しいのならフィギュアを彼等に持たせて撮影すればよい)。ドキュメンタリー作成者が彼等に人として接して好意を持つほど、観客は彼等に近くないのだし、接点はSWなのだから、その橋渡しをするようなやり方で映画を作るべきだろう。

それにしてもSWは神格化されている。
エキストラとして、ただ立っていただけのような人物がサインをねだられる、
そういうイベントが定期的に開催される状況だとは思わなかった。
どんな世界にもオタクやマニアはいるのだが、その最突端を見た気がした。

「私がダース・ベイダーだ」と発言して、ルーカス社やディズニー社を怒らせてしまったデビッド・プラウズ。いやいや、彼がダース・ベイダーである事は間違いない事実なんだから、そんなに目くじらを立てんでもと思う。宣伝戦略みたいなものもあるかもしれないが、デビッド・プラウズが演技していた事は別に伏せられてはいないし、もう少し彼にスポットライトが当たってもよかった筈だ。ルーカス側が自分達の都合で抑制したがってる気がする。オリジナルを塗りつぶしてキレイキレイにして汚点を隠そうとするルーカスとデビッド・プラウズだったら、デビッド・プラウズの方が信用度が勝る。彼の事はもうほとんど何も知らないけど。デビッド・プラウズが語っていた声の演技もちゃんと付けていたが、何も聞かされないうちに他人のアフレコに変えられたという話も、そういう意味でルーカスにとっては小さな事かもしれないが、演者に取っては大きな事だろう。おそらく、ルーカスは彼に何も言わずに変えているに違いない。その辺の事情はよく分からないが、ウィキにはイギリス訛りが強すぎて使えなかったと書いてある。いや、でも、それならそれで、そう伝えてやれよと思う。この辺は言った言わないでどっちが正しいかは藪の中だが、やはりこういう時、金持ちの方が信用できないので(金の力で信用できない事をフィルムにいろいろやってきたルーカスが悪い)。

『エルストリー1976』ってタイトルはオシャレっぽいけど、何も言ってないタイトルだ。「エルストリー」が何かと言うと、イギリスにある、SWを撮影したスタジオの名前だそうである。知らねえよ、そんなん。
でも『新たなる希望が生まれた街』って副題はグー。

SWに関するインタビューはおもろい。それは認める。


【銭】
チケット屋で劇場鑑賞が6回可能である武蔵野興行の株主優待券を4500円でGET。うち1回分で鑑賞(2枚目)。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
エルストリー1976 − 新たなる希望が生まれた街−@ぴあ映画生活


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