2017年01月12日
『PK』を下高井戸シネマで観て、こーゆーやり方があったのねふじき★★★★
五つ星評価で【★★★★日本だったら主人公の名前は「のん兵衛」で主題歌は「帰ってきた酔っ払い」かな】
▲不思議な二人組。
『きっと、うまくいく』の監督と主演による新作。
ジャンルで言うと「宗教コメディー」。
冒頭UFOから出てくる全裸のアーミル・カーン。彼は宇宙人役。
アーミル・カーンって異相なので、宇宙人と言いきってしまえばバリバリ嵌り役だ。
服の着こなしも歩き方などの動きも工夫されている。
瞬きを一切せず、シャツは首の根元まで全てボタンをはめるような徹底さは
見ようによっては知的障害者に見えなくもない。
PK=酔っぱらいとしているが、Poor Kids(持たざる子供)が、
利権を持つ神の代理人と一騎打ちする映画と捕えてもあながち間違いではあるまい。
いやいやいやいや、PK=ぴんから兄弟、かもしれん
(何となくぴんから兄弟も持たざる者な気がするし)。
そのPKがUFOのリモコンを奪われ、辿り着いた先が宗教ビジネス。
舞台が日本でもここに辿り着くまでの道筋は起こりそうで簡単ながら説得力がある。
「神様に頼め」
「神様の所へ行け」
面倒だったり、実現できそうにない事は神様の仕事なのである。神様も大変だ。
PKが神様の儲けを掠め取る神の代理人と対抗していく流れは自然。とてもクレバーなのは「嘘」という概念のがない宇宙人からは神様の儲けを掠め取る行為自体が理解できず、何かシステム的な誤りだろうと解釈する点。これで両者は対抗していながら、PKから宗教ビジネス側に憎悪みたいなものをたぎらせる泥試合みたいな展開を避けられた。PKは問題が上手く行かない事について、相手を憎むのではなく、ただただ状況を悲しむのだ。これが上手い。こんないい人は普通いないもの。
ちょっと個性や話っぷりは変わるが、PK=山下清でも成り立たん事はないと思う。
PKの相棒になるヒロインが美女は美女だけど、決してインドっぽくない。インド美女っほくないので、最初に出てきた時、もっと端役かと思った。
ラテン系なPKの地球での兄貴分が、とてもいい奴だった。
貧乏人を出しながら、悪い方に落ちるタイプと、人情家で、目の前の困った人をそのままにしておけないお人好しタイプの両極端を出すのもよい。
そして、あの布袋様みたいな教祖。
いい奴ではないんだけど、傍目に愚か者とわかる太り方がいい。
どこからどう見てもあの外観と「潔白」は結び付かない。
宗教と人々のかかわりを観客に考えさせながら、ベタっとした恋愛ドラマも並行して展開する。器用な映画だ。
アミール・カーンの役を江頭2:50がやっても成り立ちそうな気がする。
それだけ江頭2:50は社会的に人として規格外という事だろう。
彼の同輩が出てくるが、それは出川哲郎でよし。
とんな宇宙人だよ。いやでも多分、違和感ないと思う。出川も規格外だから。
【銭】
下高井戸シネマ火曜サービスデーで1000円。
ちなみに売店で売ってた「コーヒー牛乳モナカ」は安価で美味。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・PK@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
・PK@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
・PK@映画的・絵画的・音楽的
PS エンディングの曲、
歌詞が
「チンがチンがなんじゃかんじゃ、
チンがチンがなんじゃかんじゃ、
チンがチンがなんじゃかんじゃ、象」と聞こえる。
PS2 アミール・カーンって伊藤淳史をギョロ目にしただけなのに顔が宇宙人だ。
PS3 「全世界興行収入、驚異の100億円突破!」とチラシに歌ってある。
国内だけで200億円を越えてる『君の名は。』の物凄さよ。
▲不思議な二人組。
『きっと、うまくいく』の監督と主演による新作。
ジャンルで言うと「宗教コメディー」。
冒頭UFOから出てくる全裸のアーミル・カーン。彼は宇宙人役。
アーミル・カーンって異相なので、宇宙人と言いきってしまえばバリバリ嵌り役だ。
服の着こなしも歩き方などの動きも工夫されている。
瞬きを一切せず、シャツは首の根元まで全てボタンをはめるような徹底さは
見ようによっては知的障害者に見えなくもない。
PK=酔っぱらいとしているが、Poor Kids(持たざる子供)が、
利権を持つ神の代理人と一騎打ちする映画と捕えてもあながち間違いではあるまい。
いやいやいやいや、PK=ぴんから兄弟、かもしれん
(何となくぴんから兄弟も持たざる者な気がするし)。
そのPKがUFOのリモコンを奪われ、辿り着いた先が宗教ビジネス。
舞台が日本でもここに辿り着くまでの道筋は起こりそうで簡単ながら説得力がある。
「神様に頼め」
「神様の所へ行け」
面倒だったり、実現できそうにない事は神様の仕事なのである。神様も大変だ。
PKが神様の儲けを掠め取る神の代理人と対抗していく流れは自然。とてもクレバーなのは「嘘」という概念のがない宇宙人からは神様の儲けを掠め取る行為自体が理解できず、何かシステム的な誤りだろうと解釈する点。これで両者は対抗していながら、PKから宗教ビジネス側に憎悪みたいなものをたぎらせる泥試合みたいな展開を避けられた。PKは問題が上手く行かない事について、相手を憎むのではなく、ただただ状況を悲しむのだ。これが上手い。こんないい人は普通いないもの。
ちょっと個性や話っぷりは変わるが、PK=山下清でも成り立たん事はないと思う。
PKの相棒になるヒロインが美女は美女だけど、決してインドっぽくない。インド美女っほくないので、最初に出てきた時、もっと端役かと思った。
ラテン系なPKの地球での兄貴分が、とてもいい奴だった。
貧乏人を出しながら、悪い方に落ちるタイプと、人情家で、目の前の困った人をそのままにしておけないお人好しタイプの両極端を出すのもよい。
そして、あの布袋様みたいな教祖。
いい奴ではないんだけど、傍目に愚か者とわかる太り方がいい。
どこからどう見てもあの外観と「潔白」は結び付かない。
宗教と人々のかかわりを観客に考えさせながら、ベタっとした恋愛ドラマも並行して展開する。器用な映画だ。
アミール・カーンの役を江頭2:50がやっても成り立ちそうな気がする。
それだけ江頭2:50は社会的に人として規格外という事だろう。
彼の同輩が出てくるが、それは出川哲郎でよし。
とんな宇宙人だよ。いやでも多分、違和感ないと思う。出川も規格外だから。
【銭】
下高井戸シネマ火曜サービスデーで1000円。
ちなみに売店で売ってた「コーヒー牛乳モナカ」は安価で美味。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・PK@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
・PK@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
・PK@映画的・絵画的・音楽的
PS エンディングの曲、
歌詞が
「チンがチンがなんじゃかんじゃ、
チンがチンがなんじゃかんじゃ、
チンがチンがなんじゃかんじゃ、象」と聞こえる。
PS2 アミール・カーンって伊藤淳史をギョロ目にしただけなのに顔が宇宙人だ。
PS3 「全世界興行収入、驚異の100億円突破!」とチラシに歌ってある。
国内だけで200億円を越えてる『君の名は。』の物凄さよ。
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7. 落ちてきたヨッパライ ラージクマール・ヒラニ 『PK』 [ SGA屋物語紹介所 ] 2017年02月25日 22:12
ようやっと昨年最後に観た映画の感想を書きます… こちらでは少し遅れてかかっていた
6. PK ピーケー ・・・・・評価額1750円 [ ノラネコの呑んで観るシネマ ] 2017年01月19日 22:11
神様はどこにいる?
2013年に日本でもクリーンヒットを飛ばした、「きっと、うまいく」の監督ラージクマール・ヒラーニ、主演アーミル・カーンのコンビ、再びの傑作。
奪われたある物を返してもらうために、神様を探しているという、「PK ピーケー」と呼ばれる謎めいた男
5. PK ピーケイ 監督/ラージクマール・ヒラニ [ 西京極 紫の館 ] 2017年01月13日 22:09
【出演】
アーミル・カーン
アヌシュカ・シャルマ
【ストーリー】
留学先のベルギーで恋に破れ、祖国インドのテレビ局に勤務するジャグーは、ある日黄色いヘルメットをかぶって大きなラジカセを持ち、さまざまな宗教の飾りを身に着け、チラシを配布する男と出会う。P...
4. PK ピーケイ★★★ [ パピとママ映画のblog ] 2017年01月13日 14:12
ヒットを記録した『きっと、うまくいく』のラージクマール・ヒラニ監督と、主演のアーミル・カーンが再び組んだヒューマンコメディー。テレビ局で働く女性が神様を探している謎の男に興味を持ったことから始まる物語を、世界中で起きている社会問題を絡めて描く。主人公の...
3. PK ピーケイ [ 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評 ] 2017年01月12日 10:55
PK BOLLYWOOD DVDS [DVD]留学先のベルギーで大失恋したジャグーは、現在は母国インドに戻り、テレビ報道局で働いていた。彼女はある日、さまざまな宗教の飾りを身に着け、大きなラジカセ ...
2. PK [ あーうぃ だにぇっと ] 2017年01月12日 07:24
PK@ユーロライブ
1. PK ピーケイ [ 映画的・絵画的・音楽的 ] 2017年01月12日 06:30
『PK ピーケイ』を新宿のシネマカリテで見ました。
(1)久しぶりのインド映画ということで映画館に行きました。
本作(注1)の冒頭では、「本作はフィクションであり、如何なる個人も、社会も、宗教も傷つける意図はありません」との字幕が出て、「銀河は、他にも20...
この記事へのコメント
1. Posted by クマネズミ 2017年01月12日 06:28
お早うございます。
アーミル・カーンと江頭2:50は、ふたりとも生まれが1965年でまさに同じながら、身長がせいぜい170cmほどの小柄なアーミル・カーンに比べて、江頭2:50は178cmとかなり大柄であり、さらに頭髪以下全体的にすこぶる精悍で若さあふれるアーミル・カーンに対して、江頭2:50はなんだか不健康な感じがするとはいえ、おっしゃるように、「規格外」というところから「アーミル・カーンの役を江頭2:50がやっても成り立ちそうな気がする」ところです。
アーミル・カーンと江頭2:50は、ふたりとも生まれが1965年でまさに同じながら、身長がせいぜい170cmほどの小柄なアーミル・カーンに比べて、江頭2:50は178cmとかなり大柄であり、さらに頭髪以下全体的にすこぶる精悍で若さあふれるアーミル・カーンに対して、江頭2:50はなんだか不健康な感じがするとはいえ、おっしゃるように、「規格外」というところから「アーミル・カーンの役を江頭2:50がやっても成り立ちそうな気がする」ところです。
2. Posted by ふじき78 2017年01月13日 00:51
こんちは、クマネズミさん。
日本語を喋っていても、言葉が通じないというか心が通い合わなそうな人という人選です。
日本語を喋っていても、言葉が通じないというか心が通い合わなそうな人という人選です。
3. Posted by 太川 陽介 2017年01月19日 22:01
アラシ見参!
>下高井戸シネマ火曜サービスデーで1000円。
わちきその直前の回に居たんだ。
あぶねぇ、あぶねぇ。
コメで「ちんちん」は連発してるせいか
リアでも「ちんちん」を連発しそう。
>下高井戸シネマ火曜サービスデーで1000円。
わちきその直前の回に居たんだ。
あぶねぇ、あぶねぇ。
コメで「ちんちん」は連発してるせいか
リアでも「ちんちん」を連発しそう。
4. Posted by ふじき78 2017年01月19日 22:41
こんちは、先輩。
ちんちん発言ばかりするという制約ではシェイクスピアも「リア王」を書きづらいでしょうに。
ちんちん発言ばかりするという制約ではシェイクスピアも「リア王」を書きづらいでしょうに。
5. Posted by SGA屋伍一 2017年02月25日 22:11
ちょうどいま某若手女優が某宗教に専念するため引退、なんて話題でにぎわっていますが、この場合宗教じゃなくてブラック企業が金をまきあげていたというのが日本らしいところ…なのか。まきあげられる相手が企業から宗教に変わっただけ、だったら悲しいですね
6. Posted by ふじき78 2017年02月26日 07:14
こんちは、伍一どん。
あの案件はお金の吸い上げ先が変わったようにしか見えないんですよ。だから宗教団体がんばれとも言えん。
イヤな仕事をあげる際、「ぬるぬるの手の人と握手」ってのが本に書いてあって、それはイヤかもしれないけど、そういうのを共感を楯に書いてしまう所が「頭はいいけど優しくない」、その優しくない事を言えてしまったり、抑制させないという宗教側の適当さに、そんなんじゃその宗教は機能してないだろうとも思いました。バリ映画の話じゃないわな。
あの案件はお金の吸い上げ先が変わったようにしか見えないんですよ。だから宗教団体がんばれとも言えん。
イヤな仕事をあげる際、「ぬるぬるの手の人と握手」ってのが本に書いてあって、それはイヤかもしれないけど、そういうのを共感を楯に書いてしまう所が「頭はいいけど優しくない」、その優しくない事を言えてしまったり、抑制させないという宗教側の適当さに、そんなんじゃその宗教は機能してないだろうとも思いました。バリ映画の話じゃないわな。