2015年12月27日
『ドラゴンブラック』をシネ・リーブル池袋2で、『木屋町DARUMA』を渋谷シネパレス2で観て、武田梨奈ちゃん頑張ってるのうふじき★★,★★★
◆『ドラゴンブラック』
五つ星評価で【★★昔からあるリベンジをベースにしたアクション映画。悪玉のカス具合が絶妙。難点は主役の設定とアクション】
心の嫁、武田梨奈ちゃんが出てるから見に行った。
え、おい、そんな扱いかい。まあ、いいか。いろんな役を演じて偉いね。
全体として目を引いたのは悪玉のカス具合だ。光る、光る。
ボブ鈴木と、あの男(秘密💛)が良い。あとやたら騒ぐ組長も安いけど良い。ボブ鈴木って演技幅ないけどピタリと嵌る映画だと、やっぱあの彼にしかない風貌がいいのだよなあ。
一本調子な脚本かと思っていたら、中盤からはかなりちゃんと話を引っ繰り返していて、感心した。まあ、頭のいい人は最初から騙されないかもしれないが。
大きな問題点が二つ。
一つ目は主人公にシンパシーを抱けない事。
主人公が猪突猛進過ぎて、何も考えずに突っ走ってしまう。でも、それはもっと若い役者の役だろう。家族に危険が生じるかもしれないくらい察しないと、只の自己中中年になってしまう。又、主人公の人相が良くない為に爽快なリベンジ劇になる筈の単純な映画が、さして強くない素人が悪あがきしながら他者を道連れにズブズブ泥沼に嵌っていくみたいな話になってしまった。主人公は悩み苦しんでるが、悩み苦しんでいるだけで、解決の糸口が主人公自身にないので、どうにも騒ぎを大きくした悪い奴に見えてしまう。
もう一つはアクションシーンの爽快さの欠如。アクションシーンは多い。この映画の見せ場であるし、「あっ、あそこは褒めたい」みたいな場面もあるが(武田梨奈・亜紗美戦とか)、時間が長いだけに問題も多い。
まず主人公の強さの規定がよく分からない。各戦いで強さがバラバラだ。一応、物凄く強い事になっているみたいだが(セリフで言わせてる)、最初の戦いで弱く規定しすぎたせいで、ただそれぞれの戦いを長く戦ってるだけみたいに見える。強ければキレの良い技で戦いはそう長引かないだろう。肉弾戦の効果音が強く大きすぎてアクションカットと合ってない事が多い。すると、打突がバチっと決まって見えない。こんなとこにも強そうに見えない一因がある。カメラワークは安定していて悪くないが、照明が暗い中で、インテリアが暗色ばかりの中、戦ってる登場人物もみな暗色系の衣装を着ている。これではどんなアクションをしているのか身体の動きがあやふやにしか見えない。何故、こんなハンデマッチを背負いながらアクションシーンを撮ったのか? これじゃ、主人公がバタバタ長く格闘を長引かせているだけで引き立って強く見えたりはしないだろう。これを役者のアクションの資質の問題にしては可哀想だと思う。
虎牙光揮は上の一つ目の理由で良いとは思えなかった。
武田梨奈は好きだけど、テロップの二番目に乗るような大きな役ではない。
亜紗美も今一つ強く見えなかった。目がクリクリして可愛いような不気味なような。
斎藤洋介のベシャリ速度が妙にラリってるようで遅い。
まあ、現場で飲んでいるんだろうなあ。引退直前の老人役だからギリセーフか。
六平直政は『クーデター』のピアーズ・ブロスナンみたいな
ジョーカー・カード役なのだが、存在感でどうにかなくもなさそうな感じ。
名前分からないけど虎牙光揮の警察学校時代の同期二人はいい演技してる。
見終わった後、ハッピーエンドでもビターエンドでもない、
中途半端宙ぶらりん状態だな、これ。
◆『木屋町DARUMA』
五つ星評価で【★★★うわあ、見たなあという感じの一本】
心の嫁、武田梨奈ちゃんが出てる奴もう一本。
いわゆるキワモノ系ではありますが、下品な見世物ショーだけに終わらないよう遠藤憲一を初めとする役者陣が強いスクラム組んでいる。下品な見世物ショー的な露悪趣味部分もありながら、見終わればそれなりに納得できる映画。
四肢切断した芋虫状態で生きながらえ、その身障具合を生活の糧にするヤクザに遠藤憲一。凄い役をサラリとやったもんだ。この芋虫がセーラー服姿の武田梨奈ちゃんにサンドバックにされるのがこの映画の・・・違う違う。うぶな女子高生役の武田梨奈ちゃんを身体障害口責めでなぶる。遠藤憲一がスカートの中に頭突っ込もうとしてるのはアドリブで、監督指導でブルマとか穿くのは認めん、いつもの生パン穿いとけとの事から武田梨奈ちゃんのパンツは生パンなんだそうです。何だ、そのエロプレイ。そんなエロプレイ、握手会の代わりにやらせてくれよ。んで、凄い勢いで武田梨奈は身を持ち崩す役を演じてます。なかなか良い演技でした。
あと、武田梨奈の父ちゃん役の寺島進が滅多にない「弱い役」で、役幅の広さを見せつけます。実際、寺島進って上手いんだよなあ。コワモテのバカ刑事みたいなテンプレートな役ばかりオファーが来て、黙々とそれを演じてるけど。
【銭】
『ドラゴンブラック』:テアトルの会員割引+曜日割引で1000円。
『木屋町DARUMA』:渋谷シネパレス木曜メンズデーで1000円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・DRAGON BLACK ドラゴンブラック@ぴあ映画生活
・木屋町DARUMA@ぴあ映画生活
五つ星評価で【★★昔からあるリベンジをベースにしたアクション映画。悪玉のカス具合が絶妙。難点は主役の設定とアクション】
心の嫁、武田梨奈ちゃんが出てるから見に行った。
え、おい、そんな扱いかい。まあ、いいか。いろんな役を演じて偉いね。
全体として目を引いたのは悪玉のカス具合だ。光る、光る。
ボブ鈴木と、あの男(秘密💛)が良い。あとやたら騒ぐ組長も安いけど良い。ボブ鈴木って演技幅ないけどピタリと嵌る映画だと、やっぱあの彼にしかない風貌がいいのだよなあ。
一本調子な脚本かと思っていたら、中盤からはかなりちゃんと話を引っ繰り返していて、感心した。まあ、頭のいい人は最初から騙されないかもしれないが。
大きな問題点が二つ。
一つ目は主人公にシンパシーを抱けない事。
主人公が猪突猛進過ぎて、何も考えずに突っ走ってしまう。でも、それはもっと若い役者の役だろう。家族に危険が生じるかもしれないくらい察しないと、只の自己中中年になってしまう。又、主人公の人相が良くない為に爽快なリベンジ劇になる筈の単純な映画が、さして強くない素人が悪あがきしながら他者を道連れにズブズブ泥沼に嵌っていくみたいな話になってしまった。主人公は悩み苦しんでるが、悩み苦しんでいるだけで、解決の糸口が主人公自身にないので、どうにも騒ぎを大きくした悪い奴に見えてしまう。
もう一つはアクションシーンの爽快さの欠如。アクションシーンは多い。この映画の見せ場であるし、「あっ、あそこは褒めたい」みたいな場面もあるが(武田梨奈・亜紗美戦とか)、時間が長いだけに問題も多い。
まず主人公の強さの規定がよく分からない。各戦いで強さがバラバラだ。一応、物凄く強い事になっているみたいだが(セリフで言わせてる)、最初の戦いで弱く規定しすぎたせいで、ただそれぞれの戦いを長く戦ってるだけみたいに見える。強ければキレの良い技で戦いはそう長引かないだろう。肉弾戦の効果音が強く大きすぎてアクションカットと合ってない事が多い。すると、打突がバチっと決まって見えない。こんなとこにも強そうに見えない一因がある。カメラワークは安定していて悪くないが、照明が暗い中で、インテリアが暗色ばかりの中、戦ってる登場人物もみな暗色系の衣装を着ている。これではどんなアクションをしているのか身体の動きがあやふやにしか見えない。何故、こんなハンデマッチを背負いながらアクションシーンを撮ったのか? これじゃ、主人公がバタバタ長く格闘を長引かせているだけで引き立って強く見えたりはしないだろう。これを役者のアクションの資質の問題にしては可哀想だと思う。
虎牙光揮は上の一つ目の理由で良いとは思えなかった。
武田梨奈は好きだけど、テロップの二番目に乗るような大きな役ではない。
亜紗美も今一つ強く見えなかった。目がクリクリして可愛いような不気味なような。
斎藤洋介のベシャリ速度が妙にラリってるようで遅い。
まあ、現場で飲んでいるんだろうなあ。引退直前の老人役だからギリセーフか。
六平直政は『クーデター』のピアーズ・ブロスナンみたいな
ジョーカー・カード役なのだが、存在感でどうにかなくもなさそうな感じ。
名前分からないけど虎牙光揮の警察学校時代の同期二人はいい演技してる。
見終わった後、ハッピーエンドでもビターエンドでもない、
中途半端宙ぶらりん状態だな、これ。
◆『木屋町DARUMA』
五つ星評価で【★★★うわあ、見たなあという感じの一本】
心の嫁、武田梨奈ちゃんが出てる奴もう一本。
いわゆるキワモノ系ではありますが、下品な見世物ショーだけに終わらないよう遠藤憲一を初めとする役者陣が強いスクラム組んでいる。下品な見世物ショー的な露悪趣味部分もありながら、見終わればそれなりに納得できる映画。
四肢切断した芋虫状態で生きながらえ、その身障具合を生活の糧にするヤクザに遠藤憲一。凄い役をサラリとやったもんだ。この芋虫がセーラー服姿の武田梨奈ちゃんにサンドバックにされるのがこの映画の・・・違う違う。うぶな女子高生役の武田梨奈ちゃんを身体障害口責めでなぶる。遠藤憲一がスカートの中に頭突っ込もうとしてるのはアドリブで、監督指導でブルマとか穿くのは認めん、いつもの生パン穿いとけとの事から武田梨奈ちゃんのパンツは生パンなんだそうです。何だ、そのエロプレイ。そんなエロプレイ、握手会の代わりにやらせてくれよ。んで、凄い勢いで武田梨奈は身を持ち崩す役を演じてます。なかなか良い演技でした。
あと、武田梨奈の父ちゃん役の寺島進が滅多にない「弱い役」で、役幅の広さを見せつけます。実際、寺島進って上手いんだよなあ。コワモテのバカ刑事みたいなテンプレートな役ばかりオファーが来て、黙々とそれを演じてるけど。
【銭】
『ドラゴンブラック』:テアトルの会員割引+曜日割引で1000円。
『木屋町DARUMA』:渋谷シネパレス木曜メンズデーで1000円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・DRAGON BLACK ドラゴンブラック@ぴあ映画生活
・木屋町DARUMA@ぴあ映画生活
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