2014年10月04日
『さまよう刃』を角川シネマ新宿2で観て、寺尾聡とちゃうんけふじき★★
五つ星評価で【★★父ちゃんがイケメン枠なのにちょっと身構えてしまった】
原作は未読だが、5年前の寺尾聡版は観てる。
5年の間に俺の上には1500本の映画が通り過ぎて行った訳で、そんなに機械のように詳細に覚えていられる訳もなく、もう記憶がかなりあやふやなのを最初に謝っておくとして、比較しながら語りたいと思う。と言うのは、他のレビューをチラ見したが、あまり前のを見てる人がいないのだ。私個人は前の奴の方が心情的には好きだ。だが、韓国版の方が背景を韓国にした事で、事件が起こる背景がより真に迫ったのではないかと思う。
ざっくりっす。
日本版は父ちゃんが寺尾聡。韓国版はチョン・ジェヨン。
チョン・ジェヨンって事件が起こる前から復讐をしそうな顔なので、これは寺尾聡を押したい。復讐なんてできそうに見えない寺尾聡が手を出してしまうところにドラマがあるのだ。っつか、寺尾聡とチョン・ジェヨン自身が親子でもおかしくないくらい年の差が大きく見える。日本のほうが晩婚なのかしら。
襲われる娘も日本版ではAV女優の伊東遥。ちゃんと普通に女子高生に見えるが、韓国版の少女は女子中学生っぽい。いやな話だが、より悲劇が引き立つ。襲う少年たちも同様に日本の方が3年くらい大きいイメージ。これは車を使った犯行なので、韓国ではいざ知らずあまり童顔な中学生男子みたいな俳優だと日本ではリアリティが失われるから、普通に高校生以上に見える俳優を使ったのだろう。なので、韓国版の方がより、少年法で守られてる感が強い。加害者側も見た目がかなり子供だから。それは韓国の少年犯罪が若年化して歯止めが利かなくなっている事と密接に関係している。日本より韓国の方がこの題材が成り立つ素養がある。
ライフルの所持は原作・日本版とも元々、そういう技術を持っていた人という設定なのだが、韓国版は偶然、手に入れた形になっていた。これは映画を見ていると韓国版の方が自然に見える。でも、それは映画だからそう見えるのだと思う。日本では銃を一度も手にした事もない人間がやすやすとそれを扱える事を不自然とし、その技術をもともと持っている事が題名の「さまよう刃」の意味でもある、と意図的にしたのだと思う。そして、日本版ではその刃を持つ事にひたすら寺尾聡が悩む。その結果が最後のあの行動なのだ。韓国版はその逡巡があまり明白ではないので、最後だけいきなりどうしたんだみたいに見える。復讐者の映画としては韓国版の方がはっきりしていて筋がいいのだが、ラストだけ、ちょっと主人公の人格が変わったように見える(日本版は逆にそれを成り立たせるために復讐者の映画としての快楽をかなり削ぎ落としてしまった)。あと、韓国では徴兵期間があるので、日本よりも普通に銃火器を扱えるに違いない。だから、偶然、手に入れるという設定も韓国に限ってはそれであまり違和感がなく、いいのだと思う。
ちょい前に見た韓国映画『母なる復讐』でもひどい状態だったように、韓国の少年犯罪はひどいらしい。実質、処罰されないから未成年がバンバン、レイプ魔になったりするらしい。だから、多分、この題材が日本以上に韓国に向いていたのだと思う。警察、被害者の父母、加害者の父母のショットが小気味よく入るのは、それが韓国の方がより、深刻にこの状態がステロタイプになってるからではないか。
同じ題材で作ったのに、背景になる環境が違うので別の映画になってしまった。それぞれの国で成立するリアリティーと原作へのリスペクトを探し求めたら日本の方が真面目に取り組んだ分、つまらなくなってしまった。そんな結果なんじゃないだろうか。
【銭】
映画ファン感謝デーで1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・さまよう刃@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
・さまよう刃@映画好きパパの鑑賞日記
・さまよう刃@ダイターン・クラッシュ
・さまよう刃@ノルウェー暮らし・イン・原宿
・さまよう刃@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
▼関連記事
・寺尾聡のさまよう刃@死屍累々映画日記
原作は未読だが、5年前の寺尾聡版は観てる。
5年の間に俺の上には1500本の映画が通り過ぎて行った訳で、そんなに機械のように詳細に覚えていられる訳もなく、もう記憶がかなりあやふやなのを最初に謝っておくとして、比較しながら語りたいと思う。と言うのは、他のレビューをチラ見したが、あまり前のを見てる人がいないのだ。私個人は前の奴の方が心情的には好きだ。だが、韓国版の方が背景を韓国にした事で、事件が起こる背景がより真に迫ったのではないかと思う。
ざっくりっす。
日本版は父ちゃんが寺尾聡。韓国版はチョン・ジェヨン。
チョン・ジェヨンって事件が起こる前から復讐をしそうな顔なので、これは寺尾聡を押したい。復讐なんてできそうに見えない寺尾聡が手を出してしまうところにドラマがあるのだ。っつか、寺尾聡とチョン・ジェヨン自身が親子でもおかしくないくらい年の差が大きく見える。日本のほうが晩婚なのかしら。
襲われる娘も日本版ではAV女優の伊東遥。ちゃんと普通に女子高生に見えるが、韓国版の少女は女子中学生っぽい。いやな話だが、より悲劇が引き立つ。襲う少年たちも同様に日本の方が3年くらい大きいイメージ。これは車を使った犯行なので、韓国ではいざ知らずあまり童顔な中学生男子みたいな俳優だと日本ではリアリティが失われるから、普通に高校生以上に見える俳優を使ったのだろう。なので、韓国版の方がより、少年法で守られてる感が強い。加害者側も見た目がかなり子供だから。それは韓国の少年犯罪が若年化して歯止めが利かなくなっている事と密接に関係している。日本より韓国の方がこの題材が成り立つ素養がある。
ライフルの所持は原作・日本版とも元々、そういう技術を持っていた人という設定なのだが、韓国版は偶然、手に入れた形になっていた。これは映画を見ていると韓国版の方が自然に見える。でも、それは映画だからそう見えるのだと思う。日本では銃を一度も手にした事もない人間がやすやすとそれを扱える事を不自然とし、その技術をもともと持っている事が題名の「さまよう刃」の意味でもある、と意図的にしたのだと思う。そして、日本版ではその刃を持つ事にひたすら寺尾聡が悩む。その結果が最後のあの行動なのだ。韓国版はその逡巡があまり明白ではないので、最後だけいきなりどうしたんだみたいに見える。復讐者の映画としては韓国版の方がはっきりしていて筋がいいのだが、ラストだけ、ちょっと主人公の人格が変わったように見える(日本版は逆にそれを成り立たせるために復讐者の映画としての快楽をかなり削ぎ落としてしまった)。あと、韓国では徴兵期間があるので、日本よりも普通に銃火器を扱えるに違いない。だから、偶然、手に入れるという設定も韓国に限ってはそれであまり違和感がなく、いいのだと思う。
ちょい前に見た韓国映画『母なる復讐』でもひどい状態だったように、韓国の少年犯罪はひどいらしい。実質、処罰されないから未成年がバンバン、レイプ魔になったりするらしい。だから、多分、この題材が日本以上に韓国に向いていたのだと思う。警察、被害者の父母、加害者の父母のショットが小気味よく入るのは、それが韓国の方がより、深刻にこの状態がステロタイプになってるからではないか。
同じ題材で作ったのに、背景になる環境が違うので別の映画になってしまった。それぞれの国で成立するリアリティーと原作へのリスペクトを探し求めたら日本の方が真面目に取り組んだ分、つまらなくなってしまった。そんな結果なんじゃないだろうか。
【銭】
映画ファン感謝デーで1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・さまよう刃@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
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7. さまよう刃 [ 銀幕大帝α ] 2016年08月28日 14:32
THE HOVERING BLADE/BROKEN
2014年
韓国
122分
サスペンス/ドラマ/ミステリー
PG12
劇場公開(2014/09/06)
監督:
イ・ジョンホ
『ベストセラー』
原作:
東野圭吾『さまよう刃』
脚本:
イ・ジョンホ
出演:
チョン・ジェヨン:サンヒョン
イ・ソンミン:...
6. 復讐は正義か悪か・・・ [ 笑う社会人の生活 ] 2015年02月07日 18:09
8日のことですが、映画「さまよう刃」を鑑賞しました。
ごく普通のサラリーマン サンヒョンは妻をガンで亡く 男手一つで育ててきた娘のスジンを少年たちにレイプされ殺されてしまう
呆然の中 犯人の情報を記した匿名メールが届き 書かれていた住所を訪ねると、犯行時...
5. さまよう刃 ★★★★ [ パピとママ映画のblog ] 2014年11月16日 19:28
日本でも寺尾聰主演で映画化された東野圭吾のベストセラー小説を、『殺人の告白』などのチョン・ジェヨンを主演に迎え韓国で映画化した衝撃の復讐(ふくしゅう)劇。大事な一人娘を少年たちに陵辱(りょうじょく)された揚げ句に殺害された父親の煩悶(はんもん)と、血も...
4. 「さまよう刃」 [ ここなつ映画レビュー ] 2014年10月07日 09:59
東野圭吾原作で日本でも映画化された作品。韓国映画三連発、と思って一度は達成してみたものの、三作目にあまり満足していなかったので(私の勝手だけど少なくとも「容赦なき」という感じではなかった)、公開時から観たかったこの作品をデザートに。ちょっとお腹一杯なんで
3. さまよう刃 [ ダイターンクラッシュ!! ] 2014年10月04日 23:56
2014年9月15日(月) 16:55〜 ヒューマントラストシネマ渋谷3 料金:1300円(TCG会員料金) パンフレット:未確認 制裁が足りない。 『さまよう刃』公式サイト 「容赦なき韓国映画」特集の一本。 東野圭吾が原作で、寺尾聡主演で映画化された。 読んでもいないし、
2. さまよう刃 [ 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評 ] 2014年10月04日 22:01
さまよう刃 (角川文庫) [文庫]愛する娘を殺された父親の復讐劇「さまよう刃」。バイオレンス描写が激しいのは、さすがは韓国映画。サンヒョンは妻亡き後、男手ひとつで娘のスジンを ...
1. 「さまよう刃」☆人として親として [ ノルウェー暮らし・イン・原宿 ] 2014年10月04日 19:23
私が最近夢中で読んだ長編小説「シャンタラム」は、オーストラリアで脱獄した主人公が、流れ着いたムンバイでスラムに住み着いたりマフィアの手先になったり、アフガニスタンに戦争に行ったりする実話を基にした話なのだけど、この小説に登場する数多くの名言の中のひとつに
この記事へのコメント
1. Posted by ノルウェーまだ〜む 2014年10月04日 19:22
韓国ではそんなに少年犯罪が多いのですか?悲しい現実ですね。
より幼く見える俳優を使ったのは、少年法の問題をよく表現できてると思います。
より幼く見える俳優を使ったのは、少年法の問題をよく表現できてると思います。
2. Posted by ふじき78 2014年10月04日 20:01
こんちは、まだむさん。
映画の中でも描かれてたみたいに罪が軽くて、ちょっと謹慎して終りみたいな状態なので、犯罪の抑止力にならないのだそうです。
より幼く見える少年を起用した事で、反撃を食らいそうな大人の女性を避け、少女を襲ったのではないか、とも思えます。弱い者がより弱い物から簒奪するという、やりきれないですね。
映画の中でも描かれてたみたいに罪が軽くて、ちょっと謹慎して終りみたいな状態なので、犯罪の抑止力にならないのだそうです。
より幼く見える少年を起用した事で、反撃を食らいそうな大人の女性を避け、少女を襲ったのではないか、とも思えます。弱い者がより弱い物から簒奪するという、やりきれないですね。
3. Posted by バラサ☆バラサ 2014年10月05日 22:59
寺尾聡と言えば、マグナムを持っていたイメージが強いのですが、年取ってからは好々爺のイメージも強く、映画では、どっちだったんですかね。
4. Posted by ふじき78 2014年10月05日 23:33
こんちは、バラサ☆バラサさん。
寺尾聡、映画では若いイメージは全然なかった。実直な会社員演技でしたね。
寺尾聡、映画では若いイメージは全然なかった。実直な会社員演技でしたね。
5. Posted by ここなつ 2014年10月06日 20:59
>日本の方が真面目に取り組んだ分、つまらなくなってしまった。そんな結果なんじゃないだろうか。
そうなんですか…
じゃ、やっぱり、邦画の方も観たいな。と、思いました。
復讐感満載の展開、最近食傷気味なもので。
そうなんですか…
じゃ、やっぱり、邦画の方も観たいな。と、思いました。
復讐感満載の展開、最近食傷気味なもので。
6. Posted by ふじき78 2014年10月06日 23:12
こんちは、ここなつさん。
でも、映画に復讐はよく似合うから、倫理を飛び越えて、虎視眈々と狙い定めるような話は個人的には好きです。
でも、映画に復讐はよく似合うから、倫理を飛び越えて、虎視眈々と狙い定めるような話は個人的には好きです。
7. Posted by ヒロ之 2016年08月28日 14:34
こんちは。
もう他人や友人を遊び半分で殺しちゃうような屑ガキは実名報道しても良いと思います。
被害者だけ顔と名前を出すのは余りにも理不尽。
もう他人や友人を遊び半分で殺しちゃうような屑ガキは実名報道しても良いと思います。
被害者だけ顔と名前を出すのは余りにも理不尽。
8. Posted by ふじき78 2016年08月28日 21:25
こんちは、ヒロ之さん。
まあ、そうっすよね。改心とかしないんだよね。改心するようなルーチンに入ってないんだよね。
まあ、そうっすよね。改心とかしないんだよね。改心するようなルーチンに入ってないんだよね。
