2014年03月22日
『危険なプロット』をギンレイホールで観て、上手さに舌巻くふじき★★★★(ネタバレ的)
五つ星評価で【★★★★なんて、うめーんだオゾン】
元は演劇作品(戯曲)らしい。
だから、これが面白いのはシナリオの力による所が大きいのかもしれないが、
まあ、そうは言っても演出もイカシてる。
進むにつれ、何が現実なのか、物語なのかが判然としなくなってくるのも楽しい。
予告は肝心な部分を一応、隠してはいるもののちょっと見せすぎ。
カリスマ性はないが、物語の構造を熟知していて、
それゆえ最後には自分で自分をどうしようもない所に追い込んでしまう
文学教師をファブリス・ルキーニが好演。
いや、メインのキャストは彼の妻、少年、少年の友人、その父母まで全て好演だ。
少年を演じたのはエルンスト・ウンハウアー。「ウンハウアー」って凄い名前だな。
彼が求めるのは彼の元を去った母の欠落を埋める母性のように見えるが
(それでいて欲望を同時に満たそうとするのでオイディプス王的展開になる)、
同時に父を介護している彼は子供としての自分を失っている。
彼が欲するのは自分を愛してくれる母と同時に、自分を律してくれる父である。
少年の友人の父母と相対した時、友人に取って代わりたいという願望に姿を変え、
教師と彼の妻(不妊)に相対した時、間に収まりたいという風に見えた。
それが上手く機能しないのは、おそらく少年がもう
少年から抜けださなくてはいけない年齢だからだろう。
少年は、その能力により、外に母の愛を求めつつ、外に父の強さを求めながら、
その父の強さを成立させる為に、父を制御しようとさえする。凄く矛盾している。
皮肉ではあるが、ラストシーンは少年と教師にとっての理想的な関係に他ならない
(社会的には全くそう見えないが)。
ちなみに母親役は目の前のマンションから順番に補充するのである。
星を五つにしないのはキュンとくる可愛い女の子が出て来ないから(単にそれだけ)。
【銭】
ギンレイホール、会員証で入場。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・危険なプロット@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
・危険なプロット@映画的・絵画的・音楽的
・危険なプロット@映画の話でコーヒーブレイク
・危険なプロット@ノラネコの呑んで観るシネマ
元は演劇作品(戯曲)らしい。
だから、これが面白いのはシナリオの力による所が大きいのかもしれないが、
まあ、そうは言っても演出もイカシてる。
進むにつれ、何が現実なのか、物語なのかが判然としなくなってくるのも楽しい。
予告は肝心な部分を一応、隠してはいるもののちょっと見せすぎ。
カリスマ性はないが、物語の構造を熟知していて、
それゆえ最後には自分で自分をどうしようもない所に追い込んでしまう
文学教師をファブリス・ルキーニが好演。
いや、メインのキャストは彼の妻、少年、少年の友人、その父母まで全て好演だ。
少年を演じたのはエルンスト・ウンハウアー。「ウンハウアー」って凄い名前だな。
彼が求めるのは彼の元を去った母の欠落を埋める母性のように見えるが
(それでいて欲望を同時に満たそうとするのでオイディプス王的展開になる)、
同時に父を介護している彼は子供としての自分を失っている。
彼が欲するのは自分を愛してくれる母と同時に、自分を律してくれる父である。
少年の友人の父母と相対した時、友人に取って代わりたいという願望に姿を変え、
教師と彼の妻(不妊)に相対した時、間に収まりたいという風に見えた。
それが上手く機能しないのは、おそらく少年がもう
少年から抜けださなくてはいけない年齢だからだろう。
少年は、その能力により、外に母の愛を求めつつ、外に父の強さを求めながら、
その父の強さを成立させる為に、父を制御しようとさえする。凄く矛盾している。
皮肉ではあるが、ラストシーンは少年と教師にとっての理想的な関係に他ならない
(社会的には全くそう見えないが)。
ちなみに母親役は目の前のマンションから順番に補充するのである。
星を五つにしないのはキュンとくる可愛い女の子が出て来ないから(単にそれだけ)。
【銭】
ギンレイホール、会員証で入場。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・危険なプロット@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
・危険なプロット@映画的・絵画的・音楽的
・危険なプロット@映画の話でコーヒーブレイク
・危険なプロット@ノラネコの呑んで観るシネマ
トラックバックURL
この記事へのトラックバック
5. 「危険なプロット」 [ 或る日の出来事 ] 2014年12月20日 15:56
そーゆー指導しちゃって、まー、先生ったら!
4. 危険なプロット [ いやいやえん ] 2014年12月14日 09:23
【概略】
作家になる夢を諦めた高校の国語教師・ジェルマンは、生徒のひとりであるクロードが書いた作文に才能を感じ取り、彼に小説の書き方を個人指導していくのだが…。
サスペンス
文才にあふれる青年に翻弄される国語教師ですね。退屈な日々を送る国語教師のジ
3. ショートレビュー「危険なプロット・・・・・評価額1700円」 [ ノラネコの呑んで観るシネマ ] 2014年03月25日 22:42
「続く」の先にあるものは?
フランソワ・オゾンが描く物語の迷宮。
小説家崩れの国語教師ジェルマンは、新学期早々に出した“週末の出来事”を書く作文の宿題で、クロードという生徒の提出した作品に目を留める。
それは彼が類型的な郊外の中流家庭である友人の家族を
2. 危険なプロット Dans la maison [ 映画の話でコーヒーブレイク ] 2014年03月24日 13:39
久しぶりに川崎に足を運び、映画を2本はしごしてきました。
本作「危険なプロット」とダニー・ボイル監督、ジェームズ・マカヴォイ主演の「トランス」。
図らずも、共に中毒症状に陥って常軌を逸する人間の心理を掘り下げた作品でした。
この作品2本はちょっとヘビーで疲...
1. 危険なプロット [ 映画的・絵画的・音楽的 ] 2014年03月22日 08:42
『危険なプロット』を渋谷のル・シネマで見ました。
(1)予告編を見て面白いと思い映画館に行ってきました(注1)。
高校の国語の教師・ジェルマン(ファブリス・ルキーニ)が主人公。
彼は家で、生徒が課題(「週末のこと」)で書いた作文を読みますが、出来が悪...
この記事へのコメント
1. Posted by クマネズミ 2014年03月22日 08:44
お早うございます。
おっしゃる通りと思いますが、ごく僅か付け加えて次のようには言えないでしょうか?
少年は、母親が長いこと不在のために、「少年の友人の父母」や「教師と彼の妻(不妊)」の間に「収まりたい」と願望したにもかかわらず、「それが上手く機能しないのは、おそらく少年がもう少年から抜けださなくてはいけない年齢だから」。とはいえ、少年は、未だ十分な大人でもないために、少年の友人の母親や教師の妻と恋愛関係に入ろうとしたら、それも上手くいきませんでした。そこには無論少年の年齢もあるでしょうが、「父の強さ」が見当たらず、むしろ病気の父親を介護しなくてはいけないという少年を取り巻く状況も介在しているのかもしれません。
おっしゃる通りと思いますが、ごく僅か付け加えて次のようには言えないでしょうか?
少年は、母親が長いこと不在のために、「少年の友人の父母」や「教師と彼の妻(不妊)」の間に「収まりたい」と願望したにもかかわらず、「それが上手く機能しないのは、おそらく少年がもう少年から抜けださなくてはいけない年齢だから」。とはいえ、少年は、未だ十分な大人でもないために、少年の友人の母親や教師の妻と恋愛関係に入ろうとしたら、それも上手くいきませんでした。そこには無論少年の年齢もあるでしょうが、「父の強さ」が見当たらず、むしろ病気の父親を介護しなくてはいけないという少年を取り巻く状況も介在しているのかもしれません。
2. Posted by ふじき78 2014年03月22日 10:27
こんちは、クマネズミさん。
直感的に返答してしまうなら、少年の恋愛が成立しなかったのは、たまたまだと思う。相手が寛容だったり、引越をしないなどの条件が合ったりすれば、恋愛は継続しえたかもしれない。そういう意味で、少年は自分の子供としての渇望を埋めようとしているにも関わらず、かなり大人なのではないか。
少年は最後のシーンでは実父を捨ててるのかなあ、なんて思ってます。
直感的に返答してしまうなら、少年の恋愛が成立しなかったのは、たまたまだと思う。相手が寛容だったり、引越をしないなどの条件が合ったりすれば、恋愛は継続しえたかもしれない。そういう意味で、少年は自分の子供としての渇望を埋めようとしているにも関わらず、かなり大人なのではないか。
少年は最後のシーンでは実父を捨ててるのかなあ、なんて思ってます。
3. Posted by ノラネコ 2014年03月30日 18:34
個人的にはオゾンの映画で一番好きかな。
やはり作家論的な作品は、自分自身がなぜ映画を作るのかという点と向き合わなくてはならないので、自然に傑作が多い気がします。
「ビッグフィッシュ」とか「ライフ・オブ・パイ」とか。
やはり作家論的な作品は、自分自身がなぜ映画を作るのかという点と向き合わなくてはならないので、自然に傑作が多い気がします。
「ビッグフィッシュ」とか「ライフ・オブ・パイ」とか。
4. Posted by ふじき78 2014年03月30日 19:48
こんちは、ノラネコさん。
オゾンはパッケージがフレンチちっくで可愛いらしいのに抉るようなもんを作って来るから要注意なんですけど、外れは少ない気がします。結構後味悪い物が多いから、記憶に残さないように自分の身体がしてるかもしれなくて、どれって思い出しがないですなあ。
オゾンはパッケージがフレンチちっくで可愛いらしいのに抉るようなもんを作って来るから要注意なんですけど、外れは少ない気がします。結構後味悪い物が多いから、記憶に残さないように自分の身体がしてるかもしれなくて、どれって思い出しがないですなあ。
5. Posted by ボー 2014年12月21日 11:12
ウン、ハウ、アーって、あえぎ声で構成されているような人です。
6. Posted by ふじき78 2014年12月21日 21:57
切らずに四字漢字を付けるとアニメくさいですけどね。
「機動戦士ウンハウアー」
「機動戦士ウンハウアー」
