阿部サダヲ

2013年07月06日

『奇跡のリンゴ』をトーホーシネマズ六本木4で観て、まあこんなかなふじき★★

五つ星評価で【★★中村義洋作品としてはもうちょっと感高し】

物凄くつまらんとは思わんものの
物凄く面白くも感じん。

昔、まだバラエティに数多く出てた頃によく聞いた
菅ちゃんの軽い笑い声が気持ちいい。

阿部サダヲは上手いけど出演作品が多いのが災いして、
演技とは別にちょっとうるさく感じてしまう。
うん、でも中心にいる夫婦二人が軽いからどん底にいる話でも見れるんだよなあ。

阿部サダヲがリンゴの樹にただひたすら土下座し、
菅ちゃんが陰でチオビタドリンクをかけまくる映画かと思ってる人、
ちょっと違います。

多分、それは実話方面ではなかったのかもしれないけど、
キャスティングが菅野美穂という時点で「菅野美穂がエッチな出稼ぎ」って選択肢
だってあるだろうと、ついつい連想してしまうのは男の哀しい性だな。


【銭】
映画ファン感謝デーで1000円

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2012年10月13日

『夢売るふたり』をHTC有楽町1で観て、発情したはに丸くんみたいな顔の松たか子が怖いぞふじき★★★(ネタバレ気味)

五つ星評価で【★★★オナニーまでしてるのにセクシャリティーを感じない松たか子は凄いけど、凄いでいいんだろうか】
  
まず、松たか子のオナニーについて語ろう。
エロくない。
女性目線で撮られてるってのもあるだろうけど、
それにしても天下の松たか子にオナニーをさせておいて、
野郎目線から「ぐっ」と来ないのは勿体無い。
何で「ぐっと来ない」んだろう。
切なくない。やるせなくない。SEXに堕ちてく感がない。
って事は物凄く性をセルフ・コントロールできているという事だ。
なるほど、これは男のオナニーに近い。
「ままままま松たか子が男のオナニーををををををを」
と考えれば興奮できなくもないが、まあ面倒くさい事だ。
うん、だから、あれはあのシーンだけ
血が通ってる松本幸四郎を代役に出しても良かったという。
その方が女性客のサービスにもなって良かったんじゃないかって言う。
それにしても松たか子は頑張ったなあ。
そうだ、幸四郎じゃなくって、たか子繋がりで「土井たか子」が代役でもいい。
それくらい、そういう役には立たない役だ。
可愛く撮ろうとも撮られようともしていない。潔い。無頼だ。
まだ血族繋がり寺島しのぶの『キャタピラー』の発情おばさん演技の方が
男受けはするだろう。ああ、あの役を松たか子にやってもらった方が良かった。
いや、今からでもあのシーンだけやってもらおう。演出は西川美和以外で。

うーん、タイトルには、はに丸と書いたけど、松たか子、亀っぽいよね。
名画座で『四月物語』の甘々な松たか子と二本立て上映したりしたら
残酷すぎる二本立てだよなあ。
人は老いる、劣化する、その代わりに力強い別の何かを得ていくのだ、と。

いう訳で、松たか子は「ぐっ」とは来なかったけど凄かった。
目の奥の心の闇が深すぎて見えなかった。
深すぎて見えない事が正しい演出なのかどうかは分からないが、
あの後、料亭の床下に松たか子に殺された女性の惨殺死体が
並んでいてもそんなに違和感はない。そういう底のしれなさがあった。

それに比べて、阿部サダヲの可愛い事。
男女逆転『大奥』でブサイクの筆頭だった阿部サダヲが何とも初々しい。
最初、火をマジマジと見る阿部サダヲの顔を見た時、
「うわあ、いい顔だ」と思った。
いや、ホモじゃないから、その場でこすったりはしないよ
(後からこすったりもしないよ)。

で、その阿部サダヲとネンゴロになってく女優達もみんな可愛い。
結婚できない面倒な女の田中麗奈も、
家庭の権化、未亡人の木村多江も、
ちょっと年を取ってきたデリヘルの姉ちゃんも、
ウェイトリフティングの怪物っぽい強い姉ちゃんも。
ここは少女マンガよろしく恋愛ゾーンで、「うふふ・きゃはは」な
「夢ゾーン」な訳だ。これに対峙して松たか子一人が現実ゾーンにいるという。

最強なのは出番も少ない木村多江だが、
ウェイト・リフティングの姉ちゃんでさえ可愛いと思うよ。

で、阿部サダヲはそのチンチン包丁(穴が開いてないから子供が出来ないのだ)を
最終的には新しい家庭に持っていくと思いきや、
意外なところ(男の赤々とした内臓)に突き立ててしまう。
あれは今や彼の息子(ちんちん)になった子供の助けを得て、
バックから後背位で深々と突き立てる、という比喩だな。
ついに相手が女でなく、男でもよくなったという。
その突き立てた事をきっかけにサダヲが行った先で、
サダヲはきっと女として夢を売っていくのだ。もうサダヲには男も女もない。
後はずっと夢を売り買いしていけばいいだけの非現実的な存在に昇華したのだ。
ホラーよのう。
そして、サダヲに去られた少女たちも夢の世界で、それなりに幸せだ。
ただ、松たか子だけは一人現実の世界で軋みを上げる。

カモメはその現実と非現実を一瞬だけ交差させる。
ブロガーさんの中では「同じ空の下にいるのだ」というのが正しい見解のようだが、
なんかその鳴き声で交差する二人の顔はもうそれぞれ思い出の中にしかいないような、
そんな見え方がしてしまった。
あの後、松たか子がオープンしそこねた店の前に黄色いハンカチを掲げていたら
サダヲはそのドアをノックしただろうか。

松たか子がオナニーを選択した時点で、夢(相手)はいらない、
そういう結論だったのかもしれない。

あと、笑福亭鶴瓶は美味しい役。
香川照之は美味しいけど、美味しすぎて必然性のない役だった。

そうそう、ラスト、ガツンとくる系の音楽で締めてほしかったなあ。


【銭】
テアトル会員さんの火・金割引で1000円。

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PS しかし………「あの松たか子が撮ったんですから」という口説き文句で
 この映画の全女優のオナニーシーンをそっと特典映像に付けてくれたりしたら、
 普段滅多に買わないDVDとかでも買うんだけどな。
PS2 いや、鶴瓶のオナニーシーンはいらない。


fjk78dead at 10:00|個別記事コメ(6)トラバ(9)