清野菜名

2017年04月03日

『暗黒女子』を渋谷TOEI△粘僂董▲殴薀殴藺臻足ふじき★★★★(ネタバレなしだけど、匂わせる部分はあり)

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▲このスイーツを全部たいらげる胃袋の貪欲さが暗黒女子だったりして。

五つ星評価で【★★★★いいな、女子が】
「暗黒(ankoku)」と耳で聞くと、今でも思いだすのがアニメの「一休さん」。
一休さんの暮らしている寺が「暗黒寺」だったのだ。
耳だけで聞いて凄い寺だと思ったが、後から「安国寺」と知った。
なので、この物語も「安国女子」だったりするかもしれない。
未来において良妻賢母となる女子は家庭や子供引いては国を守るため、
内なる敵を打ち滅ぼしてもかまわん、そんな気高い気構えの女子たちであろうとする。

よきかな、よきかな。
6名の女子が全く何の混同もなしにちゃんと見れるのは
キャスティングとスタイリング、メイクの腕前がいいのだろう。
あと、脚本とプロデューサーの力量が多分、半端ない。
彼女たち一人一人かちゃんとキャラが立ってカケラも混同しないよう気を配られている。

女子6人はまず主催者側と茶席に呼ばれたゲストに分けられる。
飯豊まりえ:主催者、太陽の女神。
清水富美加:副主催者、月の女神。本当に惜しい人を亡くしました。

ゲスト
玉城ティナ:留学生。ボブ。ブルガリア人なんて設定で来るとは思わなかった。
平佑奈:特待生の貧乏人。新入生、硬い。従順。眼鏡。あの落差には笑った。
清野菜名:女子高生作家。社交的でフランク。ショートカット。
小島梨里杏:スイーツ女子。小型犬みたいな小動物感。ツインテール。

6人に制服の落差はない。
やられがちなタイツ、紺ソク、白ソックスみたいな脚分けもない。
一度に複数人の登場人物を出して混乱させないというルールが厳格に適用されている。
ゲストサイドの四人それぞれが自分の描いた小説を朗読の形で読み上げるが、
その際には出てくる登場人物は主催者と自分とプラスアルファ一人。
香港のリンゴ・ラムみたいに一度に大量に登場人物を全出ししたりはしないのだ。
この徹底したやり方のおかげで、
ゲスト4人はそれぞれ自分の美点アピールと他者からの欠点ディスを4回ずつ浴びる。
こんなに分かりやすいキャラ立てはない。
彼女たちは太陽を賛美し、輝きを失った太陽の代わりに夜を支配する月に断罪される。
まるで太陽が撒いた種から、夜が終わりを迎える最後に狂い花を咲かせる光景のようだ。
4人のゲストが部屋の備品のようになり、
踏みつぶされ、馴染んで、大地を潤す肥料になった時、新しくまた種が求められる。
実はその新しい彼女こそが、その部屋の原罪があった時代を知らない唯一の者なので
収穫者を隠しながら近づいてくる簒奪者をも無化する、そんな可能性を秘めている。

と言うのは甘い夢か。

構成がエラリー・クィーンの短編推理小説『黒後家蜘蛛の会』のゴージャス・バージョンみたいだったのでニコニコしてしまった。


【銭】
映画ファン感謝デーで1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
暗黒女子@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
暗黒女子@『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭

fjk78dead at 00:05|個別記事コメ(2)トラバ(8)

2015年08月17日

『東京無国籍少女』をシネクイントで観て、ああ押井だ押井らしいなふじき★★★(ネタバレ要素あり)

五つ星評価で【★★★清野菜名のアクションに星一つプラス。映画としては大した映画じゃない】

ラスト部分についての言及でネタバレしてます

バリバリに良くも悪くも押井守。
相変わらず物語を展開させる気持ちはないらしく、
状況のスケッチをひたすら積み重ねる退屈な部分と
そこから一転、目を離せない売りのアクション部分とがはっきり分かれる。
アクションを成り立たせる為に長い振りがあるのだが、
押井自身がどっちにより関心を傾けているかは分からない。

原案になる作品があるらしいのだが、
映画としては「東京」でも「無国籍」でもない。
改変前が予想つかないが、
例えば巨人が出てこない映画に『進撃の巨人』
ってタイトルが付いてたら変じゃん。
違和感ありあり。

とにもかくにも、清野菜名のアクションが驚愕レベルの出色の出来なので、
この部分だけでも見る価値がある。

「ラスト15分 この結末は予想できない」とコピーにあるが大した結末ではない。ピンポイントに予想する事は出来ないかもしれないが、これってスタイリッシュにした夢落ちに他ならないから、これを予想できても、あまり威張れないのではないか。やはり、「夢落ち」は昭和で途絶したものという印象がある。見た目や味わい具合を改造してまで、後世に残さなければいけないほどの手法とも思わんのだ。押井先生、まだ夢なんですか。もう夢はいいんじゃないですか?


【銭】
チケットリターンで1000円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
東京無国籍少女@ぴあ映画生活
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東京無国籍少女@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

PS せめて『北海道無国籍少女』じゃあかんのか?
PS2 ブログタイトルが『東京国籍少女』で「無」が飛んでしまってる。
 アセアセ。すぐさま修正。


fjk78dead at 00:05|個別記事コメ(4)トラバ(4)

2014年12月03日

『TOKYO TRIBE』をHTC有楽町1で観て、薄く広く地に満ちよだなふじき★★★

五つ星評価で【★★★5分のPVを116分流し続けたような怪作】
  
決してつまらなくはないのだが、
普通、知恵者はこんな頭の悪い映画は作らない。
バカだ。バカなのだ。園子温は。昔から思っていた事ではあるが。
メリもハリもなく、歌って戦って、パンチラが争いを飾る。それだけ。
5分で終わる話が延々と垂れ流される。
その戦いが目新しいのかと言われれば、そうでもない。
ただただ気合いで押し切る。園子温らしい。

前日、ベストドレッサー賞を貰った鈴木亮平は、
代表作の『変態仮面』同様、この映画でもほぼパン一だ。
前代未聞のベストドレッサーである。
ベストドレッサーに服はいらない事を証明してしまった。

その鈴木亮平に負けないのが、清野菜名のパンチラは偉い。
何が偉いって、監督がルーチンワークのように撮ってるので
あまりエロかったり、可愛かったりはしない。
にも関わらず、一心不乱にパンチラする姿はちょっと熱い。熱いのって好き。

竹内力のただ変顔すればOKみたいな流れは断固反対。

窪塚洋介、三つ編みなだけ。見た目通りで秘密がないのが痛い。

叶美香。いい立ち位置にいて、ちょっと笑う。

染谷将太ラップそんなに上手くないのにずっと歌わされてご苦労さん。


【銭】
テアトルの曜日会員割引で1000円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
TOKYO TRIBE@ぴあ映画生活
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TOKYO TRIBE@映画的・絵画的・音楽的

fjk78dead at 00:28|個別記事コメ(8)トラバ(7)

2014年09月28日

『少女は異世界で戦った』を新宿バルト9-6で観て、こん畜生、でも観てあげてねふじき★★★

五つ星評価で【★★★生き様の物語に帰結するのは大変好き】  

すいません。大いにディスります。
若い女の子の頑張りをスタッフが潰しちゃいかん。

少女たち4人が物凄く高度なアクションを頑張っているというのにボンクラなおっちゃんどもが鼻糞でもほじくってたのか、効果的にフィルムに収められていないというのが悔しくて(×3)たまらない。
アクションシーンは結構長くて、これを売りにしようという気迫が伝わってくるのだが、撮影の技術が伴っていない。アクションの撮影はプロの技術が必要で、素人に「そんなのできそうだよ」程度の思い付きで撮ってもらっては迷惑なのだ。では、どんな所がダメだったのか。

・まず、手ぶれが多い。
 アクションの撮影は上手くなればなる程、カメラが安定する(私見)。
 動いているもの、もしくは動きそのものを見せるには、
 基準となる視点が落ち着いて定位置に収まっていないと見づらい。
 と言うか、手ぶれは見てて脳が疲弊するし、効果的じゃない。
 意図的な手ぶれがアクションの激しさを演出するなんてのは
 効果がわかってない人の戯言に過ぎない。
 勿論、超高度な演出での意図的な手ぶれもあるのだが、
 それは短時間で撮りたい主体がフレーム中心に奇麗に収まってるという
 条件をクリアしないと効果は得られない。
 手ぶれアクションには無知か、傲慢か、誤魔化してやろう
 という悪意しか感じない(勿論、深作監督みたいに稀な成功例は除く)。
・次にアングルが悪い。
 角度を付けたり、かっこよく撮ろうと工夫しているのは
 分からなくもないのだが、トリッキーな絵面にされると、
 そもそもどういうアクションが行われているのかを観客が把握しづらい。
 どんなアクションがどう行われてるかを観客に把握させた上で、
 ラストの決めの部分などでザクっと効果を入れるやり方が好ましい。
・アクションしてる少女たちに寄り過ぎている。
 もう少し、引きで撮らないと、アングル同様、何をやっているのか
 観客にわかりづらい。近すぎて動きが見えない状態。満員電車かよ。
 遊園地でやるアクションショーを四畳半のスペースに観客詰め込んで
 やっても観客の満足が得られないみたいなもんだ。
 アクションにはスクリーンで映される適正な大きさがある。
 寄りでの少女たちの美しさを撮りたいなら、無精せず、
 ロングとアップ両方を撮って必要に応じて繋げるべきだろう。
・あと寄り過ぎてるのと、少女たちそのもののアクションでの個性付けが
 不明確なのが相まって、誰が誰だかわかりづらい。
 最低、髪型は四人四様で分けるべきだろう。
 ポニーテール、ツインテールはよしだが、ショートカットが被って混乱する。
 アクション振り付けも四人四様、分けているのかもしれないが、
 クッキリと違いが分からない。
 全員ソードアクションではなく、剣、槍、ナイフ二刀流、手鉤みたいな形で
 分ければよかったのに。
・テンポを出すためか、カット割りが細かすぎるところがあった。
 ごくごく単純に目が追い付かない。 元から条件が悪くて
 アクションが見づらいのと相乗効果を上げてダメになってる。

こんなにバンバン、ダメな点を素人観客にあげられてはダメだろう。

物語は大雑把に嘘っぽいし、アラを探せばいっぱい探せるけど、
実はそのアラを飲み込んで嫌いじゃないと断言できる。
大きなハッタリと大きな悪巧みは、好感が持てる。
そして、あの武田梨奈の泣き顔と怒りのないまぜの表情にグっとくる。

女の子はそれぞれ可愛いが、一人一人の演技で見せる映画ではないので、
大きく時間が割かれてるアクションシーンでの差別化が上手く行ってないのが、
カウンターパンチのようにダメ側に効いてしまっている。

キャラとしては加弥乃のポワンとした感じがいい意味で突出してる。
花井瑠美と清野菜名はペアで一人扱い。
花井瑠美は演技パートにちょっと問題がある。
でも、基本、役者としての素人を起用したのだから、
これはそれを演出でカバーできなかった金子監督を責めるべきだろう。
清野菜名はタッパのない榮倉奈々みたいでビジュアルが一番好み。
武田梨奈は演技でもアクションでも3人を引っ張ってくんだから偉いよなあ。
伊達に修羅場の現場を数多く踏んでないよなあ。

あと、二つの世界で同一人物が入り乱れるのが、
主役の4人以外は顔の特徴などにメリハリかなく、わかりづらい。

山のようにダメ出しをしたが、それでも嫌いじゃない部分
武田梨奈の決意とボロボロ具合、大胆なホラ話とかは本当ほめてあげたい。
あと、アクションチームも多分、ようやってる。


【銭】
正規料金1300円均一。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
少女は異世界で戦った@ぴあ映画生活

PS 主題歌のメロディーが頭から離れへん。

fjk78dead at 09:15|個別記事コメ(4)トラバ(3)