池島ゆたか

2014年11月07日

『おやじ男優Z』をユーロスペース2で観て、いいはいいけどふじき★★★

五つ星評価で【★★★超傑作ではないのが残念だが可愛い小品でそれも又、池島ゆたからしい】
  
池島ゆたかの『NEXT』みたいなのを成人映画館で見せられてしまうと、初の一般映画は人生かけたような正々堂々の速球作品で来るのかと思いきや、ちょっと気を抜いた感じの小品だった。悪くないけど、意表を突く展開がそんなになかったからか、丁寧に作られた小品と思いながらも「やられた」感は少ない。

AVあるあるとしての機能がそんなに強くないからか、
人間ドラマ、人情ドラマの線をちょっと強めに感じた。

なかみつせいじは年取ってからが、味が出ていいなあ。
牧村耕次もガラッパチな感じが親分肌にしてもよく機能している。
そして坂ノ上朝美は醤油顔に笑顔が似合う巨乳でいいなあ。
笑顔に無理がない。彼女その物のエピソードが多くないのに、
おやじ三人に上手く溶け込んでるのは、この笑顔が本当に自然だからだろう。
あと、謎のホモ役の世志男の得体がしれないのに優しさが伝わってくるのが良い。

「夏目ゆりあ」って本当にいそうな名前だ。

「豆田満男」って小人物そうで、いい名前だなあ。

体験的な話で言うと、自分も豆田満男と同じ50歳で、会社止めて(スナックはやってないけど)再就職をした。自分は女好きではある物の精力弱いし、汁男優にはなれないに違いない。汁男優やってたら、映画とかきっとそんなに見れへんし、酒とかで憂さ晴らせんタイプなんで、確実に病むか食い詰めてしまうと思う。にしても身体は売らんかなあ。いや、ああいうのはタイミングだから、本当に何日か食ってなかったりしたら分からんかもしれん。よかった。人事担当者に関係を迫るホモが一人もいなくて。

ピンク映画気分味わうとかって、そんな理由でいいから、見るといいよ。


【銭】
ユーロスペース会員割引で1000円。えっ、安い。

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おやじ男優Z@ぴあ映画生活

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2014年07月26日

新橋ロマンで成人映画(池島2+友松1)20140104-09

◆『いんらん家族色欲ざかり』
五つ星評価で【★★★★ピンクで家族映画】

旧題『不倫ファミリー 昼から生飲み』
真咲南朋主演、
池島ゆたか監督、2009年のピンク映画。

大阪に単身赴任してるなかみつせいじには
東京の本妻には内緒で現地に愛人と子供がいる。
或る日、愛人が交通事故にあい、
なかみつせいじと息子は本妻と姉のいる東京に初めて会いに行く。

濡れ場は濡れ場でちゃんと撮ってるのだけど、
後半に行くにしたがって、小学生がウェイトを増していくという
通常の常識では考えられない驚異のピンク映画。
やや音外し気味の少年の第九が愛のSEXの喘ぎとシンクロし、
少年は少年で自分の居場所の再発見をするラストは騙されたように上手い。


◆『熟女の色香 豊潤な恥蜜』
五つ星評価で【★★★★ピンクでサスペンス】

村上涼子主演、沢村麻耶、日高ゆりあ、樹カズ出演 
池島ゆたか監督、2013年のピンク映画。

3本回りの途中入場で、この映画のラストを先に見てしまったので
サスペンスが成功したかどうかの真価は分からない。

ダメンズに振り回されて婚期を逃したOLという、
リアルに切ない役を村上涼子が熱演。とても不憫。
「ナイスバディー」を誉められると
「こんな身体でいい事は何一つなかった。小さい頃から痴漢に遭うし」とか、
女性脚本家のセリフが女心抉りまくり。
そしてホモ映画のトム・クルーズ樹カズの怪演が見逃せない。
あれ(秘密)を冗談じゃなく、正気でやれるのは偉い。
ちゃんと絵になってる演出の凄み。
あんなん一歩間違えると大惨事だ。
あ、樹カズ、流石に年をとってきたが、皺がトム・クルーズにちょっと似てる。
そして、心のこもってないような笑いはSMAPの草ナギ君に似てる
昨今のホラーのように保険を残さず、
キリよくラストを落としてる感じなのは好感が持てる。

あまり話に踏み込まない3人目の女優、
日高ゆりあのボテっとして伸びきらない身体もスキズキなんだけど、私は好き。


◆『人妻女医 性奴隷の悦び』
五つ星評価で【★★★友松節炸裂】

小沢アリス主演、津田篤出演。
友松直之脚本監督。2013年のピンク映画。

女医の小沢アリスは菅野美穂を水死体に加工したら途中こんな感じ、みたいな人。
この人がずっとおどおどしながら、鬱患者の被虐に嵌められていく。
えーと、ひたすら可哀想なんだけど、
友松直之の演出で最後までえげつなさがグイグイ唸ります。
上手いとか下手とかじゃなく友松の映画には「呪いのように情が籠っている」。

ラストの円環の綴じ方は上手いと思った。


【銭】
新橋ロマン、ネット割引で100円引いて1200円。

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熟女の色香豊潤な恥蜜@PG
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2014年07月06日

新橋ロマンで池島ゆたかと清水大敬で20140704-20140710

◆『変態夫婦の過激愛』
旧題『過激!!変態夫婦』
五つ星評価で【★★★★絡み合った糸がほつれない感じが悪くない】

池島ゆたか、清水大敬主演、 三沢亜也 橋本杏子 海音寺まりな、山本竜二 出演
細山智明 監督、1988年のピンク映画。ピンク大賞4位

男優三人と女優三人のいろいろあるけど
そこそこ生きてる感がおかしくも愛おしい。

池島ゆたかは妻に逃げられて、元部下の経営するラブホで生活してる。
清水大敬は池島ゆたかの同僚で、池島の逃げた妻は清水の妹とレズ同居してる。
実は池島はバイで元部下の山本竜二と出来ている。
清水大敬の妻は先物取引に失敗し夫に秘密で風俗勤務をしている。
性欲の強いバイの池島は風俗で清水の妻と会う。二人は最高に身体が合う。
清水大敬の妹が家出して池島の妻は清水に相談する。
清水大敬は池島の妻の手料理が自分の妻の手料理より美味しくてしょうがない。

なんて情報量が多いピンク映画だ。

池島ゆたかは身も心もだらしない感じ。
ピンク映画で男が男にフェラチオされる場面とかを
映して、それを観客全員が見てるのだから客観視すると笑える。

清水大敬の武士のような泰然自若っぷりもおかしい。
人間すべからく清水大敬のように生きたいものである(ソープ遊びも含めて)。

清水妻の三沢亜也はエロ枠、池島妻の橋本杏子は美人枠、
清水妹の海音寺まりなはカワイコ枠と言った感じ。

風俗店のマスコットボーイ(バニーガール姿で店頭に立つ)が、
全く無関係なんだけど、綾野剛に似てる。

 
◆『若妻 しとやかな卑猥』
五つ星評価で【★★★佐野和弘はロマンチストだなあ】

岸 加奈子主演、佐野和宏出演。 
佐野和宏監督、脚本、1990年のピンク映画。

EDの夫に昔の彼女を抱いてくれと頼まれる落ちぶれた脚本家の佐野。
自堕落な生活に堕ちていく中、夫は佐野が撮った彼女の8ミリが見たいという。

映画の中で8ミリフィルムが出てくると、もうベタベタに甘い。
これはクラシックカメラでもクラシックギターとかにも通じるのだが、
適えられなかった強烈な夢のメタファーを具現化する絶好のピースなのだ。
でも、それは皆もう分かってしまってるので、
よっぽど自信があるか、人からの視線に無頓着じゃないと今は使わない。
佐野和宏のはもちろん自信があっての事だろう。うん、良い。
でも、美しく撮れてる事が逆に恥ずかしくもある。

佐野和宏と岸加奈子がケンカしたり、岸加奈子が絶叫したりのシーン、
ピンク映画だからアフレコなんだよなと気づいた途端、絶句した。
凄い演技力だよ、岸加奈子。

佐野の前座みたいな位置づけの間男に荒木太郎。若い。
20年前の映画だが、今では老人役なんかもこなすのに本当に青年の役だ。
若いって事は、いろいろ隠して、それなりに美しい気すらする。
爆笑問題太田に似てる気もするから「美しい」は錯覚だと思うが。


◆『緊縛 鞭と縄』
五つ星評価で【★★まあ、下元史朗は好きよ】

下元史朗主演、 竹村祐佳 麻生うさぎ 伊藤清美出演 
北川 徹監督、1984年のピンク映画。

横領犯の下元史朗が逃げ込んだ先は、禁断の館。
逃げても逃げてもセックスから逃げられない。
そのセックスは幽閉してる側の作家の創作意欲の糧だ。
設定がちょっと逆転した『ミザリー』っぽい。


【銭】
新橋ロマン、ネット割引で100円引いて1200円。

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2013年11月04日

新橋ロマンで友松2本に池島1本で超お得ともかく観ろふじき

◆『囚われの淫獣』

五つ星評価で【★★★★★ピンク映画の観客はモテモテだに大笑い】

柚本紗希 倖田季梨 若林美保 出演、
友松直之脚本、監督 2011年大蔵映画配給のピンク映画。

詳しくは知らんけど、友松監督はこの映画を撮って、
しばらくピンク映画の制作を干されたらしい。
さもありなん。

言わんでもいいセリフが多すぎる。
でも、それが最高に面白い。
冒頭ジグゾーみたいな人形が出てきて「さあ、映画を始めよう」と切り出す。
いや、こんなこと言わなくても少し経ったら画面いっぱいに乳を出すよと挑発する。

次いで、ピンク映画を見に来るサブカル女に
「やられたくて来てるんだろ」と暴言を吐く。
女性客だろうが、何だろうが客を増やしたい世知辛いご時世だと言うのに。

で、ズコバコやったり、やられたりしながら、
「君たちは何でピンク映画を見に来るんだい?」と質問する。
悪意悪意悪意
「もてないからだ」と言わせたいところだが、まあ、差し障りもあるので、
「AV見て家でシコってる奴に比べれば、アウトドアでかっこいいぞ」
とか褒め殺しにして、
「ピンク映画の観客はモテモテだあ!」という神のようなセリフが出てくる。

ニコニコニコニコ。

ピンク映画を見に来る客(俺も俺も)は、自分が屑である自覚はちゃんとしてるので、
こんなことくらいで怒ったりはしない。逆に笑う笑う(個人の意見です)。

そんな中、ピンク映画館に映画の中の観客は四次元的に閉じ込められる。
外に出ようとしたら中に出てしまうとかって何かで見たな。
『エコエコアザラク』の一作目か?
映画館に閉じ込められるって言えば『デモンズ』か。
そして、スクリーンの中の存在に気づく男。
水木しげるの『テレビくん』みたいだ。そして逆『カイロの紫の薔薇』みたいだ。
あああああ、楽しい記号が山盛りで嬉しいな。

実はピンク映画限定ではないが、スクリーンへの逃避なんて
ボンクラなんだから憧れるに決まってるじゃないか。
あんな目に合いたいもんだなあ。


◆『わいせつ性楽園 おじさまと私』

五つ星評価で【★★★★★その干された友松監督の復帰作らしい】

水無月レイナ 野上正義 出演。
友松直之監督。

主演の水無月レイナってちょっとバランスの悪い容姿をしてる。
全盛期の加藤あいをプレス機で引き伸ばしたみたいだ。
でも、観てると可愛くなってくる。
これは脚本が彼女をちゃんと掘り下げてるからだ。

そしてバリバリに爺な野上正義がいい。
映画に爺さんは似合うのだ。
その爺さんと若い娘とのギャップが楽しい。

飛び道具みたいな『囚われの淫獣』の後に見ると、
大層、地味な作りに見えるが、人生の真理が何気なくいっぱい詰まってたりする。

おもろいのう。

あ、何はなくとも『ルパン三世 カリオストロの城』が三度の飯より大好きだ
って人はこの映画を見なくっちゃダメ。



◆『人妻娼婦 もっと恥ずかしめて』

五つ星評価で【★★★★後半のテンポが速すぎる】

中森玲子主演、池島ゆたか監督作。

小さい頃のトラウマで性嗜好が変わり、夫とのSEXが止まってしまってる主婦。
彼女は自分の性嗜好を満足させ、又、克服する為に秘密クラブに通う。

秘密クラブの上客なかみつせいじがいい味。
若い時は中途半端に甘めのマスクが邪魔くさかったが、
爺に片足突っ込んでからは、思い切った演技がとても面白い。

後半あらららららと急展開しすぎ。
ラストはけっこうショッキング。
確かにそういう展開しかないかもしれないけど、
絵で見ると、思ったよりイヤな感じが残る。


【銭】
新橋ロマン、ネット割引で100円引いて1200円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
囚われの淫獣@ぴあ映画生活

▼関連ブログ記事
囚われの淫獣2回目@死屍累々
囚われの淫獣3回目@死屍累々


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2013年07月28日

新橋ロマンで池島関係の3本で満足したよん体験

大蔵の池島ゆたか関係三本立て。
こんな番組を組めるのは真面目に凄いな。
戦略的に番組を組む成人映画館なんて、
ついこの間なくなった浅草世界館と亀有名画座くらいしか思い浮かばない。
映画館はともかく長寿で頑張ってくれれば文句ないよ。

この週の三本とも外れ無し。


◆『ホテトル嬢 悦楽とろけ乳』

五つ星評価で【★★★たぶん傑作。ネット評が高すぎて割と普通に感じてしまった】

池島ゆたか監督、
周防ゆきこ(凪)出演

脚本題の『夕凪のスカイツリー』の方が通りがいい2012年ピンク大賞 最優秀作品賞の傑作。やっと観れたなあという感じなんだけど、前評判が良すぎて申し訳ないながらそんなでもないかなあと感じてしまった。とても真摯に誠実に可愛く撮って撮られてると思うのだけど、映画から受ける衝撃みたいな物がなかった。あと、あの後に幾つかの展開が見られるのかと思ったら、映画が閉じてしまったので食い足りない感が大きい。何の前評判もなしに観たら、ぐっと来たんじゃないかと思う。

ホテトル嬢の凪がちょっと恋愛して夢を見ながらも日常のホテトルに戻っていくまでを切なくなり過ぎずにスタイリッシュに描く。

周防ゆきこ可愛いなあ(『SEX&禅』くらいしか見ちょらん)。

やはり、今の時代、携帯やスマホがあるのは恋愛ドラマを作る上での大きな障壁になっているのだなあ。なら、それを逆手に取ればいいじゃんというのは、とてもクレバーだ。

役者池島ゆたかの枯れ枯れっぷりにゾクゾクする。

あと、女優さんの濡れ場の演技が本気でエロい。
脚の力の入れ方とか腰の動かし方とかに凝縮された洗練さがある。



◆『性愛婦人 淫夢にまみれて』

五つ星評価で【★★★ゴイスうー。でも寝ちゃったテヘペロ】

池島ゆたか監督、
なかみつせいじ(男)、竹下なな(妹)、里美瑤子(姉)
2010年ピンク大賞 第1位

これは凄い(意識とんじゃったけど)

黒沢清の『リアル』より、こっちの酩酊感を買う。
大掛かりな機械を使わなくても同じことを脚本と演出で実現できるのだ。
男の信じる現実と、女が信じたい嘘が、最後に一つにまとまっていく美しさよ。

なかみつせいじさんも達者だなあ。

あの潮の描写はいるのか?



◆『熟妻と愛人 絶妙すけべ舌』

五つ星評価で【★★★ふふふ】

後藤大輔監督
春日野結衣(愛人)、佐々木麻由子(妻)、池島ゆたか(夫)
これだけ無冠の映画だが、3本の中ではこれが好き。

「貸間あり」に応募してきたのは夫の愛人という、
昔からありがちな話を出演者各人の濃いキャラクターが支えている。

春日野結衣の今風が面白い(身体のでかい小学生っぽい)。
池島ゆたかの「まいった」百連発が気持ちいい(意外と変役者だ)。
隙間に入るピンクのアフレコ風景がおもろい。
とって付けたようなハッピーエンドが可愛い。

この潮の描写もいるのか?

スカイツリーの池島教授が凪の部屋でまいった百連発をやったら野良猫くんも困るだろうな。「あんた、いつもそうだ!」いつもそうだったら、そりゃやだろう。



【銭】
新橋ロマン、ネット割引で100円引いて1200円。

ちなみに開映前入場者は自分一人の貸切。
定刻。始まりそうな空気なのに映画が始まらない。
「すいませーん、上映5分くらい遅れまーす」
「はーい」
たった一人の客として映写トラブルに出会うって珍しい体験をした。


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2013年05月19日

池島ゆたかの傑作を新橋ロマンで観てロマンチック体験ふじき(今週)ネタバレあり

新橋ロマンに妙に通い続けてる。
うーん、だって面白いのよ。
今週は三本とも外れ無しだった。


◆『超いんらん やればやるほどいい気持ち』

五つ星評価で【★★★★傑作。池島の不安とプライドがうかがえる。凄いの撮りよる】

池島ゆたか監督、
倖田李梨(女房)、日高ゆりあ(夢の女)、青山えりな(初恋の女)出演

池島監督自身の自伝に見えるが、どうなんだろう。
勿論、そのままという訳ではなかろうが、共通点が幾つもあり、
すごく力が入っているように見える。

作中主人公ともども池島は役者上がりの監督だ。
今でこそ映画に役者として出る時は、肩の力が抜けて意識せずに見れるが、
昔はもっとたどたどしいというか、重かった気がする。
そんな自分に対する憤懣があったのかもしれない。
傷つき方がとってもステロタイプで逆に凡庸さが浮かび上がってたまらん。

夢の女を使って1作目をどうにか作り上げる。
夢の女は死んでしまい、監督は何本も何本も映画を作り続ける。
そして、死の間際になって「今まで作ってきたのが映画か何だかわからない」と叫ぶ。
幻想の中で夢の女に叫ぶ「でも君でもう1本、撮りたいんだ」
夢の女はいろいろ認められながらも死の間際まで風俗もやってた林由美香だろうか。

池島自身が成人映画の演出家として長い間、評価の対象にされなかった。
役者の余技と思われたのか、かなり良質な作品を作るようになった後でも、
ピンク四天王のように作る映画が特別枠として扱われる事はなかった。
池島は波に乗り損なってしまったのだ。
その乗り損ないを粉砕するかのごとく池島は映画を量産する。
静かに、丹念に。そして、浮き沈みなく最後まで同じ個所に残り続けた。
作り続けた実績はプライドとして累積されていったに違いない。
にも関わらず、若い頃の挫折や経験を剥ぎ取った自分の本質のあやふやさを思う時、
池島は不安でたまらなくなるのだろう。

でも、映画の中の演出家のように今すぐ死ぬ訳でないなら、
池島は作り続けるしかないだろう。
それはご褒美のようでもあり、刑罰のようでもある。

池島はその多作と、作品のバラエティーさと、作品の良質さと、
たまににっちもさっちも行かなくなって大ポカもやる若さなどから、
もっと注目を受けてもいい演出家だ。
林由美香が膨大すぎて死した後になってやっと把握できたように、
池島も死なないと注目されないのかもしれない。

全世界から注目されないからこそ、好き勝手なふるまいが出来る事を考えると
それも又、ご褒美のようでもあり、刑罰のようでもある。

日高ゆりあの決してそこにいないようなイコン感がいいなあ。
彼女がそこにいる時、とても「映画」な感じがする。

キャストに「ジミー土田」がいて、ビックリした。



◆『いくつになってもやりたい男と女』

五つ星評価で【★★★老いらくの恋と性を確かなタッチで】

いまおかしんじ監督、
多賀勝一(主人公)、並木橋靖子(憧れの人)、速水今日子(スナックのママ)出演。

前に1回観てる。
65歳の老人の性を確かな演出力で描く。
主人公のボンチなキャラが立っていて、
映像が実に映画していてどこに持って行っても恥ずかしくない。
濡れ場も実に上手いこと挟んである
(全て老人尽しではないし、老人だから見苦しかったりもしない)。

悪くない映画の筈なんだけど、個人的には乗れない。
前回も乗れなかったような気がする。
でも、これが好きでたまらんと言う人がいそうな映画だ。

実は『いくつになってもやりたい不倫』と勘違いして観にいったのだが、
それはそれで二週か三週後にラインナップに入っていた。
それも傑作の筈である。自分のブログにそう書いてあった。
でも、内容は全く覚えてない。
うん、又、それも観に行こう。



◆『裸の牝たち 見られていっちゃう』

五つ星評価で【★★★いい感じの小品】

田中康文監督、青山えりな 結城リナ 主演。

すんげえタイトルだが、主人公はストリッパーの二人組なんである。
先週、上野オークラで観た、ピンク映画なのにロードムービーな『人妻エロ道中 激しく乗せて』の田中康文監督作品。この人、女の人を魅力的に撮りよるなあ。オカメ顔の青山えりなは池島監督の方にも出てたけど、顔が好みじゃない。ファニー感を溢れさせながら惚れっぽくって田舎者に騙される役をやってて何か似合ってる。その幼馴染からの親友役である結城リナは逆にすごくタイプ。スレンダーで勝ち気で男勝り。腰のくびれがたまらん。

この二人がひょんな成り行きから田舎の旅館まで足を伸ばして、自分たちを見つめ直したりするデトックス的な1本。全然悪くないです。

青山えりなのストリップは割と表面をなぞった感じ(でも、そんなに上手くない役柄だからそれでいいだろう)。

結城リナのストリップは立ち姿が凄く綺麗だ。

実は一緒にやってるいまおか監督の映画で本物のストリッパーが出てくるカットがあって、その本物の立ち振る舞いの綺麗さを見てしまうと、どうにもストリップ場面はオマケに見えてしまう(げんにオマケはオマケなんであるが)。

ええと、池島ゆたかが役者として「宇宙人が、宇宙人が、」といつも言ってるような役を怪演しています。池島ゆたか側で田中康文監督が「演出補」とかで名前が上がってたから、師匠-弟子筋に当たるのかもしれない。



【銭】
新橋ロマン、ネット割引で100円引いて1200円。


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2012年11月03日

新橋ロマンで池島・荒木でロマンチック体験ふじき

ちなみに番組タイトルは「OP映画理由なき快感週間」です。


◆『人妻を濡らす蛇 SM至極編』

五つ星評価で【★★あんれえ、うーん】

池島ゆたか監督、山口真理主演作品。
封印していたSMに溺れる若妻。
という一行以上の何物でもないシンプルなドラマ。
SMは「つらい撮影に耐えてよく頑張りました」
という意味で拍手を送りたいが、好みの女優じゃなかったので乗り損なった。
撮影やアングルは手慣れたもの。




◆『悶々不倫 教え子は四十路妻』

五つ星評価で【★★★ドラマはよくても濡れないなあ】

荒木太郎監督、佐々木麻由子主演作品。

荒木太郎は相変わらずちゃんと仕事してる。
ただ、脚本の吉行由美子が女性だからか、
主役の女性の不幸がリアルで、佐々木麻由子の真面目な顔立ちもあってか、
落ちていく佐々木麻由子を無造作に楽しめない。
デリケートだな、俺。
ノイローゼ気味になった佐々木麻由子が妄想する
夫と浮気相手の自分を笑いながらの濡れ場がかなりいっちゃってる。
こんな笑いながらのセックス、他で見た事がないからして、何かとても不気味である。

主人公は定年退職した教師で、教え子との関係に悶々悩むのは、
ある意味『鈴木先生』なんだな。




◆『理由あり未亡人 喪服で誘う』
旧題『変態未亡人 喪服で乱して』

五つ星評価で【★★★いい加減】

山邦紀監督、川瀬有希子主演作品。

とっても適当。それが功を奏して気楽に見れた。
主役の川瀬有希子はアヒル唇でちょっと加護ちゃんに似てる。
加護ちゃんも早く脱いじゃえばいいのに。
そのニア加護ちゃんと致すのが自分をポストと信じるなかみつせいじ。
なかみつせいじ丸顔で髭面、実は山田孝之に似てるんじゃないか。
勿論、なかみつせいじの方がヨボヨボだけど。

喪服の方が持てるから一周忌すぎても喪服を脱がない主人公、
自分をポストと信じる男、
取り立て屋とカフカを愛読するカウンセラー、
女性器に超能力を持つ巫女。

うん、どうでもいい感じ。



【銭】
新橋ロマン、ネット割引で100円引いて1200円。


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2012年09月17日

新橋ロマンで池島2本でロマンチック体験ふじき

ちなみに番組タイトルは「新東宝いいなり秘書週間」です。


◆『温泉仲居妻 やらせっぱなし』
旧題『いんらん旅館 女将の濡れ姿』

五つ星評価で【★★へへへ】

深町章監督作品。
ピンクお得意の軽コメディー。
後半、舟を漕いだから落ちが分からない。
関西弁の落語家の浮気に愛想を尽かして温泉地に関西弁の妻が逃げてきた。
そこに関西弁の師匠もやってきて、落ちは分からない。
ピンクで聞く関西弁はボリュームでかくて、うるさくて、えげつない。
後世に残しておきたくない日本語だ。



◆『秘書とお医者さんごっこ』
旧題『巨乳秘書 パンストの湿り』

五つ星評価で【★★★★すげーもん見ちゃった感絶大】

池島ゆたか監督作品。

ピンク映画で幼児プレイ愛好者を手掛ける映画が出来てるとは思わなかった。

凄いな。これ。
トラウマになるような「強い」映画。
主役の男が凄いな。役者は北千住ひろし。
この人はもう、この人生を歩んできたようにしか見えない。
妻にプレイを断られ、不倫や特殊風俗業者の元に通う
彼のSEXがどう見ても苦行にしか見えなくて痛々しい。

秘書とお医者さんごっこをするシーンはないので、
改題は誤っているのだけど、何となくニュアンスが伝わる気がして
元よりいい題な気がしてならない。



◆『悩殺パンスト 美脚秘書』

五つ星評価で【★★★普通】

池島ゆたか監督作品。
主演、池田こずえ。

話がちゃんとまとまってると思うが、
そこに全て集中力が行ってしまった為か、
全体としては点を下げた。

主役の女の子の話が語られる中で、
どう見ても同情の余地がない人間にしか見えないんで、
感情移入が出来ない。困った困った。



【銭】
新橋ロマン、ネット割引で100円引いて1200円。


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2012年07月28日

浅草世界館でめくるめく荒木太郎新作を世界的に鑑賞 @asakusasekaikan

森村あすかの主演作(および佐藤寿保監督作)と荒木太郎、池島ゆたかの監督作という中々期待の持てる組み合わせをツイッター発信タイムテーブルで見かけて浅草まで足を運んだ。こっ恥ずかしい話だが、森村あすかが好みなんである。性格が痛い所も含めて。


◆『美熟女の昼下がり もっと、みだらに』

五つ星評価で【★★★★★いやあ、いいモノ見たよお】

荒木太郎監督の新作。
荒木太郎監督、面白いんだけど、
一般映画やとんがったアーートな映画を撮らないから
一般的には勿論、映画ファンの中でも知名度は低いと思う。
でも、見ると、外れがないんだよなあ。

林由美香の映画でも荒木太郎のキャラバン野郎シリーズとか
後期林由美香の代表作だと思うんだけどなあ。
林由美香の遺作を撮った吉行由美ともども、
普通に娯楽系の成人映画を撮る人って一般的には凄く評価が低いと思う。
それは、とても残念だ。

という事で、ダメ男と強い女とそれを蝕む悪い男が出て来る
今回の新作も、なんか良かったあ。誉めづらいんだよね。

だって、今時、成人映画で「純愛」を描こうとするなんて、
そんな、そんな、こっばすがしい事、しかも、それがちゃんと実を結んでる。
ああ、ええのう。
愛田奈々ちゃん、かーいーのう。
ダメ男(役者しらない)も、いい味、出してるのう。
客演してる池島ゆたかもいい味。
そう言えば、この映画の脚本は五代暁子。池島ゆたかの奥さんだ。
家族ぐるみで、暖かくて濃密な映画。

突っ込むところは多多あっても、
撮ってる人、出てる人の気持ちが伝わってくる映画は良い映画だ。
そう、思うから、見て見て見てね、見る機会があるならね。



◆『盗撮 レイプの瞬間(制服盗撮魔 激写・なぶる!)』

五つ星評価で【★★★★森村あすかの可愛さが異常】

森村あすか、かーいーなー。
映画内のキャラには全く共感しないけど(はっきりうぜー)、
あの、どう見てもJCみたいなロリボディーが凄い。
裸よりセーラー服で、ただ立ってるとかの方が可愛いのだ、
成人映画なのに。

高名なセラピストの女医(滝沢薔)と弟、
その弟の秘密を握るカメラ女子(森村あすか)の間の
コンプレックスと愛と確執という物語。

滝沢薔も「ゆったり感」が出てる感じでよかった。
多分、女優が綺麗に撮れているのは佐藤寿保監督の腕がいいからだろう。

女優と言えば「中村京子」。
セラピストの元に通う潔癖症の女性を演じるが、
目がいっちゃってて、マジ怖い。これはいいキャスティングだ。
冒頭、その潔癖症の女性のセラピー内容を聞いた弟が
中村京子をゴミ集積所で生ゴミだらけにしながらレイプする。
こんな壮絶なレイプシーンは滅多にない。

反社会的な言動を承知で書くなら、
成人映画で描かれるレイプシーンには爽快感が伴われる。
一切、爽快感がなかった。
いやらしいし、エロいんだけど、単に嫌なレイプ。
小学生くらいで、これ見たらトラウマになって、
生ゴミの中でしかSEXできない人とかになってしまいそう。

1990年の『制服盗撮魔 激写・なぶる!』を改題して
『盗撮 レイプの瞬間』として公開してるけど、
前のタイトルの方が全然いいなあ。


◆『痴女天使 あふれる愛汁』

五つ星評価で【★★すんません。寝てしまいました】

池島ゆたか監督の2008年コスプレ物。
神様や天使、悪魔、ロボットとか出て来るマンガチックな1本。
なんか寝ちゃったけど
出て来る女優さんがみんな蛍光色のヅラ(ウィッグっちゅーんか)を
付けてるのはまあ、珍しいと言えよう。
なかみつせいじが、もう爺さんの役を普通にスでやるんだなあ。

体力がある時に見たら、面白そうだけど、
これも五代暁子脚本だし。
でも、うんまあ、いいか。体調不良には勝てない。



【銭】
3本立て1200円、正規料金で入場。


fjk78dead at 09:29|個別記事コメ(2)トラバ(0)

2012年05月20日

浅草世界館でめくるめくオムニバス成人映画を世界的に鑑賞 @asakusasekaikan

おおい、浅草世界館ツイッターのおねいさん。
ちょっと私信気味に書くよ。

特集番組「乗り合いバスで行こう(ピンク映画短編大会)」。
1本約60分中編くくりの成人映画の中で、更に細かく話を分けたオムニバス映画の特集。いまだかってこの切り口は見た事ないなあ。成人映画でなくても名画座2本立てでどちらもオムニバスだったというのはケースあるけど。3本以上まとまるのは珍しいかもしれない(昔『バカヤロー』を集めた企画があったかな)。企画としては珍しいけど、今回そんなに人は入ってなかったから、商売としては失敗か。ええと、みんな来い。

「乗り合いバスで行こう」という特集タイトルと「ピンク映画短編大会」というサブタイトルは分かりづらかったと思う。単に「ピンク映画オムニバス大会」で良かったのではないか? 後、私はツイッターでの140文字内での文言(その先のHPまでは携帯機種制約があるので大概飛ばず)、および、チラシを見て、劇場まで来たけど、どちらにも「オムニバス映画をやろう」と思った理由はなかった。やはり、直接、宣伝素材に思いを書いてくれた方が伝わると思うよ(成人映画と言うより名画座チックな姿勢だけど)。

チラシは新橋文化とキネカ大森でGET。
新橋文化はロマン側にしかチラシを置かない場合もあるので、
「新橋文化側にも置いてくださいね♡」と釘をさしておくといい
(それで現に私みたいに持ち帰る人が増える訳だから)。



◆『ザ・完熟マダム乱立 義母・未亡人・不倫妻』

五つ星評価で【★★小川組っぽいな】

のっけからなんですが、寝ちゃいました。
前日4時までブログ書いてて、7時に起床、
9時から15時くらいまで肉体労働。
寝ないと変だよ。若くもないんだし。

言い訳はいい。
ともかく寝た。

でも女優さんが個人的にはきついラインだったので3本の中で
これを寝た事を後悔はしていない。



◆『ハレンチな女 真昼の発情』

五つ星評価で【★★★★傑作】

池島ゆたかは本当にいい仕事をする(たまにひでーのも作るけど)。
2004年の映画だけど、ラストシーンが
2010年のアメリカ映画『クロッシング』みたいだ。
まあ、よくあるまとめ方と言っちゃえばそれまでだけど。

紅蘭(子持ちの女王様・SEXは仕事だが、最優先ではない、大事なのは子供)
華沢レモン(援交女子高生・SEXは小遣い稼ぎ、お金が大事だ、多分)
佐々木真由子(セックスレス主婦、SEXは失くした愛、何が大事かもう分からない)

3人の人生が交錯する。
かっくいー。

SM嬢の客に接している時のプロの顔と、母の顔と、SMクラブ社員としての顔が、どれも絶妙に違っていて凄い。

援交女子高生のパートに池島ゆたか監督本人が出演もするが(もともと役者だ)、その身体がいい意味で醜くなってきてるのがとてもいい。



◆『すけべ美女 舐め尽す』

五つ星評価で【★★★★これもなかなかよろしい】

監督は柴原光。1997年。
不勉強だからこの監督はよく知らない。

まだ、林由美香が熊っぽい雰囲気を残しつつ、
眉を細くするかどうか思案してた頃、だろうか。
その林由美香が役柄上23才で、女子高生の役でAV女優の三枝美憂が出演。
残酷なキャスティングだが、由美香姉さんの懐は深い。
また、由美香姉さんがとても切ないセリフを言う。
にしても、三枝美憂
可愛いの、可愛くないのって、可愛いよ。
15年も前なのにニーソ履いてるし(全盛のルーズソックスも履いてる)
だが、メイクが軽いと、ちょっと「はしのえみ」に似てる。
きしょー、減点だ。

明確な3部構成だが、1部が長いので、全体チグハグな印象を受ける。
ただ3部の〆の言葉が1部にも2部にも通用する「まとめ」なので、
構成として、とってもしっかりした作品である印象を受ける。


【銭】
3本立て1200円、正規料金(性器料金にあらず)で入場。

PS どっかで誰かが一回『ブルーレトロ1930』をかけてくれないかなあ。
 死ぬまでにもう1回くらい、話の種に見直してみたい。
PS2 しまった。今日もこんな時間だ。


fjk78dead at 03:58|個別記事コメ(2)トラバ(0)