楽隊のうさぎ

2014年01月15日

『楽隊のうさぎ』をユーロスペース2で観て、顔を見てるだけで面白い不思議な体験ふじき★★★★

五つ星評価で【★★★★少年や少女の一生懸命な顔がいい】

部活映画。
クラブ活動の全てが詰まってる。
自分自身の中学時代の部活より濃密だった(何の部活かは秘密)。

オーディションで選んだ46人の子供が吹奏楽部の演奏をする。長期に渡ってする。
基本、これ以上も以下もない。
でも、その演奏をしてる時の顔と音、ひたむきさ、まとまってなさ、まとまってさ、
などが水上の波紋を飽きることなく見ていられるように面白い。
逆に言えば、この揺らぎを楽しめるかどうかで、全くダメだという人もいるだろう。
映画の中に事件はなくもないのだが、事件らしい展開を見せない。
事件がクルーザーのように水面を切り裂いていくのではなく、
事件も彼等が生活する上で影響を受けたり与えたりする波紋の一つにすぎないのだ。

演奏者の中で主人公がいるパーカッション部隊とフルートの女の子には目が行く。
あと、それ以外でも演奏の中でぱっと目が行く子がいたりする。
息づかいみたいなのに惹かれるのだと思う。
映画でこんな体験は今までなかったから(主役とかは別にして)、とても面白く感じた。

子供たちの額縁として、見守る大人たちが出演しているが、それは映画としての体裁を整える為にすぎない(大人は大人でとてもいい演技をするけど)。

タイトルになってる、楽隊のうさぎが特に説明をされるでもなく、ただそこにいるのも気持ちがいい。


【銭】
ユーロスペース会員制度の有料入場8回分のポイントを使った。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
楽隊のうさぎ@ぴあ映画生活


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