松田龍平

2016年07月22日

『モヒカン故郷に帰る』をギンレイホールで観て、癒し爆弾だふじき★★★★

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▲ザ・家族

五つ星評価で【★★★★当たり前の家族の話なのだけど、癒されてたまらない】
家族を演じる役者がみんないいんである。
息子・長男の役立たずモヒカン松田龍平の飄々としていて、社会は分かってくれそうになくても実は彼なりに一生懸命に優しいところ。
父・癌患者、柄本明の同じように不器用にずっと生きてきて全く目が出ずに、人生の最後を迎えるのにその最後もパッとしなそうなところ。
母・もたいまさこと息子の連れてきた嫁・前田敦子がどちらもロクデナシの妻なので、秒速で打ち解けてしまうところ。いや、前田敦子がもたいまさこの懐にすっと入りこんでく自然体が本当に素晴らしい。実の息子より実の子供らしい自然な甘え方。
そしてあまり出番のない社会的に受けのよさそうな当たり前の感覚を持つ次男・千葉雄大の映画の中での掘っておかれ方。普通であるという事は別に描かれなくて当然という事なのだ。なんて不憫な。一番マトモだというのに。

この五人も魅力的だが、島の名も知れぬ役者(だか役者じゃないだかの)有象無象の顔のいいこと。みんなホッとするお人よしの顔だ。

そういえばあの吹奏楽部。誰一人としてスター性のある芸能人みたいな顔が一人もいなくて、みんなそこいらで拾ってきたみたいな顔ばかりなのが凄い。親戚に声かけて集めたような、、、アマチュア映画かよ!

2時間5分、彼等の家族になって心配したり、楽しんだり、ニコニコしたりできる実にいい映画だった。


【銭】
ギンレイホール、会員証で入場。同時上映の『家族はつらいよ』もいい映画だが、もう一回見なくてもいいやという事で、今回は一本だけ。

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2014年10月23日

『まほろ駅前狂騒曲』をトーホーシネマズ府中1で観て、映画のような、映画じゃないようなふじき★★★

五つ星評価で【★★★うん、気持ちいいダラダラをよしとすべきか、すべきでないか】  
映画前作は観てるが、間に挟まってるTVシリーズは未見。
真木よう子はTVからのキャラだと思うが、それくらいじゃないのか。
何か岸部一徳とか麿赤児とか大した尺を取らないのに
アクの強いキャラが山ほどいて、ちっちゃいエピソード団子状態だから、
映画的な浸り方が出来ないのかもしれない。
ただ、最初から「だらだらしてんの」を、「だらーっと見るでいいわい」てな
感じなら心苦しくない一品だ。出来のいい冷凍食品みたいな映画だな。

明らかになる松田龍平の過去と、それが故の子供に対する姿勢。
やはり過去に責められている瑛太の子供を見つめる愛しげな視線に泣かされる。
真木よう子の濡れ場があるのに、SEXを感じさせない可愛らしさが凄い。
新井浩文はいつものクズ役でホッ(『近キョリ恋愛』ではすかしてた)。

あと、永瀬正敏がとっても普通に世間一般にいそうな気持ち悪い男に見えて、役者が誰かも分からなかった。うまいなあ。


【銭】
トーホーシネマズのフリーパス使用12本目。

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2013年12月31日

『麦子さんと』を試写で観て、やはり断腸の思いで星三つだ★★★

五つ星評価で【★★★これも素晴らしい事は重々承知】

いい映画だ。
そして、ちょっとあざとい。
世の中のほとんどの誰もが親ってうざったいという「麦子さんと」の時期を通り越した末に、今を生きているに違いないと確証しながら、そこにちゃんと乗っかってる。

なんか安泰に胡坐かいてるなあ。

でもね、『ばしゃ馬さんとビッグマウス』同様、
軽ーく、もっと行儀の悪い展開を期待していたのだ。
う、ううーん。堀北真希主演だから、そっち側に作ることに無理があるよなあ。
麻生祐未の趣味の下りだけはそっち側で吉田恵輔だった(あれ不要な展開だもの)。
という訳で、どんな間柄でも相互理解が必要ですという、普通にいい話の映画です。


堀北真希はそんなに饒舌なイメージがないので、
アニメファンで声優希望と言う、何だかいたたまれないキャラが妙に似合ってる。
母親との接し方が分からず、強くばかり当たってしまうのも、生真面目なイメージの裏返しで実に「らしい」。あと、服がそんなにハイセンスじゃないなのに、彼女なりの一定のルールがあるのが良い。

余さんは大人。そして温水洋一も今回珍しく大人の役どころだ。

松田龍平と堀北真希の絡みそうで空回りするみたいな兄妹関係がリアル。
頼りにされるけど鬱陶しく、影で相当いい加減な松田龍平のキャラは堀北真希が基本、真面目な直線キャラだから凄く活きる。


宣伝で強く推してる松田聖子の「赤いスイートピー」は自分的にはどうでもいい曲なんだけど、あれ、そんなにプッシュ必要か?


これをステップアップとして、真面目な堀北が、吉田恵輔の地雷的感性に翻弄されてハラホロヒレハレな感じの方向に進んだ映画をもう一本撮ってくれないかなあ。


【銭】
売買不可って書いてあった試写状を600円でチケット屋で購入。

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PS 興行は12月21日からで、一週間で打ち切りはないから、
 バリバリの正月映画なんだけど、地味な佳作は正月映画らしくない。
 本来、正月第二段みたいな作品だよなあ。
 正月映画として公開するなら、
 麦子の兄を寅さんに見立てて……他に家族がいないんだよ、あの家。
 いや、単純に火薬の量を増やしてサスペンスにするか。
 亡くなった埋葬許可証の謎。いつも背後に現れる謎のタクシー運転手。
 なんにせよ爆発せえへん!
 温水洋一の頭が常に爆発してるとか言う設定でも付けるか(何言うとんねん、俺)


fjk78dead at 15:55|個別記事コメ(6)トラバ(16)

2013年10月13日

『舟を編む』をUCT豊洲6で観て、舟は漕がなかったがノリノリではなしふじき★★★

五つ星評価で【★★★あるあるは分かった。その先の情動が弱い】

辞書作り作業のとてつもない大変さ、という職業アルアルみたいなのはたいそう面白く見せてもらったけど、演出の石井裕也が感情をダダ漏れしながら増幅して、鼻水ズルズル涙でスクリーンが見れません的な素養の持ち主ではなかったので、「作った、大変だった、でも、できた」みたいに即物的に終わってしまった。味と言えば味だけど、そこはもっと馬鹿になってもいいんじゃないのか?

松田龍平の愛すべき変人っぷりは可愛いけど、この馬締という男が本当に孤独に孤独を重ね、自己を研鑽して、亡父松田優作が演じた『野獣死すべし』の伊達邦彦みたいになったらどうだろうと思うと、そっちの方がワクワクする。

で、そういう伊達邦彦みたいな松田龍平にバックからズコズコつつかれる宮崎あおいはとてもいいキャスティングなのだけど(表現露骨だ)、そうでない風采の上がらない松田龍平を好いてしまうのは何か理由がはっきりしない。そりゃあ一緒に暮らしてる事の機微ってあるだろうけど、決定打が何なのかねえ。
もしかしたら、同居してる婆ちゃんの呪いにかかってるのだろうか。だったら、その呪いの儀式が見たい。半裸の宮崎あおいの乳首に特製の惚れ薬を筆の先でチョチョチョチョチョチョ・・・いやあ、これは見たいけど脱線脱線。

とっても、ひょろーん、と生きてるオダギリジョーが、ひょろーん、と生きてるにもかかわらず締める所は締めて美味しい役。オダギリジョーって基本、ひょろーん、みたいな役ばかりだな。藤村俊二の線を狙ってるのか。いや、まだいくらなんでも若いだろ。「ヤング藤村俊二」みたいな企画が上がるなら適任だと思う。

あと、演技ではないかもしれないが、加藤剛の肉体の衰えっぷりと、それを冷静に切り取る撮影に、ぐっと来た。肉体にも撮影にも覚悟があると思うのだ。



【銭】
ユナイテッドシネマの金曜メンバー割引で1000円。この日は確か祝日の金曜だったのだ。

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