松山ケンイチ

2016年03月13日

『珍遊記』を新宿バルト9−8で観て、小ネタばかりが敗因かなふじき★★

珍游記
▲太郎の頭って割とペスっぽい。
 ヒント:「ペガサスではない(字数合ってないし!)」

五つ星評価で【★★中盤以降のオリジナル部分のチンポもといテンポが悪い】
原作未読です。

『珍遊記(ちん・ゆうき)』だからペスの被り物をした優木まおみを冒頭に出して、いや、オファーが通らんか(ギリ通らなくもない感じで優木まおみさんには芸能活動を頑張って貰いたいです)。

見た後、ツイッターでこう呟いてる。

とりあえず倉科かなの「ちんこ」は聞けた。そういう断片でばかりできてる映画

なんかね、
・倉科カナ演じる僧侶玄奘の映画内での最初のセリフが「ちんこ」。
・女装した笹野高史と田山涼成のハードなラブシーン。
・松山ケンイチのハゲ、全裸、ケツ。

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▲自主規制済

みたいな設定落ちとか出落ちで、声を上げて笑うようなネタじゃないけど、フックには引っかかるみたいなのが多い。倉科カナが「ちんこ」と言うのはリアル世界では面白いけど、物語の中では単に一つのセリフ言ってるだけだから特にどうという事はない。「ちちちちちんこ」とか素でドモったりしたら面白かったかな? いや、何かもうせっかくだから「ちんこ」と言える女優を10人くらい集めて
「ちんこ?」
「ちんこ?」
「ちんこ?」
「ちんこ?」
「ちんこ?」
「ちんこ?」
「ちんこ?」
「ちんこ?」
「ちんこ?」
「ちんこ?」
とでもやってくれた方が更に宣伝的にいっぱいフック引っかかって良かったのでは? 最初「ちんこ」で引っ張っておいて、「ちんこ」全く絵ヅラも出ないけどね(まあ、そら出ないだろうけど)。いや、日本の奇祭みたいなので、まんまの形をハリボテで出してるの見た事があるから覚悟があればできるんだろう。それでダメが出てモザイクとかボカシとかかかるなら、それはそれで勲章だろう。

自分的に、どの辺が面白かったか思いだして見ると
橋を渡る前辺りまでと、倉科カナがハゲと言われて激昂する辺りから後。
町ん中がパカーンと抜ける。
倉科カナと松山ケンイチが分かれて、
溝端淳平と倉科カナ
溝端淳平と松山ケンイチ みたいな別々の話がモタモタ進行するのがダメっぽい。
いや、溝端淳平はいいんだけど、話がどうにもモタついて約束な笑いしかなくて。

お決まりチックな笑いはそこそこ入っているけど、ビックリするような奇想天外な発想で息もできないような大笑いができなかったってのが、今一この映画に親身になれない原因だろうか。まあね、笑えると思って見に来てるから、シニカルなボスのようにワイン片手にニヤッと笑うのではなく、ゴリラの発作のように苦しいくらいに笑いたかったのですよ。ゴリラの発作がどれほど苦しいかは知らないが、んーと、苦しそうでしょ。

あっ、ぬっくんの起用と、それに応えて中々いい動きをするぬっくんはとても良い。
それに引き換え、禿で全裸の松山ケンイチは禿で全裸なだけで、普段と全く変わらない。
そして、倉科カナも基本、変わらない。あの法衣の下に網タイツ履いて夜になると身体が疼いて疼いてたまらないくらいやってくれたら嬉しいけど、それは事務所が許さないだろう。じゃあ、事務所が許す役者でやろうと言って笹野高史がやっても全く嬉しくないけど。

何か汚い事をやってでも表現したい笑いみたいなのがあるのに、非常にきっちりリスクが計算されていて、誰の痛みも伴わないような冷静さで処理されている気がしてならない。でも、全然つまらなくはないので、サービスデーとかならちょうどよくて「俺は倉科カナの『ちんこ』を映画館で聞いた男だぜ」という自負を持って、この映画を自分の中で「とりあえずええやろ」と思ってやろうと思います。


【銭】
映画ファン感謝デーで1100円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
珍遊記@ぴあ映画生活

PS なんかとてもくどい感想になった。
PS2 タイトル間違えて必死に修正。『珍游記』『珍遊記』

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2011年12月24日

『うさぎドロップ』『マイ・バック・ページ』を三軒茶屋シネマで観て、もふもふバタンキューふじき★★★★,★★★

三軒茶屋の戦前からありそうな映画館でマツケン2本立て。
マツケンはどっちも主役の筈なのに食われまくり。
椅子が昭和映画館椅子で硬くって尻泣きまくり。
そうだそうだ。昔は映画館ってみんなこの椅子だった。
でも、経営大変そうだけど頑張ってる三軒茶屋シネマさんに安直に
「椅子変えろバカ」とかは言えない。
ともかく、つぶれないでね。まずそこから。
大体トイレの清潔具合を見れば、その映画館がどれだけ頑張ってるかは分かる。
映画館のハードを変えるのはお金がかかって困難だ。
出来うる限りのソフト(要は人力)を駆使して努力している映画館は好感が持てる。
にしても、場内、壊れて使用不可になっている椅子が多すぎるかもしれない。


◆『うさぎドロップ』

五つ星評価で【★★★★魔性の女優芦田愛菜が演技しまくる】

マツケンは『DEATH NOTE』のLと『DMC』のクラウザーさんで、
「この人演技できる」票を物凄く獲得してしまったので、
素顔になると、どうも振るわない。
「もしかしたら、この人、演技、下手なんじゃないの」
という疑問を払拭しきれないのだ。
ん、まあ、下手でもいいんじゃない。
マツケンは丹波哲郎みたいに等身大でいいよ。

この映画は魔性の女優、芦田愛菜の第一回主演作品である。

ゾクゾクする。

ヤバイくらいにかーえーよ。


全国でみんな、俺って本当に大丈夫か、と悶絶者が続出した事であろう。

後、何気にいい役者がピンポイントで出てるのは楽しい。

・香里奈(マツケンのシングルマザー仲間)
 どうも『こち亀』で悪いイメージを持っちゃったけど、
 本来はこういうサバサバした兄貴系女を演じれる珍しいモデル女優なんだよね。
・池脇千鶴(マツケンの職場仲間)
 任せておけば心配ない感が半端なく高い。
・桐谷美玲(マツケンの妹)
 最近ブイブイ言ってるんだか、言わせてるんだかしてるけど、
 主役より、これくらいの役の方が似合ってそうとか言うと怒られちゃうか?
 (主役映画観てないけど)
・高畑淳子(ひみつ)
 この映画の中ではこの人の力強い叫びが、凄く好き。
 対立するけど間違っていない存在。
・キタキマユ(マンガ家)
 大事な話の時、喫茶店で注文するのがパフェって演出が効いている。
 いやあ、俺もパフェ食うよ、きっと。
 そういう人種なんだよ。
・綾野剛(ひみつ)
 黒服星人が偽装しているんだな。
・中村梅雀(マツケンの父)
 この人は「許される」役柄を演じたら、天才。
 どんな悪辣非道な事をやっても、観客はこの人なら許してしまうだろう。
 ちなみに今回(というかいつも)、悪辣非道な事はやっていない。

爺ちゃんの娘に対する想いとかのエピソードがもうちょっと欲しかったな。

「お前、バカ」とか言われそうな気がしながらも、
この映画はけっこう好きです。



◆『マイ・バック・ページ』

五つ星評価で【★★★うーん、ブッキーとマツケンとくつなしおりちゃんに星一つずつ】

今一つ、乗れなかった。
何でだろう。

やはり、芦田愛菜ちゃんが出てなかったからかなあ。

そうに違いない。

さて、妻夫木聡くん、上手くなりました。
最後のあのカウンターの演技なんて、たまらんです
(ちなみにクロスカウンターを決められたりしてる訳ではない)
この妻夫木くんの、かっこ悪く不様な様子が絵になる事と。

マツケンのかっこよくあろうとする事がトコトンかっこ悪い事

この二つが対比される。
そして、その対比をつかさどる天秤は忽那汐里

彼女の出番は決して多くないのだけど、
彼女がとてもぶれない一つの基準としてこの映画に位置している事で
この映画は救われたのだと思う。

カワイ子ちゃん石橋杏奈と、
厳しい子ちゃん韓英恵に
映画としてスポットが行かないのは残念だ。
まあ、しょうがないだろう。

1カットだけだけど、全身で「大人=社会」を演じた
三浦友和のふてぶてしさも誉めたい。

PS 「忽那汐里」は「くつなしおり」に芸名変更してもらえないかなあ。
 検索とかで打ち込めないのよ、漢字が。



【銭】
番組表割引で1300→1100円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
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▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
うさぎドロップ@LOVE Cinemas調布
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