木村拓哉
2015年08月01日
『HERO』を109シネマズ木場1で観て、これビックリするくらいミステリーとして成立してないだろふじき★★(ネタバレ)
五つ星評価で【★★何だこのユルさ?】
事件はキムタクが表情を曇らす「たかが交通事故」で、この「たかが交通事故」の真相そのものはピクニックのように検事と事務官が4人で現場に訪れた際に「これはここから飛び出されたら轢いてもしょうがないな」みたいなセリフで決着が付いている。映画の中の轢殺に関する考察はこの時点で終了し、ここから一切進展しない。直接の加害者である新井浩文に関しては「ただ、轢いた人」であり、背景は何も調査されない。えーと、おいおい。そこの調査をしないのは(警察組織が事前に行っているという前提はあるにしても)おかしいだろ。だって、どんな理由で大使館裏口から飛び出してきたにせよ、それと、新井浩文が被害者を過失で轢いたか、意図的に轢いたかは全く別の問題として処理されなければならないのだから。
そこが物語の焦点じゃないと言うのなら、百歩譲って何故被害者が大使館から逃げ出してきたかに話の焦点を移して絞ってもいい。おかしいけど「いい」としよう。でも、これが驚くことに単に「被害者が追いつめられて逃げた」という事実が分かるだけで、その追い詰められた理由が一切明らかにされないのだ。なんだこの警察ごっこみたいな捜査は? お前ら、こんな中途半端な捜査をするために徹夜して残業代として血税を使ったと言うんじゃないだろうな。被害者はコールマンという男に追われて逃げたという事になっているが、何故、逃げたのかという理由が憶測でしかない時点で、何も話として成立していない。憶測で事件を解決してはいけないというのが、そもそもドラマ『HERO』の骨子だったのではないか。それを自ら覆してはいけないだろう。大使館が怪しいっすよ。根拠はないけど怪しいっすよ。よし、違法でも何でも捜査だ。捜査したらいろいろ奴ら後ろ暗そうなところを見つけましたぜ。そもそもの事件に関わる部分は「ほんわか」な感じなんだけど、まあ、いいじゃん。いやいやいやいや、ダメだろ、そういうの。謎解き部分はそこそこ面白いけど、話の基礎工事の程度の低さにともかくビックリした。あまりにもあからさまにダメな話なんで、本当にダメかどうか逆に躊躇してしまう。
検事の皆さんもご苦労様です。
私、TVのシリーズ1と劇場版は何となく見てて、シリーズ2は見てないという状態なのです。何だ、この単にキャラクターだけの寄せ集めみたいなお友達クラブ状態は。フジテレビが総力を上げて、自分達が発掘した適当に知名度のある脇キャラ俳優のスケジュールを抑えまくった結果みたいな布陣だ。特に事務官はそのキライが強い。あまりにもそのキャラ頼りの幕間の小芝居に辟易する。お前ら、そんな仲良しごっこばかりしてないで仕事しろよ。これで、どう考えても高給取りなんだから怒りたくもなる(みんな服の仕立てとかいいもん)。
とは言え、一応、退屈しない話運びにはなってるし、大画面に映る北川景子の美しさにはともかく眼福。これだけで劇場に足を運んだ甲斐があった。いや、北川景子、整ってるように見えて不器用そうな感じが好き。
話の中で重要な立ち位置にいながら、割りを食ったのが松たか子。松たか子は美人クラスに入るのだけど、どちらかと言うと、サラブレッドなのに少し「ぶちゃ」っとした感じが可愛い、という特殊待遇な人なのだ。単品で主演女優を張ると、その存在感と演技力で作品の真ん中に位置するのだが、やはり、北川景子のサラブレッドとか出自とかを「無」にしてしまうような美的な整いの前には分が悪かった。
松たか子のオシャレかつハイソなシンプルな装いと、北川景子のフェミニンさと元ヤン的な攻撃性がちょっと見えるような装いと、二人並べてちゃんと双方引き立つように計算されたコーディネートが見事である。
外交のプロなのに、ウィキに載っている雑学みたいな事を知らなかっただけで、キムタクにいいようにやりこめられてしまう佐藤浩市も不憫だ。
【銭】
新聞屋系の招待券もらったからロハ。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・HERO@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
・HERO@ペパーミントの魔術師
・HERO@タケヤと愉快な仲間達
・HERO@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記
・HERO@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
PS ネウストリア公国がどこかショッカーっぽくて。
事件はキムタクが表情を曇らす「たかが交通事故」で、この「たかが交通事故」の真相そのものはピクニックのように検事と事務官が4人で現場に訪れた際に「これはここから飛び出されたら轢いてもしょうがないな」みたいなセリフで決着が付いている。映画の中の轢殺に関する考察はこの時点で終了し、ここから一切進展しない。直接の加害者である新井浩文に関しては「ただ、轢いた人」であり、背景は何も調査されない。えーと、おいおい。そこの調査をしないのは(警察組織が事前に行っているという前提はあるにしても)おかしいだろ。だって、どんな理由で大使館裏口から飛び出してきたにせよ、それと、新井浩文が被害者を過失で轢いたか、意図的に轢いたかは全く別の問題として処理されなければならないのだから。
そこが物語の焦点じゃないと言うのなら、百歩譲って何故被害者が大使館から逃げ出してきたかに話の焦点を移して絞ってもいい。おかしいけど「いい」としよう。でも、これが驚くことに単に「被害者が追いつめられて逃げた」という事実が分かるだけで、その追い詰められた理由が一切明らかにされないのだ。なんだこの警察ごっこみたいな捜査は? お前ら、こんな中途半端な捜査をするために徹夜して残業代として血税を使ったと言うんじゃないだろうな。被害者はコールマンという男に追われて逃げたという事になっているが、何故、逃げたのかという理由が憶測でしかない時点で、何も話として成立していない。憶測で事件を解決してはいけないというのが、そもそもドラマ『HERO』の骨子だったのではないか。それを自ら覆してはいけないだろう。大使館が怪しいっすよ。根拠はないけど怪しいっすよ。よし、違法でも何でも捜査だ。捜査したらいろいろ奴ら後ろ暗そうなところを見つけましたぜ。そもそもの事件に関わる部分は「ほんわか」な感じなんだけど、まあ、いいじゃん。いやいやいやいや、ダメだろ、そういうの。謎解き部分はそこそこ面白いけど、話の基礎工事の程度の低さにともかくビックリした。あまりにもあからさまにダメな話なんで、本当にダメかどうか逆に躊躇してしまう。
検事の皆さんもご苦労様です。
私、TVのシリーズ1と劇場版は何となく見てて、シリーズ2は見てないという状態なのです。何だ、この単にキャラクターだけの寄せ集めみたいなお友達クラブ状態は。フジテレビが総力を上げて、自分達が発掘した適当に知名度のある脇キャラ俳優のスケジュールを抑えまくった結果みたいな布陣だ。特に事務官はそのキライが強い。あまりにもそのキャラ頼りの幕間の小芝居に辟易する。お前ら、そんな仲良しごっこばかりしてないで仕事しろよ。これで、どう考えても高給取りなんだから怒りたくもなる(みんな服の仕立てとかいいもん)。
とは言え、一応、退屈しない話運びにはなってるし、大画面に映る北川景子の美しさにはともかく眼福。これだけで劇場に足を運んだ甲斐があった。いや、北川景子、整ってるように見えて不器用そうな感じが好き。
話の中で重要な立ち位置にいながら、割りを食ったのが松たか子。松たか子は美人クラスに入るのだけど、どちらかと言うと、サラブレッドなのに少し「ぶちゃ」っとした感じが可愛い、という特殊待遇な人なのだ。単品で主演女優を張ると、その存在感と演技力で作品の真ん中に位置するのだが、やはり、北川景子のサラブレッドとか出自とかを「無」にしてしまうような美的な整いの前には分が悪かった。
松たか子のオシャレかつハイソなシンプルな装いと、北川景子のフェミニンさと元ヤン的な攻撃性がちょっと見えるような装いと、二人並べてちゃんと双方引き立つように計算されたコーディネートが見事である。
外交のプロなのに、ウィキに載っている雑学みたいな事を知らなかっただけで、キムタクにいいようにやりこめられてしまう佐藤浩市も不憫だ。
【銭】
新聞屋系の招待券もらったからロハ。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・HERO@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
・HERO@ペパーミントの魔術師
・HERO@タケヤと愉快な仲間達
・HERO@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記
・HERO@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
PS ネウストリア公国がどこかショッカーっぽくて。