倍賞美津子
2016年04月18日
『あやしい彼女』をトーホーシネマズ日本橋3で観て、悔し泣きということでふじき★★★
▲この仕草が可愛いわあ。
五つ星評価で【★★★ラストのストーリー展開はコテコテに意味がないのに、これでもかとおいおい泣かされてしまうのが非常に悔しい】
原典の韓国映画は鑑賞。それをリメイクした中国映画は未鑑賞。
通常、国が違うだけのあまりに公開時期が短いリメイク映画には存在そのものに疑問を持つのだが、これは稀有な例外で各国毎のリメイクがあった方が良い。と言うのは話の中心に鎮座する「懐メロ」が国ごとに異なるからだ。やはり、日本では日本の懐メロがかかる方が話にグッとのめり込める。
次の宣伝コピーがとってもイヤ。
・『謝罪の王様』のスタッフが贈る、驚異の年齢詐称エンターテインメント!!!
・4.1[FRI] エイプリルフールに大暴露!
「年齢詐称エンターテインメント」じゃないだろうし、
「嘘」を付く事が話の核ではない。
全く嘘を付かない訳ではないが、そこを大きく取り上げる必要性はさらさらない。
基本、日本人はうぶだから、嘘をつく人は好かれないだろう。センスないよコピー。
という事で、変な写真館で写真を撮ったらいきなり年齢が53才若返ってしまった主人公の婆さんが、若い時に謳歌できなかった青春を取り返そうとガムシャラに突っ走るが、取り返した青春や人生と、娘、孫の幸せを天秤にかける事態が発生、婆ちゃんは躊躇せず自分を捨てて後悔しない。凄い荒いホラ話なのに、観客が求める美談がビッチリ隙間もなく後半展開する。
悔しいのは訳も分からぬうちに若返ったり、血が抜けると元の老化した身体に何故か戻ったりと、説得力のカケラもない設定にも関わらず、そういうのがどうでもよくなってしまうラストの話運びの巧みさだ。これは原典が既に持っていた物で、逆にここの取り扱いさえ間違えなければ、この映画は大きく足を踏み外して失敗するような事にはならない。そして日本スタッフは間違えなかった。
前半のコメディ・パートを引っ張るのが、変身後を演じる主演の多部未華子だ。まあ、多部ちゃんがやるなら演技は何の心配もいらないし、現にそうだった。変身前の倍賞美津子と顔の作りが傾向的に違うのは残念だが、そこは深く考えずに見た。歌はビビるほど上手いとは思わないけど、聞く人に届く歌声だった。OK。「悲しくてやりきれない」の曲にかかる塩を投げつけられる昔の若い多部ちゃんがこの映画の中でのベスト。そこは日本人だから、責任を投げ打って遊んでる姿より、必死に人の為に労働している姿の方に惹かれてやまない。
原典韓国版の映画レビューを見たら
「倍賞美津子−安藤サクラ」で日本版作ればいいのにと書いてあって驚いた。
あー、安藤サクラも確実に物にするだろう。彼女も凄い役者だ(歌は未知数)。
あと、小林聡美ももちろん上手かった。
【銭】
トーホーシネマズデーで1100円均一。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・あやしい彼女@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
・あやしい彼女@映画的・絵画的・音楽的
・あやしい彼女@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
・あやしい彼女@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記
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