ドント・ブリーズ
2016年12月25日
『ドント・ブリーズ』をトーホーシネマズみゆき座で観て、その暴力性より心が気持ち悪いねんふじき★★★
▲いないいない爺
五つ星評価で【★★★痺れる狂人】
見た直後のツイッターでこう書いてる。
攻防戦としてもう少し色々な見せ方があったのでは?と思う。間取りが分かりづらいのも勿体ない。ただ久しぶりに痺れるような狂人を見たなあ。
コソ泥3人がチョロイと思った盲人の逆襲に合う話だが、主たる攻防戦が予告でかなり語られ切っているので、もう一つ二つ何か残しておいてほしかった。そういう意味で、シリーズ化され、毎回いろんな仕掛けで楽しませた『座頭市』ってのは凄いコンテンツだったな。ベン・アフレックの『デアデビル』も盲人の聴覚を視覚化した映像がなかなかステキだった。アニメ見てないからマンガのみなんだけど、超能力盲人が敵をソナーで発見し、発砲で追い詰めるという『JOJO第四部』のキャラは今作にかなり似てると思う。だから、もう一つか二つ盲人にハンデ(銃とかの武器という意味でなく)を与えたかった。戦いの場所は盲人の生活スペースでホームグラウンドなんだから、そういったところでもうちょっといいアイデア出せたと思うんだ。そういや『江戸川乱歩の盲獣』なんてのもあったな。あの家の中にでっかい彫刻あったら怖いな。あれはあれで痺れる狂人だった。
そうそう、予告編で片鱗が見えてるけれど、あの盲人が決して「障害持っているいい人」ではないのだ。「障害持ってるいい人」だったら、もうちょっとのっぺりしつつも敵を追い返すか追い落とすだけのスカっとしたアクション映画になったろうに。地雷的に家にいる座頭市だな。それはそれで面白そうだ。
でも、今作はそうではなく、なかなかこの盲人が痺れるような狂人なのである。
盲人である事をメリットに変えて攻撃してくる直接的な猛威よりも、ネジの狂い方の方がよっぽど強烈だった。だから、私はそこを高く評価したい。なかなか身近にああいう狂人はいないよ。いやリアルにいないのは勿論、フィクションの世界にもね。
あと、犬が目標物を補足したホーミング・ミサイルみたいで、人格というか犬格みたいな物を一切考慮せず、単に歯の付いた危険なガジェットとして扱ってるのも好感度が高かったですね。盲人と犬があまりにも追い詰められたらあの一人と一匹でパトラッシュとネロみたいにならんでもないかもしれんけど………なるかあっ(叫び!)
【銭】
トーホーシネマズフリーパス・20本目(2016年11月25日〜12月24日)。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・ドント・ブリーズ@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
・ドント・ブリーズ@ノラネコの呑んで観るシネマ
PS 略して「どんぶり」と言ったのは、
自分のツイッターのTLの中では自分が一番最初。