クエンティン・タランティーノ

2016年08月14日

『ヘイトフル・エイト』『独裁者と小さな孫』をギンレイホールで観て、ふむふむふむふむふじき★★★,★★★

嫌われる男たち二本立て。

◆『ヘイトフル・エイト』
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▲綾野剛口調で「みんなは嘘を付いた事ないんですか!?」
五つ星評価で【★★★題名の8人に馬の御者が含まれてないのが許せない自分】
ともかく見終わって最初に思ったのは、
ここんとこのタラちゃんでいつも思う「なげー」って奴。168分。2時間48分。
2時間48分は長い。その気になりさえすれば余計な枝葉を切って
90分とか120分に収められない事もないだろう。
なんつてもタラちゃん天才なのだから。
無駄に長々と話される枝葉こそが大事とタラちゃんは言いたがるかもしれない。
そんなのは枝葉以外の幹をちゃんと整えてから言ってほしい。
映像的な強さや、キャラのエグさで、やはり見落とすと勿体ない一本になってるが、
コピーでうたってる「ミステリー」としては突拍子なくダメ。
8人(御者を入れて9人)は次々と死んでいくが、
殺される理由がミステリーとしてはどうでもいい物だし、
ある人物がある人物の殺人に繋がる行動を見つけたが、
それを秘密にするという部分が観客のミス・ディレクションを誘ってるのだろうけど、
全体的な構造から言ったらどうでもいい事で、バリバリ観客をバカにしている。
まあーそうー。本来タランティーノ以外の人が撮ったら大した話ではない映画だけど。

「ヘイトフル8」はチラシ見ると「クセ者8人」と表現されているが、
御者がクセ者かどうかなんて観客には事前に分からないんだから、
ロッジに閉じ込められる8人を「ヘイトフル8」とするのなら、
御者をロッジに入れずに片付けてしまうか(御者だけ町まで行かせればいい)、
ロッジの先客を一人減らすべきだ。分かりづらくていかん。
つか「ミステリー」なんて前振りが単にいかんのか。

最後の方でサミュエル・L・ジャクソンが選ぶ選択はタランティーノらしくて好き。

PS エンタティーメントを進めるなら、
 チャニング・テイタムがあの場所で裸になってひたすら踊ればいいのに。
PS2 ジェニファー・ジェイソン・リーは一応紅一点なんだけど、
 別に男優でいいんじゃないの? 女性だからどうだって役でもない気がする。
 仮に彼女と弟の関係がのっぴきならない物だったとしても、
 それを同性兄弟でのっぴきならない物であるとした方がより強烈だし。
PS3 ティム・ロスをクリストフ・ヴァルツと思い込んでた。
PS4 タランティーノが撮る『ハートフル8』って
 映画の方がヘイトフルで面白いかもしれない。


◆『独裁者と小さな孫』
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▲沖田十三髭。
五つ星評価で【★★★なかなかシニカルなんだけどほっぽって終わってる気もする】
宮殿を追われて国内を変装しながら孫と一緒に逃げ歩いている独裁者が見る荒廃した故国の事情。国中が貧乏人だらけで「貧すれば鈍する」だ。金を持ってる人間は「鈍していない」かと言えばさにあらず。金を持ってる人間は心が「貧しい」ので同じように「鈍している」のである。

独裁者の孫が容姿は可愛いがその無分別にイラっとさせられる。

PS 独裁者と孫のビフォア・アフターがけっこう信用できる。
 人間、剥いてしまえばそんなに大きく変わった姿形をしてる訳でなし、
 充分、貧乏人の中に埋没出来てしまうのだ。
PS2 一番可愛そうなのは床屋。
 花嫁も可哀想だが、この設定は時代劇でもAVでもエロアニメでも見たから
 ああなるとしか思えなかった。
 ウェディングドレスのガーターベルトにスパナかなんか捩じ込んでおくべきだよね。


【銭】
ギンレイホール、会員証で入場。

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ヘイトフル・エイト@ぴあ映画生活
独裁者と小さな孫@ぴあ映画生活
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ヘイトフル・エイト@映画的・絵画的・音楽的
独裁者と小さな孫@ノラネコの呑んで観るシネマ

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2013年07月15日

『ジャンゴ 繋がれざる者』『スーパー・チューズデー 正義を売った日』をギンレイホールで観て、タラちゃんったらあゴズリングうるうる★★★,★★★

『ジャンゴ 繋がれざる者』

五つ星評価で【★★★長えよタラちゃん、三池に追いつかれるねんで】

最初「 ♪ ジャンゴ」と掛かった途端、
あ、これは北島三郎が歌った「ジャンゴ」の方が音はかっけーなと思った。

そして尺が長い。

この尺の長さはセリフ・活劇パートとは別に
音楽・情景パートが付加されてるからだろう。
えーと、何だよ。三池の『愛と誠』かよ。
なげーよ、タラちゃん。
この話は90分で観てえ話だよ。
そりゃあ、すげえ名画カットにご機嫌な音楽かぶせりゃカッコイイに決まってる。
でも、それは豪華だけど無駄な部分じゃん。
カラオケの間奏部分がひたすら長いようなもんだ。

という訳で、コアな演出や役者の演技は面白いけど、
全体的な編集は上手いんだけど気に食わない。
そりゃあ切るべきであろう部分を「味」と称して切れないだけに過ぎないだろう。

ジェイミー・フォックス:タイトルロールのジャンゴを手堅く演じる。
 情が熱く見えない冷たい顔が今回の役に似合ってる。
クリストフ・ヴァルツ:お得な役。
 何でこう、めんどくさい役をやらせると、この人は光り輝くんだろう。
 ミスターもったいぶった演技ガイ。
 この人のイカレタ演技がイカレタ話の根底を肯定する。
レオナルド・デカプリオ:けっこうちゃんとやな奴に仕上がってる。
 でもニガー爺に盛大に食われてる。
 たまらんよな、あんな好き勝手な演技、横でされちゃ。
 義務は果たしたがプラスとまでは行かんかったみたいな評価かな。
ケリー・ワシントン:ニガー姉ちゃん。
 この姉ちゃんを助けるに値する宝石のように描かれんといかんのだけど、
 そんなグっとは来なかったな。
 この姉ちゃん身体の線が強すぎて、どうも野郎っぽいのだ。
 女としての華やかさ儚さに欠ける
 (お伽話だからこの映画では自立している女である必要は全くない)。
サミュエル・L・ジャクソン:糞ニガーようやった。

水がいっぱい詰まった革袋が壊れるようなビジュアルでの人体破壊が極限にカッケー。

PS 長いと言いながら、
 『アンダーファイヤー』のメインテーマがかかると気分ノリノリ。



◆『スーパー・チューズデー 正義を売った日』

五つ星評価で【★★★ゴズリング、ホフマン、クルーニー】

「火曜日にはスーパーで正義が特売なのよね」
いやいやいやいや、大統領選挙(予備選)に絡む政治スキャンダル物です。

そして、ライアン・ゴズリングが目をうるうるさせさえすれば
映画として成立する事を的確に証明した一本。
ゴズリング毛布で指をしゃぶるライナスやっても似合うと思うな。

ホフマンの負けた途端にニートっぽくなる分かりやすい堕ちっぷりも素敵。

そして監督自身クルーニーの皺深い悪相。
「ほっほっほ、越後屋おぬしも悪よのう」とか言い出しそうだ。
クルーニー津川雅彦に似てきた。

人類を滅ぼせる生殺与奪権を握るような要職に付こうとも部下の職員をファックしてはいけない。正論なんだけど、地球上の全ての猿に君臨するボス猿になったのに見返りがなくって哀れなようでもある。

ゴズリング、ホフマン、クルーニーで
『サボテン・ブラザーズ』をリメイクしたら面白いかもとか唐突に思った。



【銭】
ギンレイホール、会員証で入場。

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