イーサン・ホーク

2015年10月19日

『ドローン・オブ・ウォー』をトーホーシネマズ新宿8で観て、なるほどイーサン・ホークふじき★★★★

五つ星評価で【★★★★イーサン・ホークに外れなし】
空飛ぶアラン・ドローンが大活躍。

ドラマ的に面白いかどうかより、こういう現実が今の戦争なのだと知るドキュメンタリー的な面白さを有する一本。なので、ラストまでの話の起伏や、ラストの収まり方などは「そうなりそうだな」という感じに進んで落ち着く。

イーサン・ホークがどこかのシンジくんみたいに
「目標をセンターに入れてスイッチ」みたいな状態になるのだが、
イーサンには「その操縦席に乗らないのならお前は不必要だから出ていけ」という父ちゃんや「私があなたを守るから」という超美少女はいないので、イスラムの使徒と基本、一人っきりで戦わなくてはいけない。近くに仲間や妻や命令者はいたとしても、結局、引金を引くのは彼の指に他ならない。

この行為にリスクはない。ボタンを押せばブラックボックスを経て相手が即死する。逆襲される事がない。それは安全であると同時に「自分もまた殺される立場にあるからこそ先に相手を殺す」という戦場ルールの放棄だ。では、これは戦争でなければ何なのか。「大量」という概念を取っ払った「虐殺」に他ならない。

この攻撃方法は日本で出版されたあるマンガに似てる。
『DEATH NOTE』
一切のリスクもなく、対象者を死に至らしめる。
米空軍は DEATH NOTE を手に入れたのだ。
マンガでは主人公が超人だったので、殺人の禁忌に狂ったりはしない。
常人が DEATH NOTE を手に入れたと言うより、
DEATH NOTE の一部にさせられたらという思考実験がこの映画だ。

原題の「GOOD KILL」がちょっと「GOD KILL」にも見えるという皮肉。


【銭】
トーホーシネマズフリーパス25本目。

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ドローン・オブ・ウォー@ぴあ映画生活
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ドローン・オブ・ウォー@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

fjk78dead at 00:37|個別記事コメ(2)トラバ(7)

2015年08月02日

『パージ』をトーホーシネマズ日劇2で観て、やべこれ好みふじき★★★★

五つ星評価で【★★★★私、多少無理だったり、アラがバリバリ見えるような話でもグイグイ進んでいくタイプの話が好き】

一年のうち一日(厳密には12時間)、
法の拘束力を皆無にする制度が成立しているアメリカを舞台に状況で見せるドラマ。ポケモン公開の間、収益が弱くなる夜間の代打番組として二週間だけイブニングショー公開。

バトルロワイアル法案にも匹敵するハイパー法制度は「ある」という事で触れずに置いとくとして、じっと黙ってただただ身を潜めていれば、嵐は過ぎ去ってしまう筈なのに、内輪揉めがあったり、人間として見過ごせない矜持があったりで、とても自然に状況が二転三転するのが見事(お姉ちゃんがふらふらさまよっちゃったり、増援来たりする展開はそんなに自然でもないか)。

基本的にストーリーラインが映画のツボなので、細かい話や展開は語らないが、主人公の家に押し寄せる暴徒が殺人を楽しみにする白人だけで構成されているのは面白いと思った。彼等は敬虔なクリスチャンのような美辞麗句を口にしながら殺戮する。これはまるで欧州出身の信仰心の厚い若者がボカスカ殺戮をしてのけた西部開拓時代を思わせる。プロムの社交ドレスのように着飾った彼等は、ごくごく普通で、凄く金持ちそうにも、凄く生活に困ってる風にも見えない。ざっくり「中流」っぽい。大学などで普通にキャンパスライフを送って、うまくいかない事にはむかっ腹を立てて1年のパージを楽しみにしてるように見える。彼等が襲うのは弱者だ。映画ではホームレスのニグロだ。ここで黒人が狩られるのは、アメリカに黒人が溢れていて(たしか首都ワシントンでは黒人の比率が白人を超過した)、更に彼等が社会の要所要所に配置されている事に白人社会のフラストレーションが溜まっているからではないか。世が世なら全部、自分達にかしずく存在であるくせに。

暴徒に襲われる家の主人にイーサン・ホーク。
イーサン・ホークの出る映画は外れないなあ。
しかもこういうポッと出のインディペンディント系作品は全部、予算が安い。
これなんて、映画系学校の卒業作品で作れるくらいの予算枠に思える。
脚本読む力が半端ないのか、いいエージェントが付いてるのか。
いいね、イーサン。

で、イーサンもいい年なので、子供二人の親役で、それは違和感ないけど、今回は子供が可愛すぎて違和感がある。あ、姉も弟も目が大きくて、イーサンの遺伝子持ってたら、ああはギョロ目にならなかったろう。そこに違和感があるのだ。しゃあないな。子供の目をメンチョかなんかにする訳にもいかないからな。

姉ちゃんのJKっぽいファッションにハアハア。


【銭】
トーホーシネマズの会員ポイント6ポイントを使って無料鑑賞。

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パージ@ここなつ映画レビュー
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パージ:アナーキー@死屍累々映画日記

PS 「こんなありえない設定はない」という感想がけっこう多いみたいなのだが、
 ありえない度から言ったら『猿の惑星』だって全然ありえない。
 ありえないけど、そこをありえる物として仮定したらどうなるって話なんで
 端から否定しちゃうのはいかがなものか。
 寓話として見てとってもいいんだし。
 1年に1回とかではないけれど、アメリカ人(軍)が中東に行くと
 (無秩序ではないが)現地の法律を完全に無視して、彼等独自のルールで
 少しでも動くものがあれば全員粛清するのだって、
 とても『パージ』の延長にある話のような気がしてならないのだ。

fjk78dead at 11:01|個別記事コメ(8)トラバ(10)

2015年03月17日

『プリデスティネーション』をUCT1で観て、これは語らぬ方向で「グッ」とだけ言っておこうふじき★★★★

五つ星評価で【★★★★評判通り】  

ぐっ。うまいじゃん。やるじゃん

これだけでいいな。
この映画の面白さを語る事は、
これから見る人の面白さを削ぐ事でしかないから。
それにしてもみんな頭いいなあ。
バカに生まれて、素直に驚けてよかった(か、よくないかは微妙)。

しかし、イーサン・ホーク、12年時間を順撮りで辿る役をやった後に、
今度は時間の流れを無視する役かよ。
じゃあ、次は若返る役って『火の鳥 宇宙編』かよ。

女子採用試験で着せられるあの変な衣装がかなり好き。
抑制しすぎてて変にエロい。

この映画はたった一言で致命的なネタバレが出来る内容なので、
細心の注意を払ってもらいたい。そして、自分が見るまでネタバレ
してなかった事に対して、周りに感謝したい。
この記事はコメント欄もネタバレ禁止でお願いします。

【銭】
ユナイテッドシネマ会員ポイント2ポイントを使って割引、1000円で鑑賞。

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プリデスティネーション@ノラネコの呑んで観るシネマ
プリデスティネーション@beatitude
プリデスティネーション@我想一個人映画美的女人blog

PS 藤子不二雄の『自分会議』も凄い。

fjk78dead at 00:05|個別記事コメ(6)トラバ(11)