アーノルド・シュワルツェネッガー

2015年07月12日

『ターミネーター新起動』を109シネマズ木場1で観て、映画自体はそこそこだとしても観客は何を楽しめばいいのかふじき★★

五つ星評価で【★★あんなに何でもかんでも露出狂のように見せまくる宣伝。じゃあ自分達は映画館で何を楽しむのか。予告編の内容がちゃんとその通りでしたね、と確認しに行くだけだとでも言うのか?】

最近のシュワちゃんは作品はそこそこ(『サボタージュ』はつまらんかった)、宣伝がわざと意地悪されているのかと思うくらいダメ続きである。傑作『ラストスタンド』は「OLD(年かな)」という爺さんセリフばかりがフィーチャーされ、面白さを伝えきれず、可愛いアクション佳作の『大脱出』でも、宣伝で大事なネタバレをされている。でも、どちらにしても今回ほどひどくない。
今回の宣伝は映画の驚きポイントを全部、露出しているのである。
何、宣伝の君たちは映画館で観客を楽しませたくない訳?

作品単品としてはシュワちゃんも活躍してるしそこそこ面白い。
そういう風に話を展開させるのね、という新味もあった。
ただ、展開したはいい物の、映画内で伏線を回収しきれてないので、とても雑な印象に終わってしまっている。ちゃんとやろうよ。映画の制作も、宣伝も。

シュワちゃんは頑張ってていい。T-800の外観が老化するという設定も「だって、そうなんだもん」で押し切ったのには笑った。普通にそれらしい理由を付ければいいのに。

主役のジェイソン・クラークはかっこ良くないし、特にどうとも思わない。もし、自分がホモでも惚れんだろう、あの程度の小粒なキャラ(何か単に話に巻き込まれてるだけで異常に主役オーラが低い)。ビックリするのはチラシとかの宣材に主役なのに名前が載ってないんだよ、この人(名前載ってるのはシュワちゃんとサラ・コナーの姉ちゃんだけ)。こんな虐げられてる主役が今までいただろうか? 一応ね、いい役ではあるけどシュワちゃんは主役ではないからね。

パワフルアクション姉ちゃんからエミリア・クラーク演じるロリ風美女になったサラ・コナー。可愛いじゃん、この娘。顔のパーツが全部大きくて厚化粧映えがする。何となく私感ではあるがSFの美女は厚化粧映えする方が良いと思っている。このエミリア・クラークがまっぱ移送の件で1時間くらいああでもない、こうでもないと悩むシーンを付け加えてくれてたらこの映画をもっと好きになったかもしれない。いやあ、大事よ、そういうとこ。

イ・ビョンホンがせっかく出てきたのに全裸にもならず、T-1000としてはジェイソン・パトリックの方が好きだなあ。鉄棒アームの動かし方がジェイソン・パトリツクの方が綺麗で余裕があった気がする(説明しづらいけど構えのシーンが何か今一つかっこ良くない気がする)。

今回の新ターミネイターはT-3000。
こいつ大きなコップに入れてT-1000と撹拌したらもっと強いターミネーターが出来るんじゃないだろうか?

とは言え、実はこの映画の中で一番強いのは指揮棒を持ったJ・K・シモンズに違いない。ターミネーターシリーズ(白物家電みたいに言うな)は言語野がそんなに優秀と思えないから、J・K・シモンズの口喧嘩には付いてこれまい。


【銭】
毎月10日109シネマズデーで1100円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
ターミネーター:新起動/ジェニシス@ぴあ映画生活
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ターミネーター:新起動/ジェニシス@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
ターミネーター:新起動/ジェニシス@Akira's VOICE

fjk78dead at 22:42|個別記事コメ(16)トラバ(31)

2014年11月09日

『サボタージュ』をトーホーシネマズ六本木4で観て、相変わらず宣伝ようないんちゃうふじき★★

五つ星評価で【★★全体退屈やし、スカっとせんけど、ラストカットは好きって、それでいいんか?】
  
9人の特殊部隊隊員が一人一人殺されていき、って9人もいたか?
適度に個人個人特徴は持たされているけど、人数9人って意識できるほどではない。みんな意図的に違う顔をしているものの、基本的にはメンタリティーや粗暴っぽさみたいな部分が似てて、誰がどんな順番で殺されても大差ないのだ。その意味では原案と言われている『そして誰もいなくなった』に似てるかもしれない。

犯人が外部の者であれ、内部の者であれ、シュワちゃんであれ、もっと飛躍して、神とか悪魔であっても、気に食わない人間が次々と殺されていっても、なんかどうでもいいのだ。そういう意味で『そして誰もいなくなった』は本当、どうでもいい話かもしれない。

惨劇は血のりいっぱい使ってて、人間の肉が妙に煮込みすぎた鶏肉のように弱くなってるみたい。

ラストカットは好きだな。
ちんちんでかいぞ、おらおらみたいなカットだ。

女刑事が『パトレイバーNEXT GENERATION』のガッパの海洋学者に何でか似てた。

あと、宣伝の「今度のシュワルツェネッガーには××がある」ってコピーは言う必要かない事を言ってる最低のコピーだと思う。


【銭】
トーホーシネマズのメンバー割引キャンペーンで1100円。

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PS ネタ
 「盗んだお金で仲間の為にスープ・バーを開く映画でしょ?」
 「『ザ・ポタージュ』じゃねえ!」

fjk78dead at 23:14|個別記事コメ(10)トラバ(16)

2013年10月20日

『ラストスタンド』をUCT豊洲2で観て、こういうアクションがなんでヒットしないんだろうふじき★★★★

五つ星評価で【★★★★単純に面白い娯楽活劇だ】

シュワちゃん復帰第一作。
これがめっちゃ面白い。
この面白さを伝えられず、シュワちゃんの「………OLD」ばっかりTVスポットで流しまくって、シュワちゃんも今回はどうなのよみたいな空気を逆に作ってしまった配給会社の宣伝担当はちゃんと反省するように。あまりヒットしたという印象がないのよ。実はウハウハ儲けまくりだったならごめんよ。

映画自身が興行界を流れるスピードが異常に早くて、大きな宣伝プラス要素のない中での宣伝(「シュワちゃん復帰第一作」はマイナス)は大変に違いないが、それでも面白い物が面白い事が伝わらずに闇に埋もれていくのは良くない。

話はとても図式化されていて、
悪い奴は麻薬王でイカレてて、いかしてて、金があってやりたい放題。
金があるからと言って400キロのスーパーカーで脱獄。
その俊足で国境越えを狙うなんて単純でいいぞ、ブラボー。
FBIが追い付けないそのスピード先にある町に赴任していたのがシュワちゃん。
仲間とホノボノ暮らしているところにキナ臭い空気が漂ってきて、
麻薬王が来る前に麻薬王の手下と素人の部下を引き連れて乱戦になる。
徐々に分かってくる老保安官シュワちゃんの「実は凄い感」がいい。
最後は麻薬王とシュワちゃんでガチボコ。

いやあ、面白い。

若い時と違って、殊更に筋肉を「ほれほれほれほれ」と見せつけるような事はしなくなったシュワちゃんだが、「………OLD」はともかくとして、刻まれた皺がいい意味でイーストウッドっぽい、いい感じの皺なんである。大変な事をいろいろ経験してきたが、それを曲げずに正しく生きてきた者の皺、そう見える。爺にキュン。

スクリーンに爺ちゃんは思った以上によく映える。
但し、頑固爺に限る。



【銭】
ユナイテッドシネマの金曜メンバー割引で1000円。この日は祝日だったのだ。

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ラストスタンド@ぴあ映画生活

fjk78dead at 19:00|個別記事コメ(6)トラバ(14)