あいつだ

2016年04月28日

『あいつだ』をシネマート新宿2で、『のぞきめ』を角川シネマ新宿2で、『デスフォレスト4』をユーロスペース1で観て、どれもなんだかなふじき★★,★★,★★★

同日三本鑑賞。
そんなに強く言いたい事もないので簡単に。

◆『あいつだ』
五つ星評価で【★★被害者がイヤな奴で同情しづらい】
二人きりで暮らす兄と妹。
兄は自己主張が強く、町に溶け込もうとせず、妹は露出高めのパープー。
ある日、妹が行方不明、死体で発見される。
兄は心霊体質の女性と一緒に真犯人を探すが……。

なんだけど、兄貴がイジメっ子気質、妹がアバズレっぽく五月蠅くて同情しづらい。
ミスリードを誘うために何人か犯人候補が意図的に配置されるも
最終的に一番怪しい人間が犯人ってのは拍子抜けする。
兄貴役のチュウォン、妹のリュ・ヘヨンはキャラが悪くて好感度が低い。
心霊女のイ・ユヨンと薬屋のユ・ヘジンは上手い。
ユ・ヘジンの崩れたイヤミ顔は一目で「あの人だ」と分かっていいなあ。
いつもの韓国映画らしく、相変わらず警察は安心するくらい無能。

『あいつだ』って強くていい邦題なんだけどなあ。


◆『のぞきめ』
五つ星評価で【★★「覗かれる」行為の怖さを説明不足】
「誰かから覗かれる」という行為は気持ちいい物ではないが、かと言って、一般的には即座にノイローゼになるほどの恐怖に結びつくものでもない。映画内ではいきなり、怖くて怖くてもうどうにもたまらないMAX状態だと冒頭から言いきるのだが、それを成立させる為には何かもう一工夫考えた解説なり説明なりが必要だろう。最終的に伝奇因縁物語となる展開は良いが、吉田鋼太郎やアリキリ、つぶやきシローなど硬軟の人材を配置して、必死に板野友美の演技をフォローしてる感じで、、、、、いやまあ、板野友美がちょっと凄い。

私、あまり、役者が大根かどうかという点に関しては気づかずにボーっと映画見てるタイプなのだけど、板野友美の演技に関しては「あーぁ」って気づいてしまった。熱がない。セリフが言いきれてない。素の板野友美を配置してカンペを読ませたみたい。こりゃちょっと独特だ。ここか。恐怖映画というのはこの演技の話なのか。

ちょっとしか出ないつぶやきシローの演技の上手さに舌巻いたりする。

しかし、AKBぱるるのホラー『劇場霊』もひどかったし(演技じゃなく映画がね)、そんなにみんなしてホラーを消費し尽して根絶しようとするのは何故? ホラーのお得意様は中学生、高校生でダメ映画があってもすぐ客層が入れ変わってしまうという事もあるのだろうけど、それにしてもメジャー売りのホラーでダメが続くとジャンル全体、見捨てられてもおかしくないような状態になりかねないんだけど。秋元さんの所の秘蔵っ子を主役でホラー作るのもう止めてほしいわ。

板野友美ってちっちゃくって、可愛くて、キャバ嬢っぽい腹黒さ隠してそうで、まあ、モデル的な魅力は高いんだけど、ああいうOLいそうにないんじゃないって意味でリアリティーはないわいな。


◆『デスフォレスト4』
五つ星評価で【★★★まあ、いつも通り低調だけど、これはこれでいいと思う。わはははははは】
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▲このありえないでかさの空に浮かぶ顔が非常識で怖い。
しかしよく考えたらホラーだから「非常識」で全然いいんだよなあ。

デスフォレスト前作「PART3」は見損なったが、多分、大勢に影響はなし。と思って、いつもお世話になってる「ぴあ映画生活」さんの粗筋を見ると、どうも第三作目で一応ラスボスは退治されたらしい。はっはっは、4作目であっさり何の禁忌もなく復活してしまいましたがな。そして、謎も謎のまま放置しっぱなし。
ストーリー面は何もないと断言しておそらく大丈夫なくらい弱いが、相変わらずビジュアルが強い。基本、お話としてはつまらないのに、唾を吐き捨てて「二度と見に来ねえよ」みたいな気分にならないのは、このビジュアルが楽しいからに他ならない。


【銭】
『あいつだ』:新聞屋系の招待券貰ったからただ。
『のぞきめ』:テアトルの会員割引+曜日割引で1000円。
『デスフォレスト4』:ユーロスペースの会員割引で1200円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
あいつだ@ぴあ映画生活
のぞきめ@ぴあ映画生活
デスフォレスト 恐怖の森4@ぴあ映画生活

▼関連記事。
デスフォレスト 恐怖の森@死屍累々映画日記
デスフォレスト 恐怖の森2@死屍累々映画日記
デスフォレスト 恐怖の森5@死屍累々映画日記

オマケ。
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『あたりめ』もとい『うおのめ』もとい『のぞきめ』のともちん。

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