映画

2017年06月13日

『14の夜』をキネカ大森2で観て、青春の中でも蔑ろにされる部分だふじき★★★

170904_1
▲主人公は右から二人目。

五つ星評価で【★★★超共感】

まだ毛も生えてないくらいの子供と大人の間の中人の性の話は映画になりづらい。
いや、あるにはあるのだけど、女の子が酷い目に会いました系の大惨事の映画が凄く多くを占めてしまう。それほどの占拠率を占めるほどそんなにバカスカ暴行されてないと思うよ。

彼等の大概はただ「もんもん」してるだけ。
こういう「もんもん」を悲惨な爆発の方向に持って行かずに描く映画は珍しい。
みんな共感する事は分かっているのに、みんな「ええかっこしい」で、
自分の事のように捉えられるのが嫌なんじゃなかろうか。
まあ、みんなあんなんだと思うよ。
そう言えば女の子の「もんもん」を描いた『机のなかみ』って傑作があったな。

主人公の彼の内気っぽさがイライラさせられながらもひたすら共感する。
あんな奴、多いし、私自身あんなんだった。
彼等はエロを求めつつ、上(ヤンキー)からは抑えられ、
ヤンキーはそのまた上のゾクから抑えられる。八方塞がりで爆発しようがない。
いや、その前に自分よりヒエラルキーが下と思っていた存在からいきなりアイデンティティ・クライシスな出来事を仕掛けられる展開が凄すぎる。あのシーンはビックリしたなあ。

彼の話が転がり出すのは題名通り「夜」になってからなのだが、
彼の家族が出てくる昼パートも面白い。
光石研のともかく頭から尻まで徹頭徹尾ダメなオヤジ。
母ちゃんが濱田マリなのは盤石。
娘(姉ちゃん)は門脇麦。ああ、麦ちゃんのSEXシーン欲しかった(間違えてない)。


【銭】
キネカ大森名画座・名画座カード保有者ラスト1本割引で500円。カップリングは『パンツの穴』だったが、割と最近見たのでスルーした。でも、これは実にいい二本立てだ。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
14の夜@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
14の夜@ノラネコの呑んで観るシネマ

PS すんげえ共感してて、衝撃を受けるシーンもあったのだけど、
 「人に超すすめたい」モードにまでならなかったのは、
 姉ちゃん達が本気モードで「うっふん」じゃなかったからだ、きっと。
 母ちゃんの濱田マリはハナからそういうモードじゃないし、
 姉ちゃんの門脇麦はとっても好きだけど、今回そっち方向には向かないし、
 AV女優の姉ちゃんは平面のままだし、
 ビデオ屋の内田慈はお姉さんと言うより、お母さんっぽく撮れてしまっている。
 最後に残る幼馴染の浅川梨奈は扇情的な服装が全てで、
 ずっと苛立っている様子とも合わせて擦り寄ってくる物がない(そんな役だけど)。
 つまり、もっとも「可愛い」に値するのは「男の子」になってしまう。
 いやいやいやいや、ホモじゃないのだから、
 ちゃんとね女神様みたいな可愛い女の子も出してほしかった。
 ガダルカナル・タカの言うように
 「何の肉だか分かったらもっと驚くぞ」状態であったとしても。

 もちろん、光石研でも興奮はしない訳だから(あの役作りに感動はおぼえる)


fjk78dead at 00:43|個別記事コメ(2)トラバ(1)

2017年06月11日

『ローガン』をユナイテッドシネマ豊洲9で観て、定番だふじき★★★

171289_3
▲「老いては子に従え」的なビジュアルに見えるのは私が老いてるから?

五つ星評価で【★★★去りゆく者はいつも美しい】

この映画の中のローガンはただ生きている。
元から「死なない」という属性を持つローガンであるが、
その不死性がプラスに働く事もなく、毎日つまらない日常を送っている。
なんてサラリーマンなローガン。
彼の生活は彼の仲間(師匠みたいな仲)の生活を支える事がその全てになっている。
老人介護の為に、自分の生活全てを使いきってしまうローガン。
何て今の日本的な哀しみに満ちたサラリーマンみたいなローガン。

彼の元へはもう足抜けしたというのに昔のヤクザ関係者が現われて、ヤイノヤイノ叫ぶ。
何て後期高倉健的な人生にいるのか、ローガン。
平穏に暮らしたい彼を誰もほっておいてくれない。
彼はもう老境にいる。
彼の師父代わりが、彼にしてくれたように、
彼も彼の心を誰かに引き継がなければならない時が来ている。

彼は自分から戦いを求める事はない。力強かったが心ないならず者ではなかった。
彼は他人の為に、自分の強烈な痛みを全て無視してずっと戦い続けてきた。
他人の幸福の為に、自分が全ての痛みを引き受ける。それが不器用な彼の生き方だった。
それがいい目に結びつく時も、悪い目を引きよせてしまう時もある。
彼は不死性さえも失ってしまう。
でも、それが何だと言うのか。不死性があろうが、なかろうが彼の痛みに代わりはない。
不死性がなくなる事こそが彼の救いでもあるのだ。
だが、その不死性の減少を止めてでもやらなければいけない事がある。
彼は彼の心を引き継ぐ者達を逃がす為に、別に望まれてもいないのに
最後の命の蝋燭を最大限に燃やそうとする。なんてヒロイズムだ。

かっこいいぞローガン。
かっこいいぞヒュー・ジャックマン。
ヒーローはどれだけ相手に対して殺傷能力を持つかではない。
ヒーローはどれだけやせ我慢をして、他人に幸せを授けられるかだ。
そういう日本人的な英雄観に実によく合う男だった。
だから、かっこいいに決まっているじゃないか。

ヒュー・ジャックマンのかっこよさに拍手し、
パトリック・スチュワート(プロフェッサーX)の病気に戸惑い、
ダフネ・キーン(ローラ)のじゃじゃ馬っぷりを微笑ましく見た。

S的な要望かもしれないが、
もう一つくらい最悪なヴィランを用意してもらいたかった。


【銭】
ユナイテッドシネマ金曜会員割引料金1000円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
LOGAN/ローガン@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
LOGAN/ローガン@映画のブログ
LOGAN/ローガン@ペパーミントの魔術師
LOGAN/ローガン@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

fjk78dead at 23:49|個別記事コメ(6)トラバ(11)

2017年06月10日

『スノーデン』『シチズンフォー スノーデンの暴露』を新文芸坐で観て、補完しあういい二本立てだふじき★★★,★★★

新文芸坐が企画したスノーデン二本立て。

◆『スノーデン』『シチズンフォー スノーデンの暴露』
171344_4
▲『スノーデン』のJGL。『サンダーバード』のブレインズっぽくもある。

五つ星評価で【★★★,★★★面白すぎはしないが大事】
『シチズンフォー』がスノーデンがアメリカ政府の違法情報収集を告発したドキュメンタリーフィルム(告発先がドキュメンタリー映画作家)。『スノーデン』がその事件を題材にオリバー・ストーンが告発者の半生を元にして作った実話ドラマ。互いに補完しあう内容になっているので実にいい二本立て興行である。

『シチズンフォー』はどのような違法が行われているか、その違法を告発する為にどういう手段を講じなければいけなかったか。『スノーデン』はその告発を中心としながらも、何故、告発に及んだのか過去の略歴を詳細に追いながらドラマ仕立てにしてスノーデンの内面を描いている。結局、違法に情報を収集される事の何が恐ろしいのかを的確に描いている。
いともたやすく鼻くそをほじくりながらでも入手できるプライバシー。悪用されないという前提があるから特に気にしていないが、有事の際は悪用されてもしょうがないと具体例を付きつけられると、異常である事がよく分かる。

自国の情報を盗むのは制約があるが、他国の情報は盗み放題。日本に対するアメリカの利用の仕方も実に「そんなだろう」という感じだ。こういう世界は怖いがSFではなく、もうそういう世界にこの世界はなってしまっているのだ。

まあ、『ボーン』シリーズとか見ると、もうどんな情報でもCIAは使い放題だから、フィクションの世界の方が図らずも現状を上手く把握出来ているのかもしれない。それにしてもこんなに適当にプライバシーが扱われているとはフィクション側でも思ってもいなかったろうが。

ニコラス・ケージがクセ者役で出てくるのは嬉しい。やはりそういう空気がある。
最初の上司役のリス・エヴアンスも不気味なタカ派という感じで良い。

本物のスノーデンは若くて意外と爽やか。
スノーデン役を演じたジョセフ・ゴードン=レヴィット。最初の軍人時代は何か粗悪なウッディ・アレンみたい。そして成長して告発する悩めるスノーデンになると、何となく東京03の角ちゃんに似てきてしまう。うーん、そら、何とも残念な類似だよなあ(角ちゃんには悪いがどう考えても残念でしょ)。

169960_1
▲リアル・スノーデン。BLの主人公にしたら受けそう。


【銭】
新文芸坐の会員割引300円減の1050円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
スノーデン@ぴあ映画生活
シチズンフォー スノーデンの暴露@ぴあ映画生活

fjk78dead at 23:26|個別記事コメ(0)トラバ(1)

2017年06月09日

『惑星ロボダンガードA対昆虫ロボット軍団』『鋼鉄の巨人』をシネマヴェーラ渋谷で観て、こんなやろねふじき★★,★★

特集上映「甦る映画魂 The Legend Of 石井輝男」の1プログラム。

◆『惑星ロボダンガードA対昆虫ロボット軍団』
五つ星評価で【★★うんまあ】

懐かしいな、ダンガードA。
こんなのに石井輝男が絡んでるとは知らんかった。
名前貸しだけかと思ったら、どこまでかは知らないが手を出してるらしい。

それにしても動かないのだけど、キャラがアップの時の作画の力の入れ方が凄い。

TVのエピソードとは一切絡まず(確か新惑星一番乗りを目指すような話だった筈)
いきなり攻めてきた悪い宇宙人を退治しておしまいみたいな身も蓋もない話だった。
宇宙人の目的も地球人の食糧化ってベタなものだったし。
話の中で主人公の一文字たくまが命令破りみたいな事ばっかりやってる。
それが笑って許されるところが軍隊組織みたいな厳しさがなくてユルユルで、逆にいいのかもしれない。

昆虫人間のデザインがグロくっていい。


◆『鋼鉄の巨人 怪星人の魔城+地球滅亡寸前』
五つ星評価で【★★珍品】
なんか退屈。緩急がゆるいのかなあ。格闘シーンとか随分ユックリな感じ。

怪星人カピア星人のデザインとかなかなか良く出来ているが、
宇宙人というよりは妖怪っぽい。

ともかく変身した宇津井健がポヨンポヨンしててかっこ悪い。

「海底マ嬢」と変換しちゃいけないよな。ちょっと相手にして貰いたい気はするが。


【銭】
シネマヴェーラの会員割引400円減の1100円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
惑星ロボ ダンガードA対昆虫ロボット軍団@ぴあ映画生活
鋼鉄の巨人/怪星人の魔城@ぴあ映画生活
鋼鉄の巨人/地球滅亡寸前@ぴあ映画生活

fjk78dead at 23:58|個別記事コメ(0)トラバ(0)

2017年06月07日

『弁護人』をK's cinemaで観て、満腹なりふじき★★★★

170352_4
▲仲良し二人組。

五つ星評価で【★★★★ソン・ガンホ安全牌だなあ】
特集「彩プロ30周年記念特集上映」から1プログラム。
そら、ソン・ガンホにも外れはあるんだけど、泡吹くように叫び飛ばす系のソン・ガンホはあらかた大丈夫な気がする。
高卒で弁護士になり、コネも仕事もないので、住宅登記や税金コンサルタントなどの鼻つまみ仕事を大量に請け負って儲けていた成金弁護士が、恩人の息子の冤罪事件を機に国家を敵にした勝てない裁判に立ち向かっていく様子を描く。ソン・ガンホが粗暴で一見弁護士には見えないのだけど生活力がありそうで、いいキャスティング。弁護士だけど、高校の同期と飲んだくれるとコンプレックスで必要以上に学歴のあるものをけなしてしまう。うんうん、分かるよ、ソン・ガンホという気になる。
そして冤罪裁判。ソン・ガンホただのバカじゃない。一歩一歩劣勢から取り返していく。裁判ドラマとしてちゃんと面白い。
事務所番にオ・ダルス。裁判になってからは出番が少ないが(事務所番なので)、ソン・ガンホとオ・ダルスが二人で客を待ってる事務所って贅沢だ。



【銭】
当日一般料金1500円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
弁護人@ぴあ映画生活

fjk78dead at 23:59|個別記事コメ(2)トラバ(3)

2017年06月06日

『BLAME!』をシネ・リーブル池袋1で観て、濃厚なSFの香りが嬉しいぞふじき★★★

172495_2
▲「マスクを取れ」と言われて即座に応じる娘。「パンツを取れ」と言いたい。

五つ星評価で【★★★SFしてていいのだけど、謎がほったらかしなんだよねえ】
「人類が自動生成機能を持つ都市に害虫として駆除される」という設定がたまらない。
確かにこれは今、起きようとしている切実な問題なのだ。
人間と機械との間に明確な上下関係があるうちは大丈夫だった。
車は自分を運転する者に疑念を抱かない。
運転する権利(起動キーを持つ)さえあれば、運転者の資格は問われない。
相手がAIのような物になり、自分に命令を下しているものはいったい何者なのか、
その者の特定とは何を持って行われるのか、を悩みだすとこの映画の世界に近づく。
人間とは何かが失われた時代に繰り広げられる
人間に作られた人間以外を排斥しようとする機械と、人間だった者達の戦い。

人間は設定上駆除対象だから弱い。ビクビクしながら生きている。
そのままだと駆除されて終わってしまうので、冒険者の旅人と
村の深層に隔離されていた魔法使いを付けた。

この旅人と魔法使いの存在が現状を打破しようとする状況に上手く作用して、
物語を面白くしているが、彼等二人自身の存在の謎が解明されないのはマイナス。

でも延々と続くアクションや殺し合いは音楽のかっこよさも合わせてワクワクさせられてしまった。ちなみに3DCGで描かれたキャラクターはどれも似通ってしまい、その「声」だけでなくもう少し各々の個性を際立たせるべきだったと思う。


【銭】
テアトル会員割引+曜日割引で1000円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
BLAME!@ぴあ映画生活

fjk78dead at 23:39|個別記事コメ(0)トラバ(4)

2017年06月05日

『メッセージ』『花戦さ』をユナイテッドシネマ豊洲4,9で観て、両方コミュニケーションが大事だふじき★★★★,★★★

金曜日と土曜日に見た2本をまとめてレビュー

◆『メッセージ』
171303_4
▲白鶴「まる」にシン・ゴジラ第四形態が乗り移ったみたいな宇宙人のメッセージ。

五つ星評価で【★★★★宇宙人のメンタリティーにビックリ】
正体不明の宇宙人が「バカうけ」と言おうか、
黒い米粒と言おうか、スイカの種と言おうか、
『ゴジラ・ミレニアム』のオルガの乗ってきた宇宙船と言おうか、
まあともかく種っぽいのが12個12カ所地球に飛来してきて
人類とコミュニケーションを取ろうとする。

この宇宙人のコミュニケーション言語(音声と文字(但し、非相関))と
メンタリティーが独特で他にないのがちょっと興奮を誘った。
正確にはメンタリティ(心の持ち方)だけかな。
ちょっと独特すぎて想像しか許されない。きっとこうじゃないかなあ程度。
彼等に比べれば『2001年宇宙の旅』に出てきた謎の存在モノリスの方が
まだ人間的な思考に寄り添った存在に思える。この状態はとても面白い。
それはSFだから。
SFでまだ見ぬ謎や新たな概念を目にする事の何と減ってしまった事か。
久しぶりに見た事もない「珍奇」を味わった。星四つはそれに対してである。
しかしまあ、全てを知っている存在とはどんななんだろう。
少なくとも博打は楽しめない。出来事に対しての驚きがない。
彼等のようになる事が幸せとは思えないが、それを受け入れさせられてしまうのは
外見と内面の差はあるが『第九地区』を思いだしたりもする。

円状の言語は面白いが、紙の文化が前提にあるようにも特に思えなかったので、
あの言語は球状に展開するのでも構わなかった。
まあ、それは2Dで見せる映画には向かないからしなかったのだろうが。
映画で見せるのに向かなくて構わないというのなら、
言語自体が視覚・聴覚を基本とせず、嗅覚や味覚、触覚をベースにした物だってありえなくはない。嗅覚や味覚は自分達で容易に再現できないのでとても言語には向かない気がするが、仮に一定空間に特殊な粒子を噴出する事でそれらを自由に表現できるなら、言語化が不可能な理由はない。
触覚だって背中に文字を書くのを複雑にし、二次元バーコードみたいなスタンプを互いに押し当てあって話すとかだってできそうだ(タイトルは「メッセージ」ではなく本当は「マッサージ」なのだ(笑))。
こういう与太話を考えるのがSFの楽しみである。

PS 松本零士の『ミライザー・バン』はこのメンタリティーに似てるかもしれない。


◆『花戦さ』
170180_1
▲月代の採光と顔の影が統一されている点に注目。

五つ星評価で【★★★萬斎さんの演技が嫌いという事に気が付く】
今回、映画を見て分かったのが、私、萬斎さんの何時も同じで(除く『シン・ゴジラ』)、大小しか違いのない演技がどうも嫌いなのだ。
これは、竹中直人や染谷将太みたいに目に見えてリアリティのない独特な同じ演技をする役者がどうにも好きになれない。そのようだ。邪魔に感じてしまう。
なので、この映画の主役・専好の人の顔は覚えられないが芸術的才能だけは秀でている異能の男というキャラクターには惹かれる。だが、それを演じた野村萬斎の演技は嫌い。
華道サイドでは専好の非政治家的側面を埋める実務家的な相棒・専武(和田正人)と、彼の先輩らしい専伯(山内圭哉)この二人くらいしか出てこない。専伯(山内圭哉)なんかは出番も少ないのだけど、あの「いやですよお〜」が抜群に良い。坊さんはもちっと多くて良さそうなのにこの二人しかいない。
「猿」が嫌いな豊臣秀吉の市川猿之助なんて皮肉で面白い。
佐々木蔵之介の前田利家は妙に魅力がなく、
吉田栄作の石田三成は田舎のおべっか役人みたいにイヤな八を好演。
千利休の佐藤浩市はちゃんとやってるけど、この人容貌が肉喰いそうな感じで獣っぽくて枯れていない。お茶より侍っぽい。
映画は専好と利休と秀吉の命を賭けた三角関係みたいでもある。
そして、戦国時代の娘としてのリアリティが全くないのに、とってもかーいー森川葵はともかく目を引くカワイコちゃんである。

あと、花の映画だから当たり前だが、花が綺麗だった。
エンドロール見ると、ゴッソリ、ゾロっと華道の人々の名前、御苦労様です。
エンドロール最後に「完」が出て終わるのも気持ちいい。
マーヴェルだったら、スピンオフで石田三成が出る『関ケ原』とリンクさせる所だが、会社も違うからそういうのはなかった。なくてよかった。

そう言えば花の寺に出入りする近所の娘として『湯を沸かすほどの熱い愛』の伊藤蒼(次女)が出てた。

登場人物が花に囲まれているビジュアルのチラシ(↑)、チョンマゲの月代が皆、右上が光り、顔の陰影は左下に影が出来ている。生け花のようにかなりちゃんと計算されて写真が配置されているように見える。


【銭】
『メッセージ』:ユナイテッドシネマ会員感謝デー(毎週金曜)で会員1000円。
『花戦さ』:年会費更新時に発行された特典「映画1本を1000円で見れる券」を使って1000円で鑑賞。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
メッセージ@ぴあ映画生活
花戦さ@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
メッセージ@映画のブログ
メッセージ@ここなつ映画レビュー
メッセージ@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記
メッセージ@ノルウェー暮らし・イン・原宿
メッセージ@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
花戦さ@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

fjk78dead at 00:54|個別記事コメ(10)

2017年06月04日

『スプリット』をユナイテッドシネマ豊洲9で、『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』をHTC有楽町1で観て、どっちも変な英雄譚やねふじき★★★,★★★

異端英雄譚2本をまとめてレビュー

◆『スプリット』
171032_4
▲「俺も頭を丸めたんだから『ワイルド・スピード』に出させてくれよお」

五つ星評価で【★★★その落とし方は禁断やろ】
偉大なる導入部で、この映画1本では終わらず続編作成が組み込まれて決まっている。
これはこれで単品としてそうバカにした出来でもないのだけど(いやそうでもないか)、
やっぱりこういう変な作りの映画は抑制がかかってしまい好きになりづらい。
これはジェームズ・マカヴォイさんの演技力を確かめに行く映画。
それ以上でもそれ以下でもないものに、ラストに変化球的な落ちを付加した物。
チラシに「シャマラン史上、最も衝撃的なラスト」と書いてあるけど、それは違うと思うな。
なんにせよ、シャマランって自分の価値を上手く取り込んで宣伝するし、
それが成り立つだけの期待度をまだ失ってはいないのだと思う。
それって『シックスセンス』の衝撃からかなり立った今でも
まだ成り立たせてるのだから凄い。


◆『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』
172249_1
▲個人的には「胸厚のトップレス女子」でもOK。

五つ星評価で【★★★後半は目が離せないが前半中盤は退屈】
街のゴロツキの主人公が初めて善意に駆り立てられ、
そこから偉大で卑小なチンピラ・ジンガロと対峙して、
その悪意を雲散霧消させるまでが最高に熱い。
だが、その熱い部分に到達するまでが長い。
主人公の能力、敵の能力ともに「単に力持ち」それだけなのだが、
上手くそれを使う事により、何と正しく英雄になり、怪人になる事よ。
単純だが、真摯であり、リアルを損なわない。とてもいいバランスの上に立っている。
日本は現在過去ともに英雄が群雄割拠しすぎたため、
このバランスを見極めるのが逆に下手なのかもしれない。

PS エンドロールにかかるアニメ主題歌と同じメロディーの曲の詞が
 ムチャかっこよくチューンされている。イタリアではこの内容らしいんだけど、
 ジーグの日本語の詞って初めて聞いた時、ぶっ飛び過ぎててひっくり返ったからなあ。


【銭】
『スプリット』:ユナイテッドシネマ会員感謝デー(毎週金曜)で会員1000円。+年会費更新料金500円
『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』:テアトル会員感謝デー(毎週火曜金曜)で会員1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
スプリット@ぴあ映画生活
皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
スプリット@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ@或る日の出来事
>皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ@ここなつ映画レビュー

fjk78dead at 02:40|個別記事コメ(8)トラバ(9)

2017年06月02日

『アイ・インザ・スカイ』『ヒトラーの忘れもの』『湯を沸かすほどの熱い愛』をギンレイホールで観て、痺れる痺れる変に痺れるふじき★★★★,★★★★,★★★★

◆『アイ・インザ・スカイ』
169562_1
▲何でも器用によう演じるわ。

五つ星評価で【★★★★ヘレン・ミレンの存在感が光る。ヒリヒリくる佳作】
ヘレン・ミレンの指揮官が効いている。
本来、この役は男の役者に振られるような役だし、
男の役者に振られたら感情的に好戦的に演じられそうな役だ。
ヘレン・ミレンは全く冷静に一個の部品のように演じた。
よい軍人は作戦遂行を目的とし、そこまでの最短距離をただ突き進む実務家だ。
彼女が被害予定の少女を見て思う事は、作戦遂行に支障を来たすかどうかでしかない。
基本、軍人(指揮官)は常に味方と敵の生き死にを計算して、
味方の被害の軽微である事、敵の被害の甚大である事を即座に求められる。
味方でも敵でもない被害者は作戦遂行においては無でしかない。

テロリストを討伐する為に、罪のない少女の命を晒していいか?
これは足し算引き算の問題ならYESだし、
彼女自身に取って彼女は他の誰にも代えられないという哲学に準拠するならNOだ。
答はない。
誰が誰を殺したという事実だけが残る。
その事実に対して言い訳ができるかどうかが現代の戦争だ。
言い訳ができなければマスメディアを介して敵につけこまれるし、
言い訳が出来ればマスメディアを介して敵の攻撃を無駄に出来る。
いまや敵の攻撃の成功は実際の殺傷人数の大小ではなく、
メディアを通して相手組織の国内・国外での支持率を下げる事なのだ。

戦争において命は取引材料でしかない。
そして予告でも流れているように、味方にリスクのない爆撃に対して
内部からも「恥じ入る作戦ね」という意見が出される。そんな事はなかろう。
要はこれは、やはりイメージ操作の問題なのだ。
被害に会うのが、年若い少女ではなく、アル中の老人だったらこうも問題にはならない。
テロリストは次は少女で弾幕を張るべきだ。

PS 若いテロリスト二人(テロ遂行犯)の生死が不明に思えるのだがどうだろう?
PS2 あの、どう見ても育ちの悪い工作員(バーカッド・アブディ)は
 『キャプテン・フィリップス』に出てたのか。
PS3 アイ・インザ・スカイ……大空の愛ちゃんかあ。


◆『ヒトラーの忘れもの』
171276_3
▲針みたいな鉄の棒を砂浜に刺して地雷を探す(超アナログ)

五つ星評価で【★★★★ナチスが埋めた地雷を掘り出されるために徴用されたドイツ少年兵。こちらもヒリヒリ来る実話】
より立場の弱いものに重圧は皺寄せされる。
それにしても扱いがひどい。
取り出した地雷を再利用する訳でもないのなら、
ローラーみたいな重しをつけて爆破させてしまうほうが安全だと思う。
ローラーや、重しになる物が持たないか。


◆『湯を沸かすほどの熱い愛』
167970_2
▲一見幸せそうだが、みんなそれぞれ決意を持っている。

五つ星評価で【★★★★宮沢りえと杉崎花】
余命二か月を宣告される宮沢りえはもちろん良いが、
それを受ける杉崎花杉咲花がやはり凄く良い。あの子、声がいいわあ。
鬼畜ではないので、杉崎花杉咲花の下着姿で興奮はしないのだが、
アレをやったらイジメはビビって止まるかエスカレートするか
二者択一の博打であろうから、今回はたまたま上手く行ったという事だろう。

母ちゃん(宮沢りえ)と長女(杉崎花杉咲花)と次女(伊藤蒼)&オダギリジョー
の関係性に驚いた。いや、よく練ってあるわ。
ラストは賛否両論だが、個人的にはどうでもいい。
サゲの為に落ちが必要なだけで、あそこはそんなに大事ではないと思う。


【銭】
ギンレイホール、会員証で入場。
『アイ・インザ・スカイ』&『ヒトラーの忘れもの』で一番組。
『湯を沸かすほどの熱い愛』は『永い言い訳』とカップリングだったけど、見直すには早すぎたのでスルーした。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場@ぴあ映画生活
ヒトラーの忘れもの@ぴあ映画生活
湯を沸かすほどの熱い愛@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場@ここなつ映画レビュー
ヒトラーの忘れもの@ここなつ映画レビュー

fjk78dead at 00:36|個別記事コメ(5)トラバ(3)

2017年06月01日

『私、違っているかしら』を神保町シアターで観て、意外と芋いかな?ふじき★★★★

特集「母と言う名の女たち」から1プログラム。

五つ星評価で【★★★★吉永小百合だあ】
1966年カラー、初見。

何に興味があったかと言うと、森村桂の自伝的小説を若い吉永小百合が演じている、という所。いい加減、映画マニアのような顔をしているが、違うのよ、シネフィルとかじゃないのよ。ただ、絨毯爆撃みたいに映画を見るのがやめられないだけなのよ。と言う事で、若い吉永小百合が出てる映画が初めてである。「今だって若い」みたいなオベッカは使わないわよ。彼女が21歳の時の作品。ちなみに芸歴は10歳の時からで、どの辺が一番の全盛期なのかはよう知らない(「今が全盛期」みたいなオベッカは使わないわよ)。

で、小百合様、思ったより芋かった。
武井咲にちょっと似てる。いや、大変失礼ながら武井咲の方が可愛い。
この吉永小百合の役がガッツのある素直なおっちょこちょい。若かりし頃の黒柳徹子とかみたいってか、人生に対する態度がまだ甘くって、若くって、弾けてて、表面は適当だけど、心根がいい女の子。えーと、まあ「ヤング」なんである。その「ヤング」な小百合様が就活の中で、あちこちぶつかって、ぶつかった分、ちょっと大人になって人生の展望を見据える物語。
それにしても、役柄が役柄だからなのかもしれないけど、たった一つもエロを感じさせるシーンがなかったね。まあ、小百合様は美人コースではなく、カワイコちゃんコースだから、真面目に人生を考えるたけで、エロい方向に行かんでも良かったんでしょうなあ。さて、決して大人しいばかりじゃない、どっちかって言うと規格外の女の子を演じてるのが面白かった。そんなキャラを作ったのは脚本家の倉本聰、長広明。



【銭】
神保町シアター当日一般料金1200円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
私、違っているかしら@ぴあ映画生活

PS 吉永小百合が就活をやってるのだけど、
 相手会社の人事担当者にあまりにタメ口なのも驚いた。

fjk78dead at 00:15|個別記事コメ(0)トラバ(0)

2017年05月29日

『イップマン 継承』を新宿武蔵野館1で『美女と野獣(吹替)』『帝一の國』を109シネマズ木場3,6で観て、どれも最強ふじき★★★★★,★★★★,★★★★★

最強3本を忘れる前にレビュー

◆『イップマン継承』
171278_4
▲「この手が、この手がいけないんだあ!」

五つ星評価で【★★★★★不安を瞬殺する傑作】
実の所、映画を褒めるのは照れる。
でも、そんな照れとかもうどうでもよくなるくらい、これは褒めんといかん映画だろう。
前二作と比べると静かな映画である。
映画はイップ・マンが熱狂の中で勝って英雄になる事よりも、
真に正しい勝利を勝ち取る事を選んだ。気高い映画である。

工場に子供を助けに行く百人組手も素敵だが、
タイのキックボクサーから夫人に害をなさないように離れて圧倒するシーンも素敵だ。
タイソンとの一騎打ちもいいが、同門対決も見逃せない。

カンフーカットがアクション映画として優れている事は勿論だが、
そのアクションの中にも、普段の佇まいにもイップ・マンの個性が際立つ。
ドニー・イェンが出ているシーンは全て美しい。
妻役のリン・ホンもやるべき事をやりきった美しさがある。
もちろん好敵手の位置にいる同門の使い手マックス・チャンも良い。

それにしても、この映画がドニー・イェンがあまり若い頃に作られなくて良かった。
年齢を重ねた上での、師匠的な佇まいや達人としての顔、今のドニーだからこそ出せる良さが出ていると思う。

ただね、興行としては充分ペイするくらい入ってるのかもしれないけど、出来ればこれを昔の新宿ミラノ座みたいな殺人的なくらい客が入る大劇場の大スクリーンで見たかった。

PS そう言えば、学校の美人先生と弟子のロマンスみたいなのが
 あるかと思ったら全然進まなかったなあ。


◆『美女と野獣(吹替版)』
168785_2
▲素敵なエマ・ワトソン

五つ星評価で【★★★★キャー、エマ・ワトソン】
大好きなエマ・トンプソン(ポット夫人)も出ているが、まあ、まずは何と言ってもエマ・ワトソンである。かーいーの何の。そして、アニメのベルその物と言うより、アニメよりかーいーのがもうメチャクチャだ。

野獣もアニメ版ではペットぽかったのが獣感マシマシになってて良かった。
獣であるだけでなく、表情が愛を拒絶するかのように孤独な影に覆われている。

あと、ガストンが素晴らしい。
人間が演じる事で、人間のいやらしさが100倍くらいリアルに伝わってくる。
扇動シーンの恐ろしい事よ。

全体のバランスから言ったら、ベルが野獣を好きになるプロセスがちょっと駆け足すぎると思った。あそこはもちっとジックリちゃんとやらんとベルが遺産(=本)目当てで心を動かしてるみたいな流れが強調されてしまう。それはゼロではないのだが、それだけでもないのだから抑えて出力しておきたい。


◆『帝一の國』
171926_1
▲♪若い息子がうっふ〜ん、お色気ありそにうっふ〜ん

五つ星評価で【★★★★★エンドロールという武器】
映画として、物語として、ちゃんと普通に面白いのだが、エンドロールの永野芽郁がダメ出しで素晴らしすぎるので、そこでこの映画の価値が5倍くらい上がっている。
この映画の永野芽郁は凄く抑制されて撮られている。
衣装はレトロなセーラー服だし、滅多にアップにならないし、笑顔が封印されているし、
その抑制が最後の最後でひっくり返されるエンドロールの輝き具合が凄い。
『パズル』の夏帆のエンドロール・ダンスに匹敵する(ベクトルは正逆)。

キャラとしては氷室ローランド・間宮祥太朗が謀略の野村周平の立てた戦略により、王道を踏み外していく様子が「いとあはれ(グレート哀愁)」で目を引かれた。巨神堕ちるみたいなスペクタルには目を奪われる。

ドラマ上の問題点としては戦術の男・千葉雄大があまり戦術を駆使しているようには見えない点があげられる。

PS クマネズミさんのところ(映画的・絵画的・音楽的)に書いたコメントが
 自分らしいと思う。
 僕は、言葉遊びで勝つ。−−−−−勝てんわい!


【銭】
『イップマン継承』:チケット屋で劇場鑑賞が6回可能である武蔵野興行の株主優待券を4500円でGET。うち1回分で鑑賞(4枚目)。
『美女と野獣』:109シネマメンバー感謝デー(毎月19日)で会員1100円。
『帝一の國』:109シネマズデー(毎月10日)で1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
イップ・マン 継承@ぴあ映画生活
美女と野獣@ぴあ映画生活
帝一の國@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
イップ・マン 継承@ここなつ映画レビュー
イップ・マン 継承@ノラネコの呑んで観るシネマ
美女と野獣@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記
美女と野獣@映画的・絵画的・音楽的
美女と野獣@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
帝一の國@お楽しみはココからだ
帝一の國@だらだら無気力ブログ
帝一の國@beatitude
帝一の國@ペパーミントの魔術師
帝一の國@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
帝一の國@映画的・絵画的・音楽的

fjk78dead at 00:32|個別記事コメ(8)トラバ(17)

2017年05月28日

『仁義なき戦い 代理戦争』『実録外伝 大阪電撃作戦』を新文芸坐で観て、あーおもれーのふじき★★★★,★★★

特集上映「追悼 渡瀬恒彦」の1プログラム。

◆『仁義なき戦い 代理戦争』
五つ星評価で【★★★★あーおもしれーとしか言えない】
『仁義なき戦い』5本は20年以上前、学生時代に一気に見たが評判以上には楽しめなかった気がする。昔はまだ、この面白さを理解出来なかったのだ。

ちゃんとしてる人たち:菅原文太、梅宮辰夫、渡瀬恒彦
ちゃんとしてない人たち:加藤武、金子信雄、田中邦衛、成田三樹夫、小林旭、山城新伍

ちゃんとしてない人たちの保身の二枚舌が面白すぎる。もう、バリバリに人間のクズ。
特に後先考えない口喧嘩が達者な小心者、加藤武と
いつもながらに完全に自分の事しか考えない金子信雄の
クズとしての仕上がりが素晴らしい。
あの「ふてぶてしさ」に手足が付いてるような面構えの成田三樹夫が
陰でヘコヘコしてるのも面白い。

文太兄ぃは超絶かっこいいけど、任侠映画にあるような耐えて耐えて最後に大暴れみたいなカタルシスで終わらないので、面白いながら見終わった後はちょっと消化不良っぽく感じる。この後、話は「頂上作戦」に続くけど、そこでも文太兄いはかっけーけどあまりスッキリした記憶はないものなあ。

今回特集の渡瀬恒彦は若くて気が利かないが度胸はあるという役を好演。
しかし、渡瀬恒彦と絡むえげつないクズ川谷拓三の毒気には打ち勝てない。
もう、はやいとこ片付いてほしかったわ、あのクズ。

何かで読んだが、死んだあと骨になって更にその遺骨を抗争中の車に轢かれて粉々にされると言う、この渡瀬恒彦の死にざまがヤクザ映画の中でもっとも過酷な死にざまだとか。まあ、確かにこれは徹底してるよなあ。

丹波哲郎が一番の権力者。
喋らんと本当に威厳がある。


◆『実録外伝 大阪電撃作戦』
五つ星評価で【★★★主役二人のイカレっぷりに好感が持てる】
渡瀬恒彦の揉み上げが変。
松方弘樹のヤクザスーツが寅さんみたいにいつも同じ物のような気がしてならない。
成田三樹夫は「代理戦争」よりこっちの方が悪そうでいい。
「代理戦争」は何人かの中の一人だったからこっち方が突出して見えるんだろう。
組が立て込んでて、勢力関係が分かりづらいのだけど、
だからこそ松方弘樹と渡瀬恒彦の上に牙を剥く狂犬っぷりが目を引く。かっけーの。
織本順吉が「仁義なき」の金子信雄ポジションなんだけど、同じような役をやっても繊細な感じ。ハッタリが効いてなくヤクザっぽさが薄い。

こっちでも丹波哲郎が一番の権力者。
その威光に松方弘樹が牙を剥くのをためらってしまうシーンは
静かな決闘のようで良かった。

「実録」だからしゃーないんだけど、
狂犬二人にはラストもちっといい目を見させてやりたかった。
「作戦」なのだから、作戦を完遂させてやりたかった。
もっとも「作戦」を遂行していたのは小林旭側なのかもしれないが。


【銭】
新文芸坐の会員割引250円減の1050円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
仁義なき戦い 代理戦争@ぴあ映画生活
実録外伝 大阪電撃作戦@ぴあ映画生活

fjk78dead at 10:53|個別記事コメ(0)トラバ(0)

2017年05月26日

『おいしい結婚』を神保町シアターで観て、斉藤由貴がぶざまで最高にキュートふじき★★★★

特集「母と言う名の女たち」から1プログラム。

五つ星評価で【★★★★オール脇役大進撃】
1991年森田芳光脚本監督作。初見。

実は森田芳光はそんなに見てない。
なんか七面倒くさくてテンポがオフビートすぎるイメージがある。

実際、この映画も変なテンポだったが、まあ、斉藤由貴がだらしなくて可愛い。もう、それだけで完敗です。私、そんな尺度でしか映画見ない人だからそれでいいんです。バブルっぽい派手なパステルのスーツで女の子はいっぱい出てるけど、若くて知名度があるところでは斉藤由貴の同僚役の白鳥康代くらいか。

三田佳子と斉藤由貴が美人親子という設定だが、
熟女好みではないから特に三田佳子には惹かれない。
その三田佳子の取り巻き中年三人組が(小林稔侍、橋本功、斉藤晴彦)と豪華である。
この三人が三田佳子の今は亡き夫の親友という位置付けで家族の世話を焼いている。
ちょっと『スリーメン・アンド・ベイビー』っぽい。
で、斉藤由貴の見合い話を持ってくるがボーイフレンドに唐沢寿明がいて断られる。
唐沢寿明が若い。この後、孫悟空やったりラストコップやるとは思えない。
唐沢寿明の父が田中邦衛。たまに回ってくるダンディーな役である。
何故、田中邦衛にたまにダンディーな役が回ってくるのかについては全く分からないが、
どう考えても他にもっと適当な役者がいるだろう。

そいでまあ、斉藤由貴が最高に芋い。
「ぶざま」「だらしない」「芋い」と言いたい放題だが、それで可愛いのだから凄い。
豆狸っぽいちょっとダイエットした方がいいんじゃない時期で、
挙動不審に恋のやり取りに目を白黒させる、全然イケてない女子の斉藤由貴がほんまいい。お金のかからないスタジアムに行って「円盤投げ」をする。円盤投げなんて見た事がない。そんな競技やるのはもう絶対いい子。情緒不安定気味で唐沢君をけっこう振り回すのでダメ子ちゃんなんだけど、まあ、そういう子ども気質も良い。

三田佳子が斉藤由貴を食べさせるために、ブランド品を多く扱うような質屋を経営している。そこの男性社員二名が爆笑問題の太田と田中。積極的に笑わせには来ないんだけど、地味にいい背景でした。

タイトルが暗示するように「結婚(式)の新しいスタイル」を提示してたりもするけど、そんなに特にどうでもいいなあ(まあ、今更、結婚がどーのって言うような年でもないから)。


【銭】
神保町シアター当日一般料金1200円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
おいしい結婚@ぴあ映画生活

fjk78dead at 00:30|個別記事コメ(2)トラバ(0)

2017年05月25日

『くちづけ』『僕らのワンダフルデイズ』を目黒シネマで観て、良いけど悪しふじき★★★,★★★

目黒シネマの「俳優竹中直人特集」で未見2本がカップリングされてたので見ました。

◆『くちづけ』
160621_2
▲うーやんを演じた宅間孝行(左)は舞台版の演出家。

五つ星評価で【★★★貫地谷しほりの熱演が見たかった】
どっちかと言うとこっちを見たくて来た。
貫地谷しほりの熱演が評判が良かったが見逃してしまっていたので。
でも、堤幸彦なのである。そうだ、だから見逃したのだ。

とりあえず貫地谷しほりの凄さを再確認。この人はいい女優になったよなあ。
堤幸彦は舞台のように演劇的に撮るという方法に固執していたようだが、
それは空間を演劇的にしてフィクションの通り道を大きくするような効果もありながら、
映画である事、映画としてのダイナミズムを失ってしまうという当たり前の結果にも
繋がった。それでも、最終的には貫地谷しほりが全てどうにかしてみせた。


◆『僕らのワンダフルデイズ』
五つ星評価で【★★★なかなかいい話なんだけど】
いい話なんだけど主演の竹中直人の余計な演技がうるさい。
他はそのままで主役だけ変えて撮ったのを見たかった。
映画内のイベントが盛り沢山で飽きない。

こっちの映画でも親子をやっている貫地谷しほりの恋人役はAのT(秘密にする)。
今までのどんな映画で言われる親から娘への「あんな奴はダメだ」の最上級。
キャスティング担当偉い。うん、そら、いやだろう。普通の常人だったら必ずいやだよ。


【銭】
目黒シネマ一般入場料金1500円からチラシ割引で100円引いて1400円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
くちづけ@ぴあ映画生活

fjk78dead at 23:04|個別記事コメ(2)トラバ(2)

2017年05月24日

『ポルノ時代劇 忘八武士道』『殺し屋人別帳』をシネマヴェーラ渋谷で観て、体調悪くてごめんふじき★★★,★★

特集上映「甦る映画魂 The Legend Of 石井輝男」の1プログラム。

◆『ポルノ時代劇 忘八武士道』
五つ星評価で【★★★珍品】
多分、3回目くらい。
丹波哲郎は好きだし、これはこれでカルトで有名な映画だけど
無精っぽいデザインは似あわず、殺陣とかも強く見えないので、あまり良くない。
久々に見たので、もう完全に内容を忘れてて面白く見れた。
「吉原裏あるある」映画なのだけど、バリバリに「花魁」とかと遠い世界。
ここでの女は「SEXを振る舞う文化的な女」ではなくズバリ「性奴隷」。
アンヌ隊員ことひし美ゆり子がバリバリおっぱいをぶるんぶるんさせてます。
柔らかそうなパイオツでいいんだよなあ。
ラストちょっと船漕いだ。


◆『殺し屋人別帳』
五つ星評価で【★★珍品】
全編船漕ぎまくり。
変なキャラがいっぱい出てくるけど、
出した変キャラを捻りのない話の中で殺していくだけみたい。
初主演の渡瀬恒彦は若くて適当。何か石井輝男に初主演映画を任せちゃいけないと思う。


【銭】
シネマヴェーラの会員割引400円減の1100円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
ポルノ時代劇 忘八武士道@ぴあ映画生活
殺し屋人別帳@ぴあ映画生活
▼関連記事。
忘八武士道 さ無頼(続編)@死屍累々映画日記

fjk78dead at 10:05|個別記事コメ(0)トラバ(0)

2017年05月23日

『お嬢さん』を下高井戸シネマで観て、たまんねーずらふじき★★★★

170486_5
▲主要四大人物

五つ星評価で【★★★★キム・テリかーいー】

裏切る事を目的に仲良くなる、という構図がイビツなのだが、
そうしないと生きていけないほど追い詰められているという事だろう。

二人の少女は意に反して仲良くなりすぎてしまう。
二人とも母親を欠損している。
母親とは子供に対して無条件に愛情を捧げてくれる存在だ。
二人とも愛に飢えていたのだ。
だから、彼女たちは飢えた愛の代わりに財産や自由を求めた。
だが、そこに「愛」が来てしまえば、その「愛」に蹂躙されない訳にはいかない。
二人はともに母であり、娘になる。
召使のキム・テリがお嬢様にされていた仕打ちに激昂して大暴れするシーンが楽しい。
あれは正に母として怒っているのだ。
そして、お嬢さんにはなれない、怒りに身を任す愚鈍な女として。

二人の少女の謀略の橋渡しになる男の詐欺師、
彼なんかとても可哀想な感じなのだが、愛を与える事なく
お嬢様の義理の親同様SEXで搾取しようとした故の結果なのだろう。

それにしても、あー面白かった。


【銭】
下高井戸シネマの招待券を850円でチケット屋でGET。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
お嬢さん@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
お嬢さん@ここなつ映画レビュー
お嬢さん@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
お嬢さん@映画的・絵画的・音楽的


fjk78dead at 01:17|個別記事コメ(6)トラバ(7)

2017年05月22日

『追憶』を東宝シネマズ渋谷4で、『日本一短い「母」への手紙』を神保町シアターで観て、リアルな母と一代記的な母とふじき★★★,★★

母役を思いながら2本まとめてレビュー。

◆『追憶』
170036_4
▲果てしなくオーラがないのが上手い西田尚美(だよね)。
 まあ、本音で言えば岡田君の写真が使いたいんだけど。

五つ星評価で【★★★どこか主演の三人が上手く撮られていないように見えるのは俺の欲目だろうか?】

降旗康男監督×木村大作撮影だけど、
予告見た時から景色の絵を綺麗に(標準的に)撮りすぎてるのと、
主役男子三人が並べて立たせると岡田君が引き立たないのとで心配してたら、
心配してた通りになってしまった。

映画の背景としての景色はどこもかしこも綺麗に撮る必要はない。
ここぞと言うカットがバシっと決まればいい。
でも何か記念写真見たいに絶景が量産されていて、その景色に感情が乗らない。

岡田准一が小さいのは元から知っているのだけど、
小栗旬と柄本佑と並べて立たせると、とてもバランスの悪い絵になる。
岡田の服が黒で、小栗の服がオレンジだったりするので尚更大小が絵として強調される。
岡田がチビでかっこ悪くなるだけでなく、小栗も膨らんで見えてかっこ良くない。
そんなどっちも損する撮り方をするなよ(気になってるからそう見えるのかなあ?)。

岡田は過去の事件により、のっぴきならない状態に追い込まれる男だが、
基本正義漢であるのは間違いないが、行動が正しくないので観客からは支持し兼ねる。
そして、いつも限界まで追い詰められていて余裕がないので、大きな人間に見えない。

小栗旬は、とても気持ちのいい男を演じているが、主演の岡田とだけは打ち解けない。
なので「とても気持ちのいい男」が話の中で効果的に作用しない。
小栗旬の妻になる木村文乃にちょっと『オールド・ボーイ』っぽい影を感じるけど、
それは違うよな、そんな昔から知ってた訳ではない筈だから。

柄本佑は岡田と小栗を埋めるキーパーソンとしていい感じなのだが、出番が少ない。
生活に疲れている。明るくない。暗い。

三人とも程度の差はあれ疲弊している。それを観客が見せられるのもどんなもんかなあ。
話の転がり方には納得が出来るのだが、誰にも感情移入できないようでは映画にならん。
これ、昔の邦画なら、30後半の彼らくらいでよかったけど、この三人がそれぞれ家族の生活を支えているという事に「今のリアリティー」がないのかもしれない。本来は紆余曲折色々あった大人が演じると味が出るのだが、そうするとこれは『64』の佐藤浩市くらい老けさせないと人物像として成立しないのかもしれない。みんな若くってそんなに重荷を背負って生きてるように見えないじゃん。

役者としては安藤サクラが相変わらず上手い。
矢島健一、北見敏行、安田顕、三浦貴大の刑事組もいいコンビネーション。
そして相変わらずどんな時代でも突出して屑が似あう渋川清彦。
だけどこの映画の一等賞はりりィ。あのダメ母のリアリティは凄い。惜しい役者を亡くしました。

PS いかん。書こうと思ってずっと忘れてた。
 岡田准一くんが地元・富山で使う車のナンバープレートが「45−02」で、
 「仕事の鬼」の宛て数字だ。



◆『日本一短い「母」への手紙』
五つ星評価で【★★でも、裕木奈江が見れたから「るん」】
特集「母と言う名の女たち」から1プログラム。
一般興行の時に見逃した一本。1995年の映画でこれも木村大作撮影。

裕木奈江は可愛いし、自分を捨てた母を受け入れられないのもまあ分かる。
原田龍二は爽やかで、自分を捨てた母でも、受け入れてしまうのも分かる。

ただ、捨てた母の十朱幸代が捨てた理由もあまり明確じゃないまま、水商売の成功者としてそれなりの大人物になっており、上から、もしくは対等の目線で子供と対峙しようとするのは十朱幸代だから許されるのであり、実際は『追憶』のりりィみたいなのがリアルなんだろうなあと思う。そこの部分をファンタジーにしないと映画として成立しないから、これはこれでしょうがない。

22年前の映画だから、どの役者を見てもみんな今と比べると若々しい。
それは当たり前なのだが、ただ一人笹野高史だけは、この映画の時点で
今の笹野高史として完成されているのが凄すぎて笑う。


【銭】
『追憶』:トーホーシネマズデー1100円。
『日本一短い「母」への手紙』:神保町シアター当日一般料金1200円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
追憶@ぴあ映画生活
日本一短い「母」への手紙@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
追憶@映画的・絵画的・音楽的
追憶@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記
追憶@ここなつ映画レビュー
追憶@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

fjk78dead at 00:05|個別記事コメ(10)トラバ(15)

2017年05月21日

『サクラダリセット後編』『劇場版 Fairy Tale Dragon Cry』『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』をトーホーシネマズ渋谷1,渋谷1,日本橋5で、『劇場版Free!絆』を新宿ピカデリー2で観て、どれもモヤモヤふじき★★,★★,★★,★★

もやもや4本を軽くレビュー

◆『サクラダリセット後編』
171419_6
▲トリオ漫才っぽい。

五つ星評価で【★★ぶっちゃけ話に付いていけなかった。】

中盤、今のサクラダで能力が暴走する件と、能力者が能力を失う件と、過去のサクラダの話がグチャグチャに並列に並ぶ中でミッチーの薄くて変な演技だけが悪目立ちして、話の本筋(主に過去のサクラダの因縁と今、サクラダがどのように維持されているか)を見失ってしまった。うん、分からん。封印したという事実は分かるが何の能力をどんな理由で封印し、それが今、どう維持されているかが全く理解できなかった。
付いていけなかった自分の責任か、付いていけない物を提示した製作者側の責任か、そこを追求してもしょうがないのなら、まあ、足を踏み外しちゃって楽しめなかった感が残るだけっす。後半、野村周平とミッチーの選挙演説は実に聞き応えがあるのだが、正論が人の心に響く事によって収束する事態と言うのは物語としては弱い。響く相手のメンタリティーによって物語が左右されていしまうからだ。その相手を完全に「こうするだろう」「こうしてほしい」と信じきって仲間の命を取引に使うのは、相手に対しても仲間に対しても失礼ではないだろうか。失礼も何もその道しかなかったという事にしたいのだろうが、それはやはりドラマ作劇上の弱さでしかないと思う。
これは前編でも感じた事で、今回のミッチーの能力にしてもそうなのだが、訳もなく複雑で、複雑であるが故に他の能力と組み合わせると意外な効果を発揮したりする。だが、理由もなく複雑なので、逆にその「意外な効果を発揮」させるために能力の複雑さがあるように見えてしまう。そこはそう見えないような手を製作者側が考えるべきだったんじゃないだろうか?

PS 黒島結菜は物凄いパワーの能力者でありながら位置付け的に助演。
 存在は巨大なのに、後ろで影を潜めている小さい役、というとても変な役。
 主役は野村周平ひとり。
 でもまあ、恋愛関係をちゃんと描いたので後編での黒島結菜は報われて良かった。


◆『劇場版 Fairy Tale Dragon Cry』
172621_9
▲無駄なサービスカットはなかなか良いと思う。

五つ星評価で【★★「おらおら根性見せろよ」が基本。】
まあ、そんなにつまらん訳でもないのだが、
「根性があればどんな敵にも最後は打ち勝ってしまう」病に主人公達はかかってる。
主人公達が勝つ理由が、「気合いが入ってるから」だけではいかんと思うぞ。

『Fairy Tale』劇場版アニメの二作目だが、
一作目はかなりちゃんと世界観の説明とかしてたと思う。
原作者が映画に絡むと、映画のソウル(魂)は正しい方向に向くが、
全体、話が物凄く大雑把になってしまう気がする(『ワンピース』とかもそう)


◆『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』
168786_1
▲こんなテカテカ床の上にはミニスカート女子とか置いてほしい。

五つ星評価で【★★周りの評判はいいが、私は乗り損ねた】
ヨンドゥと金色の軍団は好き。

事件の当事者のスターロードは抜かして、
ドラックス、ガモーラ、ロケット、グルートの活躍が薄くて、
いい所をヨンドゥが浚っていった。だから、ヨンドゥだけは凄くいい。

幼稚園で金色くんとケンカした春日部防衛隊ガーディアンズがヒロシのいる家に帰ったら本当の父親という大金持ちがいるのだけど、そいつは青髭野郎で、魔手から逃れようとしていたら金色くんが保護者連れて抗議に来たからぶっ飛ばした、という産みの親より育ての親(&仲間的な意味でのファミリー)という物語。

前回も今回も周りの評価程乗れず。
ガモーラ(姉)とネビュラ(妹)の邂逅は良かったかな。


◆『劇場版Free!絆』
172854_2
▲戦隊シリーズっぽい構図

五つ星評価で【★★話が予定調和だと思うな】
ビックリするほど劇場に女子しかいなかった。
おではハルちゃんよりはマコト推し。
ハルちゃんはずっと悩んでいながら、その悩みを口に出さないタイプなのでしんどい。
「ちぃーっす、このハルカ様のお悩みは〜」みたいにオリラジ藤森調に喋ってくれれば映画は30分で終わったのである。
うんまあ、私はこの物語の原型をじっくり体験していないので、信者の人が嵌るようには嵌らない。そこはやっぱり、普通の一見さんが行くとこうなのだと思ってください。前回の『ハイ☆スピード!』もアレコレ言うためのテキストとしては面白かったと思うけど、信者女子が熱い視線を送るようには私自身は楽しめてないから。前回のブザマにつんのめる感じの赤毛ツンツンのアサヒが出てこなかったのは残念。

PS 悪夢のシーンはきもくていい。あと、泳いでるシーンは本当にお達者。


【銭】
『サクラダリセット後編』:トーホーシネマズデー1100円。
『劇場版 Fairy Tale Dragon Cry』:トーホーシネマズデー1100円。
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』:トーホー6ポイント使用。
『劇場版Free!絆』:ピカデリー前回有料入場割引+ネット割引で1200円
▼作品詳細などはこちらでいいかな
サクラダリセット 後篇@ぴあ映画生活
劇場版FAIRY TAIL -DRAGON CRY-@ぴあ映画生活
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス@ぴあ映画生活
劇場版 Free! −Timeless Medley− 絆@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
サクラダリセット 後篇@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
▼関連記事。
サクラダリセット 前編@死屍累々映画日記
劇場版フェアリーテイル 鳳凰の巫女@死屍累々映画日記
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー@死屍累々映画日記
ハイ☆スピード!@死屍累々映画日記

fjk78dead at 12:52|個別記事コメ(8)トラバ(11)

2017年05月20日

『顔のないヒトラーたち』を新文芸座で観て、この絶望感がたまらんふじき★★★★

168058_5
▲この左のおばちゃんが凄く良い。

五つ星評価で【★★★★メンゲレだあ】

『アイヒマンを追え』同様、ナチスものはやはりドキドキゾクゾクする。
私、アイヒマンは普通の事務屋で、ナチスという奔流の中で大逆人に祭り上げられてしまった、どっちかって言うとやった事やその結果に比べれば、取るにたらないつまらない悪玉だと思うのだけど(その評価の違いが好き)、この映画に顔を出すメンゲレは違う。

メンゲレはもう本気で狂っている。ヒーロー物に出てくるどのマッド・サイエンティストよりもおそらく狂いのレベルが段違いで高い。TVでは規制されるし、映画だってあまりに強烈な狂人は嫌悪感を感じてしまうからエンタティーメントには適さない。だから、凡百のフィクションにはメンゲレに並ぶ狂人は出てこないのだ。うん、ゾクゾクした。人間はここまで狂えるのか。

若い検事がヒョンな拍子から市井に隠れ住む絶滅収容所の職員に関する案件を知り、周囲全てから嫌がられながらも一歩一歩解明していく様子を映画化。登場人物は異なるが『アイヒマンを追え』の裏面としても機能する(バウアー検事総長は同一人物だが、実際の捜査に働く人員が同じ人間には見えない)。

主役の若い検事、サポートするおばちゃん事務員、検事総長、後から手伝う敏腕検事、若い検事の恋人、最初に話を持ち込む記者、この辺がゴロゴロいい顔。役者がいいと映画が引き立つ。


【銭】
夜間会員割引で800円。カップリング併映は『サウルの息子』で、これもギンレイで観てたのでスルーした。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
顔のないヒトラーたち@ぴあ映画生活

fjk78dead at 23:33|個別記事コメ(0)トラバ(0)

2017年05月19日

『劇場版シドニアの騎士』をシネリーブル池袋1で観て、超SFやんふじき★★★★

166713_1
▲キャラクターが日本人形っぽいと思うのは私だけか?

五つ星評価で【★★★★濃密なSF】
SFを堪能。
ともかくSFでSFでSFなのだあ。
設定から絵からモチーフまでSFが充満している。
フアーストランの限定二週間公開の評判は良かったが行きそびれ、
やっと今回が初の鑑賞。ちなみに原作未接触、元になったTVアニメも未鑑賞。

宇宙空間に現われ、地球人を攻撃してくる謎の敵。
最終的にこいつが何者で何を求めて人類に攻撃を仕掛けてくるかは不明なのだが、死んだ味方のパイロットを偽装した敵が、人と怪物を融合させた状態で襲ってくるのは疲れた身体にかなり悪趣味で精神やられてアハハハハハ、逆に面白かった。
映画内で答は示されなかったが、敵と人類は将棋やゲームをするかのようにコミュニケーションを取っていたのではないだろうか? 集合体同士の融合が可能な敵には人類の一個体が死ぬ事の意味が掴めていないのかもしれない。この後、続くのか続かないのかは分からないが、続くのならしっかりお付き合いさせてもらいたいと思う出来だった。

意図的にそうしてる風にも取れるのだが、キャラクター間の相違が少ないのでキャラクター間の混同は全くなかった気はしない。でも、あったとしても困るほどではない。


【銭】
テアトル会員割引で1300円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
劇場版 シドニアの騎士@ぴあ映画生活


fjk78dead at 00:39|個別記事コメ(0)トラバ(0)

2017年05月17日

『ヴァンパイアナイト』をシネマート新宿2で、『ブレイブ・ウィッチーズ』を角川シネマ新宿1で観て、両方困ったふじき★,★★

同日鑑賞2本をまとめてレビュー

◆『ヴァンパイアナイト』
172717_1
▲姉妹。

五つ星評価で【★ここんところの中で抜群にダメ】
温泉宿に誘導された客がヴァンパイア・ハンターと一緒に生き残る為に脱出する。
チームは5人、ハンター、女警察官、その妹のアーチェリー選手、モテない男、介護されている母。介護されている母には秘密がある。

話がもうつまんなくて、捻りがない。
狩られるヴァンパイヤは制約に乏しい。日中でも動ける。
高速移動ができるが、他の獣には化けない。多分、力持ち。
ほぼゾンビである。
女刑事の柳ゆり菜、目がクリクリしててかいーなー。
アーチェリー妹はまあ普通。
モテない男はモテない具合を検証する為にサバ・ゲーのミニドラマが編入されてる。
前野朋哉がモテない事は「百聞は一見にしかず」なので、
ワザワザ話を展開しなくてもいい。前野朋哉何でも出る感じだな。
吸血鬼は単なる白塗り隈取野郎。
デザイン的にはヘビメタ臭を取っ払ったデーモン小暮。
何がダメかをまとめると]辰忙淪佞多いのに本筋は単純でドラマ上のカタルシスがない。▲凜.鵐僖ぅ△離凜.鵐僖ぅ△箸靴討寮能や弱点が全く提示されず、彼等を退治できる者が特殊な能力者等ではなく、限りなく素人。強弱に対する基準が全くない。


◆『ブレイブ・ウィッチーズ』
172582_6
▲作品全体に百合っぽい空気濃厚。

五つ星評価で【★★いつも通りで、特別注目するような物が何一つない】
TVシリーズの一話分30分の番外編。
特別な事が特に何もなく、これ一話30分で特別公開と称して商品化する理由がよく分からない。普通に大人の事情があるのだろう。
スカートのない世界で女の子たちがパンツ見せながら魔法で戦う。いつも通りだ。
それだけ。
何がダメかをまとめると30分という短い尺で、ミニドラマ的にカットが多いので退屈はしない。でも、これが「映画館」で掛かる一本の作品として適当かと言うと、ファンの感謝デーにでも迷い込んでしまった感じを受けてしまう。話が小さいからかな(30分で決着付ける話に大風呂敷も敷けないだろうけど)。


【銭】
『ヴァンパイアナイト』:テアトルのメンバーズカード+曜日割引で1000円。
『ブレイブ・ウィッチーズ』:1200円公開だが、額面金額1000円の前売券をチケット屋で1000円でGET。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
ヴァンパイア ナイト@ぴあ映画生活
ブレイブウィッチーズ ペテルブルグ大戦略@ぴあ映画生活

fjk78dead at 00:29|個別記事コメ(0)トラバ(1)

2017年05月15日

『アイヒマンを追え!』を新文芸坐で観て、その演出と言うかキャスティングはイヤふじき★★

171196_2
▲後からつけると約束した写真。

五つ星評価で【★★ゲイの優しく崩れた顔】

ナチスものはドキドキゾクゾクする。
それはナチスが人類にとってどんな悪い事をやっても許される
歴史上の一二を争う大看板の悪役だからだ。
今日はいったいどんな絶望を見せつけてくれるの? 圧倒的な被虐感覚!

この映画は戦後処理として重要な位置にある、
イスラエルでのアイヒマン裁判の前段、
如何にしてアイヒマンは捕縛されたかをドイツ法曹界視点で描く。

アイヒマンなどという男は小者も小者で、
絶滅収容所への捕虜移送責任者、ならびに移送計画者にすぎない。
彼の課題はいかに効率よく収容所に囚人を送り込むかと言うだけで、
収容所での捕虜の暮らしによって彼の罪を問うたのはナンセンスだろう。
彼は職務に忠実だっただけで、
その職務においてはユダヤ人の殺害が罪に問われない特殊な環境下にあった。
彼は自分の身を守るために転向などは許されず処理を続けるしかなかった。

そのアイヒマンを追う検事の親玉みたいなのが主人公。
もう一人、検事長の部下がいるが、こいつの顔が
世間一般が「こんな」と思ってるゲイっぽい顔立ちでとてもイヤだった。
甘ったるくて厚化粧になりそうな顔、芦屋雁之助顔。

戦後の政権中枢にナチ残党が残っていたというのは初耳。


【銭】
夜間会員割引で800円。カップリング併映は『手紙は憶えている』で、これはギンレイで観てたのでスルーした。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
アイヒマンを追え! ナチスがもっとも畏れた男@ぴあ映画生活

fjk78dead at 00:50|個別記事コメ(0)トラバ(0)

2017年05月14日

『The NET 網に囚われた男』『殺されたミンジュ』をキネカ大森2で観て、ギドクらしいかいなあ?ふじき★★★,★★

キネカ大森の名画座企画「キム・キドク監督特集」

◆『The NET 網に囚われた男』
171549_1
▲森山未來っぽい。

五つ星評価で【★★★公安ってどこの国でもイヤな奴満載】
北朝鮮の漁師がエンジントラブルで韓国に流れつき、
韓国の公安にスパイ容疑で拷問される。
北に戻れば転向しただろうと又、拷問される。

韓国では調度の良いオフィス然とした取調室で質疑を受けるが
相手に答を聞く気はなく、決まった答にはめようとし、
その為にただ殴る蹴るの暴行を加える。
北朝鮮では、実にリアルでそっけないぶっきらぼうな地下室で質疑を受ける。
ここでも徹底的に殴られる。北も南もない。やってる事は全く一緒だ。
他人の人格を否定する。それは自分の利益の為。

利益誘導がシステム的に組み込まれているので分かりづらい韓国より、
こん棒を持った野蛮人が「おらが利益」を暗に要求してくる北朝鮮の方が
私的には怖いかな。

主人公の娘が可愛いらしい。奥さんもいい人だ。でも、みずぼらしい。やるせない。


◆『殺されたミンジュ』
168135_5
▲在りし日のミンジュ。

五つ星評価で【★★観念的すぎる】

冒頭、組織的に追い詰められて少女が殺される。
ミンジュはこの少女の事だろう。
映画内で「ミンジュ」という名前は出てこなかったように思う。
少女が殺された理由も最後まで明かされない。そこは大事ではないのだろう。
チラシに原題が書いてあった。『ONE ON ONE』、マンツーマン、一対一。
少女ミンジュを複数人で狩っていた者を今度は謎の集団が狩る。
数で優位に立っていた狩人を「一」に戻す行為がされる。
加害者が「一」に戻る事で、初めて被害者の「一」と向きなおれる。
内面的にはそうかもしれないが、映画は外面しか追わない。
なので単に、犯罪者集団が一人ずつ謎の集団の手にかかっている、
そういう映画でしかない。

そして一人一人退治しても行きつく先には果てがないようだった。
謎の集団のリーダーが納得するためには
ソウルの全ての人間を生贄に捧げなければならないかのようだった。

この映画にない「ミンジュ」の殺される理由、
彼女も又、何者かを複数人で取り囲み、加害したのかもしれない。
最初から最後まで真実が分からない中で、単に人が加害しあっている。
単純で奥深そうで変な映画。キム・ギドクの名前で許されてるように感じてしまう。

謎の集団のリーダーが藤木悠に似てるので、
何をやっているにせよ成功するようには見えない感が漂ってしまうのには困った。
藤木悠って大成功しない顔なのだ。


【銭】
2017年4月始まりで購入したキネカード(名画座回数券)。キャンペーン期間中につき半年間で3回入場券付で2000円。うち2回目を使用。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
The NET 網に囚われた男@ぴあ映画生活
殺されたミンジュ@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
The NET 網に囚われた男@ここなつ映画レビュー
殺されたミンジュ@ここなつ映画レビュー
殺されたミンジュ@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評


fjk78dead at 10:05|個別記事コメ(5)トラバ(4)

2017年05月12日

『旅役者』を神保町シアターで観て、成瀬は一矢報いたふじき★★★(ネタバレ)

ラストを含めたおおよその荒筋が書いてあるので、
見てない人は控えてもらった方がいいと思います。


五つ星評価で【★★★これは積極的に好きラインの方】
「映画監督成瀬巳喜男初期傑作選」プログラムの一本。
「日本一の馬の足」を自称する、馬の足歴15年の役者が地方の興行主に被り物を壊されたことから喧嘩になり、本物の馬に代役を取られる。ジャンルで言えばコメディー。
この芸にストイックな馬の足役者の演芸論は正鵠を得ているし、そのメソッドにより演じられる馬は確かに凡百の馬の足より優れているに違いない。その実、観客はそれほど馬の演技に関心がある訳ではないので、馬を演じる人間の渾身の演技より、馬の愛嬌の方に軍配が上がってしまう。やり場のない怒りに突きあげられた役者は、ライバルの馬に演技対決を申し込む(馬にその気はないけど)。馬は走る。馬になりきった役者も走る。そこで、いきなりENDマーク。

「馬の足」に心血を注いでいる、ある意味役者根性がある面倒くさい男、この飲み屋の女を口説くのに「演技論(メソッド)」を語って威張り散らしたりもする器の小さい男がギャフンと言わされるのは、可哀想だけど、ちょっといい気味でもある。この男と後ろ足の男が運命にさいなまれながらずっとクサっている場面が映画のかなりの部分を占めているのは、バランス悪い。それならラストシーンの後ももうちょっと見たかった(見てもほがらかな展開になりそうにもないから割愛したのかも知れないが)。

素晴らしいのはラストの馬の足だ。

ドブロクで酔っぱらって本物の馬に因縁を付ける被り物を付けた馬の足が本当に素晴らしい。いや、実の馬と並べると、確かに着ぐるみみたいだし、人間が入っているのも百も承知で、動物や生物としての馬ではない。外見は違うし、壊された被りもののお面が劇中で言われる「狐」より「禍々しい悪神」のように見えてしまっている。にも関わらず、「馬であり続ける」「馬であり続けたい」という思いの強さが爆発して、その存在は馬でないにもかかわらず、限りなく馬なのだ。実態は違うし、動きも実の馬の動きから考えるとインチキだが、そこには「馬とはこうだ」という観念上の馬が確かに存在している。「演技対象である馬への愛」がただ分かる、それなのに投げやりでもあるラストシーンがムチャクチャ響いた。

ベスト馬の足映画


【銭】
神保町シアター当日一般料金1200円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
旅役者@ぴあ映画生活

fjk78dead at 09:56|個別記事コメ(0)トラバ(0)

2017年05月11日

『ラストコップ THE MOVIE』『リライフ』をユナイテッドシネマ豊洲9,5で観て、もうバカなんだからと同窓会的なとふじき★★★★,★★

同日鑑賞2本をまとめてレビュー

◆『ラストコップ THE MOVIE』
171474_3
▲若い二人。

五つ星評価で【★★★★窪田くんのあの声が好き】
30年間眠り続けた昭和の刑事が目覚めて、平成の草食系刑事とバディを組む。
「こんなもん」と思われるフォーマットで正々堂々とベタな展開を連打する
なかなか食えないTVドラマの映画化作品。

唐沢寿明の昭和っぷりと窪田正孝の平成っぷりのギャッブが楽しい。
唐沢寿明の30年前の奥さんか和久井映見。
朝ドラの愛子さんと違ってちゃんとしてるようだ。
その和久井映見の今の旦那が宮川一郎太。この人超被害者がよく似あう。
唐沢と和久井の実の娘役に佐々木希。
かーいくてたまらんがネジが外れてて、それも又、かーいー。
藤木直人さんは私の知ってる藤木直人さんとは違ってしまった。まあ、いいか。

ちょっと真面目に感心したのが話の閉じ方。
あの閉じ方は本当にクレバーだ。そして絶対的に不可逆だし。
佐々木希はマジ可愛い。
棒演技とか言われてたけど、そんな事ないよ。
可愛いし、面白いし、お得な役だ。


◆『リライフ』
171516_8
▲平佑奈かわいすなあ。

五つ星評価で【★★みんなどこかで見たようなヤング役者の面々が花火大会・文化祭などテンプな青春を送るちっちゃい映画】
実の所ツイッターでの評判があまりよろしくなかったのでスルーしようと思っていた。
でも、映画館に行ったら時間の繋がりが良かったので、ただそれだけで見てしまった。
まあ、そんな事もあるよ。映画は大体、評判通りだったけど。
その評判は、

よくある話をよくある通りにこなしていて、グッと来ない。

みたいな感じかな。
27歳の無職が17歳の学生生活をやり直し(リライフ)する事で人生を見つめ直すという映画だけど、このリライフを影で操る秘密組織「リライフ研究所」が何の為にそのような実験を行っているのか、実行するための諜報機関をも超越する科学力や社会的な政治力などが何に支えられているのか、というリアリティ・ラインが整備されていない。組織その物が善意の組織か、世界征服を企むような悪の組織であるかさえ分からないのである。
なので、物語は絵空事にしか見えない。というか、基本設定が成立していない状態は絵空事以下であろう。
そうではなかったが、いきなり夢オチに差し替えても全く違和感ないというのは脚本がそれだけどうでもいい現実感のない事をダラダラ描いているという事だろう。

でもまあ、お話(脚本)と、絵と緩急(演出)がバリバリに凡作ではあるが、役者陣は「あっ、あの人」という見覚えのある面々が沢山出てきたので楽しめた。

中川大志:主役。『四月は君の嘘』のサブの善人役と『きょうのキラ君』のキラ君。
 友達としてとってもいい奴が嵌るヤング役者。
 27歳の大人とその27歳の意識を持ったままの17歳の高校生を
 キッチリ演じ分けてるのはなかなか上手い。
 今回、映画の仕上がりがそんなに「グッ」と来ないので主役としては損してる。
千葉雄大:謎の会社の謎の男。最近、本当にチョコチョコあちこちに出てる超童顔。
 この人がこの顔で女の子を縄で縛ったりしたらすげえ映えると思う。
 M顔でSが映える役者(どこかSとしてのイラダチが見える気がする)。
高杉真宙:女みたいな名前だけどサブのイケメン。『PとJK』のナイーブな不良。
 しかし、この金髪イケメンがクラス一の秀才と言う高校は
 どんなレベルの高校なのかが全くもって分からない。
 落ちこぼれ高校にも見えないが、学力高そうにも見えない。
 強いて言えば「まんが高校」。マンガの中なら許せるけど、現実感が皆無。
 でも、マンガの映画化ってそんなんなんだよな。
 この映画もリアルを増やして設定を煩雑化させる親が一人も出てこない。
 みんなみなしごかよ!(最近のマンガの映画化はこんなん多いよなあ)
平佑奈:映画のヒロイン。平佑奈は出る映画出る映画、顔は同じだけど
 役の質感を変えてくるから偉い。
 今回はヤリスギに一歩踏み出しかけてる瀬戸際の演技。
 あのギコチナイ笑いは古沢健監督が付けた変な擬音ですげえ楽しい。
 基本、役の質感を演技の匙加減を変えてちゃんと調整できる、と言うのはそんなに
 特別な事ではない筈だが、一切やらん人も多いし(やれんのかもしれないが)、
 彼女みたいにキッチリ毎回作ってくるのはやっぱり偉いと思う。
 『きょうのキラ君』の冷静な幼馴染、
 『サクラダリセット』の得体のしれない系女役、
 『暗黒女子』のとても普通下級生。ポロポロ出てるなあ。
池田エライザ:エライザちゃん、エロくって好き。
 この映画の中の平佑奈は男目線から見て、可哀想には見えても常人ではないので
 ごくごく普通に「抜けるライン」として池田エライザを添えてるのはとても秀逸。
 可愛い女の子が感情バリバリなのはもうたまらん。
 が、この子が「勉強できる」って設定は高杉真宙同様、毛一つもリアル感がない。
市川実日子:『シン・ゴジラ』以降、凄く真剣に仕事をやってる女子系のオファー
 ばかりだが、元々はこの人、もっと「ぼーっ」とした役をメインにこなしていた印象。
 『シン・ゴジラ』以降、どんな役でもこなせる女役者バカだと思っている。
夏菜:モビット女。朝ドラで人気落としてしまったりあったけど、『GANTZ』から
 ずっと好き。25歳の高校教師役だが、制服着ればまだJKで通るんじゃないだろうか。
 あー、プールか何かに落ちて、仕方なくJK制服着せられて、全校生徒に見られる
 みたいな羞恥設定が見たい。というほど、出番がある役ではないのだが、
 アクセントとしていい演技してます。

しかし、女子はそんなに男子と花火大会に浴衣きて行きたいのか?
文化祭はあんな盛り上がらないだろ。
卒業旅行とかで終電に帰るような怠惰な事しちゃダメだろ。

誰かが設計図引いたようなテンプな高校生活だな(現実的ではないけど)。


【銭】
どちらも金曜、ユナイテッドシネマ・メンバーズデーに観たので1000円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
ラストコップ THE MOVIE@ぴあ映画生活
ReLIFE リライフ@ぴあ映画生活

fjk78dead at 00:09|個別記事コメ(0)トラバ(4)

2017年05月10日

『サーカス五人組』『妻よ薔薇のやうに』『乙女ごころ三人姉妹』を神保町シアターで、『浮雲』をトーホーシネマズ日本橋3で観て、成瀬に惨敗ふじき★★,★★,★★,★★

成瀬4本まとめてレビュー

おで、成瀬とは合わないみたいだよ。

◆『サーカス五人組』『乙女ごころ三人姉妹』『妻よ薔薇のやうに』『浮雲』
五つ星評価で【★★どれもどれもだなあ】
日本映画の名監督として名を馳せてる成瀬巳喜男だが実は1本も見た事がなかった。
という事で「にわかシネフィル」っぽく、何本か通って見てみた。成瀬巳喜男という人は悪い人ではないのだろう。そういうのはヒシヒシと感じる。でも、私とは何となく生きてるスピードが違う(威張ってる訳ではない)。『マカロニほうれん荘』のキンドーさんがなんだ馬の介のテンポと絶妙に合わないように、私と成瀬も絶妙にテンポが合わない。あんまり背伸びはするもんじゃないね。順番を付けるなら、サーカス、乙女ごころ、妻よ、浮雲の順かな。

『サーカス五人組』はチンドン屋や運動会の生演奏を生活の糧とする5人の楽師が町に入って、サーカスの労働争議に巻き込まれて舞台に立ったりしながら町を出て行くまでの話。昭和10年頃のドサ回りのサーカスがどんな事やってたのかが分かって風俗的に面白い。ドラマものんびりいろんな局面があって退屈しない。映画内のサーカスで見れるのは、花形の空中ブランコ、ナイフ投げを応用した美女を的にした拳銃芸、ダンスレビュー、自転車曲芸、など。動物見世物はないようだった。映画で代わりに見る事が出来るのだからリーズナブルと言っていいでしょう。

『乙女ごころ三人姉妹』門付け芸人の母を持つ三姉妹の悩み。門付け芸人とはほぼ「流し」と考えていい。お金を貰って歌舞音曲を奏でる人。江戸時代からあったが、貧乏人がやる賎業であり、ゆすりまがいの強要や、売春などとリンクする部分もあったので、さげずまれて当たり前な感じがこの頃でもまだ残っている風である。長女は駆け落ちして家を出てしまい、三女は末っ子故に甘えて暮らしている。割りを食うのが次女で、やりたくない門付けの仕事を有無を言わさずやらされている。
そして次女は長女、三女の幸せの為に自らの幸せを捨てていく。内容キツい。何か、必殺シリーズの前半の貧乏人が巨悪でひどい目に合う部分だけで終わってしまうような、そんな話だった。
この映画が成瀬のトーキー第一作で、おっかなビックリ音を入れているようである。セリフのあるシーンとないシーンの差が顕著。もともとサイレントでも伴奏は入ってたから、伴奏だけあって延々セリフがないシーンはサイレントっぽく感じる。喋るシーンは比較的ずっと喋って間を繋いでるんじゃないだろうか。

『妻よ薔薇のやうに』ダメ夫が妻と愛人の間で板挟みになる軽コメディー。明るい修羅場みたいな独特のトーンが面白いが、ちょっと体調不良でウンウン唸りながら見たので(実際には無言です)楽しめなかった。きっと再見したら楽しめる気がするのだけど、ちょっとその余裕がない。

『浮雲』高峰秀子デコちゃんは好きなのだけど、妻と分かれられない森雅之と不貞の関係を止められない状態は見ていて辛い。高峰秀子も幸薄いが、森雅之も病的にあちこちで女と寝てしまう。いかんよなあ。こういう社会性より愛が優先されてしまう映画は苦手。
うさんくさい商売として、この頃(1955年)から宗教ビジネスが出てくるのが先見の明があるよなあ。


【銭】
神保町シアターは三作品とも「映画監督成瀬巳喜男初期傑作選」プログラムで各1200円。
『浮雲』は午前十時の映画祭価格で1100円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
サーカス五人組@ぴあ映画生活
乙女ごころ三人姉妹@ぴあ映画生活
妻よ薔薇のやうに@ぴあ映画生活
浮雲〈1955年〉@ぴあ映画生活

fjk78dead at 00:08|個別記事コメ(0)トラバ(0)

2017年05月08日

『ブルーに生まれついて』『ジュリエッタ』をギンレイホールで観て、青と原色ふじき★★,★★

◆『ブルーに生まれついて』
169980_2
▲イーサン・ホークとカルメン・イジョゴ

五つ星評価で【★★ジャズの良し悪しは分からん】
伝説的トランペッター、チェット・ベイカーがドラッグ取引トラブルで再起不能の怪我を負う。彼と彼の内縁の妻による再生と再起の物語。
ジャズは分からん。ジャズの音色は私の心には残念ながら染みない。
なので、イーサン・ホーク演じるチェット・ベイカーのトラブル前の演奏と
トラブル後、再起後の演奏の違いがよく分からない。
多分、演奏の音を全てシャッフルしても騙されてしまうに違いない。
というくらい、ジャズ的な教養がないのである。

イーサン・ホークの熱演には申し訳ないが、
「大変そうだなあ」くらいしか思えなかった。

PS 助け合う心がすれ違い、決定的なタイミングを逃してしまった 
 ドラッグ付き『ラ、ラ、ランド』であるとも言える。
PS2 もしくはドラッグが関係していない、
 つんくとつんくの奥さんの物語かもしれない。


◆『ジュリエッタ』
169771_1
▲娘の元親友と母

五つ星評価で【★★全く無関係な作家を思いだす】
ペドロ・アルモドバルらしい原色バリバリの映画。

母の行いに腹を立てた娘が母を捨てて12年、
母は娘の親友と出会い、娘の消息を聞いた事で思慕を募らせる。

すんごく的違いの話をすると横溝正史を思い出した。
原色が市川崑っぽいとかではなく、
物語の発端となる母ジュリエッタと、その前夫がとってもSEX大好き人間なのである。
横溝正史の愛憎乱れる混乱した血縁の物語の中に、
一人か二人SEX大好き人間が隠れており、
彼等が活躍する事で話は千々に乱れていくのだ。

ジュリエッタは好き者。
前夫とあったその日にSEXした。
前夫も好き者。何かと都合をつけては身近な女を囲い、
それが原因で殺しは起きないが愛憎乱れ討つ。
この乱れ具合が、横溝正史っぽかった。そんな風に思ったのは私くらいだろう。


【銭】
ギンレイホール、会員証で入場。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
ブルーに生まれついて@ぴあ映画生活
ジュリエッタ@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
ブルーに生まれついて@ここなつ映画レビュー
ブルーに生まれついて@映画的・絵画的・音楽的

fjk78dead at 00:05|個別記事コメ(4)トラバ(2)

2017年05月06日

『ダイヤルMを廻せ!』『暗くなるまで待って』を新文芸坐で観て、2本とも安定感抜群ふじき★★★,★★★

特集上映「ワーナー・ブラザーズ シネマ フェスティバル」の1プログラム。
どっちも凄く昔(ブログ解説以前)に1回ぐらい見てる。
でも、古すぎて全然覚えていない。

◆『ダイヤルMを廻せ!』
五つ星評価で【★★★ヒッチコック!】
真犯人の性格が悪くてビックリ。
だが、完全犯罪は蟻の一穴から崩れるのである。
あんなキッチリカッチリ秒刻みで計画した犯罪が成功するとは到底思えない。
グレース・ケリーは流石に美人。


◆『暗くなるまで待って』
五つ星評価で【★★★ヘップバーン】
ヘップバーンが盲人になって、麻薬入りの人形を暗黒組織と奪い合う。
つまり、これは『ドント・ブリーズ』の被害者が強くない版。
スティーヴン・ラングの代わりに暴漢と戦うのはオードリー・ヘップバーン。
楽勝の筈なのに体裁にこだわって成功を逃してしまう暴漢たちに同情する。
最初から殺す気で取り掛かれば、ずっと早く解決しただろうに。


【銭】
新文芸坐の会員ポイント8回分で無料入場。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
ダイヤルMを廻せ!@ぴあ映画生活
暗くなるまで待って@ぴあ映画生活

fjk78dead at 01:05|個別記事コメ(2)トラバ(2)

2017年05月05日

『ワイルド・スピード アイスブレイク』『パージ:大統領令』をトーホーシネマズ日劇1と2で観て、ムチャクチャすげーとちょっと渋滞感ふじき★★★★★,★★

同日鑑賞2本をまとめてレビュー(実はロマンポルノ・リブート2本も同日に見てる)

◆『ワイルド・スピード アイスブレイク』
169405_9
▲車ではないけど、この刑務所内アクションが一番面白かった。
 ロック様、看守たちに全く容赦なしかよ。

五つ星評価で【★★★★★ちょっと普通じゃない傑作】
もう、見せ場と見せ場を繋いで映画にしながら、
キャラをドコドコ立てていく凄まじい映画。
冒頭のオンボロ自動車のカーレースから、
ニューヨークのゾンビ車を前座として使った後での
ワイスピ・ファミリー対ドムの根性比べ。
ラスト、車 対 潜水艦。本当にバカじゃないの(褒めてる)

ファミリーの皆さんがやってる事は、普通に都市破壊だったり、強奪行為だったり、
国同士が戦争起こしかねない軍事行動だったりするのだけど、
「まあまあまあ、世界を救ったんだから大目に見てよ」って、
おいおいおいおいそら通らんだろ。

キャラで言えばステイサムを迎えて更に坊主感を増したが、
そのステイサムと弟でもないロック様でもない、あの担がれる男とのコラボが最高。
ステイサムいつの間にやら儲け役である。もう仲間にしか見えない。
そしてロック様がもともとグレーではあったが、ついに只の荒くれ者になってしまった。

えー? 

まあ、超法規的なサンダーバードみたいな走り屋集団だからそれでもいいんだろうけど。
あ、ロック様の娘役、秘かにモアナに似ていた。
いろいろ荒いし適当なんだけど、ノリがいいから細かい事はどうでもよくなる映画。

そう言えばカート・ラッセルが一作目から出てるみたいな安定感と
呟いてる人がツイッターにいた。なるほど、『バーニング・オーシャン』でひどい目に
あってるので、こっちでは楽をさせてあげてください。

特報チラシ、通常チラシのどちらにも監督の名前が一切載ってない。
確かに一般的にはそんなに有名なスター監督ではないけど、
この徹底さにはちょっと驚いた。何かプロデューサーの娘を口説くとか
悪い事でもしたのか?(それは007のティモシー・ダルトン)

ロツク様以降、アイス、ユーロ、MEGAMAX、スカイの順番で好きかな。
ユーロとMEGAMAXは記憶が薄れてるから団子状態だけど。

PS そうだ、そうだ。映画のベストショットはステイサムのウィンク。


◆『パージ:大統領令』
170960_1
▲このデザインセンスとかがいいんだよなあ。
 今回はリリカルなピカピカ車もステキだった。

五つ星評価で【★★単品で観ると佳作だが、シリーズ物として観ると凡作】
「パージ」シリーズの三作目。
一作目は砦に侵入してきた殺人者に普通の人間がどう立ち向かうか。
二作目は危険な時間帯に砦の外に出てしまった人間がどう身を守るか。
それぞれ補完しあえる描いてなかった表と裏の関係にあった。
三作目は付随条件はあれどもアクション映画的には砦の外に出てしまった人間が
どう身を守るかの映画であり、二作目と大差なく、驚くようなアイデアも出なかった。
この「パージ」を為政している側をトランプ政権と紐づけて見る批評もあるが、
まあ、そこはそう見れば見えるという程度。
どちらかと言うと政権が教会と癒着している状態の方が
アメリカ人のメンタリティがキリスト教の倫理観に根差している事を考えると怖い。


【銭】
「どちらも映画ファン感謝デーに観たので1100円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
ワイルド・スピード ICE BREAK@ぴあ映画生活
パージ:大統領令@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に基本、初期TBだけ付けさせて貰ってます。お世話様です。
ワイルド・スピード ICE BREAK@タケヤと愉快な仲間達
ワイルド・スピード ICE BREAK@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記
ワイルド・スピード ICE BREAK@だらだら無気力ブログ
ワイルド・スピード ICE BREAK@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
パージ:大統領令@ここなつ映画レビュー
パージ:大統領令@映画一カ月フリーパスもらうぞ
パージ:大統領令@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

fjk78dead at 00:05|個別記事コメ(14)トラバ(20)

2017年05月04日

『そうして私たちはプールに金魚を、』をユーロスペース2で、『牝猫たち』『アンチポルノ』を丸の内TOEI△粘僂董珍品良品チンコ品ふじき★★★,★★★,★★

書いてるうちに関連性を見出せそうになった3本をまとめてレビュー。

◆『そうして私たちはプールに金魚を、』
172787_1
▲女子中学生4人。

五つ星評価で【★★★豪勢な25分】
サンダンス映画祭で短編部門グランプリをもぎ取った日本の短編映画。
ユーロスペースで凱旋再映とたまたま聞いて見たくなって見てきました。
こらえ性がないので尺が短い映画が基本、好きなのだ。
死ね、長い映画(おいおい)。

25分なのにカット数多くて密度が濃い。
冗談みたいだけど、大胆で、アピールばかり強くて、重みのない、
映画自身が主人公の女子中学生たちみたいだ。
飢えもなく、全てが手軽に与えられていて、それらを喪失しそうにもみえない、
怠惰で延々と続く頂点も最底辺もない煉獄の日常。
それは最底辺でない事を考えれば、全然、幸せな話なのだが、
生きていながら悟りきって死んでいるような生活は
本当に幸せという実感からは遠いのかもしれない。
人は脳で感じて生きる生き物だから。

映画では最終的に日常は壊れない。
最後にアイドル歌手がリストカットするとか、
通販で買ったマシンガンを持った引きこもりが彼等を銃殺するとか、
分かりやすいオチは用意されない。ただただ煉獄が続くのみ。
良くも悪くもマヌケなラストを迎え、劇的な事の発生を抑えている。
唯一違うのは映画観客が映画を見終わってその煉獄から解放される事か。

すげえスノッブな事をあえて言うならば
男子の観客はこの映画を見た後、
女子中学生を買えばこの映画はもっときっちり完結するし、
女子の観客はこの映画を見た後、女子中学生になりきって男子を買うか、
男子に買われればもっときっちりこの映画は完結する。
その先に何が待ち構えてるかはともかく、それで映画内外とも日常が断絶されるから。
でも、なかなか私も含めて皆さん、そういう訳にもいかないだろうから
二郎のラーメンを二杯食べたらとか、ビエネッタを一人で食べたらとか、
それぞれの代償行為を見つければいいんじゃないだろうか。

私? 私はそんなもん見つけないよ。別に煉獄の日常に強烈な不満はないもの。
映画の中の誰もがちゃぶ台返しをしない人達であるように。私もそういう煉獄的な日常を暗に望む側の人間なのだ。

そう言えば、先生役の山中崇と父親役の黒田大輔が日常その物みたいな生ぬるさでたたずんでいるのがいいなあ。この映画でラスボスがいるとしたらこの二人か、幻想で現れる大人になった4人の女子中学生だろう。

分かり切ったような事を書いてしまったので、ちゃんと言い訳もしておこう。私自身、女子中学生になった事も、金魚になった事もないから、正直この解釈でいいかは分からん。だから違うと思うなら鼻で笑え。耳で笑うとか難しいから目か口か鼻で笑えばいいと思う。

蛇足:この映画の正反対で日常生活に地獄しかない映画が園子温の『アンチポルノ』。そして、その『アンチポルノ』の地獄と『そうして私たちはプールに金魚を、』の煉獄の中間に位置している移動式の(煉獄+地獄)の雑居房みたいなのが白石和彌の『牝猫たち』。うわあ、似たような、似てないようなのを同じようなタイミングで見ちゃったなあ。どっちか一つというのでなく、日常的である事と劇的である事が折り重なっている構造の『牝猫たち』が一番見やすい。そらそうか。


◆『牝猫たち』
171201_8
▲主役の井端珠里(もちろん右)

五つ星評価で【★★★濃密な84分】
池袋を根城にする3人のデリヘル嬢が客を取る日常。
見慣れた池袋の街が温かくて可愛くちょっとスタイリッシュに撮られてる。
小汚い部分やカルトな部分やチンケな部分が見えないのが、PARCO全盛期の渋谷みたいである。デリヘル嬢の話だけど、デリヘル嬢が出向する場所がラブホじゃなく、みんな自宅だったりするので安っぽい絵にならない。安っぽい絵にならないと池袋っぽくないよなあ。お化粧した下町みたいだ。まあ、池袋の街おこし映画じゃないからこれでいいんだろうけど。
リアルな動物の猫は一匹も出てないが、それなのに『ねこあつめの家』より濃密に猫っぽさを感じる。隙を見せないくせに身体を摺り寄せてなついてくるからだろうか。『ねこあつめの家』は猫が家に寄ってはくるものの、家に来るのであって、主人と仲良くなる体がほぼほぼ取られていない。『牝猫たち』の彼女たちはなついてくる、隙を見せずに、値踏みをしながら。でも、そんな等身大でそこにいる彼女たちがとてもリアルで愛しい。
主役の井端珠里の付かず離れずの距離感が猫っぽいなあ。
あとデリヘル店長音尾琢真のヤの字スレスレのいるいる感がリアルに花を添えている。
171201_9
▲こんな感じのデリヘルの店長、本当にいそう。

◆『アンチポルノ』
171160_2
▲おっぱいの張りが若くていいんだわあ。

五つ星評価で【★★バリバリ園子温な78分】
裸は出てくるが、これはロマンポルノ・リブートプロジェクトの中の仇花。
ロマンポルノではなく、裸が満載の前衛映画だろう。
ロマンポルノ内でも「話が分からん」とオクラになった映画があるように、
これも有名監督が撮っていなければオクラになる一本。
ロマンポルノはAVと違って、話がちゃんとしている事が求められている。
基本、ある程度、バカだったり、爺だったりする客がメインだ。
あまりにも常軌を逸した展開には、客が付いてこれない。それではいかんね。
園子温にはオークラ映画で作った成人映画がある。
そっちの方がポルノ映画っぽい(と言いながら商売敵のピンク映画なのだけど)。

園子温はバリバリ園子温らしい物を作っているうちは
本人がどんなに怒って荒れたとしても「世間様」に認められないと思う。
これはだから世間様に対する彼の承認欲求を決して満たさない一本。

でも、同日に観た『牝猫たち』の女優のオッパイがみんな標準よりつつましやかなサイズだったので(年齢からか?)、命をかけるような勢いで主役を張った富手麻妙のポインちゃんオッパイにはちょっと救われた。
なんか本当オッパイとしていい感じのオッパイなんだよ。


【銭】
『そうして私たちはプールに金魚を、』:特別興行800円均一。
『牝猫たち』『アンチポルノ』:映画ファン感謝デー料金1100円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
そうして私たちはプールに金魚を、@ぴあ映画生活
牝猫たち@ぴあ映画生活
ANTIPORNO@ぴあ映画生活
▼関連記事(他のロマンポルノ・リブートプロジェクト+α)。
風に濡れた女(一回目)@死屍累々映画日記
風に濡れた女(二回目)@死屍累々映画日記
ホワイトリリー@死屍累々映画日記
園子温の、ある秘かなる壷たち@死屍累々映画日記

PS ロマンポルノ・リブートプロジェクトとしては
 1に『牝猫たち』、2に『風に濡れた女』
 女優は1に『風に濡れた女』の中谷仁美、2に同作品の間宮夕貴、
 3に『牝猫たち』の井端珠里。
 『ジムノペディに乱れる』は未見。
 『ホワイトリリー』は昔のロマンポルノっぽすぎてイヤだが、
 『アンチポルノ』は昔のロマンポルノにもなってなくてイヤだ。

fjk78dead at 00:42|個別記事コメ(0)トラバ(0)

2017年05月03日

『バーニング・オーシャン』をユナイテッドシネマ豊洲9で観て、ただただ圧倒されるふじき★★★★

170267_3
▲これ、モノクロ写真にしたら、秦始皇帝陵の兵馬俑みたいだと思う。

五つ星評価で【★★★★バンボロは出ないぜ】
圧倒された。
理屈として何が起こってるのか全く分からないのにその場に叩きこまれて災害に立ちあわされてる状態が、ともかく圧倒された。ああ、こんな事故の現場に居合わせなくてよかった。逆に言えば、こんなんを疑似体験できるって凄いな。勿論、疑似体験が「擬似」すぎて死にそうになったりはしないのだけど、ランプの明滅がポケモンショック引き起こしそうになる程ひどく、精神的にはかなり追い込まれた。普通に通常上映で観たが、4DXとかマジで怖いかもしれない。

石油掘削施設の施設名を冠した原題『DEEPWATER HORIZON』が、日本語の英字題『バーニング・オーシャン』に変えられた訳だが、これは分かりやすくていい改題だと思う。これがもちっと一昔前の必ず日本語を使う邦題だったら『妬けつく大海洋』とかだろうか。もっと単純に『燃える油田基地』か。

マーク・ウォールバーグはいつも通り、素の人でいい。どこにでもいそうだけど、正しい自分のルールを曲げられない故に貧乏くじを引いてしまう人にこの人は似あっている。
カート・ラッセルは同時期公開の『ワイルドスピード アイスブレイク』と同じ人に見えないほど、肉体労働者その物である。役者ってすげえな。何となくロシア人っぽく見えるのは髪型と髭がスターリンと一緒だからだな。有史以前、もっともひどいシャワー・シーンは必見。災害に会う時、風呂とトイレは勘弁してほしい。
ジョン・マルコヴィッチがただのクソオヤジなのも役者として凄い。

チラシによると、ディープウォーター・ホライゾン、146人の居住施設があり、中にジムや映画館もあったらしい。まあ、確かにそれを映画内で取り扱う必要はないだろうけど、ジムでマッチョな状態(軽装)で事故に合うのもやだなあ。

4DX見て、油だらけの鳥とかぶつけられたらヤダな(そらイヤだろ)。4DXないようだ。

170267_3 - コピー
▲ほら、兵馬俑っぽい。

PS 世界最大級の人災。バーニング・プロが送り込んだ仕事不足のグラドルが
 押してはいけないボタンを押してしまったとか。
PS 『ばーさんがおっちゃんに』という事案も思い付いたのだが、
 映画に婆ーさんが出てないのであった。


【銭】
ユナイテッドシネマ金曜はメンバーズデーで1000円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
バーニング・オーシャン@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
バーニング・オーシャン@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記
バーニング・オーシャン@だらだら無気力ブログ
バーニング・オーシャン@ここなつ映画レビュー
バーニング・オーシャン@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

fjk78dead at 14:36|個別記事コメ(6)トラバ(9)

2017年05月02日

『小間使』『花嫁人形』をシネマヴェーラ渋谷で観て、ルビッチは忙しいねふじき★★★,★★

特集上映「ルビッチ・タッチ!供廚裡吋廛蹈哀薀燹

◆『小間使』
五つ星評価で【★★★軽やかな配管工虐め】
休みの日に台所のシンクを詰まらせたパーティーのホストが配管工を捕まえようとするが捕まらない。
「奴ら、こんな日は公園か映画館にでも行ってるに違いない」
公園も映画館も貧乏人が行く娯楽なんだな、そもそも。
映画館なんて海外ではワンコインで見れるし、昔だったら入替無しで、ずっと涼めるし。
で、この映画では配管工の娘が詰まった配管を直すと無茶苦茶ディスられる。
おそらく、配管・土木などの力仕事は教養のない者の仕事だったのだろう。
配管なんて下水と繋がってるから臭いし。
ルビッチも「締めて、叩いて、上手く行けば儲けもの」って、
真空管テレビを叩いて直す技術者みたいに適当に配管工を描いてる。
怒っていいぞ配管工!

まあ、それはいいのだが(いいのかよ!)、田舎から女中奉公に出された配管工の娘が行儀など分からず屋敷で右往左往しているうちに、その家のゲストと恋に落ちる話。
ラブコメって役に立たなくっていいな。


◆『花嫁人形』
五つ星評価で【★★SFじゃん】
父の遺産を引き継ぐためには結婚が必須。
40人に追いかけられて息も絶え絶えの息子は
人間そっくりの人形を人間の婚約者と偽って連れ帰るが、
それは実は壊れた人形の代役をしてる科学者の娘というドタバタ喜劇。
「結婚すべし」から女に追われ追われが『キートンのセブン・チャンス』っぽい。ありがちな話だったのだろうか。
1919年、白黒、無声。
無声映画は動きがでかい。
ルビッチ・タッチというよりは無声映画の喜劇タッチの方が強いんじゃないだろうか。
俗物が集まる修道院の僧侶達の俗物極まりっぷりがたまらない。


【銭】
シネマヴェーラ、今回は9ポイントたまったので無料入場。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
ルービッチュの小間使 クルーニー・ブラウン@ぴあ映画生活
花嫁人形@ぴあ映画生活

fjk78dead at 00:12|個別記事コメ(0)トラバ(0)

2017年05月01日

『EVIL IDOL SONG』『サウスバウンド』をキネカ大森3で『華麗なるリベンジ』『ポッピンQ』『虹色ほたる』を2で観て、キネカ未レビュー5本まとめだふじき★★★★,★★,★★★,★★,★★★★

キネカ大森で観た未レビュー5本かき集めてレビュー。

◆『EVIL IDOL SONG』
170730_1
▲ジャーン!!!

五つ星評価で【★★★★可哀想な女の子が好みです。】
「夏のホラー秘宝まつり2016」二本立て。こっちがメイン。
随分、時間が経ってしまった。
訥々とした話の中にギラギラした怨念めいた厭世感が貼り付いてる印象が残ってる。
歌手として大成したい女の子が枕営業までやらされて、それを晒されて、徐々に狂っていく。狂っていく中で人を殺すメロディーを身に付け、それを全世界にネット中継しながら歓喜の中で死んでいこうとするキチガイ寓話。
「行く道は行くしかないんじゃ」という広島ヤクザみたいな心情に追い込まれるアイドル歌手にほだされて、ちょっとだけ涙で瞳を濡らした。
ただ、あのメロディーが超絶「地獄」でもないし、超絶「名曲」でもないのが残念かも。見終わった後、耳には残るけど。


◆『サウスバウンド』
五つ星評価で【★★えっ、そうだったの?】
「夏のホラー秘宝まつり2016」二本立て。こっちが明らかにオマケのもう一本。

「ある街道を舞台に連鎖し絡み合う怪異現状を描いたオムニバス」

とチラシに書いてある。多分、「怪異現状」は「怪異現象」の誤植だろう。
それにしても、見終わるまでオムニバスとは気が付かなかった。
道理で話が繋がらない筈だ。いや、オムニバスはオムニバスらしく作ろうよ。


◆『華麗なるリベンジ』
170745_11
▲ごめんなさい。ファン・ジョンミンはちょっとニカウさんに似てると思う。

五つ星評価で【★★★映画よりキネカ大森の名画座キネカードをなくした為に500円で見れると思ってたのに400円余計に払って900円で映画を見てしまった事の方がショックで記憶に残ってる。小せえな、俺】
ショックだったが、映画はそこそこ。雑でアチコチ穴が開いてる感じではあった。

TVドラマ『必殺仕置人』に出ていた牢名主の天神の小六(牢内から江戸の手下に命令を出せる)よろしく牢屋からシャバを操作して捜査するファン・ジョンミンが中々にクールだ。牢屋内でのし上がるのにそんなに都合よく法律トラブルは多発しないだろうとは思うけど。このファン・ジヨンミンの渋さと手足になるカン・ドンウォンのライトっぽさのバランスが悪い。ファン・ジョンミンほどカン・ドンウォンが男として惚れる奴に描けてないのでバディ物として今一つの感じになってしまう。ただ、物凄く威張っていた巨悪がキッチリ引きずり降ろされるので、リベンジ物としてはきちんと溜飲が下がるいい出来になっている。

PS ファン・ジョンミンのリベンジ・ポルノみたいな内容だったら
 イヤだったろうなあ。


◆『ポッピンQ』
170414_1
▲このトーンで作ってもらいたかった感がある。

五つ星評価で【★★やっぱり観客へのコミュニケーション不足の変な映画だよなあ】
「東映アニメーションが贈る、少年少女の出会い」二本立て。興行的にはこっちがメイン、作品的にはこっちがオマケ。鑑賞二回目。

『ポッピンQ』『虹色ほたる』とは又、対照的なカップリングで二本立てを組んだものである。スタイリッシュに行きすぎて中身が納得の出来ないポッピンと、外面的な受け線をことごとく捨て去って中身の研鑽に全てを費やした虹色と。どちらもファーストランは散々だった筈だ。虹色は明らかにその絵面が引鉄になって客取り込みを失敗したのであろうが(絵面のイケてなさを無化するような宣伝戦略を立てられなかった)、ポッピンは口コミで「あれダメ」と伝わる以前に、最初からお客がいなかった。誰もこの映画がそこにある事を(ある意味、幸運にも)知らなかった。東映さんは宣伝どうするかをもう少し考えた方がいいんではないか? 旧東映邦画系はいいコンテンツも多いと思うが、宣伝でかなり客を逃してると思う。

それにしても『ポッピンQ』は二回目の見直しをしても、どんな物語を誰に届けようとしたのかが全く伝わってこなかった。主人公の5人は15歳。ティーンの悩みにリンクしつつ同じ年代の中学生・高校生に見せようとするにはフォーマットが幼児アニメ・プリキュアに寄せすぎている。そういう外観を否定はしないが、そういう外観を纏いながらも伝えたい事は他にもあるのなら、そういう宣伝戦略を取るべきだし、内容ももっと覚悟を持って大人にまで引き上げても良かった筈だ。それの正体が何かと言えば、それは『魔法少女まどか・マギカ』だ。幼児を泣かせてでも大人の観客に媚びる。あれはそういう覚悟の映画だ。東映は怯んでしまった。大人にも、子供にも、そう二の足を踏んでしまった。それで箸にも棒にも引っかからない凡作が出来てしまったのではないだろうか。

チラシに書かれているコピーと実際の映画の内容が何となくチグハグである。

  「これは、僕らのはじまり」
◆ 「その世界には自分を知っている人がいた」
 △「15歳 寄り道 青春もまた、冒険。」

,鉢△楼磴Αはそうであるのだが、映画がその内容を掘り下げてない。単にコピーと映画のアウトラインが一致してるだけである。本当はのアウトラインを保持しつつ、△鮨爾掘り下げ次回作を繋げるぞという意味で,鮴觚世靴燭ったんじゃないだろうか。だったら△侶,蟆爾欧圧倒的に足りていない。

5人の少女は異世界で「同位体」と呼ばれる自分とペアになるぬいぐるみ(ポッピン族)と親交を持つ。彼等はペアの彼女たちの心の動きなどが分かるのである(えーと、確かそうだったよね)。にも関わらず、彼等は彼女たちのコンプレックスには一切、触れようとしない。それは設定を考えたら不自然だろう。あえて触れないのならブラックで面白いが、どちらかと言うとそこまで考える余裕もなく、欠落してしまっている感じだ。要はここが一番の要だったのだけど、幼児受けさせる為にスポンと全部落としてしまったのではないか? チラシに彼等ポッピン族キャラクターの微細なキャラ設定やCVまで細かい設定が描かれている。当然、マーチャン・ダイジングとして商品買ってほしいという欲求もあるだろうが、本当は彼等のキャラクターをもっと強く映画内に反映して心を抉るようなドラマにしたかったんじゃないだろうか? まあ、今となってはそうであっても絵に描いた餅だが。

うん、あの映画でまだ、こんなに書くのかよ、俺ってのが一番ビックリする事かもしれん。


◆『虹色ほたる』
158621_1
▲これがその問題の絵。

五つ星評価で【★★★★いい映画だよなあ。取っつき悪いけど】
「東映アニメーションが贈る、少年少女の出会い」二本立て。興行的にはこっちがオマケ、作品的にはこっちがメイン。これも鑑賞二回目。

上手いし、いい映画なんだよ。
泣くよ。こんなの見せられたら。

でも、そういう軍門に下るのが嫌だったんだろうけど、
これ「萌え絵」で作っても良かったんじゃないかな。
やはり何であれ、作品は手に取ってもらわなければ、その後に進まない。

萌える青天狗の爺さんとかだって我慢するよ、俺は。

キネカ大森公開時に宣伝用に配布されたチラシを見てみると「ワンピース」の監督が、今のアニメの流れに掉さして背いて作った事が痛いほど分かる。でも、その博打が裏目に出て東映動画が『ポッピンQ』を作るような羽目になってしまったのはとても残念でならない。ちなみに以下はチラシからの抜粋。

ハードなアクションや機械だらけのSFなど、過激な視覚表現だけで訴えかけようとする映画が乱立している中、『虹色ほたる』は、温かな日本人の原風景と人と人の絆を、実写映画にはない、アニメーションならではの自然の描写、そして生き生きとした少年少女たちの姿を圧倒的な映像美で描き出しています。映画『虹色ほたる』は、親が子供を連れて、そして子供が親を連れて映画館に行き、一緒に見て、一緒に楽しみ、そして一緒に語り合い、忘れられない思い出を作ることが出来る良質な正統派ファミリー映画であり、1958年の「白蛇伝」から始まる、伝統ある東映アニメーション株式会社が、全社を挙げて製作し、満を持して送るオリジナルアニメーション映画です。

熱弁、熱弁であります。
そして作品はこの熱弁に耐えられる良作だった。
でも、日本の客はそんなに良質ではなかった。それが残念だ。
あっ、でも原作小説があるものを「オリジナルアニメーション映画」と言ってはいかん。

PS この後の展開は『虹色ホテル』でどうぞ(ねえよ、そんなん)。


【銭】
『EVIL IDOL SONG』+『サウスバウンド』:キネカード割引で1000円。
『華麗なるリベンジ』:ラスト一本割引で900円。
『ポッピンQ』+『虹色ほたる』:キネカード新規購入。キャンペーン期間中につき半年間で3回入場券付で2000円。うち1回目を使用。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
EVIL IDOL SONG@ぴあ映画生活
サウスバウンド@ぴあ映画生活
華麗なるリベンジ@ぴあ映画生活
ポッピンQ@ぴあ映画生活
虹色ほたる〜永遠の夏休み〜@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
華麗なるリベンジ@ここなつ映画レビュー
▼関連記事。
ポッピンQ(1回目)@死屍累々映画日記
虹色ほたる(1回目)@死屍累々映画日記

fjk78dead at 09:13|個別記事コメ(4)トラバ(5)

2017年04月30日

『浮草の宿』を神保町シアターで観て、基本清純は合わんのだなふじき★

特集「女優は踊る 素敵な「ダンス」のある映画」から1プログラム。

五つ星評価で【★鈴木清純は『けんかえれじい』くらいだな、俺】
1958年のモノクロ映画。初見。鈴木清純演出による二谷英明初主演映画。

二谷英明は年取ってからの方が渋くていいかな。
初主演だからか、清純が芝居付けられないからか、何か下手。
悪役の安倍徹は目がギロン目の悪相だけど、
そんなに二谷英明と違わない気さえしてしまう。

昔の恋人の面影を求めて横浜に戻ってきた死んだと噂されている二谷英明、いやいや、恋人の事が気になるなら5年も外、うろついてるんじゃないよ。
そのお相手の恋人の山岡久乃(妹と二役)はここぞとばかりにタイプじゃない。

ほんま乗れへんかったなあ。


【銭】
神保町シアター一般入場料金各1200円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
浮草の宿@ぴあ映画生活

fjk78dead at 01:01|個別記事コメ(0)トラバ(0)

2017年04月29日

『パークス』と『あにめたまご2017』をテアトル新宿で観て、どっちもごめんなさいふじき★★,★

同日鑑賞2本をまとめてレビュー。

◆『パークス』
170172_2
▲問題の三人。

五つ星評価で【★★そこに各人各様の真摯さを感じづらい】
橋本愛、永野芽郁、染谷将太というキャスト陣目当てで見に行った。
50年前の歌を復活させるというプロジェクトを発生させてしまった三人の男女とプロジェクトの顛末。
三人にはこのプロジェクトに対して三人各様のプレッシャーがあるが、そのプレッシャーを跳ね除けて歌を作る、作った歌を歌うという行動が納得できるように描かれていなかった。いや、描かれてはいたのかもしれないが私には納得できなかった。だから失敗したのか。商品として俎板の上に乗せるのを失敗した上で伝承として復活させて語り継ぐという結論なのか。ロックじゃないよフォークだよって。
彼等三人が50年前の曲をどう復活させようとしていたのかが、その成り行きが「その場の気分」に支配されすぎていて、どうにも同調できない。それは私が若者ではなく、50年前の人間に近いからだろう。若者は自由に模倣したり、破壊したりする。そこにあまり厳格なルールは存在しない。でも、その振舞いがあまりに適当であるなら、50年前の原曲を持ちだす意味その物がなくなってしまう。せめて、その原曲が訴えたかったメッセージやエッセンスを抽出する真摯さをもうちょっと丁寧に汲んでほしかった。そうは見えなかったから。

橋本愛は自然で強く、主役として映画を支配している。
ただ、そこで演じられる主役の彼女が単に主役である事に胡坐をかいて
物語の最初と最後で何も変わってないように見えるのはおかしくはないだろうか。
何だ、そういう呪いか?

まん丸い目の永野芽郁が可愛い。橋本愛に吹きかける一陣の風。
でも、彼女には人としての重さがない。
後半メキメキ人としての重さを獲得すると橋本愛や染谷将太と繋がらなくなってしまう。
繋がらない事が正なのか否なのか分からないうちに映画の幕が閉じてしまう。

染谷将太はいつもの「軽くて若くてモテないのに女好きで『んぐー』と呻いていそうで、真面目に見えない」典型的類型的な染谷将太演技の奴だ。俺、このいつもの染谷将太が嫌い。

三人はそれぞれにそれぞれを演じているが、この三人が揃った上で爆発的に生じるような化学反応はなかった。


◆『あにめたまご2017』
172671_1
▲俺が悪いのか映画が悪いのか。

五つ星評価で【★ほんまごめん。俺に体力が残ってなかった】
お上が主催している「若手アニメーター等人材育成事業」の成果発表。
役者がワークショップやって映画に出演するののアニメ版みたいな奴。
という事で、お金をかけてなかなかいい事をやっているのであるなあ、と思いつつ
そういう教育的側面はちゃんと作品にも反映されているのであろうが、
娯楽作品として見た場合、何だか平坦な感じで、
『パークス』を気を張って見ていた副作用が出たのか、全然持ちこたえられなかった。
申し訳ない。


【銭】
『パークス』:テアトル割引曜日(水曜日)に観たので1100円。
『あにめたまご2017』:番組固定料金1100円に水曜割引が付いて1000円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
PARKS パークス@ぴあ映画生活
あにめたまご2017@ぴあ映画生活

fjk78dead at 01:20|個別記事コメ(2)トラバ(2)

2017年04月27日

『人間の値打ち』『エル・クラン』『幸せなひとりぼっち』『手紙は憶えている』『エヴリバディ・ウォンツ・サム!!』をギンレイホールで観て、手堅くバタバタレビューふじき★★★,★★★★,★★★★,★★,★★

◆『人間の値打ち』
五つ星評価で【★★★群像劇としては面白すぎないけどなかなか良い】
一つの事件に関わる人間を主体を少しずつ変えて描写するスタイリッシュな群像劇。
だが、最初の男が実に価値のないクズで、もう最初からゲンナリ。
クズに引きずられるように徐々に不幸にベクトルが変わっていく一群。
善人も、悪人も、老いも、若いも、
実像以上に尊敬されている者もいれば、実像以上に軽蔑されている者もいる。
彼等は映画の中では断罪もされなければ、持ち上げもされない。
ただ、均等にその一連の出来事のどこかに加担している。
「まあ、あいつが一番のクズだろう」と観客が心の中で思う奴はいても、
それは映画内では結果に現われず明らかにされない。
一見「値打ち」という言葉から金銭ゲームにより、誰が一番「持つ者」であるかが
争われているようにも見えるが、最後、金銭の有無とは無関係に「さもしい者」は
最初からさもしいし、心根が優しい者は最初から優しい。
特に事件によって根打ちの上下変動は起きないのである。
金銭に関しても、小さな移り変わりはあっても階層を変える程の大きな変遷はない。

集団は親の層と子供の層に分かれる。
子供の層は等しく可能性を秘めているが、持つ者と持たざる者に分かれ、これからの生き方を決める上でとても不公平だ。

親の層は結果として、それぞれの社会的階層を維持しながら生きているが、
モラルはあったり、なかったりで、モラルの有無と貧富が関連性を持たない事が分かる。

正しく生きても、不誠実に生きても階層は変わらず、同じ辺りをウロウロしている。
つまり、金銭の有無に「値打ち」がある訳ではないという事か。
これは至極当然な常識的な結論すぎる気がする。

映画はラストに人間の価値を死後の保険金額として算出する。
単にそういう目安もあるとの皮肉なんだろうけど、
それを最後に持ってくる事で映画としての引っ掛かりと言うか、エグ味が出来たのだが、
作品としては不安定さを増し、失敗したんじゃないかと思う。

PS 『人間の千畝』(笑)


◆『エル・クラン』
170571_5
▲このオヤジさんのとても優れているが突き詰めると怪物という感じがとても面白い。

五つ星評価で【★★★★父ちゃんの瞬きしない目が強烈】
営利誘拐を生業とする家族の実話。
「実話」が効いてる。
政府の元・情報管理官であり、その情報ネットワークを使いながら、
家族の生活費として資産家の営利誘拐を着々とこなす父ちゃんのキャラクターが強烈。
一見、大人しそうだが、目が狂信者のそれである。
自分の正義を信じて一切疑う余地がない。
野に放たれて一家の長となったヒットラーのようである。
だが、「揺るがない」存在は、見世物として外から見ている分にはとても面白い。
家業に影響を受けながら、徐々に父親が沁み込んでいくような息子たちに同情する。
そして娘は美人姉妹でそれだけでグー。
170571_11
▲ローラっぽい空気の姉妹。

長男の婚約者は軽いブス(と言うか好みでない)なのは残念。

自分の父ちゃんがこういう断固としたタイプの狂人でなくて、本当に良かった。
日本でこれやるとしたら、若い時の仲代達矢さんとかが適役だと思う。

PS 「クラン」は「族」という意味。
 と言うのは『伝説巨神イデオン』の「バッフ・クラン」から学んだのだ。


◆『幸せなひとりぼっち』
170894_7
▲猫映画でもあるんだよな。猫が適度に不細工なのは良い。

五つ星評価で【★★★★身につまされる】

不器用爺さんのオーヴェ。
あんなんどう考えても俺すぎる。
俺すぎるオーヴェに涙を流さざるをえない。
若かりしオーヴェが社会的にはとても変なのだけど、
パッと見イケメンであるのは何か天の恩恵くさくていい。


PS 『幸せなひとりブッチャー』という映画も見てみたい。
 ルールを守らない奴らには地獄突きじゃ!


◆『手紙は憶えている』
171120_2

▲「わたしボケていますが足腰は健康です」
  対「わたしボケていませんが足腰は不自由です」
五つ星評価で【★★そんな事をしちゃいけないだろう】

ラストのどんでん返しは分からんでもないけれど、
でも、道義的にこういう事をさせたり、させられたり、
それを見せられたりするのはイヤだな。

オウム真理教の麻原彰晃が記憶を完全に失い、子供のような精神状態にあったとして、それでも被害者は彼等の復讐心の為だけに麻原彰晃を殺すべきか、という問いかけをこの映画は含んでいる。私個人はそれはイヤだとする派なのだけど、麻原彰晃は見た目がキツくて、とても記憶を失ってるように見えなかったりするものだから、「麻原彰晃ならOK」と我ながら結論を出してしまうかもしれない。人間って弱いのだ。

PS AI搭載の手紙だったりして。


◆『エヴリバディ・ウォンツ・サム!!』
169561_2
▲あーもー可愛いカップルだ、にゃろめ!

五つ星評価で【★★そういう青春も否定はしないが、自分にとってあまりにもリアルに乏しいので同調はしづらい】
アメリカン男子大学入学直前の三日間。バカな仲間と笑いながら女の子とハグ。人生の中でのイケイケドンドン無敵時期。
自分も大学生だった時期はあるが、あまりにもそこから見える風景が違うので、なんだかファンタジーでも見ているよう。
クレバーなのにちょっと尻軽そうに見える匙加減のヤンキーガールの撮影は最高。


【銭】
ギンレイホール、会員証で入場。
『人間の値打ち』&『エル・クラン』で一番組。
『幸せなひとりぼっち』&『手紙は憶えている』で一番組。
『エヴリバディ・ウォンツ・サム!!』&『マダム・フローレンス』で一番組。
『マダム・フローレンス』は音痴歌をもう一回聞くのはまだ早すぎるとスルーした。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
人間の値打ち@ぴあ映画生活
エル・クラン@ぴあ映画生活
幸せなひとりぼっち@ぴあ映画生活
手紙は憶えている@ぴあ映画生活
エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
人間の値打ち@映画的・絵画的・音楽的
エル・クラン@ここなつ映画レビュー
手紙は憶えている@ここなつ映画レビュー

fjk78dead at 12:41|個別記事コメ(13)トラバ(10)

2017年04月26日

『グレート・ウォール』をトーホーシネマズ新宿6で『キングコング 髑髏島の巨神』を新宿ピカデリー2で観て、どっちもメインカルチャーから嫌われるから嫌いになれないふじき★★★,★★★★

メインカルチャーへの仇花2本をまとめてレビュー。

◆『グレート・ウォール』
169297_6
▲武侠キャバクラ的なコス。

五つ星評価で【★★★あの秘密を知らないで見てゲラゲラ】
ツイッターでけっこう評判がいいのであるが、ちょっと褒めづらさげでもある。
「こんな事しちゃって、このこのぉ〜」みたいな、
出来の悪い子をよしよししてあげたい感覚が呟きに溢れてる映画。
この壮大な歴史巨編がどんなに面白くてもアカデミー賞の対象になったりする事はないだろう。そして、どんなに面白くてもラジー賞の大賞になったりする事はなくもないだろう。そんなもんに手を出してしまった映画スタッフのモノノフな心意気を買いたい。
主演はマッド・デイモン。
なんかユアン・マクレガーでも、マーク・ウォルバーグでもいい気がする。
ヒロインがジン・ティエン。友近を遺伝子改造して100倍くらい綺麗にした感じ。『キングコング 髑髏島の巨神』にも出ていた。そっち側は友近の10倍くらいかな。何かハリウッドの映画見学に来た可愛子ちゃんが急に穴が開いたアジア人娘役にホットドック100本で買収されて出演したみたいな感じだった。
そのジン・ティエンが万里の長城を守る将軍の一人で青いカラーの鎧を着用してる。
胸元がガッツリ寄せて上げてな鎧はかっこいいと言うよりコスプレ感満載だ。
ジン・ティエンも含めて、女兵士たちはみなけっこう美人でけっこうふくよか顔。
遺伝子は中国系だけど、中国人っぽさが薄い。
女戦士の鎧もであるが、他の将軍とその部下の戦士の鎧も光沢が強すぎて
必ずしもかっこ良くない。ここは減点対象。
なので、鎧を着用していない重鎮役のアンディ・ラウが贔屓目にもかっこよく映る。

まあ、でも、あのドババババと大量に現れる敵がよろしいわあ。
そして敵の醸し出すべべべべべ的な「音」もよかった。

一応、これで全部退治できてめでたしめでたしだけど、
次世代があったら一人将軍ドニー・イェンと力の限り戦う映画を作ってほしい。

アレと戦うのなら木星から最強の壁モノリスを呼びよせるのもアリではないか?


◆『キングコング 髑髏島の巨神』
169542_1
▲「いっちょめ、いっちょめ、わーお、いっちょめ、いっちょめ、わーお」

五つ星評価で【★★★★素晴らしい】
バリバリ超怪獣映画。
何が凄いって怪獣その物を予告編でことごとくその姿を見せているにも関わらず、
実際映画を見ると、そのビジュアル的なネタバレが全く鑑賞の妨げになってない事だ。

でかいよ。
戦うよ。
強いよ。
人を襲うよ。
いやあ、ワクワクする。

あと、島の刺青兄ちゃん達の刺青も独特で良かった。

コングと怪獣の対決シーンがちょっとクドクド長い。
そこで思ったのは、外国の怪獣映画には必殺技がないんだな。
つまり、スペシウム光線のように、これが来れ殲滅という
非人道的な対怪獣手段がない。だから、なまくら刀で斬りつけるように
最後まで気を抜かずに対処しなければならない。
この辺は文化の違いなんだろうなあ。

フリー・ラーソンはそんなに美人じゃないので、ああいう探検隊に加わるというのがリアリティーがある。


【銭】
『グレート・ウォール』:トーホーシネマズデーに観たので1100円。
『キングコング 髑髏島の巨神』:おそらくピカデリーの誕生月割引が誕生月以前に発動。よく分からないが割引で1100円で見た。何で発動したのかは劇場の人にも分からないらしく首をひねっていた。おいおい大丈夫かよ。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
グレートウォール@ぴあ映画生活
キングコング:髑髏島の巨神@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
グレートウォール@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
グレートウォール@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記
グレートウォール@徒然なるままに
グレートウォール@ペパーミントの魔術師
キングコング:髑髏島の巨神@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記
キングコング:髑髏島の巨神@徒然なるままに
キングコング:髑髏島の巨神@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

fjk78dead at 00:30|個別記事コメ(10)トラバ(21)

2017年04月23日

『名探偵コナン から紅の恋歌』『ねこあつめの家』を109シネマズ木場でふんふんふむふむふじき★★★,★★★

同日鑑賞2本をまとめてレビュー。

◆『名探偵コナン から紅の恋歌』
172035_8
▲ピアスしてて巨乳だぜ!

五つ星評価で【★★★今回のゲストキャラが好き】
『ちはやふる』もどきコナン(笑)。
舞台が関西になって
西の高校生探偵・服部平次とコナンくんとのコンビネーションもよく、
カルタのお家騒動も、通常のコナン映画よりは動機がまだリアルに感じられ、
かなりちゃんと楽しめました。
つうか、男子高校生二人いてエロトークもなしかよ。
まあ、コナンくんがアレなんでナンパとかにはいけんだろうけど。

爆弾騒ぎが初めに一回、最後に一回あって
今回もしっかり都市破壊シーンが織り込まれてます。
劇場版コナン全てを通して、絶対、裏にゼネコンが謀略とか仕組んでると思う。
あと、これだけ毎回、高所からの脱出みたいなのが発生するのなら
コナンくんはタケコプターくらい用意すべきだろう。
まあ、タケコプターが阿笠博士に開発できないのなら、
ルパンがやるような折畳式のグライダーでもいいんじゃないの?
あのビルくらい壊すサッカーボールに比べれば余裕で開発可能でしょう。
 不動明 「俺なら、名探偵コナンを空から攻めるね」
『デビルマン対マジンガーZ』かよ。

関西まで少年探偵団、蘭、おっちゃんと、みんなでノコノコ移動してるのだけど
出番的には少年探偵団もおっちゃんもいらない。
蘭もラストのラブコメパートだけの存在だから関西に行かなくてもいい。
結局、子供のコナンくんを一人で関西に行かす訳にはいかない配慮なのだろうけど
そこは阿笠博士にどこでもドアを開発してもらって、、、、、
いや、何か「初めてのお使い」とか適当に理由考えて一人で行動させてもいいでしょ。
たった一人いつもコナンくんが個人行動をしてるのは異常だよ
(映画内では話がズンズン進んでくから気にならないけど)。

服部平次:西の高校生探偵。沖縄で在留米軍に孕まされた父なし子かと思うくらい
 肌が茶色いが、誰も突っ込まない所を見ると、オール・シーズンの日焼けらしい。
 シーズンで色が薄くなったり濃くなったりしないので、肝臓が悪いという方が
 リアルなのだろうけど、、、、、、えーと、いやまあ、何でもないです。
 喋り言葉が関西弁なのは劇に抑揚が付く感じで良い。
遠山和葉:平次の幼馴染。コナン・蘭(空手)と対照になるように平次・和葉(合気道)
 という構造になっている。平次と和葉は本人同士憎からず思っているが、
 マンガの中の幼馴染は告白できないという不文律通り、煮え切らない関係である。
 お前ら早くセフレにでも何でもなってしまえ。
 でも、胸、小さいし、アップになってもそんなに可愛くなかったりする。
 幼馴染というポジションを逆に使わないとこの子はダメだろう。
灰原哀:少年探偵団が全員、関西に行っているというのに
 一言の説明もなく、博士と二人で居残り組。
 高性能の皮肉屋SIRIみたいな役になり下がってしまった。
 サザエさん的な世界観の中で何年も新一に気づかない蘭より
 全てお見通しの世話女房・哀の方がベスト・カップリングだと思うのだけどなあ。
鈴木園子:鈴木財閥のお嬢様。この子に札束で頬を張られたい。
 今回は出番が少ないが、蘭同様、関西まで行っても特にする事がないし、
 ゼニだけ出して、病欠と言うのは実に正しい処置だったと思う。
 名探偵コナンの世界の中で一番ホストクラブにはまってしまいそうな女の子。
 3万円よこせって恐喝するなんて考えられず、店ごと買いきっちゃうだろうなあ。
大岡紅葉:服部平次(服部半蔵+銭形平次)、遠山(金四郎)、に続いて
 大岡(越前)という苗字ネーミングなのね。今回のゲストキャラ。
 高飛車で実力者で恋に積極的で巨乳。
 いいな、このキャラ。
 作画がちゃんと意識して巨乳に描いてるのが分かってニヤニヤしてしまった。
カルタ部部長:貧乏くさい眼鏡美女。
 それなりに大事な役の筈なのに、ある仕事が終わったらもうほとんど出てこない。
 そんな扱いはないだろ(笑)。キャラが多くてちょっと整理が効いてない感じ。
 整理は効いてないが、生理は来ているに、、、、、、いや、何でもない。

PS エンドテーマをX JAPANに歌わせて題名を
 『紅からの恋歌』にするコラボもありだな(ないない)。


◆『ねこあつめの家』
171832_3 ▲ろくろっ首っぽいくつなしおりさんの首筋。

五つ星評価で【★★★画面をぼーっと見て、猫が出てるだけで満足すればよかろうみたいな映画。自分は特に猫好きではないのだけど、日常の中にポカンと何もない時間があるのを追体験できるのは映画で行えるデトックスとして良いと思う】
猫を集めるだけのゲームをよく映画にしたなあ。
それでゲームの主旨と映画の主旨がずれてなかったりする(ゲームやらんけど)。

役上の伊藤淳史はけっこう鬱陶しいと思う。
コミュニケーション不足がちなのに服の柄がハデハデな奴って性格おかしそう。
これはスタイリストが間違えてるんじゃないかと思う。
小奇麗である事はもっとも大事だが、
できるだけ個性を主張せず都会なら、
街全体に埋没するような服を着せてやればよかったのに。

私は特に猫好きではないので
(それでもツイッターに流れてくるような画像は可愛いと思う)
猫の映像については「猫だなあ」くらいしか思わないのだが、
代わりに忽那汐里と木村多江が出てるシーンは
「忽那汐里だなあ」
「木村多江だなあ」とホッコリした。
猫同様、生まれたままの姿だったり、
忽那汐里と木村多江が頬摺り寄せあったりする絵もあれば
もっとよかったと思うが、その場合の『ねこあつめの家』の「ねこ」は
違う意味になってしまう。まあ、それでも、全然かまわんのだけど。

最初、『ねこあつめの家』という題名を聞いて、『悪魔のいけにえ』でレザーフェイスが人間の遺体を加工して、
色々な家具を作るのを猫でやるのかなと想像してしまった。

エンドロール後のシーンもてきとーでいーわー。


【銭】
109シネマ会員感謝の日(毎月19日)に見たので、メンバー割引で各1100円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
名探偵コナン から紅の恋歌(からくれないのらぶれたー)@ぴあ映画生活
ねこあつめの家@ぴあ映画生活

fjk78dead at 09:42|個別記事コメ(0)トラバ(3)

2017年04月22日

『結城友奈は勇者である 鷲尾須美の章 第二章』をトーホーシネマズ日本橋2で観て、このテンプには弱いふじき★★★

172406_1
▲立ち姿が凛々しい。

五つ星評価で【★★★この展開にはいつもやられてしまう】
TVアニメ「結城友奈は勇者である」未鑑賞。一見さん(前劇場作は見てる)。

脱力ものの日常エピソードが長すぎるのにはちょっと閉口
(と言うのは同テイストの短編を事前に見せられてるからである)。
これが作劇上、必要なものである事は重々承知たが、それでも長い。

でも、あの終わり方は鮮烈だ。
次の物語をどう転がすかが非常に気になる。
あーもう、こんなん転がされてるのは重々承知なんやけどね。


【銭】
特別興行1500円均一。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
《『結城友奈は勇者である−鷲尾須美の章−』先行上映/第2章》@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
《『結城友奈は勇者である−鷲尾須美の章−』先行上映/第2章》@だらだら無気力ブログ
▼関連記事。
《『結城友奈は勇者である−鷲尾須美の章−』先行上映/第1章》@死屍累々映画日記

fjk78dead at 00:05|個別記事コメ(0)トラバ(0)

2017年04月21日

『君も出世ができる』と『ひばり・チエミの弥次喜多道中』を神保町シアターで観て、堂々たる狂人フランキーにオキャンすぎるひばりとチエミふじき★★★★,★★★

◆『君も出世ができる』
五つ星評価で【★★★★あー狂おしいくらいおもろい】
特集「女優は踊る 素敵な「ダンス」のある映画」から1プログラム。
1964年のカラー映画。多分、TVで一回くらい見てそう。

冒頭からフランキー堺が歌いまくり、踊りまくりで、
テンション高いったらありゃしない。ただ、それがイヤじゃない。
今、こういう高いテンションで歌ってイヤにならない俳優はいないんじゃないだろうか?
しかも、この映画のフランキー堺は出世の為なら、オベンチャラ、裏切り、自己中にやりたい放題。なのに最終的には憎めない。歌や踊りはともかく、キャラ的には今だったら大泉洋とかこういうの似あうかも。

フランキー堺の対極位置の、ぼんやり君に高島忠夫。なるほどな配役である。

女優陣はアメリカ帰りの女性上司に雪村いづみ、社長の愛人に浜美枝、フランキー堺と恋人未満な中尾ミエ。どれもそこそこで惚れるほどの可愛さを感じさせない。なんか勿体ない。

まあなんだ、それにしても歌と踊りがステキだ。
今はもう、こういうの作れないのだろう。
作ろうとして失敗したのが近作だと二本。

『舞子はレディ』『恋に唄えば♪』>。
前者はミュージカルという形式に乗っ取ってるだけで楽しくないし、
後者はもうはっきり覚えてないけど、やはり歌が自然じゃなかったのだと思う。

PS ウルトラマンのイデ隊員がモブの一員として歌って踊ってる。
 セリフがないのが知名度から考えると何か不思議。
 ちょうどウルトラマンが始まった頃の映画だから、
 これからメキメキ有名になっていくのかもしれないけど
 子供のTVと大人の映画ではジャンルが違うからイデ隊員は
 知名度を活かせなかったのかなあ?(あまり普通に見た記憶がない)


◆『ひばり・チエミの弥次喜多道中』
五つ星評価で【★★★時代劇に洋楽も合うなあ】
特集「女優は踊る 素敵な「ダンス」のある映画」から1プログラム。
1962年のカラー映画。初見。

おきゃんだなあ。
主役の二人がちゃんとキャラ立ってて
観客に凄いアピール度で、それをぶつけてくるのが新鮮。
美空ひばりは江戸時代なのに、時折、メガネっ子である。


【銭】
神保町シアター一般入場料金各1200円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
君も出世ができる@ぴあ映画生活
ひばり・チエミの弥次喜多道中@ぴあ映画生活

fjk78dead at 00:05|個別記事コメ(0)トラバ(0)

2017年04月20日

『クレヨンしんちゃん 襲来!!宇宙人シリリ』をUCT4で観て、どないなもんかふじき★★★

172073_1
▲エンタメしてるなあ。

五つ星評価で【★★★ええのんか?】
今回は野原一家+宇宙人でロード・ムービー。
そしてまたテーマは「子供とか大人なのかよ」とも思ってしまう。
そもそも「クレヨンしんちゃん」というマンガが
子供らしからぬ子供を題材にしているのだから、
「親子関係」や「大人と子供」についてが主題になるのは不自然ではない。
でも、それしか作っていけない訳ではない筈だし、
ここのところは作品傾向が偏ってはいないだろうか?
(偏った目で見るから、そう思うのか?)

しんちゃんのギャグも今回は抑えめだし、冒険に行く人選もちょっと変だ。
どう、変なのかと言うと、しんちゃんのギャグは
しんちゃんが変な子供である事とそれを取り巻く一般人とのギャップによって起こる。
一番分かりやすいギャップの相手はヒロシとミサエの父母である。
通常、日常的な大人の位置にいるヒロシとミサエが外見だけながら
子供化(非常識化)してしまった事により、ギャップ笑いの幅が小さくなった。
その上、この父母とはぐれ、しんのすけはシリリと二人旅をする事になる。
彼は宇宙人という常識外の存在であり、加えて子供である。
つまり、大変しんちゃんのボケが効きづらい相手なのだ。

実はしんちゃんのギャグは相手が子供であっても春日部防衛隊相手だとちゃんと効く。
それは春日部防衛隊の4人は子供であるが、
一部の大人の常識を誇大化させたキャラだからだ。

風間くんのエリート主義による建前礼賛、
ネネちゃんのストレスによる冷静で冷酷な部分、
ボーちゃんの揺るがない哲学者のような泰然とした部分、
まさおくんのともかく負け犬な部分。
彼等は子供だが、カリカチュアされた大人属性を持つので、
しんのすけの言動にはちゃんと揺さぶられる。

父母や擬似大人の春日部防衛隊と接合点を持たず、
自分より非常識な宇宙人と二人旅をする事は殊更、
しんちゃんのギャグを低下させる。
それゆえに、しんちゃんは単純な「いい奴」になってしまう。

犬のシロはあまり活躍しないから今回は留守番でもよかった。
ヒマはあの年にして、女王様気質を持ってたりするのが面白いのだが、
介護者(通常はミサエかシンノスケ)がいないと自由度が落ちてしまう。
という事で、残念ながらヒマの出番も少なかった。
みんな均等に薄く出てて、等しく出番が少ない感じ。

逆にシリリがしんちゃん以上に非常識な言動をしてくれれば良いのだが、
このシリリがとても常識的で、不合理な親の言い付けも必ず守るという
実に面白味のない奴で、ずっと見てるのがつらいくらい魅力が乏しい。

終盤、野原一家とシリリの父親の対決で、更なるピンチに追い込まれる部分や、
それを跳ね除けて反撃する部分はスラップスティックな面白さに満ちいていて良い。
ただ、しんちゃんの世界だから成立するが、普通だったら
反撃のきっかけ等、説得力は薄いだろう。

ロードムービーの形式で次から次へと話か展開するので、
飽きる事なく普通に見れるのだが、果たしてこれでいいのだろうか?
という疑問は最後まで払拭できなかった。
それはシリリの父親が父親であると言う一点でシリリを制圧している。
暴力を振るわないDV状態で、これが物語が終わっても解消されないのだ。
野原一家に対するひどい仕打ちは解消されるものの、
シリリに対するケアはなされないで話が終わってしまうのである。
シリリに対するケアはラストシーンで行われないではないが、
それは彼と彼の父親との関係に対して必ずしも救いを与えるものではない。
私はシリリ自身が父親になった時、
同じような関係を築いてしまうのではないかと邪推してしまう。
彼と彼の父親は、今回の衝突に関して乗り越えていないし、
子供のシリリが父親になった時点で、
その子供を力のない者(=導いてやらないといけない者)としてしまう可能性は高い。
ただ、それは地球での代理父、野原ヒロシがじっくり、
父親と息子の関係は力の強弱ではないのだと再教育しているに違いない、
と考え直す事も出来るのだが、それは映画で語られていないので不安になってしまう。

何となく、そこまで考えるのは考えすぎだろうとは思うんですけどね。


【銭】
ユナイテッドシネマの有料入場ポイント2ポイントを使って1800円から800円割引の1000円で鑑賞。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
映画クレヨンしんちゃん 襲来!! 宇宙人シリリ@ぴあ映画生活

fjk78dead at 00:05|個別記事コメ(2)トラバ(1)

2017年04月19日

『北陸代理戦争』『沖縄10年戦争』をシネマヴェーラ渋谷で観て、ゲラゲラ堪能ふじき★★★★,★★★

特集上映「抗争と流血 東映実録路線の時代」の1プログラム。

◆『北陸代理戦争』
五つ星評価で【★★★★松方弘樹のエネルギッシュな壊れっぷりと3対1000でも戦い方だという暴れっぷりがたまらない】
抗争中の事件を無理やり映画化して、激化した抗争により主人公の組長が現実で射殺、実録路線映画を終焉に導いた曰く付きの映画という事だが、そんなん関係なしに自分が生き残る為にエネルギッシュに他のヤクザの死骸を食い散らかすような松方弘樹が強烈で無性にかっこいい。
利権が少ないから共食いしてでも生き残る。
親でもオジキでも筋が合わなければ牙を剥く。
中央から利権搾取の動きが来れば、地方の力を集めてでも抵抗する。
自分の筋さえ通れば、後は無勝手流で流れに掉さす
スマートさのかけらもなく、ただただ無法な力というのが今は逆に新鮮。

親(西村晃)とオジキ(ハナ肇)の出来が悪くて、
北陸の帝王・松方弘樹だけが突出しているのだが、
松方弘樹を葬るために中央からやってきたのが同じ狂犬の千葉真一、
この役回りは『京阪神殺しの軍団』の主人公・小林旭と同一人物なのだが、
やっぱ、この千葉真一の方が暴れると歯止めが効かなそうでいい。
小林旭は物事を脳で考えるが、千葉真一は脊髄反射で動く感じだから。
割と出番も少なく、実際にはそんなに暴れてないんだけど、
それだけ千葉真一のイメージ戦略が良かったという事だろう。
中央のトップが遠藤太津朗でこの辺は、単に偉いヤクザ役でつまらんけど、
癸欧棒田三樹夫がいるから、もうそれだけでこの組織は大丈夫。
成田三樹夫もそんなに出番、多くないんだけど出ると画面がピッとする。
あの顔は他にないからなあ。

野川由美子のチーママ感。でも、ラスト一人で去っていくシーンのかっこよさ。
この映画の中では西村晃やハナ肇より野川由美子の方が普通に男前だから。

西村晃やハナ肇もあんな演技なのにもう絶品。
西村晃が最初、雪に埋められた拷問にあって、解放されて風呂に入ると
刺青が背中に全然仕上がってなくて、チンケな感じなの最高。

しかし、こんな「俺の目の前の皿に盛られた料理を横取りする奴は許さない」
という倫理観を楯にして面白い映画になってるってのは凄いなあ。
気が狂ってる。狂っててよし。

おぼこい感じの野生っぽい高橋洋子も可愛い。


◆『沖縄10年戦争』
五つ星評価で【★★★俺の知ってる沖縄とウチナンチューはこんなんではないんだけどどないなんやろね】
沖縄ウチナンチュー通しの争いに、本土から海洋博の利権を食いにヤマトンチューが攻めてくる、その抗争。
沖縄側の主人公が三人。松方弘樹と佐藤充と千葉真一。
佐藤充と千葉真一は何となく南国っぽい。まあ、服がかな。
松方弘樹はいつものヤクザスーツにベシャリで本土のヤクザと一個も変わらない。
本土側は小池朝雄に今井健二に藤田まこと。
小池朝雄えげつなく骨までしゃぶりそう。
人相が悪すぎる今井健二、この顔と態度が本土が沖縄を見下すベーシックになってる。
藤田まことがヤクザ映画に出るなんて珍しいと思うのだけど、
これは佐藤充と親交が深いベビーフェイス・ヤクザなのだ。
うーん、ヤクザっぽくないのう。

そして野川由美子がまたしても松方弘樹の情婦。
座布団を配る山田隆夫と空に太陽がある限りなにしきのあきらがチンピラ。
栗田ひろみがとってもカタギな女の子で可愛い。

そういや、藤田まことと山田隆夫って「必殺仕事人」繋がりか。

具志堅さんとかダチョウ倶楽部の肥後さんとか、沖縄人のイメージはああなんで、
やっぱなんかみんな真剣過ぎるように見えてたまらない。
あんまりゆったり時間で抗争やってるとヤクザ映画にならなくなるのかもしれないけど。

ラストシーン、ショットガン片手に走り出す松方弘樹は「大都会」の大門みたいで。

加藤嘉は目をうるうるさせてました。


【銭】
シネマヴェーラの会員割引400円減の1100円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
北陸代理戦争@ぴあ映画生活
沖縄10年戦争@ぴあ映画生活

fjk78dead at 10:05|個別記事コメ(0)トラバ(0)

2017年04月17日

『暴動島根刑務所』『日本暴力列島 京阪神殺しの軍団』をシネマヴェーラ渋谷で観て、ゲラゲラ♪赤いトラクターふじき★★★★★,★★

特集上映「抗争と流血 東映実録路線の時代」の1プログラム。

◆『暴動島根刑務所』
五つ星評価で【★★★★★松方弘樹の自由っぷりがたまらない】
松方弘樹脱獄三部作の二本目。
猥雑なエネルギーに溢れていて個人的にはこれが一番好き。
松方弘樹はバカで無鉄砲で、そんな悪い奴じゃないけど、反権力。
『脱獄広島殺人囚』は脱獄オタクの人生ドラマ。
『強盗放火殺人囚』は脱獄二人のバディー・ムービー。
『暴動島根刑務所』は気のいい兄ちゃんのギリギリ自由闘争ムービー。

高倉健は壊れ行く仁義の世の中で正義を貫く男、
菅原文太は壊れた仁義の世界で筋を通す男、
じゃあ松方弘樹はどういう男かと言うと、
クズだらけの世の中で頭が悪いながらも、世の楽しさをしゃぶりつくそうとする男、
かな? いや、ここんとこ何本か見ただけだから本当はもっと奥が深いのかもしれんが。
健さんや文太兄ぃに比べると、格段にレベルが一つ二つ落ちるっぽい。
でもぜんぜん庶民だ。SEXだって好きだ。
そんな松方弘樹が銀幕にとってもチャーミングなのである。

『暴動島根刑務所』はトンマな行為を幾つか積み上げて刑務所を一生のねぐらにしなければいけなくなった男が、自分の生活を守ろうとする階級闘争ムービーだった。おもろい。セクトの敵が佐藤慶、室田日出男、戸浦六宏、伊吹吾郎のリンチ看守軍団。セクトと看守の内通者だが、最後には手と手を取り合って脱獄する無敵の男に北大路欣也。欣也はこういう一見敵だが一本筋の通った硬骨漢とかが『ダイナマイトどんどん』よろしく、映える。

出番は少ないが、金子信雄が登場すると温かい笑いが起きるのはなんか嬉しい。もう、どの映画でも金子信雄は金子信雄でしかなくて、観客がみんなそれを歓迎している。
満席立ち見のシネマヴェーラにて楽しい映画でした。


◆『日本暴力列島 京阪神殺しの軍団』
五つ星評価で【★★使い捨ての美学】
主役が小林旭。今一ヤクザっぽくない。
助演が梅宮辰夫に成田三樹夫。
んー、そんなでもないかな。

成田三樹夫はいつも通り安定している。
おで、小林旭の良さが分からない人なのよ。
多分、旭の古い映画とか全く見てないから。


【銭】
シネマヴェーラの会員割引400円減の1100円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
暴動島根刑務所@ぴあ映画生活
日本暴力列島 京阪神殺しの軍団@ぴあ映画生活

fjk78dead at 10:05|個別記事コメ(0)トラバ(0)

2017年04月16日

『バーフバリ 伝説誕生』を新宿ピカデリー9で、オマケに『ラ、ラ、ランド』をトーホーシネマズ新宿4で観て、インド映画節全開とちょっと器用じゃんふじき★★★★,★★★

171778_2
▲バーフばりばり。
◆『バーフバリ 伝説誕生』
五つ星評価で【★★★★荒い荒い荒井注】
どっかーん ばっこーん ぐわんじゃー みたいな映画。
インド節炸裂が愉快愉快。
ググっと寄ってあからさまな百面相で感情を露わにして
見栄を切る様はインド歌舞伎のよう。
ミュージカルパートが割と現実に即して入っているので、通常のインド映画のように「あ、舞踏パートに入ったな」というスイッチをほぼ気にせずに見れた。この映画のダンスパートと『ラ・ラ・ランド』のダンスパートだったら、後者のダンスパートの方がより作為的で日常から乖離してるのではないか。まあ、あれはそういう飛躍を見せるための映画だから尚更なのだと思うけど。だから、インド映画で歌謡舞踏みたいなパートもちゃんと入っているのに、今までハリウッド映画しか見てこなかった人にもそんなに違和感なく受け止められるのではないかという気がする。

あと、要点だけ言うと、
・話がこれからと言う時に終わる。ぐおおおおおおおおお。
 全編じゃなく前編かよ、おい!
・一週間限定公開はしんどい。ぐおおおおおおおおお。
・攻めてくる黒んぼ軍団が、指輪物語のオークっぽく
 「人間の中で、これでもかと醜い人たちを集めてきた」風なのはちょっと感動する。
 親玉がフォレスト・ウィテカーぽい。
 後編で親玉の息子とかで本当にフォレスト・ウィテカー出てきたら受ける(かも)
・少なくとも『真田十勇士』なんかより、100倍くらい合戦が面白いし、
 合戦での戦略が描かれている。
・インド美女は相変わらず美貌がゴージャスな感じでいいなあ。
・あの戦いに行く前にカーリー神に血をかけていく、
 あのカーリー神がかっけーなー。
・エンドロールの手前でエンドテーマが終わってしまう映画、久々に見た。

こんなだろうか。
はよ、後編みたい。
まあ、ピカデリーさんは『RWBY』とかも、
ちゃんと3作公開したから、そのうち上映してくれると思うけど。
171778_8
▲野性的かつキュート。


◆『ラ・ラ・ランド』
170115_11
▲ここ、ここ。
五つ星評価で【★★軽く語ろう】
・エマ・ストーンがスカートの裾を掴んで行進するように踊るシーンがステキ過ぎ。
・ラ・ラ・ソープランドだったらステキだ。
・ラ・ラ・ラドンでもステキだ。
・アカデミーの作品賞でなくて、監督賞と言うのは至極妥当な評価。
・ゴズリングが本当のジャズではなく、歌謡シャズみたいなコンサートを開きながら
 いやいや生活を凌ぐみたいな描写が出てくるが、金を貰っているのなら
 ジャンルに関わらず全力で立ち向かえよと思う。自分に取っての好き嫌いはともかく
 「そんなにジャズが偉いのかよ!」と思わずにはいられない。


【銭】
『バーフバリ 伝説誕生』:前回有料入場割引+ネット割引で600円減の1200円。
『ラ・ラ・ランド』:東宝シネマズの鑑賞ポイントを6ポイント使って無料入場。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
バーフバリ 伝説誕生@ぴあ映画生活
ラ・ラ・ランド@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
ラ・ラ・ランド@映画的・絵画的・音楽的

fjk78dead at 01:05|個別記事コメ(6)トラバ(9)

2017年04月15日

『劇場版トリニティセブン 悠久図書館と錬金術少女』を角川シネマ新宿1で観て、リビドー直結やなあふじき★★

171556_1
▲男一人にあと、みんな女(しかも全員、取り柄の良く分からない主人公をスキスキ)

五つ星評価で【★★おっぱいおっぱい】
5分でレビューを書く。それが今回の目標。元になるコミックス、TV未読・未鑑賞。チラシには「これが最後のトリニテイセブン」と書いてあるけど、見終わった後では続きそうな気配満々である。いや、これその物が外伝の位置付けだから、ひょっとすると正史のどこかに接続される終わり方だったりするのかもしれないけど、一見さんだからよう分からん。えーと、ハーレム・アニメね。主人公は魔王の血を受け継ぐ系で、努力せずとも膨大な力を秘めている。そこに現われる美女美女美女。多分、TVシリーズのうちに溜め込んでいたのだと思うが「トリニティセブン」の7人の美女以上に4、5人主人公の近くにクネクネ身体を動かす美女がうろついている。この全員が主人公に悪い気はしていず、常に乳くらい揉まれたいと思っている。何て簡単な世界観だ。主人公も何の根拠があるのだか分からないが自信を持っていて、彼女たちが絶対自分を嫌わないと確信している。ええなあ、一元論的世界観で。主人公には何一つ葛藤がない。いや、この世界観で葛藤がある方がおかしいか。そういう世界の映画である。敵が現れて何となく退治される。ちょっと面白いなと思ったのは、この敵の方が人間的には葛藤するので主人公より深そうだという事。でも退治されて使い捨てにされる。造物主や神様は勝手なもんである。うん、まあ、そういう話。ここでいう造物主は購買層という事だけど。と、11分。そうね、5分では書けないね。以上。
PS 多分、魅力を知るためには原典に触れないとダメなんだと思う。



【銭】
番組価格1600円。60分くらいだから高いと思う。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
劇場版 トリニティセブン −悠久図書館と錬金術少女−@ぴあ映画生活

fjk78dead at 00:32|個別記事コメ(0)トラバ(0)

2017年04月11日

『たそがれ酒場』『夜の緋牡丹』を神保町シアターで観て、猥雑で面白いのとそうでないのと★★★★,★

◆『たそがれ酒場』
五つ星評価で【★★★★猥雑なショー酒場の開店から閉店までのドラマ】
特集「女優は踊る 素敵な「ダンス」のある映画」から1プログラム。
そこに長く居座る者もいれば、頃合いを見計らって出ていく者もいる。
裕福ではないし、階層は下層だが、皆が助け合ってひしめき合って生きている。
1955年新東宝のモノクロ映画。
時代は太平洋戦争が終わってしばらく経ち、朝鮮特需で高度経済成長期全盛、
社会全体が潤っている頃であり、貧乏人が努力で儲けられる
そんな猥雑なパワーに満ちていた頃、貧乏人がひしめくショー酒場の一夜。

大戦の隊長(東野英治郎)と軍曹(加東大介)は昔を懐かしみ、今の日本を否定する。
そんな安酒場で酒も飲めない時化た東野英治郎と、
酒を飲んで盛り上がってる大学生の対比。
昔の東野英治郎はいつも負け犬みたいで出会えると「ああ、又、不幸だった」と楽しい。

その大学生の群れで太鼓持ちみたいな盛り上げ役をやり、1杯ありついてるのは
「小判鮫」と仇名される店の常連、多々良純。
離籍した客の酒を勝手にグイグイ飲み干す。おいおい。
でも、多々良純ってそういうのやりそうな顔。

女の子の利権で揉めている丹波哲郎一味と宇津井健。
宇津井健が丹波哲郎を制する意外な武器は、
うん、庶民的だが、あんま持ち歩くもんじゃないよな、それ。
ワルの丹波哲郎、瞬きしないでいいなあ。
利権の女の子、野添ひとみ可愛い。

元画家現パチプロの小杉勇は江藤(江川宇礼雄)の弟子がこの酒場の専属歌手で終わる事を嘆いている。そんな時、客に有名楽団の指揮者が来て、弟子の歌声を耳にして、移籍話を持ちかける。江川宇礼雄荒れる荒れる。でも荒れる理由がある。ここが泣きどころ。

元画家パチプロ小杉勇の画家を廃業した理由も良い。
彼は先の大戦で兵士を鼓舞した事を苦にしているのである。
彼の所に大戦中いっしょに戦地を回った従軍記者が現れる。
記者の方は相変わらず新聞を出しているようだ。ここに皮肉がある。
もちろん画家も鼓舞しただろう。だが、新聞記事には敵わない。
その新聞記者は別にのんきにそのまま同じ職業を続けているのである。

店全体が猥雑な活気に満ちているのは好景気のたまものだろう。
この好景気のドンチャン状態が朝鮮特需という、
人の血の上に立ってるみたいに思うのは、まあ、一応考えすぎの範疇なのだろうな。

店の中に所狭しと貼ってある値段表。今の1/10くらいの価格。


◆『夜の緋牡丹』
五つ星評価で【★主役が嫌な奴】
特集「女優は踊る 素敵な「ダンス」のある映画」から1プログラム。
主人公が何を考えてるかわからない。
女の子にひかれるままに結婚して、立身出世したら新しい女を抱いてしまう。
でも、新しい女に溺れてはいるが、ゾッコンそうでもないのだ。

そんな奴は好きになれない。


【銭】
神保町シアター一般入場料金各1200円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
たそがれ酒場@ぴあ映画生活
夜の緋牡丹|映画情報のぴあ映画生活

fjk78dead at 23:58|個別記事コメ(0)トラバ(0)

2017年04月10日

『強盗放火殺人囚』『仁義の墓場』をシネマヴェーラ渋谷で観て、松方弘樹が楽しくて渡哲也こわしふじき★★★★,★

特集上映「抗争と流血 東映実録路線の時代」の1プログラム。

◆『強盗放火殺人囚』
五つ星評価で【★★★★松方弘樹のSEX好きっぷりがたまらない】
松方弘樹脱獄三部作の三本目。
ちっとも知らなかったが、主人公が違うのね。
少なくとも一作目と三作目は違う。二作目はまだ未見なので不明。
三作目見たら、キャラが一作目より格段に若くなってるから驚いた
と思ったら別人やんけ。そら違うわいなあ。
一作目はリアルの脱獄名人に学ぶ、脱獄アラカルトみたいな映画だったが、
三作目は脱獄はオマケ程度で、脱獄した主人公が警察から逃げながら
自分をだましたヤクザに報復する映画になっている。
一作目では脱獄に執念を燃やすのが高じて完全に狂人寄りだった松方弘樹が
いろいろマイルドな人間に変わっていて見やすくなっている。
刑務所で覚える労働訓練として、印刷、木工などがちゃんと取りあげられている。
木工とかは製品販売なんかで目にする事もあるけど、印刷は珍しい。
そうそう後藤大輔の成人映画『喪服の女 崩れる』の印刷工は懲役帰りだった。

松方弘樹はヤクザあがりで罪は犯したが人望のある懲役囚。
今回、何がいいって松方弘樹の色ボケ演技が絶品。
女に目がない役で、隣の部屋に妻が寝ていようが、興奮して若い娘を襲ってしまう。
それがバレた際の
「しょうがないの、しょうがないの、だってチ〇コがしょうがないんだもん」
みたいな目の演技が超絶品。この辺りのスケベ具合がキュートすぎて、
この映画を見ている最中だけは「浮気」って全く「悪事」に見えない。
「だってチ〇コがしょうがないんだもん」。

刑務所の偉いさんがヒットラーに似てる菅貫太郎。
これはコメディーっぽい配役でそんなおもろないな。

松方弘樹を騙すシャバのヤクザ役が遠藤太津朗。
遠藤太津朗はやっぱ時代劇の因業爺とかだよなあ。
金子信雄とどこが違うと言われると困るけど、
実録路線だと何かちょっと浮く感じ。

ラストの自分が信じる仲間の為に、
下手を打ってでも窮地に飛び込む松方弘樹は、
やっぱ実にかっこいい兄ちゃんなんである。


◆『仁義の墓場』
五つ星評価で【★渡哲也に震える】
ともかく主演の渡哲也の害虫ぶりに共感できない。
仁義に唾を吐きながら、最後まで裏の渡世にさえ牙を剥き出しにして生きた男。
「強ければそれでいいんだ、力さえあればいいんだ(いや、そんな事はない)」と
逆説で歌うタイガーマスクのエンディングの境地に辿り着く道半ば
と言うより辿り着く気は毛頭ないみたいな映画。
強烈な映画だけど、強烈と言うだけで、個人的には好かない。
基本的には殴られるパンチが如何に強いかより、
殴られてでも惚れるような共感を私は映画に求めているのだ。


【銭】
シネマヴェーラの会員割引400円減の1100円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
強盗放火殺人囚@ぴあ映画生活
仁義の墓場@ぴあ映画生活

fjk78dead at 00:05|個別記事コメ(0)トラバ(0)

2017年04月09日

『銀座カンカン娘』を神保町シアターで観て、デコちゃんはいい人そうでねえふじき★★★★

五つ星評価で【★★★★あーくつろぐ】
特集「女優は踊る 素敵な「ダンス」のある映画」から1プログラム。
1949年のモノクロ映画。初見。

高峰秀子の顔立ちが好き。
子役上がりの子役時代をそのまま延長した顔で、
自然で無理してないけど秘かに頑張ってそうな顔立ち。
本当はどうかは知らないけど、気立てが良さそうな隣のお嬢さん。
アトムに出てくるウランをちょっとだけおしとやかにした感じ。

その、高峰秀子(居候)、笠置シヅ子(居候の居候)、
灰田勝彦(宿主の甥)、岸井明(デコちゃんと知りあった流し)

が銀座裏通りのバーで「銀座カンカン娘」を流しまくる。
まあ、馴染みのあの曲が聞こえてくると、それだけで耳が楽しい。
ドラマの筋がかなり行き当たりばったりだけど、
お茶の間の日常ってそんなにドラマチックじゃないから、
こーゆー、ただ繋いでいくような話の方が「あるある」っぽいかもしれない。
「銀座カンカン娘」の「カンカン」は当時流行していた
ハイソな「カンカン帽」だと思うのだけど、映画には全く映らない。
歌は若い女の子がウキウキして歩く銀座の表通りの歌だけど、
映画は銀座の飲み屋と夜、武蔵野の田舎しか映らない。
ひょっとすると「銀座燗燗娘」ってダジャレか? 
ラッパが似あう洋風飲み屋ばっかだったから「お燗」も映らなかったけど。

笠置シヅ子の潰れかかったガラッパチな声も、歌にはいるとググっと良くなる。

灰田勝彦はどういう人だか知らないが、カッコイイとは思えない。

岸井明はデブ。まあ、デブが一人くらいいた方が画面が華やぐ。
デブが歩くと安普請が揺れるという古典的なギャグが楽しい。
今時、そんな安普請はないし、今、撮ったらギャグより地震と思われるに違いない。

家主が五代目志ん生。たいそうな人らしいがよう知らん。いい味出してる。

家主の奥さん(だと思う)が浦辺粂子。
そんなに凄く年をとってそうでもないのに、この時点でもう老け役だ。

あと、思い付く事と言えば「犬と子供が可愛い」。
なるほど、志ん生がいい味出そうが、
スター俳優が歌おうが、犬と子供には敵わないのだな。


【銭】
神保町シアター今回はスタンプ五つ貯まった奴で無料入場。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
銀座カンカン娘@ぴあ映画生活

fjk78dead at 09:18|個別記事コメ(0)トラバ(0)

2017年04月08日

『サクラダリセット 前編』をトーホーシネマズ日本橋2で観て、面白いけど強引かなふじき★★

171418_1
▲ジャニーズが一人もいないと、集合写真で消えるキャラがいなくていいな。

五つ星評価で【★★面白いけど、設定の強引さを肯定しきれない】
能力者が集う町、ということでJOJOのスタンド能力者が群れ集う杜王町みたいな世界観なんだけど、残念ながら能力の発動に説得力がない。それは能力の制約だったり、ディテールだったりに偏りがあり、話を作る上で都合のいいように能力が逆算して作られてるように見えてしまうからだ。サクラダという町が能力者の能力方向を決めているという状況はありえるが、前編を見る限りでは絶対そうだとは断定できない。この辺はどうなんだろう?

主人公の二人ハルキとケイのリセットと記憶保持はかなり最強の能力だが嘘くさい。
リセットはハルキ一人では意味をなさない。ケイの能力・記憶保持がなく、過去と同じ挙動をハルキがしてしまったら「リセット」を発動した意味が全くなくなってしまう。このような二人が同時にいなければ意味をなさない能力が自然に発動するだろうか? 彼らが兄弟姉妹のような常に一緒に行動するような間柄ならまだ分かるが。そしてリセットに伴うセーブポイントの確定もちょっと怪しい。一度セーブポイントに戻ったらそのセーブポイントからリセットを起こした相対時間までは再リセットは不可能。この辺の設定がいかにも「作られた設定」っぽい。自然に発動しそうには見えない。

記憶操作の能力は、主に言葉でのみ語られている。もちっとビジュアル化できんもんか。
玉城ティナの物を消す能力も物理的に消すだけならまだしも、特定の能力を打ち消すと言うのは能力の種類が明らかに違うが、それを同一の能力にしてしまう。
声を届ける、能力のコピー、写真の中に入る、
やれる事が種類が多い割には方向性にむらがあり、自由発生とは考えづらい。
特に「写真の中に入る」などは、今の科学では何が起こってると言えないくらいファンタジーめいてしまっている。こんな何でもありなんはいかんと思うなあ。

能力を三つ四つ組み合わせコラボする「能力の合成」は面白い。
ただ、これが違和感なく受け止められる為には、
そもそも能力の発現が作者のご都合手記で組み立てられていないという担保がいる。
今はその部分に関する信頼度が残念ながら低い。

黒島結菜かわいいけど、リセット直後、記憶がなくなると言うのは損な役どころ。
そのせいで時間を打ち消すことの葛藤が彼女に生まれない。これがあるとなしとでは彼女のキャラの立ちが全然違うだろう。
ペアの浅井ケイが彼女を名前の「ミソラ」ではなく苗字の「ハルキ」と呼ぶのが嫌い。苗字で呼ぶ場合の「ハルキ」とイントネーションが違うんじゃなかろうか。果てしなく、名前を呼ぶような呼び方で苗字を呼ぶのは嘘くさい。

能力を掛け合わせて思いもかけない効果を出すとか、そういうのは好きなんだけど、やっぱ詰めが甘くてその能力が本物感薄ければしょうがなかろう。


【銭】
チケット屋で額面1400円の前売り券を1400円でGET。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
サクラダリセット 前篇@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
サクラダリセット 前篇@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
▼関連記事。
サクラダリセット 後篇@死屍累々映画日記

fjk78dead at 23:30|個別記事コメ(0)トラバ(5)

2017年04月07日

『素晴しき男性』を神保町シアターで観て、裕次郎のかっこよさはやはり分からんのだなふじき★★★

五つ星評価で【★★★裕次郎が歌って踊る】
特集「女優は踊る 素敵なダンスのある映画」から1プログラム。
1958年のカラー映画。初見。

裕次郎が歌って踊る! 階級差恋愛コメディー。
しかし、裕次郎は私には一つ前の世代のアイドルで、
リアルタイムに接していないので(七曲署のボスくらい)、
トッポイ兄ちゃん時代の彼を見てもあまり「かっけー」とは思えない。
派手派手なシャツを着て、この頃のシャツはワイシャツ同様「ズボンイン」なのね。
まだ、西村晃が若者役だもの、古い古い。

相手役の北原三枝は目つきが鋭すぎる美女。裕次郎の奥さんになった人。
目がちょっと野際陽子っぽいなあというのが印象。
ダンサー役の北原三枝が玉の輿を狙ってフラフラするというのが話のコアだ。
しかし、ダンサーもミュージシャンも今以上にいかがわしい職業だったのだな。
今、ダンサーやミュージシャンになると言うと、芸能界入りが頭に浮かぶが、
この頃はキャバレーとかの生演奏、劇場でのダンスレビューと、
バリバリ、ドサ回り感が付随してきてしまい、良家の縁談とかに縁がない状態である。

で、北原三枝を憎からず思ってるが袖にされる役が石原裕次郎。
歌は自己流だろう。伸び伸び歌ってるが「上手い」感じではない。
まあ、愛されてたんだろうなあ、という風に思える歌い方。

キャスト表があっても今と容貌が変わってて誰が誰なんだか。

月岡夢路は裕次郎の姉役かな?
白木マリ(必殺のりつ役?)は仲間の中の後任カップルの女子の方かな?

俄然、目を引いたのが西村晃。
歌って踊って、悪事も働かねば、返り血も浴びない、
どこからどう見ても「そんなん西村晃じゃないだろ」って役。若かったのね。


【銭】
神保町シアター正規入場料金1200円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
素晴しき男性@ぴあ映画生活

PS 劇中に出てくる、幸運を呼ぶ彫刻が何か怖いよ。

fjk78dead at 00:05|個別記事コメ(0)トラバ(0)