2017年に公開したもしくは観た邦画

2017年04月23日

『名探偵コナン から紅の恋歌』『ねこあつめの家』を109シネマズ木場でふんふんふむふむふじき★★★,★★★

同日鑑賞2本をまとめてレビュー。

◆『名探偵コナン から紅の恋歌』
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▲ピアスしてて巨乳だぜ!

五つ星評価で【★★★今回のゲストキャラが好き】
『ちはやふる』もどきコナン(笑)。
舞台が関西になって
西の高校生探偵・服部平次とコナンくんとのコンビネーションもよく、
カルタのお家騒動も、通常のコナン映画よりは動機がまだリアルに感じられ、
かなりちゃんと楽しめました。
つうか、男子高校生二人いてエロトークもなしかよ。
まあ、コナンくんがアレなんでナンパとかにはいけんだろうけど。

爆弾騒ぎが初めに一回、最後に一回あって
今回もしっかり都市破壊シーンが織り込まれてます。
劇場版コナン全てを通して、絶対、裏にゼネコンが謀略とか仕組んでると思う。
あと、これだけ毎回、高所からの脱出みたいなのが発生するのなら
コナンくんはタケコプターくらい用意すべきだろう。
まあ、タケコプターが阿笠博士に開発できないのなら、
ルパンがやるような折畳式のグライダーでもいいんじゃないの?
あのビルくらい壊すサッカーボールに比べれば余裕で開発可能でしょう。
 不動明 「俺なら、名探偵コナンを空から攻めるね」
『デビルマン対マジンガーZ』かよ。

関西まで少年探偵団、蘭、おっちゃんと、みんなでノコノコ移動してるのだけど
出番的には少年探偵団もおっちゃんもいらない。
蘭もラストのラブコメパートだけの存在だから関西に行かなくてもいい。
結局、子供のコナンくんを一人で関西に行かす訳にはいかない配慮なのだろうけど
そこは阿笠博士にどこでもドアを開発してもらって、、、、、
いや、何か「初めてのお使い」とか適当に理由考えて一人で行動させてもいいでしょ。
たった一人いつもコナンくんが個人行動をしてるのは異常だよ
(映画内では話がズンズン進んでくから気にならないけど)。

服部平次:西の高校生探偵。沖縄で在留米軍に孕まされた父なし子かと思うくらい
 肌が茶色いが、誰も突っ込まない所を見ると、オール・シーズンの日焼けらしい。
 シーズンで色が薄くなったり濃くなったりしないので、肝臓が悪いという方が
 リアルなのだろうけど、、、、、、えーと、いやまあ、何でもないです。
 喋り言葉が関西弁なのは劇に抑揚が付く感じで良い。
遠山和葉:平次の幼馴染。コナン・蘭(空手)と対照になるように平次・和葉(合気道)
 という構造になっている。平次と和葉は本人同士憎からず思っているが、
 マンガの中の幼馴染は告白できないという不文律通り、煮え切らない関係である。
 お前ら早くセフレにでも何でもなってしまえ。
 でも、胸、小さいし、アップになってもそんなに可愛くなかったりする。
 幼馴染というポジションを逆に使わないとこの子はダメだろう。
灰原哀:少年探偵団が全員、関西に行っているというのに
 一言の説明もなく、博士と二人で居残り組。
 高性能の皮肉屋SIRIみたいな役になり下がってしまった。
 サザエさん的な世界観の中で何年も新一に気づかない蘭より
 全てお見通しの世話女房・哀の方がベスト・カップリングだと思うのだけどなあ。
鈴木園子:鈴木財閥のお嬢様。この子に札束で頬を張られたい。
 今回は出番が少ないが、蘭同様、関西まで行っても特にする事がないし、
 ゼニだけ出して、病欠と言うのは実に正しい処置だったと思う。
 名探偵コナンの世界の中で一番ホストクラブにはまってしまいそうな女の子。
 3万円よこせって恐喝するなんて考えられず、店ごと買いきっちゃうだろうなあ。
大岡紅葉:服部平次(服部半蔵+銭形平次)、遠山(金四郎)、に続いて
 大岡(越前)という苗字ネーミングなのね。今回のゲストキャラ。
 高飛車で実力者で恋に積極的で巨乳。
 いいな、このキャラ。
 作画がちゃんと意識して巨乳に描いてるのが分かってニヤニヤしてしまった。
カルタ部部長:貧乏くさい眼鏡美女。
 それなりに大事な役の筈なのに、ある仕事が終わったらもうほとんど出てこない。
 そんな扱いはないだろ(笑)。キャラが多くてちょっと整理が効いてない感じ。
 整理は効いてないが、生理は来ているに、、、、、、いや、何でもない。

PS エンドテーマをX JAPANに歌わせて題名を
 『紅からの恋歌』にするコラボもありだな(ないない)。


◆『ねこあつめの家』
171832_3 ▲ろくろっ首っぽいくつなしおりさんの首筋。

五つ星評価で【★★★画面をぼーっと見て、猫が出てるだけで満足すればよかろうみたいな映画。自分は特に猫好きではないのだけど、日常の中にポカンと何もない時間があるのを追体験できるのは映画で行えるデトックスとして良いと思う】
猫を集めるだけのゲームをよく映画にしたなあ。
それでゲームの主旨と映画の主旨がずれてなかったりする(ゲームやらんけど)。

役上の伊藤淳史はけっこう鬱陶しいと思う。
コミュニケーション不足がちなのに服の柄がハデハデな奴って性格おかしそう。
これはスタイリストが間違えてるんじゃないかと思う。
小奇麗である事はもっとも大事だが、
できるだけ個性を主張せず都会なら、
街全体に埋没するような服を着せてやればよかったのに。

私は特に猫好きではないので
(それでもツイッターに流れてくるような画像は可愛いと思う)
猫の映像については「猫だなあ」くらいしか思わないのだが、
代わりに忽那汐里と木村多江が出てるシーンは
「忽那汐里だなあ」
「木村多江だなあ」とホッコリした。
猫同様、生まれたままの姿だったり、
忽那汐里と木村多江が頬摺り寄せあったりする絵もあれば
もっとよかったと思うが、その場合の『ねこあつめの家』の「ねこ」は
違う意味になってしまう。まあ、それでも、全然かまわんのだけど。

最初、『ねこあつめの家』という題名を聞いて、『悪魔のいけにえ』でレザーフェイスが人間の遺体を加工して、
色々な家具を作るのを猫でやるのかなと想像してしまった。

エンドロール後のシーンもてきとーでいーわー。


【銭】
109シネマ会員感謝の日(毎月19日)に見たので、メンバー割引で各1100円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
名探偵コナン から紅の恋歌(からくれないのらぶれたー)@ぴあ映画生活
ねこあつめの家@ぴあ映画生活

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2017年04月22日

『結城友奈は勇者である 鷲尾須美の章 第二章』をトーホーシネマズ日本橋2で観て、このテンプには弱いふじき★★★

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▲立ち姿が凛々しい。

五つ星評価で【★★★この展開にはいつもやられてしまう】
TVアニメ「結城友奈は勇者である」未鑑賞。一見さん(前劇場作は見てる)。

脱力ものの日常エピソードが長すぎるのにはちょっと閉口
(と言うのは同テイストの短編を事前に見せられてるからである)。
これが作劇上、必要なものである事は重々承知たが、それでも長い。

でも、あの終わり方は鮮烈だ。
次の物語をどう転がすかが非常に気になる。
あーもう、こんなん転がされてるのは重々承知なんやけどね。


【銭】
特別興行1500円均一。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
《『結城友奈は勇者である−鷲尾須美の章−』先行上映/第2章》@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
《『結城友奈は勇者である−鷲尾須美の章−』先行上映/第2章》@だらだら無気力ブログ
▼関連記事。
《『結城友奈は勇者である−鷲尾須美の章−』先行上映/第1章》@死屍累々映画日記

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2017年04月21日

『君も出世ができる』と『ひばり・チエミの弥次喜多道中』を神保町シアターで観て、堂々たる狂人フランキーにオキャンすぎるひばりとチエミふじき★★★★,★★★

◆『君も出世ができる』
五つ星評価で【★★★★あー狂おしいくらいおもろい】
特集「女優は踊る 素敵な「ダンス」のある映画」から1プログラム。
1964年のカラー映画。多分、TVで一回くらい見てそう。

冒頭からフランキー堺が歌いまくり、踊りまくりで、
テンション高いったらありゃしない。ただ、それがイヤじゃない。
今、こういう高いテンションで歌ってイヤにならない俳優はいないんじゃないだろうか?
しかも、この映画のフランキー堺は出世の為なら、オベンチャラ、裏切り、自己中にやりたい放題。なのに最終的には憎めない。歌や踊りはともかく、キャラ的には今だったら大泉洋とかこういうの似あうかも。

フランキー堺の対極位置の、ぼんやり君に高島忠夫。なるほどな配役である。

女優陣はアメリカ帰りの女性上司に雪村いづみ、社長の愛人に浜美枝、フランキー堺と恋人未満な中尾ミエ。どれもそこそこで惚れるほどの可愛さを感じさせない。なんか勿体ない。

まあなんだ、それにしても歌と踊りがステキだ。
今はもう、こういうの作れないのだろう。
作ろうとして失敗したのが近作だと二本。

『舞子はレディ』『恋に唄えば♪』>。
前者はミュージカルという形式に乗っ取ってるだけで楽しくないし、
後者はもうはっきり覚えてないけど、やはり歌が自然じゃなかったのだと思う。

PS ウルトラマンのイデ隊員がモブの一員として歌って踊ってる。
 セリフがないのが知名度から考えると何か不思議。
 ちょうどウルトラマンが始まった頃の映画だから、
 これからメキメキ有名になっていくのかもしれないけど
 子供のTVと大人の映画ではジャンルが違うからイデ隊員は
 知名度を活かせなかったのかなあ?(あまり普通に見た記憶がない)


◆『ひばり・チエミの弥次喜多道中』
五つ星評価で【★★★時代劇に洋楽も合うなあ】
特集「女優は踊る 素敵な「ダンス」のある映画」から1プログラム。
1962年のカラー映画。初見。

おきゃんだなあ。
主役の二人がちゃんとキャラ立ってて
観客に凄いアピール度で、それをぶつけてくるのが新鮮。
美空ひばりは江戸時代なのに、時折、メガネっ子である。


【銭】
神保町シアター一般入場料金各1200円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
君も出世ができる@ぴあ映画生活
ひばり・チエミの弥次喜多道中@ぴあ映画生活

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2017年04月20日

『クレヨンしんちゃん 襲来!!宇宙人シリリ』をUCT4で観て、どないなもんかふじき★★★

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▲エンタメしてるなあ。

五つ星評価で【★★★ええのんか?】
今回は野原一家+宇宙人でロード・ムービー。
そしてまたテーマは「子供とか大人なのかよ」とも思ってしまう。
そもそも「クレヨンしんちゃん」というマンガが
子供らしからぬ子供を題材にしているのだから、
「親子関係」や「大人と子供」についてが主題になるのは不自然ではない。
でも、それしか作っていけない訳ではない筈だし、
ここのところは作品傾向が偏ってはいないだろうか?
(偏った目で見るから、そう思うのか?)

しんちゃんのギャグも今回は抑えめだし、冒険に行く人選もちょっと変だ。
どう、変なのかと言うと、しんちゃんのギャグは
しんちゃんが変な子供である事とそれを取り巻く一般人とのギャップによって起こる。
一番分かりやすいギャップの相手はヒロシとミサエの父母である。
通常、日常的な大人の位置にいるヒロシとミサエが外見だけながら
子供化(非常識化)してしまった事により、ギャップ笑いの幅が小さくなった。
その上、この父母とはぐれ、しんのすけはシリリと二人旅をする事になる。
彼は宇宙人という常識外の存在であり、加えて子供である。
つまり、大変しんちゃんのボケが効きづらい相手なのだ。

実はしんちゃんのギャグは相手が子供であっても春日部防衛隊相手だとちゃんと効く。
それは春日部防衛隊の4人は子供であるが、
一部の大人の常識を誇大化させたキャラだからだ。

風間くんのエリート主義による建前礼賛、
ネネちゃんのストレスによる冷静で冷酷な部分、
ボーちゃんの揺るがない哲学者のような泰然とした部分、
まさおくんのともかく負け犬な部分。
彼等は子供だが、カリカチュアされた大人属性を持つので、
しんのすけの言動にはちゃんと揺さぶられる。

父母や擬似大人の春日部防衛隊と接合点を持たず、
自分より非常識な宇宙人と二人旅をする事は殊更、
しんちゃんのギャグを低下させる。
それゆえに、しんちゃんは単純な「いい奴」になってしまう。

犬のシロはあまり活躍しないから今回は留守番でもよかった。
ヒマはあの年にして、女王様気質を持ってたりするのが面白いのだが、
介護者(通常はミサエかシンノスケ)がいないと自由度が落ちてしまう。
という事で、残念ながらヒマの出番も少なかった。
みんな均等に薄く出てて、等しく出番が少ない感じ。

逆にシリリがしんちゃん以上に非常識な言動をしてくれれば良いのだが、
このシリリがとても常識的で、不合理な親の言い付けも必ず守るという
実に面白味のない奴で、ずっと見てるのがつらいくらい魅力が乏しい。

終盤、野原一家とシリリの父親の対決で、更なるピンチに追い込まれる部分や、
それを跳ね除けて反撃する部分はスラップスティックな面白さに満ちいていて良い。
ただ、しんちゃんの世界だから成立するが、普通だったら
反撃のきっかけ等、説得力は薄いだろう。

ロードムービーの形式で次から次へと話か展開するので、
飽きる事なく普通に見れるのだが、果たしてこれでいいのだろうか?
という疑問は最後まで払拭できなかった。
それはシリリの父親が父親であると言う一点でシリリを制圧している。
暴力を振るわないDV状態で、これが物語が終わっても解消されないのだ。
野原一家に対するひどい仕打ちは解消されるものの、
シリリに対するケアはなされないで話が終わってしまうのである。
シリリに対するケアはラストシーンで行われないではないが、
それは彼と彼の父親との関係に対して必ずしも救いを与えるものではない。
私はシリリ自身が父親になった時、
同じような関係を築いてしまうのではないかと邪推してしまう。
彼と彼の父親は、今回の衝突に関して乗り越えていないし、
子供のシリリが父親になった時点で、
その子供を力のない者(=導いてやらないといけない者)としてしまう可能性は高い。
ただ、それは地球での代理父、野原ヒロシがじっくり、
父親と息子の関係は力の強弱ではないのだと再教育しているに違いない、
と考え直す事も出来るのだが、それは映画で語られていないので不安になってしまう。

何となく、そこまで考えるのは考えすぎだろうとは思うんですけどね。


【銭】
ユナイテッドシネマの有料入場ポイント2ポイントを使って1800円から800円割引の1000円で鑑賞。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
映画クレヨンしんちゃん 襲来!! 宇宙人シリリ@ぴあ映画生活

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2017年04月19日

『北陸代理戦争』『沖縄10年戦争』をシネマヴェーラ渋谷で観て、ゲラゲラ堪能ふじき★★★★,★★★

特集上映「抗争と流血 東映実録路線の時代」の1プログラム。

◆『北陸代理戦争』
五つ星評価で【★★★★松方弘樹のエネルギッシュな壊れっぷりと3対1000でも戦い方だという暴れっぷりがたまらない】
抗争中の事件を無理やり映画化して、激化した抗争により主人公の組長が現実で射殺、実録路線映画を終焉に導いた曰く付きの映画という事だが、そんなん関係なしに自分が生き残る為にエネルギッシュに他のヤクザの死骸を食い散らかすような松方弘樹が強烈で無性にかっこいい。
利権が少ないから共食いしてでも生き残る。
親でもオジキでも筋が合わなければ牙を剥く。
中央から利権搾取の動きが来れば、地方の力を集めてでも抵抗する。
自分の筋さえ通れば、後は無勝手流で流れに掉さす
スマートさのかけらもなく、ただただ無法な力というのが今は逆に新鮮。

親(西村晃)とオジキ(ハナ肇)の出来が悪くて、
北陸の帝王・松方弘樹だけが突出しているのだが、
松方弘樹を葬るために中央からやってきたのが同じ狂犬の千葉真一、
この役回りは『京阪神殺しの軍団』の主人公・小林旭と同一人物なのだが、
やっぱ、この千葉真一の方が暴れると歯止めが効かなそうでいい。
小林旭は物事を脳で考えるが、千葉真一は脊髄反射で動く感じだから。
割と出番も少なく、実際にはそんなに暴れてないんだけど、
それだけ千葉真一のイメージ戦略が良かったという事だろう。
中央のトップが遠藤太津朗でこの辺は、単に偉いヤクザ役でつまらんけど、
癸欧棒田三樹夫がいるから、もうそれだけでこの組織は大丈夫。
成田三樹夫もそんなに出番、多くないんだけど出ると画面がピッとする。
あの顔は他にないからなあ。

野川由美子のチーママ感。でも、ラスト一人で去っていくシーンのかっこよさ。
この映画の中では西村晃やハナ肇より野川由美子の方が普通に男前だから。

西村晃やハナ肇もあんな演技なのにもう絶品。
西村晃が最初、雪に埋められた拷問にあって、解放されて風呂に入ると
刺青が背中に全然仕上がってなくて、チンケな感じなの最高。

しかし、こんな「俺の目の前の皿に盛られた料理を横取りする奴は許さない」
という倫理観を楯にして面白い映画になってるってのは凄いなあ。
気が狂ってる。狂っててよし。

おぼこい感じの野生っぽい高橋洋子も可愛い。


◆『沖縄10年戦争』
五つ星評価で【★★★俺の知ってる沖縄とウチナンチューはこんなんではないんだけどどないなんやろね】
沖縄ウチナンチュー通しの争いに、本土から海洋博の利権を食いにヤマトンチューが攻めてくる、その抗争。
沖縄側の主人公が三人。松方弘樹と佐藤充と千葉真一。
佐藤充と千葉真一は何となく南国っぽい。まあ、服がかな。
松方弘樹はいつものヤクザスーツにベシャリで本土のヤクザと一個も変わらない。
本土側は小池朝雄に今井健二に藤田まこと。
小池朝雄えげつなく骨までしゃぶりそう。
人相が悪すぎる今井健二、この顔と態度が本土が沖縄を見下すベーシックになってる。
藤田まことがヤクザ映画に出るなんて珍しいと思うのだけど、
これは佐藤充と親交が深いベビーフェイス・ヤクザなのだ。
うーん、ヤクザっぽくないのう。

そして野川由美子がまたしても松方弘樹の情婦。
座布団を配る山田隆夫と空に太陽がある限りなにしきのあきらがチンピラ。
栗田ひろみがとってもカタギな女の子で可愛い。

そういや、藤田まことと山田隆夫って「必殺仕事人」繋がりか。

具志堅さんとかダチョウ倶楽部の肥後さんとか、沖縄人のイメージはああなんで、
やっぱなんかみんな真剣過ぎるように見えてたまらない。
あんまりゆったり時間で抗争やってるとヤクザ映画にならなくなるのかもしれないけど。

ラストシーン、ショットガン片手に走り出す松方弘樹は「大都会」の大門みたいで。

加藤嘉は目をうるうるさせてました。


【銭】
シネマヴェーラの会員割引400円減の1100円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
北陸代理戦争@ぴあ映画生活
沖縄10年戦争@ぴあ映画生活

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2017年04月17日

『暴動島根刑務所』『日本暴力列島 京阪神殺しの軍団』をシネマヴェーラ渋谷で観て、ゲラゲラ♪赤いトラクターふじき★★★★★,★★

特集上映「抗争と流血 東映実録路線の時代」の1プログラム。

◆『暴動島根刑務所』
五つ星評価で【★★★★★松方弘樹の自由っぷりがたまらない】
松方弘樹脱獄三部作の二本目。
猥雑なエネルギーに溢れていて個人的にはこれが一番好き。
松方弘樹はバカで無鉄砲で、そんな悪い奴じゃないけど、反権力。
『脱獄広島殺人囚』は脱獄オタクの人生ドラマ。
『強盗放火殺人囚』は脱獄二人のバディー・ムービー。
『暴動島根刑務所』は気のいい兄ちゃんのギリギリ自由闘争ムービー。

高倉健は壊れ行く仁義の世の中で正義を貫く男、
菅原文太は壊れた仁義の世界で筋を通す男、
じゃあ松方弘樹はどういう男かと言うと、
クズだらけの世の中で頭が悪いながらも、世の楽しさをしゃぶりつくそうとする男、
かな? いや、ここんとこ何本か見ただけだから本当はもっと奥が深いのかもしれんが。
健さんや文太兄ぃに比べると、格段にレベルが一つ二つ落ちるっぽい。
でもぜんぜん庶民だ。SEXだって好きだ。
そんな松方弘樹が銀幕にとってもチャーミングなのである。

『暴動島根刑務所』はトンマな行為を幾つか積み上げて刑務所を一生のねぐらにしなければいけなくなった男が、自分の生活を守ろうとする階級闘争ムービーだった。おもろい。セクトの敵が佐藤慶、室田日出男、戸浦六宏、伊吹吾郎のリンチ看守軍団。セクトと看守の内通者だが、最後には手と手を取り合って脱獄する無敵の男に北大路欣也。欣也はこういう一見敵だが一本筋の通った硬骨漢とかが『ダイナマイトどんどん』よろしく、映える。

出番は少ないが、金子信雄が登場すると温かい笑いが起きるのはなんか嬉しい。もう、どの映画でも金子信雄は金子信雄でしかなくて、観客がみんなそれを歓迎している。
満席立ち見のシネマヴェーラにて楽しい映画でした。


◆『日本暴力列島 京阪神殺しの軍団』
五つ星評価で【★★使い捨ての美学】
主役が小林旭。今一ヤクザっぽくない。
助演が梅宮辰夫に成田三樹夫。
んー、そんなでもないかな。

成田三樹夫はいつも通り安定している。
おで、小林旭の良さが分からない人なのよ。
多分、旭の古い映画とか全く見てないから。


【銭】
シネマヴェーラの会員割引400円減の1100円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
暴動島根刑務所@ぴあ映画生活
日本暴力列島 京阪神殺しの軍団@ぴあ映画生活

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2017年04月15日

『劇場版トリニティセブン 悠久図書館と錬金術少女』を角川シネマ新宿1で観て、リビドー直結やなあふじき★★

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▲男一人にあと、みんな女(しかも全員、取り柄の良く分からない主人公をスキスキ)

五つ星評価で【★★おっぱいおっぱい】
5分でレビューを書く。それが今回の目標。元になるコミックス、TV未読・未鑑賞。チラシには「これが最後のトリニテイセブン」と書いてあるけど、見終わった後では続きそうな気配満々である。いや、これその物が外伝の位置付けだから、ひょっとすると正史のどこかに接続される終わり方だったりするのかもしれないけど、一見さんだからよう分からん。えーと、ハーレム・アニメね。主人公は魔王の血を受け継ぐ系で、努力せずとも膨大な力を秘めている。そこに現われる美女美女美女。多分、TVシリーズのうちに溜め込んでいたのだと思うが「トリニティセブン」の7人の美女以上に4、5人主人公の近くにクネクネ身体を動かす美女がうろついている。この全員が主人公に悪い気はしていず、常に乳くらい揉まれたいと思っている。何て簡単な世界観だ。主人公も何の根拠があるのだか分からないが自信を持っていて、彼女たちが絶対自分を嫌わないと確信している。ええなあ、一元論的世界観で。主人公には何一つ葛藤がない。いや、この世界観で葛藤がある方がおかしいか。そういう世界の映画である。敵が現れて何となく退治される。ちょっと面白いなと思ったのは、この敵の方が人間的には葛藤するので主人公より深そうだという事。でも退治されて使い捨てにされる。造物主や神様は勝手なもんである。うん、まあ、そういう話。ここでいう造物主は購買層という事だけど。と、11分。そうね、5分では書けないね。以上。
PS 多分、魅力を知るためには原典に触れないとダメなんだと思う。



【銭】
番組価格1600円。60分くらいだから高いと思う。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
劇場版 トリニティセブン −悠久図書館と錬金術少女−@ぴあ映画生活

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2017年04月11日

『たそがれ酒場』『夜の緋牡丹』を神保町シアターで観て、猥雑で面白いのとそうでないのと★★★★,★

◆『たそがれ酒場』
五つ星評価で【★★★★猥雑なショー酒場の開店から閉店までのドラマ】
特集「女優は踊る 素敵な「ダンス」のある映画」から1プログラム。
そこに長く居座る者もいれば、頃合いを見計らって出ていく者もいる。
裕福ではないし、階層は下層だが、皆が助け合ってひしめき合って生きている。
1955年新東宝のモノクロ映画。
時代は太平洋戦争が終わってしばらく経ち、朝鮮特需で高度経済成長期全盛、
社会全体が潤っている頃であり、貧乏人が努力で儲けられる
そんな猥雑なパワーに満ちていた頃、貧乏人がひしめくショー酒場の一夜。

大戦の隊長(東野英治郎)と軍曹(加東大介)は昔を懐かしみ、今の日本を否定する。
そんな安酒場で酒も飲めない時化た東野英治郎と、
酒を飲んで盛り上がってる大学生の対比。
昔の東野英治郎はいつも負け犬みたいで出会えると「ああ、又、不幸だった」と楽しい。

その大学生の群れで太鼓持ちみたいな盛り上げ役をやり、1杯ありついてるのは
「小判鮫」と仇名される店の常連、多々良純。
離籍した客の酒を勝手にグイグイ飲み干す。おいおい。
でも、多々良純ってそういうのやりそうな顔。

女の子の利権で揉めている丹波哲郎一味と宇津井健。
宇津井健が丹波哲郎を制する意外な武器は、
うん、庶民的だが、あんま持ち歩くもんじゃないよな、それ。
ワルの丹波哲郎、瞬きしないでいいなあ。
利権の女の子、野添ひとみ可愛い。

元画家現パチプロの小杉勇は江藤(江川宇礼雄)の弟子がこの酒場の専属歌手で終わる事を嘆いている。そんな時、客に有名楽団の指揮者が来て、弟子の歌声を耳にして、移籍話を持ちかける。江川宇礼雄荒れる荒れる。でも荒れる理由がある。ここが泣きどころ。

元画家パチプロ小杉勇の画家を廃業した理由も良い。
彼は先の大戦で兵士を鼓舞した事を苦にしているのである。
彼の所に大戦中いっしょに戦地を回った従軍記者が現れる。
記者の方は相変わらず新聞を出しているようだ。ここに皮肉がある。
もちろん画家も鼓舞しただろう。だが、新聞記事には敵わない。
その新聞記者は別にのんきにそのまま同じ職業を続けているのである。

店全体が猥雑な活気に満ちているのは好景気のたまものだろう。
この好景気のドンチャン状態が朝鮮特需という、
人の血の上に立ってるみたいに思うのは、まあ、一応考えすぎの範疇なのだろうな。

店の中に所狭しと貼ってある値段表。今の1/10くらいの価格。


◆『夜の緋牡丹』
五つ星評価で【★主役が嫌な奴】
特集「女優は踊る 素敵な「ダンス」のある映画」から1プログラム。
主人公が何を考えてるかわからない。
女の子にひかれるままに結婚して、立身出世したら新しい女を抱いてしまう。
でも、新しい女に溺れてはいるが、ゾッコンそうでもないのだ。

そんな奴は好きになれない。


【銭】
神保町シアター一般入場料金各1200円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
たそがれ酒場@ぴあ映画生活
夜の緋牡丹|映画情報のぴあ映画生活

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2017年04月10日

『強盗放火殺人囚』『仁義の墓場』をシネマヴェーラ渋谷で観て、松方弘樹が楽しくて渡哲也こわしふじき★★★★,★

特集上映「抗争と流血 東映実録路線の時代」の1プログラム。

◆『強盗放火殺人囚』
五つ星評価で【★★★★松方弘樹のSEX好きっぷりがたまらない】
松方弘樹脱獄三部作の三本目。
ちっとも知らなかったが、主人公が違うのね。
少なくとも一作目と三作目は違う。二作目はまだ未見なので不明。
三作目見たら、キャラが一作目より格段に若くなってるから驚いた
と思ったら別人やんけ。そら違うわいなあ。
一作目はリアルの脱獄名人に学ぶ、脱獄アラカルトみたいな映画だったが、
三作目は脱獄はオマケ程度で、脱獄した主人公が警察から逃げながら
自分をだましたヤクザに報復する映画になっている。
一作目では脱獄に執念を燃やすのが高じて完全に狂人寄りだった松方弘樹が
いろいろマイルドな人間に変わっていて見やすくなっている。
刑務所で覚える労働訓練として、印刷、木工などがちゃんと取りあげられている。
木工とかは製品販売なんかで目にする事もあるけど、印刷は珍しい。
そうそう後藤大輔の成人映画『喪服の女 崩れる』の印刷工は懲役帰りだった。

松方弘樹はヤクザあがりで罪は犯したが人望のある懲役囚。
今回、何がいいって松方弘樹の色ボケ演技が絶品。
女に目がない役で、隣の部屋に妻が寝ていようが、興奮して若い娘を襲ってしまう。
それがバレた際の
「しょうがないの、しょうがないの、だってチ〇コがしょうがないんだもん」
みたいな目の演技が超絶品。この辺りのスケベ具合がキュートすぎて、
この映画を見ている最中だけは「浮気」って全く「悪事」に見えない。
「だってチ〇コがしょうがないんだもん」。

刑務所の偉いさんがヒットラーに似てる菅貫太郎。
これはコメディーっぽい配役でそんなおもろないな。

松方弘樹を騙すシャバのヤクザ役が遠藤太津朗。
遠藤太津朗はやっぱ時代劇の因業爺とかだよなあ。
金子信雄とどこが違うと言われると困るけど、
実録路線だと何かちょっと浮く感じ。

ラストの自分が信じる仲間の為に、
下手を打ってでも窮地に飛び込む松方弘樹は、
やっぱ実にかっこいい兄ちゃんなんである。


◆『仁義の墓場』
五つ星評価で【★渡哲也に震える】
ともかく主演の渡哲也の害虫ぶりに共感できない。
仁義に唾を吐きながら、最後まで裏の渡世にさえ牙を剥き出しにして生きた男。
「強ければそれでいいんだ、力さえあればいいんだ(いや、そんな事はない)」と
逆説で歌うタイガーマスクのエンディングの境地に辿り着く道半ば
と言うより辿り着く気は毛頭ないみたいな映画。
強烈な映画だけど、強烈と言うだけで、個人的には好かない。
基本的には殴られるパンチが如何に強いかより、
殴られてでも惚れるような共感を私は映画に求めているのだ。


【銭】
シネマヴェーラの会員割引400円減の1100円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
強盗放火殺人囚@ぴあ映画生活
仁義の墓場@ぴあ映画生活

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2017年04月09日

『銀座カンカン娘』を神保町シアターで観て、デコちゃんはいい人そうでねえふじき★★★★

五つ星評価で【★★★★あーくつろぐ】
特集「女優は踊る 素敵な「ダンス」のある映画」から1プログラム。
1949年のモノクロ映画。初見。

高峰秀子の顔立ちが好き。
子役上がりの子役時代をそのまま延長した顔で、
自然で無理してないけど秘かに頑張ってそうな顔立ち。
本当はどうかは知らないけど、気立てが良さそうな隣のお嬢さん。
アトムに出てくるウランをちょっとだけおしとやかにした感じ。

その、高峰秀子(居候)、笠置シヅ子(居候の居候)、
灰田勝彦(宿主の甥)、岸井明(デコちゃんと知りあった流し)

が銀座裏通りのバーで「銀座カンカン娘」を流しまくる。
まあ、馴染みのあの曲が聞こえてくると、それだけで耳が楽しい。
ドラマの筋がかなり行き当たりばったりだけど、
お茶の間の日常ってそんなにドラマチックじゃないから、
こーゆー、ただ繋いでいくような話の方が「あるある」っぽいかもしれない。
「銀座カンカン娘」の「カンカン」は当時流行していた
ハイソな「カンカン帽」だと思うのだけど、映画には全く映らない。
歌は若い女の子がウキウキして歩く銀座の表通りの歌だけど、
映画は銀座の飲み屋と夜、武蔵野の田舎しか映らない。
ひょっとすると「銀座燗燗娘」ってダジャレか? 
ラッパが似あう洋風飲み屋ばっかだったから「お燗」も映らなかったけど。

笠置シヅ子の潰れかかったガラッパチな声も、歌にはいるとググっと良くなる。

灰田勝彦はどういう人だか知らないが、カッコイイとは思えない。

岸井明はデブ。まあ、デブが一人くらいいた方が画面が華やぐ。
デブが歩くと安普請が揺れるという古典的なギャグが楽しい。
今時、そんな安普請はないし、今、撮ったらギャグより地震と思われるに違いない。

家主が五代目志ん生。たいそうな人らしいがよう知らん。いい味出してる。

家主の奥さん(だと思う)が浦辺粂子。
そんなに凄く年をとってそうでもないのに、この時点でもう老け役だ。

あと、思い付く事と言えば「犬と子供が可愛い」。
なるほど、志ん生がいい味出そうが、
スター俳優が歌おうが、犬と子供には敵わないのだな。


【銭】
神保町シアター今回はスタンプ五つ貯まった奴で無料入場。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
銀座カンカン娘@ぴあ映画生活

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2017年04月08日

『サクラダリセット 前編』をトーホーシネマズ日本橋2で観て、面白いけど強引かなふじき★★

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▲ジャニーズが一人もいないと、集合写真で消えるキャラがいなくていいな。

五つ星評価で【★★面白いけど、設定の強引さを肯定しきれない】
能力者が集う町、ということでJOJOのスタンド能力者が群れ集う杜王町みたいな世界観なんだけど、残念ながら能力の発動に説得力がない。それは能力の制約だったり、ディテールだったりに偏りがあり、話を作る上で都合のいいように能力が逆算して作られてるように見えてしまうからだ。サクラダという町が能力者の能力方向を決めているという状況はありえるが、前編を見る限りでは絶対そうだとは断定できない。この辺はどうなんだろう?

主人公の二人ハルキとケイのリセットと記憶保持はかなり最強の能力だが嘘くさい。
リセットはハルキ一人では意味をなさない。ケイの能力・記憶保持がなく、過去と同じ挙動をハルキがしてしまったら「リセット」を発動した意味が全くなくなってしまう。このような二人が同時にいなければ意味をなさない能力が自然に発動するだろうか? 彼らが兄弟姉妹のような常に一緒に行動するような間柄ならまだ分かるが。そしてリセットに伴うセーブポイントの確定もちょっと怪しい。一度セーブポイントに戻ったらそのセーブポイントからリセットを起こした相対時間までは再リセットは不可能。この辺の設定がいかにも「作られた設定」っぽい。自然に発動しそうには見えない。

記憶操作の能力は、主に言葉でのみ語られている。もちっとビジュアル化できんもんか。
玉城ティナの物を消す能力も物理的に消すだけならまだしも、特定の能力を打ち消すと言うのは能力の種類が明らかに違うが、それを同一の能力にしてしまう。
声を届ける、能力のコピー、写真の中に入る、
やれる事が種類が多い割には方向性にむらがあり、自由発生とは考えづらい。
特に「写真の中に入る」などは、今の科学では何が起こってると言えないくらいファンタジーめいてしまっている。こんな何でもありなんはいかんと思うなあ。

能力を三つ四つ組み合わせコラボする「能力の合成」は面白い。
ただ、これが違和感なく受け止められる為には、
そもそも能力の発現が作者のご都合手記で組み立てられていないという担保がいる。
今はその部分に関する信頼度が残念ながら低い。

黒島結菜かわいいけど、リセット直後、記憶がなくなると言うのは損な役どころ。
そのせいで時間を打ち消すことの葛藤が彼女に生まれない。これがあるとなしとでは彼女のキャラの立ちが全然違うだろう。
ペアの浅井ケイが彼女を名前の「ミソラ」ではなく苗字の「ハルキ」と呼ぶのが嫌い。苗字で呼ぶ場合の「ハルキ」とイントネーションが違うんじゃなかろうか。果てしなく、名前を呼ぶような呼び方で苗字を呼ぶのは嘘くさい。

能力を掛け合わせて思いもかけない効果を出すとか、そういうのは好きなんだけど、やっぱ詰めが甘くてその能力が本物感薄ければしょうがなかろう。


【銭】
チケット屋で額面1400円の前売り券を1400円でGET。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
サクラダリセット 前篇@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
サクラダリセット 前篇@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

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2017年04月07日

『素晴しき男性』を神保町シアターで観て、裕次郎のかっこよさはやはり分からんのだなふじき★★★

五つ星評価で【★★★裕次郎が歌って踊る】
特集「女優は踊る 素敵なダンスのある映画」から1プログラム。
1958年のカラー映画。初見。

裕次郎が歌って踊る! 階級差恋愛コメディー。
しかし、裕次郎は私には一つ前の世代のアイドルで、
リアルタイムに接していないので(七曲署のボスくらい)、
トッポイ兄ちゃん時代の彼を見てもあまり「かっけー」とは思えない。
派手派手なシャツを着て、この頃のシャツはワイシャツ同様「ズボンイン」なのね。
まだ、西村晃が若者役だもの、古い古い。

相手役の北原三枝は目つきが鋭すぎる美女。裕次郎の奥さんになった人。
目がちょっと野際陽子っぽいなあというのが印象。
ダンサー役の北原三枝が玉の輿を狙ってフラフラするというのが話のコアだ。
しかし、ダンサーもミュージシャンも今以上にいかがわしい職業だったのだな。
今、ダンサーやミュージシャンになると言うと、芸能界入りが頭に浮かぶが、
この頃はキャバレーとかの生演奏、劇場でのダンスレビューと、
バリバリ、ドサ回り感が付随してきてしまい、良家の縁談とかに縁がない状態である。

で、北原三枝を憎からず思ってるが袖にされる役が石原裕次郎。
歌は自己流だろう。伸び伸び歌ってるが「上手い」感じではない。
まあ、愛されてたんだろうなあ、という風に思える歌い方。

キャスト表があっても今と容貌が変わってて誰が誰なんだか。

月岡夢路は裕次郎の姉役かな?
白木マリ(必殺のりつ役?)は仲間の中の後任カップルの女子の方かな?

俄然、目を引いたのが西村晃。
歌って踊って、悪事も働かねば、返り血も浴びない、
どこからどう見ても「そんなん西村晃じゃないだろ」って役。若かったのね。


【銭】
神保町シアター正規入場料金1200円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
素晴しき男性@ぴあ映画生活

PS 劇中に出てくる、幸運を呼ぶ彫刻が何か怖いよ。

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2017年04月05日

『暴力金脈』『脱獄広島殺人囚』をシネマヴェーラ渋谷で観て、松方弘樹おもろいのうふじき★★★★,★★★★

特集上映「抗争と流血 東映実録路線の時代」の1プログラム。

◆『暴力金脈』
五つ星評価で【★★★★総会屋を演じる松方弘樹のエネルギッシュな悪振りに痺れる一本】
頭の良さと度胸でのし上がっていく松方弘樹の総会屋出世物語。
どんなに痛めつけられても狂犬のように尻尾を振る事を良しとしない松方の不器用だが一本な生き方がかっけー。それだけにラストシーン、あれで終わるのは納得できない。

松方弘樹の師匠筋、小沢栄太郎
最初の障壁、田中邦衛
最後の障壁、丹波哲郎 辺りがいい顔をしてる。

ファーストシーンがセックスやったまんま寝ちまった朝の起床なのだが、
そのセックスの相手が江沢萌子。腐る直前ギリギリの美麗さ。


◆『脱獄広島殺人囚』
五つ星評価で【★★★★自由はどっちだ】
脱獄シリーズ全三部作中1作目。
ぶざまでも何でも自由に生き続けろという
松方弘樹の魂の凱歌。トンマだけどかっけー

脱獄脱獄また脱獄。
職人芸な脱獄ではなく、ちょっとでもスキがあったら、そのスキは断固として突く。
こんなに簡単に脱獄してしまって、それだけって映画の方針がライト感覚で良い。


【銭】
シネマヴェーラの会員割引400円減の1100円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
暴力金脈@ぴあ映画生活
脱獄広島殺人囚@ぴあ映画生活

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2017年04月04日

『OKITE やくざの詩』『時代劇は死なず ちゃんばら美学考』を新文芸坐で観て、映画愛びんびん2本立てだふじき★★,★★★

特集上映「追悼 松方弘樹」の1プログラム。

◆『OKITE やくざの詩』
五つ星評価で【★★★監督・松方弘樹の人としての優しさが滲み出た凡作(まあ、凡作の方が松方弘樹らしい感じがする)】
撮影監督が仙元誠三ってけっこう有名なカメラマンだった筈だが、おそらく監督・松方弘樹の指示通りにアーティスティックな画面は捨て、ベタっとした分かりやすい画面を作っている。アップを多用し、平たいTVっぽい画面。何かそういうのが逆に愛しい。
主役の加藤雅也が実にかっこよく撮れている。
その加藤雅也の出来た組長役が松方弘樹で、対抗する巨大組織に玉を取られてしまう。
そこで据えられた二代目が松方弘樹の不肖の弟・小沢仁志。このキャラのダメ具合が凄い。能力がなく、騙され通しで、権力握ってからは威勢のいい心の籠ってない掛け声を掛けるだけで責任は取らない。服のセンスが悪い。先代の愛人を寝取る。人としての美徳が何も備わっていない、まるで『仁義なき戦い』の金子信雄を思わせる何ともゲスい役。そのゲスい役を盛り立てなくてはいけない補佐役に遠藤憲一。バランスいい配役だ。しかし、この映画の小沢仁志は強烈。クズはクズらしく、邪魔になって身内の者に殺されてしまうのだが、殺しても自分が死んだ事に気が付かずにずっと居座ってそうなィャ感がある。


◆『時代劇は死なず ちゃんばら美学考』
五つ星評価で【★★愛の暴走】
中島貞夫監督17年ぶりの新作がドキュメンタリーで、チャンバラ愛が暴走する。
いろいろな角度から語られているチャンバラ。
こういうのって見たり聞いたりした事がないので、とても資料密度の高い一本。
歴代の時代劇で使われてきた竹光の刀を見るだけでも楽しい。
それぞれにデザインが違って趣向を凝らしてあってみんなかっこいいのだ。

福本清三の死に芸はやはり凄い。


【銭】
新文芸坐の会員割引250円減の1050円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
OKITE・やくざの詩〈うた〉@ぴあ映画生活
時代劇は死なず ちゃんばら美学考@ぴあ映画生活

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2017年04月03日

『暗黒女子』を渋谷TOEI△粘僂董▲殴薀殴藺臻足ふじき★★★★(ネタバレなしだけど、匂わせる部分はあり)

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▲このスイーツを全部たいらげる胃袋の貪欲さが暗黒女子だったりして。

五つ星評価で【★★★★いいな、女子が】
「暗黒(ankoku)」と耳で聞くと、今でも思いだすのがアニメの「一休さん」。
一休さんの暮らしている寺が「暗黒寺」だったのだ。
耳だけで聞いて凄い寺だと思ったが、後から「安国寺」と知った。
なので、この物語も「安国女子」だったりするかもしれない。
未来において良妻賢母となる女子は家庭や子供引いては国を守るため、
内なる敵を打ち滅ぼしてもかまわん、そんな気高い気構えの女子たちであろうとする。

よきかな、よきかな。
6名の女子が全く何の混同もなしにちゃんと見れるのは
キャスティングとスタイリング、メイクの腕前がいいのだろう。
あと、脚本とプロデューサーの力量が多分、半端ない。
彼女たち一人一人かちゃんとキャラが立ってカケラも混同しないよう気を配られている。

女子6人はまず主催者側と茶席に呼ばれたゲストに分けられる。
飯豊まりえ:主催者、太陽の女神。
清水富美加:副主催者、月の女神。本当に惜しい人を亡くしました。

ゲスト
玉城ティナ:留学生。ボブ。ブルガリア人なんて設定で来るとは思わなかった。
平佑奈:特待生の貧乏人。新入生、硬い。従順。眼鏡。あの落差には笑った。
清野菜名:女子高生作家。社交的でフランク。ショートカット。
小島梨里杏:スイーツ女子。小型犬みたいな小動物感。ツインテール。

6人に制服の落差はない。
やられがちなタイツ、紺ソク、白ソックスみたいな脚分けもない。
一度に複数人の登場人物を出して混乱させないというルールが厳格に適用されている。
ゲストサイドの四人それぞれが自分の描いた小説を朗読の形で読み上げるが、
その際には出てくる登場人物は主催者と自分とプラスアルファ一人。
香港のリンゴ・ラムみたいに一度に大量に登場人物を全出ししたりはしないのだ。
この徹底したやり方のおかげで、
ゲスト4人はそれぞれ自分の美点アピールと他者からの欠点ディスを4回ずつ浴びる。
こんなに分かりやすいキャラ立てはない。
彼女たちは太陽を賛美し、輝きを失った太陽の代わりに夜を支配する月に断罪される。
まるで太陽が撒いた種から、夜が終わりを迎える最後に狂い花を咲かせる光景のようだ。
4人のゲストが部屋の備品のようになり、
踏みつぶされ、馴染んで、大地を潤す肥料になった時、新しくまた種が求められる。
実はその新しい彼女こそが、その部屋の原罪があった時代を知らない唯一の者なので
収穫者を隠しながら近づいてくる簒奪者をも無化する、そんな可能性を秘めている。

と言うのは甘い夢か。

構成がエラリー・クィーンの短編推理小説『黒後家蜘蛛の会』のゴージャス・バージョンみたいだったのでニコニコしてしまった。


【銭】
映画ファン感謝デーで1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
暗黒女子@ぴあ映画生活
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暗黒女子@『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭

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2017年04月02日

『PとJK』をトーホーシネマズ渋谷5で観て、ジャニーズしっかりせえよふじき★★

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▲ネット画像を消されて透明人間になった亀梨くんに抱き着く土屋太鳳。

五つ星評価で【★★もっと最低なのを予想してたけど(なら見に行くなよ俺)、亀梨くんのアイドル映画なら、これでいいんじゃないの?】
PとJK、とは、
Pが土屋太鳳に寄生するパラサイト、
JKが亀梨和也のジャンキー警察官、
そして追いつ追われつ、血で血を洗うアクション
、、、だったら面白かったんだけどなあ。

Pはペニ・・・もとい、ポリス。JKは女子高生。
ただ、ペニ・・・ポリスのPがずっと鬱鬱悩んでいてサイコパスのPっぽくもある。

冒頭、この二人が出会って1、2回で結婚してしまうのが話の設定として弱すぎる。
(お試し小冊子では結婚まで話が到達しないし、もう少し二人の仲に対してゆっくり実績を積み上げてる風ではあるのだが、映画は話を先に進めるためにその部分をかなりすっ飛ばしてしまったのだろう)。

チラシのコピー

「PとJKが恋をした。
 一緒にいる方法はただひとつ。
 結婚から始まるピュアラブストーリー」


な、感じだから、早いところ結婚まですっ飛ばしたかったのだろうけど、そもそも二人の人柄を観客が把握しないうちに(恋も感じられないうちに)なし崩し的に結婚してしまい、その後でイチャイチャしてるかと思いきや、結婚後にマリッジ・ブルーみたいになってる。そら、相手が分からずに結婚したんだからなるだろ。なんか修行みたいな結婚生活は見てて全然楽しくない。愛があっても恋がない(=相手への思いやりはあってもトキメキがない)結婚生活なのだ。それは家族かもしれないけど夫婦ではないだろう。当たり前にエロシーンもないし(誰もこの映画にエロシーンがあるとは思っていないだろうが)。

という事で、おそらくプロデューサーが求めた展開(チラシから類推するに、早いとこ結婚させてキャラを立ててイチャイチャしいラブコメが作りたい)に対して作られた脚本が甘く、その脚本通りに、特に手直しをせずに職人監督廣木隆一が絵にした結果がこうだ、という感じ。

廣木隆一はキチっといい絵は撮っている。
でも、話はつまらないままなので盛り上がらない。

亀梨くんはこのつまらない物語の中で、彼なりに主人公の人物像を破綻なく仕上げていて、そこは役者として間違えていないのだけど、キャラの魅力から言ったらPとぶつかりながら徐々に分かりあっていく高杉真宙の方が全然魅力的なのだ。亀梨くんの役はウジウジしてて爽やかじゃない。本当なら座長として脚本を直させるべきだろう。もっと自分をかっこよく見せるように。そういう映画なんだから。これ、マンガの主役の「高圧的な所もあるけど温かいいい人感」がスッポリ抜け落ちてる。亀梨くんがアイドルとして忙しくてその業務を遂行できないのなら、その代わりを事務所がちゃんとやるべきだ。

土屋太鳳は私、役者として嫌いなので、バイアスかかってしまうのだけど、この映画はそんなに悪くない。他の映画と一応演技変えてるっぽいし。ただ、原作のキャラクターのクール感は落ちてる。あくまで役を自分に近づける人なのだ、この人は。いやまあ、Pのキャラ像がそもそも違うからJKのキャラ像だって原作のままではいれないから、それはきっと土屋太鳳の責任ではないのだろう。

土屋太鳳の同級生三人、
親友・玉城ティナはいい感じでそこにいて邪魔にならない。
美人系だけどハーフで髑髏っぽい押しの強い顔立ちが大した役じゃなく、
そんなにセリフも多くない自己主張の少ない役なのに、
確実にそこにいた事が分かるいい配役だ。
自己主張の少ない普通の子・西畑大吾も同じくいい感じだけど
ジャニーズなのに地味な顔なので、これは逆に覚えていられない。
ジャニーズだからネットの上で写真とか出ないだろうし。
高杉真宙は美味しい役。こういう傷つく青春って美味しいじゃん。
その青春を傷つける実母のヒモに川瀬陽太。
もう本当に河原から本当のクズ連れて来たみたいにしか見えない。
多分、この映画の中で一番上手い演技してるのはこの人。
あと、アップがほとんどないと思うんだけど、
あっても見たくないから私が目を背けてたりしたのかもしれない。

土屋太鳳の両親に村上淳にともさかりえ。
村上淳さんはいい役者だけど、あまり正業やってる人に見えないよね。
川瀬陽太が市井どこにでもいそうなDV系クズっぽさを身に纏ってるなら
村上淳さんはもんもんとか背負って事務所で脚組んでそうオーラがある。
そして、ともさかはこの映画公開中に離婚してしまった。
あー、ともさか好きなんだけどなあ。

あと、亀梨くんの同僚役が田口トモロヲと大政絢。
田口トモロヲがお巡りさんかあ(笑)。
丸くなったつか、流石プロジェクトXナレーター。
そして大政絢。銭形海ちゃん、リアル婦警さん役かあ。
銭形海の大政絢ちゃんには職質されたいけど(デレデレした職質)、
この映画のハイミスっぽい大政絢ちゃんの職質はドMに喜ばれそう。
亀梨くん、大政絢ちゃん、田口トモロヲの三人の誰かに取り調べを受けるなら、まあ普通に田口トモロヲだな。この田口トモロヲの役は螢雪次朗でも置き換え可能な感じだから、本当に丸くなったな。昔はヤクザとかヤク中とか鉄男とかばっかだったのに。

あと警察官は危険な仕事と言いながら、
この映画の中で亀梨くん関係で3回も傷害事件が起こるのだが、
どう考えても、それは歌舞伎町以上に危険じゃないか? 怖いな地方都市。


【銭】
映画ファン感謝デーで1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
PとJK@ぴあ映画生活
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PとJK@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

PS 文化祭の巨大ブラバンみたいなのがかっけーんだけど、
 あれ演奏してる場所の下に行ったら女子高生のパンツ見放題じゃないか、
 と、そんな事ばっか思ってる俺のバカ(バカで幸せであります)。
PS2 ともかく男1人に女50人くらいの格差がある
 ドキっ!女だらけの映画ファンサービスデーという形で見たので、
 皆さんの協力があるなら、ポロリの一つも欲しかった(バカで幸せであります)。
PS3 『PK』というインド映画があるけど、『PとJK』的に
 意味を解釈すると『ポリス高校生』になる。
 『ペニ〇高校生』なら、最初の登場が全裸だし、
 社会の仕組みを学んでいくという物語だからギリギリ合ってるかもしれない。
PS4 そんな事言ったらジャッキーの『ポリス・ストーリー』
 『ペニ〇・ストーリー』になっちゃつて収集つかんわ!(何言ってんだ俺)

fjk78dead at 13:05|個別記事コメ(0)トラバ(2)

2017年04月01日

『映画 プリキュア・ドリームスターズ!』を109シネマズ木場3で観て、まだ多いだろふじき★★

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▲キャラ多いなあ。

五つ星評価で【★★選抜戦だが選抜しきれず】
「プリキュア・オールスターズ」という
仮面ライダーの「ムービー大戦」に位置する
40人弱に対して「お前ら全員強制参加な」みたいな企画があったのだが、
流石にそんな強制連行みたいな召集で皆に等しく脚光が当たる訳でもなく、
今回はその中から現行チーム、前作チーム、前々作チームが
ミッションに当たる選抜制へと変更した。
各作品キッチリ見てないので正確には知らないが一回5人で約15人。
ほぼほぼ一人一人を紹介もせずに多人数を配置してドコドコ話を進めていくところは
まるで香港のリンゴ・ラムの映画のよう。

にもかかわらず、登場人物はまだ多い。
現行チーム(犯し、もとい、お菓子プリキュア)
前作チーム(魔法使いプリキュア)
前々作チーム(お姫様プリキュア)
前作と前々作は逆かもしれない。

現行チームに関しては、話のクスグリ部分で一人一人会話するので薄く個性が見えるが、
過去のチームに関しては(チーム長+チーム)が一つの個性という捉え方であり、
末端メンバーはアクションシーンの嵩増やしのみにしかその存在価値を認めづらい。
旧チームの出場で現行チームの出番が減る事を考慮するなら、
今回の話はプリキュア側は現行チーム1チームいれば充分の話ではないか?
複数チームにしたのだから、各チームの特性をもっと見せても良かったし
(それは程度の低い観客である自分が気づいてないだけという可能性は高いが)。

キャラが沢山出れば華やかではあるが、
これはナルトが分身の術で人数の嵩増やしをしているのと変わらない。
(爺さんだからスーパースリーのマイトが飛びだしゃパッパッパの方がシックリ来る)

しかし、悪い奴はただ単に悪い奴なのね。
悪い奴が悪い事をする理由が「欲」でしかない、と言うのは実はシビアで辛辣だ。
悪玉の声は山里亮太。南海キャンディーズの山ちゃん。
ツボを付いた甘えん坊ボイスで声はOKなのだが、
宛てたキャラが非美形だがエフェクト的に美しく仕上がってるので、
山ちゃんの「生理的受け付けない感」が削がれてしまったのは残念だ。
シズクの木村佳乃の宛て声はいいと思う。母性と友達感と両方強いいい声だった。

絵は美麗だなあ。こういう力の入った絵はずっと見てたい。


【銭】
109シネマズの週間メンバーズデーで1300円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
映画プリキュアドリームスターズ!@ぴあ映画生活

PS ただ、これは一見のおっさんが見るからそう思うのであって、
 この世界に浸れる女の子たちが集団である事をよりどころに
 悪と戦うプリキュアをみんなで応援できるイベント・ムービーになってるのだとしたら
 そのイベントに参加できないおっさん(ライトもらえないもん)は拗ねながらも
 それで全然いいんだよと、それはそれで認めなあかんのだろうな、とは思う。
 仲間には入れないし、入れてもらえなさげであるとも思いながら。

fjk78dead at 10:30|個別記事コメ(0)トラバ(0)

2017年03月28日

『流れ板七人』『テキヤの石松』を新文芸坐で観て、松方弘樹かっけーのーふじき★★★,★★★

特集上映「追悼 松方弘樹」の1プログラム。

◆『流れ板七人』
五つ星評価で【★★★料理バトルよりは俳優の顔が楽しい】
物語として見た時、いしだあゆみ vs 梅宮辰夫 & 松方弘樹 & 中条きよし
という、いしだあゆみを頂点とした四角関係が鬱陶しい。
やはり、いしだあゆみがそんなに誰もを虜にする美女に見えないのだ。

物語に料理バトルを設定しながら、その結果が発表される前に映画が終わってしまう。
何なんよ、それ。
出来ればちゃんと負けて悔しがる中条きよしを見たかった。
酒井美紀かーいーのう。「女」としてというより「女の子」として可愛い。
「恋人」として可愛いより「娘」として可愛い感じ。
その酒井美紀が髪の束ね方もかなりぞんざいに厨房に出入りする。
料理人はやたら酒に溺れたり、煙草を喫ったりで、舌の味覚をダメにしている。
一流料亭の料理人と言うより、凄腕の立ち食い蕎麦屋の店主みたいな感じだ。
この料理人の描き方が実に東映っぽい。
別にそんなシーンはないが、この映画の料理人は毎日パチンコに行ったり、
競輪競馬などの公営ギャンブルで休みを一日潰したりしてしまいそうである。
修行せいよ、修行を。

料理人が梅宮辰夫、松方弘樹、東幹久、的場浩司、木村一八、中条きよし、
みんなモンモン背負ってそうなメンツばっか。
いかりや長介と加藤茶も一緒の場面はないけど同じ映画に出てる。

そして、結局、誰が「流れ板七人」だかが分からない。
いや、別に分からなくても全然かまわないんだけど。
一応、最後の料理対決に挑むのは店の仕切りまで含めると八人。
松方弘樹/東幹久/的場浩司/木村一八/いかりや長介/
いしだあゆみ/藤田朋子/酒井美紀

実質、オブザーバーに近いいかりや長介を除いて7人か?
膳を運ぶとかが主な仕事の女性3人を除きたい気もするが。
店の主人を「板」扱いするのがおかしいのなら、いしだあゆみを除くのが正解か?
みんなモンモン背負ってそうなメンツなんだから、料理より野武士と戦ってほしい。
 ※ いかりや除いてが正しい7人らしい。

▼これがその七人だってポスター図案。
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しきたりの強い世界で生きてきたいしだあゆみが恋するのが松方弘樹だが、
松方弘樹には自由奔放な妻・浅野ゆう子がいる。
この「いしだあゆみ」と「浅野ゆう子」という対比が分かりやすくていい。
決してこの映画の浅野ゆう子がいい役だったり、いい役者だったりする訳ではないけど。


◆『テキヤの石松』
五つ星評価で【★★★てきとードラマ】
松方弘樹が『仁義なき戦い』の角刈りヤクザのいでたちのまんまでテキヤを演じる。
このヤクザにしか見えない松方弘樹と妹の山本リンダが狭い下宿で
二人顔を付きあわせてるだけで、もうそんなん世界としてありえない面白さ。
このコテコテの松方弘樹が、ぶっちぎり処女みたいな檀ふみに惚れる。
山城新伍や小池朝雄の濃いメンツを使って詐欺企業に意趣返しをしようとするのだが、
詐欺で嵌め返す振りをしながら、最後の最後で現金を強奪強盗してしまう。
なんて適当な展開だ。そら本当はあかんやろ。

吉本が提携して大量に芸人が導入されている。
桂三枝、間寛平、笑福亭仁鶴とか。

凄い適当でいいわあ、これ。


【銭】
新文芸坐の会員割引250円減の1050円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
流れ板七人@ぴあ映画生活
テキヤの石松@ぴあ映画生活

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2017年03月27日

『結城友奈は勇者である 鷲尾須美の章 第一章』を新宿バルト9−8で観て、分からんがおもろい★★★

結城友奈
▲結城友奈(ではない)

五つ星評価で【★★★頑張る女の子は絵になる】
TVアニメ「結城友奈は勇者である」未鑑賞。一見さん。

驚いたのは物語に「結城友奈」その人が出てこない事である。
TVアニメのスピンオフだが、TVアニメの2年前の物語という事。
世界を守る勇者に選ばれた少女の前任者の物語。

神樹を破壊しようとする異物を退治する3人の少女。
とってもテンプレートな設定だが、
無機的な怪物に対して少女達が制限時間の中、
傷だらけになりながら必死に戦う姿は絵になる。悪くない。


【銭】
特別興行1500円均一。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
《『結城友奈は勇者である−鷲尾須美の章−』先行上映/第1章》@ぴあ映画生活
▼関連記事。
《『結城友奈は勇者である−鷲尾須美の章−』先行上映/第2章》@死屍累々映画日記

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2017年03月26日

『ひるね姫』をUCT11で観て、あんたらで補えという部分がちょっと雑じゃない?ふじき★★

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▲この主人公のキャラが好きくない。

五つ星評価で【★★つまんなくはないが、もっとカッチリ、キッチリ作れただろう。あえて、その線を外してるように見えるけど、そのあえて外す理由が良く分からない】
まず、いたずら書きみたいな主人公のキャラが嫌い。野郎のキャラはいいんだけど、主人公だけ可愛くも美しくもなく世界から浮いている。

そして、夢と現実のリンクが意図的にだろうけど、雑に接合されている事がイヤだ。
接合が雑であるのに、リアルと夢が一目で違いが分かるのはご都合主義だろう。
夢と現実は二進数のように0と1で境界線がはっきりしている表裏一体のように描かれているが、私は夢をリアルと地続きに感じた事はあるが、裏表に感じた事はない。ひょっとすると監督はそう感じた事があるのかもしれないが、おそらくそれはあまり一般的ではないだろう(他人の事は分からないから強く断言しかねる)。夢でも現実でも同じ主観が世界を認知するのだから、一見して現実ではないと分かるような変な世界は夢で見ないと思う。夢を見てる中で徐々に「夢」と自覚する事はあるが、最初から「夢」と思って見ている夢はないと思うのだ。
なので、ココネが見る夢は物語としてはいいけど、何の説明もなしに、ココネがユニークであるとも言わずに、あれが一般的な夢であると言うのは納得しづらい。製作者は彼女が「ひるね姫」である理由を何で説明しなかったんだろう? 謎だ。

非プロ声優が充てている声もあるが、基本的に皆さんお達者でダメという風に感じた人は一人もいなかった。演出側がしっかり演技をさせたという事かもしれない。
主演の高畑充希も伸び伸びといつもと同じ声を出していたけど、一回コッキリなら別にこれで構わんでしょ。


【銭】
ユナイテッドシネマ金曜メンバー割引で1000円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
ひるね姫 〜知らないワタシの物語〜@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
ひるね姫 〜知らないワタシの物語〜@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

PS 「蛭姫」だったらダメだな。
PS2 エンドロールの物語の方が面白そうじゃない?

fjk78dead at 00:31|個別記事コメ(2)トラバ(6)

2017年03月21日

『ハルチカ』をトーホーシネマズ渋谷4で観て、思い切った冒険演出はよしふじき★★★

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▲おっ、俺のフルートも……

五つ星評価で【★★★恋バナではない。それは個人的には良い】
原作小説未読、アニメ未鑑賞。

ちっちゃいのに色々熟れてて楊枝で刺すと破裂しちゃいそうな感じの橋本環奈。
その橋本環奈がケツキックしたり、過剰に構ってくれるって、そらプレイだろ、お前。
そんな状態にもかかわらず映画は恋愛サイドには落ちず、
ハグしたら胸の感覚分かりそうでいいよなあ、と思いつつもそこで寸止めなのだ。
橋本環奈とペアで同輩になるのはSexyZone佐藤勝利。
いやまあ、いんでね。おらぁホモじゃないけど、可愛い感じがあるだろ、この子。
この佐藤勝利が金田一くんみたいにいろいろ推理して欠損した部員をいつの間にか
黒魔術でも使っているかのように集めるのが映画の半分、
残りの半分は橋本環奈側の根性ストーリー。

映画として珍しいのは「吹奏楽部」全体を追うのではなく、
撮影対象は明らかに橋本環奈と佐藤勝利に限られることだ。
あくまでこの二人が大事であり、それ以外はみな出番の多いモブだ。
なので、部としての技量が上がり、全員一丸となってコンクールに参加して
これを撃破みたいな物語にはならない。

映画は引きずられながら始めたのに、
最後は牽引役を務める佐藤勝利の成長と、
いつも他人を優先するために自分自身が躓いてしまった時に
スムーズに立ち上がれない橋本環奈の再生、これだけなのだ。
変なバランスの青春映画だ。

ラストに行われる儀式めいた展開も、極力説明を省き、
いきなり始めて、躓きながらも事を成し遂げて終わる。
あの後、狂乱の校庭で志賀廣太郎校長がショットガンを手にして
一人一人惨殺しても大きな違和感はないに違いない。
それくらい変だし、絵空事だ。いっそ夢なのかと思った。
校庭につながっている墓の下からキャリーでも蘇ってくるかと思った。
夢落ちではないのね。演出としては反則か、反則スレスレだ。


【銭】
チケット屋で額面1400円のムビチケを980円でGET。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
ハルチカ@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
ハルチカ@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

PS 一瞬、難病物になるかと思った。
PS2 橋本環奈に蹴られたいよりは橋本環奈を蹴り上げて「おっ」とか言わせたい。
PS3 「すいぶに入りませんか?」で水泳部になってしまう展開でも
 橋本環奈の水着が見れるなら願ってもない。
PS4 『ハル痴漢』だっていいぞ。
PS5 辻斬りにあって殺された幽霊が、その辻斬りを呪い殺すようなラスト展開
 と言おうか、大ホールで観客全員に強姦された少女が、その身体を押さえつけてた
 仲間に無理やりリハビリ受けさせられて前向きに歩くしかないみたいなラスト展開
 と言おうか、なんか、不穏な空気がビンビン伝わってくるような気がする。

fjk78dead at 00:31|個別記事コメ(0)トラバ(2)

2017年03月11日

『明治天皇と日露大戦争』をシネマヴェーラ渋谷で観て、精神論で戦う戦争の映画はあかんねんふじき★★

特集上映「新東宝のディープな世界」の1プログラム。

五つ星評価で【★★戦争映画は文系ではいかん。理系でなくてはいかん】
日露戦争の陸戦(旅順要塞攻略)、海戦(対バルチック艦隊戦)がお得なパックになってる映画。この日露戦争二つの戦いは司馬遼太郎の『坂の上の雲』で、もう嫌になるくらい勝利の理由が述べられている(嫌にはならない)。
でも、そういう理由は蘊蓄になってしまうので、ドラマには甚だ乗せづらい。
なので、この映画も軍人さんが頑張ったから勝てました、みたいになってしまった。
頑張ったのは相手の軍人さんも同じだから、精神論で勝敗はひっくり返らないよ。

宇津井健とか高島忠夫とか天地茂とか丹波哲郎とかが若手でバンバン出てくるのは、今見ると面白いかも。


【銭】
シネマヴェーラの夜間会員割引。一般1300円から400円引きで900円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
明治天皇と日露大戦争@ぴあ映画生活

fjk78dead at 23:47|個別記事コメ(0)トラバ(0)

2017年03月08日

『天国はどこだ』『群盗南蛮船』『貸間あり』『江戸の悪太郎』シネマヴェーラ二本立て×2レビュー

特集上映「新東宝のディープな世界」<『天国はどこだ』『群盗南蛮船』
「名脇役列伝杵臆崟蕷瓢劼任瓦兇い泙后廖磧愨澳屬△蝓戞惺掌佑琉太郎』
どれも旧作で、どれも初見。

◆『天国はどこだ』
五つ星評価で【★★★★悩む木村功、輝く津島恵子、善人なのに得体のしれない沼田曜一、そして金やん】
暴力団に生活を握られている部落の村。新任医師の沼田曜一は保育園の津島恵子とともに生活を改善しようと努力するが、なかなか難しい。そこに部落出身の津島恵子の恋人、木村功が刑務所から出所してくる。木村功は暴力団と拮抗しながら村の人々を守るが、暴力団の罠に嵌って暴力事件を起こして村の信用を失墜させてしまう。

若くて無鉄砲でケンカっ早くて子供の人気者のヤクザを木村功が好演。
ヤクザ稼業から足を洗い、カタギになるのだが、
実入りが少なくなり子供たちを豪遊させられなくなった彼を
子供たちが見限っていくという設定がリアルにイヤらしくて泣ける。
役名が「ケンさん」。
ちなみに高倉健こと健さんが初めての任侠映画に出るのは、
この映画の7年後だから役名については単なる偶然である。

映画のヒロイン津島恵子が美しい。松雪泰子っぽい。

沼田曜一、いい人っぽく見えない。何か企んでそう。
まあでも、目に輝きのない小金治と言えば小金治っぽいかもしれん。

若かりし日の金やんが特別出演で出てくる。国鉄スワローズのピッチャーだそうである。

木村功と揉めるヤクザのチンピラに西村晃。チンピラが板に付いていて、この人がこの後、水戸黄門になろうとは誰も思わんかったよなあ。

ヤクザの組長に加藤嘉。強欲でカリスマ力を持つオールバックの加藤嘉が一瞬も瞬きしないで怖い。


◆『群盗南蛮船 ぎやまんの宿』
五つ星評価で【★★★尾上菊五郎一座総出演……は売りではないと思うのだが。少なくとも今は】
最近、上映されると足を運ぶ稲垣浩監督作品。
基本的にダイナミックな娯楽作品ばっかでいいんですわ。
で、監督名だけで見に来た。
こっちが目当てだったけど『天国はどこだ』の方が面白かった。
歌舞伎の尾上菊五郎一座総出演らしい。
DNAのせいか、みな、ひょろうんとした瓜実顔っぽい。
江戸時代っぽい顔ではある。
主役の尾上梅幸が良くない。二枚目の役だが二枚目に見えない。演技の癖が強くて単に不真面目な役に見えて、女が惚れる男に見えない。これは役者の責任。
その主人公を支えるの尾上松緑も良くない。女にもてたがりで大酒飲みの自分知らず。男から見てもモテない事が分かる奴。こいつは好きになれない。これは脚本の責任。
後半、唐突に入る海賊のダンスはミュージカル風だが、
江戸時代が舞台の映画に馴染んでいない。

現代的な顔立ちの久我美子に惹かれるが、古風な顔立ちの花井蘭子の方が主役のせんである。そんなに強く魅力を感じないのは私が今の人だからだろう。1950年の作品。


◆『貸間あり』
五つ星評価で【★★★TVっぽい】
川島雄三監督、フランキー堺主演の有名な軽喜劇。
何だかスピディーでTVっぽいけどバタバタしてて、そんなに好みじゃない。
立ちション好きなのか川島?


◆『江戸の悪太郎』
五つ星評価で【★★★★明朗快活な泰然自若時代劇】
大友柳太朗の貧乏浪人が素行の悪い占い師をとっちめる。
子供に男装しながらも全く女の子丸出し状態の大川恵子が可愛い。


【銭】
各二本立てプログラム、シネマヴェーラの会員割引一般1500円から400円引きで1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
群盗南蛮船 ぎやまんの宿@ぴあ映画生活
貸間あり@ぴあ映画生活
江戸の悪太郎〈1959年〉@ぴあ映画生活

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2017年03月06日

『日本と再生』『I am Your Father』『Who Killed Idol?』『ザ・スライドショーがやって来る!』を4本まとめてレビュー

近近に見たドキュメンタリーを4本並べてレビュー。

◆『日本と再生』ユーロスペース1
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▲荘厳
五つ星評価で【★★★★あれ、あの続きやん】
見るまで知らなかったけどあの傑作『日本と原発 4年後』の続きの映画だった。
前作も用意周到に、かつ、分かりやすく、「何故、日本に原発がいらないのか」をネチネチと説明しきったのだが、今回は「原発をやめて自然エネルギーに変えるメリット」を洗脳まがいにプロパガンダする(褒めてる)。
洗脳、かつ、プロパガンダで間違いない。ただ、多分、ここで言われている事の方が、自分達の保身と既得権益を手放したくないが為に国の舵取りを誤っている政治家屋さんたちより正しいのだ。正しい事なら洗脳ANDプロパガンダでも悪くない。
困ったもんだ、既得権益。
映画の中で、自然エネルギーのデメリットに関する部分を殊更、小さく取り扱っているとは思うが、が、が、が、それにしてもメリットの方が大きいだろう。それは世界各国での自然エネルギーへの変換のサクセス・ストーリーが物語っている。仮に、これでもダメだというなら、何故ダメかを為政者側がちゃんと説明すべきだ。

ちなみに今でも続編が作られ続けている「仮面ライダー」は風力をエネルギーとする自然エネルギーヒーローである。もっともその風車を回転させる為に使っていたバイクはごくごく普通の化石燃料燃焼型のバイクであったが。


◆『I am Your Father』HTC渋谷3
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▲デビッド。
五つ星評価で【★★★デビッド・プラウズ伝】
『スター・ウォーズ』でダース・ベイダーを演じたものの(声は別人)、今ではルーカス・フィルムと疎遠になり、公式イベントにも大役なのに呼んでもらえないデビッド・プラウズの伝記映画。
気持ちいいのは撮影者が撮影対象に持っているリスペクトが伝わってくるからだろう。
それでいて、対象者を甘えさせてはいない。バランス感覚がいいのだろう。

映画は撮影対象とルーカス・フィルムのわだかまりを作ったと言われる事件の真相を暴く。もちろん、これたけが全ての原因ではないかもしれないが、この一例だけでも解明したのはとてもいい事だ。一事が万事で色眼鏡をかけられ、他の事も冤罪のように誤解を受けているかもしれない(その責任の全てが会社側にあるとは思わないが)。

デビッド・プラウズのボディービル仲間としてTVドラマ「超人ハルク」で変身後のハルクを演じていたルー・フェリグノが出ていたのには驚いた。


◆『Who Killed Idol?』テアトル新宿
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▲目が死んでる二人。
五つ星評価で【★★★可哀想な彼女たち、そして真相があまり明確にならない映画】
『Bis誕生の詩』の姉妹編映画。
アイドルグループの選抜合宿で新生Bisのメンバー選出が行われるまでが姉妹作品の内容。選ばれた後、落選した彼女たちに出された「ライバル・ユニット」への参加という御褒美と、その御褒美が大人の人間関係によって壊れてしまい、ユニット存続不可になるまでが今作。
アイドル映画としてとてもよい熱量を持っている。
女の子は可愛く撮れている。
「のび太」の仇名を持つ女の子は「すげーブス」という認識だったが、
ライブでは可愛く思えるようになってた。つまり、磨けてたのだ。
アイドルではないが、マネージャーの山下百恵の普通っぽい所がいい。

映画としてはいろいろ問題があって、
前作のオーディション、今作のユニット再構成みたいな事を延々とやっているのにも関わらず、女の子の顔や名前が最後まで一致しなかった。それは芸能物でありながら、各人の個性をアピールしたり、まとめたり、ダメ押ししたり、みたいな配慮が薄かったのではないか。
チラシでは解散の内幕が映画で全部明らかになるような勢いで書いてあるが、実際は藪の中でよう分からん。

”蕕吋罐縫奪硲咤蕋咾ライブで勝ちユニットBiSの楽曲を無断使用した事
■咤蕋單括責任者の過去の罪状についてBiS統括責任者が知らず仁義を欠いた。

この二点だと言われているが、芸能界と接点がないから,皚△眤腓靴浸に思えない。単にSiSを解散させるためにダダをこねて「業界のしきたりがどうのこうの」「こんな奴に付いていっちゃダメだ」など無理強いしている風にしか見えない。その癖そんな事を言っているBiS側が人手が足りないからと解散させたSiSの統括責任者を雑用に使っている。斬るなら斬れよ。そこを斬らずにSiSだけ解散とか単に女の子たちに対して手の平を返したようにしか見えない。
BiS物はこれで3本目だが、どれをとっても過酷な目に会う女の子に対して、取り扱うスタッフに、それを強いるだけの強い覚悟を感じられない。そんな物ない。業界は女の子を騙して笑って生きていくのだ。そういうならまあ、そこに飛び込む女の子たちは不憫だが構造的にダメなのかもしれない。


◆『ザ・スライドショーがやって来る!』新宿ピカデリー4
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▲ロツクンロール・スライダーズ
五つ星評価で【★★★ネタより理屈なのはよくない】
みうらじゅんといとうせいこうの「ザ・スライドショー」の内幕暴露。
みうらじゅんやいとうせいこうサイドから見て、どういう理屈で、
どういう風にショーが作られているかを解説する。
成り立ちや成り行きを一度まとめておきたかったのかもしれないが、
それは日記に書けばいい事であって、
公に発表されても、それを他人が使える訳でもないし、どないすんねん。

個人的には単にネタをドッサリ積んでもらった方が面白かった。
ただ、もう全てのスライドショーを渡り歩き、
今までの全てのスライドは見てるから、ネタその物に興味はない、
という人だらけだったら、この構成でいいのかもしれない。


【銭】
『日本と再生』:ユーロスペース会員割引1200円。
『I am Your Father』:未体験ゾーンの映画たち2017前回入場割引1100円。
『Who Killed Idol?』:テアトル会員割引1300円。
『ザ・スライドショーがやって来る!』:番組特別料金1800円。


▼作品詳細などはこちらでいいかな
日本と再生 光と風のギガワット作戦@ぴあ映画生活
I AM YOUR FATHER/アイ・アム・ユア・ファーザー@ぴあ映画生活
WHO KiLLED IDOL? −SiS消滅の詩−@ぴあ映画生活
みうらじゅん&いとうせいこう 20th anniversary ザ・スライドショーがやって来る!「レジェンド仲良し」の秘密@ぴあ映画生活
▼関連記事。
日本と原発 4年後@死屍累々映画日記
BiSキャノンボール2014@死屍累々映画日記
BiS誕生の詩@死屍累々映画日記
エルストリー1976@死屍累々映画日記


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2017年03月02日

『虐殺器官』を池袋ヒューマックスシネマズ5で観て、アレを思い出さずにはいられないのは私だけ?ふじき★★(ネタバレあり)

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▲これが記事中に書いた思いだせなかった主人公の顔。

五つ星評価で【★★驚くべき奇想だが展開の地味さからか話はダレている】
原作小説未読。だから、原作がどれほど優れているかという観点からは語れない。
「虐殺を発生させるメカニズム」については、
そういう事を考えるのは実に奇想ではないかと思うが、
それが奇想に見えるように上手く映像化されていないと思う。
「なんで?なんで?なんでそんな事が?」という畳み込みが足りない。
安易に人を殺す描写だけ鮮明でも、それは話の溝を決して埋めはしない。

感情にフィルターを付けさせられている特異な人物が主人公であるが、主人公は人並に葛藤する。葛藤はするが、葛藤の際にあった感情は整理され、冷静に結論を得る。
「虐殺」を手中に収めた異物、ジョン・ポール、この人物と主人公を対話させるが、どちらが狂っているという強い違和感を見出せなかった。概して二人とも冷静だ。
ここはどちらかが狂っており、どちらかが狂っていないという差異を見たかった。どちらにしても最終的な結論は「狂ってない者も狂っている」なのだから。

今回のアニメの絵が好きでないというのもあるが、キャラが立っていない。
主人公と同僚とジョン・ポールくらいは
パッとビジュアルを思いだせるようにしないと失敗だろう
(見て三日も経っていないのにもう思いだせなくなっている)。

そして、虐殺に関する、あの概念。
アレはどう見ても「モンティ・パイソンの史上最高のギャグ」
が引き金になって生み出されたに違いない。
であるなら、お手本があるのだからそんなに奇想でもないか。
じゃあ、お手本が分からなくなるくらいの加工か、
お手本が気にならないくらいのディテールの突き詰めみたいなのを見たかった。


【銭】
1800円の入場料金に対して、1500円の前売券を事前に買いそびれてしまったので、チケット屋を物色して、額面料金1300円のヒューマックス系映画館共通入場券を1500円で購入して見た。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
虐殺器官@ぴあ映画生活
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虐殺器官@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

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2017年03月01日

『脱獄者』を神保町シアターで観て、丹波哲郎は昔から丹波哲郎ふじき★★

五つ星評価で【★★夢うつつでした】
特集「あの時の刑事」から1プログラム。
1967年のモノクロ映画。初見。

丹波哲郎刑事が生き別れの弟に会うと、ヤクザになっていた。
何となく遺伝子的に兄弟っぽさが希薄。
丹波哲郎の風貌って独特だからか。
ほどなく丹波哲郎はヤクザの罠に嵌り無実の罪で投獄。
刑事が投獄されるとひどい目に会うのだが、
そんな目に会っても何となく同情できないのは丹波哲郎って善人感が乏しいからだろう。
超善悪人間で、自分がルールブックで全て裁きそう。
それは野生の掟と一緒だから、風向きが変わって
自分がそういう目に会ってもしょうがない様に見えてしまう。

丹波哲郎に捕まってない受刑者の
「ここではみんな同じ最低だから、そんなリンチはやめろ」というのが至極人間的。
多分、丹波哲郎はこの受刑者に人間力で劣ると思う。
でも、その人間でいられない所が丹波哲郎の魅力なのだと思う。

人間以上かもしれない。人間以下かもしれない。
何にせよ、並みの人間ではない。それが丹波哲郎の魅力、そう考える。


なので、そんな人間以下(今回は)の丹波哲郎に感情移入は出来ず、
まあ、やりたい事をやれよと見ていた。
脱獄して、なし崩し的にヤクザに喧嘩ふっかけて大団円。
うんまあ、そんなもんだろう。

どれ見ても変わらない丹波哲郎だが、
同じくらい加藤嘉も変わらない。
今回の加藤嘉もいつも同様、目をウルウルさせている。
それでこそ加藤嘉だ。


【銭】
神保町シアター正規入場料金1200円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
脱獄者@ぴあ映画生活

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2017年02月28日

『劇場版ソードアート・オンライン オーディナル・スケール』をシネ・リーブル池袋1で観て、あっうまいじゃんふじき★★★(ネタバレあり)

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▲絵は後から入れる予定→予定完遂。

五つ星評価で【★★★宮崎駿と対照的】
原作小説、TVアニメ未読未鑑賞。いつもの如く一見さん鑑賞である。

冒頭、今までの『ソードアート・オンライン』の粗筋を展開してくれるのは助かる。
仮想現実ゲーム「ソードアート・オンライン」に対比される新ゲーム、
拡張現実ゲーム「オーディナル・スケール」。
まあ、とっても単純に言うとダンジョンのある「ポケモンGO」である。
この現実と打ち合って負けない素早いアイデアは良いなあ。

仮想現実の世界に捕らわれてゲームでの死は現実の死に繋がる、という世界観から
『アクセル・ワールド』というアニメを思い出した。
こちらは、仮想現実の世界に一斉にログインできなくなる事象の発生と
ログアウト時にログイン中の記憶を失ってしまうという障害に立ち向かう集団の物語だ。
表裏一体な感じの同質性だなあ、と思ったら、
あにはからんや同じ原作者(川原礫)の作品なのだった。

『アクセル・ワールド』がバリバリの萌えキャラばかりなのに比べて、『ソードアート・オンライン』は比較的、現実に根差したというか、地味キャラばかりである。あまり突出していない方がリアルかもしれないし、アバターと現実の相違がありすぎるのはやはり青少年の恋愛も絡む物語なので、多少の嘘になるにしても、規格外のブサイクは除外したのだろう。本来は主人公なんかは暗いデブで、一般婦女子からは嫌われるタイプにする方がよりリアルだと思うけどいたたまれない。女性キャラも全員ネカマなんてのもありそうだけど、それもいたたまれない。そこまでしてリアルにこだわる必要もない。
とは言え、キャラクター造形は強い「萌え」寄りではないが、少年マンガと少女マンガのハイブリット的な感性で描かれている。少年マンガ特有の極端にデフォルメされたキャラクターはいない。それは作品にリアルな安定感を持たせているが、同時にリアルな枷で縛られているようにも見えてしまう。この登場人物の日常生活でのアニメート(動かし方)が妙にぎこちなく下手なのと合わせてそこはマイナスであるとハッキリ言っておこう(ちなみにゲーム世界内でプレイしている最中のアニメートは何の問題もない)。
お話の面白さを捨てても、一つ一つのアニメート(動き)にヒステリックなこだわりを見せる宮崎駿とはここが正反対だ。勿論、話と動きの両方が揃っていた方がいいのだが、どちらか一つしか優先できないのなら、「劇」映画であるのだから私は話を優先してほしい。そういう物が見たい。

この辺からネタバレするっす

今回の劇場版で、事件を起こした者がやりたかった企みについては中々よく考えられている。そして、その計画を遂行する者のメンタリティーも実に「らしい」。そして、その企みが実行されることによる現実世界での弊害などもよく考えられている。人間が人間として成立する為には、記憶は欠かせない要素なのだ。

ラスト、開発者の博士は新たなシステムへの扉を開かれる。
その名は「ラース」。
「ランス」だったら、昔の名高きエロゲーだ。それはそれで楽しいかもしれん。博士の専門分野がAI(人工知能)で、余技としてロボット工学にも精通しているというのがヤバい。アトムみたいな高性能のダッチワイフが作れてしまうじゃん。
で、「ランス」でなく、「ラース」な訳だが、「ラース」で思いつく映画と言ったら『ラースとその彼女』しかない。みんなが気に掛けてる好青年のラースが連れてきた彼女は高性能ダッチワイフだったというオタクには痛いコメディー。「ラース」というゲームが仮想現実でなく、拡張現実で展開するなら、自分以外のプレイヤーには「ラースの彼女」達が相手をするのかもしれない。そこに「性」が展開するゆとりがあるなら、これを国の主要輸出品として企画しても充分ペイするのではないだろうか。


【銭】
テアトルの会員割引+曜日割引で1000円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
劇場版 ソードアート・オンライン −オーディナル・スケール−@ぴあ映画生活
▼関連記事。
アクセル・ワールド@死屍累々映画日記

fjk78dead at 02:02|個別記事コメ(2)トラバ(3)

2017年02月25日

『或る剣豪の生涯』『荒木又右衛門 決闘鍵屋の辻』を新文芸坐で観て、世界の三船かっけーふじき★★★★,★★

特集上映「没後二十年 三船敏郎 中村錦之助 勝新太郎」の1プログラム。

◆『或る剣豪の生涯』
五つ星評価で【★★★★心が綺麗なのに報われない奴には弱いよ】
多分、二回目。
三船敏郎をシラノ・ド・ベルジュラックに設定しながら、
舞台は天下分け目の関ケ原というビックリ変化球。

何でも得意だけど、恋だけは思うようにいかないシラノって
コンプレックスの強いオタクとしてこんなに親近感の湧く役ってない。

ロマンチックな恋の詩をそらんじる三船はユーモラス。
外見は野人だけど、心は繊細という役を大いに楽しんでいる。
一部セリフが長くて冗長なのは三船の責任ではないだろう。

逆に外見は美麗衆目だが、頭の中はつまんないという美男子に宝田明。
しゅんとしてたんだなあ。谷原章介っぽい。

綺麗なベベを着て乞食する七重(淡路恵子)が顔立ちは好みじゃないけど、
犬とか猫とかと同じレベルで三船になついてる感じがかーいかった。
ロクサーヌの司葉子よりこっちの子の方が心を許せる感じ。
もうちょっと出番を増やしてあげたかった。

天本英世が最初に騒ぎを起こす徳川武士の中にいるらしいのだが、よく分からなかったのが残念。


◆『荒木又右衛門 決闘鍵屋の辻』
五つ星評価で【★★リアル時代劇】
初見。
講談で有名な(らしい)荒木又右衛門の敵討ちをひたすらリアルに描く。
仇討の緊迫さはものごっついのだが、
仇を待つ時間が緊迫溢れる演出を施されながらジリジリと果てしなく長い。
キツかった。


【銭】
新文芸坐の会員割引250円減の1050円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
或る剣豪の生涯@ぴあ映画生活
荒木又右衛門 決闘鍵屋の辻@ぴあ映画生活

fjk78dead at 01:24|個別記事コメ(0)トラバ(0)

2017年02月24日

『ホワイトリリー』を新宿武蔵野館3で観て、不快だけど強烈だふじき★★★

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▲おかめと天狗のキスの後ろに現われる般若。このあと激おこ!

五つ星評価で【★★★不快を通り越せるか越せないか】
映画を見るにあたって、人が絶望に沈んでいるとか、苦痛を強いられている様子とかを延々と見せられるのはキツい。サディストではないし、マゾヒストでもないので、そういうの全開でずっと泣き叫ばれるのは苦手。ごくごく一般的な感性だと思う。町中で子供が泣いているのも不快だしね。そう、とても不快な映画なのだ。
なので、映画の冒頭から終端まで、のべつまくなく顔が苦痛に歪んでいるこの映画はきつい。おで根性がないからレズ映画なら、ソフトなレズ映画が見たかったなあ。ホワホワ、プリンプリン、ウキウキ感、高そうな奴。

この映画のレズシーンは真逆。修羅の道的なレズシーンである。
主役の飛鳥凛と、彼女に君臨する非道な女王・山口香緒里。
オカメと般若のお面を付けてでもいるよう。
般若に支配されながら般若を愛する深情けのオカメが可哀想。
そこに乱入する若い男・町井祥真。これは天狗面だろう。
それぞれの微細な思惑はありながら、それぞれの基本的な感情トーンは変わらないので、
各自が般若、オカメ、天狗の面を付けたまま演じても成立しそうだ。
それはとても異常な光景なのだが、見てみたい気にもする。

しかし、主役の女性二人がとても「昭和的」に撮影されている。
場を支配する女王的な位置付けの山口香緒里はそれでもいいが、
若者なのに昭和っぽく、村の青年館で夜這いとかかけられていそうな
飛鳥凛の垢抜けなさってどうなんだろう。
説得力があるのだけど、良くも悪くも重く見える子だ(少なくともこの映画の中では)。

あと百合の花の中で一戦というレズシーンは、ちょっとその物すぎて引く。
その真逆で薔薇の花の中で男同士のホモシーンがあっても同じように引くだろう。
あまりにもあからさまな意味のグラフィック化って何の意味があるのだろう?

「不快」だったり「昭和的」だったりがマイナス要素としてぐんぐんポイントを上げてくるのだけど、メインの感情のぶつかり合いが御座なりになっていず、ちゃんと筋が通っているので、全体としてそれが「強烈」に昇華されていて、単なる失敗作には終わっていない。うん、でも、きゃははは、きゃっ、気持ちいい〜、あはん、あはん、みたいなレズ映画が見たいってのには逆らえないな。レズ映画に人生が付いてくるのは重い。もしかしたら、ロマンポルノ枠じゃなかっらOKだったのかもしれない。


【銭】
チケット屋で劇場鑑賞が6回可能である武蔵野興行の株主優待券を4500円でGET。うち1回分で鑑賞(3枚目)。

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ホワイトリリー@ぴあ映画生活

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2017年02月23日

『刑事物語 小さな目撃者』を神保町シアターで観て、昔が面白いふじき★★

五つ星評価で【★★54分の中篇だが、ストーリーでビックリできないのがちょっと(当時の流行風俗とか見る分には面白い)】
特集「あの時の刑事」から1プログラム。
1960年のモノクロ映画。もちろん初見。

映画に出演している役者で知っているのは益田喜頓くらい。
これが年配の叩き上げ刑事。
息子が本庁の刑事。
昔、少年サンデーで連載していた「親子刑事」みたいな設定だが、
親父がノンキャリアで、息子がキャリアと言うのは『踊る大捜査線』っぽくもある。
いやまあ、親子だからってだけでなく、みんな仲良く捜査してますけどね、この頃は。

その喜頓親子の所に倉庫番夫婦が殺害された強盗殺人が持ち込まれる。
被害者の一人息子はまだ小さくて事件について語れない。
喜頓刑事は子供をあやしながら捜査に乗り込むのだった。
ラスト子供の発言で容疑が急遽固まるのは、まあ、見えてるけどいいだろう。

容疑者(仲間割れで殺された被害者)の手帳から競馬場に張込を掛ける喜頓。
共犯者の顔も分からず、闇雲にかける徒労としか思えない張込である。喜頓が言う。
「だが、私はダメだと分かっても、ずっとこのやり方でやってきたんですよ」
99%無駄と分かっても、残りの1%に掛ける刑事魂が泣ける。

などという本筋とは無関係に面白かったところ。
・冒頭、ホテル聚楽のネオン。いつからあるか知らないけど何か凄い。
・子供が常時付けてるのが七色仮面のお面とマント。
 マントは七色仮面のロゴが入ったマーチャン・ダイジング商品。
 今では知る人ぞ知るヒーローだが、1960年にTV公開されて
 月光仮面と人気を二分する作品だったらしい。
 ちなみに七色仮面は東映、この映画は日活なので、系列頼りの起用ではない。
 それだけ違和感なく流行っていたという事だろう。
・ラスト、喜頓と子供との別れ。子供を迎えに来た祖母が使っていたのが蒸気機関車。
 そうだよなあ。1970年くらいまでは実稼働していたものな。
・脚本が昭和ガメラの高橋二三。大映の人というイメージだが日活でも書いてるらしい。
 ガメラの5年前の映画である。


【銭】
神保町シアターポイント5回分無料入場。

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刑事物語 小さな目撃者@ぴあ映画生活

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2017年02月20日

『こんぷれっくす×コンプレックス』をトリウッドで観て、正しく戸惑ったよふじき★★★

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▲訥々すぎる二人

五つ星評価で【★★★腋毛と女の子という題材は押さえとかんといかんかなと足を運んだ。えーと、うん、まあ、そうだねえ。良くも悪くも真っ当だけど、踏み外してもらいたかった気もする】
女の子と毛という題材では松井大悟監督が『スイートプールサイド』で撮ってるので、同題材かと思ったが、あっちははっきり思春期のエロ。生えてる生えてないが男女逆で、思春期の男の子が女の子の毛に対して狂うほどフェチを募らせていく。うん、それはそれで清々しいんだけどエロ。こっちは女性監督目線なので女の子自身の発毛に注視は少なげな事もあって一般的な対男性顧客に掘り下げたエロよりも「そこを掘り下げるのか」というニュアンスの機微を見る映画になった。

題材は「腋毛」だけど、その「腋毛」を真ん中においてやりとりする男女の会話の初々しさは極めて少女マンガ的である。二人の間で語られる題材は「肉体の一部」なのだが、大事なのはそこでやりとりされる一喜一憂、この表現を細かく写実的に掬い取るのが少女マンガ的(女性的)だ。そして、彼女の対象に対する接し方は盲目的に突っ走る事はなく、案外冷静だ。
少年マンガ(男性的)は違う。エロならエロで心のやり取りとかはすっ飛ばして一直線だ。ためらう事よりも関係性を先に進める事の方が大事なのだ。

なので、この物語の中の主人公の彼女は自分の関心に自覚的でありながら、それを楯に取って男の子を暴力的に一方的に好いたりはしない。それは女の子がスイーツに関心を向けるのと同じくらいの好奇心なのではないか。スイーツは好きでも、好きが色々ある中の一個である。
なのに、男の子の方は、「自分の身体に興味がある=自分の心にも興味がある」、泣きたいくらい全力で突っ走ろうとする。可愛いけど脱輪する事が分かってる電車を見てるみたいで切ない(それは私が野郎だから)。

プレスコ方式(声の先取り)で取った朴訥な少年少女のぎこちない発声が、逆にエロくて可愛い。それは私が野郎だから、エロく考えたい時は全力でエロく考えるから。
難儀やなあ、野郎って。
そういう難儀な野郎の第一歩勘違いとして、男の子には女の子の発毛した脇を5時間くらい「ねぶる」とかさせてあげたい。させてあげた時点で、話は終わってしまうけど。

主役の男の子女の子は朴訥なのをオーディションで浚ってきた風な事を監督が舞台挨拶で言っていて、その期待を裏切らない、いい意味での訥々とした声だった。
三人目の中学生は春名風花、あのツイッターで物凄く正しい事を言うハルカゼちゃんじゃん。主人公に対比される普通の女の子役を凄く安定感がある声で演じている。プロだからな、この子は。

監督が舞台挨拶で、新海監督が映画を見に来て褒めたけど、それが自分が思ったような大騒ぎの動員には結びつかなかったと言っていたが、私か最初にトリウッドで新海監督の『星のこえ』を見た時も割りかし入りはポツポツだった訳なので最初はそういうもんじゃないかしら。

あれか、新海監督みたいに宇宙で行くか。
「腋毛×宇宙」
あー、まったくわかんねー。


【銭】
番組価格900円均一。

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スイートプールサイド@死屍累々映画日記

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2017年02月18日

『青鬼 THE ANIMATION』を東宝シネマズ新宿1で再見して、見るべき部分がラストに結集だふじき★★★

五つ星評価で【★★★ラスト5分を再確認】
基本的に、大した作品ではない。それは覆されなかった。
でも、引っかかる物があってもう一回見に行った。

何で、こう退屈なのだろうか。
惨劇が始まるまでが長い。ラストの伏線回収のために餌をまき散らしてる状態だが、民研の会話のみで行われるこのパートがキャラクターの説明も兼ねるためか、冗長でダイナミックさに欠ける。話してるだけだから、よっぽど特殊な演出をしない限りダイナミックさは生まれようもないのだが、もう、ただひたすら平坦。民研のキャラ5人はそれぞれに類型的でつまらないのだが、彼らと対をなす正体不明の三年生・立花が正体不明で接点もないのにただ嫌われているという理不尽。

青鬼の見た目はゲーム仕様まんま(ゲームやっとらへんけど)。
青鬼の見た目より、血のギミック演出等をしっかりしてる感じ。
ある意味「死」に対して、とても公平なのだが、惨殺シーンは殺される側が誰であるかに関わらず、非感情的に物のように殺す。殺す側の論理に従って殺していると言っていいだろう。
それはとてもリアルである。ただ、殺される側視点で考えると、会話シーンで不必要に濃いキャラの関係性をうたっていたにもかかわらず、誰が殺されても「誰かが殺された」という風にしか認識しないよう話を作りこんでしまったのは失敗に違いない。
「あの誰々君が好きだった誰々さんが殺された」というロジックは全く採用されず、「ともかく殺されてるのは誰々さんで、次は自分かもしれない」という恐怖心のみで全員が行動してしまう。リアルではあるけど、みんな青鬼以上にゆるふわで鬼畜じゃないか?

そして怒涛のように一気に流れ落ちるエンディング。これがやはり気持ちいい。
至高の絶望感が浸れてしまってたまらない。

割とどうでもいいゲーム「青鬼」を使って、元のゲームとは異なる世界観を「こっちの方が上等だろう」と叩き付けたヤンチャ振りも元がグダグダだから全然良いと思う(『Wの悲劇』かよ!)。


【銭】
番組特別価格1200円均一。

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青鬼 THE ANIMATION@ぴあ映画生活
▼関連記事。
青鬼@死屍累々映画日記
青鬼ver2.0@死屍累々映画日記
青鬼 THE ANIMATION(一回目)@死屍累々映画日記

PS 東宝さんがシネコンの全力をあげて推してるのはわかるけど、
 「青鬼」のお客に「La La Land」の予告を見せなくてもいいんじゃないかと思う。

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2017年02月14日

『黒執事 Book of the Atlantice』『破門 ふたりのヤクビョーガミ』をmovix亀有4,1で観て、どちらもおもろいやんふじき★★★,★★★

◆『黒執事 Book of the Atlantice』
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▲そんなんバカにしたもんでもないで。
五つ星評価で【★★★おっ意外と面白いじゃん】
原作未読。
予告編を見て、少女マンガ調の美形キャラが山ほど出てきてポーズ取るような、いわばニチアサのホスト男優いっぱいいっぱいの状態にちょっと辟易してたんだが、実際に本編を見るとそんなに不必要に美形がボコボコ出てくる訳でもなく(と言うか老齢以外の不細工はいない世界なのだが)見所もあって、そこそこ面白かったりした。
ただ顔見せで出てる感の強いWチャールズ(女王付き)とドルイット子爵(医者)なんかはいらんメンツだろう。美形悪役を隠すならイケメンの中という事でストーリー上の弾幕変わりに連れてこられてるのかもしれないが最終的なフォローも薄いし、やっぱいらんのじゃないかなー。

タイタニックにゾンビと黒執事と死神の揉め事を突っ込んだというコンセプトだが、ゾンビが話のあちこちでいつもウロウロしてるのはけっこう邪魔。確かにゾンビってモブ群衆その物で、いつでもどこでもウロウロしててしょうがない存在なのだが、場面場面で制圧してゼロクリアとかしてしまえばいいのに。

人を越える存在の悪魔(=黒執事)と同レベルの死神を複数連れてきてしまったので、ある意味、セバスチャン(=悪魔=黒執事)の優位性は頭打ちになった。だからこそ、セバスチャンが相手に記憶を読み取られるという事態にもなるし、あの記憶の描写はなくても成り立つがなかなか親切でいい出し物だった。ただ、それでも最後に一番の優位性を示すのは主人公であるセバスチャンでないといけないのではないか。そこはちょっと薄めだったと思う。ちょっと登場人物を多くし過ぎて話のバランスを失ってしまったのだろう。

話の中ではリズのエピソードが一番グッと来た。
誰もが自分にありすぎる物を嫌悪し、自分を変えたがっている。
でも、他人に見せたくない自分を晒してでも
その人を失う訳にはいかないというのは、実は恥ずかしいくらい「純愛」で、
そういうのをこういういかれた話の中心に「ドボン」と投入されるのはたまらない。
逆にその「純愛」の対極が赤髪の死神で、あーゆー五月蠅いのが跳梁跋扈してるから
リズの「純愛」が生きるのかもしれない。

葬儀屋もなかなか。抜け目のない感じの演技がすんげー声優さん上手い。

主人公サイドから見て、今回の劇場版は「引き分け」ないしは「負け」でしかない状況だが(散々苦労した挙句、首謀者を捕まえられず、ほうほうの体で辛うじて生き延びた)、シエルとリズの関係性が強まったラストを見るのは観客として全く悪くない。


◆『破門 ふたりのヤクビョーガミ』
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▲相変わらずジャニさんの映画の写真は少ない。北川景子単体の写真すらようけない。
五つ星評価で【★★★ノリ】
冷静に考えると、同日鑑賞の『黒執事』同様、これも主人公二人が詐欺師にヒドイ目に会わされて、ほうほうの体で帰ってきて、元から持っていた物を剥奪されたりもする、どちらかと言うと負け試合な話だ。その詐欺も大したコン・ゲームが展開される訳でもないのだ。それでも面白いのは『黒執事』同様、勝ち負け以外でグータラビンボー兄ちゃんの成長が見えたり、イケイケヤクザの不撓不屈が見えたり、その辺が負けムードを取り払っているからだ。そしてノリがいい。テンポがいい。すーっと進む。これが大事。

主演の二人は佐々木蔵之介と関ジャニ∞の横山裕。
横山裕なんか等身大でいつも通りだろうけど、
佐々木蔵之介はビンビンにヤクザで思ったより似あう。
いや、本当、演技がいいんだと思いますわ。

出番が少ない中、いい空気だしてるのが北川景子とキムラ緑子。これ、普通の人の役だからかな。
國村隼(ペルグリン國村(笑))、木下ほうかなんていつも通りヤクザだものなあ。
宇崎竜童なんてゴジラと戦った経歴引っ提げて今回はヤクザ。抑えみたいな役だったけど、ゴジラとタイマン張ったなんて経歴そうそう持ってないから、、、北川景子がセーラーマーズのコスプレで宇崎竜童に捕まってヒロポンとか打たれながらガンガンやられちゃうなんてムービーを涙を流しながら見たい気がする。それで借金で固められた橋本マナミとレズのAV撮らされたり。あー闇の連想が止まらん。その頃、橋本功はドッグフードの材料としてその一生を終えました、見たいな。

あっ、一見「清楚」にしか見えない佐々木蔵之介の内縁の妻役、中村ゆりは案外背中にもんもんとかしょってそう(はないにしても昔レディースの総長だった過去くらい持ってそう)。

橋本功は別に問題はないけどいつも通りだ。『家族はつらいよ』と何ら変わらない。サングラスかけてるくらいの違いだ。西田敏行でも全然OKな気がする。


【銭】
『黒執事 Book of the Atlantice』:新聞屋系のロハ券もらった。
『破門 ふたりのヤクビョーガミ』:新聞屋系のロハ券もらった。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
黒執事 Book of the Atlantice@ぴあ映画生活
破門 ふたりのヤクビョーガミ@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
黒執事 Book of the Atlantice@ペパーミントの魔術師
黒執事 Book of the Atlantice@beatitude
破門 ふたりのヤクビョーガミ@ペパーミントの魔術師
破門 ふたりのヤクビョーガミ@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
▼関連記事。
黒執事 実写版@死屍累々映画日記
黒執事 Book of Murder 上巻@死屍累々映画日記
黒執事 Book of Murder 下巻@死屍累々映画日記

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2017年02月13日

『アラバマ物語』をトーホーシネマズ日本橋3で、『特別機動捜査隊』を神保町シアターで観て、超絶とアレレふじき★★★★★,★★

同日鑑賞映画を2本並べてレビュー。

◆『アラバマ物語』
五つ星評価で【★★★★★うおおおおお。映画史上の名作と言うからには毎回これくらい面白いのを持ってきてもらいたい】
旧作なれど初見。
グレゴリー・ペックのお父さん弁護士が息子と娘に黒人弁護の裁判を通じて、自分の仕事を背中で語る。まあ、なんつーか、傑作と言って間違いない。
映画は語る。正義は理想であるが、常に執行されるとは限らない。
それでも、前を向いて正義の執行を務めようとするペックの雄々しさよ。
劇中の人物に苦々しく語らせる。
「それはとても大変な事なのだけど、誰かがやらなければいけない事」をペックがやる。
そして、それをあざ笑うかのように降りかかる法律的な正義が全てではない事件の勃発。
その事件の中で、人道的な正義を貫く事を決意するペック。
これは難しい選択で、黒人裁判で黒人を迫害する立場にいる者達も、
彼等の中では彼等なりに人道的に正義を貫いている筈なのだ。
全ての条件に合う正義はないのかもしれないが、
一つ一つ納得しながら、納得させながら歩く
ペックと子供たちの姿はとても正しくてよかった(最近「正しい」が不足してる)。

ラスト近く、ホラー映画みたいな演出もあり、一つの映画で
・裁判劇
・家族映画(子供の成長)
『シザーハンズ』を思わせるファンタジー
のさんようそを味わえるお得な映画。

映画内でアメリカのハロウィン風景がちょっとだけ描かれるが、
小学生低学年女子の仮装が「ハム」。
自分で仮装しておいて、「こんな恥ずかしい仮装」とか愚痴ってるのがおもろい
(愚痴るには愚痴るなりの理由があるのだが)。

この映画を見てハムに欲情するようになった変態がいたら、
それはそれでギリOK(いやいやいやいや)。

原題は『To Kill a Mockingbird(マネシツグミを殺すこと)』
何故、この題なのかは映画を見れば分かるし、それでは客の誘導が難しいのも分かるが、
『アラバマ物語』という邦題は何も表わしてなく、ちょっと最低ランクだと思う。


◆『特別機動捜査隊』
五つ星評価で【★★菊池俊輔の音楽がキャバレーチックでステキだが、まあ、それくらいかな】
特集「あの時代の刑事」から1プログラム。
旧作なれど初見。
TVの「特別機動捜査隊」を見てなかったから、あまり感慨深くないのはこっちの事情。ただTV版とはキャストが異なる『ショムニ』状態との事。
千葉真一が出てるけど、他の刑事と走り回ってるだけで、特別なアクションはなし。
冒頭セーラー服の娘がD51に日暮里近辺で轢殺される。直接の轢殺シーンはなく、モンタージュでそう伺わせるだけだが、あの力強い蒸気機関車にバラバラにされるうら若き女体を思うと(*´Д`)ハァハァ あっ、特別な理由はないのだが、足が不自由な美人女優が出てきて(*´Д`)ハァハァ。
D51に轢かれるのは田村雪枝。ちょっと若さを感じない古いセーラー服だった。
足が不自由な美人は中原ひとみ。彼女の方がセーラー服が合いそうだ。
「特別機動捜査隊」があっちこっちに行っては事情聴取をして、連鎖反応的まラッキーで犯人にまでたどり着く。なんか選択肢の少ないロールプレイングゲームみたい。
悪役の浜田寅彦が晩年同様悪役なのだが、シュンとしてて流石に若い。


【銭】
『アラバマ物語』:午前10時の映画祭料金1100円。
『特別機動捜査隊』:神保町シアター一般入場料金1200円。

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アラバマ物語@ぴあ映画生活
特別機動捜査隊@ぴあ映画生活

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2017年02月12日

『青鬼 THE ANIMATION』を東宝シネマズ新宿1で観て、エンドロールの気持ちよきこと★★★

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▲「どーんッ」みたいな絵。

五つ星評価で【★★★ラスト5分で世界観を塗り替える冴えがある】
60分の中篇だが中の50分くらいは退屈感がかなり強い。
CGモデリングで作られたキャラは現実寄りで整いすぎててアクが弱く、
民族学研究部が追う謎も通り一遍そんなに興味を引かないし、
彼等の住む学校が異界に姿を変えるキッカケも雑じゃないかと思う。

でも、見終わるとラストに鮮やかに塗り替えられる世界観と
その世界観に高らかに鳴り響くエンドロールに大層気持ち良くさせられてしまった。
志方あきこが歌うエンディング主題歌「隠れ鬼」は神曲。

最後の方である人物が踊る踊りのリアルな薄気味悪さと言ったらない。
「青鬼」自身は「タイトルにあるから出てきたなあ」という感じ。
やはり、実写にあのパースの乱れた異形が出ていた事に比べると、
ちゃんと描写はされているが、インパクトは薄い。
でもまあ、出さん訳にもいかんから、あれはあれでいいでしょ。


【銭】
番組特別価格1200円均一。

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青鬼 THE ANIMATION@ぴあ映画生活
▼関連記事。
青鬼@死屍累々映画日記
青鬼ver2.0@死屍累々映画日記
青鬼 THE ANIMATION(二回目)@死屍累々映画日記

PS それにしても実写版青鬼は2本とも酷かったから、こっちの方がいかほどマシか。

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2017年02月10日

『魔法使いの嫁 星待つひと:中篇』を新宿ピカデリ−7で観て、相変わらず商売としてアコギなんちゃうかふじき★★

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▲三浦と、ちせ

五つ星評価で【★★今回も作品はともかくとして】
大雑把な雑感は「前篇」と同じ。
最初に感じてしまうのは、作品がどうのではなく、
興行についての貧弱さというか、貪欲さ。
作品について語ろうとする前に、作品が終わってしまうという面もあるが。

前回、興行の長さとして以下にあげるツイッターの自分の呟きを載せた。

「魔法使いの嫁・前編」上映時間50分、予告抜かして40分、メイキング抜かして30分。それでパンフ1600円取るってボロ儲け具合がヒドすぎるな

今回、パンフは未確認(雪降ってたからとっとと帰った)。
19:50スタート20:43には終わってた。
すると、上映時間53分、予告抜かして43分、今回はメイキングはなかったが、フラッシュアニメが10分、前回前篇の粗筋が同じく10分というところか。すると本編は正味23分。まあ、目分量なんでもちっと長短あるかもしれないけど、短い。

これだけ短いと「飽きる」とか「展開がダラダラする」前に終わってしまう。
実際、「前篇+中篇+後篇」で一本にして90分程度で1800円取るならそう、悪い気はしない。コンテンツとしてはよく出来ているから。それを小出しにするのは良くない。単純に一度に見た方が面白い話だと思うから。分けた状態が「正」ではないのだ。

物語の全貌は見えながらもまだ分かりきってはいない状態だが、
「つまらない、面白い」で言うと「面白い」側。
日常生活に滲み出てくる化け物の描写が怖すぎる。あの怖さは買いだ。
あと、このスピンオフにだけ出てくる三浦理一と言うキャラが割と薄気味悪い。
人格者に見えるし、主人公の心の逃げ場所になっているから、悪人ではなさげだが、
言動に奇怪な点があり、安心しきれないキャラとして描かれている。

ただまあ、森の閉ざされた図書館で成人男子と幼女の組み合わせで
鍵を閉めて二人きりでは彼の本質がどうであれ、世間は許してくれまい。


【銭】
特別価格1000円均一。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
魔法使いの嫁 星待つひと:中篇@ぴあ映画生活
▼関連記事。
魔法使いの嫁 星待つひと:前篇@死屍累々映画日記

PS 映画終わって帰ろうとしたら、顔が骨のエリアスさんが来日してるというので
 握手してから帰った。エリアスさん、目が見えづらそうだった。

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2017年02月09日

『残酷ドラゴン 血斗竜門の宿』をユーロスペース1で観て、『いろはにほへと』『機動捜査班』を神保町シアターで観て、えー・よし・えー、てなとこふじき★★,★★★★,★★

同日鑑賞映画を3本並べてレビュー。

◆『残酷ドラゴン 血斗竜門の宿』
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▲真ん中が達人。
五つ星評価で【★★他の人はどうあれ、ともかく私は後半ダレてしょうがなかった】
武侠映画巨匠キン・フーの凄い原典映画。
冒頭から『ワンス・アポン・ア・タイム・インチャイナ』のテーマが流れて気分が上がる。
あれは中国の伝統舞踊劇か何かの定番音楽らしい。
この映画は初見だけど、リメイクの『ドラゴン・イン』は見ている。
えーっと、こんな話だっけ。全く覚えてない、ごめんよ、ツイ・ハーク。

日本でいうところの悪代官が囚人として移送される善人姉妹を愁いをなくすために亡き者にしようと宿屋「龍門客桟」に暗殺者を送る。「龍門客桟」では、姉妹を助けるために凄腕の剣客が集まりつつあった。というのが大筋。
前半、宿屋の中で、それぞれの立ち位置も分からずソフトに騙し合う部分が絶妙に面白い。
後半、それぞれの関係が全分かりになった後、ただひたすら戦い続けるのは限度を越えた長さでダレる。この無駄に長いラストのアクションは初期のジャッキー・チェンの功夫映画にも無駄に引き継がれてしまったと思う。

古いだけあって、アクションがゆっくり(ある意味リアル)。
引き合いに出すの申し訳ない感じだけど、昭和のオリジナル「仮面ライダー」くらいのスピード。カンフー映画も進歩したなあ。

プロットがタラちゃんの『ヘイトフル・エイト』に似てるのはタラちゃんが知っててパクってるのだと思う。


◆『いろはにほへと』
五つ星評価で【★★★★伊藤雄之助と佐田啓二って組み合わせが憎い】
特集「あの時代の刑事」から1プログラム。
悪人顔の伊藤雄之助が刑事、善人顔の佐田啓二が詐欺師。
ともかく徹底的にワイロ方面を遠ざける伊藤雄之助の慎ましすぎる生活が悲しい。
その逆で決して悪人ではない詐欺師・佐田啓二の苦悩も悲しい。
人の為に行っている事業が、株の大暴落で見通しが立たず、政治家には食い物にされる。
佐田啓二はやり方を間違えたが基本的には悪人ではないのだ。
それでも、佐田啓二は自分が生き残る為に、伊藤雄之助を凋落させなければならない。
この時、伊藤雄之助が泣きながら怒る。はした金を持ってきたなら凋落されたかもしれないが、何でこんな大金を持ってきたんだと。それはあまりに馬鹿にし過ぎじゃないか、と。これは分かる気がする。爪に火を点す様な生活を少ない給金でしているのに、そこにいきなり「仕事」ではない「自分の心を裏切る」だけの代金として大金を提示される。貧乏人に取っては人が生きる死ぬに関わるような金であっても、単に人の心を買収するだけのようなごく小さな事に大金が使われる。金は流通しない所では重用されるが、流通する所では紙束のように扱われる。それが悔しい。自分の労働の対価の何と低い事か。それは自分の仕事や生活を否定されているのと一緒である。

題材が投資信託で、リスクの説明責任が必要みたいな話になってる。
投資信託あかんねんなんて事件は近々にもあったよなあ。
捜査二課(対詐欺犯罪)が脚光を浴びる珍しい映画。


◆『機動捜査班』
五つ星評価で【★★大して機動捜査しない機動捜査班】
特集「あの時代の刑事」から1プログラム。
「機動」が付いてるので「モビルスーツ刑事」みたいなのかと思えばさにあらず。
敵対するヤクザ組織を手玉に取る謎の男に丹波哲郎。
『用心棒』みたいなのに、やってる事があくどいからスッとしない。
捜査四課(対暴力団犯罪)を描くのだけど、
どうも犯罪組織側にいいように扱われて、
タイトルの「機動捜査班」があまり活躍できてない。
手柄を立てないでもないのだが、かなり行き当たりバッタリである。


【銭】
『残酷ドラゴン 血斗竜門の宿』:ユーロスペース会員割引1700円→1200円。
『いろはにほへと』:神保町シアター一般入場料金1200円。
『機動捜査班』:神保町シアターポイント5回分無料入場。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
残酷ドラゴン 血斗竜門の宿〈デジタル修復版〉@ぴあ映画生活
いろはにほへと@ぴあ映画生活
機動捜査班@ぴあ映画生活

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2017年02月06日

『僕らのごはんは明日で待ってる』『ドクター・ストレンジ』『ザ・コンサルタント』をトーホーシネマズ新宿12,3,8で観て、惜しい,中々,やりよるなふじき★★★,★★★,★★★

◆『僕らのごはんは明日で待ってる』
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▲この中に一緒に入りたい。
五つ星評価で【★★★謎が謎として機能しないもどかしさ】
んもうともかく、ティーンの男女が向きあってる映画が出来るとタイムトラベルか難病物って企画の貧困はどうにかならないのか。いや、百歩譲ってタイムトラベルと難病物でもいいんだけど、あまりにテンプレートな出来だと浸れない。なんか企画として成立するようにプラスアルファを付けないといけないだろう。こんなの核の部分、30分の話じゃん。
これがずば抜けて悪い訳ではない。でも、製作委員会でみんながちょっとずつお金出し合って、損しないようにヒット要素の高いテンプレートの話を見つけてきて、それが同じような時期に大量に公開して埋もれるって状態に軽い絶望を感じてしまうのだ。お前ら、本当にサラリーマンだよなあ。もっとでかい企画練れんのかいのう。

シャキシャキして物おじしない新木優子ちゃんのキャラはよかった。
意外とああいうズケズケ、角が立ちそうな言い方をする女子がヒロインの映画ってないと思う。『ヒロイン失格』とか、ちょっと要素あるかもしれないけど、あれは桐谷美玲の顔芸付けて心情を誇張してるが、対男子的な態度としては男の子に好かれるソフトな受け答えだった。

それに応じる男子、中島裕翔くんはゆったり無能キャラ。イライラさせられたのは役を上手く表現していたからかもしれない。ハグの境目て相手への愛情を表わすのは(脚本が)上手いと思った。ちなみにツイッターで流れてきた情報によると、たった30秒のハグをすることで、一日のストレスの3分の1が解消されるとの事。この映画のハグ、なかなか心情と理屈に合っている。

恋愛体質が高すぎてうざい美山加恋も、何気にとてもいい奴な岡山天音もいいキャラだが、キャラとしては人を二三人殺してでもいるかのような無頼臭をぷんぷん撒き散らしている片桐はいりが最高にいい。

米袋ジャンプの接触と吐息と転倒がSEXみたいで、あれで一時間くらい持たせても俺的にはそこそこいいかもしれん。

『僕らのごはんは明日で待ってる』というタイトルは考えれば、ああそうかもと思うけど、ちょっとストレートに頭の中に沁み込みづらい。いっそのこと『僕の彼女はケンタ憑き』とかでいんでね?(テキトーすぎ)

いつも上から見守ってくれる彼女と対等な位置に上るために彼氏が学習する映画。

PS 大好きな『箱入り息子の恋』の監督作品なので評価甘くしてしまった。


◆『ドクター・ストレンジ』
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▲鋼の錬金術・・・ゲホゲホゲホ何でもないです。
五つ星評価で【★★★LOVEがないんだな、ピーター・セラーズじゃないからね】
ドクター・ストーブとドクター・レンジが合体してドクター・ストレンジになる。
家電かよ!
交通事故により両腕の繊細な動きを封じられたベネディクト・カンバーバッチのドクター・ストレンジが猛勉強で魔術を体得し、宇宙を滅ぼそうとする者と戦わざるを得なくなる映画。

あの万華鏡みたいなビジュアルが強烈に魅力的。
ラスト、ラスボスとストレンジがトンチ合戦みたいな戦いをするのだが、
あれ、ラスボス、頭、わりい〜と思った。
アレを解決する為には、トム・クルーズの『オール・ユー・ニード・イズ・キル』とか『亜人』を読んで研究すべきだ。もっとも、あのでかい図体でトンチに勝とうなんて「大男総身に知恵が回りかね」で、ダメだろう。大体、通常、小さい動物の方が心拍数も早く、体感時間もそれに基づいて早いと思われている。

ベネディクト・カンバーバッチがちゃんと役柄にピッタリだったのは驚いた。
多分、元のアメコミとビジュアルは全然違うんだろうけど、エンシェント・ワンを演じたティルダ・スウィントンの人間を越えてる感じは本当に良かった。

でも、『地球が静止する日』の監督なんだから、あのつまらなさと比べたら、ムチャクチャOKでグッドだ。

自分を知るために勉強する物語。
また、自分と世界の付きあい方を模索する映画。

PS ・・・
 「ミスターでもマスターでもない!」
 「ああ、あの怒ると青色の巨人になる……」
 「アバター・ストレンジでもない!」
PS2 なついてくるのがマントでよかった。キルトとかだと悲惨。
PS3 書庫番が『ビー・バップ・ハイスクール』に出てきそうなデブだと思った。
ビーバップハイスクールでぶ
▲ネットから適当に拾ってきたデブ。

◆『ザ・コンサルタント』
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▲噂の二人。
五つ星評価で【★★★自閉症の暗殺者って設定にビックリ】
原題は『The Accountant(会計士)』、これが邦題だと『The Consultant(コンサルタント)』。いや、職業違うだろ。会計士が会計上のコンサルティング業務がないとは言わんがやっぱりそれはそれ、これはこれだと思う。「Accountant」が分かりづらいなら『会計士』がベスト選択だったと思う。ちなみにワースト選択は『ベン・アフレックの赤ウータン』。何じゃそりゃ。

この映画のベン・アフレックが地下鉄に乗って痴漢冤罪にあったら申し開きできなくて逮捕される。そしてクルクル表情の変わるアナ・ケンドリックを痴漢してこたいとも思った。って、本編感想が下ネタからかよ。

会計士で暗殺テク持ってて、自閉症ってキャラの塊が主人公。
自閉症の観客が見たベン・アフレックの演技は最強に自閉症なんだそうだ。
この自分のルールを曲げられない主人公を観客はいとおしくてたまらなくなる。
自由に思った事を出来ないというのは、普段の自分たちの姿その物だから。

PS ある意味、殺し屋設定を加えた『レインマン』。なんて大胆な。

生きるために自分が出来る事を極限まで尖らせるよう自分を変えた男。


【銭】
『僕らのごはんは明日で待ってる』:映画ファン感謝デー料金1100円。
『ドクター・ストレンジ』:映画ファン感謝デー料金1100円。
『ザ・コンサルタント』:映画ファン感謝デー料金1100円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
僕らのごはんは明日で待ってる@ぴあ映画生活
ドクター・ストレンジ@ぴあ映画生活
ザ・コンサルタント@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
僕らのごはんは明日で待ってる@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
ドクター・ストレンジ@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記
ドクター・ストレンジ@徒然なるままに
ドクター・ストレンジ@タケヤと愉快な仲間達
ドクター・ストレンジ@ノルウェー暮らし・イン・原宿
ドクター・ストレンジ@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
ドクター・ストレンジ@beatitude
ザ・コンサルタント@beatitude
ザ・コンサルタント@だらだら無気力ブログ

PS という事でその日に見た3本の映画とも、「学習」がキーワードの映画だった。

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2017年02月05日

『殺人容疑者』を神保町シアターで観て、タンバリンも若いが小林昭二も若造だふじき★★

特集「あの時の刑事」から1プログラム。

五つ星評価で【★★ドラマとしてではなく、科学推理解説がドキュメンタリー的だったり、当時の風俗風景が面白い】
旧作(昭和27年)だが初見。

丹波哲郎のスクリーン・デビュー作だそうです。
かっこいいんだよね、モデルっぽいんだよね。
彼の役はタイトルロールの殺人容疑者。
キャストの最初に出てくるけど、主演ではない。

主演は全員で犯人を追い詰める警察組織その物。
その刑事達の中に若かりしガス人間土屋嘉男と、
若かりしキャップ兼おやっつあん小林昭二がいたりする。
小林昭二なんて中間管理職みたいな年以降しか知らないから、
若者の小林昭二の線の細さが妙におもろい。

渋谷で起こった殺人事件の裏付け捜査のため、銀座に行ったりするが、
どこが渋谷で、どこが銀座なのか全く分からない。
建物も平屋ばっかりで、オフィスというより長屋っぽいロケーションばかり。
今の新宿がまだそうであるように、ちょっと離れると民家があって、
繁華街ではないのかもしれない。

一番おかしいと言うか笑ったのが、警察の「捜査本部」が畳敷きでイスがなかった事。
みんな田舎の青年会みたいに車座になって座る。その畳の上で忙しそうに回る扇風機、
なるほど江戸時代ではないのだな。
警察の黒電話に外部から電話がかかってくる。
「ちょっとメモしてくれ」
電話の刑事に促された横の刑事が硯と筆を手にする。えーつ、ビックリ。
「筆」って習字の授業か、年賀状くらいでしか使った事がない。
日常の文化で使うなんて思いもよらなかった(しかも会社で)。

科学捜査の一環として、証拠に浮かび上がる指紋、
タバコの唾液を抽出して血液型を特定する、モンタージュ写真の実証実験、
とか見せてくれるのが面白かった。

全体としてドラマは希薄。
横溝正史じゃないから犯行の動機が何十年もの怨みとかじゃなく、単に金だったりする。


【銭】
神保町シアター正規入場料金1200円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
殺人容疑者@ぴあ映画生活

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2017年02月04日

『人生フルーツ』をポレポレ東中野で観て、映画もいろいろだふじき★★

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▲「人生フルーチェ」ではない。

五つ星評価で【★★老建築家夫婦の生活を描いたドキュメンタリー。泣いたり叫んだりしない、ただ微笑むだけの老後というのを迎える事が出来る。なんて理想な老後】
これは老後の生活として理想だろう。
ボケない。身体が壊れない。
怒ったり泣いたりせずに穏やかに、ただ穏やかに一日を過ごす。仙人的な、と言うか。
こういうメリハリのない生活でも映画は出来るのだから、映画って奥が深い。

こういう生活を送りたいではあるが、まあ、
もっと俗世間に汚れた生活が性にあってるので、このまんまの生活ではイヤだな。
なんか人柄が正しすぎて、純粋に真っすぐなので、いい意味で「犬」みたい。

「きょうのわんこ」の人間 Version (いや、悪口じゃなくて)。

ポレポレさんは、こーゆーのと、
BiSの際どいドキュメンタリーを同時に流せる、
とても変な、そして得難い劇場(でもBOX東中野時代の方がよく来てたけどね)。


【銭】
1年有効の5回回数券購入(6000円)したうちの1回使用。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
人生フルーツ@ぴあ映画生活

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2017年02月03日

『劇場版BiS誕生の詩』をポレポレ東中野で観て、面白いけどむかっ腹も立つよふじき★★★

172346_2▲あまり鮮明でない写真をあえて使おう。

五つ星評価で【★★★旧BiSも新BiSも基本的には知らない人間のレビューです】
旧BiSについては解散ドキュメントを見ている。
でも、あまり覚えていない。
直感的に記憶に残ってるのは、「ひでえ扱いされてるな」、
その割には「ひでえ扱いしてる奴に、そんなに覚悟があるようには見えねえな」

今回も基本、同じように見えた。
旧BiSのコンセプトに従って、新BiSを選抜する四日間(4×24時間)のオーディション光景を抜粋、編集したもの。冒頭から選ばれたメンバーの歌唱シーンがあるので、ネタバレではあるのだが、彼女たちを熟知の人間は元から選ばれた結果を知っている訳だし、私のようなほぼ一見さんの人間には選ばれた彼女とオーディションを受けにくる彼女たちを一致させられないのだから問題ない。でも、チラシのメイン・ビジュアルが選ばれた彼女たちの大アップってのはよくないと思う。

で、BiSとは、プロデューサーの渡辺淳之介が弄り回す事で輝かせるアイドルという事なんだろうけど、傍目には苛め抜いてるようにしか見えない。それはそれ、そうでもあるのだろうし、それを企画としてちゃんと成立させている所にプロデューサーの力量がある。でも、観客としては可愛い女の子がいじめられ続けるのは、いい物見た感とともに、かなり強い罪悪感も覚えてしまう。なので、プロデューサーにももっと犠牲になってほしいという感情が浮かび上がる。それはアイドルの予備軍であろうが、それを選出するプロデューサーであろうが、観客に取っては同一線上に並ぶ並列の存在にすぎないのだから、ひどい選び方をするプロデューサーがヘラヘラしているのはその態度が正しいとしてもストレスがたまってイライラする。
やはりラストシーンで全裸の渡辺プロデューサーを新生BiSとその研修生(だっけかな?ファン)が、全員で胴上げしながら新宿二丁目に叩き込むくらいはやってほしかった。

基本的には面白いのだが、相変わらず未整理で登場人物が多いので、全員を混同させずに一人一人の個性として見分ける事は出来なかった(バカだからって言っちゃえばそれまでだが)。

やっぱり目配せがよく、言ってる事に説得力があり、その多彩な表情と基本ポジティブ顔であるので、この映画を見たら、プー・ルイは好きになってしまうのはしょうがない。そういう意味ではいいプロモだと思う。


【銭】
1年有効の5回回数券購入(6000円)したうちの1回使用。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
劇場版 BiS誕生の詩@ぴあ映画生活
▼関連記事。
劇場版 BiSキャノンボール 2014@ぴあ映画生活@死屍累々映画日記

PS 結果的に選ばれた人選が、そのビジュアル・イメージが
 割と旧BiSっぽい組み合わせに思える。プロデューサーの中に
 黄金律的な組み合わせがあるのかもしれない。
PS2 素材的には未知数だけど、PV的に撮影すると可愛く撮れる。
 そういうのはプロの上手さなんだろうな。

fjk78dead at 01:30|個別記事コメ(0)トラバ(0)

2017年02月02日

『劇場版 新・ミナミの帝王』を新宿ピカデリー4で観て、思った以上にしっかりした出来上がりだふじき★★★

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▲こんな顔の奴に因縁つけられたらションベンちびってまうがな。

五つ星評価で【★★★竹内力から千原ジュニア、思いっきり別物と思えばありえなくはない】
やはり、竹内力の「ミナミの帝王」が嵌り役すぎたので、観る前は抵抗があった。
観る気になったのはあのAKBからリタイアした光宗薫が予告でセーラー服に仮面舞踏会風の仮面というバリバリにAVチックな衣装をしてるのに惹かれてである。えっ、そのお目当てのシーン短いよ。まあ、そうだろう。
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▲というシーン
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▲普通の顔も乗っけとく。右は松井愛莉。

公開期間が二週間だけだが(最初から限定公開ではなかったが、やはりそれなりにそんな大きく集客できずに二週間に収まったのだろう)、ラストの一週は22:00台しかないというのは、ちょっと離れた土地にお住まいの方には徹夜を強いる、まるで新宿バルトみたいな商売で、流石ミナミの帝王感バリバリ。うちは新宿発の小田急線に住んでるから大丈夫だったけど。

千原ジュニアの萬田銀次郎は思ったより悪くない。バラエティでのヘタレを知ってるから、それなりに心配はしたが、千原ジュニアの悪相でムッツリ押し黙っていると金貸しとして如何にもいそうなのである。竹内力とはタイプは違うが、これはこれで結果オーライだった。そもそも竹内力の銀次郎も原作マンガとは似てないのだ。原作マンガのテイストに合わすなら銀次郎はますだおかだの岡田圭右辺りかもしれないが、それはそれでみんなイヤでしょ。萬田銀次郎を音楽に例えると竹内力が演歌、ジュニアがジャズ、劇画が民謡である。劇画の銀次郎が一番嘘くさい。

銀次郎の弟子が大東駿介。イケメン起用しすぎ。この枠はもちっと銀次郎に対比して寸詰まりに見えるチビの芸人か売れない役者を使う方がいい。修行中の身なので儲からない効率の悪い事ばかりやるが、持ち前のガッツがある。そういう役だから、出川みたいなタイプの若い奴がいい。いっぱいいるだろ、そんなの。映画として吉本も出資してるんだから(出川は吉本じゃないけど)。

敵が袴田吉彦。この人リーマンにも見えるし、もんもん背負っても似あいそう。笑顔が単純に爽やかなだけじゃないのが魅力。悪に酔える感じなのもいい。

光宗薫やせたなあ。痩せすぎだよ。もちっとムチムチした方がエロっぽくって、と言うより女っぽくっていいよ。あまり痩せちゃうと、痩せてる理由のある特殊な役じゃない限り、見てて可哀そうな感じを受けてしまう。

板尾さんはジュニアと二人で、二人とも笑わずに仕事してるのが当たり前なんだけど偉いよなあ。

話はどこかで見たような聞いたような新味のない話だったが、ラスト、銀次郎が敵を追い詰めていくシーンで、銀次郎自身の銭儲け(でないとしても最低、漁場荒らしを追いだす等の自衛)が分かる筋立てになってないのはマイナス。とっちめて終わりではなく、とっちめて身ぐるみ剥いで終わりって作りがミナミの帝王だ。竹内力版みたいに法律推しではないのか? まあ、それはちゃんとオチが付くならいいんだろう。


【銭】
チケット屋で額面1400円のムビチケを1000円でGET。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
劇場版 新・ミナミの帝王@ぴあ映画生活

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2017年02月01日

『本能寺ホテル』を109シネマズ木場4で観て、胸と足首と心根を評価したいふじき★★★

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▲綾瀬はるかの乳の何とごつい事よ。

五つ星評価で【★★★映画自体は面白いと明白に断言しづらい。この星三つはあくまで綾瀬はるかの胸と足首と心根に対しての評価であります】

映画としてはゆるすぎる。
こんな適当ではダメだ。
でも、綾瀬はるかがかーいーからOKなのだ。
つまり、これは単に綾瀬はるかのアイドル映画である。
大掛かりなアイドル映画だなあ。

現代のホテルと戦国時代の本能寺がタイムトンネル的に繋がっている事から発生する小コメディーなのだが、何故、繋がっているか、どうやったら繋がるか等はハナハダ適当にボカされている。まるで、それを探る事が「いけず」であるかのように。その謎を一手に担う風間杜夫は謎を把握してるようでもあり、謎から一歩下がって触れないようにしてるようでもあり、はたまた謎を全く知らないようでもあり、どうでも取れるように演じている。丸くなったね、銀ちゃん。そう言えば『蒲田行進曲』の銀ちゃんって信長みたいな役だ。ともかく、謎にまつわる設定が適当なのである。別に適当でも見れてしまうのであるが、納得がしづらい。それに、常時、あの日の本能寺に接している訳でもなく、ワンタイム・ワンチャンスしかこの物語が成り立たないというのも「そんなん都合良すぎるやろ」という嘘のバリバリ感を高めている。戦国時代の武将と綾瀬はるかのトンチンカンな会話とかも面白いのだけど、やり取りが通じすぎてしまう点もリアリティーを押し下げている。どんな時代劇でも多少そういうキライはあるのだが、戦国時代の武将が戦国時代の武将を演じている役者が集まっているように感じさせられてしまうのだ。にも関わらず、堤真一のお館様と部下の交流などでジーンとさせられたりもするけど、でもね、それで全て押し流されるほど全体の「嘘っぽさ」が弱くない。この辺を御座なりにしているので、嘘でもグッとくる物語には至らず、嘘だからグッと来そうだけどちょっと冷静な頭が「待て待て」とストップをかける物語に落ち着いてしまった。

話の中核は、戦国時代の堤真一演じる織田信長と濱田岳演じる森蘭丸、現代で婚約者の父・近藤正臣と出会う事により、綾瀬はるかがその流され人生に杭を刺して、新たな人生を模索すると言う物なのだが、そこから導き出される最終的な着地点が再就職のリクルート先変更と言うのはムチャクチャ弱い。そんな事の為に「本能寺の変」が利用されのか! この着地点はもうちょっと真剣に考えるべきだったろう。

いやまあ、でも、苦言を呈している話は本当はそこそこどうでもよくて、綾瀬はるかが可愛いからこの映画はそこそここれでいいのである。逆に言えば、この映画はその綾瀬はるかの可愛さに甘えている。素の綾瀬はるかの性格の良さと天然(は疑いがないのを前提とする)を観客が知っているからこそ、話が適当であるにも関わらず、押し通して見れてしまえるのだ。これが綾瀬はるかでなかったら「純粋で真っ白だけど、もう流されるままの少女では済まなくなりつつある女性」ではなく「小学生のように考えなしに行動する頭の悪いバカ女」になってしまうだろう。物語の雑さを綾瀬はるかのメンタリティーが救っているのだ。

そして、綾瀬はるかの胸が大きい事よ。
大きすぎる胸の割に足首が締まっていて、くるぶしのアップが美しい事よ。
そして、これでもかとメンタルが天使っぽい事よ。
綾瀬はるかありきの企画だよなあ。

ところでね、風間杜夫はやっぱり綾瀬はるかが戦国時代に行ってるらしい事は気づいてるんだろうから、それなら靴代くらいはサービスすべきだと思うな。それと、客を不安なままにしてほっておくのはサービス業として失格だろう。


【銭】
109シネマズの火曜メンバー割引を使って1300円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
本能寺ホテル@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
本能寺ホテル@映画的・絵画的・音楽的
本能寺ホテル@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
本能寺ホテル@だらだら無気力ブログ
本能寺ホテル@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記
本能寺ホテル@ペパーミントの魔術師

PS 『本能寺ラブホテル』の製作が待たれる。

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2017年01月31日

『吸血鬼ゴケミドロ』を目黒シネマで観てゲロおもろいやんふじき★★★★

五つ星評価で【★★★★ゲラゲラおもろい】

「いつか見た映画館」出版記念!大林信彦監督トークライブ上映Aプログラム『ハウス』『吸血鬼ゴケミドロ』で、時間制約から『吸血鬼ゴケミドロ』だけ見た。

初見。
評判は高い事は何となく知っていたが、なかなか見れないでいた。まず、上映の機会が少ないからね。

見終わって、感心したのは色々な見所が満載である事と、ラストのビックリ感。

ジャンルで言えばSFホラーなのだけど、
狭い空間に詰め込まれた人間がストレスで追い詰められてヒステリー状態になっていく人間ドラマとしても優れている。この十人前後の人間のエゴが他人を侵食していくドラマの展開が、単に化け物が出るキワモノに映画を終わらせないでいる。それにしてもこんな最低メンツだらけの飛行機に乗りあわせてサバイバルするのはイヤだ。ある意味『オリエント急行殺人事件』のオリエント急行より、乗客のメンツが下劣さで劣る。乗客に金子信雄がいるというだけで、確実にイヤな事が起こりそうじゃない?

冒頭の、飛行機にぶつかってくる鳥もイヤ。なんか妙に身体が柔らかくて水っぽくて。あの鳥を料理しても美味くなさそうなくらいのビチョビチョ感。

飛行機のパイロットが主役の吉田輝雄。この人、あの『恐怖奇形人間』の人で、顔の作りが一心にストレスを引き受けてしまう顔。眉間に皺を寄せてる顔が真面目すぎる。

スッチーが佐藤友美。この頃の怪奇映画は女の子がただただキャーキャー叫ぶという立ち位置にあって、人格も何もなく、ただただ叫ぶ女の子はそれはそれなりに良いと思う。少なくとも、男が叫ぶよりは格段に良い。この人、イカレちゃうけどマトモ。

そしてゴケミドロ化される人間役に高英男。私、スチール写真とかを見て勘違いしてたのだけど、この高英男という俳優さん、ゴケミドロ役をやってるから怖いのではなく、映画観てるとゴケミドロになる前から怖いのである。例えば20人くらいの全員、高英男の集団が君めがけて走って来たら、とりあえず逃げるべきだと思う。

それにしてもラストの絶望感の高さ、『ミスト』みたい。

UFOの特撮が妙に怖い。

観終わって直後のツイッター感想。

SFなのに世界観が中川信夫の「地獄」と地続きみたいなのがステキ。松竹の映画なのに新東宝とか東映のキワモノ映画みたい。

うん、なかなか適格だと思うよ、俺。


【銭】
目黒シネマラスト1回割引900円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
吸血鬼ゴケミドロ@ぴあ映画生活

fjk78dead at 23:24|個別記事コメ(0)トラバ(0)

2017年01月27日

『劇場版カードキヤプターさくら』を新宿ピカデリー3で観て、さくらの可愛さが全て?ふじき★★

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▲ワーナー・ブラザーズが贈るリバイアサンもといリバイバル上映。そのチラシ。

五つ星評価で【★★ドラマラインとしてはつまらない】
1999年に公開された映画のリバイバル公開。
原作マンガ、アニメ未読、未鑑賞。映画も初見。
そういうアニメがあるの知ってるよ程度の知識で見に行った。
そういう一見さんへのサポートや親切心は一切なし。
ぶらっと映画館に立ち寄って「面白そうだな」とこれを選ぶ輩は極小だから
あまり神経質になる事もないだろうが、
基本として一見さんに優しい気遣いをするのは忘れないでほしい。

話の全貌を憶測しながらだけど、ドラマとしての盛り上がりより、
桜ちゃんと大道寺さんのキャラを先行した作り。
桜ちゃんが可愛くなかったり、根性悪かったらキツイ作品。
何だかそれって、みんなで女体盛りを褒めてるような状態じゃ、、、
、、、ゲホンゲホン何でもない。

大道寺さんの性格のいいストーカー気質とか、
ケルベロス・ケロちゃんの可愛い外見に似あわずヤサグレてる関西弁とか、
桜の兄貴のザックリした妹に対するリアルな対応とか、
そういう脇道の方が見てて面白かった(こっちがメインロードか?)。
まあ、それは元々の物語を知らないからかもしれない。

観客がみなそこそこお年の元お嬢様達なのは劇場の空気をほんわかにしてた。
同窓会っぽい空気(俺だけ闖入者みたいでゴメン)。
にしても同窓会会場(劇場)も大きいハコで、
まだまだお金に出来るコンテンツはいろいろ埋もれてるのかもしれないなあ、と思った。

劇場版アニメなんだけど、トレス線の太さが妙にTVアニメっぽいなと思わされた。
あと配色が大人しめなのも劇場版アニメっぽくないかもしれない。
逆に言えば、劇場版だからと言って浮付かないでいつもの仕事をやったという事か
(いつもの仕事を知らないから私自身は比較できないが)。


【銭】
松竹のメンバーカード6回入場ポイントで無料入場。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
カードキャプターさくら@ぴあ映画生活

PS ツイッターで「忍者キャプターさくら」ってボケた。

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2017年01月24日

『天使のたまご』『迷宮物件FILE 538』をフィルムセンター大ホールで観て、天才時代の押井すげーなふじき★★★★,★★★★

特集上映「自選シリーズ 現代日本の映画監督5 押井守」の1プログラム。
押井守が天才としか思えなかった時代のギリ長編と中編各一本。

◆『天使のたまご(71分)』
五つ星評価で【★★★★圧倒的なイメージ】
のっけからイメージの奔流に負ける。
素晴らしいのは映像より音効と音響だ。
得体のしれない映像のイメージも凄いが、作画の力がまちまちであり、
映画その物の禍々しさを最高に引き出しているのは音の力である。

それにしてもイメージカットが多く、登場人物の動きは極端に少ない。
凝縮して30分でいいんじゃないかと思ってしまう。
勿論このスピードだからこそ得られる効果もあるだろうが。
少女が持つ卵は「セクシャリティ」の暗喩であろうことぐらいは分かるが、
全体、何がどうなって何なの?みたいな事は理解できず放り投げられて終わる。
それにしても動画が少ない。
動画が少ないという事は安く上がるという事だ。
現場はお金とも戦っていたのかもしれない。
費用を少なくする為に動画を減らされている様に見えないのは天野喜孝の絵の力だろう。

原画に貞本義之の名前を発見。1985年の作品、そんな昔から業界にいるのか。

声は根津甚八と兵藤まこ。
根津さん御苦労様でした。
根津さんは若いといっても少年ではなかった筈だ。ちゃんと少年だなあ。


◆『迷宮物件FILE 538(35分)』
五つ星評価で【★★★★イメージの爆発と、奇想を論理で裏打ちしてしまうその暴力性】
こっちの方が好みだが、これは押井の饒舌節が活きてる作品。
同じ一人の人物が一つの世界の中で幾つにも多重に存在し、関わり合いを持つ構造は、
『プリデスティネーション』の先駆かもしれない。
にゅるんとした感じに変容する旅客機のビジュアルが凄い。
『天使のたまご』ほどではないが、かなり原画枚数を抑えた演出。


【銭】
フィルムセンター入場料金530円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
天使のたまご@ぴあ映画生活
Twilight Q/迷宮物件 FILE 538@ぴあ映画生活

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2017年01月23日

『お遊さま』を角川シネマ新宿1で観て、ピンと来ないよふじき★★

「溝口&増村保造映画祭 変貌する女たち」から

五つ星評価で【★★純愛が肉体を凌駕する異常さ】
6本目の溝口健二。溝口健二がどうこうでなく、
原作が谷崎潤一郎というのが合わなかった。
アブノーマルな性愛を純文学で描こうとする谷崎はよくよく苦手。
切り口がスキャンダラスなのはともかく、
皆がうじうじ悪い方に進み、最悪の結末しか迎えられない所に魅力を感じない。

美人姉妹の姉が田中絹代、妹が乙羽信子。
ぷくっと膨らんだ感じの田中絹代は妹を凌駕するような美人に見えない。


【銭】
チケット屋で額面1000円の前売券を1000円でGET。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
お遊さま@ぴあ映画生活

fjk78dead at 02:21|個別記事コメ(0)トラバ(0)

2017年01月19日

『噂の女』と『新・平家物語』を角川シネマ新宿1で観て、健二健二してるふじき★★★★,★★★

「溝口&増村保造映画祭 変貌する女たち」から
溝口健二は多分『雨月物語』しか観ていない
(あっ『元禄忠臣蔵』があった)。
それしか観なかった理由は特になく、
ただ手元になく、特に食指も働かなかった。それだけだ。
なので、今回の映画祭も特に手を出そうと言う気はなかったのだが、
雑誌の懸賞で招待券が当たったので、これ幸いとイソイソ出向いていった。
うん、いやあ、やはり知名度のある監督は凄い。
満足して劇場を後にした。

◆『噂の女』
五つ星評価で【★★★★軽い中に凄みがある】
『雨月物語』の時にも舌を巻いたのだが、セットが迫ってくる。
そして、カメラが王のように正しい位置に鎮座し、
その答しかありえない安定した絵を作る。
もちろん役者の演技も常に正しい。
まるで、その家に行き、その家の出来事をずっと横で見ているよう。
溝口健二の映画の印象はまず、この絵(撮影)の安定にあると思う。

そこで繰り広げられる話は、未見者の印象としては「女虐め」。
だから、あんまり陰惨っぽくない感じに見えた『噂の女』を選んだ。
それは成功のような、失敗のような。
軽いコメディ・テイストの話の中でも、
やっぱり女は男社会に蹂躙される被害者みたいな位置づけで描かれていた。
圧倒的に男が悪辣なのだが、
それを手助けするように女も恋に盲目になってしまう。
実に「世間って絶対そんな感じしかないのだ」という溝口健二の信念が漂ってくる。
そして、おそらく、世間はそんな感じだったのだろう。
今でもそんなに変わらな・・・・・くはなく、弱い男が増えたかな(俺よ俺)。

田中絹代はとても強い遊郭のおかみさん。
早くに旦那を亡くしているが恋愛経験は少なく、職業に反して恋に一途。
その娘の久我美子は現代的な洋装で芸者座敷を闊歩する。
失恋したり、いい娘だったり、親と三角関係になりかけたり、目を離せない。
よきかな、よきかな。
「コメディー」と言われれば「コメディー」なのだけど、
おかしな世相を背景に人間がちゃんと描けているので、
普通に「とてもいい映画を見た」感が残る。
女は虐げられてはいるけど、反面、自由でもあるので、
観る前に心配した女虐めでキツイ感じはしなかった。


◆『新・平家物語』
五つ星評価で【★★★カラーになっても実寸大のセットに狂気を感じる】
溝口最晩年期のカラー映画(カラー2本しか撮ってない)。
侍の平清盛が自分の出自や差別と戦いながら天下への第一歩を踏み出すまで。
マツケンの大河ドラマ『平清盛』
あれと本筋は同じで、差別に苦しめられる武士階級・平家が
歴史の流れに乗り勃興していく。
映画は大河にもあった比叡山の輿に弓を射るシーンがクライマックス。
清盛はやはりのし上がるまでが良いのであって、その後はオマケだから、
映画の前半生中心という組み立ては非常に正しい(でもどうやら続きの映画があるらしい)。

驚くのはやはりセットがどう見ても本当の平安時代みたいにリアルな事。
いや、そら、知らないけどさあ。『雨月物語』同様リアルとしか思えない。

で、女性映画の大家とされている溝口健二だけど、
この映画では女性は市川雷蔵の引立て役。全然、顔とか映らない。
主役の若かりし清盛を演じる雷蔵だが、妙に眉毛が太い。
義憤にかられる熱い男を演じるため、野暮ったく眉を太くしてるのかもしれない。
この市川雷蔵がどこか草剛を思い起こさせると言ったら怒られるだろうか。
退屈ではないんだけど、映画としてのうねりみたいなのが今一薄い。


【銭】
雑誌の懸賞で当たった額面1000円の前売券2枚を使用。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
噂の女@ぴあ映画生活
新・平家物語@ぴあ映画生活

fjk78dead at 23:32|個別記事コメ(0)トラバ(2)

2017年01月17日

『ASSAULT GIRLSほか5本』をフィルムセンター大ホールで観て、全く押井って奴はふじき

特集上映「自選シリーズ 現代日本の映画監督5 押井守」の1プログラム。
『ASSAULT GIRLS(70分)』を中心に他5本短編との組み合わせでのプログラム。

◆『重鉄騎 STEEL BATTALION(3分)』
五つ星評価で【★★耐え忍び、ラストはガンガン】
3分くらいの尺では出来のいいゲームの特典映像と変わらん。
押井の描く兵隊って大概、愚痴を吐いている。今回はこれのみ初見。

◆『KILLERS ./50 Woman(18分)』
五つ星評価で【★★★★★耐え忍び、ラストはガンガン】
殺し屋オムニバス『KILLERS』の一編。
押井が幹事やってるこの映画自体は平均値悪くないが、仲間同士集まってワイワイやってる感が強く、オムニバスでの全く違う個性のぶつかり合い感は低かった気がする。押井のが一番の作品だが、押井のが一番では多分いかん。押井は全く話がない時、ラスト一発山場作って終わる映画っていうのは向いている。短編はそんなのはっかで、短編の尺ならそれは活きる。それを長編にまでしてしまった『ASSAULT GIRLS』『東京無国籍少女』は立派な失敗作だと思う。長編でも誰か他の人が脚本書いたり、ベースになる物語があるものは器用に作ってこなす。ただ、押井は話を回すシナリオライターよりも、ここぞと強い絵を入れて映画の場を制御する演出家としての才能の方が恵まれていると思う。だから、話がなくても見所のある今回の短編特集は唯一の長編を除いて、そこそこ面白い。

◆『真・女立喰師列伝/金魚姫 鼈甲飴の有理(15分)』『同・ケンタッキーの日菜子(8分)』
五つ星評価で【★★★耐え忍び、ラストはガンガン】
モキュメンタリー短編を集めて映画にした奴から二編演出。押井自身の作り出した「立喰師」なる架空の偽職業が全く面白いと思えないので、この作品二編を私は楽しめない。ずーっとストレスの貯まる状態を持続させ、最後に目に付く大きな演出で締めるのは他の短編と変わらないが、その最後の大きな演出がアクションや爆破などではないので、残念ながら「やられた感」が低い。『金魚姫』で、ひし美ゆり子の肌に描かれる刺青の金魚はイラストレーターの末弥純。なまめかしい。

◆『斬 KILL/ASSAULT GIRL2(11分)』
五つ星評価で【★★★★耐え忍び、ラストはガンガン】
刀剣アクションオムニバス『斬 KILL』の一編。
ラスボスを斬り捨てたと思った時、それが前座だったのはいい裏切り。
ラストの見所が競り上がっていくところがいいが、ラストはモヤモヤで終わり。

◆『ASSAULT GIRLS(70分)』
五つ星評価で【★耐え忍び、ラストはガンガン(取り戻せない)】
長編。そしてひどく退屈。
ここまで見た短編と同一の方法論で作られている。
えんえんと待機させられ、最後でドンと取り返す方式だが、
中盤で一回見せられている「ドン」と
さほど変わらないのでカタルシス解消にならない。

こんなんばっかやってちゃあかんよ。


【銭】
フィルムセンター入場料金530円。
▼関連記事。
斬 KILL(1回目)@死屍累々映画日記
アサルトガールズ@死屍累々映画日記

fjk78dead at 00:05|個別記事コメ(2)トラバ(0)

2017年01月15日

『傷物語 掘[箏貶咫戮鬟函璽曄璽轡優泪再本橋1で観て、そのサゲは凡庸だと思うふじき★★

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▲ハネカワさん
171183_6
▲ハネカワさんもう一枚

五つ星評価で【★★設定を説明する機対決で煽る供△燭世燭青める掘
物語としての終わり方を模索するだけに終わっている第三部。
長さの割に、その模索の為だけに終わっているので私は面白くなかった。
面白いのはアララギくんとハネカワさんの乳のくだり(バリバリにポルノ)なのだが、
あれまるまる割愛しても物語としては決して困らない筈だ。

設定を静的に見せて、対決部分で動的に楽しませる。
筈なのだが、主人と従僕の対決映像がだらだら長くて飽きてしまった。
単純に両者の勝ち負け具合がどんな状況か分からず、
ただただ大量の流血を呼ぶ暴力描写が無駄に暴走している。

この争いに決着を付けるために調停する人間が二人、ハネカワツバサとオシノメメ。
ハネカワツバサが探り、オシノメメが回答を提示する。
この回答が的をえた物であるが、一般常識的にはつまらない。
これはゾンビの徘徊老人がいたら手足折って家の中に押し込めて、
介護者がずっと自分の血肉を与えて暮していきなさいという
過激だが、地味でただ面倒な方法が主人公に押し付けられるのである。
その解決方法は破綻はないのだが、リアルでイヤな展開でスカっとしない。

吸血鬼の能力を吸血鬼に気づかれずに抑制できるオシノメメなら、
もう少し別の方法を提示できたのではないか?
まだまだあのキャラクターにノビシロがあるような気がするのは
私が原作未読で、作品世界と遠く離れているからだろうか。

物語の実量で言うと、3本の映画に分けるほど長い話ではなかったと思う。
そして3本に分けた事で、この上もない変な映画になってしまったと思う。
わざわざ割ってから金を使って繋ぎ直した陶器のように歪だ。


【銭】
トーホーシネマズデーで1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
傷物語〈III冷血篇〉@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
傷物語〈III冷血篇〉@だらだら無気力ブログ
傷物語〈III冷血篇〉@beatitude
▼関連記事。
鉄血篇1回目@死屍累々映画日記
鉄血篇2回目@死屍累々映画日記
熱血篇@死屍累々映画日記

fjk78dead at 02:01|個別記事コメ(2)トラバ(4)