リンス・イン・シャンプーに再び、想う読書『造形集団 海洋堂の発想』宮脇修一、光文社新書

2009年01月17日

未完成料理「カレーあげそば」

世田谷線三軒茶屋駅出入口の広場に面した立食蕎麦屋「かしわや」にその一品「カレーあげそば」はあります。

「あげそば」の「あげ」は「揚げ」で、皿うどんみたいに蕎麦がカリカリに揚げられています。その蕎麦を揚げたオバQ小池さんの髪型みたいなモジャモジャにカレーライス用のカレーがどぼっとかかって一丁上がり。予想もつかないというか、予想したくないというか、とっても料理っぽくありません。

そして、食べてみると、やっぱり料理っぽくないのです。

なんていうか、まだ、料理として出来上がっていないのに、間違えてお客に出してしまったみたいな・・・。

大体、皿うどんにしてもベビースターラーメンにしても、揚げ麺って普通は細い。揚げ蕎麦は通常仕様の蕎麦を揚げているから結構太い。太さに比例して硬い。食べる時にガリガリバリバリいいます。バイオレンスな食感です。あん代わりのカレーがその麺をふやけさせる効果もなく、最後まで硬いままです。博多ラーメンで「バリカタ」とか頼んで喜んでる奴らに「そんなもんじゃねえだろ」と威張れる硬さです。

そして、カレーもごく普通のカレーなので、ごく普通のカレーはまずくはないけど、別に蕎麦と特別に相性がよい訳でもなく、何で何で何で、と疑問続出の組み合わせです。

食べて貰えれば分かるんですが、実は今、オホーツク海が見えるところにいて、流石に東京までは行けないよ、という人の為に、お手軽に同じ感覚を味わう方法を書いておきましょう。

サトウの切り餅を用意して、ただただ薄くスライス。そのスライスした切り餅を一切温めず、熱も通さず、少しぬるめのボンカレーをかける。細かい味は違うかもしれないけど、これで、大枠、料理のコンセプトは合い並ぶ物に仕上がるんじゃないか、と思います。

ううーん、なんでこれが商品として成立すると思ったんだろう。
謎だ。
料理の成立とその仕上がりについて深く哲学的に考察したいとかのレアな理由がある一部の方々には行ってみて食する事をオススメします(ってか、俺だけが変な物、食って損した感を持ってるのがイヤ)。

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