読書『字幕屋は銀幕の片隅で日本語が変だと叫ぶ』太田直子、光文社新書【お金をかけずに映画を観る・シネクイントのチケットリターン】

2008年12月28日

『斬KILL』シネクイント

チャンバラオムニバス。
刹那の快楽に身をゆだねる為だけに作られた4篇の物語という感じだが、そもそも映画ってそれでいいのだと思う(ってのが持論)。

4篇の中に含まれてないけど、押井守が手がけるオープニングがムチャクチャかっこいい。押井は自分の手がける作品より、こっちの方が断然いい。

『キリコ』:辻本貴則作品。ともかくチャンバラの派手さ、正確さに目と心を奪われる。一芸を成り立たせる為だけのとても潔い映画。前作『ハードリベンジ・ミリー』とやってる事は変わらん気がするが、この短さでのチャンバラてんこ盛りはとても心地よい。

『こども侍』:深作健太作品。『バトル・ロワイアル2』は最低だが、『スケ番刑事』『XXエクスクロス』は猥雑な小品として私は割と評価している。この人もあんなバケモノ監督の子供に生まれてこなかったら、もっと普通にのさばっている筈なのに。という訳で、と言っていいのかどうか微妙だけど、今回の4本の中で体裁が一番ちゃんとしていた。え、深作健太が一番体裁がちゃんとしてるようじゃいかんだろう。

『妖刀射程』:田原実作品。刀の間合いを銃の間合いに置き変えるアイデアが秀逸。絵になる。話にはならない。

『ASSAULT GIRL2』:押井守作品。基本、ビジュアルだけ。話はない。3本目と4本目にビジュアルだけの作品が持ってこられると辛い。

でも、全体としてキライな作品じゃないです、ってよりかなり積極的に好きです。正確に分析するとダメダメなんだけど、映画は理屈じゃないですから(・・・「理屈だけじゃないですから」だな)。

【シネクイントのチケットリターンで1000円】

fjk78dead at 22:56│コメ(0)トラバ(0)映画 

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