2016年11月03日

『聖の青春』を一ツ橋ホールで観て、平等について思うふじき★★★

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▲「怪童」って仇名を付けた人はほんとう「上手い」としか言いようがない。

五つ星評価で【★★★おで、将棋については全く分からんから、こんな評価】
羽生名人についてはビジュアルだけ知ってる。
そんな魔神のように強い人というイメージはない。そら、強いんだろうけど。
東出昌大くんは彼のキャリアの中でとてもいい演技をしてるのだけど
映画の中で彼が魔神のようであるのが分かるように描かれればもっと良かったかと思う。
村山聖(さとし)氏については全く知らない。
ああいう「もそおっ」とした実力者には「来る」ものがある。
実力者ながら、他の事には(自分の生死にさえ)徹底的に無頓着な男を
松山ケンイチが渾身の演技で演じる。いい役者になったものだ。
やつれている役なのに、一番簡単な痩せるという選択肢が封じられてるのはキツいな。
この太った状態でLをもう一回演じてもらいたいとか言ったりするのは意地悪だな。

将棋が分からないので、盤面や駒の動きのスペクタクルは感じられないのだが、
盤面で対局を語るみたいな事は極力、排除するような演出だったので、
見てて困る事はなかった。

見て第一に感じたのは「運がない」にも程がある。
劇中、聖役の松山ケンイチは賭け麻雀で勝つ。
恋愛は実らない。
そして、将棋の勝負は滅法強い。

麻雀は技量もあるだろうが、運に左右され、必勝できる訳ではない。
だから、将棋の対極、息抜きとして麻雀を楽しめたのだろう。
恋愛はスタートラインでハンデが多すぎる彼は夢は見るけど諦めて踏み出せない。

将棋は運もハンデも関係ない。
同じ土俵の上で、同じ条件で殺し合う対等の関係。
その唯一、実力が全てと信じていた将棋から、
手足をもがれ彼一人がハンデ戦にさせられていく聖の姿が居たたまれない。
周りの物が支えるといっても、将棋そのものについては支えられない、限度があるのだ。
彼一人が平等の大地から足を引っ張られ下半身泥沼に埋まってるような状態で打つ。

奨励会近辺の役者が良い。
リリー・フランキー、染谷将太、安田顕、柄本時生。
大声を張り上げない鬱屈した染谷将太よし、このくらいの脇で美味しく使いたい。
万能のジョーカーカード、リリー・フランキーはどんな役でも合う。
今一番、役者じゃないのに多くの映画に出て、役者以上に上手い演技をするタレント。


【銭】
購買禁止の試写状をチケ屋で500円で購入。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
聖の青春@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
聖の青春@あーうぃ だにぇっと

PS 古本屋の女の子、可愛かったけど誰や?
PS2 さとしんと・せいや

この記事へのトラックバック

11. 聖の青春 (2016)  [ のほほん便り ]   2017年11月13日 08:43
まったく、カメレオン俳優・松山ケンイチ、「デスノート」でLを演じた彼と同一人物と分からないほどの肉体改造ですよね。いくら、主人公・聖の生命力の源は、才気と難病から来るものだった、と納得させられますが、そこまで徹しんなくては… と思いつつ、感服。羽生善治を
10. 「聖の青春」  [ 京の昼寝〜♪ ]   2016年12月18日 17:43
□オフィシャルサイト 「聖の青春」□監督 森義隆□脚本 向井康介□原作 大崎善生□キャスト 松山ケンイチ、東出昌大、リリー・フランキー、染谷将太、安田顕、柄本時生■鑑賞日 12月11日(日)■劇 場 チネチッタ■cyazの満足度 ★★★☆(5★満点、☆は0
9. 聖の青春  [ うろうろ日記 ]   2016年12月04日 04:28
映画館で見ました。 【私の感覚あらすじ】若くして亡くなった棋士さんのお話です。
8. 聖の青春  [ to Heart ]   2016年12月03日 21:39
生きること。 羽生善治を追い詰めた棋士――村山聖(さとし)。 病と闘いながら全力で駆け抜けた、わずか29年の生涯。 上映時間 124分 原作 大崎善生 脚本 向井康介 監督 森義隆 主題歌 秦基博『終わりのない空』 出演 松山ケンイチ/東出昌大/染谷将太/安田顕/柄本時生/..
7. 聖の青春  [ 勝手に映画評 ]   2016年11月26日 22:12
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6. 聖の青春 ★★★★  [ パピとママ映画のblog ]   2016年11月25日 19:50
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5. 「聖の青春」 (2016 KADOKAWA)  [ 事務職員へのこの1冊 ]   2016年11月24日 19:14
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3. 聖の青春  [ 映画1ヵ月フリーパスポートもらうぞ〜 ]   2016年11月19日 23:03
評価:★★★★【4点】(F) 人生すべて将棋に捧げた異端の天才棋士、村山聖ここに見参!
2. 聖の青春  [ 象のロケット ]   2016年11月15日 15:14
1994年、大阪。 路上に倒れていた青年が、通りかかった男の手を借りて関西将棋会館の対局室に向かっていく。 彼は“西の怪童”と呼ばれる、現在七段の村山聖(さとし)。 幼少時より腎臓の難病ネフローゼと闘いながら、将棋界最高峰のタイトル「名人」を目指し快進撃を続
1. 聖の青春  [ あーうぃ だにぇっと ]   2016年11月03日 22:32
聖の青春@一ツ橋ホール

この記事へのコメント

1. Posted by まっつぁんこ   2016年11月03日 22:49
わたしは親に奨励会に入りたいと言ったことがあります。
そうしたら母親は「名人になれるのか?」。いや、なれない(笑)
最近その話をしたら、全然覚えていませんでした。
麻雀の話ですが、谷川俊昭氏(谷川名人のお兄さん)は「麻雀は実力。将棋は運」と書いていました。
どちらも実力だと思いますけどね。
羽生先生でも勝率は7割。6割勝てばA級八段。
長い目でみればどちらも実力通りになります。
2. Posted by ふじき78   2016年11月04日 20:47
こんちは、まっつあんこさん。
麻雀と将棋、どちらも実力がある者が幅を利かす世界だと思いますが、麻雀にはまだ「ランダム」な部分がありますね。欲しいパイが、積んだパイに隠れているのか、敵が持っているのか、これが分からないし、一定しない。将棋も駒の大部分を隠して、交戦と同時に駒の特性が分かるように………それは軍人将棋か。今の将棋でも超頭脳戦だけど、駒の「成り」を試合前に限り交換可能としていたら更に超頭脳戦になる。と言うより、もう難しくて考えられなくなるかもしれない。表向きはただの「歩」だけど、成ると「成り飛車」になるから敵に取られたくないとか。

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