『ヒマラヤ』をHTC有楽町2で観て、疲労で惨敗ふじき★★『ターザンREBORN』を109シネマズ木場7で観て、バローズらしいよねふじき★★★

2016年08月06日

『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』をトーホーシネマズシャンテ1で観て、トランボを応援する理由はふじき★★★

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▲徒ランボー。

五つ星評価で【★★★とても愉快で面白いし飽きもしないのだけど凄くよくまとまってしまっている為にパッションを感じづらい】
物語は勧善懲悪で「赤狩り」時代にヒドイ目に会った主人公は見事に復権する。
彼が求めたのは同じ事が起こらないようにする事。
だから、彼は自分を弾圧した人間を弾圧しない。
そこで心の狭い私とかは思ってしまうのだ。
「なんだよ、やっちめーなよ」と。
正しい映画であり、退屈とは縁遠いいい脚本なのだが、カタルシスは感じづらい。
やっぱね、主人公をひどい目に合わせてたアレとかが「もはやこれまで!」と
ナイフで主人公に襲い掛かって、主人公が仕方なしに返り討ちにするとか、
そういうのが欲しい。

主人公トランボを演じるのはブライアン・クライストン。知らん。
彼(トランボ)の何がいいって、偏屈者であるのも好きな一因だけど、
彼がどこからどう見てもワーカーホリックなのが嬉しい。
最高の仕事をしてきた男が、その仕事を取り上げられた時、
それに歯向かう方法は「仕事、仕事、また、仕事」というのが
同じくワーカーホリックを自認する自分には痛いほど分かる。
彼の仕事は生活の糧なのだが、それだけではない。
彼は仕事に誇りを込めているのだ。

その彼は裁判に負けて投獄されてしまう。
彼の親友は再裁判を促す。彼は否定する。
裁判に勝つ事は正義であるが、
正義が得られさえすれば何もかも好転するとは思えなかったのだろう。
元々、正義はずっと彼の心の中にあるのだ。
それを他人に同調してもらうよりも、彼と家族が生きていく事の方が大事だ。
なので、仕事をする。
彼が仕事をし続けられる事、
その仕事が彼の政治的主張とは関係なく大衆に受け入れられる事が
彼から仕事を奪ったものへのカウンターなのだ。

トランボを中心にして両極端の配役で
ヘレン・ミレンとジョン・グッドマンか出ている。
ヘレン・ミレンはトランボの敵。こんな憎々しいなんて凄い。
ジョン・グッドマンは八百屋や肉屋の親父みたいな映画興行師。
下品なB級映画で儲けている。
この男がヘレン・ミレンの部下に脅されて激昂して叫ぶセリフがいい。
「俺ぁ金と女の為に映画やってんだ!」
この「女」は英語で「pussy」だったから、こんな感じが本当だろう。
「わしゃあ銭とオメコの為に映画やっとんじゃ!」
メッセンジャー程度の奴に「銭とオメコの為に働いてる」大将を止める事は出来ない。
あのシーンは気持ちよかった。
正義を規定してそれをゴリ押しする奴に、元から正義のない者が負ける筈がない。


【銭】
映画ファン感謝デーに見たので1100円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
トランボ ハリウッドに最も嫌われた男@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
トランボ ハリウッドに最も嫌われた男@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
トランボ ハリウッドに最も嫌われた男@お楽しみはココからだ
トランボ ハリウッドに最も嫌われた男@ノラネコの呑んで観るシネマ

PS トランボの使うタイプライターはIBM社製。
 なるほど、そういう会社だったのね。

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Trumbo [CD]第2次世界大戦後、アメリカでは共産主義排斥活動“赤狩り”が猛威を奮っていた。その理不尽な弾圧は、ハリウッドにも影響を及ぼし、売れっ子脚本家ダルトン・トランボは ...

この記事へのコメント

1. Posted by 野良猫   2016年08月06日 17:17
確かにトランボが凄い人すぎて、尊敬はするけど、あんな闘いは真似できないと思わされてしまいます。
コーエン兄弟の映画まではいかなくても、もうちょっと弱いところがあってもよかった。
2. Posted by ふじき78   2016年08月06日 21:39
こんちは、野良猫さん(何で漢字やねん)。
トランボは仕事と信条の人だけど、最終的には家族に頭が上がらないとしてキュート親父に仕上げたなと感じましたけどね。
3. Posted by クマネズミ   2016年08月23日 21:47
今晩は。
まさにおっしゃるように、本作の「ヘレン・ミレンはトランボの敵。こんな憎々しいなんて凄い」のですが、これまでも、『RED/レッド』でマシンガンをぶっ放したり、『マダム・マロリーと魔法のスパイス』でインド料理店と争ったり、『黄金のアデーレ 名画の帰還』で名画を奪還すべくオーストリア政府と戦ったりと、平和主義者の吉永小百合と同じ歳ながら、その戦闘意欲は半端ではありません!
4. Posted by ふじき78   2016年08月24日 16:10
こんちは、クマネズミさん。
ヘレン・ミレンに「インド人とケンカしてろよ」とか「名画取り返してろよ」とか「スパイ相手にマシンガン撃ってろよ」と言いたくなるくらいイヤな感じの役でした。いや、上手いって事だけど。
5. Posted by SGA屋伍一   2016年10月31日 21:40
ジョン・グッドマン、グッドでしたね。『10クローバーフィールド・レーン』とやってることは同じなんですけどこちらは「もっと暴れろ!」と喝さいを送りたくなるようなグッドマンでした
6. Posted by ふじき78   2016年10月31日 22:39
こんちは、伍一どん。
「10クローバーフィールド・レーン」は見逃しちまっただあ。なるほど、そんな役どころなのか。あの予告からは想像できないけど。「トランボ」のジョン・グッドマンは美味しい役ですよね。
7. Posted by    2017年05月28日 13:35
英雄を時代が求めると言いますが、このレッドパージの時代はアメリカ中でも、弾圧による帝国主義が吹き荒れた時代だと思います。自由を抑制する事によって、却って、自由主義でなくなるという。ソ連のように、国家が国民を保護、統制して、先軍政治を行える環境にはなく、アメリカの共産党というのは、極めて少数で、辛かったでしょうね。

だから、トランボが良心がある人だったとして、ソ連にそれと比肩するような不遇、忍耐の人が居たとは限らないと思います。ソ連国民は帝国の尖兵ではないかと。
8. Posted by ふじき78   2017年05月28日 21:32
> 自由を抑制する事によって、却って、自由主義でなくなるという。

自由を抑制したら「自由主義でなくなる」のだから「却って」はおかしくない? 主語がないから、誰が誰の自由を抑制し、何に対する自由主義がどこからなくなったのかが判断できないから、全部、書いてくれたら成立しているのかもしれないけど(5W1Hはあまり省略されてしまうと私なんかは理解できん)。
9. Posted by 隆   2017年05月29日 07:47
ふじき78さん

アメリカの自由主義が、パージによって抑制され、理想的な自由主義でなくなる、という事です。
10. Posted by ふじき78   2017年05月29日 23:48
こんちは、隆さん。
自分が分かるように分解したり補足したりすると

 ̄冤困時代を求めると言う。

それはさておき

▲譽奪疋僉璽犬了代はアメリカ中で弾圧による帝国主義が吹き荒れた。

そのレッドパージ(帝国主義)によって自由主義(=個人主義)は抑制された。

す餡箸国民を保護統制する(帝国主義的な)ソ連の共産党のようではなく、少数で(自由主義(=個人主義)的に)行っていたのでアメリカの共産党は大変だった。

テ韻原産主義の信奉者であっても「↓ぁ廚了実から、トランボと比肩する不遇な境遇を忍従させられた人がソ連にいるとは限らない。何故ならソ連国民は帝国主義に守られていたから。

Δ修譴罎┐縫肇薀鵐椶廊,北瓩蝓∋代に作られた英雄であると言える

という事かしら?
前後に反対の言葉が来るはずの「が、」「却って」がそう使われていないので分かりづらいです。

この内容だとしたら、
拝金主義である事で、世間(帝国主義)に迎合する方がより、儲けが担保されるにも関わらず、そのリスクを推してまで(自分が迫害される側に回るリスクを犯しながらも)トランボに肩入れする事になるグッドマンがとても効いている。あの人はいいキャラでした。
11. Posted by    2017年05月30日 13:57
ふじき78さん、その通りです。

ソ連の共産主義者が、国家によって守られていたのに対して、アメリカは自分で自分の身を護る他になく、それが、トランボの英雄譚を際立てていると思います。共産主義のアメリカ国内での異端扱いは、宗教の影響が強いと思いますし、トランボへの追及は裁判ではなく、異端審問に近く、誰も彼がモラトリアムにあるように扱ってはいません。

そんな真実を描く事が辛かった時代に、トランボが執筆を続け、その作品の受賞すら拒んだ事は、彼が何か大きな意志や宝物を胸中に抱いていたからだと思います。左翼でも様々な形態があり、政権に潜り込む者や、外国のロビーをする者など居ると思いますが、トランボは愛国的であり、その思想と精神は、愛と共にあると思います。それを描いたところが良かったです。
12. Posted by ふじき78   2017年05月31日 02:09
こんちは、隆さん。
シャンシャンと手打ちにしたいところだが「モラトリアムにあるように扱っていません」って何だろう? 意味が分からない。
「モラトリアム=一定期間猶予を与える」であるから、トランボの振る舞いと結びつけるのは難しい。

「モラトリアム」という言葉が持つ何かのイメージを指してると思うのだけど、それがよく伝わらない。人にものを伝える場合、概念を表わす名詞や語句は出来るだけ使わない方が伝わりやすい気がする。

それは私が小学生脳だからなのだけど、出来れば小学生に語るように語ってほしい。小学生は「モラトリアム」という言葉は使わないでしょ。でも、小学生でも「トランボ」は楽しめる。なら、小学生に語る語り口でトランボについて語れる筈ではないだろうか。

そして、人と人が物を伝えあう際には、「まあ、これで分かるだろう」という伝え方をすると伝わらない。それは自分でもよくやってしまうので自戒も含めて思う事なんですけど。
13. Posted by    2017年05月31日 09:20
ふじき78さん。

いえ、僕も分かっていない事を語っているものですから、後からそうやってご指摘いただけるのは、とても助かります。

トランボに対する国民の目というのは、当時やはり容疑者扱いであって、それをモラトリアムと表現しました。あいつはいつか罰せられるだろう、という、多数者の優越感でしょう。トランボが面白いわけは、社会から迫害されても、生きる道を見つけられる事だと思います。

トランボはそんな中で、文章によって、評価される方法を見つけ、少数者でありながら、米国民に受け入れられるものを作りましたので、その戦う様を描いた視点が斬新ではなかったでしょうか。これが武器を使った戦争で、米ソが対立するのであれば、善悪の色分けは明快でしょう。それを戦争やヘイトで描かなかった事が、トランボを悪役とせず、むしろ評価されるものとしたのだと思います。

失礼しました。
14. Posted by ふじき78   2017年05月31日 23:13
こんちは、隆さん。
一般的な「モラトリアム」の使い方は

学生時代は社会に出る前のモラトリアムだ。

みたいに、社会に出るという執行行為を学生時代は猶予されているというように使います。通常、この猶予の状態をプラスの出来事、執行の状態をマイナスの出来事に当てはめて使います。なので、トランボに当てはめるとトランボはレッド・パージによって被害をこうむっているので執行は強行されており、猶予されるという観念が働きづらい。
だが、難しいのは「彼(トランボ)がモラトリアム」と書いてあるのに「彼」が主語ではないのですね。判断できませんでした。ただ、逆に「反トランボ」が主語であると、トランボが断罪されるまでの期間は反トランボ側から見るとプラスの状態ではないので、やはり「モラトリアム」という言葉はあまり似つかわしくありません。ムリムリ使うなら

トランボに対して有罪であると信じる人は、彼がまだ執行を猶予されている、いわばトランボにとつてのモラトリアム期間である事を良しとせず、最初からトランボを断罪し、迫害した。

みたいになるのではないでしょうか(これで元の文意のままかどうかについては自信がない)。

そして、「分かっていない事を語って」はいけません。書く人が分からない事は常識的に考えて読む人はもっと分かりません。分かろうとするのは礼儀です。無理をしています。私もあまり時間が潤沢にある訳ではないので、無理を避けたいのです。読解したり議論してる時間があるなら、新しいブログ記事を書く方に注力したい。

ここは場末のブログで立派な事を書いても、見ず知らずの人が読んで褒めたりみたいな事もないと思うので、出来れば平坦な分かりやすい、つまり、小学生に話しても理解できるような言葉で語りかけてもらいたいと思います。

私も失礼しました。

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