『レヴェナント 蘇えりし者』をトーホーシネマズ日劇1で観て、ゴダールに謝れふじき★★★『くまのアーネストおじさんとセレスティーヌ』をよみうりホールで観て、太陽とズートピアを連想ふじき★★★

2016年05月05日

『チャイナ・シンドローム』『クレイマー、クレイマー』を新文芸坐で観て、満足満足★★★★,★★★★

特集「魅惑のシネマクラシックスvol.20」から1プログラム。
どちらも1979年の作品。この辺りはお金を持っていない中学生時代だから、見落としてる映画がボロボロある。今回の二作品とも初見。なんとも贅沢なプログラムだ。

◆『チャイナ・シンドローム』
五つ星評価で【★★★★モラルのある主役は好き】
『フォルスタッフ』から一転、とてもモラルのある主人公が活躍する。
主役は一応TVリポーターのジェーン・フォンダだが、お前なんかワークアウトのレオタード着て、カメラマン役のマイケル・ダグラス(SEX依存症)とはめてろよとモラルのない悪態をついてしまうくらい存在感が適当。TVクルーの彼女や彼からは強力な正義感は感じられず、どちらかと言うと特ダネやキャリアアップ意識の方を強く感じてしまう(ジェーン・フォンダが運動家ってイメージも後付けだけど良くない)。
表面上の主役はTVクルーだが、抜群の存在感で物語の核を演じるのが原子力技師役のジャック・レモン。レモンちゃんの癖に渋い。彼は現場監督であり、経営陣に問題点を進言するが「危険でも稼働させないと赤字になる」と言って退けられてしまう。調べれば調べるほど危険性のリスクは高まる中、彼は予想もしない行動に出てしまう。「正しい事だけやってたら儲からない」という今でもある手抜き工事の理由がリアルでたまらない。と言うか、これは変わろうにも変わらない物なのかもしれない。
原子力に限らず、どこの現場でも同様の衝突は起こっているだろう。
ラスト三つの出来事が全て同タイミングに重なってどうなる、どうなる、となる作劇が見事。いやあ、面白かった。


◆『クレイマー、クレイマー』
五つ星評価で【★★★★こっとも単純に見ていて面白い】
山のように名画座で流れていた筈だが、30年以上も見逃していた。
本編(35mm)が流れる前に『12モンキーズ』『Uボート』の35mm予告がかかる。
なんて贅沢な。デジタルよりシャープ感がないのが逆に「味」を思わせる。
いいなあ、35mm予告。もう、ここでくらいしかかからないのじゃないだろうか。

妻に逃げられたダスティン・ホフマンが育児をするようになり、
育児が彼を人間として変えていく。すっかりパパとして再生した彼に
逃げた妻が戻ってきて養育権を主張し、裁判になる。

映画として裁判がかなり中心に来るのかと思い込んでいたのだが、実はダスティン・ホフマンがよきパパになってくイクメン成長録の方がメインだった。とってもステキにメロメロ・ダディーになるダスティン・ホフマンの前に現われるメリル・ストリープの同情はするけど憎々しさったらない。いや、メリル・ストリープが若くて、小娘な感じなのに驚いた。この後、5年もするとキャリアでどんな事が起こってもどうにでもなる、という印象の役しかなくなっていくのに。しかし上手いね、小娘でもメリル・ストリープは。

ラストの話のまとめ方が大人とはかくあるべしという形で幸せ。

PS 部屋の中には男のクレイマーと、女のクレイマーと、
 子供のクレイマーがいた。彼等を閉じ込め、食事も何も与えないでいると、
 中に最強のクレイマーが作られる筈である。


【銭】
一般入場料金二本立て1300円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
チャイナ・シンドローム@ぴあ映画生活
クレイマー、クレイマー@ぴあ映画生活

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この記事へのコメント

1. Posted by 隆   2016年05月06日 20:08
チャイナシンドロームとは、アメリカの裏側に中国があるというのは、単に地政学的な当てつけではなく、体制として、メディアらしさとか、自由の対立軸が、中国だという事だと思います。ですが、昨今のアメリカを観ていると、正反対どころか、近親性があるとすら思えてならないですね。それだけ、正反対だと歪曲できるほど、古き良きアメリカが、希望の持てるものだった、良い時代だったという事でしょうか。
2. Posted by ふじき78   2016年05月06日 21:50
こんちは、隆さん。
アメリカの裏側はどう考えても中国じゃないけどね。でも、個人的には単に裏側っぽかったから使われたのだと思う。この「チャイナ・シンドローム」という言葉が使われた流行当初、その実例を何回も見ているけど、そこに土地としての中国が使われる事はあっても、文化としての中国が使われていた事はない。

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