『DENKI GROOVE THE MOVIE? 〜石野卓球とピエール瀧〜』を新宿バルト9−6で観て、ふらふらふじき★★★『素晴らしき哉、人生!』をトーホーシネマズ新宿1で観て、面白すぎてたまらんふじき★★★★★

2016年01月03日

『元禄忠臣蔵 前篇』『後篇』を早稲田松竹で観て、観たなあと浸れるよふじき★★★,★★

基本的に不勉強なので古典はあまり観てない。
溝口健二なんて多分『雨月物語』ぐらいしか観てないだろう。

◆『元禄忠臣蔵 前編・後編』
五つ星評価で【★★★,★★ 観たなあという充実感。でも後篇はまとまり悪いと思う】
ほとんどの役者を誰も知らない。
知ってるのは旗本退屈男の市川歌右衛門と
必殺渡し人の高峰三枝子くらいだけど、どちらも姿形が若すぎる。

出来上がった映画が今と全然ありようが違うのにも驚かされる。
地味で正確で唸らされるが、手放しで娯楽的ではなく厳格すぎる。

スタッフの役職で「建築監督」と言うのがあってビックリ。
映画を観ると納得する。これは、あちこち建築しているだろう。
原寸大で再現したと言われる松の廊下の堂々さ、
そこで起こるパニック映画を思わせる刃傷事件。
映画は事件に関わった人間の感情を吐露させるよりも、
武士であったらこう喋ったに違いないという語らいをさせる。
だから、表面、語りが訥々として無表情だ。
でも、心の底でそれぞれの武士の憤りや思いが自然にこぼれ出てる。
それを地道に積み重ねて映画が作られている。

前篇は刃傷事件、赤穂城開城、内蔵助酒浸り、そして赤穂再興が絶たれるまで。
後篇は赤穂再興途絶の内訳から始まり、最後の切腹まで。

普通にビックリするのは討ち入りのシーンがない事。これは有名らしい。
いや、いくら何でもやっぱりあった方がいいよ。スッキリしないよ。

【銭】
通常料金1300円だが、元旦に観たのでサービスデー料金で800円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
元禄忠臣蔵・前篇@ぴあ映画生活
元禄忠臣蔵・後篇@ぴあ映画生活

PS 高峰三枝子は考えようによってはBLっぽい役。
PS2 市川歌右衛門は後に額に向こう傷を作って「天下御免の向う傷」と
 見栄を切るようになるのだが、まだそういう時期ではなく、
 「天下の為に」この赤穂事件がどう捉えられるべきか悩んでいる。
PS3 浅野匠の守の奥さんやった三浦光子がお姫様でステキ。

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この記事へのコメント

1. Posted by 太川 陽介   2016年01月03日 17:27
>溝口健二なんて多分『雨月物語』ぐらいしか観てないだろう。
 後は「西鶴一代女」も観てほしい。(もうやらないか)

>市川歌右衛門は後に額に向こう傷を作って「天下御免の向う傷」と
 見栄を切るようになるのだが、まだそういう時期ではなく、

 もう「旗本退屈男」は演じているよ。
 観てないんで、決め台詞の有無は不明。

「疼く。疼く。ちんちんのむしが疼く。」
 もう疼かないけど・・・。
2. Posted by ふじき78   2016年01月03日 21:29
こんちは、先輩。
「西鶴一代女」は宿題にしときます。

市川歌右衛門については、芝居の方向が全然違うからなあ。「元禄忠臣蔵」で「どわはどわはどわは」みたいな笑い方したらケツ蹴られますね。全盛期の歌右衛門はムッチリしててちんちんの虫が疼きそうだからこんな事言っちゃいかんす。

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『DENKI GROOVE THE MOVIE? 〜石野卓球とピエール瀧〜』を新宿バルト9−6で観て、ふらふらふじき★★★『素晴らしき哉、人生!』をトーホーシネマズ新宿1で観て、面白すぎてたまらんふじき★★★★★