2015年12月29日

『海街diary』をギンレイホールで観直して、いやーデトックスふじき★★★★

五つ星評価で【★★★★この悪人のいない世界が気持ちいいんだな】
映画の中に悪人はいない。
正確には風吹ジュンの生活を脅かす弟の存在は悪人に見えるが、
彼はキャラクターとして映画に現われないので、
その存在は神の掲示のように天災として扱われる。
「悪人」の位置を持ち回りするような事がありながら、
だからこそ逆に、ベースとしての善人が際立つこの世界の居心地はとても良い。

生まれ変わったら、この世界で四姉妹の一員になりたい。
そういうきらびやかな映画である。
にしても魅力的な四姉妹だ。

凄く「正しいこと」にこだわる長女、
野性の猫めいた次女、
常に家族のバランスを見つめている三女、
長女同様しっかり見えながら内面にナイーブな傷を隠し持つ四女。

長女に甘えていると言うか、長女が正しさで抜きんでた状態になるのか、
けっこう行儀の悪い次女、三女。
そして、その行儀と身持ちの悪さの一番奥に三人の母、大竹しのぶがいる気がする。
この大竹しのぶと四女すずの母の佇まいが似ている。
だから、四女の行く末が長女には手に取るように分かる。
自分を見るようであったから。
きっと葬儀の場であった喪主を押し付けられるような話が
綾瀬はるかと大竹しのぶの間にもあったのかもしれない。
綾瀬はるかが正しいのは大竹しのぶに対する武装かもしれない。
でも、その武装独力では決して大竹しのぶを打ち破る事は出来ない。
調停してくれる樹木希林のような者がいて初めて対等にジャッジされるのだ。
すると、やはり、すずが山形に残る事は残酷な結果しか生み出さないだろう。

綾瀬はるかが「がんばったね、ありがとう」と言った時に
流れる広瀬すずの涙の何と美しい事か。
決して褒められる為にやっていた訳ではないけれど、
誰にも認められない彼女が初めて他人から認めてもらった瞬間、
とてもナチュラルに流れる涙が素晴らしい。
心はともかく、身体が泣きたがっている。

正しい綾瀬はるかが着る服はユニセックスっぽい色実の少ない単色もの。
同じ服を次女が着るとコーディネートで「ザ・女」みたいな服に変わる。
三女は変わり者仕様の派手な服。
四女は若さが溢れるカジュアル服だが、長女と同じユニセックス単色を着がち。
やはり四女はミニ長女なのである。

俺物語コンビ(鈴木亮平と坂口健太郎)が出ているが二人は出あわない。
鈴木亮平:サッカーチーム監督
坂口健太郎:長澤まさみの彼氏→フェイドアウト

とりあえず、今回も四姉妹で一番好きなのは夏帆ちゃん。


【銭】
ギンレイホール、会員証で入場。

▼関連記事。
海街diary 一回目@死屍累々映画日記

PS 同時上映の『きみはいい子』は二回目はまだいいやという事でパスした。
 二回目を見れる機会があったら見てもいいけど、きつい部分がある映画なので
 何にせよ、まだいいや、と思って今回は見限った。

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1. 「海街diary」  [ 或る日の出来事 ]   2016年09月22日 09:19
なんでもない、ひとときが、かけがえのない思い出。

この記事へのコメント

1. Posted by ボー   2016年09月22日 09:56
4 世界の根本は女で成り立っているような、女が柱だなーと、男は添え物でいいです〜。
2. Posted by ふじき78   2016年09月23日 00:27
こんちは、ボーさん。
この映画、あんまり男を思いださないですね。
「父親」の空気を持つ(君臨したり支配する)男が一人も出てこなかったからですかね。

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