ウォルト・ディズニーの約束コメント欄について『土竜の唄』をUCT4で観て、出落ち映画だけどそこそこ楽しい。でもそこそこ。ふじき★★★

2014年04月13日

『イヌミチ』をユーロスペース2で観て、単にあの人がおもろいんやないか?ふじき★★★

五つ星評価で【★★★全て上手く行って勝ち組に見えるOLが犬にって言うと鬼六テイストかと思うがそうではなく、そうではない事が面白い】
四日間の犬(女)と御主人様(男)のロールプレイング(役割)生活。
そこに「性」は介在せず、
犬から主人に手向ける絶大な「ただ主人だけを見つめる純粋な信頼」、
主人が犬に与える「ただ自分だけを慕っていればいい事による全ての放棄の許容」
だけがある。

二人の関係は恋愛ではなく、契約である。
ヒトは他者との関係を「こうするべきだ」「こうしてはならない」という契約を結びながら生活しているが、二人の犬契約はそれらの契約のどれよりも優先する。犬契約より優先する関係は通常では恋愛のような本能に基づくものであるが、最初に述べたようにこの犬契約は恋愛とは異なるので、主人サイドの恋愛との両立は本来的には可能である。
「恋愛 > 犬契約 > 他の契約」のように順位付けられる。
二人が犬契約に没頭するのは、他の契約はもちろんのこと、おそらく主人サイドの恋愛以上に、この関係が純粋な「共依存」に基づくものだからだろう。
「AがBに必要とされる」かつ「BがAに必要とされる」、この関係をもっとも濃く煮詰めた物。それが今回の犬契約なのではないか。通常、これらはセックスを頂点とする恋愛関係で満たされるべき物だが、頭のいいヒト種はセックスと「共依存(メンタルな求め合う心意味での)」が必ずしもイコールでない事を知っている。セックスを抜きにした「恋愛関係」の中だけでも好きあっている同士が常に相手を求めあっている訳ではない。それ故、「共依存」関係のみを抽出した場合、非常に強い絆になりうる。映画の中でこの関係は最終的には破綻するが、破綻しないその先という選択もあったのではないかと思っている。

なんて、ゴテゴテ書いたのはあくまでゴタクであって前振りだ。

映画本編もなかなか面白かったが、今回は万田監督の『接吻』で小池栄子が突出していたように、主人役を演じる矢野昌幸の演技が突出しててゲラゲラ面白い。彼の日常と、日常から解放されて素になった時の演技(単純には眼鏡をかけている時と外した時)の落差がムチャクチャ面白かった。同じ顔で、こんなにニュアンスが変わるのか。なかなかどうしてガラスの仮面じゃん。

ってことでホモじゃないけど、矢野昌幸ぷっしゅぷっしゅ。


【銭】
1400円興行をユーロスペース会員割引で1000円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
イヌミチ@ぴあ映画生活


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