2012年10月13日

『夢売るふたり』をHTC有楽町1で観て、発情したはに丸くんみたいな顔の松たか子が怖いぞふじき★★★(ネタバレ気味)

五つ星評価で【★★★オナニーまでしてるのにセクシャリティーを感じない松たか子は凄いけど、凄いでいいんだろうか】
  
まず、松たか子のオナニーについて語ろう。
エロくない。
女性目線で撮られてるってのもあるだろうけど、
それにしても天下の松たか子にオナニーをさせておいて、
野郎目線から「ぐっ」と来ないのは勿体無い。
何で「ぐっと来ない」んだろう。
切なくない。やるせなくない。SEXに堕ちてく感がない。
って事は物凄く性をセルフ・コントロールできているという事だ。
なるほど、これは男のオナニーに近い。
「ままままま松たか子が男のオナニーををををををを」
と考えれば興奮できなくもないが、まあ面倒くさい事だ。
うん、だから、あれはあのシーンだけ
血が通ってる松本幸四郎を代役に出しても良かったという。
その方が女性客のサービスにもなって良かったんじゃないかって言う。
それにしても松たか子は頑張ったなあ。
そうだ、幸四郎じゃなくって、たか子繋がりで「土井たか子」が代役でもいい。
それくらい、そういう役には立たない役だ。
可愛く撮ろうとも撮られようともしていない。潔い。無頼だ。
まだ血族繋がり寺島しのぶの『キャタピラー』の発情おばさん演技の方が
男受けはするだろう。ああ、あの役を松たか子にやってもらった方が良かった。
いや、今からでもあのシーンだけやってもらおう。演出は西川美和以外で。

うーん、タイトルには、はに丸と書いたけど、松たか子、亀っぽいよね。
名画座で『四月物語』の甘々な松たか子と二本立て上映したりしたら
残酷すぎる二本立てだよなあ。
人は老いる、劣化する、その代わりに力強い別の何かを得ていくのだ、と。

いう訳で、松たか子は「ぐっ」とは来なかったけど凄かった。
目の奥の心の闇が深すぎて見えなかった。
深すぎて見えない事が正しい演出なのかどうかは分からないが、
あの後、料亭の床下に松たか子に殺された女性の惨殺死体が
並んでいてもそんなに違和感はない。そういう底のしれなさがあった。

それに比べて、阿部サダヲの可愛い事。
男女逆転『大奥』でブサイクの筆頭だった阿部サダヲが何とも初々しい。
最初、火をマジマジと見る阿部サダヲの顔を見た時、
「うわあ、いい顔だ」と思った。
いや、ホモじゃないから、その場でこすったりはしないよ
(後からこすったりもしないよ)。

で、その阿部サダヲとネンゴロになってく女優達もみんな可愛い。
結婚できない面倒な女の田中麗奈も、
家庭の権化、未亡人の木村多江も、
ちょっと年を取ってきたデリヘルの姉ちゃんも、
ウェイトリフティングの怪物っぽい強い姉ちゃんも。
ここは少女マンガよろしく恋愛ゾーンで、「うふふ・きゃはは」な
「夢ゾーン」な訳だ。これに対峙して松たか子一人が現実ゾーンにいるという。

最強なのは出番も少ない木村多江だが、
ウェイト・リフティングの姉ちゃんでさえ可愛いと思うよ。

で、阿部サダヲはそのチンチン包丁(穴が開いてないから子供が出来ないのだ)を
最終的には新しい家庭に持っていくと思いきや、
意外なところ(男の赤々とした内臓)に突き立ててしまう。
あれは今や彼の息子(ちんちん)になった子供の助けを得て、
バックから後背位で深々と突き立てる、という比喩だな。
ついに相手が女でなく、男でもよくなったという。
その突き立てた事をきっかけにサダヲが行った先で、
サダヲはきっと女として夢を売っていくのだ。もうサダヲには男も女もない。
後はずっと夢を売り買いしていけばいいだけの非現実的な存在に昇華したのだ。
ホラーよのう。
そして、サダヲに去られた少女たちも夢の世界で、それなりに幸せだ。
ただ、松たか子だけは一人現実の世界で軋みを上げる。

カモメはその現実と非現実を一瞬だけ交差させる。
ブロガーさんの中では「同じ空の下にいるのだ」というのが正しい見解のようだが、
なんかその鳴き声で交差する二人の顔はもうそれぞれ思い出の中にしかいないような、
そんな見え方がしてしまった。
あの後、松たか子がオープンしそこねた店の前に黄色いハンカチを掲げていたら
サダヲはそのドアをノックしただろうか。

松たか子がオナニーを選択した時点で、夢(相手)はいらない、
そういう結論だったのかもしれない。

あと、笑福亭鶴瓶は美味しい役。
香川照之は美味しいけど、美味しすぎて必然性のない役だった。

そうそう、ラスト、ガツンとくる系の音楽で締めてほしかったなあ。


【銭】
テアトル会員さんの火・金割引で1000円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
夢売るふたり@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
夢売るふたり@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
夢売るふたり@流浪の狂人ブログ
夢売るふたり@Akira's VOICE

PS しかし………「あの松たか子が撮ったんですから」という口説き文句で
 この映画の全女優のオナニーシーンをそっと特典映像に付けてくれたりしたら、
 普段滅多に買わないDVDとかでも買うんだけどな。
PS2 いや、鶴瓶のオナニーシーンはいらない。


fjk78dead at 10:00│コメ(6)トラバ(9)映画 

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’12年、日本 監督・脚本・原案:西川美和 製作:大下聡、齋藤敬他 撮影:柳島克己 音楽:モアリズム キャスト:松たか子、阿部サダヲ、田中麗奈、鈴木砂羽、木村多江、やべきょうすけ、伊勢谷友介、古舘寛治、小林勝也、香川照之、笑福亭鶴瓶 待ってました!ドSな美和さんの

この記事へのコメント

1. Posted by とらねこ   2012年10月13日 10:17
ふじきさん、おはようございます。
初めて遊びに来たよ。
そうなんですよねー、松たか子のオナニー全然エロくない!
この違いがちゃんと分かるのが、さすがオジサンやね^^*(褒めてます)
土井たか子が代役ってところで吹き出しちゃった。
2. Posted by ふじき78   2012年10月14日 01:17
こんちは、とらねこさん。

ツイッターではお世話になってます。
松さんのオナニーはあれ、オナニーと気づかん人もいるんじゃないかってくらい素っ気なかったですね。TVみたいに「今、オナニー中です」とテロップつけてほしいくらいです。

「あんたのブラウザじゃあかん」と言われるので、そちらにコメントは付けられませんが、TBだけ張らせてもらいに行ってます。
3. Posted by SUZU   2013年03月10日 11:35
ウェイトリフティングの彼女が
「怪物じゃない」と泣いちゃうところはサダヲじゃなくても心が痛みましたね…。
4. Posted by ふじき78   2013年03月10日 23:00
> 「怪物じゃない」と泣いちゃうところはサダヲじゃなくても心が痛みましたね…。

なまじ怪物なだけにねえ。
5. Posted by maki   2013年09月05日 07:48
ウェイトリフディングの女性のところで、
松さんにサダヲは、そういう見方しか出来んおまえが一番可哀想といってましたが、根は凄くいい子なのがわかるあたり(濡れ場はありませんでしたが)なんだかあそこガツンときたんですよね
二人の心の溝も深まってるあたり…

松さんの自慰がセクシャルにみえちゃうと、あれ映画としてはダメだったと思います
ふじきさん言うところの「現実」の中にいるキャラクターですから
6. Posted by ふじき78   2013年09月05日 08:48
こんちは、makiさん。

基本的にブログ記事は勢いで書きます。
うわあ、松たか子のオナニーに関する考察が記事の半分以上を占めてるよお。そういう勢いだったんでしょう、その時は。

なんで、ウェイト・リフティングの女性から木村多江、なっちゃんに至るまで全員の自慰シーンが漏れなく付いていたら、もっといい映画になったと思います(いやいやいやいやそんな事はないやろ)。

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