2012年03月18日

『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』をユナイテッドシネマ豊洲12で観て、あれは本当にハッピーエンドなのかふじき★★★★(ネタバレ)

ネタバレするつもりなので注意。

五つ星評価で【★★★★少年の演技、サンドラの演技、マックス・フォン・シドーの存在感、そして、トム・ハンクスの誰でもよさそう感にぐっと引かれる】

基本、とてもいい話だと思います。

だが、私の性格は悪い。

みんな、優しいなあ。
世界が性善説に基づいていればいいと思うのは私だってそうだ。
そして、ひどい目に合った人たちが、
皆して同じようにひどい目に片棒担がされた少年に
優しく接するさまは、とても感動的だ。

だが、あのラストのブランコは何なのだろう。
少年がブランコに乗って娯楽するくらい、
立ち直ったと言いたかったのだろうか。

あれは呪いじゃないだろうか。
少年の父は空中に投げ出されて死んだ。
だから、本来、少年は大地を踏みしめる事のできない空中に
足を浮かばせられないのではないだろうか。
それは死の暗譜だからだ。

にも関わらず、少年はブランコに乗り、足を空中に投げ出す。
辛い事は徐々に小さくなり、忘れられていく。
彼の中で整理が付き、それは恐れるべき象徴ではなくなった。
(もちろん、これは私の勝手な推測であるのだが)
それは「呪い」というよりは「救い」だろう。
だが、この物語で、少年が事故に会った町の人々に優しくされるのは、
彼等がその事故を覚えているからなのである。

人々は事件や事故を忘れていく。
そもそも、この事件は何故、起きたのかすら分かっていない。
少年も街の人も事件を少しずつ忘れていくに違いない。
その事のみで生きている訳ではない。
みんな普通に生きなければならないのだ。

そして、みんなが忘れた頃に、きっと又、同じような事件が起きるに違いない。
原因も分からずにひどい目に合った人たちが、その事故を忘れようとも、
その事件を起こした者たちにとって、目標が達成されなければ、
事件は再度、行われるのが自然だから。

その時、第二の少年が、第二の町の人たちに優しくされる。
「業(カルマ)」、呪いだ。
それは「ものすごくうるさくて、ありえないほど(時期が)近い」
事なのかもしれない。



【銭】
ユナイテッドシネマ、金曜、メンバーズデーで1000円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
ものすごくうるさくて、ありえないほど近い@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
ものすごくうるさくて、ありえないほど近い@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
ものすごくうるさくて、ありえないほど近い@或る日の出来事
ものすごくうるさくて、ありえないほど近い@LoveCINEMAS調布
ものすごくうるさくて、ありえないほど近い@映画のブログ
ものすごくうるさくて、ありえないほど近い@紅茶屋ロンド
ものすごくうるさくて、ありえないほど近い@新映画鑑賞★日記

PS しかし、やっぱり「ブラック」と書いてあったら「ゴーグルブラック」とか
 「ブラック商会・変奇郎」を思い出すのが普通じゃないだろうか?
PS2 「間借り人」じゃなくって「間男」だったら、生々しい話になってたな。
PS3 トーマス少年に
 「OK大丈夫、問題ない。風が吹けば、その時、ドーンと行けばいいんだよ」と、
 『ハラがこれなんで』みたいに、ちょっと言って欲しかったです。

fjk78dead at 01:03│コメ(10)トラバ(14)映画 

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14. ものすごくうるさくて、ありえないほど近い  [ 迷宮映画館 ]   2013年02月25日 13:09
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13. 【映画】ものすごくうるさくて、ありえないほど近い…タイトルの意味未理解?  [ ピロEK脱オタ宣言!…ただし長期計画 ]   2013年02月23日 15:42
現在、自家用車を修理に出していて、代車ではどこにも行く気がしないピロEKです どうも最近は車の運転と相性が悪く困っています 前回「三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船」の前に書いてある近況報告で、福岡に行った話の続きを次回に…と書きましたが、そちら..
12. 映画:ものすごくうるさくて、ありえないほど近い  [ よしなしごと ]   2012年07月26日 07:19
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11. ものすごくうるさくて、ありえないほど近い  [ いやいやえん ]   2012年06月23日 20:04
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10. ものすごくうるさくて、ありえないほど近い  [ 銀幕大帝α ]   2012年06月20日 04:06
EXTREMELY LOUD AND INCREDIBLY CLOSE/11年/米/129分/ドラマ/劇場公開(2012/02/18) −監督− スティーヴン・ダルドリー −原作− ジョナサン・サフラン・フォア『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』 −出演− *トム・ハンクス…トーマス・シェル 過去
9. ものすごくうるさくて、ありえないほど近い  [ C’est joli〜ここちいい毎日を♪〜 ]   2012年05月10日 22:50
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【EXTREMELY LOUD AND INCREDIBLY CLOSE】 2012/02/18公開 アメリカ 129分監督:スティーヴン・ダルドリー出演:トム・ハンクス、サンドラ・ブロック、トーマス・ホーン、マックス・フォン・シドー、ヴァイオラ・デイヴィス、ジョン・グッドマン、ジェフリー・ライト、...
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3. 「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」  [ 或る日の出来事 ]   2012年03月18日 08:04
素晴らしい映画。半分以上は泣きながら観ていたと思う。
ジョナサン・サフラン・フォアのベストセラー小説を2人のオスカー俳優トム・ハンクスとサンドラ・ブロックの初共演で映画化。更に『愛を読むひと』、『めぐりあう時間たち』のスティーヴン・ダルドリーが監督を、『フォレスト・ガンプ/一期一会』、『ベンジャミン・バトン
 『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』を2012年2月下旬に公開するかどうか、配給会社は悩んだことだろう。まだ公開すべきではないという意見、今だからこそ公開すべきという意見、いずれもあったは...

この記事へのコメント

1. Posted by ボー   2012年03月18日 08:14
記事リンクものすごくありがとうございます。
そんな思考もアリ、だと思います。
でも、まあ、少年と一緒に一時でも心の平穏を喜び合いたいワタシなのでした〜。
2. Posted by fjk78dead   2012年03月18日 23:01
こんちは、ボーさん。

まあ、私の考え方はエキストラ・トラックみたいなもんです。普通、こんな考え方しないよなあ、とかも思うんですが、思いついちゃったからには記録しときたくなって。

記事リンクは「こんなあたしでよければ」で、実質そっちに行く人は微々たるもんでしょうけど、私は開いたリンクにいつものモンローさんが現われるとちょっと嬉しいです。
3. Posted by SUZU   2012年03月19日 21:38
あの感動的なラストから、全く違う趣旨の話に持っていく感性、素晴らしいです。
いや、方向性は同じなんですね。逆にリアルというか…。

その辺は考えたらキリが無いから、「もー爽やかでいいよ!」みたいにしたのかもしれないですね。
4. Posted by fjk78dead   2012年03月20日 00:37
> その辺は考えたらキリが無いから、「もー爽やかでいいよ!」
> みたいにしたのかもしれないですね。

いひひ。「もー爽やかじゃなくっていいよ!」
5. Posted by yukarin   2012年03月22日 12:49
ふじきさん、真面目に語ってる。
そういう考えもアリですね!
6. Posted by fjk78dead   2012年03月23日 01:21
こんちは、yukarinさん。

何かシステムが間違うと真面目に語ってしまうみたいです。無駄な深読みが多いですねえ。
7. Posted by maki   2012年06月24日 10:16
仰られている通り、ありえそうでそれが怖いですね。
人は立ち直っていくもの。ならば、同じ惨劇を繰り返そうという人も出てくるのかもしれない。
8. Posted by fjk78dead   2012年06月24日 23:48
こんちは、makiさん。

ふじきさん、バカな事ばっか書いてるんですが、たまにこういうド真面目な事を書いて周りを心配させます。ええっと、真面目な事を考えたりする事もあるんだからね(ツンデレかよ)。世界が平和に近づけばいいですなあ。
9. Posted by sakurai   2013年02月25日 13:08
最後のところには、別に何も感じなかった自分の感性はフツウだなあ。
私は、どこまでも母目線でしたな。
10. Posted by ふじき78   2013年02月26日 01:03
こんちは、sakuraiさん。

私は男だし、子供もいないので、母目線になったらなったで気持ち悪いから、まあ、これでいいかなあ。

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