マンガ『ヌードファイター柚希 第一巻』為永ゆう、ビッグコミックス モバMANを読書する男ふじき『スカイライン 征服』を新橋文化でイネムリしたけど何も問題なし、でもコッソリUPふじき★★

2011年12月18日

『未来を生きる君たちへ』『人生、ここにあり!』をギンレイホールで観て、いいカップリングよのうふじき★★★,★★★★

◆『未来を生きる君たちへ』

五つ星評価で【★★★この語り口の上手さはどうだろう。この殴られてない感はどうだろう】

とってもいい話だが、何か「感動でぶん殴られた感」がなかった。

何でだろう?

物語の中で一番ぐっと来るのが、
国境なき医師団の医師アントンが激昂のあまり、
殺人鬼の患者を見捨ててしまう場面だ。
アントンは打ちひしがれ、彼の息子からの切なる叫びを聞き逃し、
更なる悲劇を引き起こしてしまう。
だが、アントンも、続く悲劇の引き金を引くクリスチャンも
スクリーンの前で観客に、その動揺を叩きつけようとしない。
過度に狼狽したりしないのだ。
グチャグチャに鼻水垂らしながら嗚咽したりしないのだ。

人前で感情を露わにしない人間に対して、
その人間が正しいとしても、いったいどこまで信用できるのか。
皮肉な問いかけが映画を受け取る観客に向けられている。
そういう風に意識して作られた訳ではないと思うんだけど。

クレバー(賢く)ではあるが、エモーショナル(感情的)ではない。

それが、この映画のいいところであり、悪いところである。
だから、凄く誉める事も出来るし、凄くけなす事も出来る。

あと、子役のクリスチャン君(役名)が、とてつもない美少年だ。
「クリス」が同じと言うだけで、
この役をクリス松村が演じなくて本当に良かった(ねーよ、そんな選択肢)。



◆『人生、ここにあり!』

五つ星評価で【★★★★映画にキチガイはよく似合う】

映画には「復讐」と「キチガイ」がよく似合う。
特に「キチガイ」が山のようにわんさか出てくる状態は映画に向いている。
「キチガイ」は個性の塊だから。

何か、日常と違ったものを描こうとする行為は「映画的」なのだ。
この映画は「日常と違う=キチガイ」が「日常」を目指す映画。
「日常」を目指しても、その強い個性が「日常」に埋没してしまう事はない。
極めて優れた構成である。

そして、その狂人どもと喧々諤々、渡り合う主人公が
組合核弾頭みたいな組合の厄介者、ネッロ。
彼が元々いる組合では、彼は突出しすぎて受け入れてもらえない。
彼が自分を折り曲げないからだろう(あまりに進みが早くてあの辺分からん)。
彼は一般社会において極めて「狂」的な存在だ。

その彼が自分を折り曲げながら、
相手の言葉を聞かざるをえない、とっても「一般」な境遇へと追いやられる。
なんて優れた出会いシチュエーションだろう。

細かいエピソードも楽しい。

あ、ヨーロッパ女はフランス女だけじゃないのよ、
と言わんばかりにイタリア女も超いい感じっす!

オープニングとエンディングのブンチャカ騒ぎな曲が気持ちいい。

そうそう、すぐ殴っちゃう男。
例えば、彼が高倉健だったら、これはとっても昔っからある映画になる
(そんな風に作るのはまるで『カッコーの巣の上で』みたいだけど)。
単に社会の方がねじ曲がっちゃったという事なのかもしれない。



【銭】
ギンレイホール、会員証で入場。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
未来を生きる君たちへ@ぴあ映画生活
人生、ここにあり!@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
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fjk78dead at 10:23│コメ(8)トラバ(10)映画 

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この記事へのコメント

1. Posted by ナドレック   2011年12月18日 11:48
こんにちは。

>クレバー(賢く)ではあるが、エモーショナル(感情的)ではない。

うまいこと云いますね。
いただいたコメントへの返事にも書きましたが、私が『未来を生きる君たちへ』を高く評価するのはそこなのです。
また、『人生、ここにあり!』を『未来を生きる君たちへ』ほどには評価していないのもそこなんですけどね。
2. Posted by fjk78dead   2011年12月18日 14:57
こんちは、ナドレックさん。

でもね、映画を観に行ったら、映画に酔いたいじゃん。だから「映画に酔えなかった」事で文句を言ってる人を非難するのは可愛そうだなあ。世間一般の映画の売り方が「酔える物」として売られているのだから。それだけじゃない映画の見方があるとしても「どれくらい、どんな風に酔える」が一番、売りの主流だと思うんです。
3. Posted by ナドレック   2011年12月18日 20:00
非難はしてません。酔いたいという見方も、もちろんアリですね。
でも、そういう見方ができないからといって非難はして欲しくないなぁ、という呟きです。
(これを論じ出すと相当長くなりそうだから、拙ブログの最終記事にでも取っておこう。)
4. Posted by クマネズミ   2011年12月18日 21:51
こんばんは。
確かにこの映画は、「何か「感動でぶん殴られた感」がなかった」かもしれませんが、じわじわっとしみ出てくる感動に襲われました。様々な人間の入り組んだ複雑な関係がジックリと描かれていて、何か事件があっても、そうした関係を打ち破る方向には向かわずに、それらの関係が微妙に変化することによって吸収されていくように見えます。
なにか目の覚めるような態度に出る人間が少ないというのは、むしろ北欧のような福祉の進んだ落ち着いた国の実態(でもソコにも問題が山のように転がってもいます)を表してもいるような気がしました。
5. Posted by fjk78dead   2011年12月18日 22:56
こんちは、ナドレックさん。

私自身も含めて、人に対しても、映画に対しても、優しくいれるようでありたいですね。
6. Posted by fjk78dead   2011年12月18日 22:59
こんちは、クマネズミさん。

日常生活ってそんなに感情的に起伏の激しい生活を送ったりもしないから、淡々と過ぎるのはリアルなんですけどね。リアルは大概つまんないから。
7. Posted by ほし★ママ。   2011年12月19日 23:20
みなさまの激論を拝聴してると、ただボーっと観てほぼ褒めまくり
小学生の読書感想文程度に「あらすじ」でお茶を濁してる私のような者が
お仲間に入れて頂いてる(?)のが、くすぐったい感じです。
 
前からすごく気になっていたんですが
「ギンレイホール」っていいですねぇ。
近くに住んでいたら、会員になって通いまくるのに…
8. Posted by fjk78dead   2011年12月20日 01:04
> 前からすごく気になっていたんですが
> 「ギンレイホール」っていいですねぇ。
> 近くに住んでいたら、会員になって通いまくるのに…

ギンレイはリーズナブルですね。

激論はまあ、そういう遊びですから。
私も好きだ嫌いだの記事がそこそこ多いなあ
(ただ方向が変だから、あまりそう見えないかもしれない)。
あらすじはめんどくさくてはしょっちゃうのが常だけど(ダメじゃん、俺)。

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