『西川里美の日経1年生!』「西川里美は日経1年生!」編集部著、祥伝社黄金文庫を読書する男ふじき『ウィンター・ソルジャー』『ハーツ・アンド・マインズ』をキネカ大森1で観て、どっぷりアメリカ不信ふじき☆☆☆,☆☆☆

2011年02月24日

『戦火の中へ』を角川シネマ有楽町で観て、戦争にヒリヒリふじき☆☆☆☆

五つ星評価で【☆☆☆☆業】
  

実話がベースと聞かされていたので、
じゃあ、71人の学徒兵はみんなひきこもりで
最後はみんな花火を持って突っ込んで
「お前も村の人間だ」って、そういう事か。
それじゃあ『おにいちゃんのハナビ』だよって、
正しいような、大間違いなようなって、大間違い以外の何物でもないよ。
ハナからごめん。
『おにいちゃんのハナビ』の谷村美月ちゃんの役名が「ハナ」なだけに。
きしょー、つまらん。

さて、戦争映画だ。
ヒリヒリくるような戦争映画だ。

弾が飛んでくる。
爆発する。
死ぬ。
殺される。
そんなんが山盛りだ。

だから素晴らしいとか人非人発言をする気はない。
でも、そんな地獄だからこそ、浮かび上がってくるドラマもある。
最初だらだらだった学徒兵が生きる為に兵士になっていく。
兵士にならざるを得ない極限。
そして、その甲斐もなく惨殺されていく同胞、
惨殺されていく中でも、他の誰かを生かしてやろうとする
絶望的な、それでいてひたむきな努力が泣かせる。

本当のところ、そんなに緻密には作られてはいない。
ただ、情を物量でぶつけてくるような映画的な攻撃に負けた。
主人公の顔がいいなあ・・・痛々しくて。

そして、敵が圧倒的に敵だ。
「ごめん」と言っても許してもらえそうにない。
映画中で北朝鮮の大尉が学徒に降伏を勧め、
その言葉に裏表があるようにも見えないのだが、
学徒は降伏を断る。
「愛国心」の発露ではないと思う。
圧倒的なまでの敵への恐怖と、「許してもらえないだろう感」
なんだと思う。それが戦争なのだと思う。

この辺、なんだかんだ言って、バンザイ攻撃以外は
そんなに真摯に殺しあわないで、そこそこ敬意を表しあう
『太平洋の奇跡』の敵とは対照的だ。
だから、なんとなく『太平洋の奇跡』には
欺瞞を感じてしまうのかもしれない。


【銭】
角川さんの映画館は水曜1000円だ。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
戦火の中へ@ぴあ映画生活
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戦火の中へ@Love Cinemas調布
戦火の中へ@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子公式HP

PS 誰にも共感してもらえない事を言うなら、主人公の学生帽が
 最初期、ビデオリリースされていた頃の『ホントにあった怖い話』の
 『踊り場の友人』の学生帽の幽霊に凄く似てる。
PS2 学生帽ってアイテムが日本では「昭和」だ。
 考えたら「学生帽」の実物って見た事ないぞ。
PS3 韓国より北朝鮮の軍人の方がかっこよく描写されていたのも新鮮だった。


fjk78dead at 01:02│コメ(2)トラバ(3)映画 

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3. 『戦火の中へ』 ここだけの話  [ 映画のブログ ]   2011年05月26日 08:24
 あえて『戦火の中へ』の問題を指摘するなら、面白すぎることだろう。  この映画は、朝鮮戦争を戦った学生たちの実話を基にしている。  今でこそ、38度線でにらみ合ったまま休戦状態となっているが、19...
2. 戦火の中へ  [ 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子公式HP ]   2011年02月24日 23:50
公式サイト朝鮮戦争で戦った学徒兵たちの悲劇を描く戦争秘話は、韓国映画らしい“母への思慕”をベースにした悲壮なドラマだ。1950年の韓国。北朝鮮の猛攻で首都ソウルまで陥落した ...
1. 戦火の中へ  [ LOVE Cinemas 調布 ]   2011年02月24日 01:05
1950年の朝鮮戦争当時の実話を映画化。韓国軍学徒兵71人が北朝鮮正規軍を前に必死で立ち向かう姿を描いた戦争ドラマだ。『私の頭の中の消しゴム』、『サヨナライツカ』のイ・ジェハン監督が監督を務めている。主演は大人気アイドルBIGBANGのT.O.P。共演に『悲しみより

この記事へのコメント

1. Posted by KLY   2011年02月24日 01:10
>だから素晴らしいとか人非人発言をする気はない

いやそういって欲しいな、(笑)
それはさて置き学生帽って昭和からなの?明治や大正には無かったんだ。それはしらなんだ!
っていうか、そもそもあの学生服と学帽ってのは日本から韓国に持ち込まれたものなんだろうか?どう考えても最初から韓国にあったように思えないんだけども…
2. Posted by fjk78dead   2011年02月24日 22:17
こんちは、KLYさん。
どぼじでどぼじで、そんな意地悪を言うの?

さっさく、それはともかくとして、学生帽はマンガのフクちゃんが被ってたから大正とか明治にもあったと思いますよ。中国に学生服という概念はなさそうだから、韓国には日本統治時代に根付いたんじゃないですかね(いや、いっさい想像ですけど)。

学生帽は「夕焼け番長」とか思い出しますなあ。

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