2010年09月12日

『ちょんまげぷりん』荒木源、小学館文庫を読書する男ふじき(ネタバレあり)

映画鑑賞後の原作読書。

一番、驚いたのは映画の中で
一番、好きだったあのエピソードが
原作になかったことだ。
そして、そのエピソードは原作にあったとしても
何ら違和感のない物であったことだ(詳細は後半ネタバレ部分で書きます)。

流石、物凄い脚本力を持つ、中村義洋監督である。

あと、原作では安兵衛さんはゴツゴツした小男なので、
ニシキドの割と貧乏くさい(失礼)風体もリアリティがあったが、
イメージとしては若い岩松了みたいなんが元々かもしれないな、と思った。


カテゴリが「読書」の場合、ほとんどトラックバックとか付けないんですが、
この記事は映画『ちょんまげぷりん』の記事に向けて、
トラックバックを下記の方々のブログに付けさせてもらってます。
原作もオモロイよ、とのメッセーシを込めて。

ちょんまげぷりん@LOVE CINEMAS調布
ちょんまげぷりん@労組書記長社労士のブログ
ちょんまげぷりん@映画のブログ

映画『ちょんまげぷりん』の感想


さて、映画、原作、どちらか未見未読の人の為に
両作品の違いをこの後、語るので、
ちょっと細かく知りたくないなって人はスルーしてください。

################################################################


ここからネタバレ的な会話になります。

文庫一冊と映画一本って長さ的に釣り合いが取れず、
どうしても映画は文庫のダイジェスト的な作りにならざるをえないのだけど、
中村監督は原作から切り取るチョイスが上手い。

又、原作の描写に固執する事無く、分かりづらいとする部分は
切り落としたり改変したりする。それを行なう事によって
夾雑物が取り除かれ、より原作のエッセンスを強調した物になる。
これじゃあ、多くの原作者が中村監督を信頼する筈だ。

という訳で、長さが違うので、違いは色々あるのだけど、
ともかく脱帽したのは

映画のお菓子大会で友也が失敗をして、
安兵衛がアイデアでカバーするエピソードが
映画オリジナルであった事。
これは原作者が書きたかったのに、
何かの理由で書かなかったエピソードとしか思えないほど
原作と違和感がなかった。

ビックリしたっすよ。
映画で一番好きなシーンだったから。

まあ、確かに『チームバチスタの栄光』でも、トリックの見せ方が
映画オリジナルだったりして、凄いなと思ったけど。
あれは、あれで原作がちょっと特殊だから
改変に関してはまあそりゃあ必要だよなあ、
と思わされてそんなに違和感がない。
と言いながらも、後から原作読んだ時にやっぱり唸ったけど。

『ちょんまげぷりん』に戻って、
他には
・原作では安兵衛はパティシエとしてより、芸能界の評論家枠で大成する。
 設定はこっちの方がリアルだけど、このままだと迷走が自明なので
 単にパティシエにしたのは正解。
・「ぷりんはどうするんだよう」んなセリフは原作にない。
 まあ、挟める場所がないけど。
・原作ではヤクザにやられっぱなし。
 映画ではスカっとしたいから、やられっぱじゃなくして正解。
・安兵衛の望み=「仕事」。この構図が映画では強調されている。
 原作では「願かけ」はないし、
 仕事をしたくてもさせてもらえなかったという話もそんなに掘り下げられない。

とかある。

だから、映画は凄い。
でも、原作も面白い。

だから、やはり、映画を観た後に原作を読んでほしい。

fjk78dead at 00:40│コメ(2)トラバ(3)読書 

トラックバックURL

この記事へのトラックバック

3. 『ちょんまげぷりん』 映画レビュー  [ さも観たかのような映画レビュー ]   2011年02月01日 11:59
『 ちょんまげぷりん 』 (2010)  監  督 :中村義洋キャスト :錦戸亮、ともさかりえ、鈴木福、今野浩喜、堀部圭亮、佐藤仁美、忽那汐里、中村有志、井上順 荒木源著作小説を原作をもとに『ゴール...
2. ちょんまげぷりん 目力〜リアクション〜泣き顔〜  [ 労組書記長社労士のブログ ]   2010年09月13日 15:36
【{/m_0167/}=35 -11-】 観たい映画の試写会があたっても予定があって観に行けないのに、どうでもいい映画の試写会の日はフリー、なかなかうまくいかない・・・ε-(;ーωーA フゥ… そんなパターンにはまってしまった今日の試写会、「ちょんまげぷりん」ってなんじゃ〜?? ...
1. 『ちょんまげぷりん』の仕事術  [ 映画のブログ ]   2010年09月12日 00:56
 【ネタバレ注意】  『ちょんまげぷりん』では、仕事が上手くいって、職場で評価されるにはどうすれば良いかが、判りやすく示される。 ...

この記事へのコメント

1. Posted by ナドレック   2010年09月12日 09:37
へー!そうだったんですか。
映画にはまったく「詰め込み感」がなかったので、「これが長編小説だったらちょっと内容が薄いかも」と思っていたのですが、取捨選択が上手いんですね。
たしかにお菓子大会のシーンは、映画だから画になるけれど、文章で説明されてもなんじゃそりゃですね。
2. Posted by fjk78dead   2010年09月12日 09:52
こんちは、ナドレックさん。

ええと、エピソード的にはそう大きく変わらないんですけど、小説って心理描写を自然にプラスできるので、小説の方が丁寧な重みを感じる事ができます。

コメントする

名前
URL
 
  絵文字