2016年11月13日

『きんいろモザイク』を新宿バルト9−6で観て、清々しいほどにテンプレふじき★★★

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▲主要キャラ5人。

五つ星評価で【★★★高音の連続に頭が痛くなる感もあるが女の子の声は可愛い】
元になる4コマ漫画、そこからのTVアニメ、どちらも未読未鑑賞。
全くの一見さんでいつものように映画に挑む。

基本、ファン・ムービーなので、ファンにしか分からない所もありーの、
それでも、ちゃんと独立して見れる話になっている。
それにしても徹頭徹尾、アニメ声の女の子だらけだ。
とても普通の女子高生活らしいが、設定は共学の筈なのに男子がモブにしかいない。
男子はTVモニターの外とか、スクリーンの外にいるのか。難儀な感じやな。

青春っぽく無駄に「友情の悩み」に胸を痛める小路綾が中々可愛い。
しかし、アングロサクソンの血を受け継ぐ金髪の二人組がどちらも度を越してバカ。
ええんか、それで?

これは本編(TVシリーズ)観てた人は共感を強くして見れるけど、
一見さん的には、他愛もなく似たり寄ったりの顔の少女が
飼い犬が主人に向けるような感情の発露をどうしても抑えきれずに
漏らしまくってるような、表現的にはあからさますぎて疲れる、感じの映画
(ちょっとディスっちゃった)。
なんつーか、バリバリにテンプレで、これ以上ないくらいに小さい作品。というのが結論かな。


【銭】
入場料1200円均一。チケ屋で見かけた前売券も1200円だった。窓口マシーンで購入。ちなみに予告抜いて正味50分。60分割るなら1000円にしてほしいが、業界では何となく60分割るなら底値1200円みたいな線引きを感じる。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
きんいろモザイク Pretty Days@ぴあ映画生活

2016年11月12日

ガラケー充電器買い替え

2016年11月12日 旧ガラケーから新ガラケーへ機種変して以来(2014年.8月)使っていた充電機が故障。外見からソケット側のプラスチックコード部分がささくれ立つ様な感じで中身の実線が見えてしまっている。のと、逆の携帯アダプタ側も見えるべきでない実線が何故かプラスチック抉れるような感じで見えてしまっている。11月10日くらいまではそれでも普通に使えていたのだが、充電動作は変わらないのにいつまで経っても携帯の充電量が増えない状態になる。実際に充電できないので、何時までもこの状態をほっておけない。という訳で、すぐさま電気屋に出向いて同じ充電器(家庭用ソケット→携帯)を購入。
物持ちはそこそこいい(と言うよりモノグサなので新製品を極力買わない)が、
一度故障しだすと、どれも同じくらいに耐用年数越えて故障が相次ぐのか。
ちっ、タチ悪い(「膣、立ち悪い」という誤変換が最低)。
ここんとこ携帯のハードトラフルが多い。
2年経ってるからもう買い替えろって啓示かもしれんけど、
馴れてて使い勝手がいいガラケーじやなくちゃあかんので、
ガラケー使えなくなる近未来(近未来だよなあ、きっと)まではガラケーのままでいい。


『スーサイド・スクワッド』『にがくてあまい』『planetarian星の人』を観て、みんなそれぞれ中々じゃんふじき

同日鑑賞三本を忘れないうちにできるだけ短評で(と書いてから時間が経ってもた)。

◆『スーサイド・スクワッド』トーホーシネマズ新宿5
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▲やっぱこの娘やねんな、この映画は。

五つ星評価で【★★★つまんなくないじゃん】
かなり酷評が渦巻いてて「あの予告編からそんなにつまんない映画を作れるなんて逆に難しいよなあ」とか「予告編作った人凄く才能あるのか」とか思ってたが、まあ、悪評ほど最悪につまらなくはない。ただ、無条件に「最高!グッジョブ!面白い!」と言うにはあちこちパーツが欠けてるみたいな状態だった。
「ダメ」って人は「みんな悪党の癖して、何あまっちょろい感傷に浸ってやがるんだ」という意見で、バーに入って、みんなで傷を舐めあった挙句、盛り上がって巨悪を倒しに行ってしまうシーン辺りに、悪役としての美学を感じないらしい。奇しくもそのシーンにはこの映画きってのイカレポンチ、ジョーカーは場を共有していないのだけど、彼がその場にいたらそんな甘い言動は一笑にふしただろう。ジョーカーって言うのはそういうキャラだ。まあ「悪役の前に人間だ」ってのもジョーカー以外ならいいんじゃないの? ワニの人なんて「あんななのに人間だ」って部分がチャーミンクな訳だし。
さて、基本こういうビックリ人間大集合映画は好きよ。
銃撃つ人、火を噴く人、水の中ぬろろろろろん、とそれぞれ見せ場が用意してある。
その中でもマーゴット・ロビー演じるハーレイ・クインが魅力全開だ。
メインの流れはウィル・スミスのデッドショットなのだが、最終的にはハーレイ・クインのプロモーションビデオみたいな映画になった。ブーメラン男と紐男なんてつまんない役回りだし、鰐くんと火吹き男はまずまずだけど、敵に対する戦力がバラバラなので、ここに頑張ってもらうしかないという裏事情も透けて見える。
あと黒くてあくどい女上司。あーいう人がぶんぶん豪腕を振り回せる状態がアメリカ政府のブラック企業っぷり(下の奴隷労働の上に上がアグラ)を露呈している。

今一つ「ぽわーん」とした感じが漂うのは、ラスボスを倒す時の爽快感が1ランク下だったからかな。ラスボスがやりたい事も凡人の私どもには今一つ分からない感じがありましたし。そのラスボスが操る下っ端とかよう設定が分からなかったり。こういうのは緻密にやらないといかん。にしても、純粋にパワーやテクニックだけ取り出せばラスボスに自決特攻隊は誰一人敵わない筈なのだ。だからこそ、ドカーンと一発納得できる勝ちで終わらせなければいかんかった。多分、そこはジョーカーにご登場願うのが一番納得できる落とし所だと思うのだけど。

まあ、いろいろ問題があるDCブランドだけど、スーパーマンが出てる前の二つよりは、このチンケな悪いのがガヤガヤやってる映画の方が好きだ。

PS 最初に出た横組みのチラシのビジュアルがかっこよかったので、
 後から出た縦組みのチラシのビジュアルは滓。


◆『にがくてあまい』トーホーシネマズ新宿8
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▲ホモを男装でたぶらかそうというくだらないシーン。

五つ星評価で【★★★川口春奈大好き】
最終的に「どうよ!」という話で言えば「川口春奈好きよ!」としか言いようがない。
原作未読。
適当な生活を送ってる野菜が苦手な川口春奈に何故かいいように扱われてしまう、ベジタリアンのゲイに林遣都。面白い役をリアリティー持って演じれるいい役者になったなあ、と言うか昔からいい役者か。少年だったのが大人になったなあ、だけか。

その林遣都が陰で狙ってる風なノンケの体育教師に真剣佑。
今まで見たどの真剣佑よりも芋い。これはわざとだろうか? 
まあいい。別にホモじゃないから真剣佑が芋だろうが何だろうがどうでもいい。


◆『planetarian 星の人』トーホーシネマズ新宿1
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ロボットのゆめみちゃんはうざいけど、いい子です。▲

五つ星評価で【★★★泣かせよるのう】
「プログラミング」である事は重々承知しながら、
人の事を思いやれるという事に対して、心がぐっと来てしまう。
今は人が人をなかなか思いやれない時代だから、なおさら刺さるのかもしれない。
そんなの錯覚だと言わんばかりに、プログラミングである事を再三提言されるのに。
やはり、人は人の形をした物に感情を投入してしまう。


【銭】
スーサイド・スクワッド:トーホーシネマズデーで1100円。
にがくてあまい:トーホーシネマズデーで1100円。
planetarian 星の人:トーホーシネマズデーで1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
スーサイド・スクワッド@ぴあ映画生活
にがくてあまい@ぴあ映画生活
planetarian〜星の人〜@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
スーサイド・スクワッド@或る日の出来事
スーサイド・スクワッド@徒然なるままに
スーサイド・スクワッド@SGA屋物語紹介所
スーサイド・スクワッド@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
planetarian〜星の人〜@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

2016年11月11日

『死刑弁護人』をポレポレ東中野で観て、システム不備だよなあふじき★★★

五つ星評価で【★★★人として正しい】
特集上映「東海テレビ ドキュメンタリーの世界」から一本。
死刑を科せられる被疑者を弁護する弁護士を主役に据えたドキュメンタリー。

弁護が必要な者の所に行って弁護しているに過ぎないのかもしれない。
彼が手掛けるのは「和歌山毒カレー事件」や「オウム真理教事件」など、
大量殺人等から被疑者が死刑になる確率が高い事件。

彼を突き動かすのは使命感とやりがいだろう。
彼は人は更生できると信じているし、
押し付けられた真実が必ずしも事実とも限らないと確信している。

この映画を見ていると、それで当たり前だと思っていた事件の沿革がぶれる。
それがとても面白い。
オウム真理教事件は、麻原彰晃が全くの無罪だとは思わないが、
全ての罪を麻原に被せてしまい、早く幕引きしたいと考えている者がいる、
和歌山毒カレー事件は被疑者は清廉潔癖な人間ではない。
でも、そのパーソナリティーから一文の得にもならない無差別殺人はやらないと説く。

真実が分かると都合か悪い検察や警察。
検察や裁判官はチャッチャッと仕事が片付いた方が良いだろう。
その為に決まった事が覆されるのを嫌う。冤罪事件が減らない筈だ。

『ヤクザと憲法』でもやられていたように、
弁護士の罪を告発し、公判が出来なくする。
そんな汚い手口を常套手段で使うほど、覆されては困る真実がある、と言う事だろう。
膨大な事件を手際よく片付けて社会に安全をアピールしたい権力側(検事+判事)と、正しい判決にこだわるが、その正しさをマスコミを使ってすらアピールが許されない状況の弁護士側が真っ正面からぶつかって、権力を持たないが故に弁護士側がごっつ損してるような印象を受けた。


【銭】
1年有効の5回回数券購入(6000円)したうちの1回使用。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
死刑弁護人@ぴあ映画生活

2016年11月10日

『真田風雲録』『江戸川乱歩の陰獣』を新文芸坐で見て、大味なんやな加藤泰ふじき★★★,★★

特集タイトル「生誕100年加藤泰」

◆『真田風雲録』
五つ星評価で【★★★インチキテイスト高い娯楽映画】
二回目。初見かと思ったら8年前に見てた。
ミュージカル時代劇として有名だが、そんなにのべつまく歌って踊ってはいない。
流れてくるナンバーが中々痛快でダラダラ歌ってるよりは記憶に残りやすいのだろう。
この映画での真田十勇士はゴロツキ。
ゴロツキの彼等が徳川に負けないのは猿飛佐助が超能力者だから。
このサスケの能力の起因が隕石から出る放射能を浴びてなのだから、
怪獣映画の親戚みたいなもんである。『放射能忍者サスケ』とか名打って、
最後に中村錦之助を巨大化させてみたい。
いや、錦之助ではちょっとリアリテイー低いな。
じゃ同じ十勇士から常田富士夫が巨大化するなら、リアリティーあるだろう。
大前均も出てるから、大前均の首から下と常田富士夫の腰から上を
ピグマン子爵タイプに合体して怪獣映画を作れば全然大丈夫だったのになあ
(私以外の観客がダメだから採用はされないだろうけど)。

霧隠れ才蔵が性別変換でお才ちゃんになって渡辺美佐子。なんか顔がボテっとしてる。
なんも考えてなさそうな姫君、千姫の本間千代子の方が可愛いな。

千秋実って、ついこないだ『七人の侍』でかっこいい死に方を見たばっかりだったが、
この映画での死に方のかっこ悪さはなかなかの物。
なかなか、ああ、無駄に死ぬことは出来ない。

それにしても、錦之助のあの服は格好悪いと思うんだけどなあ。


◆『江戸川乱歩の陰獣』
五つ星評価で【★★ひょえー(多くは語らず)】
確か、過去に大井武蔵野館で『盲獣』と二本立てで見た筈なのだが、
見事に1カットも覚えていなかった。
わたし、役者としてのあおい輝彦、甘々でダメだわあ。
最後の真っ赤な部屋、散らされた白い薔薇の花が情事を処理したティッシュのように見えるのはわざとだろうか。


【銭】
新文芸坐会員入場料金、250円安い1050円で入場。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
真田風雲録@ぴあ映画生活
江戸川乱歩の陰獣@ぴあ映画生活
▼関連記事。
真田風雲録(一回目)@死屍累々映画日記

PS 二本見て私には加藤泰は合わん感じだ。ベターっとした絵を撮りよるのお〜。

2016年11月09日

『マイマイ新子と千年の魔法』『名探偵ホームズ第5話10話』をキネカ大森3で観て、うんうんドキドキふじき★★★,★★★★

「『この世界の片隅に』公開記念 片淵須直監督セレクション」

◆『マイマイ新子と千年の魔法』
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▲カタツムリ人間と洋酒女王。

五つ星評価で【★★★良い作品である事は分かっている。でも、物語の閉じ方にちょっと釈然としない物を今回は感じてしまった】
二回目。
とても丁寧に作られた作品である事は分かっている。
パートパート面白い。
でも、物語の閉じ方に今回ちょっと違和感を感じた。それでいいんか?
私はこの作品の信奉者ではないので、違和感を書いておきたい。

物語の主人公は千年の昔を触覚(マイマイ)を通じて感じ取る新子、
助演に都会から越してきた貴伊子。彼女は母を亡くしており、
失った母への憧れは新子が仲間のような大人として慕う教師「ひづる」に結びつく。
教師「ひづる」から名前を貰った金魚「ひづる」は
花嫁になろうとする教師「ひづる」のイメージを加味しつつ、
彼女の中でそっと彼女の母親とリンクしていたに違いない。
その金魚「ひづる」を殺してしまうのは、貴伊子の不注意だ。
貴伊子は母親の香水を金魚に纏わせ、金魚を殺してしまう。
それはあたかも彼女がそれを付けたなら「好かれなくてはならない」
母親の香水を身に付けながら周囲から拒絶されてしまった出来事の再現のようでもある。
肉体の母親の死をぼんやり自覚していた貴伊子は、自分で母親のイメージを再殺する。
この八方塞がりを「嘘」で取り繕うとするのが新子である。
新子は「ひづる」が蘇ったに違いないという。
それは誰もが「ひづるに似た金魚が泳いでいたに過ぎない」事を知っているだろう。
だが、その「嘘」はみなにとって必要な嘘なのだ。みなは「嘘」に耽溺する。
一度、自分達の「夢」を殺してしまった彼等にはもう「嘘」を頼りにするしかない。
そして、その「嘘」に権威を付けるためにタツヨシの剣を使う。
すると、そのタツヨシの剣の権威は、とある事件で失効する。
権威の失効を知るのはタツヨシと新子だけだ。
二人は失効を取り返すべく現実に仇討をする。
彼等の「夢」が現実に押しつぶされてはいけないのだ。
「夢」を取り返すべく、現実に対して現実をぶつけて仇討する二人。
現実には敵わず、現実に慰められて帰る二人。
この時、彼等は現実と折り合いをつけ、「夢」が必要な子供の為に
自分らが「嘘」を押し通す「大人」になる。
だから「(嘘の)ひづる」は見つかる。

「ひづる」は見つかったが、その「ひづる」によって、
もう元の楽しかった理想郷は戻って来ない。
みな、「夢」を細々と燃やしながら、現実に立ち向かっていかなければならない。
無条件に「夢」だけ見ている時期は過ぎたのだ。
タツヨシや新子ほど極端でないにしても、
彼等は生活する中で徐々に大人になっていくだろう。

そして新子は貴伊子が引越ししてやってきたのと同じように
引越しによって、千年と繋がっている世界から出て行く。
ここがよく分からない。何故、出て行かせなければならないの?
新子の輝かしい働きかけによって、貴伊子がすっかり村の女の子になったからか。
そんな前座働きみたいな事を主人公にさせるのか。

根が単純だから、これよりも内省的な物語を冒険物語に変えた
話の線が一本の『アリーテ姫』の方が好きだなあ。
この映画同様、見る機会が少ないからもう細かい事は忘れてしまってるんだけど、
あれも見直したいなあ。

何か刺さらないなあと思って考え直してるうちに、
やっぱり凄い内容をいろいろ含んでそうだなと言うのは分かったけど。


◆『名探偵ホームズ第5話「青い紅玉」』
◆『名探偵ホームズ第10話「ドーバー海峡の大空中戦!」』
五つ星評価で【★★★★嬉しくなる感じにドダバタやのう】
どちらの話も活劇でよく動く事。
『青い紅玉』は盗品のルビーを盗んだ掏りの少女を奪い合う空中と地上の追いかけっこ。目まぐるしい事。少年のようないでたちの少女ポリィが女の子の恰好でも活発でズロース見えまくり。私は一回の変態だが、とりあえずあまりにもあっけらかんとしてアレでは興奮できない。
『ドーバー海峡の大空中戦!』は英仏の郵便事業を失敗させる為にモリアーティーが郵便飛行を妨害する話。ハドソン夫人(=マリイ)大活躍。普段は優雅だが、いったん火が付くと物凄いアクティブなハドソン夫人はオタク少年達にとって理想の相手だろう。これは恋人ではなく、母が投影されているのだと思う。

ともかく楽しいのは脱線しすぎない広川太一郎(ホ−ムズ)と、
悪人の癖に一番人間味溢れる声を出す大塚周夫(モリアーティー)の掛け合いが楽しくてたまらん。

ダ・カーポの歌うOP、EDは放映当時も今見ても全く変わらず似つかわしくない。


【銭】
2016年10月から2017年3月までの間にキネカ大森で3回使える名画座専用回数券を3000円で購入。そのうち1回分を使って鑑賞。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
マイマイ新子と千年の魔法@ぴあ映画生活
《『名探偵ホームズ』 青い紅玉(ルビー)+ドーバー海峡の大空中戦!》@ぴあ映画生活

2016年11月08日

『若い貴族たち 13階段のマキ』『実録おんな鑑別所 性地獄』をシネマヴェーラ渋谷で観て、ずんずんどんどんふじき★★,★★★

特集上映「鈴木則文復活祭」の1プログラム。

◆『若い貴族たち 13階段のマキ』
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▲おサイケやのう。

五つ星評価で【★★志保美悦子のかっこ悪さが熱い】
二回目。ただエッちゃんがアクションしてれば成立するだろ、
みたいなコンセプトで作られたお手軽な映画。
「心は貴族」の不良少女集団のリーダー格
「13階段のマキ」を演じるのが志保美悦子。
でっかい「13」柄のファッションがバリバリイケてない。
今の目線で見ると『大鉄人17』チックである。
映画内で常にムッとイライラしてるエッちゃんだが、
彼女の正義観が割と適当なので応援しづらい。

いけ好かない金持ちのお嬢様がいて、
いくら気に食わないからと言って彫り物を入れたりするのはアウトだよなあ。

エッちゃんが主題歌を歌っているが、
映画はともかくこの歌は宇津井健の『スーパージャイアント』級の黒歴史だろう。


◆『実録おんな鑑別所 性地獄』
五つ星評価で【★★★なんかズシーンと重い】
初見。
『女囚さそり』の鑑別所(未成年者)エロバージョン映画。
あからさまに年を取っているのは出てこないが、
若さはち切れんばかりのグラビア女優大挙出演にもならず、
若くて冴えない姉ちゃんがそこそこいっぱい出てくる。
みんな老成してるけど、エロ映画だから適度に熟成してないとあかんので、まあOK。

ダウン・タウン・ブギウギ・バンドの劇伴が染みる。

芹明香が鑑別所に入る直前に野ションして、
鑑別所から出て野ションするまでの映画。
文明人なんだから野ションばっかしてちゃあかんでえ。


【銭】
シネマヴェーラの会員割引で1000円で鑑賞。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
若い貴族たち・13階段のマキ@ぴあ映画生活

2016年11月07日

『潮騒』をギンレイホールで観て、百恵にキュンキュンふじき★★★★

五つ星評価で【★★★★百恵ちゃんがかーいーのかーいくないのって、超かーいーよ】
とにもかくにも百恵と友和。

百恵ちゃんが抜群の処女力(いや、処女だろ、どう見ても)。
そして処女の乳首を持つ百恵(映画見れば分かるが、そういうシーンがある)。
ファッションが田舎+名士みたいな妙なファッション。
まだ「女優」というより「子供」な感じが強い。
ホモじゃないけど、友和もいい。友和を見てチンチンでかくしたりはしないが、
普通にいい奴で、こいつなら百恵ちゃんとくっついても許せる。
普通の青年で、しっかりしてて、いい意味で浮ついた芸能人オーラがない。

この二人の清い仲をゴシップで邪魔をするのが都会から来た町女(妖怪みたいだな)
千代子役の中川美穂子。何となくいけ好かない顔だと思ったら、
顔立ちが大島優子に似てるからか。あの顔立ちは好きではないのだ。

ナレーターが石坂浩二だったので、
 「これから93分、あなたの目はあなたの体を離れ、
  この不思議な時間の中に入って行くのです」
と言われ、日の出丸に乗り込んだ友和が豪雨の中、怪獣と出会ったりしないかと
思ったが、当然、そんな事は起こらなかった(起こるか!)。

それにしても「こんな処女と童貞が一番偉い」みたいな小説を書く三島由紀夫ってどうよ! なんてツイッターで呟いたんだけど、まあきっとその辺はどうよって事もないんだろう。


【銭】
ギンレイホール特別企画。一本立てで一般が600円のところ、会員割引で300円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
潮騒〈1975年〉@ぴあ映画生活

2016年11月06日

『札幌・横浜・名古屋・雄琴・博多 トルコ渡り鳥』をシネマヴェーラ渋谷で観て、実験精神旺盛やねふじき★★

特集上映「芹明香は芹明香である!」の1プログラム。

五つ星評価で【★★実験的な手法は面白いが、成果は実らず、話としては面白くはならなかった】
仕事帰りに六本木で初日の『ソーセージ・パーティー』を引っ掛けようと思ったら「満席」の目に会い拒絶。急遽、六本木から渋谷まで歩いて飯食っていい時間になったから足を手向けた一本。二本立て同時上映の『濡れた欲情 特出し21人』は時間的に上映終了していたので、これ一本を鑑賞。
「ソープランド」がまだ「トルコ風呂」と呼ばれていた時代、全国各地のトルコを渡り歩き、「トルコ渡り鳥」と異名を取るような風俗嬢たちがいた。まあ、いたんだろうなあ。これが全ての映画。

ドキュメンタリータッチの濡れ場はトルコの泡プレイを延々と解説もなしにずっと流しっぱなし。まあ、それはそれで良しだけど、工夫もなくずっと流してるからダレルはダレルな。しょうがない。オープニングタイトルに記載されている役者は主役の芹明香とヒモの東龍明と、ナレーターの山城新伍のみ。トルコの客役なんぞはみんなノン・クレジットである。

各地を転々とする中で、嬢とヒモが離れたり、仲戻したり。
でも、ドラマ性は薄い。

芹明香の顔は好きな方なのだが、冷静に見てると美しい顔ではないのよね。

ヒモの東龍明は目の奥に小動物的な弱さがあり、ヒモを好演。

ナレーターの山城新伍の明るい若い声はいいのだけど、
アクセントとかイントネーションとかが一部分正しくないっぽい。
(山城新伍が正しい事言ってる信用性が薄い)


【銭】
シネマヴェーラの会員割引+夜間割引で800円で鑑賞。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
札幌・横浜・名古屋・雄琴・博多 トルコ渡り鳥@ぴあ映画生活

PS トルコ風呂の外観がいっぱい映るのも今や資料として貴重かもしれない。

2016年11月05日

『SCOOP!』をトーホーシネマズ渋谷4で観て、この主役の物足りなさはあの人に似てないけど似てるふじき★★★

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▲「いいか、お前をな『週刊宝石』の処女探しに売るからな」
 「え? ムリムリムリムリムリムリムリムリ」

五つ星評価で【★★★福山雅治はいい兄貴だと思うけど、いい兄貴やいい人が決していい役者である訳ではないので、残念ながら、その凡人を主役としてお神輿かついでしまったこの映画は凡作もしくは努力賞的な映画】
映画その物はそんなに悪くない。
でも、主役が輝いてないのである。
無頼を気取って汚して来たら、ただ汚れて来ただけみたいになってしまった福山雅治、
彼の演技が悪い訳ではない。ごくごく普通だ。面白くない。
決して指さすほどにひどくはない。ないのだが、無頼で主役を張るにはまだ数年早い。
『探偵ガリレオ』は「変人」というメタファーが彼に似あっている。彼の引き出しの中に彼自身の素養が入ってたというべきだろう。
今回の「無頼漢」は彼の引き出しにその要素がない。

これが映画自体が駄作で、共演者の演技が争うようにどうって事がないのなら、彼自身のミスキャストがドーンと目立つ事もなかっただろう。
でも、二階堂ふみも、吉田羊も、滝藤賢一も、リリー・フランキーも、
このクラスがみんないいんだから、主役の不在が目立ってしまった。

あっ、ただ、二階堂ふみの「下着はちゃんと見せてますから」という濡れ場は反対。
あそこの尺が妙に長い理由がよく分からない。
それ以外は、二階堂ふみ、表情が凄く全開で良い。

吉田羊は抑えで、滝藤賢一の泣きはトドメ。
そして、リリー・フランキーはもう横綱相撲と言おうか、何て上手いんだ。
また、あの、福山雅治が『そして父になる』の時みたいに、
全部を目の前でリリーに取られる姿を見る事になるとは!
リリー・フランキーが役者としては一番やり応えがある役でしょ。

で、この福山雅治が主役なのに一人地団駄を踏んでるような状況、
似たようなのが合った気がする。で、脳髄絞って、これかと思ったのが
『チャーリー・モルデカイ』のジョニー・デップ。
いや、何か邦画でもジャニーズ系で何かあった気がするんだが。
『大奥』のニノ辺りだろうか?
主役が映画の熱を下げてるような映画、誰か他に思い付いたらコメで教えてください。


【銭】
東宝シネマズのメンバーサービス週間だったので1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
SCOOP!@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
SCOOP!@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記
SCOOP!@映画的・絵画的・音楽的
SCOOP!@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

2016年11月04日

『ドロメ女子篇』『ドロメ男子篇』『ライチ光クラブ』『セトウツミ』『無伴奏』5本まとめてレビュー

未レビュー邦画(内藤監督3本+2)ドラマをできるだけ短評で。

◆『ドロメ女子篇』シネマート新宿1
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▲ジャージだよ、諸君。
五つ星評価で【★★★森川葵!】
森川葵が可哀想で可愛すぎる。
基本、こういう病んだサイドの役が似あうなあ。

人間タイプ・ドロメは怖いが、何をどうしたいのが目的なのかがよう分からん。
モンスタータイプ・ドロメは狙ったチープ感もまずまず、
こっちも最終的に何をどうしたいのかがよう分からん。
女子篇、森川葵以外があまり可愛く撮れてないんは減点。


◆『ドロメ男子篇』シネマート新宿2
五つ星評価で【★★★森川葵をもう一回楽しみながらタブル・アングルもなかなか楽しい】
「青春ダブルアングル・ホラー」と称して、女子篇と同時刻の男子サイドを描く。
やはりまるまる同じ話なので、見るかどうか悩んだが、仕掛けが施してあって
時間軸が女子篇と同様に流れても、話は違う進み方をする。一本取られた。
ラストシーンにそういう意味を持たせるのかという衝撃(見れば分かる)。
話を知ってるから「もう一本目はつまらない」という訳ではなく、
2本見て大きな話が出来上がると考えてもらえばいい。
1本だけでも成立するが、2本見た方が更に楽しめる2本だった。
いやいや、そういう風にちゃんと宣伝せんといかんよ。


◆『ライチ光クラブ』HTC渋谷3
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▲美は力。
五つ星評価で【★★★独立した映画としては失敗作】
中条あやみが可愛いのであるが、そこに騙されてはいけない。
中条あやみは年相応であろうが、物語を破綻なく成立させる為には
クラブの9人は少年である必要がある。彼等は映画では「青年」が演じている。
「青年」に役柄が変わった訳ではなく(それは作品構造上不可)、
「少年」の役を「青年」の俳優が演じているのだ。
この映画はマンガ→舞台→映画化と言う事だ。
舞台の上では自己申告で「少年」を名乗る事で、彼等は少年として認知される、
そういうルールでいいだろう。
だが、映画のルールはそうではない。見た目通りだ。
髭が生える事を恐れる少年の身体が髭を剃ってるとしか思えないほど成長していてはいけない。『1999年の夏休み』でやったような手法(少女による少年の偽装)を取るか、本当の少年を使うか、舞台版を収めた劇シネマにすべきだった。


◆『セトウツミ』UCT12
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▲セトやウツミより中条あやみの方が見てて楽しいからなあ。
五つ星評価で【★★★おもろいおもろいちゃんとおもろいのが凄い】
中条あやみ繋がりで。
中条あやみは今の所、これがベストで可愛い。
大事な役でありながら、大した役でないという、とても不安定な役柄だ。
セトとウツミがただ話をするだけなのにちゃんと映画になってる。凄い、つか、偉い。
これはセンスを縦横無尽に振るって出来た可愛い小品。
必要以上に派手で古典的な劇伴がステキ。
ピエロが宇野祥平とは思わんかった。


◆『無伴奏』目黒シネマ
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▲文芸痴話喧嘩。
五つ星評価で【★★璃子ちゃんの濡れ場が美しくない】
池松壮亮繋がり。
見終わってピンと来なかった。
あの人とあの人が実は思ってて、という筋立ては分かるのだが、
そんなにリアルにそうなんかなあ、みたいに思えてこない。
『セトウツミ』みたいに、セックスしない青春にしておけば、傷口も小さかったのに。
璃子ちゃんは脱いだり、濡れ場やったりするより、生活感のない服着てる方が似あう。


【銭】
ドロメ女子篇:シネマート月曜メンズデーで1100円。
ドロメ男子篇:シネマート、ポイント10回分使用で無料鑑賞。
ライチ光クラブ:テアトル会員割引で1300円。
セトウツミ:ユナイテッド会員ポイント2回割で1000円。
無伴奏:ラスト1本割引で900円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
ドロメ【女子篇】@ぴあ映画生活
ドロメ【男子篇】@ぴあ映画生活
ライチ☆光クラブ@ぴあ映画生活
セトウツミ@ぴあ映画生活
無伴奏@ぴあ映画生活

2016年11月03日

『聖の青春』を一ツ橋ホールで観て、平等について思うふじき★★★

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▲「怪童」って仇名を付けた人はほんとう「上手い」としか言いようがない。

五つ星評価で【★★★おで、将棋については全く分からんから、こんな評価】
羽生名人についてはビジュアルだけ知ってる。
そんな魔神のように強い人というイメージはない。そら、強いんだろうけど。
東出昌大くんは彼のキャリアの中でとてもいい演技をしてるのだけど
映画の中で彼が魔神のようであるのが分かるように描かれればもっと良かったかと思う。
村山聖(さとし)氏については全く知らない。
ああいう「もそおっ」とした実力者には「来る」ものがある。
実力者ながら、他の事には(自分の生死にさえ)徹底的に無頓着な男を
松山ケンイチが渾身の演技で演じる。いい役者になったものだ。
やつれている役なのに、一番簡単な痩せるという選択肢が封じられてるのはキツいな。
この太った状態でLをもう一回演じてもらいたいとか言ったりするのは意地悪だな。

将棋が分からないので、盤面や駒の動きのスペクタクルは感じられないのだが、
盤面で対局を語るみたいな事は極力、排除するような演出だったので、
見てて困る事はなかった。

見て第一に感じたのは「運がない」にも程がある。
劇中、聖役の松山ケンイチは賭け麻雀で勝つ。
恋愛は実らない。
そして、将棋の勝負は滅法強い。

麻雀は技量もあるだろうが、運に左右され、必勝できる訳ではない。
だから、将棋の対極、息抜きとして麻雀を楽しめたのだろう。
恋愛はスタートラインでハンデが多すぎる彼は夢は見るけど諦めて踏み出せない。

将棋は運もハンデも関係ない。
同じ土俵の上で、同じ条件で殺し合う対等の関係。
その唯一、実力が全てと信じていた将棋から、
手足をもがれ彼一人がハンデ戦にさせられていく聖の姿が居たたまれない。
周りの物が支えるといっても、将棋そのものについては支えられない、限度があるのだ。
彼一人が平等の大地から足を引っ張られ下半身泥沼に埋まってるような状態で打つ。

奨励会近辺の役者が良い。
リリー・フランキー、染谷将太、安田顕、柄本時生。
大声を張り上げない鬱屈した染谷将太よし、このくらいの脇で美味しく使いたい。
万能のジョーカーカード、リリー・フランキーはどんな役でも合う。
今一番、役者じゃないのに多くの映画に出て、役者以上に上手い演技をするタレント。


【銭】
購買禁止の試写状をチケ屋で500円で購入。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
聖の青春@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
聖の青春@あーうぃ だにぇっと

PS 古本屋の女の子、可愛かったけど誰や?
PS2 さとしんと・せいや

2016年11月02日

『ほんとうにあった怖い話2016』をユーロスペース2で観て、なかなか好みふじき★★★★

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▲今回入手できなかったのチラシ裏。
 一週間限定レイトは見に行くのもキツイ。チラシもGETできひんかった。

五つ星評価で【★★★★5編からなるオムニバスだが作品毎の差がある。もう少し時間をあげたかった】
ホラー映画を見終わった後「全然怖くなかった」と言いながら帰る人がいて、若い人ほどそういう事を言いたがるように見えるのだが、出あうとゲンナリする。本当に怖くないのかもしれないし、虚勢を張っているのかもしれない。そこは分からない。だが、どっちであったとしてもそれは言ってほしくない。そんな事を近くで言われるのは不機嫌だ。牛丼屋に入って舐めるように完食しておきながら「不味かった」と言って帰る客がいたら、美味かった自分はゲンナリするだろう。それと同じようなもんだから、周りに気を使って「怖くなかった」などと自慢げ、もしくは不満げに言うのは止めてもらいたい。
大体、「怖くない」事が偉い訳ではない。怖さに対して鈍感なだけであると思ってしまう。「怖い/怖くない」は学習や見識によって範囲が広がる物なので、怖がらない事は単に製作者側と鑑賞者側のチャネル波長が合わない程度に考えてもらった方がいいと思うのだ。

私は怖かった。叫んだりはしないし、失神したりもしないけど。
「ドン」と起こるショックシーンばかりが恐怖でもないし。
って事で、みんなの為に、というより私の為に「全然怖くなかった」と言いながら帰るのは止めてほしい。
私、この監督の恐怖に対する感覚はかなり好き。
あと、出てくる女性や女の子がみんな綺麗に撮れてるのも凄く好き。

◆『赤いスカーフ』
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▲志村、後ろ状態。
五つ星評価で【★★★怖いけどショックシーンの特撮が逆効果】
見えるか見えないかの首のない女子高生の姿がとても怖い。
しっかり見せてしまうショック演出はやはり作りもの感が出る分、怖さが半減する。
川に幾つもあるスカーフは怖いが、何故、川なのかは分からない。
因縁話であるなら、そこは明確にすべきだったろう。
実際に祟られる娘の父ちゃんの不親切感が、いいカウンターパンチ。

◆『風呂』
五つ星評価で【★★★凄く途中でぶん投げちゃってる印象もあるが・・・】
怪談って必ずしも論理的じゃなくっていいので、これはこれで正解。
一つ一つの遺物が何気なく怖い。

◆『民泊サイト』
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五つ星評価で【★★★★話の転がし方と絵】
話がそう転がるのかというのと、そう閉じるのかというのとが、上手い。
幽霊譚ではあるのだが、生きている人間の民泊サイト宿泊者が
一番怖いというのも皮肉な話だ。

◆『見ている』
五つ星評価で【★★★絵の強烈さと呆気ない落ち】
女子高生って自分勝手で残酷だ。
そして、何時如何なる時でもそこにいるスーツの男の、いそうな感じが強烈。
ラストのオチはあれやっちゃうと「本当にあった怖い話」を逸脱してしまうと思う。

◆『あたらしい人』
五つ星評価で【★★★気持ち悪い話】
自分が年を取って、テクノロジーが進化してくると
こういう話に実感が感じられるようなる。
ノイローゼの延長上の話ではあるのだが、
これが実話であるとしたら、実話である事、
それが投稿されてきた事の病み具合が一番怖い。
そこまでのリアルを感じ取れなかったのだが、
そういうノイローゼにかかってる人が近くにいそうとか考えると、
メタな意味合いで一番怖いかもしれない。


【銭】
ユーロスペスース会員割引で1500円→1200円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
劇場版ほんとうにあった怖い話2016@ぴあ映画生活

2016年11月01日

『HiGH&LOW THE RED RAIN』を東宝シネマズ渋谷4で観て、なかなか無国籍やんふじき★★★(ネタバレ気味)

五つ星評価で【★★★ともかく感心したのは今時の話でない事】
こんな中坊が受験勉強逃れるために徹夜で書いたような脚本をよう映像化したな(一応褒めてる)。なんつか、ベタベタなんである。
枝葉は付いてるが恥ずかしいくらい単純なリベンジもの。
チラシに書いてあるコピーが見終わってから
「えっ、そうだったの?」って二度見させられる。

最高で最強−雨宮兄弟の心震える感動STORY

なんだよ、これ、昭和かよ。1970年代かよ。
っつか、こんなコピーで客は来ねえだろ。
それに「感動STORY」なら動物くらい出そうよ。
って事で、こんなんで集客できるハイ&ローのお客は全員、日本語読めない奴らに決定。
いや、小学生からグレちゃって漢字とかを一切読めないのかもしれん。

○○で○○−○○○○の○○える○○○○○○○

凄い客層だ。実際、ムチャクチャ女性が多かったがレディースには見えなかった。
でもみんな、腹にサラシを巻いて、いつでも特攻できるようにしてるのかもしれん。
と言うより、チラシとか見て来る訳じゃないんだろうなあ。

雨宮兄弟はバカみたいに強くて、ミステリアスだけど、人と成りを見るとバカ。
たいへん美味しいキャラで、どんな話でも違和感なく吸いこめる親和性がある。
でもだからと言って、こんな猿でも書けるようなリベンジ物をやるとは思わんかった。

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▲団子三兄弟もとい雨宮三兄弟。

雨宮兄弟長男 斉藤工
 髭面がなかなか似あうじゃん。ちゃんと兄弟の長男に見えていい感じ。
 正編映画のAKIRAと全く同じような役回り。いいんかそれで?
雨宮兄弟次男 TAKAHIRO
 爽やかジャニーズ系を目指したのに焼肉が好きでメタボで失敗したみたいな外観
 この人のトッポイ感じが三男の基本いつもムッツリと相まっていいコンビ感が出てる。
雨宮兄弟三男 登坂広臣
 ムッツリ。目がキツい。ミシェル・ロドリゲスが男だったらきっとこんな顔。
 正編映画見てて途中まで、自己を律する姿勢が強い事から
 こっちの方が兄貴かと思っていた。TAKAHIROの方が明るく不器用、
 登坂の方がムッツリ不器用、という役柄なのだな。
 今回の映画で長男・次男との血の繋がりがない事が明かされた。うわ、叶姉妹っぽい。
この三兄弟は冒頭自分達のチェイスで果物屋が被害こうむっても果物一つ買ってチャラにした辺り、なんか人の痛みが分からない都合いい正義漢だなあ、とか思ってしまった。そんな事言うなら『HiGH&LOW』自体見れたもんじゃないんだけど。基本、トラブルの際の一般人への被害はウルトラマンで怪獣が暴れた際と同じように天災扱いになるとしか思えない。

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▲エロいカットも欲しかったな。エグザイル観客的にそういうのNGなんだろうけど。

通りすがりの被害者 吉本実憂
 いや、本当。ムリヤリ被害者になって、話に食い込んできた感じ。
 彼女自身が何をするでもなく、逃げ回って、他人に頼って、
 困った事態になると泣き叫んで他人を非難したりもする、
 割と性質の悪い役柄なのだけど、吉本実憂が演じてると、許せてしまう。
 泣きつく相手が雨宮兄弟でなく、正編に出てた女衒集団DOUBTだったら
 お子様たちには見れない大変拡張正しくない映画になったろうに残念だ。
 役柄としては「女性」ではなく、父を失ったばかりの「女の子」で、
 性的な記号は一切ない。いや、そういうの出していこうよ。
 タンデムの後ろに乗らせたら「おまおまお前の乳首が当たるからさああああ」
 くらい登坂くんに言わそうよ。

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▲昔は爽やか大明神みたいな感じだったのになあ。

悪い人石黒賢
 ドラマでテニスルックでならした感のある石黒賢も遂に悪い人か。
 流石にテニスルックではなかったし、爽やかでもなかった。
 そうだなあ。テニスルックで悪役演じるのはムチャクチャ難しいだろうからなあ。
 爽やかな悪役は見て見たい気がする。キラっとか白い歯が光ったりするの。
 「決意」がどうのこうののよく分からない理由で白い服着せて
 銃持って無制限にガンガン撃ちまくる子分が100人くらいいる。
 これで素手で戦う雨宮兄弟にコテンパンにやられてしまうのだから、どうかしている。
 彼等の持つ銃は敵が至近距離にならないと撃てないみたいな制約でもあるんだろうか?
 一本の映画中、ずっと戦っているにもかかわらず、根本的な対策は何もなし。
 そんなん中距離、長距離から撃てばええだけやん。
 命中率は下がるにしても、それを補う数がいるんだし。
 いや、あれ、数がいるだけでお金かかるから実砲使ってないのか。
 それだったら弱い理由は分かる。
 一生懸命組の為に働いてるのに、ニート予備軍みたいな兄弟に
 ボコられまくる部下たちが不憫でしょうがない。

ちなみに今回の騒動の大元になったUSBメモリ
(悪い人はそういうの作っては奪われる)
ラスト近くでTAKAHIROが「一番、信頼できる奴に渡した」と言ってたが、
TAKAHIROから見て登坂広臣は一番じゃないんか、と咄嗟に思った。
やっぱ「血」が違うからなあ(いやいやそうやないやろ)。

同じくラスト近くヤクザ側に出てきた新しい人は、
癒し系をかなぐり捨てた感じの昔に立ち戻ったみたいな演技で良かった。
(元々そういう系の演技の人だし)

ところで、チラシに

「ラストシーンがいつまでも心に残る感動作だ。」

って、書いてあるんだけど、映画のラストって雨宮兄弟がアイスしゃぶりながら、互いのアイスくれよおってジャレあってるとこだった筈だけど、少なくとも俺はあれを見て感動したりはしないという事は表明しておきたい。サラシ巻いた隠れレディースの皆様が雨宮兄弟のように拳で俺を殴りつけに来てもそこは変わらない。そう、断言できる。いや、来てもらいたい訳じゃないけど………サラシだけ身に付けて他、何も着用しないでくれたら、来てもらってもいいかな。


結論:いろいろ突っ込んだんだけど、その突っ込みも含めて、リアルな話とはとても思えないファンタジーを日本国内で撮れるコンテンツとして「ハイ&ロー」は非常に面白いと思う。これを真っすぐな視線で楽しむ人もいて、そういう人はそういう人で構わないけど、そういうのはファタジーの世界に耽溺しやすい若い人じゃないかなあと思う。そういう客層がいる事も含めて、メタなコンテンツとしてかなり良い。


【銭】
額面1400円の前売券をチケ屋で見つけて900円。中々いい買い物でした。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
HiGH&LOW THE RED RAIN@ぴあ映画生活
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HiGH&LOW THE RED RAIN@パピとママ映画のblog
▼関連記事。
HiGH&LOW THE MOVIE@死屍累々映画日記

2016年10月31日

マンガ『ベクターボール 第1〜2巻』雷句誠、講談社コミックスを読書する男ふじき

ちょっと買いそびれていたのを二冊同時購入。
マンガ自体は少年マガジンで連載を都度読んでるので内容分かってるのだが、
単行本でまとめて読むとやっぱり面白い。

ブスを爽快に笑う「おかか」の狂ったキャラと
どう考えても普通の人間に見えない魑魅くんが良い(何も説明されないのが◎)。

でも、アクション場面は死ぬほど真面目。
そのギャップにやられる。


fjk78dead at 10:05| 個別記事コメ(0)トラバ(0)マンガ 

2016年10月30日

『RWBYvolume2』をシネ・リーブル池袋2で観て、男子三日会わざれば刮目して見よふじき★★★

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▲左からルビー、ワイス、ブレイク、ヤン

五つ星評価で【★★★アメリカ発萌えアニメ第二弾】
アメリカ製の3DCGアニメの続編。
で、前作を興味半分で観て(興味半分で観る率高いな俺)
自分達のやりたい事と、やりきれない分捨ててるところとかが分かって、
好感を持ちながらも、ちょっと中途半端な物を見せられたなと思った。

前回、不足していたのは主に二点。
一部アニメートの稚拙さと、モブシーンなどの興味のない作画への徹底的な省力化だ。
これらの欠点が第二作では補正されていた。
それどころか、稚拙だった歩きのアニメートなどは、
女性が歩く際のヒップの揺れとかをしっかり描き、
マニア(俺)が拍手を送るレベルに達している。
ぷりんぷりん、エロいやらしく歩くよ。
そして影扱いだったモブキャラもちゃんと一人一人書くようになった。
こっちは当たり前だけど、まあ、おめでとうと言ってやりたい。

前回でも発芽していた各キャラへの製作者の思いが、今回は花を咲かせていた。
主要4キャラみんな可愛さに隙がない。
作ってるスタッフの愛情がヒシヒシと伝わってくる。
話がどーのこーの以前のいい仕事である。

難を言うなら(いや言わんでもいいんだけど)、野郎キャラは見た目も似ててつまらん。

今回主要4キャラの推しキャラは変わった。
ルビーから獣娘ブレイクに(無駄に悩む娘って好き)。
全体の中では出番少ないけど、トッポい感じのペニーがやっぱ好き。

次がまた、そこそこ楽しみだ。


【銭】
テアトルの会員割引+曜日割引で1000円で鑑賞。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
RWBY Volume2@ぴあ映画生活
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RWBY Volume2@だらだら無気力ブログ
▼関連記事。
RWBY Volume1@死屍累々映画日記

2016年10月29日

『GANTZ:O』をトーホーシネマズ日本橋1で観て、ぼいんぼいんだけどええのんかそれだけでふじき★★★

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▲ロボコン0点!

五つ星評価で【★★★ビジュアルやアクションはOK。ただ薄い】
原作未読。実写映画2本のみ鑑賞。

女の子のおっぱいの動きがリアルすぎて凄い。
やっぱ普通に考えて他にやる事あるやろとは思うものの
「そんなんあらへん」という潔い結論を出したようだ。悪くない結論だ。

まず、描きたい絵があって、それを繋ぐ形で言い訳のように話がある。
なので、それぞれのキャラクターが実に薄い。
関西人は汚い大阪弁を使う人非人が3人と引きこもりチックな関西女しかおらず、
残りの者は偉そうにしていたのに、いつの間にか
その死に際すらクローズ・アップもされず静かに死んでしまった。
ガヤとしての存在を全うしたつーか、何つーか。

主人公は関西女からひたすら「偽善者」呼ばわりされるが、
この関西女が主人公と似た境遇なのに、主人公と逆の行動を取るだけのキャラで、
大の大人が恥ずかしげもなく、すぐに主人公になびいてしまうのである。
この映画の中のキャラはみな、大した意見も持たず、流れに身を任せる。
主人公以外は、環境が人間の形になってるようなもんである。
人としての重みや個性が乏しい。

逆に言えばCGキャラに難易度の高い「人間としての重み」みたいな物を描く事を最初から断念して、単に怪物と人間の殺し合いを濃密に描く方を選んだのかもしれない。その本気のビジュアルには酔わされる。それなのに、各キャラの感情表出が微妙でビジュアルの足を引っ張ってたりするのは皮肉な結果かもしれない。

百鬼夜行の妖怪とガンツスーツの戦いは一つ一つ切り出すとどれも面白い。
ただ、ラスボス「ぬらりひょん」を退治した跡地から出てきた悪鬼みたいなのが、
「実ぬらりひょん」なのか、その辺の関連性が分からない。

あと、画面のトーンが暗い。明度が低いというか、
ジメっとした夜の空気を表現する為に、全体もやがかかったような処理が施され、
見ていてストレスが溜まる。もっと「銀残し(フィルム撮影・現像の手法。コントラストをクッキリとさせる)」みたいに強調すべき物を明確にすればいいのに。実に全体「のぺっ」としたゲーム画面みたいなんである。


【銭】
東宝シネマズ会員サービス週間で1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
金メダル男@ぴあ映画生活
GANTZ:O@ぴあ映画生活
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GANTZ:O@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

PS エンドロールの曲がムチャクチャ、ハイテンションで、
 あのテンションで本編も見たかった。
PS2 黒い球体にパンツを穿かせて『PANTZ』でも、おでは構わないぜ。

PS3 ツイッターでフォロワーさんと話してるうちに気づいたのだが、
 行儀のいい東京チームにも、行儀の悪い大阪チームにも、
 覗き見して状況を伺う彼女にも、もちろん百鬼夜行にも、
 登場人物の誰一人として感情移入(没入と言った方がいいか)できるキャラが
 いなかった事が面白さを損なっているのではないか。



2016年10月28日

ガラケー電池交換

2016年10月27日 旧ガラケーから新ガラケーへ機種変して以来(2014年.8月)、
初の電池交換。
バッテリー疲労で出先で電池切れる切れる。
切り替えた後、まだフル充電してないから、
本当に状況が改善されたのかは実はまだよく分からん。
あまりダメな理由がないから(フリーメイソンの陰謀とか)
多分、夜が明けてからはごく普通に持ち直して使えるだろう。
料金はドコモポイントで賄えたので発生せず。
しかし、あかんなるのは1年程度と聞いてたから2年2か月もよく持ったな。



2016年10月27日

『金メダル男』をトーホーシネマズ日本橋3で観て、どーにもあかんねんふじき★

金メダル

▲ネットで拾った写真。多江ちゃんが一番っす。

五つ星評価で【★面白さにグッと来たかったんだけど】
ほとんど笑いの波がやって来なかった。
主人公がそこそこ珍妙な出来事に巻き込まれるのだが、何でだか笑えないのだ。

何だろう、ボケに対してツッコミが足りないのだろうか。
形式としてはボケる事態に対して
ウッチャンによるナレーションが静かに落とす形になっているが、
これが話を「納得」させるだけで「笑い」としてほぼ機能していない。
笑わせるつもりはないのか? 
なら笑いでいっぱいに見えるようなビジュアルの宣伝は不誠実だろう。

主役を演じた内村光良、知念侑李ともずっとニュートラルで感情を大きく表すタイプではないので、感情は主に周囲の人間が色づけていく事になるが、その周囲の人間が主人公に対する「プラス」の感情をほぼ持たない。
これはキツイ。
そんな状態にも関わらず、主人公はその性格から釈明さえさせてもらえないのである。
周りが冷たいのなら、冷たさを跳ね除けるような強いキャラにする必要があったのではないか。そういう強いキャラ(ナンチャンだったりして)にしないのなら、微かな感情でも観客に伝わるようにもっと親切丁寧に主人公の心情を汲み取ってやるべきではないか。その辺がどっちつかずだったと思う。観客には主人公の「どんな賞でも一等賞」になりたいというモチベーションは「設定」である以上に伝わらないし、その獲得すべき一等賞の数も山のように用意されていなければ、獲得できなかった一等賞(挫折)の数も山のように用意されていない。チャレンジャーとしての一等賞の数が少ないので、主人公は漫然と生きて、漫然と何もなしえず、たまに一等賞関係に寄り道みたいな人にしか見えないのだ。

客演者が人脈を使ってワラワラ出ているのは楽しい。
でも、ほぼ出てるだけだ。
ウッチャンは女好きなのか(男好きではなかろう)、女優は小さな役でもなかなかいい。
一番いいのはやっぱり木村多江。
木村多江の酔っぱらいの演技は、ここだけは見に来てよかったと思った。
木村多江きっちりスーツとメガネがかわいくてかっこいーな。
ああもう木村多江と添い寝したい。

部活の後輩土屋太鳳は短くて設定も何もない役なので今回はOK。
土屋太鳳アンチの私になかなかいいと思わせるのは偉いかもしれない。

水泳部の先輩って上白石萌花ちゃんか。あの上白石萌音ちゃんの妹さんじゃないか。
って視点でもう一回水着をいやらしい視線で舐めまわすように見つめなおしたい。

アイドル役は清野菜々か。いい感じの無駄遣い感がある。

謎の美女、山崎紘奈。あーもーでっかい身体だけの水商売に馴染むっつか、
もうちょっと生活のランク落としたら風俗で働いていそう感があって、
クズとしてぐっと来た(来るなそんなんで)。

劇団の先輩、森川葵。なんか演技らしい演技をつけられない所が森川葵らしい気がする。
凄い濃い密度で役にハマるか、凄い薄い密度で役が横を通り過ぎてしまうか、
この人は二つに一つで今回は後者な感じ。

長澤まさみ、柄本時生、宮崎美子、手塚とおるは安定してていい。
柄本時生は刺身包丁持ってキレて大暴れしたらすぐに映画一本作れそうな外観がいい。
手塚とおるとか全く繋がりがないのに夜の繁華街で山崎紘奈の乳揉んでそう。

鶴瓶は安定してるってよりはグルーの東京弁以外は
いつも素の釣瓶だから、可とか不可とかはない。

ムロツヨシはこういう毒にも薬にもならないような映画(ひどいこと言うな俺)には、実に向いている。そういう毒にも薬にもならない空気に同調して一番違和感がない。

ウッチャンが映画に向ける情熱は拍手を送ってあげたいのだけど、
やっぱり監督に向いているとは思えない。
何か別のやり方で映画に絡んだ方が良いと思う。


【銭】
東宝シネマズ会員サービス週間で1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
金メダル男@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
金メダル男@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

PS 銀メダル男、銅メダル男と三人でサンメダリオンで悪を倒せ。

2016年10月26日

マンガ『上野さんは不器用 第一巻』tsugeneko、ヤングアニマルコミックスを読書する男ふじき

ごくごく普通に面白いのだが、
好きな男の子に好かれるために
(と言うか好きな男の子に性的な目で見られたいが為に)
ギリギリな事をやって自滅してしまう上野さんが痛々しくて
どうも気軽に見てられない。

マンガは「気軽に見れる」事がある意味、武器なのだから、
どーにも、うーんと唸ってしまうような状態に陥っている。

fjk78dead at 23:47| 個別記事コメ(0)トラバ(0)マンガ 

2016年10月25日

『雲のように風のように』をギンレイホールでそうやったなあふじき★★★

五つ星評価で【★★★主人公に共感できない】
主人公の銀河は容貌的に美しくもなければ可愛くもない。
彼女は子供であり、子供特有の大人をイライラさせる無分別を持っている。
ともかく子供なのだ。成長していないかと言えばそんな事はなく、
作品の中で、ちゃんとした意見を言えるようになってはいく。
だが別に作品はその成長を描く事が主眼になっていないので、
突然ませた事を言うように見えてしまわなくもない。
彼女の声は佐野量子。上手くはないが、目くじら立てるほど下手ではない。

銀河の相手、皇帝のコリューン。
演じるのは市川笑也。こっちは明確に上手くない。

皇帝コリューンの姉に今をときめく高畑淳子。
普通。アニメなのでご尊顔の拝謁は不可能だが、若い時があったんだなあ。

革命勢力の参謀コントンに小林昭二、上手い。上手い事がハッキリわかる。

話全体は「長く数奇な物語+青春学習塾」みたいで悪くない。

この作品はもともとテレビ用に作られたCMのない長編アニメで、
初見はテレビ放映時にライブで見てる。
その時には配役陣の上手い下手とかは特に気にならなかった。
テレビってソフトの芸術性を磨り潰し、批評眼をゆるくさせる機械だ。

だから「映画」に近い「映像ソフト」は
映画館で上映されると、テレビモニターでは感じられなかった情感を得られるだろう。
いい部分が高まると同時に悪い部分も強調される。
両刃の剣かもしれない。
とは言え、映画よりTVの方が後に出来たのだから、
その点について文句を言われる筋合いはない。


【銭】
ギンレイホール特別企画。一本立てで一般が600円のところ、会員割引で300円。

2016年10月24日

『七人の侍』をトーホーシネマズ日本橋6で観て、そら面白いだろよふじき★★★★

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▲映画観た後だと、でっかいアップの二人は野武士っぽいなと思う。

五つ星評価で【★★★★当たり前のように面白いずら】
10年に1回くらいのスパンで見直してる。
確か、最初に見たのは公民館でだ(下手すれば16ミリかもしれん)
おもろい。
でも、やっぱ実際の戦いの前にあたる前半部分の方がおもろい。
侍探しでようような侍が選別されたり、少しずつ集まったり、
雲助らしい髭面の男が辛辣な事を言いながら、内心百姓に同情してる事が分かったり、
あと、左卜全の顔の破壊力は凄いなあ。
あんなのどう見てもどん百姓じゃん、反則もいいところ。
勧誘の最初の四人に選ばれているって事は、村でそれなりに人望があるのか?

村オサの顔のアップが強すぎていい。

ラスト13人を越えてからの戦略は実は杜撰。
死に物狂いで来る敵を分断せずに一気に取り込む事はやはり危険ではないのか?
そう言えば死んだ四人は全て種子島で死んでいる。
3丁のうち2丁まで奪っておきながら攻撃に使えなかったのは痛い。
勘兵衛に銃の素養がなかったのかもしれないし、
銃はあったが弾がなかったのかもしれない。
野武士がけっこう重装甲で来ていたから、効果は疑わしいが
弓矢や石つぶてはもっと使われてもよかった。

あと、若武者・木村功に迫るしの、
野武士に捕えられていた利吉の妻の最後など見るにつけ、
お前ら「女なんて怖くてたまらんのだから惚れたりするんじゃないぞ!」
みたいな感じの黒澤の童貞マインドが聞こえてくる気がする。

若くてピョンピョン跳ねる感じの田舎娘しのは黒澤が好きそう。
利吉の妻のあの演技は凄かったなあ(昔、見た時はそんな意識しなかったけど)。


【銭】
午前10時の映画祭価格1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
七人の侍@ぴあ映画生活

2016年10月23日

『ゼーガペインADP』を新宿ピカデリー7で観て、すんげーの観た感ずっしりふじき★★★ @pad299

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▲とりあえず、こいつが男子水泳部員なんだが、
 男子の水着を見て興奮したりはしないからな。
 というか、あの設定はどこまで大事なのかが
 総集編である今回だけ見てると、よく分からない。

五つ星評価で【★★★ゼゼゼゼゼーガペイン・アダルトぴんくぅ?】
ではないらしい。
元となったアニメ作品は未鑑賞。私、一見さん鑑賞が多いなあ。
で、自他ともに認められた一見さんには大変な作品。

ロボットアニメにハードSFと量子力学を持ち込んだ作品。
そんなん分かるか!(ってほど分からなくはなかった)
そこはやっぱり物語として分かるように構築されているからだろう。

私のツイッター友達SGA屋さんによると

「マジレスすると『マトリックス』です。ただ『マトリックス』では
 まだ肉体があったけどこちらそれすらなく、情報とホログラムでしかないという」


だそうです。

私的に把握した物語は、こう↓

物語は主人公が本当の生活を送っていたと信じる仮想世界から始まる。
この世界はサーバー内に構築された仮想現実であるが、容量的な限界があり、
一定期間を経過するとリセットされ、スタートラインに戻る事になっている。
この仮想世界の上層には現実世界が存在するが、そこでは人類はもう滅んでおり、
それぞれのサーバーをどうするかという二つの勢力が覇権を争っている。
彼等のどちらにも肉体はない。情報同士のぶつかり合いであり、
そこで雌雄を決するのは情報の量的投入。
彼等は自分の身体や死体(いずれも情報)を切り崩して戦い続ける。

やはり、分かったつもりではいるが、あまりピンとは来ない。
自分の現実と遠すぎるからだろう。

仮想世界のループは極ミクロの輪廻ループみたいだ。
そこにはループ(輪廻)に左右されない仏陀(解脱者)がいる。
彼等は仮想世界と現実世界の両方に同時に存在しながら、
世界の構造を変えようとしている。

敵を攻撃する為に彼等自身が情報であるのに、情報そのものを使用するというのには
レゴブロックを思いだした。かって「人」だったブロック(記憶)を組み直して
敵にぶつける。そこにはもう、それが「人」であった痕跡はないのだ。
何かユダヤ人を資源として使用した第三帝国を思いだす。
樽にギッシリ詰め込まれた金歯。あれを資源として抽出する事に内実は似ている。

見終わって、終わったとは思ったが、ハッピーエンドなのかどうかもよく分からなかった。私は単細胞だからハッピーエンドが好きなのだけれど。


【銭】
松竹会員制の前回有料入場割引+ネット割引で1200円で鑑賞。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
ゼーガペインADP@ぴあ映画生活

2016年10月22日

『エンド・オブ・ホワイトハウス』『エンド・オブ・キングダム』を新文芸坐で観て、不謹慎におもろいなふじき★★★,★★★

二本立てタイトル「大統領、あなたを何度でも守ります!」

◆『エンド・オブ・ホワイトハウス』
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▲ホワイトハウスで遠藤太津朗が殺される映画ではなかった。

五つ星評価で【★★★★おもろいやん】
初見。2013年に見逃した作品。こういうアクション映画を新旧二本立てで上映してくれるような名画座も新橋、浅草、三軒茶屋と閉鎖が相次いで、今でも気を張ってるのはこの新文芸坐くらいじゃないだろろうか。元々、アクション映画は専門館にしかかかりづらいジャンルなのかもしれないが。

特殊部隊に在籍した経験のある(定番(笑))SSにジェラルド・バトラー。
彼が守る大統領にアーロン・エッカート。アーロン・エッカートが大統領かあ。目つきが悪くってどちらかと言うと詐欺師っぽい顔立ちだったのが、『ハドソン川の奇跡』といい、最近立派な役が多くなった。いい年の取り方をしているのかもしれない。
彼等と戦うのは謎の朝鮮人。米軍の対韓国支援を打ち切る事で北朝鮮韓国間の戦争を再開させ、韓国を武装占拠する、ついでにアメリカは気に食わないから全滅させる、という計画的だか、誇大妄想だか分からない策を立てる。ホワイトハウスの占拠計画は堂々としたものだったが、戦いが起これば韓国は北朝鮮に必ず負ける、と言うのは韓国がなめられすぎてる気がする。もっとも、この映画の韓国はテロリストに警護役を許してたり、「やられ国家」としてしか機能していない。
で、このテロリストの統率力が凄い。命をも惜しまないというのもあるのかもだけど、ワシントン.D.Cホワイトハウスに現地集合で車で駆けつけて、プロのSS集団を壊滅させてしまうのである。そんなに入国しとったんかい。ジェラルド・バトラーも彼等の有能ぶりは認めていた。

まあ、でも単純におもろい。
ケルベロスなんちゃらについてはよいアイデアだなと思った。
ハイドラなんちゃらも、よう分からんが強くてよかった。
ヘリに人質運ぶところは頭悪いな。全員、足撃てよとか思った。


◆『エンド・オブ・キングダム』
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▲大英帝国で遠藤太津朗が殺される映画ではなかった。

五つ星評価で【★★★こっちもおもろいやん(前作には及ばんけど)】
大統領警護の為、イギリスくんだりまでやって来たら、またまた超強いテロリストと戦う羽目になるジェラルド・バトラー。今度の相手は謎のインド人である。えーと、正確な国は分からんけどインド人っぽい。「♪隣のインド人、なにしてるぅのぉおおおおお ズガガガガ!」みたいな感じ。このテロリスト達の息のあったフラッシュ・モブ大作戦みたいな戦い方が面白かった。前回の韓国人、今回のインド人ともども悪い人たちは勇猛果敢。お金の関係かもしれないけど、命を賭けてあれくらい主人公に楯突いてくれるのは人間として尊敬に値する。というか、今回はアメリカを含め西洋諸国さんがドローンで民間人ともども虐殺したのが、事の始まりだからどっちが悪いとも言いきれない。勝った者が偉い。勝てば官軍的な一本。
キャスティング的な問題か、敵の殺された親族との対比を避けるためか、大統領の息子は画面に出てこない。前回の事件以来、精神疾患に落ちて入院して、大統領にあてがわれているのはスマホでしか連絡を取れないバーチャル大統領の息子だったりして(んなこたあない)。この大統領も病みが増えてきてる感じで、前作ではしょうがなしに自衛の為に敵と戦っていた調だったのが、今回は明確な意思を持って自分から応戦している。きっと次回作が出来たら、大統領の方がジェラルド・バトラーより強いかもしれない。いや、ラスボスが実は大統領という方が燃えるか。

見終わって三日目でもう、何も細かい事を覚えていない抜けっぷりだが、見ている最中はともかく面白かった。見終わってすぐ、あれ、でもモラル的には西洋諸国の方がよろしくないよな、と。

いや、ちょっと待て。その前に韓国の首相が来てなかったけど、それは韓国の首相が来ると又、テロリストを連れてきてしまうからか。韓国の前首相の葬式では間に合わなかったのか? いや、時間をかけて準備してたみたいだから韓国の葬式では間に合わないか。時間をかけている間に前作の事件でアメリカが全滅してしまったら「インド人もビックリ」だよなあ。

韓国人、インド人、次に敵になるのはどこの民族だ!?


【銭】
新文芸坐会員入場料金、250円安い1050円で入場。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
エンド・オブ・ホワイトハウス@ぴあ映画生活
エンド・オブ・キングダム@ぴあ映画生活

2016年10月21日

『彼岸島デラックス』をシネリーブル池袋1で観て、ご苦労さんとは思いつつふじき★★

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▲「兄ちゃん、俺のプリン食うたやろ!」
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▲「食われんのが嫌なら、ちゃんと名前を書いとき!!」

五つ星評価で【★★アクション、アクション、また、アクション(すぎる)】
原作未読、TVシリーズ未鑑賞、劇場映画前作未鑑賞。
てな訳で、前提コンテンツを見てれば楽しめた可能性はある。
登場人物は多いが、何かいるだけの奴らだらけ。彼等だって長期展望のTVなら、それなりに個性を出せるエピソードがあったのかもしれない。けれど、一見さんの私にはそういうのはとんと伝わってこない。

映画始まってザックリ5分で今までのお話をまとめてくれてたのはよかった。
その後、アクション・シーンになり、ずーっと戦いが続くのだけど、それは映画が終わるまで延々と続いて、映画の終了で戦いが終わると言うより停まるのだけど、ふと気が付くとそれで何も話が進んでいないってのは、恐るべきことだ。

主役は白石隼也。仮面ライダー・ウィザード野郎。あれは嫌いな顔だ。
彼の兄貴で好敵手に鈴木亮平。彼一人見るなら別に悪くない。面白くもないけど。
ラスボスが栗原類。栗原類ならではの凄く良いビジュアルと及第点は出せるのだけど、どうにも心に響かない普通な演技。どこかホストっぽい。
栗原類に三人くらい美女がなびいているのだけど、彼女たちは凄くいるだけ。
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▲中居正広が新宿二丁目でジョニー・デップっぽいメイクをしながらホストしたらこんな感じ。

あと、怪物さん達はみんな出来の良いよい子たちです。

島に吸血鬼を含めて何人の人間がいるのか分からないけど、
大都会のように無尽蔵に人がいる訳でもなし、
あのペースで殺し合ったらすぐさま誰も人がいなくなってしまうと思うのだが。

エンドロール見て驚いたのは監督が渡辺武だったこと。
相変わらず生活の為に映画撮ってるなあ感。
それで面白ければ文句はないのだけど、、、
いやまあ、編集前のTVはおもろいのかもしれんけど。


【銭】
テアトルの会員更新の際に貰った1000円で映画見れる券を使って1000円で鑑賞。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
彼岸島 デラックス@ぴあ映画生活

2016年10月19日

『国選弁護人ユン・ジンウォン』をシネマート新宿2で観て、おもろいのに客入りしてなくて勿体ないなふじき★★★★

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▲冴えない三流弁護士だけど誠実な感じのユン・ゲサン(左)と、
 相変わらずでかい顔のユ・ヘジン(右)。今回は主人公の先輩で善玉なのだ。

五つ星評価で【★★★★いや、普通におもろいの】
「国家権力 対 三流弁護士」
この構成は傑作『ベテラン』に似てる。
韓国映画は国家権力を描く時、けっこうえげつなく書きよるのと、
基本、韓国映画では「警察=ダメ捜査」だから、
主人公は「検事」とか「弁護士」の方が向くかもしれない。

「あの手この手」に対する「あの手この手」、なかなか見せてくれます。

それにしてもお客いない。映画をやってる事を知らないんだよな。
娯楽性高いんだからちゃんと宣伝すればいいのに、
宣伝媒体が劇場かネットしかないんだろうな。
韓国映画の良作を見て、興行振るわないの見てると、
そのうち持ってこれなくなっちゃうんじゃないかと思う。
ちゃんと力を入れて売ろうよ。
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▲綺麗どころ。ライター役のキム・オクビン。


【銭】
シネマートのメンバーズデー(火曜日)で、1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
国選弁護人ユン・ジンウォン@ぴあ映画生活

2016年10月17日

『やじきた道中てれすこ』『ターン』を新文芸坐で観て、よきかなよきかなふじき★★★,★★★★

特集上映「人間っておもしれぇなあ 平山秀幸映画屋街道40年記念祭り」の1プログラム。

◆『やじきた道中てれすこ』
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▲てれてれ、すこすこ歩く三人。いやそういう題じゃないで。

五つ星評価で【★★★9年前って、年を食った私に取ってはそこそここないだなんだけど、こんな落語みたいな人情噺をあまり当りそうな要素も採算もなしによう作ったもんだ(多分、当たってなかったと思う)。流石と言おうか無謀と言おうか、いつも通りと言おうか、うーん松竹】
初見。2007年に見逃した作品。まあ、その時は何か急いで見なくちゃいけない切迫感を感じなかったんだなあ。今回、『ターン』を見直したくて、ついでに感想。後頭部を殴られるような衝撃度はないが、ごくごく普通に面白い。まあ、基本そういう監督だしね、平山監督は。
中村勘三郎、柄本明、小泉今日子というメインキャストは9年前と言えども落ち着きすぎてる。それぞれの実年齢は江戸時代だったら鬼籍か隠居という年じゃなかろうか。ぐらいのキャストを持ってきたものだから、みんな凄く上手いのだけどね。特に柄本明はあまり一人で長時間自分の演技を表に出さない人だから、酒乱の演技とかムチャクチャ面白い。もちろん勘三郎も上手い。一部、『ターン』みたいな展開になる。


◆『ターン』
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▲ザンギリ頭やなあ。

五つ星評価で【★★★★ああもう牧瀬里穂が人間として美しくって】
2回目。2001年の映画。今はなきワーナーマイカルに1000円で見に行ったような記憶がある。ワーナーマイカル系列でのみ掛かったんじゃなかったか? だからムチャクチャ良作なのにマイナーな一本。

事故を起こして以来、人のいない閉ざされた時間に閉じ込められてしまう牧瀬里穂。
毎日、時間はリセットされ、午後2時15分に戻される。ある日、彼女の元に外界から電話がかかってくる。

もうたった一人の世界に挑む牧瀬里穂が凛として良いんですわあ。
セックスアピールとかじゃなくて、人としてこういうチャーミングで芯が強かったり良かったりする人と一緒に暮らしたい。

中村勘九郎(当時・勘太郎)は忍術を使えない。まあ、そうだ。すんごい普通の役。
画廊の経営者は小日向文世。どこか田村高廣に似てる。
そして一人きりと思っていた世界に現われる男が北村一輝。
抜群の不透明感。抜群の気持ち悪さ。

なかなか座りのいい映画。


【銭】
新文芸坐会員制度入会、入会金と合わせて今回は2000円。会員有効期限1年。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
やじきた道中 てれすこ@ぴあ映画生活
ターン@ぴあ映画生活

2016年10月16日

『高慢と偏見とゾンビ』『少女』『ジェイソン・ボーン』『貞子vs伽椰子』をまとめてレビュー

トーホーシネマズデー+1(山本美月繋がりで巻き込み)をまとめて駆け足で。

◆『高慢と偏見とゾンビ』トーホーシネマズシャンテ1
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▲「キッコーマンとハイネケンとゾンビ」っての思い付いた。

五つ星評価で【★★★そのゾンビはゾンビではないだろうけど、それでも許せるゆるいゾンビ映画】
原作未読。元になる『高慢と偏見』は同じく原作未読だが、映画化された1995年の『高慢と偏見』、2005年版の『プライドと偏見』は多分、両方見た筈。
徐々に失効していくとは言え、かなり高度な知性がある点で、ゾンビ映画としてはB級と言わざるを得ない。あと、ダーシー卿が自分達の窮地を挽回せんとするが為にゾンビを活性化させる手を打つのもどうかと思う(しかもその手は自分達の窮地の挽回に寄与しないのだ/おいおいおいおい、何の為の一手だったんだよ)。

みたいなゾンビ映画としてのマイナスを抱えながらも、見ていてニヤニヤ微笑を禁じ得ないのは、大恋愛小説『高慢と偏見』に『ゾンビ』を組み込むという、誰もがそんな事やっちゃいかんと即答できる禁忌を織り込んだのにそれが成功してしまっている大胆な着想とストーリーテーリングに敬意を表さざるを得ないからだ。すげえすげえ。

リリ・ジェームス(次女)の剣技と脚線美(見せ方が凄く上手い)に惚れ惚れ。
ベラ・ヒースコート(長女)のお人形さんチックな美麗さもOK。
金持ちの家に日本の戦国時代の鎧甲冑が飾ってあるのもおもろい。
リリ・ジェームス(次女)が野蛮的には無敵なのに、恋にはヘタレなのも可愛いったらない。


◆『少女』トーホーシネマズ六本木1
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▲物語の大半で着用される夏服よりこっちの冬服の方がフェティッシュ。

五つ星評価で【★★★★「少女」の映画が嫌いな訳がない】
歪な日本の構成要素が少女の周辺に再構成される。
作りものの世界を再構成するにあたって二カ所気に食わない部分があったが(後述)、何とも完成度の高い一本になっていると思う(これも原作未読だが、湊かなえ(一冊も読んだ事がない)の「呑み込めない感じ」が凄く映画に充満している。

役者が素晴らしい。
本田翼のラスト手前までチラリとも可愛さや輝きを見せない
常にカッターナイフを自分の手首の血管にあてがっているような白目の強い演技に
一つ演技の階段、上ったなと感じた。
この錆びたカッターナイフの刃のような感じを出しながら菅原大吉相手に
弱さも見せるという難しい演技をこなしてるのにも拍手したい。

山本美月は演技力がいらない役(失礼)だが、うまくピースが嵌っていた。
びっこ演技に違和感があったが、映画内の展開を見て驚かされた。
でも、それで「上手い感」はあまりない。
この子、顔がゆるくて凄く客を安心させる。
ああもう、俺、女子にバリバリ、コンプレックス人間だから
ビッコひいてる女の子はそれだけで好きなのだ(病んでる俺)。

稲垣吾郎のオーラの消し方が凄い。
普通に市井にあんな感じの人はいそう。
稲垣吾郎ではあるのだが、稲垣吾郎という元の存在をすっと消えさせる。
SMAPの他の四人はそうはいかない。

アンジャッシュ児島は児島らしい役。
でも、案外どんな役をやっても「児島らしい役」で片付けられそうな気もする。
それだけ役を近くに引き寄せてるのかもしれない(基本いつも同じだと思うが)。

本田翼の祖母は銀粉蝶さんだろうか? 
怖い。本当にああいう人を連れてきたようにしか見えない。

菅原大吉も割とああいう人を連れてきて、ああいうブリーフ穿かせましたみたいな感じが漂うのだけど、それでも顔がいつも通りに菅原大吉だから、そこまで怖さを感じない。今まで一度も菅原大吉を見た事のない人がこの役を見たら、本田翼の祖母同様、かなりの怖さを感じそう。

PS 世界再構築において気に食わない部分:
 〇匐,涼蝋の絵が上手すぎる。あれは大人が描いた絵だろう。
 ∨榲塚磴了簓が整いすぎている。
  映画内の本田翼ならダーク系か、もう少し服に無頓着な感じだろう。
  親から押し着せられている清楚な服だとしても、
  ちょっと自分のモノとして着こなしすぎてしまって見える。
PS2 最終的に少女の周囲の大人は突出した障壁が3人、突出した支援者が1人。
 少女の周囲の少女達は本田翼と山本美月も含めて、
 全員、気が狂った悪人だ。それが「少女」と言わんばかりに。
PS3 対比される少年(真剣佑)は極めて常人なのだが、
 それがつまらないと言えば、つまらない。
PS4 監督『しあわせのパン』の人か。攻めた映画作ったな。
PS5 「因果応報」で思いだすのは『少女椿』だったりする。
 でも、『少女椿』の方が体温が温かいイメージだ。


◆『ジェイソン・ボーン』トーホーシネマズ六本木2
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▲こんな寄り添うような関係性ではない。

五つ星評価で【★★やはり問題は都合の良すぎるストーリー、演出は流石】
もう前の四作はよく覚えてない。人の違う『ボーン・レガシー』は別として
基本、「お前の知らない過去があるから、それを見つけながら問題解決しろ」
みたいな筋でボーンが毎回担ぎ出されている印象。
今回、父ちゃんの謎まで出てくるとは思わなかった。
次はきっと母ちゃんの謎に違いない。
いや、もう、「お前の知らない過去うんぬん」はどうでもいいでしょ。
どれだけ知らされてないんだよって逆に信憑性薄いわ。
今回の話の弱点は「謎を解く事=今の悪漢の悪事を同時に防ぐ事になる」、
こんな都合のいいストーリー展開はあかんと思うわ。
トミー・リー・ジョーンズは手堅い嫌われ役だが、
アリシア・ヴィキャンデルの小さい図体なのに「やり手感」バッチリなのも良い。
アリシア・ヴィキャンデル上手い。納得させる演技を持ってくる。
マッド・デイモンはメリハリを付けようとしてるのか、単に肉体年齢なのか老けた。ちょっとした皺がボーンっぽさを減じてるように思える。
ヴァンサン・カッセルのボーンっぽい作戦員の無敵っぷりはとても面白いのだけど、
オペレーションを彼一人に任せすぎだし、過去の因縁まで彼に被せるのは間違いだ。


◆『貞子vs伽椰子』トーホーシネマズ日本橋1
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五つ星評価で【★★★★白石晃士の超絶演出力と投げやりなラストに茫然とさせられるカルトホラー】
ともかく、貞子と伽椰子を対決させるという唖然とするようなストーリーテーリングが無理なく破綻せずに進んでいる、天才・白石晃士の手腕の冴えが素晴らしい。気まぐれな天才がラストシーンで物語ぶん投げちゃったのにも唖然としたけど。それで終わりです、で締めちゃいかんだろ。
あの安くて効果の高い大女優佐津川愛美が山本美月とペアを組んで話を引っ張っていくので、貞子パートは大丈夫。大丈夫かしらと思っていた玉城ティナの呪怨パートもなかなか良い。玉城ティナなかなかやるじゃん。
恐怖におののく3人の女の子を並べてしまうと、残念ながら山本美月がジャンルムービー的に大根というのが分かってしまう。普通の芝居では特に気にならないのだが、ジャンルムービーだから、彼女は彼女の演技で観客に恐怖を伝染させなければいけない。彼女が怖がっている演技をしている事は分かるんだけど、観客側がその怖さに乗れない。佐津川愛美、玉城ティナとメリハリを付けるためにそういう演技を充てられたのなら損をしてると思うのだが、何となく山本美月って感情の高低ギャップがあまり出ない芝居をする人みたいなので、おそらくこれが限界なのだろう。

俊雄をマスコットみたいにせず、得体のしれない変な子供に引きずり降ろしたのは演出側のいいプラスポイント。


【銭】
高慢と偏見とゾンビ:トーホーシネマズデーで1100円。
少女:トーホーシネマズデーで1100円。
ジェイソン・ボーン:トーホーシネマズデーで1100円。
貞子vs伽椰子:トーホーシネマズ、メンバー割引週間で1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
高慢と偏見とゾンビ@ぴあ映画生活
少女@ぴあ映画生活
ジェイソン・ボーン@ぴあ映画生活
貞子vs伽椰子@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
高慢と偏見とゾンビ@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
高慢と偏見とゾンビ@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記
少女@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
少女@だらだら無気力ブログ
少女@こねたみっくす
ジェイソン・ボーン@ノルウェー暮らし・イン・原宿
ジェイソン・ボーン@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
▼関連記事。
貞子vs伽椰子(2回目)@死屍累々映画日記

2016年10月15日

『インデペンデンス・デイ リサージェンス』『アリス・イン・ワンダーランド 時間の旅』『ゴーストバスターズ』『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』

俺の琴線に触れなかった洋画4本をまとめて駆け足で。

◆『インデペンデンス・デイ リサージェンス』109シネマズ木場5
五つ星評価で【★★何故、弱点を】
色々ちゃんとやろうとしている事は分かるのだけど、敵の宇宙生物が女王様を連れて来る理由が分からん。総攻撃で士気を高める為?そんな人間っぽい生物じゃないでしょ。そして、単体では馬力があってそこそこ強い女王陛下であるが、彼女は明らかに敵全軍のウィーク・ポイントである。そんなのをこれ見よがしに連れてくるのは、全身甲冑のど真ん中「金的」の部分だけ丸出しにして、敵が攻撃しやすいよう分かりやすく赤丸付きで「弱点ココ→」とか書いてあげるようなもんである。彼等が理解しあえない種族だとしても、こんな都合がいい「理解しあえない」を盛り込んではいかん。

お姉ちゃんは金髪も中華系もどっちも美人でよかった。


◆『アリス・イン・ワンダーランド 時間の旅』新宿ピカデリー9
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▲何でこんなにカラフル極彩色にしちゃったんだろう? インク屋の陰謀か?

五つ星評価で【★★前のもダメだったのだけど】
キャラクターと色使いが元々嫌いなのだ。
私が脳裏に思い浮かべるアリスは挿絵画家テニエルの描くアリスで、
ディズニーのアニメ版アリスは見てないので、
このティム・バートン監修版のキャラクター達はどうも仮装の度が過ぎて見える。
「アリスが子供じゃない」と言うのは前作からの設定なのだが、
その大人アリスの着るチンドン屋かピエロみたいな服にゲンナリし、
ミア・ワシコウスカの自我の強そうな顔の作りに戸惑う。
大人だからだろうけど眉間皺寄せ顔もアリスらしさを欠く。
テニスンのアリスは無色透明な存在で、あまり強い感情を感じないのが逆にいいのだ。
ジョニー・デップの気狂い帽子屋も狂っているが、主に外面がおかしいだけである。
ティム・バートンテイストのキャラクターが好きだという人もいるだろうが、
ティム・バートンだって、自分のキャラクター、
例えば『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』の各キャラクター達が、紙人形ロペに置き換えられた長編映画を作られたりしたら不快になるだろう?
その辺の微妙な感覚はもう少し大事にしてほしかった。
あと、CGを使えば描けない物はもうないのかもしれないが、タッチが全て同質性っぽさが強調され、シャープなデザイン感覚が失われてる気がする。

白の女王アン・ハサウェイは好き。でも、アン・ハサウェイだから好きというだけだ。


◆『ゴーストバスターズ』109シネマズ木場7
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▲このデザインは相変わらず盤石。

五つ星評価で【★★前作寄りにくだらない野郎の笑いがあるかと思った】
男3人を女4人に置き換えたリブート作品(シリーズ建て直し作品)。
原典もそんなにゲラゲラ笑える映画ではないのだが、
主人公が女子に置き換わる事で、バスターズの「一生懸命度」が上がって、
「その実本当はトンマ度」が下がってしまった気がする。
単純にもっと気楽に笑って見たかったんだけど、私はあまり笑えなかった。
ホモじゃないから褒めるのに抵抗があるけど、
ケヴィンを演じたクリス・ヘムズワースの馬鹿さ加減はちょっと見苦しいけどよかった。
逆にクリス・ヘムズワースにだけ笑いが集中してしまったキライがある。
ゴーストもCGの質感より昔の手作り特撮二重写しの方が好きだしなあ。
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▲並んでビーム発射してる絵柄って科特隊っぽいなあ。


◆『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』恵比寿ガーデンシネマ2
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▲終わってた奴

五つ星評価で【★★ふと気づくと取り残されていた】
えーと、気が付くと取り残されていた。
主人公が端からイヤな部分持ってる奴って嫌いだし、
設定の分からない神話にリアル感を感じられないまま、気づいたら終わっていた。


【銭】
インデペンデンス・デイ リサージェンス:109シネマズメンバーズデーで1100円。
アリス・イン・ワンダーランド 時間の旅:前回有料入場割引+ネット割引で1200円。
ゴーストバスターズ:109シネマズメンバーズデーで1100円。
ソング・オブ・ザ・シー 海のうた:ユナイテッドシネマのポイントを2ポイント
 使って1000円割引
▼作品詳細などはこちらでいいかな
インデペンデンス・デイ:リサージェンス@ぴあ映画生活
アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅@ぴあ映画生活
ゴーストバスターズ@ぴあ映画生活
ソング・オブ・ザ・シー 海のうた@ぴあ映画生活
▼参考記事。
アリス・イン・ワンダーランド@死屍累々映画日記

2016年10月14日

『泣き虫ピエロの結婚式』をシネマート新宿2で観て、志田未来の演技と小ささに拍手ふじき★★★★

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▲「泣き」がなくて「虫ピエロ」だったらキャラとしてはちょっと怖くてやだな。

五つ星評価で【★★★★志田未来キラキラしちょるよなあ】

芋虫ピエロの結婚式じやなくってよかったって、
んな事言うなよ、俺。

普通にベタな片割れ難病物で素直に泣ける。
感動したり、泣けたりってのは、それ自体、悪ではない。
「感動」や「泣く」がそもそもの話を乗っ取って催涙ガスのように泣かされる映画は
下品でちょっとイヤだなとは思う。
そういう意味で最高に下品で泣ける映画は
私にとっては『フランダースの犬』なのだが、
あれはあれで、そこまでやるかという覚悟が見えて嫌いではない。
という観点で見れば、本作は至極真っ当。
泣かせる為だけに作られている訳でもないし、そういう嫌らしい宣伝もされてない。
そう、映画より「泣けます」宣伝の方がイヤなんだな、どちらかと言うと。

御託が長くなった。

映画に出てくる奴らがみんないい奴なんである。
死ぬと分かってる人を前にして、ひどい事や非情になれるのなんて
『コマンドー』のシュワルツェネッガーくらいだろう。いや、それはどうでもいい。

それぞれの思いが丹念に丁寧に誠実に描かれている。

志田未来が子犬みたいにキャンキャンしてて、ちっちゃくって、
セックスアピールゼロで最高である。笑い、怒り、泣く。
全ての演技に感情が乗っていて、ずっと彼女を見ていたくなる。

カップルになる竜星涼も取っ付き悪い兄ちゃんを好演。

二人の間に立つ親友役、新木優子の都度都度の微妙な表情もとても良い。

みなそれぞれがそれぞれを思いやり、支えになろうとしたり、支えになったり。
悪魔ではないから(ないんだよ)、そういうのには心を動かされる。
このメインキャスト3人に絡むそれぞれの両親や医者や病気の先輩なども各々好演。

ああ、志田未来のあの車のカット、いい演出しよるなあ。

って事で、見て損はないと字を大きくして言っておこう。


【銭】
新聞屋系の無料鑑賞券をもろうた。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
泣き虫ピエロの結婚式@ぴあ映画生活

PS 「ピエロ」が「ピンクでエロい娘」でも個人的にはOK。
PS2 分身を弄びたい感じがする。「こうか、こうか」みたいな。
PS3 「ピエロ」と「クラウン」の違いはちゃんと映画内で解説すべきだろう。

マンガ『あさひなぐ 第二十巻』こざき亜衣、ビッグコミックスを読書する男ふじき

本屋の書架で見つけて即購入。迷ったりはしない。

引き続きインターハイ団体戦決勝。

八十村vs的林 は似た者同士。
野上vs寒河江 は同じ素養を持ちながら離れてしまった者同士。
愛知vs安藤  は愛知の親離れ、子離れのみの為の試合。
東島vs一堂  は文句なしの大将戦。
東島は相変わらず試合に余計な物を持ち込んで苦戦する。

最終五戦終わって勝敗は引き分け。
代表者を出して決勝戦となる。
国陵は一堂、二ツ坂は八十村らしいが、まだよく分からない。

決勝戦の結果が分かる(筈の)次巻が早く読みたい。
次は11月末か。そう遠くないな。待て、俺。



fjk78dead at 01:09| 個別記事コメ(0)トラバ(0)マンガ 

2016年10月13日

『笑う蛙』『猫と庄造と二人のをんな』を新文芸坐で観て、ええ組み合わせやねふじき★★★,★★★

特集上映「人間っておもしれぇなあ 平山秀幸映画屋街道40年記念祭り」の1プログラム。

◆『笑う蛙』
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▲そう言えばこんなキャッチコピーだった。

五つ星評価で【★★★大塚寧々と長塚京三の掴みどころがない感じがおもろい】
初見。2002年に見逃して、劇場で観れるまで14年間。
ローバジェットの映画が劇場にかかりにくい事。

一人暮らしをしているポワーンとした大塚寧々の居所に、
小汚い長塚京三が人目を隠れて忍び込んでくる。
この二人は夫婦であるが、長塚京三が過去に犯した横領の罪で逃げ回っているのである。
もう全然未練もなく、離婚届だけ書いてほしい大塚寧々と
一目会ったら未練でいっぱいいっぱいになってしまう長塚京三の温度差がおかしい。
大塚寧々はポワーンとしてていいなあ。日本人なのにテンポが熱帯っぽい。
対する長塚京三はザ・日本人。ジメジメしててかっこ悪いなあ。
腰痛持ちとかも日本っぽい。そういや洋画で腰やられた人そんな見ん気がする。
それと、目つきがちょっとおかしい所がウルトラセブンのキリヤマ隊長に似ている。

この二人を中心に大塚寧々のボーイフレンド國村隼との対面しない三角関係みたいなのをけっこうネチっこく描く。話にググっと引きこまれるが、画面は暗くてどこか平面的に感じる。

大塚寧々は一見押しが弱そうに見えながら、
土壇場で機転を効かして盤面を自分の優位に導く試合巧者ぶりを見せつける。
そんな美女の怖さも見せられながらも、お地蔵さんな石彫りの大塚寧々像を見ると、大塚寧々の真の姿は菩薩と信じてしまいそうになる。ほんま捕え所がない。

エンドロール見て驚いたのは「本仮屋ユイカ」ちゃんが出てる。
大塚寧々の英語教室に来てる小学生役で國村隼の子供役。いやあ、子供だ子供だ。
ませた子供役で父親と大塚寧々の身体の相性を聞いたりする。
これ、今の年齢で聞く方がもっと恥ずかしいよなあ。そういうの見たい。


◆『猫と庄造と二人のをんな』

五つ星評価で【★★★あのラストで終わってしまうのか】
平山秀幸映画特集だが、この1本は「平山秀幸が選ぶこの一本」、
豊田四郎監督の1956年の作品。初見。

猫・庄造・前妻・後妻のヒエラルキーが上下しながら変わってく様がすげー面白い。

庄造役の森繁の戦慄するくらいなダメ男っぷりを見てるのがとてもイヤ。
前妻・山田五十鈴のバイタリティ溢れる「ちゃんとした感じ」も、
後妻・香川京子のラテンに「遊びしかしてきてないドラ猫な感じ」も、
どっちも強い女すぎて弱い森繁とではバランスを欠く。

猫かわいい。

それにしても、あんな放り投げるように終わってしまうとは思わなかった。


【銭】
新文芸坐正規料金1300円で入場。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
笑う蛙@ぴあ映画生活
猫と庄造と二人のをんな@ぴあ映画生活

2016年10月12日

『シンデレラゲーム』『人狼ゲーム プリズン・ブレイク』をまとめてレビュー

『シンデレラゲーム』のレビューついでに未レビューだった『人狼ゲーム プリズン・ブレイク』を道連れレビュー。

◆『シンデレラゲーム』シネマート新宿1
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▲山谷花純(左)と仲良しさん。キューティー・ハニーみたいな毒針首輪がオシャレ。

五つ星評価で【★★明らかに普通目線ではダメな映画なんだけど、一部の細かい目配せで凄く嫌いにはなれない】
女の子いっぱい集めて殺し合いさせるという、割とよくあるコンセプトの一本。
映画の個性としては集められた女子が売れないアイドルであり、その褒賞がトップアイドルの座である事と、殺し合いがカードによって行われ、そのカードの基本ルールがジャンケンである事。

カードバトルの勝敗によって首枷にセットされた毒液による処刑者が決まるのだが、
最後まであいこだったらダブルノックダウンになるかが説明されてないとか、
グー、チョキ、パーが王子、継母、魔女に置き換えられたせいで
勝敗が分かりづらいとかは、演出上の不備だろう。
逆に言えば、ジャンケンの心理戦その物はあまり見どころになっていない。
そのジャンケンカードを集める日中の探索タイムもけっこうダラダラしてる。

ジャンケンでの勝ち負けは対戦する少女のパワーバランスでだいたい予想できるので、
そのパワーバランス通りに勝つ、負けるが行われた時の最後の輝きを見るのがなかなか良いのかもしれない。
つまり、映画を見ている観客は、ゲームをネット中継で見ている観客と同じゲスな観点で楽しんでいる事になる。なかなか良い趣向だ。勝ちぬいてきて負ける少女にはそれぞれにとってもパターンに則しているがドラマがある。それがちょっとだけ泣ける。

主役の山谷花純は主役張るだけあって一番可愛い。
最後に殺し合う同じチームの子もなかなかいい。
眼帯の子と男装の子も美味しい役。
『真田十勇士』でクソみたいにつまらない役(三好清海)だった駿河太郎はこの映画ではかなりおもろい役。筋肉質なミッチーみたい。

PS 山谷花純のチームメイトの秘密はあかんやろ。ゲームの権威がのうなる。
PS2 姉登場も趣向として面白いが、これもゲーム権威の失墜だ。
 上位何名かはタイプの異なる毒薬を投入され、解毒薬も用意されており、
 枕営業要員として生かされるみたいな設定にしておけばいいのに。
PS3 ラスト有耶無耶のうちに映画終わってしまうのは良くない。
PS4 ファーストカット、裏日本っぽい浜辺の汚さに笑った。
 リアルと言えば、とてもリアルなんだけど。


◆『人狼ゲーム プリズン・ブレイク』シネマート新宿2
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▲じんじろーげっげーむっ

五つ星評価で【★★★基本的にこの「人狼ゲーム」のフォーマットが好き】
みんなが一生懸命生き延びるために、
策略を巡らせ、人を出し抜き、はたまた最後の最後まで人を信じて殺されたり、
というろくでもないストーリー展開が大好き。
ひどい状況の中でこそ若さは輝く。

主役に取り立てられている小島梨里杏はとっても綺麗に撮られてる。
あと、ズベ(こっちにも出てる山谷花純)と眼鏡女子が目を引いた。
男子ではゲームを引っ掻き回す清水尚弥の得体の知れないふてぶてしさが良い。

人狼ゲームの役割が煩雑なのは前回同様。
この煩雑な役割の答え合わせがエンドロールでチラ見せのみという
サービス精神の欠如は前回同様良くない
(やはり劇場ではなく何回でも確認が可能なレンタル主体の作品という事なのだろう)


【銭】
シンデレラゲーム:シネマートのメンバーサービス曜日(火曜日)で1100円。
人狼ゲーム P.B.:シネマートの会員ポイント10ポイントを使用して無料鑑賞。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
シンデレラゲーム@ぴあ映画生活
人狼ゲーム プリズン・ブレイク@ぴあ映画生活
▼参考記事。
人狼ゲーム クレイジー・フォックス@死屍累々映画日記

2016年10月11日

『続・夕陽のガンマン 地獄の決斗』をトーホーシネマズ日本橋1で観て、すんげー満腹ふじき★★★★

五つ星評価で【★★★★すんげーの見たなあ。でも長かったなあ】
初見。
すんごい娯楽映画。
マカロニ・ウェスタンだからそんなに長い映画じゃないだろうと思い込んでたら
179分。2時間59分もある。でも、いっさい飽きさせないのが凄い。
これをインドに持って行って、歌と踊りをプラスしたら5時間は越える筈だ。
いや、無駄口無駄口。

英語題は『The Good, the Bad and the Ugly』

GOOD(いい人=善玉=クリント・イーストウッド)
BAD(悪い人=悪玉=リー・ヴァン・クリーフ)
UGLY(汚い奴=卑劣漢(醜い・見苦しい)=イーライ・ウォラック)

の三者が20万ドルの金貨を奪い合う。

リー・ヴァン・クリーフは女子供でも情け容赦なく善悪に関係なく欲望で殺すから「Bad」だろう。イーストウッドは「いい人」と言うより、三人の中で相対的に一番マシな人。三人とも全員地獄に落ちるのだけど、それでも一番天国寄りにいるのがイーストウッド。イーライ・ウォラックは「UGLY」。「UGLY」は汚い奴とか卑劣漢とか訳されるのだけど、ネットで「UGLYの意味」でググってみると「醜い、見苦しい、ぶかっこうな、いやな、不愉快な、おもしろくない、道徳的に不快な、下品な、邪悪な、物騒な、険悪な、不吉な、たちの悪い、やっかいな、不機嫌な、意地の悪い、敵意のある、けんか好きな」と出る。まんまこの映画の中のイーライ・ウォラックその物である。アクが強くえげつなく、下品なヨゴレ。芸人だったら出川とかエガちゃん。とことんヒドイ奴なのに憎めないキャラが映画のトーンを変えている。

この三人がくっついたり離れたりしながら軍の隠し財宝20万ドル分の金貨を奪い合う。それぞれみんな食えない野郎で、死ぬような目に会っても女子供のように泣いて自分の罪状を詫びたりしないところがクールだ。悪かろうが何だろうが、その人生を生き抜いてきた誇りが彼等を大地に強く立たせている。いや、ウォラックに誇りはないかもしれんが。

お宝にありつく手前の橋のシーンが、ならず者だからできる善行みたいな逆目で面白い。

あと、ウォラックがお宝のありかに一番乗りで到着して、嬉しさのあまり乙女走りするような演技が絶品。


【銭】
朝10時の映画祭企画料金1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
続・夕陽のガンマン/地獄の決斗@ぴあ映画生活

PS 「夕陽のガンマン」だが「夕陽」のシーンは1カットもない。
PS2 イーストウッドがのべつまくなくチビた葉巻を喫ってる。それがまた絵になる。
PS3 綺麗な姉ちゃんとか全然出る余裕がないな。しょうがないな。
 姉ちゃんが出てきても濃密な銃撃戦の中、生きていられるのが難しそうだもの。

2016年10月10日

『アングリーバード』を新宿ピカデリー9で観て、私がこの映画に惹かれる訳は私が嫌われてるからなんだきっとふじき★★★★

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▲それにしてもどんな鳥だか分からんが全く飛ぶ形態を有していない。

五つ星評価で【★★★★強引な予告がちょっとイヤだったんだけど、褒めてる人がいるので見に行ったら、まあ、ちゃんと面白いじゃんコレ】
主人公の復調にやっぱグッとくる。
主人公は嫌われ者。
これは彼自身にも問題があるけど、
長い生活の中で、身体的特徴をからかわれたり、
孤児である事から「家族に教えてもらってないから分からないよね」などの
ソフト差別を受け続けた事がたまって意固地な性格が形成されてしまっている。
自分の主張を曲げられない事も周りとの不和につながっている。
俺みたいじゃん(孤児でも眉毛太くもないけど)。
大人になると誰だって自分が万人に好かれている訳ではない事に気が付いてしまう。
主人公の赤い鳥レッドはそれを過剰に受け止めてしまうキャラだ。
ああ、ツイッターで言いたい事を言った挙句、敵を増やして、ぼろぼろ
ブロックされて世間を狭くしている自分は本当にレッドそのものだ。
そして、世間は「お前が嫌われている事を自覚しろ」と責める。
これはもうハナから泣ける(つーかストレスフルな状況だ)。

彼と同じく、社会不適合者として矯正教室に送られている鳥が三匹。
落ち着きのない鳥チャック。多動症の子供みたいだ。
恐怖が頂点に達すると爆発してしまうボム。これパニック症候群だろ。
そして、威圧感のある外観で他社を委縮させてしまうテレンス。『俺物語』やね。
彼等は集団生活におけるコミュニケーション弱者だ。
彼等には彼等なりの理屈があるが、社会は彼等に合わせて動いてはくれない。
そこに起こる事件。
彼らの正しい主張は受け入れられない。それは彼等のリスクなのだ。

事件を起こす犯人が豚の詐欺者軍団で、
彼らの武器はずばりコミュニケーション、嘘を笑顔で塗り固める。
社会はこの体裁の整った嘘に実に弱い。

そして、まんまと社会全体が豚の嘘に騙された事を自覚した時、
社会はパニックに陥りながらも、やっと正論を聞く耳を持つ。
ここからはアクションに次ぐアクション。
そして大団円。

国を守った彼等(主にレッド)への褒美は、
社会が彼等を彼等の個性のまま、社会の方から寄り添って
付き合いなおそうという宣言だった。ここで涙腺決壊した。
これがお伽噺だからだ。
特に嫌われ者が嫌われ者のまま孤立しがちな日本ではハッキリお伽噺だからだ。
だって多動症の落ち着きのない子供や、パニック障害のいきなり騒ぎ出す子供がいたら
日本ってとりあえずハブにしてしまうでしょ。
物事をオブラードに包めない、例えばレインマンのような子供がいたら
社会は彼等から一歩遠ざかってしまうでしょ。
彼等を彼等のまま肯定し、社会から寄り添ってあげようというのは
とても成熟した姿勢だ。

物語くらいハッピーエンドに終わってもいいだろう。
という事で、私、自分が嫌われ者の自覚があるので、
この映画はかなりお気に入りです。
(他の褒めてる人が嫌われ者かどうかは知らないし語らない)

レッドの声は坂上忍。嫌われ力が高い。
普段の坂上忍のまんま口調で違和感がないからか、声優的には何の問題もなかった。

チャックのまんまX−MENはともかく、
豚のシャイニングで「双生児」とセリフを付けるのは日本語スタッフも凄いなあ。


【銭】
新宿ピカデリーの前回有料入場割引+ネット予約割引で1200円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
アングリーバード@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
アングリーバード@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

PS もう一つの思い付き
 お調子者のチャック:多動症の児童
 ストレスが溜まると爆発してしまうボム:パニック障害児童
 では、「俺はこんなところにくる鳥じゃない」というレッドは……
 精神病院に詐称で入院してきた『カッコーの巣の上で』
 ジャック・ニコルソンのようだ。
 だから、レッドはシャイニング双子に会うのかもしれない。
 すると一言も喋らないテレンスはチーフの役割を持つ鳥という事になる。
 舞台となるバードアイランドその物が雛鳥をシェアして教育しているさまは
 カッコーの托卵を思い出さなくもない。
 そして「カッコー」はアメリカでは「狂人」の意味を持つのだという。
 レッドがロボトミー手術を行われることなく、施設その物がハッピーエンドになる
 と言うのであれば、それは又、いい意味で気が狂っていてとてもいいと思う。
 とは言え、ゲームのアニメ化なんだから全部なぞれたりはしなかったのだろうけど。
 って考えるのは考えすぎだろうか?

2016年10月09日

『少女椿』『江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間』をキネカ大森2で観て、大変変態でいい二本立てだふじき★★★★,★★★

「耽美とロマン、アングラのエロティシズム」2本立て

◆『少女椿』
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▲中村里砂いいなあ(これしか知らんけど)。

五つ星評価で【★★★ビジュアルに特化しているのがステキ】
物語はどうでもよくて、原作マンガの空気をビジュアル化することに全ての労力をそそぎつつ、それが安い絵になろうとも全く躊躇しないという心臓の強い映画。そういう徒労っぽい努力は嫌いじゃない。

「なんでもデジタルで処理すればええんや」というちょっと前の時代っぽい雑な処理が荒いのも故意だか偶然だか分からない。まあ、作り手にとっては既にそこは大事な点ではないのだろう。

という事で予告編でも見られる「みどり」中村里砂のドットのキツイ赤と黄の水玉ドレスが個人的には嫌いなのだけど、中村里砂の常に現世に困惑してるような顔はムチャクチャよかったと思う。基本的にはあの顔が全てだろう。予告編でも見られるあの顔を90分にただ伸ばした映画と言ってもそう間違えていない。

あと、風間俊介側の女に全てを吸い取られても良しとしながら、女にはその情熱が歯牙にもかけられない残酷さが、最後の最後にサディストに訪れたマゾヒズムの神髄のようで、そこだけはドラマとしてよかった。

太った鳥肌実みたいな役者だなあと思ったら太った鳥肌実だった。

変な外人っぽいデブはボブ鈴木の独断場。

黙々と胡瓜を食う父のイメージが面白い。

主題歌「あの子のジンタ」はとっても名曲。

毎日見せられたらゲロ吐くくらい嫌いになると思うけど、
10年くらい経ったらまた見てみたくなる気がする。


◆『江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間』
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▲これ、本当に若い時(ティーンとか)に見たらトラウマになったろうなあ。

五つ星評価で【★★★★代表的なキチガイ映画】
多分、4回目か5回目くらいだと思う。折に触れ、見る機会があり見ている。
相変わらず土方巽と彼が率いる暗黒舞踏塾の動きが怒涛の勢いで盤石に気持ち悪い。
土方巽の声は汚いけど通りが良い。劇場向きの声だ。
江戸川乱歩の色々なエキスをかき集めながら、
ことごとく破綻を来たしてるみたいな異様な失敗オラオラ感が他にない一本だよなあ、
ほんま。

シャム双生児の片割れで顔を特殊メイクで覆われているのが近藤正臣。
若い。演技が若いっつか、下積みご苦労さんっつか、
そんなん言われなきゃ誰にも分からん。
 

【銭】
2016年10月から2017年3月までの間にキネカ大森で3回使える名画座専用回数券を3000円で購入。そのうち1回分を使って鑑賞。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
少女椿@ぴあ映画生活
江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間@ぴあ映画生活


2016年10月08日

『真田十勇士』をユナイテッドシネマ豊洲6で観て、どう見ても「日本映画最後の超大作」ではないよふじき★★

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▲「日本映画最後の超大作」を任せるには堤幸彦は荷が重かった。

五つ星評価で【★★これ映画ではなく舞台ならよいのだけど、きっと】
同じ堤幸彦演出で舞台を同時公演しているらしい。
舞台は面白いかもしれないが、
その手法をそのまま映画に持ってきても映画としては「?」な状態になる。

人と合戦が描けてない。

十勇士は多い。個性のないのが雁首並べてても死に所くらいしか見せ場が出来ない。
死に至るまでの友情や信頼のドラマはそこそこ見せてくれるが、
そもそもの始まりである佐助の「おもしれえ」が全然こっちに伝わってこないのだ。

舞台の場合は「おもしれえ」というセリフを吐く奴がいれば、
実際の演者がそこにいるのだから「まあまあ、そう言う奴もいるかもしれない」と
リアルが納得を後押ししてくれるが、もう少し俯瞰の位置で観る映画では、
その男が何でそういう事を考えるのかが分からないとリアルな人間にならない。
その点、佐助は単に「おもしれえ」というだけの底の浅いキャラにしか見えない。
そんな浅くて薄い役にもかかわらず中村勘九郎は好演していた。それは認める。
これアドルフ・ヒットラーは実は腰抜けだった。
だが、彼を英雄に仕立てるゲッベルスがいた。彼の活躍を見よ、
という映画なのだが、ゲッベルスの行動原理が「面白いから」では映画として通らない。
やはり、「何故」彼がそれを面白いと思うかが描かれないといかん。

松坂桃李も行動原理が良く分からない。
別に中村勘九郎と一緒に行動する理由が見当たらない。
「ケンカするほど」という感じに仲が良さそうにも見えないし。
チラシに佐助と「熱い絆で結ばれている」と書かれている。そんなのは設定だ。
そういう設定をちゃんと映画の中で表現しないといかんだろう。

それを慕う大島優子は吹き矢だけ面白い。
キャラは重くてウザったくて、演技がちょっと違和感があった。
下手なのかどうか、よう分からん。
まあともかく痴話喧嘩は忍びの里で済ませておけよ、というくらいにしか思わん。

十勇士側で目に付いたキャラは剣豪・由利鎌之助役の加藤和樹と
もみあげ筧十蔵役の高橋光臣、オマケしてヘタレ侍根津甚八役の永山絢斗。
この辺はそれぞれのドラマがあるのでいても邪魔じゃない。
後はハッキリ言って有象無象。ガヤである。

真田幸村の加藤雅也、淀殿の大竹しのぶはキャリア通り、しっかりした演技を見せてくれた。徳川家康の松平健はキャリアにも関わらず何か立ったり座ったりしているだけだった。そもそも合戦の場になってしまったら、徳川家康って面白くは演じられなそうな役だけど。それでも津川雅彦とかだったら全然違うだろう。まあ、徳川家康というより津川雅彦になっちゃうんだろうけど。

で、合戦のシーンに理屈がない。
行き当たりばったりである。
「勝てそうにもない状況」に対して「どう勝てるに持って行くか」という戦略がない。
ともかくみんなで一生懸命やってれば勝てるんだよ。
そんなので「徳川軍二十万VS十勇士」が成立はしないだろう。
真田幸村が練る、猿飛佐助が練る、そんなのはどちらでも良いのだが、
徳川家康が大軍を率いても勝てないその理由をちゃんと練って見せてもらいたい。
スーパー忍者がいたから勝てましたではいかんのだ。敵にもスーパー忍者いるのだし。

合戦のシーンも多分、演劇ならこれでいいのだと思うのだが
(個々の戦いの外の全貌は観客が想像力で補完するので)、
映画では俯瞰で見せないといけないだろう。ごく普通に考えて。

なので、これは普通の映画ではなく、演劇公演の記録映像として作成されたら
こんなケチを付ける事もなく、まとまって面白かったんじゃないかと思う。

まあともかく結論としては
堤幸彦、おま、やっつけ仕事すなよ、かな。

あんな使われ方したユーミンのエンディングも悲惨。
ユーミンはあれ見て激怒していいと思う。


【銭】
ユナイテッドシネマの会員ポイント2回分を使って割引鑑賞。1000円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
真田十勇士@ぴあ映画生活
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真田十勇士@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

2016年10月06日

『亜人 第三部 衝戟』をトーホーシネマズ日本橋2で観て、ようやったねふじき★★★★

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▲「ジヤンケン後出ししやがって!」

五つ星評価で【★★★★完璧とは思わんがようやったし、面白い】
原作マンガ三巻くらいまで読んでる状態は変わらず。

「衝戟(しょうげき)」なんて読めないよ。
百人いて九十九人が分からないような単語を使うなよ。

相変わらず面白い。筋で押しきる。
第二部の、ついに主人公のカス永井が訥々と大惨事を繰り広げる佐藤と
同列に戦うお膳立てが出来た所からの続き。
であるが、なかなかそのラストバトルは始まらない。
その間に佐藤の手駒は増えていく。

第二部で武装した亜人を確保する術が全くない訳でもない事が分かった。
だが、それは亜人同士がそれぞれを防御しあってない場合に限る。

第一部では武装してない亜人は人間に確保されている。
第二部では武装した単独の亜人は人間に確保寸前まで追い詰められる。
第三部では武装した集団の亜人が人間にはもうどうにもできない事が露見する。
徐々に戦線や戦法が拡大している。

人間も亜人も社会的な生き物である事は変わらない。
だから、亜人の群れの王者である佐藤は最強を誇っていたし、
最後の瞬間、その社会性にやられるのも面白い。

裏の裏の裏や、能力を見据えての戦略が攻める方も守る方も考えられていて面白い。

でもね、色々出てくるIBMがそれぞれの個性をあまり発揮できずに
ただ力を振るうだけの暴風圏みたいな存在になってしまったのはちょっと残念。

そして、亜人が結局、何者で、IBMとは何で発現するのか、などの謎は謎のまま。
佐藤の拘束も甘い。死のうが死ぬまいが拘束から逃れられない状態に処すべきなのだ。
(ゴム漬けにするとか)

それにしても亜人自体が必ずカスでないという事はどうにか分かった物の
カス率は高いな。


【銭】
東宝の有料鑑賞ポイント6回分を使って無料鑑賞。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
亜人 −衝戟−@ぴあ映画生活
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亜人 −衝戟−@だらだら無気力ブログ
▼関連記事。
亜人 −衝動−@死屍累々映画日記
亜人 −衝突−@死屍累々映画日記

2016年10月05日

『サウスポー』をギンレイホールで観て、これは一言で感想終わる映画だなふじき★★★

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▲左が右ポウ

五つ星評価で【★★★♪魔球は魔球はハーリーケーンー(違!)】
ボクシングと家族への愛だけが全てのダメ男が
妻を失ってから、その失った人生を再興させるまで。
この映画で凄いのはジェイク・ギレンホールの演技だ。

タイトルで「一言で感想終わる」と書きながら、
ここまでが一言だとしたら随分、長い一言で申し訳ないのだが、そうなのだ。

前作が『ナイトクローラー』のパパラッチ。
全く同じ人間に見えない。外見も演技プランも全く違う。
デニーロ・アプローチ(太ったり痩せたり)をしてるにしても、
ここまで自分の「個」を捻じ曲げられるのは凄い。
例えば、『ナイトクローラー』のパパラッチと、
今作のボクサーが同一フレームに入っていたとしても全く違和感を感じないだろう。
それほど別人として出来上がっている。

ここんところ、役者でこれと同じくらい凄いと思ったのは
(やってる事は似て非なるのだが)、『百円の恋』の安藤サクラくらいだ。

とってもついでの付け足しみたいなのは多少心苦しいのだけど
ボクシング映画としても普通に面白かった。

も一つついで。黒い丹下段平フォレスト・ウィティカー
人生に挫折したかっての達人、なんかこの手の役が多い気もするがピッタリだ。


【銭】
ギンレイホール、会員証で入場。
カップリングの『レヴェナント』はまだ再見の機会とは思えず見なかった。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
サウスポー@ぴあ映画生活

2016年10月04日

『生きる』をトーホーシネマズ日本橋6で観て、んでも面白いんだから仕方なかっぺふじき★★★★★

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▲「生きる」

五つ星評価で【★★★★★志村喬の勲章】
3回目くらいだと思う。4K上映で143分。マイル貯めお得案件みたいな映画。
とは言え、何回観ても面白いんだから凄い。
しかし、何回観ても志村喬のもどかしさにはイライラする。

今回4K上映という事でデジタルのリマスタリングをやったみたいだ。
ブログ検索に引っかからないので、おそらくここ7,8年は見ていないから
前にデジタル化されてても2Kだろうし、フィルムは保存が難しいから
4K上映の今回が一番綺麗な映像・音声の上映になってると思う。
特にあ、これは昔見た時と段違いだと思ったのは1シーンだけ。

主人公の志村喬が公園の完成を雪が降る中ただ一人喜んでいるシーン。
積もる雪が志村喬を薄く覆い、キラキラ砂糖細工のように光り輝く。
前にフイルム(おそらく)で見た時は、もっと「ぼうっ」とした光り方だったと思う。
もどかしい志村喬のもどかしさが緩和されてお伽話のようにちょっと可愛い。
志村喬はこれと『七人の侍』『ゴジラ』が代表作かつ話題作だろう。
『生きる』はやっぱり主役なので、名刺代わりのいい一本を作って貰ったもんだ。

客演で目を引いたのが小説書き伊藤雄之助のかっこよさ。
他の映画では顎長の怪人でけっこうモゴモゴ言ってるのだけど、この映画ではシャープ。
人生の価値を「くだらない娯楽」周辺を馬鹿騒ぎのように徘徊する一連の旅路が、
パンチが聞いてるのに実に悲しくていい。

職場の同僚女子、小田切みき、若くっていいなあ。
死に行く志村喬と好対照すぎる。

あと目を引いたのが頬に傷があるヤクザに加東大介。
職場のお荷物っぽいダメ爺さんに藤原釜足左卜全
抗議するおっかさんに菅井きん。この人、声張り上げるのが似合う。
菅井きんは殆どのシーンで子供をおんぶしてる。「りつ」かも知れん(違うて)。
主人公の義姉に卜部粂子。まだ若くて髪が黒い。
あと映画見てて気が付かなかったが志村喬の息子役が金子信夫。ひょえ美形っぽいやん。

これ、いまリメイクするなら

志村喬→仲代達矢
小田切みき→榮倉奈々
伊藤雄之助→リリー・フランキー

あたりだろうか、とググってたら、松本幸四郎+深田恭子+北村一輝という布陣でTVドラマとしてリメイクされてるらしい。いくら何でも松本幸四郎はないだろ。いい悪いではなくイメージのベクトルが違いすぎる。見てないから良作かどうかは分からないけど。

ハリウッドにリメイク権売られて、トム・ハンクスが演じる案もあるのね。
これ下手すると頓挫した振りを装いながら、
実はトム・ハンクスが爺さんになるの待ってるんじゃないの?

桑原桑原。

見れる人は今のバージョン見ておくといいよ。

PS 流石に仇名で「木乃伊」とは言われないが、葬儀の席上で誰一人
 主人公を「渡邊課長」と役職付きで呼ばないのは軽んじられてるからなんでしょうか?
PS2 葬儀の席にそっと置いてある火鉢。火鉢が当たり前の時代だったんですなあ。
 火鉢なんて実物を見た事がないよ。
PS3 小田切みきが料亭みたいなところで飲んでる透明なビール、
 麒麟マークが書いてあるからビールっぽかったけど、商品名見たら
 「キリンレモン」だった。
PS4 しかし、キモくてはっきりしない志村喬のアップをこれてもかと撮る
 この映画は、やはり今の映画では再現不能なのかもしれない。


【銭】
朝10時の映画祭企画料金1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
生きる@ぴあ映画生活

2016年10月03日

『CUTIE HONEY -TEARS-』を渋谷toei△粘僂董∨めたいけど残念案件ふじき★★

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▼うんまあ庵野監督版の方がまだ好きかな。

五つ星評価で【★★一部ケレン味の見せ方はかなり頑張ったと思うのだけど、やはり話と見せ方がよろしくない】
俗に広がっている僕らのキューティーハニーではない。
「空中元素固定装置を持つ少女型アンドロイト・ハニーと敵シスター・ジル」
というたったそれだけの設定が原作との共通点である。

映画の冒頭、いきなり話が始まる所や、世界観を「絵」で見せまくる演出など、
出だしはちょっとイケルかもと思ったが、残念ながら盛り上がらなかった。

理由は大きく二つ。話の筋がつまらないのと、キャラの立ちが悪い。
この話をいつから作っていたのか分からないけど、クライマックスのドラマで、
体制に歯向かう革命軍がチームを二つに分け、敵の本陣に踏み込むチームを
陽動チームがサポートする。この構造が『ワンピースGOLD』にソックリ。しかも『ワンピース』の方が全然上手い。

最終的にこういうのは各チームが何を成し遂げてミッション完了となるのか、
進行途中がミッションのどの位置にあるかを観客に分からせなければならない。
これが全然、不親切であるし、機能していない。

あと、物語的には「ジルが考えていた未来」と「ハニーが成し遂げた未来」の差が分からないのも良くない(おそらく一緒なんじゃないかと思う)。それじゃそもそも争わなくて良かったという事じゃないか。

映画の製作費や規模に左右されてしまうのだからしょうがないが、
革命軍が全員集まって四畳半に収まってしまうくらいってのは少なすぎるでしょ。
人数が少ないのなら、少ない人間で成立する嘘を付くべきだ(支部であるとか)。

西内まりやと石田ニコルは衣装も含めて美少女的にとても面白い。
アクションも頑張ってるし。キャラとしてはつまらないのが残念。
どちらも原作の色の付き方の方を贔屓してしまうから致し方ない。

西内まりや:ハニー。外見やアクション属性は中々良い。
ただ、キャラが暗くて……魅力がない。
西内まりやって安田美沙子にちょっと似てる。
絶世の美女じゃないのなら、ちょっと「抜けてる」感を強調すべき。
もちっとエッチい感じと、それを恥ずかしがる感じも欲しいよ。
せっかくの永井豪実写なんだから(「股開けよ」とか言ってる訳じゃないよ)。

石田ニコル:シスター・ジル役だけどバリバリにシスター・ジルじゃない。
でも、綺麗かつ変で強いのはなかなかいい。
パンサー・クローって組織その物が存在しないのはどうにもつまらないのだが。

三浦貴大:ジャーナリスト早見青児。この人基本いつも同じ。
小回りの効かない伊藤淳史みたいな感じ。
真面目だけど融通利かなくてイラっとする感じ。

高岡蒼輔:元妻の宮崎あおいが『怒り』で風俗嬢上がり役をブイブイ言わせる中、
元旦那は風采の上がらないテロリスト役という。
この人、切れ者でせめてカッケー役ならまだ良かったのに。
何か陽が当たらなくて不憫だなあ。

笹野高史:「爺の役を他人にやらせたりはせぬ」とばかりに、すんげえ普通の爺の役。

まあ、ともかくずんずんつまんなくなっていく。
キャラにも魅力がない。いたたまれないのがもう残念で。
「エロくないんです」って言って客に反感持たせて宣伝戦略も失敗したし。
ほんまいろいろいたたまれない。



【銭】
映画ファン感謝デーだったので1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
CUTIE HONEY -TEARS-@ぴあ映画生活

PS 今時ネット予約のない渋谷toeiがちょっと新鮮。

2016年10月02日

『ハドソン川の奇跡』をトーホーシネマズ渋谷2で観て、そんなんでもなかとよふじき★★

五つ星評価で【★★周囲の評判はいいしイーストウッドなのだけど、かなり退屈】
そんなに長い映画ではないのだけど、中盤までかなり退屈だった。
いわゆる「奇跡」を起こしてから公聴会が開かれるまでが長い。
これはトム・ハンクスが適役でないからではなかろうか。
トム・ハンクスはいつも通りのトム・ハンクスだが、
セガールのように肉が付いてきて、動きの遅い爺さん化している。
そして、トム・ハンクスって感情が見える演技をほとんどしないのである。
「泣け!」と言ってる訳ではなく、
演技の中での感情表現が分かりづらいと言っている。
なんか単にムッとしてるだけ。
感情については観客が後付けで適当なのを補完する事を待ってるっぽい。
危機シーンの時も、公聴会開かれるまでの悩んでるらしい場面も
甚だ無口で単にムッツリしてるようにしか見えなかった。
違う役者を選んだ方が良かったんじゃないかな?
まあ、トム・ハンクスなら集客はいいだろうけど。

公聴会のシミュレーション映像以降はなかなか良かった。
映画には波があって、ちゃんとカタルシスを解消してる。手堅い演出である。


【銭】
映画ファン感謝デーだったので1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
ハドソン川の奇跡@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
ハドソン川の奇跡@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
ハドソン川の奇跡@映画のブログ

PS バード・ストライクを見ると、矢口監督の『ハッピーフライト』を思いだす。
PS2 エンジンに突っ込んで行ったの『アングリーバード』だったりして。
PS3 『ターミナル』で飛行機に乗れなかった男、
 『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』で飛行機に突っ込まれる男を
 演じたトム・ハンクスにとって、
 今作は初めて飛行機を制御した映画になった、なんちて。
PS4 事故原因は「うしおととら」に出てきた妖怪「衾」。
 映画ではカットされたが、機長が空の妖怪事故に備えて常備されている「獣の槍」
 を使って、「衾」とやりあったらしい。

2016年10月01日

人類に関する考察

▼完璧な人類(Perfect HUMAN)

p-human


▼完璧でない人類(Not Perfect HUMAN)

totsugeki-human

 
ぬぬぬ
それでいいのか?人類

2016年09月30日

『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』『心が叫びたがってるんだ。』をキネカ大森1で観て、とりあえず号泣ふじき★★★★,★★★★

「超平和バスターズの夏休み」2本立て

◆『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』
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▲8月31日野菜の日公開だったのだ。
 野菜をアナルに突っ込んで不特定多数のオタクに公開と覚えておこう(きゃー)。

五つ星評価で【★★★★こんなの号泣必至だ】
相変わらずTV版とか見てない。鑑賞2回目であるが、ボロボロ泣いた。
なんつか人間の優しさが溢れている話なんだよ。
ハネケとかの真逆。だから好きにならざるを得ない。
メンマ可愛いな。アナルもツル子も好き。
メンマ、ピュアで不幸でそれなのに一番優しい。
アナル太陽のように輝きながら恥を晒すのが実に人間的。
達観して一歩踏み込めない感じのツル子は恐れ多いが自分に似てる。
あ、アナルのアナルに突っ込んで、ツル子のあそこをツルツルにしてえ。
って無数に言われてきたんだろうなあ。同意。
野郎は身につまされるせいか、みんなちょっとうるさく感じる
(特にポッポは物理的にうるさい)

『フランダースの犬』『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』は催涙ガスや生物兵器なみに俺を泣かす。これで泣けなくなったらロボトミー手術受けて成功したとか、そんな後だろう。

ジンタンの声は『聲の形』で主役の石田をやった入野自由。ごくごく普通に上手いな。


◆『心が叫びたがってるんだ。』
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▲冒頭近くJKになってからの作画は妙にリアルで怖い。

五つ星評価で【★★★★これはこれで大したもんなんだけど、一つ前(『あの花』)が大傑作すぎて損してる】
『あの花』スタッフが再結集して作った映画。二回目。一緒に見て気づいた事。
(1) 主人公か最初に聞いてる音楽が『あの花』の主題歌。
(2) バーガー屋の名前がどちらも「Wcdonald」。

PS 『身体が叫びたがってるんだ。』というエロアニメがあったら見たいな。
PS2 順の持ってる携帯電話はガラケーなので、
 LINEやってるのは違和感を感じたが、機能としては出来るらしい。
 ただ、やり出すとパケ放題とかにしておかないと凄く通信費がかかるらしい。
 今まで携帯の使用料が多かったとも思えないから
 (基本話せないのだからおそらくメールを連絡用に使うくらいだろう)、
 この費用について親との溝が更に深まったという可能性もなくはない。
 

【銭】
2016年4月から9月までの間にキネカ大森で3回使える名画座専用回数券を4月中は特典期間と言う事で2000円で購入。そのうち1回分を使って鑑賞。これでジャスト三回使いきった。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。@ぴあ映画生活
心が叫びたがってるんだ。@ぴあ映画生活
▼関連記事。
劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。1回目@死屍累々映画日記
心が叫びたがってるんだ。1回目@死屍累々映画日記

2016年09月29日

『ドドンパ酔虎伝』『まらそん侍』を新文芸坐で観て満足満足ふじき★★★★,★★★★

特集上映「絶対に観てほしい時代劇」の1プログラム。

◆『ドドンパ酔虎伝』
五つ星評価で【★★★★世の中にはまだまだ自分の知らない快作があるのだなあ。初見】
時代劇なのに全編がドドンパのリズムで熱病のように、いや、踊りながら死ぬ舞踏病のように歌ってる、がなってる、踊ってる。このキャバレーで思いっきりふかす金管楽器のような層の厚いムードミュージックがゴージャスでダイナマイトで気持ちいい。

忠臣蔵手前の堀部安兵衛(中山安兵衛)の決闘高田馬場の下りをドドンパを踏まえながら描く。踏まえるなよ、そんなの、とか思ってしまうが、まー、楽しくてよいよい。

主演は勝新太郎。晩年の丸い勝新太郎がかなり出来上がってきている。

由利徹が血のめぐりの悪い岡っ引き役を演じているが、冷静になって顔立ちを見てるとEXILEのアキラにちょい似だと思う(ヤバい発言)。


◆『まらそん侍』

五つ星評価で【★★★★お侍様がマラソンをする映画】
とっても変。でもテンポよくて面白い。
二回目。多分、初回は大井武蔵野館辺りだと思う。
泥棒にトニー谷。ソロバン弾くよ。
へなへなランナーに大泉滉。ナイスへなへな!

勝新太郎がまだ「ウブい」感じ。
フレッシュではあるが美形ではない。
「美形ではない」と書いた後にこんな事書くと怒られそうだが、
ゴールデン・ボンバーの鬼龍院翔に似てる気がする(今日二つ目のヤバい発言)。


【銭】
新文芸坐正規料金1300円で入場。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
ドドンパ酔虎伝@ぴあ映画生活
まらそん侍@ぴあ映画生活

2016年09月28日

『超高速!参勤交代リターンズ』『メカニック ワールドミッション』『BFG』『レッドタートル』4本まとめてレビュー

ユナイテッドシネマ豊洲で籤引くために観た4本をまとめてできるだけ短評で。籤は外れ籤なしだったので映画鑑賞券1本当り(大当たりは2本)

◆『超高速!参勤交代リターンズ』UCT12
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▲睨む深キョン。睨まれたい。猿ぐつわ嵌めるシーンもあったな。マニアックな!

五つ星評価で【★★やはり前作の充実度には敵わない】
後ろ指さして「悪い」と言うほど悪くはないが、
前作で使ったアイデアの数を考えると、チラシに書いてある
「パワーアップ」の言葉は空々しく聞こえる。
「パワーアップ」ではなく「力押し」という感じであろう。
ともかく勢いで乗りきってしまえ的な。

殿様はじめ湯長谷藩の人間がどいつもこいつも善人なのは
しょうがないんだろうけど、ちょっと鼻に付く。

奇策より人心の機微で問題を乗りきってしまうのも、
それで乗りきれるのならば端から争いを起こすなよ、という感じだし。

古田新太と石橋蓮司がほんにいい声だ。

「努力など無駄だ」と「今、ここでか」は好き。

深キョンはちゃんと可愛い。


◆『メカニック ワールドミッション』UCT12
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▲「いいか、ずいずいずっ転がしはこうやるんだ」

五つ星評価で【★★★★ゲラゲラ、ステイサムやるう】
勇様があまりに強すぎて全盛期のセガールのよう。
息つく間もなく繰り広げられるアクションはおもろうておもろうて。

ありがとう勇。一週間経ったら忘れてるかもしれないけど今回も最高に面白かった。

ジェシカ・アルバ、君もよかったで。


◆『BFG』UCT5
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▲ちょっと指が滑って握りつぶすくらいの事はやってほしかった。

五つ星評価で【★★どうしたスピルバーグ】
とりあえずこれが『ブリッジ・オブ・スパイ』と同じ人なのか、と言う意味でマーク・ライランスが凄いなあ。少女をトム・ハンクスが演じていたら演技合戦になってもっと凄かったかもしれない(違うだろ、それ)。

バリバリのファンタジーなのだが、『フック』がそうだったように、スピルバーグとファンタジーってそんなに相性が良くないんじゃないだろうか。どうも、絵が描けたことで満足してしまい、何を語りたいのかが置き去りになってる。そして絵はCG技術の進歩により、文句付けようがなくちゃんと描けているのだが、逆にCG技術にスピルバーグが使われているような気にさせられる。CGはちゃんと当たり前に仕事をしているが、それ以上の驚きをもたらさなかった。そこに何かを盛り込もうという意思がない。絵が綺麗なだけじゃ納得しない。そんなんはいくらでもお手軽に出来るんだから。

女王陛下があれを呑んであれをしてしまう所は大層ジョー・ダンテ的でよかった。

バタバタやってるけどBFGを初めとする巨人が怖くない。
優しいか。マヌケか。
大掛かりなトムとジェリーみたいだ。
ファンタジー感を守るために恐怖演出を捨ててしまったのだろうか?
ジョー・ダンテだったら、巨人をちゃんと恐怖の対象として描いたのではないか?
私が上品でないからかもしれないが、もうちょっと下碑な風味が合っていると思う。

これは埼玉の奥に潜む下碑な人喰い巨人が人知れず東京に進出するのを避けるため、たまたまその中の優しい巨人と知りあった子供が天皇陛下に直訴して自衛隊を出動させ第三次防衛線で辛くも撃破しました、みたいな話だろう、本質としては。攻めてくる巨人が巨大なトムとジェリーでは短いコメディーならいいが、普通に物語としては面白くない。逆に童話として再生するならリアルを減じて、もつと徹底的にお伽話のようにしてしまえばいい。

PS BFGが Big Friendly GAY だったら18禁だ!


◆『レッドタートル』UCT6
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▲男を浦島太郎、赤い亀を亀+乙姫とする絵解きもある。フランス人が浦島太郎を知ってるかどうかしらないけど(スタッフに日本人がいるから天災のシーン同様アイデアをねじ込んでたりしてるかもしれない/少なくともセリフなしにするのは日本人Pからの提案だと言のは聞いた)。

五つ星評価で【★★思った通り、だらーんとした映画だった】
『岸辺のふたり』の監督の初長編映画とのこと。
そう言われれば似てる。でも、前のは8分だ。
やっぱ、おではこういうのを「綺麗」である事を担保にして作った映画を、
楽しく見れたりするタイプではない。
綺麗は飽きる。
終盤近くのスペクタクルは凄い。
でも、あれも「こういうのも入れといてやるか」みたいな気持ちを邪推してしまった。
朝ドラに挿し込まれる「関東大震災」や「太平洋戦争」のように
劇的な災害であるけど、その災害がなければ、青年の出奔、主人公の老い、
人生のサイクルが回っていく事などが描けなかった訳ではない。

主人公がこんな『四月は君の嘘』の山崎賢人みたいな、ただただ状況を受け入れるような奴じゃなく、『トラック野郎』の菅原文太とか、『メカニック』のジェイソン・ステイサムだったら好きだったかもしれない。それはジャンルが違うよって言われるかもしれないけど。

もうCGで何でも表現できる今の時代で、カリカチュアしたアニメートもせず、こんなロトスコープで撮ったような人間と全く同じ動きのアニメを撮る意味も「アニメとして撮った」事に意義を見出そうとしてるようにしか見えないし。これ、実写で撮っちゃいかんの?

あー、もう、不満がダダ漏れてきた。
育ちが悪いから高尚な「おアニメ」とかダメなんすよ。


【銭】
超高速!参勤交代リターンズ:ユナイテッドシネマメンバーサービス週間で1000円。
メカニック・ワールドミッション:同
BFG:同
レッドタートル:同
 半券4枚で鑑賞券が1枚or2枚貰える籤が引けるので意地になって見た。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
超高速!参勤交代 リターンズ@ぴあ映画生活
メカニック:ワールドミッション@ぴあ映画生活
BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント@ぴあ映画生活
レッドタートル ある島の物語@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
超高速!参勤交代 リターンズ@映画的・絵画的・音楽的
超高速!参勤交代 リターンズ@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
メカニック:ワールドミッション@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント@映画のブログ
BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記
レッドタートル ある島の物語@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
▼参考記事。
メカニック@死屍累々映画日記
超高速!参勤交代(1回目)@死屍累々映画日記
超高速!参勤交代(2回目)@死屍累々映画日記

2016年09月26日

『植物図鑑』『全員、片想い』『秘密』『青空エール』をまとめてレビュー

未レビュー困ったちゃん邦画をまとめてできるだけ短評で。

◆『植物図鑑』トーホーシネマズ日本橋6
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▲ヒューヒュー。

五つ星評価で【★セキュリティー意識低いのと、野郎が冷たいのに引いた】
まだ嫁入り前だというのに高畑充希ちゃんのセキュリティー意識が低すぎてこんなん恋愛かどうとか言う以前に心配でしょうがない。
酔ってるとはいえ、見ず知らずの男を「俺を拾ってくれませんか?」で拾ってしまうのは明らかに「やってください」オーラを出してるとしか思えない。きっとこれは原作のまんまなのだろうけど、現実の人間が演じた時にそういう生々しさを感じないように何か手を打つのが映画化ってもんだろう。それはひどい泥酔具合でもいいし、部屋の中にどうやって拾ってきたか分からないカーネル・サンダースやコルゲン蛙が転がってるでもいいし、全く手を打たないのは手を抜いてるとしか思えない。これが韓国映画の『ハン・ゴンジュ』だったら、岩ちゃんを初めとするEXILE全員に高畑充希ちゃんは…………。そういうのも嫌いじゃないけど、それは主役二人の集客ラインとかけ離れるから却下だ。あっ、『のぞきめ』の監督なのか。それでは多くは望めないな。

EXILEの岩ちゃんは特に問題なし。
多分、役者がどうのこうのではなく、彼がいい奴に見えないのは脚本上の欠点。事情はあるのかもしれないが、彼が高畑充希の前から姿を隠す事に関して、何も彼女に伝えなかったのは(明らかに伝える余裕はある)やり捨てモードになってるとしか思えない。そういうのを思わせなくするようにするのが脚本と演出の仕事だろう。

高畑充希も基本問題なし。ただ、恋の相手になる男優が素人役者なのだから、映画全体が沈没するような作品になるなら、座長として映画を建て直すくらいの主義主張も本当のところはして貰いたかった。彼女はたいへん演技が上手いし、スポっと役にも嵌る。いい女優ではあると思うのだが、彼女の演技は与えられた物を最高に演じる事で、朝ドラで評判の悪い『トト姉ちゃん』でもそうであるように駄作を矯正できるほど座長ではない。これから主役が主な仕事になるのなら、駄作はオファーを受けても出ないくらいの鋭い嗅覚を持ってほしい。

高畑充希、目の大きい小動物と言う感じで可愛いんだよなあ。
これは撮る方もアップを撮りたくなるだろうなあ。
という事でアップがムチャ可愛い。それは認める。

PS もしかしたらまだ三部作のうちの一作目で、
 これから人の自由意思を支配すると言われる植物図鑑の謎や
 謎の青年イツキの秘められた過去、
 そして最強の敵などが現れて盛り上がるのかもしれない。


◆『全員、片想い』渋谷TOEI
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▲キャスト群。

五つ星評価で【★★締め方がダメなんだ】
個別のエピソードはどれもいいのだが、最後に話を締め括るエピローグ部分があまりどうという事がない話だったので凄く損した印象になった映画。贅を尽くした料理が色々出た後に、最後にプラスチックのコップで常温の水道水をぞんざいに出されたような感じ。
エピソードは七つ(狂言回し部分で+1)。
(1)MY NICKNAME is BUTATCHI 好きだった幼馴染に友人を紹介して失恋
(2)僕のサボテン 会社の女性上司に失恋
(3)サムシングブルー 内気な少女が美容師に失恋
(4)片想いスパイラル L女子を真ん中にノンケ男女プラスして三人合わせて失恋
(5)嘘つきの恋 面倒を避けるため恋人がいると言い続けてる女子が
 その自分の言説が邪魔して意中の人に告白できないエピ
(6)あさはんのゆげ 期間限定で従弟と同居、そして、別れ
(7)イブの贈り物 老婦人と介護士の不思議な関係
(+1)ラジオパーソナリティ 気があると思いきや失恋

いい役者いっぱい出てる。でも(1)の女の伊藤沙莉は声が嫌い。(2)森絵梨佳はいい空気を出してる。(3)広瀬アリスと斉藤工の組み合わせなんて盤石以外の何者でもない。(4)知英の男女っぷり、相変わらずいい仕事をこなす職人女優佐津川愛美。(5)新川優愛いい感じにビッチ。(6)清水富美加と千葉雄大、細かいニュアンスはもう任せておけば全然大丈夫。(7)橋本マナミ、彼女は恋愛の主体ではなくオブザーバー。橋本マナミが恋愛するとドロドロになりそうだから、この配役はとても正しい。(+)加藤雅也と芳賀優里亜。ありそうで何も始まらない組み合わせだろう、これ。

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▲(2)
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▲(5)
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▲(6)

PS 『全員、肩重い』だったら水子に注意だ。


◆『秘密』トーホーシネマズ日本橋1
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▲マシーン

五つ星評価で【★★★絵はいいと思うが詰めが甘い】
監督が映画内で、いい絵をちゃんと決めたり、役者の演技をジャマせずに引き出すので、グチャグチャの駄作になりはしないのだが、いつも脚本や設定に手抜かりがあり、トータルするとどこか魂が籠ってないような映画になってしまう。大友啓史監督は『プラチナ・データ』に引き続き、SFは合わないのだと思う。広げた風呂敷を畳めていない感じ。

物語の中核に横たわってる秘密が大した秘密ではない。それくらいは予想できる範囲内にある。物語の鍵を握る少女がいつも怒っていて、その怒った顔で何人もの男を虜にしているという設定なのだが、あんなプンプン怒った冷たい感じの女には私は魅力を感じない。

脳内をリサーチする機械は仰々しくって大変結構。だが、機械の性能が語られない事で話が分かりづらくなっている。リサーチの際、誰か一人モニターになる人間が必要なのか? 単に視覚を記録した映像ではなく、感情が映像に影響を与えるとするが、どこまで感情に影響を受けているのかが分からなければ、証拠以前に参考にもできないだろう。

椎名桔平の泣く演技は良かった。

生田斗真のドレスシャツの下に着るタートルネックはおかしい。
あれを着用する事で防弾チョッキ着用を促しているというのだが、
そんなのは説明なしに分からないし、分からない事で観客の注意心を邪魔するなら
ない方がよい。かっこ悪いのだから。

PS 役者がみんなとてもかっこよくスーツを着こなしてる。
 おそらく本作はスーツ・フェチにはたまらん映画に違いない。


◆『青空エール』HTC渋谷2
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▲上野樹里

五つ星評価で【★★おで、土屋太鳳がダメなんだ、おそらく】
『orange』辺りから土屋太鳳の演技が嫌いになった。
なんつかムチャクチャブリッコ演技。
「私は何にも出来ない女の子なんだけど一生懸命頑張るのでよろしく」女。
朝ドラの『まれ』も含めて『orange』『青空エール』と全く同じ演技である。後者二つには原作がある。映画館で試読小冊子を両方配っていた。このマンガの二人の印象は全然違う。だが、土屋太鳳は全く一緒だ。そらあかんやろ。『青空エール』は小冊子読んだ時から土屋太鳳には合わないな、と思ってただけに、そういうのは覆してもらいたかった。

全体、吹奏楽部と野球部の長い3年間の話を無理やり一つにしているので、野球部が大事な時だけ出てくるダイジェストみたいになってて話のバランスが悪い。

話のバランスが悪く長くなってしまった割には、推しキャラ群が多すぎる。
掘り下げるでもないから、雁首揃えてるのに邪魔。

上野樹里の仕上がりがすこぶる良い。

小島藤子が上級生の役をやるのは感慨深いなあ。

PS ネタ
 「『青空エール』っていうと、あのゴムアレルギーの弟が出てくる奴か?」
 「それは、ただの『エール』
 「『青空じゃないエール』か」
 「ギャフン」


【銭】
植物図鑑:トーホーシネマズメンバーズポイント6ポイントを使用して無料鑑賞。
全員、片想い:額面1400円の前売券をチケット屋で300円でGET。
秘密:額面1100円の前売券をチケット屋で800円でGET。
青空エール:テアトルのメンバー割引で1300円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
植物図鑑 運命の恋、ひろいました@ぴあ映画生活
全員、片想い@ぴあ映画生活
秘密 THE TOP SECRET@ぴあ映画生活
青空エール@ぴあ映画生活
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植物図鑑 運命の恋、ひろいました@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
秘密 THE TOP SECRET@映画的・絵画的・音楽的


2016年09月25日

『コープスパーティー Book of shadows アンリミテッド版』をキネカ大森3で観て、凄い駄作だふじき★(ネタバレ)

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▲生駒ちゃんこんなん出てちゃあかんて。

ネタバレ注意
五つ星評価で【★壮絶にダメ】
何が最低と言って、怖くないのはともかくとして(とりあえず置いておく)、
論理的な整合性が物凄く踏みにじられている事だ。

『コープスパーティー』という世界観の二作目なのだが、
前作はホラー描写の合間に痴情のもつれが見え隠れし、
それが生死を分かつ条件になってしまう所に新しさがあった。

今作は前作で助かった2人の生存者が自分たち以外の犠牲者を
時を遡って助けようとする話。時を遡るのに必要なアイテムは
前回、祟りから悪霊となり、主人公たちを斬殺した「サチコ」の骨。
そして、いともあっさりと現場に到着した二人は仲間を見つけ、
前作同様の被害を踏襲しながらサチコの霊を鎮める事に成功。
だが、サチコの霊が鎮まった事により、サチコが抑制していた
生まれなかったサチコの双子の姉妹サチの邪念が覚醒する。
サチはサチコの如く、斬殺を繰り返す。
とりあえず皆集まって帰ろうとするが儀式が通じず帰れない。
再度サチが襲ってきて別れ別れになる。
時を遡ってアイテムを渡してくれた姉が助けにくる。
時空の裂け目が開いているうちは行き来できるらしい。
別れ別れになった友達と一緒に帰ろうとグズグズしてるうちにみんな死んで、
生駒ちゃんだけになって、よく分らんけど帰れて終わり。

もう全く訳が分からない(1作目もそんなに分かっていた訳ではないが)
なんなんねと思う点を羅列。
・サチコの骨ってそんな簡単にGETできんやろ。あっさり手元にあるけど。
・そのサチコの骨を使うと何故、時を遡れるのかが全く不明。
 都合がいいからという理由しかない。
・そのサチコの骨が通路を作って、元の世界との行き来が出来るようになった、
 という事であるなら、高校生でもない姉が、確信もなく学校に来て、
 サチコのいる世界に来ることがたいそう不自然。
・サチコの骨が作った通路が「そんなに長く持たない」事を姉が指摘するが、
 姉が何故そんな事を指摘できるのかが不明。万能かよ、姉。
・この姉は誰も信じない妹の言説を信じ、サチコの事を文献等で調べるのだが、
 文献で調べる事から始まってサチコの骨をGETし、
 サチコの世界全ての物理原則や怨念の階層構造(でいいのか)が分かるらしい。
 何者だよ。有能すぎるだろ。単なる姉ちゃんにしか見えんかったぞ
・人を殺すような化け物のいる世界に出向くのに、みんな着の身着のまま。
 事前に危険が分かっているなら準備とかしろよ。
 準備したら(防具とか付けたら)服が変わってしまうとかあるんだろうけど、
 戻った2人は過去の自分と入れ変わっている素振りがある
 (戻る前の2人の姿が見えない/二重に存在はしない)。
 そういう遡って前の自分と置き換わる状態であるなら、
 前回、その世界にいなかった姉がホイホイやってこれてしまえるのは不自然。
・前回の犠牲者は今回も全て犠牲になる。
 前回の死因が身体に痣のように現われるが、これが何であるかは特に説明されない。
 時を遡ったなら映画鑑賞者以外には「前回」という枠組みはない筈だから意味不明。
・サチコにしても、双子のサチにしても、外見は小学生低学年くらいの女子であり、
 それが斧を振り回しているに過ぎない。
 被害者は泣きながら逃げ回っているが、
 男子高校生たちなんかは普通に立ち向かえば勝てるんじゃないか?
 前作では圧倒的な力の格差があるみたいな表現(壁にバラバラ死体が貼り付くとか)
 があったので、ギリ成立するが、今回は単に女の子が近づいてくると
 みんな叫びながら逃げるだけだから、何がそんなに怖いのかが全く分からない。
・「サチコ」が成仏して、生まれなかった双子の「サチ」が現れる。
 そんな設定を被害者たちが知る事はどう考えても出来ない
 (霊が語りかけでもしない限り)。
 仮に文献的にそういう事になる条件が整っていたとしても、
 それを組み合わせ、ストーリーを紡ぐのには難しすぎるだろう。
・唐突に現れる「影の本」。
 これ、単なる無敵アイテムなんだけど、学校との関連性が全く感じられない。
・帰り道について、儀式とか、通路とか、本の力とか、整理されていずグチャグチャ。
・姉ちゃんの服がピンクハウスみたいなゴテっとした服で役柄と合わない。

出るわ出るわ。

生駒ちゃんは圧倒的に良くないが、これは映画の中で怯える場面と叫ぶ場面しかなく、メリハリ付けられないからだろう。最終的な出来上がりは良くないが、この悪さを彼女の責任にするのは可哀想だ。前作同様セーラー服にブローチが付いたデザインの制服はなかなか可愛いんじゃないかと思う。

新規参入組の青木玄徳くん(おそらく悪い奴の方)は好き勝手やってる感じが良い。


【銭】
ユナイテッドの会員ポイント2ポイント使って800円割り引いて1000円で鑑賞。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
コープスパーティー Book of Shadows@ぴあ映画生活
▼関連記事。
コープスパーティー@死屍累々映画日記

2016年09月23日

『ディアスポリス 異邦警察』をUCT6で観て、かっけーけどつまんなくてオラはあかんふじき★

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▲裏警察署長 松田翔太。

五つ星評価で【★キャラはおもろい】
密入国者たちの裏社会ドラマ。
松田翔太は裏東京を取り締まるただ一人の警察官にして警察署長。
松田翔太の頼りになるあんちゃん部分とチンピラナイズな部分との
バランスがとてもいい。相棒の浜野謙太の殊更に公務員っぽい感じも面白い。
柳沢慎吾は嫌いな役者だが、眉剃って無口にするだけでこんな面白い味を
出すのかというのが大発見。この辺がドラマ・パートもやってるレギュラー陣。
ドラマは未見だが、キャラが立ってるので面白そうだ。
あと、ガヤになる女があけっぴろげでラテン系で楽しい。

「マリア知ってるね」
「ああ、風俗嬢の」
「風俗違う。セイカンマッサージね」

この辺のトンチンカン会話はリアルで好き。言ってそう、言ってそう。

若い中国系ギャングに須賀健太。片目見えなくして、衣装はNARUTOっぽい。
このギャングの日本到着前のエピソードを重点的に流してるが、長い割には
「だから今こうなんです」みたいな説明にしかなっていない。
起こった事件に対してのネジ曲がり方が当たり前すぎて、
この辺はもっと切り込むか、須賀健太がどう思うかまで踏み込んでほしかった。
中国系ギャングの関西支部長みたいな役が宇野祥平と安藤サクラ。
この二人だけムチャクチャ面白い。
須賀健太と揉めてるヤクザの組長に真木蔵人。
尖がった若者やってた真木蔵人がドス効かせた組長をやるようになったのか。
そういうのが似合う顔立ちなんだな、芝居としてはなかなかいい。

で、困った事に話が全く面白くない。
異邦人同士のイザコザ(ギャングが性感マ嬢を誘拐、殺傷)に端を発し、
誘拐用の口座を貸した日本人ヤクザをギャングが殺害、
ギャング西に逃亡、成り行き西の裏銀行を襲撃する計画が立つ。
裏警察はギャングを追い、西に。
ギャングと裏警察とヤクザ、誰が誰を出し抜くか?

多分、この話はムリムリやくざを出さなくてもいい。
ヤクザが出る事で話のカタは付けやすくなるが、
それは異邦警察がやる仕事をヤクザが肩代わりしているに過ぎない。
若者故に何も考えていないギャングの行動をカメラが追いすぎてる。
ギャングに感情移入させる処置かもしらんが、それは失敗してる。
辛い過去だけで、今のダメさ加減が減じたりはしないのだ。
このヤクザとギャングの出番せめぎ合いにより、
本来活躍すべき異邦警察がただの尾行者になってしまい、
その尾行がそんなに面白くないので、どうも困りましたね、という感じ。


【銭】
ユナイテッドの会員ポイント2ポイント使って800円割り引いて1000円で鑑賞。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
ディアスポリス −DIRTY YELLOW BOYS−@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
ディアスポリス −DIRTY YELLOW BOYS−@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

PS あ、あと音楽はノリノリだった。
PS2 20年くらい前だったら主役はモックンとかじゃないかな。
PS3 あっ、久保塚早紀って「異邦人」の久保田早紀のモジリか。
 今頃、気が付いた。

2016年09月22日

『ズートピア』をトーホーシネマズ日劇3で観て、外の話をちょっとだけしようふじき★★★★

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▲少女マンガ フォーマットに変換される二人

五つ星評価で【★★★★文句なしに面白い】
詐欺師ニックと新米警官ジュディは行方不明事件の捜査を
48時間以内に解決しなければいけない。思いもよらない社会派バディ・アクション。

動物が人間と同じ文化生活を送っている世界、新米警官のジュディは警察学校トップの成績にもかかわらず通常の駐車取り締まりを命令され刑事捜査を任せてもらえない。アメリカから日本語化される際にニュアンスとして落とされてしまったが、ここでジュディは管理職のボゴに「私は人数合わせ要員じゃないんですよ。警察学校もトップ卒業です」と発言している。つまり、アメリカでは学業の成績とは無関係に人種枠で(黒人とかアジア系とか)就職できるケースがあるけど、それではないと言っているのだ。日本では人種ではないが、身体障碍者雇用枠とかは大企業にはある。男女雇用の比率もこの件に関係する。
ジュディは駆け引きの末、捜査を行い、事件を解決する。次の事件の際にはジュディは最初から刑事捜査担当に引き上げがされている。めでたしめでたし。努力した者の努力は報われ、適材は適所に回される。そして、エンドロール。

ふと思った。
あれ、じゃあ駐車違反は誰が取りしまるのだろう。
ジュディをして、人数合わせ要員にやらせればいいと暗示させた退屈な仕事。
確かに田舎でゆっくり暮らすジュディの父母でもできそうな仕事ではあるが。
しかし、それはそういう種類の仕事と言うだけであって、
捜査を行う事の方が仕事として優れている訳ではないだろう。
ジュディは刑事ドラマの見過ぎである。

人は息を吸うように自然に差別をする。
だからこそ、差別意識が明確になった時、その芽を摘まなければならない。
なかなかいい映画でした。
だから、駐禁業務の方がダメだなんてみんな思っちゃいかんよ。

ナマケモノ面白いし、ヌーディストもギリギリのギャグで面白いし。
あそこで赤面するジュディがめちゃくちゃ可愛い。

さて、驚異的に評判のいい映画『ズートピア』
ツイッターでも物凄く取り上げられていた。
感染経路としては
(1) 面白かったと告白。
(2) ニックとジュディ可愛いと言いだす。
(3) ニックとジュディのバディ、恋愛二次創作マンガを「ニクジュティ」と称し、
 次々とアップロードし始める。

これは映画の中のニックとジュディの関係が両者のキャラも立ってた事により、
人間に変換され、相棒とも恋人とも取れる関係が楽しめるからだ。
ツイッター川に流れるニックとジュディの楽し気なお付き合いの数々。
それにしても多すぎる。
『ズートピア』の映画評が高い事をスケープゴートにするかのように。
異種動物である事からSEXの連想がしづらい事から、
二匹はバリバリ恋愛させられてる。
腐女子の皆さんが野郎同士の恋愛をTLに投下していたのと同じように
二人の恋愛はどんどん投下されている。
逆に、この二人の恋愛は腐女子が投下していた男同士の恋愛と
さほど変わらない気がしてくる。
腐女子のTL投下は対象が男同士でも、
その多くはプラトニック(純愛)が題材だからである。

ニックとジュディは最終的にSEXに辿り着かないので、
プラトニックになるしかない。
そして、兎キャラのジュディはすんごい子供のように描かれ、
キツネキャラのニックはちょっとヤサグレた感じの青年に描かれる。
バリバリ少女マンガ題材だ。
ジュディとニックは勿論、可愛い存在なのだが、
この大波みたいなTLへのネタ投下は俺たち、
今ならこの大波に乗って理想の乙女チック
を大声で叫んでもいいのよ的な気恥ずかしさを感じた。

なんで、ツイッターの大奔流にちょっと引いてしまった自分がいた。


【銭】
映画ファン感謝デーで1100円均一。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
ズートピア@ぴあ映画生活

PS そういう大奔流が終わった今、
 あ、アップしてなかったという事で、
 やっとこの感想をアップするんである。
PS2 象のアイス、細かく細断したら鼻水だけの部分のアイスができたりしないか?