2016年12月21日

『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』をトーホーシネマズ日本橋4で観て、すんげアイデアぞなふじき★★★

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▲ぐっとくる二人。

五つ星評価で【★★★驚くべき着想】

物語の着想が凄い。
何でこんな事を思い付くのか。
じっくり「じゃあこれはどうなんだよ」みたいに問いただしたらアラが出てきそうなのだが、そこはあえて突っ込まなくていいのではないのか。そもそも大前提でありえない世界観なのだから(いやいや、ありえんだろう、あんなの常識的には)。そのありえない世界観の中でこんな事あったら、人の感情はどう動くのかを模索するのは極めてSF的な心地よさを充たすものであった(泣いたりするほど同調する感情は持てなかったけど)。

小松菜奈が超いい。基本、彼女は私のタイプではないのだけど、凄く思いを込めて撮られてるのが分かる。
彼女のプロポーションって手足が長くて胸板が薄い。ちょっと気を抜いてそのまま撮ると「不思議の国のアリス」のトランプ兵士みたいにチグハグな体型に撮れてしまう。また、すっと長身で小顔なので、普通体型の日本人と並べると、その日本人のチグハグさを浮き立たせてしまったりもする(『娚の一生』の榮倉奈々状態)。そういう部分がカバーされて、(ちっちゃくないのに)ちっちゃくて脚が綺麗な女の子として映っている。やるなあ、三木監督。やられたなあ、小松菜奈(いや、勿論やらしい意味でなく)。

で、そのバランスをおかしく感じさせない相手役に福士蒼汰。
出だしのそこはかとないダサさとグングン上がる男度と、小松菜奈が最初からミステリアスのヴェールを被っているのに、性格がダダ漏れである演出が功を奏し、軽く「男だったら友達でもOK」の位置を獲得している。福士蒼汰もでかい人なのでバランスがいい。

友達役の東出くんもワンポイントな役だけど、ナチュラルでえがった。

福士蒼汰 183
小松菜奈 168
東出昌大 189

巨人のカップルと巨人の友人じゃ。


【銭】
トーホーシネマズフリーパス・18本目(2016年11月25日〜12月24日)。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
ぼくは明日、昨日のきみとデートする@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
ぼくは明日、昨日のきみとデートする@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

2016年12月20日

マンガ『あさひなぐ 第二十一巻』こざき亜衣、ビッグコミックスを読書する男ふじき

インハイ団体決勝戦の続き。

そう来るかという続き方にちょっと驚きつつも納得させられる。
そう言う話が支配する力強さがこのマンガにはある。

試合後の一堂寧々の崩れ方が良かった。

インハイ後の関東大会についてはまだ話が膨らんでないので、
オマケっぽいなあとしか思えない。


fjk78dead at 23:39| 個別記事コメ(0)トラバ(0)マンガ 

2016年12月18日

『妖怪ウォッチ 空飛ぶクジラとダブル世界の大冒険だニャン!』をトーホーシネマズ渋谷5で観て、企画力先行やのうふじき★★

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枯れ木も花の賑わい▲

五つ星評価で【★★着想はおもろいが話の展開があかん】

毎回、見る度に不思議な作品だなあと呆れたり感心したりする『妖怪ウォッチ』。
今回も呆れたり感心したり(主に呆れたり)な一本でした。

とにもかくにも話よりネタなのである。
という事で、話の発端からラスボスがおいでましになり、
そのラスボスと、ずっと常連のメンバーが少しずつ手を変え、品を変え、人を変え、
ずっと戦ってるような構成で、元々のキャラに詳しくない自分は飽きてしまった。
気が付くと斉藤工と山崎賢人の出番とかスッポリ抜けている。
御就寝してしまってるらしい。いや、まあ、大勢に影響はなかろう。
あと、この作品構成だったら30分くらいの作りじゃない?

今回はアニメ世界と実写世界を股に掛けて、
世界の質感を正しく戻そうとする冒険を行うが、
アニメキャラと実写のキャラが似てたり似てなかったりは
上手く操作すると、こんなに面白く見せられるというのは分かった。

主人公ケータの南出凌嘉くんはいい感じでかっこ良すぎなくてケータにピッタリ。

バレエを踊れないバレエダンサーのルサンチマンって
劇場版プリキュアにソックリなのがあった(※)。

※ 『映画ハピネスチャージプリキュア! 人形の国のバレリーナ』

ちなみにバレリーナの女の子は実写の方がちょっとブーデーでしたね。
後からアニメキャラを膨らませたりはできないものな。

あと、そのバレエを教える先生役の武井咲が全く色っぽいレオタードとか着用しないのは減点1000点くらいの所業だ。ダメだよ武井咲。ちなみに俺は全裸でバレエを教えたって怒ったりはしないよ。逆に褒めてあげるくらいだよ。


【銭】
トーホーシネマズフリーパス・17本目(2016年11月25日〜12月24日)。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
映画 妖怪ウォッチ 空飛ぶクジラとダブル世界の大冒険だニャン!@ぴあ映画生活
▼関連記事。
映画 妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!@死屍累々映画日記
映画 妖怪ウォッチ エンマ大王と5つの物語だニャン!@死屍累々映画日記
映画ハピネスチャージプリキュア! 人形の国のバレリーナ@死屍累々映画日記
2回目@死屍累々映画日記

2016年12月17日

『砂の器』をトーホーシネマズ新宿1で観て、さあ泣くぞうん泣いたふじき★★★★

五つ星評価で【★★★★涙活映画】

多分、3回目くらい。
これは泣く。もう泣きに行く。

凄いよね、加藤嘉。
加藤嘉は昔の映画でたまに見かける事もあるけど、
やっぱりこの映画が凄すぎて他の映画で精彩欠いちゃうように見えてしまう。
この加藤嘉に絡む子役もずっと口をへの字に曲げて上手かった。
子供にして底辺に向けられる社会の酷さを全て知ってしまう役。

事件を誘発してしまう緒方拳も「日本のいいおっちゃん」感が滲み出てる。
こういう役者だからこそ逆に『必殺仕掛人』にオファーされたんだよな。

加藤剛も熱演。この映画を見てるのと『大岡越前』だけ見てるのでは、加藤剛に対する評価も違ってしまうだろう。

丹波哲郎も安定したワンパ演技だが、この映画ではこれでいい。ちゃんと嵌ってる。

そして、島田陽子が天使みたいに可愛い。時間って残酷だなあ。

劇中に流れる「宿命」に涙が洪水なのだが、あの「宿命」を父ちゃんが加藤嘉で、ずっと被差別者として一緒に旅をつづけてきた訳でもないのに、ちゃんと作曲した芥川也寸志&菅野光亮がこの映画の一番の功労者かもしれない。


【銭】
トーホーシネマズフリーパス・16本目(2016年11月25日〜12月24日)と思ったら「午前10」には使えないと言われたので、急遽、券を買って入場、1100円也。えーと、前もそうだったっけ?
▼作品詳細などはこちらでいいかな
砂の器@ぴあ映画生活

『ガール・オン・ザ・トレイン』をトーホーシネマズ・スカラ座で観て、これはアレちゃうふじき★★★

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▲観客が主人公を信頼できない設定ってキツイ。

五つ星評価で【★★★三人よれば文殊の知恵どころか3P始まらないのがある意味不思議という、そんな人生観があったりもする映画】

非常に説明しづらいのだが、女三人が出てくるサスペンスという意味で、
五代暁子脚本、池島ゆたか監督作品とかでありそうな話。
ギリシャ神話のヘルメス挿話で一つの目と一つの歯を共有する三人の老婆が出てくるが、この映画に出てくる三人の女性も一つのオメコを共有していた。まあ、そんな話だ。

主人公がアル中で自分の記憶を信用できないと言う設定は既存で他の映画でも見た事があるが、主人公への感情移入を妨げるのでキツイ。
つまらなくはないが、主人公のキツイ属性から素直に楽しみづらい映画。


【銭】
トーホーシネマズフリーパス・16本目(2016年11月25日〜12月24日)。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
ガール・オン・ザ・トレイン@ぴあ映画生活

2016年12月16日

『モンスターストライク』をトーホーシネマズ新宿1で観て、すまんがよう分からんふじき★★

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▲一番奥にいるのが自己中でイライラさせられる主人公。
手前真ん中の女の子の属性がいかにも「幼女」という感じでヤバい。

五つ星評価で【★★一見さんは玉砕する映画】

原作ゲーム未接触。WEBアニメがあるらしいが勿論未鑑賞。
こっちも潔いくらい一見さんだが、映画も潔いくらい何も説明しない。
まあ、この劇場版に来るのは普通に考えてゲーマーだから、それでいいんだろう。

把握した筋は
4人編成のゲーム、モンスターストライクチームの眼鏡くんが拗ねて脱退宣言。
モンストのシステムから現われた顕在化した悪意が眼鏡くんとともに4年前にワープ。
一方4年前では眼鏡くん以外のチーム3人がシステムから発生したドラゴンを元いた場所に返す旅に出る。その元いた場所は4年前からワープしてきた悪意が災厄の拡散をしようとしていた場所だった。

みたいな感じか。

ハナからモンスターストライクがポケモンバトルのようにリアル主人公が行うフィールドを使ったゲーム競技だって事が一見さんにはまず分からないし、説明されない。そもそも「モンスターストライク」の「モンスター」に当たる物が「モンスター」には見えない。「モンスター」と言うより、『帝都物語』の「式神」の方がまだ近い。人格があるように見えるキャラクターを「モンスター」と呼称するのは個人的には抵抗がある。

そして、そのシステムから本当のモンスター然とした怪物が現れるのだが、そんな危険なシステムを子供に使わせてはいけないだろう。例えばこれはラクロスに使うスティックに神道で使うお払いの棒・大麻(おおぬさ)を使うような物で、競技中に「鬼」や「魔」みたいな物がボロボロ出てきたり、討伐されたりしたら、そんな物をシステムとして提供するのはとても怖い事じゃないだろうか。

で、拗ねた眼鏡くんが退場してから再登場するまでが長い。
その間に延々と眼鏡くん以外の3名が旅をしているのだが、
そもそも現時点と4年前の話はくっ付けられているけど、同源の話ではないのだ。
もちろん話はちゃんと閉じるのだけど、とても予定通りに閉じました感が強い。

おまけ
パンストじゃないよ。モンストだよ
個人的にはフェチ素養を持ち合わせてるのでパンストでも良かった。
いや、パンストが良かった(戦車を召喚するパンツァー・ストライクか?)。


【銭】
トーホーシネマズフリーパス・15本目(2016年11月25日〜12月24日)。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
モンスターストライク THE MOVIE はじまりの場所へ@ぴあ映画生活

PS 主人公がなかなか自己中でイライラさせられるんだけど、
 それでも父親が失踪してる主人公に「父親がいないのがそんなに偉いのかよ」って
 セリフはハードすぎるだろ。
PS2 タイツ幼女が可愛い。
PS3 「この映画で全米は決して泣かない」って予告は面白いが、
 見終った後でもキャラクターを知ってる人じゃないと
 この映画の予告って気づかないんじゃないか?

2016年12月15日

『海賊とよばれた男』をトーホーシネマズ日劇1で観て、役者はいいけどダイジェスト感高しふじき★★★

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▲そう言えば吉岡くんは『三丁目の夕陽』と演技変わらんな。
ちなみに主役は版権の都合で写真が映画サイトに降りてこないV6の岡田くん。

五つ星評価で【★★★何でこんなにダイジェスト感が高いのか?】

原作未読、コミカライズ後半だけ接触。
岡田准一が頑張っちょるのは認める、
ヘタレをノリで押し通す吉岡秀隆も、
これくらいの大きさの役をやる時の染谷将太もいい。

ただ、あんまりピンと来ないのは
岡田准一演じる主役の国岡鐵造という男、
この男の並々ならぬ胆力や決心を横で見てたらいい男だろうと思うものの、
彼が何故、そういう男になり、どんな思いでガムシャラに事業を進めたのか、
ちょうど話の幹になる部分が実はよく分からないのだ。

話は戦後、晩年の鐵造が事業を建て直す所から始まり、
青年時代や、戦前など、回想の形で話を前後しながら進むのだが、
最初から順を追って進めない為、そもそも鐵造がどういう男なのかが理解しづらい。
映画の話からは彼の実行力や決断力は伝わってくるが、
そもそも何で「油」なのか、
彼が「油の商い」を守る事で何を目指したのかが分からない。
結果として、ああなった、こうなったは映画内で描かれるが、
そもそも彼の求めていた物がよく分からない。

チラシのコピー
「全てを失った日本で、未来を睨み付けた男がいた」

いや、そんなにそうは見えなかった。
彼の行動は仲間を守るためのその場その場の対処だ。
大っぴらに「未来のために」動いているようになど見えない。
これは宣伝側からのミスリードによる映画の再意味づけだろう。

映画はそこそこの長さで、飽きずにスムーズに見れる。
だが、物事が都合よく進みすぎる。コミカライズされた後半から察しても、
もっと複雑に色々紆余曲折があった筈なのだ。かなりバッサリ刈り込んでいる。
商品として売り込む為には刈り込みが必要なのだが、
作品としては前後編になるくらいが適当な長さだったと思う。
ただ、その為にはもうちょっと国岡鐵造が伝わる映画にして貰わんといかんと思う。


【銭】
トーホーシネマズフリーパス・14本目(2016年11月25日〜12月24日)。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
海賊とよばれた男@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
海賊とよばれた男。@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

PS 綾瀬はるか、かーいーけど出番少ない。
PS2 カイゾークと呼ばれたのは仮面ライダーX。
PS3 「海賊とよばれる男に俺はなる!」

2016年12月14日

『CYBORG 009 CALL OF JUSTICE 第三章』をトーホーシネマズ渋谷1で観て、閉め方悪いなふじき(ネタバレ)★★

五つ星評価で【★★回収出来てない伏線やら本線がいっぱい】

ネタバレ感想です。

第一章から第三章まで観て、
あかん思ったのは敵ブレスドが何を企んでるかが明確じゃない点。
敵ブレスドは組織ではない。
「ブレスド」の素養を持つ希少種の人間は全世界で3000人ほどいるらしいが、
彼等は組織立っていず、今回の事件も10人に満たないブレスドの連携行動にすぎない。
そして、今回のグループが行おうとした行為は二つ。

(1) 人類の強制進化。人工ウィルスによって作られるクロックアップ人間がそれだ。
  クロックアツプ人間の能力は加速装置のように素早く行動できる事。
  それは軍事行動的にはいいのかもしれないが、
  人類はてんでダメになったから再建しようという考えには合致しない。
  早く動けたからと言ってダメな考えを持つ者はダメなままだろう。
  ようは人類の破滅を防げるほどの大人精神の注入は考えづらい。
(2) 人類のリセット。
  エンペラーの能力により全人類の記憶をブランク化する計画。
  人類の強制進化が施行不可能になったため、いきなり上がってきた代案。
  行き当たりバッタリもいい所である。
  やると言ってるだけで、計画してどう世界が改変されるかのビジョンがない。

な状態で、ブレスドの気持ちが見えない。
そもそもブレスドが何故人間をいい方向に導きたいのが皆目分からない。

009の能力に対する伏線もおかしい。
加速の行きつく先として「時間を元に戻す」事例が出てくるが、
001からそんな事はできないと解説されてしまう。
じゃあ、あれは何だったんだ。共通幻覚か? にしてもそれ自体が何も説明されないし。
作り手がちゃんと整理して説明しないといかんのに漏れている。
009がエンペラーを超知覚の世界に連れていき、置いてこれた理由もよく分からない。

あと矢継ぎ早に話が進むので、割と見逃しがちだが、
第三章での各個人戦みたいなのも理屈に合わないケースが多い。
002対プロフェッサー、004対プロフェッサー、
002対ピヨトル、009対エンペラー、
それぞれみんな「頑張ったから勝てました」じゃダメだろう。

カタリーナの記憶についても「消えませんでした」と事実だけで済ませてるけど、
そんな「頑張ったから最強の能力に対抗できました」みたいなのを言われてもなあ。
カタリーナと言えば、あんな「わたしをオカズにして」みたいな服を着ておきながら、
一切乳が揺れないという(俺の目の迷いだろうか)。
ともかく乳を揺らしさえすれば全ての罪が許されるとばかりに揺らしていた
『GANTZ:O』と対照的である。いや、揺らせばいいってもんではないけれど、
揺らす事でアニメートの熱意は見て取れる。
009側にはそんな余裕はなかったのだろう。


【銭】
トーホーシネマズフリーパス・13本目(2016年11月25日〜12月24日)。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
CYBORG009 CALL OF JUSTICE 第3章@ぴあ映画生活
▼関連記事。
CYBORG009 CALL OF JUSTICE 第1章@死屍累々映画日記
CYBORG009 CALL OF JUSTICE 第2章@死屍累々映画日記

鞄購入

会社用・私用の両用に使っていた鞄のジッパー部分が破損。
開けっ放し状態で蓋が閉まらなくなったので、急遽、鞄屋に寄り新しい鞄を購入。
雨がザーザー降るような豪雨到来前に買い替えられて良かった。

購入条件は三つ。

(1) 仕事に使用するA4クリアファイルが余裕を持って入り、
  出し入れするのにキツくない大きさである事。
  大容量格納できる大きさが望ましい。
(2) 外部ポケットが解放された状態、
  もしくはすぐ空くワンタッチ留め具程度で付いている事。
(3) 鞄として取っ手が付いている事、肩掛けにも出来る事。

材質には大きくこだわらず、値段は2万円くらいまで。
スーツ屋の青木で購入。明日(12/15)より使用開始する。
結構、使いが荒いのですぐ壊れたりするかもしれない。
2年持てば成功だろう
(前のははっきり覚えてないが前職から使っていたので最低2年は使っている)。

2016年12月12日

『ボクの妻と結婚してください。』をトーホーシネマズ渋谷4で観て、こらあバリバリミスキャストやろふじき★

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▲元気いっぱい頑張ってます。

五つ星評価で【★渾身のミス・キャスト】

難病物。
うっちゃんでドラマ化されたらしい。原作もドラマも未読未鑑賞。
でも、親切丁寧すぎる予告編で粗筋はカバー可能。その粗筋以上の話は特にない。

ツイッターで「何で織田裕二みたいに元気その物みたいな役者をキャスティングした?」と呟かれてて、それもそうだと納得した。でも、織田裕二はそれなりに病人らしい演技を物にしている。元気いっぱいに「きたー」とか、そんな病人ではない(そらそやろ)。ただ、病人になった織田裕二って残念ながら精彩さを欠くのである。持ち前の機動力や茶目っ気など全盛期の織田裕二が持つ魅力が封印されてしまう。その魅力減を中和するには織田裕二の演技ガッツだけでは不足だった。チラシに書いてある通り、織田裕二が「ようやく自分のやるべき作品と役柄に出会うことが出来た」と語ったとしても、プロデューサーはそれを鵜呑みにしてはいけない。それを成立させ得るのかを見極めるのが企画を世に出すプロデューサーの仕事だろう。
もう一つ、この映画のキャラに多分、織田裕二が合っていない。この映画の主人公はもっと「ふわっ」とした人物だと思う。落語でいうところの「ふらがある」人物。見てて自然におかしみを感じてしまう人物。もうちょっとソフトな人だ。目の下に隈を付けると人相が悪くなってしまう織田裕二ではない。それに「織田裕二が考えるTVの超面白企画」って、あまり面白そうな気がしない。空気も違うと思う。ハガキ職人とかバラエティの放送作家を百人集めて中に織田裕二一人を紛れこませたら割と簡単に分離がハッキリわかると思うのだ。織田裕二は織田裕二だから。映画内で「風船のようにふわ〜とどこかに行ってしまう」と形容されるが、織田裕二だと宙に浮いていても風船ではなく、ドローンっぽい危険性があると思う。

そんな織田裕二に負けず劣らず問題のあるキャスティングが予告で「ちゅま?」と言ってる高島礼子。結婚相談所の所長で自らもその技量で旦那をGETしたという役柄は今の高島礼子にさせるべきではないだろう。もちろんこの企画が高知東急逮捕以前に立てられた物であるかもしれないし、事件以前に撮影された物であるかもしれない。それでも、観客の連想はこのキャスティングに違和感を覚えずにはいられない。高島礼子には申し訳ないが、他の女優で再撮影すべきではないだろうか?(勿論それ以前に織田裕二演じる主人公の再キャスティングの方が重要だと思う)

そして、この二人に反比例するかの如く、原田泰造と吉田羊がいい。

原田泰造って自然に色々な表情を作れるのね。彼は彼の範疇を超えない役柄である限り、かなり無敵だ。原田泰造にはあまり人生を感じさせる役に踏み込んでほしくないのだけど、こんな感じのライト役者みたいな位置づけだったら凄く嵌ると思う。

吉田戦車もとい吉田羊はいつも通りで問題なし。

後一つ気になったのは主人公の商売、構成作家って、もっと仕事をする際に紙に埋もれてるんじゃないだろうか。主人公の年齢は45歳らしい。それならまだ職場にネットや携帯が蔓延する前だから仕事の際に発生する山のような紙の束に囲まれていたに違いない。そして、ネタを考える者は自分の作り出したアイデアやその源泉を山のように保存する傾向があると私は信じている。それは形を変えながらバリエーションとして都度、再利用するから。若者の時のようにアイデアが出なくなるほど、その傾向が強くなる。にも関わらず、主人公の周りには潔いと言っていいほど、仕事っぽい影がない。恐ろしく整理されている。
これはTVセットに明るい色を使い夢の国のようにし、TV局内をシンプルに最先端の美麗なオフィスであるようにし、そして、家庭はガーデニングまでやってる妻の夢の空間として描き、ファンタジー方面に舵をきって映像化した結果だろう。まあ、そう言っちゃえば原田泰造のインテリア・デザインを施工する会社ってオシャレだけどバブリーで今の緊縮財政だと儲かりそうにない。あれが成立するのは世界観その物をファンタジー方面に寄りきってるからかもしれない。
だからこそ、主人公が考えた企画を実行するにあたっての主人公や周囲の逡巡・懊悩などはあえて無視されているのだろう。彼等は人間として悩まない。キャラクターなのだから。そんな中、シリアスな病人に見えてしまう織田裕二が減点1だ。

織田裕二の代役を考えるとしたら誰だろう。

ぽわーんとしながらも病気にも見え、とても国民に好かれている。

ガッキーとか、綾瀬はるか。いや、性別越えるのはあかんやろ。
妻を失った夫はほっておいても再婚相手見つけそうだ。
それを妻が探して、夫にあてがうのは不自然だ。
いや、いっそレズビアン結婚をして、、、、もっと難易度が高くなる。

ウッチャンって言うのはなかなかいいキャスティングだなあ。

あ、ネプチューン繋がりで名倉潤とかいいかもしれない。
でも、泰造と一緒だとコントっぽいし、映画のキャスティングとしては弱いな。

じゃあ、堺雅人とかが手ごろか。ちゅまを菅野美穂あたりに変えたりして。
うん、そっちの方がまだ、見たい。


【銭】
トーホーシネマズフリーパス・12本目(2016年11月25日〜12月24日)。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
ボクの妻と結婚してください。@ぴあ映画生活
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ボクの妻と結婚してください。@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

PS 20代の頃を演じる吉田羊の透明感がなかなか好み。
PS2 『朴の妻と結婚してください。』、、、、、韓国かよ!
PS3 『獏の熊と結婚してください。』、、、、、ゲル・ショッカーかよ!
PS4 『ボーグ星人の妻と結婚してください。』、、、、、妻が美少女なら。

2016年12月10日

『シークレット・オブ・モンスター』をトーホーシネマズ・シャンテ3で観て、音圧音圧また音圧ふじき★★

五つ星評価で【★★音圧音圧また音圧】

音圧音圧また音圧。話はよく分からなかった。


【銭】
トーホーシネマズフリーパス・11本目(2016年11月25日〜12月24日)。
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シークレット・オブ・モンスター@ぴあ映画生活


2016年12月09日

『マダム・フローレンス! 夢見るふたり!』をトーホーシネマズ日本橋5で観て、まあええねんふじき★★★

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▲お似合いさん

五つ星評価で【★★★ヒュー様のダンスがステキ】

音痴だけど人柄でカーネギーホールを満席にして絶賛された歌姫の話。
音痴な人は自分で音痴を自覚できないものであろうか?
日本でも二大かっこいい音痴として斉藤清六、逸見政孝がいるが、
極めて気持ち良さそうに歌っている。
それらの歌声は美しくはないが味がある。嫌いではない。
そもそも日本では「表面的な美しさだけに全てを求めない」という価値観が昔からある。
だから「侘び寂び」や「ヘタウマ」を知る日本人には、この話は理解しやすいのではなかろうか。

それにしてもメリル・ストリープの天真爛漫さが大屋政子っぽい。
ヒュー・グラントは大澄賢也のようだ。
ピアニストのサイモン・ヘルバーグの代わりに池松壮亮を置けば日本版すぐできる
(大屋政子が在命してればという条件がクリアでけへんけど)。

映画内の聴衆が割と善人だらけで、見ていて気持ちがいい。
特に、最初はマダムのドベタ歌唱に大笑いを抑えられなかったが、
後にヘイトする奴らに一発かます身持ちの悪そうな金髪美女と、
太っちょ旦那が良い。


【銭】
トーホーシネマズフリーパス・10本目(2016年11月25日〜12月24日)。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
マダム・フローレンス! 夢見るふたり@ぴあ映画生活
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マダム・フローレンス! 夢見るふたり@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

2016年12月08日

『チェインクロニクル ヘクセイタスの閃 第一章』をトーホーシネマズ日本橋3で観て、古風に見えるがどない?ふじき★★

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▲普通くん

五つ星評価で【★★チンコロじゃないよチェンクロだよ】

元はゲームらしい。でTVアニメになってもいるらしい。全部合わせて未体験未鑑賞。
映画冒頭から多彩すぎるキャラクター。名前持ってるのがウジャウジャいる。
冒頭でラスボスに主人公が負けて始まる物語ってのは珍しいかもしれない。

で、闇側勢力が著しく不均衡。
「うー」とか「むー」とか唸って主人公を恐喝するだけのラスボス。
この下の中ボスが使いっ走り連絡員みたいなエロい女悪魔が一人だけみたい。
で、戦闘員が一山いくらで無限にいる。
戦闘員を気合いで作れるらしい。都合のいいブラック企業だ。

立ち向かう正義側。
主人公が何かとても普通くん。
後からその組織に加わるサブ主人公がちょっと跳ねっ返り加えたタイプの普通くん。
主人公をサポートするヒロインが普通ちゃん。
真ん中三人が戦闘力はともかく、キャラの立ちが薄いので
安心できたり落ち着いたりはするが、物語の弾みは少ない。

で、この中心に各国諸々の精鋭が加勢して『指輪物語』状態で悪と戦う。
冒頭で負けてしまったので、これから再度加勢を求める旅になりそうだ。
この各国の精鋭がそれぞれ色があって面白そうだが、まだあまり登場してない。

「ファンタジーのビジュアルはこうだ」とばかりにお約束を踏襲した
ビジュアライズがされているので、逆に古色蒼然と見えなくもない。
ほんまに剣と魔法の世界みたいなんである(だが、しかし安い)。

話の後半に出てくる魔法使い砦のキャラクターがなかなかイカレてていい。
張り切って面白い感じではないのだけど、惰性で何となく次も見てしまいそう。


【銭】
トーホーシネマズフリーパス・9本目(2016年11月25日〜12月24日)。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
チェインクロニクル 〜ヘクセイタスの閃(ひかり)〜 第1章@ぴあ映画生活

PS 「ちんころ」でもいいような気がしてきた。

2016年12月07日

『CYBORG 009 CALL OF JUSTICE 第二章』をトーホーシネマズ渋谷2で観て、残念度向上ふじき★★

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▲「おらおらおら、あたいがエロいスーツのカタリーナ・カネッティだよ」(左)

五つ星評価で【★★気持ち悪いぞ003】

前回に引き続き、シリアスなトーンはいいが、
どうも00ナンバー・サイボーグが子供扱いされる展開が続くのはちょっとメゲる。
音楽ずっと重いままだし。
ずっとちょっとずつ先んじられており、いい手が打ててない。
見てて貯まるストレスを一本の映画内で、解消させてほしい。

そんな中、003の言動が「ティーンの自己中中学生かよ」という
自分勝手発言が多く、ずんずん好感度を下げていく。
いかんしょ。そんな自分達の損を取り返せれば世界はどうでも良しみたいな考えは。
この物語での00ナンバーサイボーグは冷戦時代から
機械の身体ゆえ年も取らず長命という設定だから、
こんな無分別で未成熟な考えはそぐわない(通り越してボケてるとか考えるのもイヤ)。

そして、国連軍ガーディアンズの女士官カタリーナ・カネッティが
「おらおら、お前らこういうボインボインピチピチスーツ好きやろ」みたいな
露骨なボディスーツ着てて、性格がどうにもこうにもよろしくない上に
第一章から怪しいと思ったまんま、敵と通じてしまってる。
誰の得にもならない古い設定じゃないかな、これ。

女性キャラがどっちもイカれてるのはしんどい。
もともと救いのない話が延々と続いているのだ。どこかで息が抜きたい。
とりあえず次の完結編を見て一本、早い所カタを付けてしまいたい。

評価点としては9人のサイボーグが、みんな均等に出番がある。
その出番にちゃんと意味がある。
このストーリー構成の巧みさには拍手を送りたい。


【銭】
トーホーシネマズフリーパス・8本目(2016年11月25日〜12月24日)。
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CYBORG009 CALL OF JUSTICE 第2章@ぴあ映画生活
▼関連記事。
CYBORG009 CALL OF JUSTICE 第1章@死屍累々映画日記
CYBORG009 CALL OF JUSTICE 第3章@死屍累々映画日記

2016年12月06日

『溺れるナイフ』をトーホーシネマズ新宿5で観て、そらあからさまやないふじき★★

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▲オスとメスの二人

五つ星評価で【★★この映画の中の恋の生々しさ】
原作未読。
この映画の中で小松菜奈は菅田将暉と初対面で意識しあう仲になる。
その時点では、これがまだ「恋」とも「愛」とも定義されない。
そして、もう三日と絶たないうちに二人はお互いを運命の相手と見極めてしまう。
少なくとも映画はそういう空気で作られている。
何で、どこが、どう「運命の相手」なのかはよく分からない。説明されない。
「ビビビ」なのかもしれない。
ある事件がきっかけで壊れる二人の恋。
疎遠になった二人、生活が壊れる小松菜奈をクラスメートの重岡大毅が励ます。
この重岡大毅がこういうヤングのラブ映画の二番手に出てくる
とてつもなく良い奴の典型で、観客はみんなこいつを好きになる。愛犬みたいな奴だ。
そして二人は徐々に親密になっていく。いいぞいいぞ。
だが、小松菜奈から菅田将暉の影を消す事は出来ない。何だよ、呪いかよ。
二番手のとてつもなく優しい男を振って、
一番手の菅田将暉との関係も発展的に清算して、彼女は新しい世界へ飛び立つ。

物語のエンディングは「らぶらぶ💛」ではないのだが、
二人がお互いの為にそれぞれ最良の決断をした上での別れだ。

私が引っかかるのは、
いい奴が身を粉にしても得られない「愛」を「運命の相手」だから簡単にGETできてしまうという、まるで呪いの如く作用する「運命の相手」の不合理さだ。私には映画を見てて、小松菜奈が何故、菅田将暉を「運命の相手」として選ぶのかがよく分からなかった。映画が私を納得させてくれなかった。

さて、映画内でもう一人、大変、気持ちの悪い男が出てくる。
小松菜奈のストーカーで「結ばれる運命」と思い込んでいる奴である。
「運命の相手」の一方通行。
だがしかし、相手に対して強い執着を持っているのはこの男が一番だ。
この男は小松菜奈に強烈に恋しているのである。
では、小松菜奈の彼氏は菅田将暉ではなく、この男ではいけないのか?
いけないだろう。だってキモイのだもの。
だがしかし、小松菜奈の菅田将暉に対する思いだってふわふわで不安定だ。
何故、好きなのかが外面から見てるとよく分からない。
それなら、「後から好きになればいい」というストーカーと結ばれるのはダメなのか?
やはりダメなのだろう。それは先に言った通りキモイから。
菅田将暉を好くのはきっとかっけーから。ここは言葉では説明されない。
言葉で説明しないという事は「子宮がきゅーん」となって「ビビビ」という事だろう。
何となくおそらくそうだろうと思うのは、小松菜奈が菅田将暉に
肉体で、子宮で、遺伝子レベルで引かれていて、
それこそが「運命の相手」なのではないか。
女の子小松菜奈は相思相愛の相手かつ彼女が許容しうる遺伝子を好く。
これは甚だ不愉快な結論だ。
地球上で一番形のいいチンチンと形のいいオメコが惚れ合わざるを得ないという結論。
それはとても「運命」なのだが、「運命」以外の人としての資質を全て否定してしまう。
だから、この二人の物語は何だか居心地が悪く思えてならなかった。

ここんとこ「お気に」の上白石萌音ちゃんはとろける表情で随所随所可愛いのだけど、映画全体で前半と後半の対応の差が突飛に見える。原作の長い物語から抜いてきただろう彼女の時間が映画内では飛び飛びでしか描写されないので今一つ感情の続き具合が見えづらいのだと思う。その辺は残念だ。


【銭】
トーホーシネマズフリーパス・7本目(2016年11月25日〜12月24日)。
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溺れるナイフ@ぴあ映画生活

PS ツイッターでタイトルを『溺れる魚』と間違えた。

2016年12月04日

『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』をトーホーシネマズ日本橋7で観て、何か色々ガタがあると思うなふじき★★

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▲太っちょ、変人、事務女。

五つ星評価で【★★まず、あの主人公の設定はどうなの?】

これがファンタスティック・ビーチクだったらきっと好きになったに違いない。主人公はビーチクを愛する旅の魔法使い。次々と新しいビーチクと仲良くなりながら旅を続ける。アメリカ編は姉妹のビーチクとパン屋のビーチクと仲良くなるエピソードを中心に、闇のビーチクとの突起物争いも描く。どんな映画だか分からんが、本当に見たいな、それ。

最初に「あーやだなー」と思ったのはエディ・レッドメイン演じる旅の魔法使いの、魔法動物の管理が適当な事。その鞄の中には普通に考えてけっこう危険な獣(ビースト)がいっぱい入っているのだが、檻や出入口の鍵が壊れているような状態である。移動動物園で虎や象の檻に鍵がかかってない状態で旅をしているようなものだ。アメリカに住まう魔法動物を返すという目的は別に構わない。でも、それならその魔法動物だけを鞄に入れて、他の魔法動物は置いてくればいいだろう。他の魔法動物は持ち運ばず地産で育てればいい。そうしないのは彼が飼う魔法動物が野生ではなく、ペットの位置付けだからだろう。いや、ペットだったら、ペットホテルとか探せよ。自分のエゴで魔法動物を連れ回すなよ。
それ以前に「魔法動物をアメリカに連れていきたい」という問いに対する答えが魔法使いの手搬送以外ないんだろうか? まあ、魔法その物が万能ではないのかもしれないけど、それだったら、このハリーポッター世界で行える魔法の範囲という物が明確にならないといけないのではないか?
主人公が「おっちょこちょいで人見知り」という設定はエディ・レッドメインが嫌味にならないよう上手く演じているのだけど、危機管理だけはちゃんとした上で、おっちょこちょいであってほしい。例えばカモノハシもどきのニフラーが逃亡して銀行や宝石店を荒らすが、あれ荒らしたままだろう。他の逃げ出した魔法動物についても回収はするが、起きた事象についてはやりっぱなしのまま。そんな危険人物収監されて当たり前だろう(即廃人化するような裁判なき決定は行き過ぎと思うが)。
ペット動物もどきなので、多少擬人化されて、問題が曖昧になって見えるのだが、あの動物たちが検疫措置を受けていないのも問題だ。魔法動物が受肉していない完全にスピリチュアルな存在であるなら別だが、鼠がペストを媒介したように、異国の地の魔法動物がその土地に取って未知のウィルスを持っていない保証はない。
まあ、絵空事だから、そんな事は起こらないが。

物語は町で起こっている魔法動物のものと思われる災害の謎を中心に
人間界と魔法界の争いを未然に防げるかという話に進む。
魔法界側が過剰に恐れおののくのみで、人間界の反応が薄いので、
あまり対立みたいには見えない。
魔法による災害が目の前で起こったという事より、
「魔法使いがいる。それは彼だ」というスケープゴート的な展開にならないと
対立軸は発生しないのではないか?

魔法動物ってほぼほぼポケモンのパクリだろう
(形がどうのこうのではなく、その存在が)。

アメリカの魔法使いの姉妹はなんか好き。
垢抜けない姉と必要以上に薄い服の妹。
テレパスの妹が純朴な工場労働者の心を読みながら、
徐々に惹かれあうサブ・エピソードはとても可愛らしいのだが、
時間を大きく裂けなかったので、
凄く飛び飛びにいきなり進展する状態になつてしまったのは残念だ。

主人公と魔法姉妹と工場労働者が捕まって逃げ出す魔法省。
あんなでかいのと、あんな働いてる人間が多いのって必要か?
あの大きさは人間組織のそれと同じくらいの規模に見えるのだが、
別に魔法使いと人間の数が同数ではないだろうし、
魔法によって効率化できる部分もあるだろうから、
あんな無闇矢鱈に巨大な行政組織はいらないのではないか?
反魔法集団の新興宗教が一軒家みたいな所に住んでいるが、
行政組織としてはあれくらいの規模で足りる気がする。
不足であるなら、それは魔法使い世界で無駄に警察みたいな
攻撃力を有する組織が整備されているのではないか?
実際、魔法省が何をやってるのかは全く分からん。
各魔法使いの締め付けをやろうとしてるようにしか見えない。

と、ネガティブな事を中心に書いたが、
魔法動物はイラっとするがそれなりに可愛いし、
魔法災害はでかくて見応えがある。
そしてラストシーンのパン屋のとろけるばかりの表情は凄く観客を幸せにしてくれる。
あのパン屋のとろけるような瞳はええわあ。


【銭】
トーホーシネマズフリーパス・6本目(2016年11月25日〜12月24日)。
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ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅@ぴあ映画生活
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ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅@タケヤと愉快な仲間達
ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅@こねたみっくす
ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅@ノルウェー暮らし・イン・原宿
ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅@徒然なるままに
ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

PS ニュート・スキャマンダーは魔法動物学者と言いながら、
 まだその著書を記す前の話であるので、職業は自称だろう。
 つまり彼はニート・スキャマンダー。
PS2 マーベル資本で『ファンタスティック・フォーと魔法使いの旅』ってどや。
 ちなみに魔法使いはドクター・ストレンジを使います。
PS3 パン屋を主人公に『ファンタスティック・トーストとパン屋の旅』を作ろう。

2016年12月03日

『貞子vs伽椰子』『ほんとにあった!呪いのビデオTHE MOVIE2』をキネカ大森3で観て、ニッチでリッチな二本立てだったでふじき★★★,★★★

「ホラーの奇才!白石晃士監督特集」

◆『貞子vs伽椰子』

五つ星評価で【★★★なんつーか面白いんだけど、やっぱあの取って付けたようなラストはあかんやろ】
2016年の作品。二回目。
貞子も伽椰子もきっちり仕事をこなしてます。バッチグー。
女の子は玉城ティナがかーいー。
山本美月は冷静すぎてかーいさがちょっと欠けてしまってる。
佐津川愛美は、こういう人を裏切ると包丁持って襲ってくるわよ
みたいな感情型の典型で改めて見ると霊と同じくらい怖い(可能性を秘めてる)。
安藤政信は態度がでかいのだから、もう少し相手にダメージを与えてほしかった。
安藤政信の使えなかったお金、是非欲しいもんだ。


◆『ほんとにあった!呪いのビデオTHE MOVIE2』
五つ星評価で【★★★薄気味悪い】
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▲んぎゃー

2003年の作品。こっちは初見。
投稿者提供のビデオから呪いを検証する。
三つのビデオの追加検証から次第に一つの大きな呪いに辿り着く着想が
今でこそかなり「ありがち」な設定だと思うが、
フェイク・ドキュメンタリー(言っちゃった)の走りとしては
ともかく底冷えするように怖い。
それは映像が映ってるか映ってないか分からないくらいに微細で、
そこから明かされる真実が「そうである事」が窺い知れるほど淡い事がリアルに過ぎる。
本当の出来事は「これは霊だ」とか
「これは呪いだ」みたいに大声で叫んで、やっては来ない。
だから「こんなんボケボケにしてわざと不明瞭にして何も怖くない」と
抜かすバカもいるだろう。そいつはバカ。それだけは断言しよう。

しかし、その形式が効果を上げる事は分かるが、リプレイがいい加減えげつないな。


【銭】
2016年10月から2017年3月までの間にキネカ大森で3回使える名画座専用回数券を3000円で購入。そのうち1回分を使って鑑賞(これで3回目)。
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ほんとにあった!呪いのビデオTHE MOVIE2@ぴあ映画生活
▼関連記事。
貞子vs伽椰子(1回目)@死屍累々映画日記

『疾風ロンド』をトーホーシネマズ日本橋3で観て、その面白さは非映画的ふじき★★★

五つ星評価で【★★★目の仇にするほどつまらなくはないけど】

予告編の「空回りするハイソ」な感じの笑いが満遍無く映画本編に薄く広がっている。バカ笑いはしないけど、そこそこ飽きずに見れて、パートパート目を見張る部分もある。ただ、こういう一つ一つのネタを繋ぎ合わせて筋にしたような流れと、そこから滲み出る面白さは、極めて映画的でない。
映画の面白さって映画の話に没入できるって事だから、笑いの為に一歩引いて見る形になるこの映画は似て非なる物だ。だから、この映画は面白いけど、みんなでワイワイけち付けるようなモニターでの鑑賞の方が向いてるかもしれない。
いや、笑えるけど、我を忘れて没頭出来ちゃう映画って作れない訳はないと思うよ。

阿部寛はいつも通り。どこかダメを持ってる役。
無条件に二枚目という役のオファー来ないなあ(そういうの蹴ってるのかもしれんけど)。

大倉忠義も二枚目だが、いい意味でオーラがなく、リアル真面目な兄ちゃん風がなかなかよかった。

大島優子は好きなタイプではないので点が辛くなるが、ウェア着ると子供みたいに見えるのが良い。でも決してキスしたいとか、セックスしたいという欲望は抱かせない。なんつーか役柄的にはスノボ操るヨーダだな。

あとは濱田龍臣くんが男だけど可愛い。
榮倉奈々が男装してるみたいに異常に可愛い。
基本的にホモじゃないが(いや、基本的じゃない所でもホモじゃないが)、
大島優子と濱田龍臣くんだったら濱田龍臣くんの方が惹かれる(おいおいおい)。

柄本明の濃い演技が邪魔くさい。
昔からやってる典型的なダメ上司のベタな演技なんだけど、こういうの物凄く軽い演技をする人(東京乾電池の人なら誰でもいいや)と組み合わせないと対比として活きてこない。阿部寛も濃く重い系の演技だから、単に柄本明がリアルに能無しみたいに見えてしまう。ここはシャレで能無しやってるように見えないと辛い。

そんなところかな(と言いながら書き足しちゃったけど)。


【銭】
トーホーシネマズフリーパス・5本目(2016年11月25日〜12月24日)。
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疾風ロンド@ぴあ映画生活
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疾風ロンド@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

2016年12月01日

『ジャック・リーチャー NEVER GO BACK』をトーホーシネマズ渋谷4で観て、バリおもろいやんけふじき★★★★

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▲♪走る、走るー、俺たーちー

五つ星評価で【★★★★むちゃくちゃおもろい】

追いつ追われつ、自分の正しいと思った事を貫く。
新しい映画でも何でもなくて、昔からある三文小説(失礼)みたいな映画なのに、もうともかく「俺がこんな映画を見たい」要素が満ち満ちている。見終わった後、物凄く「抜け」もいいので、大傑作という風に記憶に残りづらいのだが、個人的にはこういうその場一発刹那の娯楽作品というのが大好きだ。そういうのを何本かに一本ぶち込んでくるトム・クルーズってのも凄い人だと思う。

これは『アウトロー』と主人公が同じで、続編だか、前編だからしいのだが、トム・クルーズが同じ主人公を演じているだけで、まったく関わりはない。同じ主人公でなくてもいいくらい独立性が高い。いや、『アウトロー』もうあまり覚えてない。今回よりは格段に落ちるし、普通の映画寄り。今回の方が、よりアウトローだなあ。ホームレスたもの。前回はまだ家あった気がする(気がするだけかもしれない)。

今回、映画をおもろくしたのは突出した分かりやすいキャラが4人出てくる事である。

(1)トム・クルーズ本人
 自己中野郎なんだけど、正しい自己中野郎であるなら観客は付いていく。
 映画内で1、2を争う強さであるが、トムのオシャレを封印したザンギリ頭と
 ズングリムックリな背格好に説得力がある。
(2)トムとタメを張る能力の悪い奴
 敵の軍人あがりがトム以上の能力の持ち主。
 そういうのは設定でよくあるというか、必須なんだけど、
 身体能力が1.2掛けくらいにしてあって、
 判断能力が1.0ないしは0.95掛けくらいという微妙な線に設定してあるのが良い。
 トムと対比させるために手足が長いスマートな野郎がチョイスされてるのも良い。
(3)トムの相棒
 女トム。こいつも強い。
 ブラ見せるシーンがあるのに微塵もエロさを感じさせないのがすごい。
 野郎と同じ「ド下着」な感覚であり
 あんなにエロくないブラを見たのは映画史上初めてかもしれない(美人なのに)。
 敵のいる部屋に襲撃する際に、階段の手すりの一部を自然に壊して
 こん棒に成形していた。主人公がやりそうな事をムチャクチャ自然にこなしていて
 グッと来た。彼女もほぼトムと同等の身体能力らしいというのも、
 ドラゴンボールよろしく戦闘力のインフレっぽいが、説得力があれば
 100人強い奴がいたっていいのだ(現実問題100人いたら映画はつまらんだろうが)。
(4)トムの弱点
 子供トム。いきなり「子供」が出来て戸惑うが、無骨ながら捨てられないトム。
 この子供がとても当たり前に「今」な感じで、観客に近い状態、かつ、
 トムと女トムの非常識な常識に当然付いていけないのがギャップがあっておもろい。
 そして、この子役が頬ずりするほど可愛い感じじゃないのが、バランスいい。
 「可愛い」より「めんどくさげ」が勝ってるのが「子供」としてリアルである。
 「めんどくさげ」でも捨てておけないで全力を出すトムがいいのである。

トムと女トムと子供の疑似家族がそれなりに仲良くなるのも微笑ましい。
この軍属家族3人組でシリーズ映画を作ってもらいたい。


【銭】
トーホーシネマズフリーパス・4本目(2016年11月25日〜12月24日)。
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ジャック・リーチャー NEVER GO BACK@ぴあ映画生活
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ジャック・リーチャー NEVER GO BACK@ノルウェー暮らし・イン・原宿
ジャック・リーチャー NEVER GO BACK@だらだら無気力ブログ
ジャック・リーチャー NEVER GO BACK@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
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アウトロー(前作)@死屍累々映画日記

PS あと「兵隊ちゃん」みたいな女の子出すのは反則だろ(あの子好き)。
PS2 「ジャックと豆の木リーチャー」なんて言ってごめん。

2016年11月30日

『CYBORG 009 CALL OF JUSTICE 第一章』をトーホーシネマズ渋谷1で観て、良いけど残念ふじき★★★

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▲Gmen75

五つ星評価で【★★★話は合格。ビジュアルとアニメートが失格】

話は面白い。悲壮感溢れる話であるが、戦闘を中心に据えながら敵の謎や自己のアイデンティティを探っていくという展開は009の基本コンセプトにかなり則している。

敵の力のムチャクチャさや強大さを表わすのに3Dモデリングアニメは向いていた(ただ009達の日常動作を表わすのには向いていない)。

物語が始まって、そのビジュアルにすぐさま落胆した。
3Dモデリングアニメに合わせてブラッシュアップしたキャラは
「まんがのキャラ」から「人間のキャラ」へと進化していた。
必要があってやった事は分かるし、
ジェット・リンクの掌よりでかい鼻をリアル方向では実装させられないだろう。
かなり気を利かしてブラッシュアップしただろう事は分かるのだが、
やはり旧作のまるっこいキャラが好きだし、
今回の戦闘服が下半身ピッタリに見えるのもパンスト丸出しで
戦ってるみたいで、どうにもかっこ悪い。
チュチュ付けて戦ってもデザイン的には違和感ないんじゃないか? そらあかんやろ。

そして、彼等が静止している絵、バリ戦闘中の絵はともかく、
日常動作(歩いてるとか)をやらせると妙にアニメート(動かし方)が下手なのだ。
同じようなCDモデリングアニメで下手だったのは『RWBY』の一作目。
『RWBY』二作目ではかなり改善されていた。
趣味の延長上みたいなアニメ(じゃないの?)に商業アニメが負けてはいかん。

この物語に至るまでの前史を2Dアニメでやってくれるのだが、
逆にそのテイストの方が嫌いじゃない。
その回想部分の戦闘服が今回仕様なのはしょうがないけど残念。


【銭】
トーホーシネマズフリーパス・3本目(2016年11月25日〜12月24日)。
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CYBORG009 CALL OF JUSTICE 第1章@ぴあ映画生活
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CYBORG009 CALL OF JUSTICE 第2章@死屍累々映画日記
CYBORG009 CALL OF JUSTICE 第3章@死屍累々映画日記

PS 音楽ずっと重かったなあ。
PS2 対カウボーイ戦の勝因をあんな風に難しい言葉の羅列だけで説明しちゃいかん。
PS3 対ティーチャー戦は006を使って下から攻撃すればよかったのに。

2016年11月29日

『劇場版 暗殺教室 365日の時間』をトーホーシネマズ渋谷4で観て、実写版の溝を埋めに来たなふじき★★★

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▲こんな賑やかな映画ではないのだけど。

五つ星評価で【★★★実写版もアニメ総集編版もどちらもダイジェストなのだが、アニメ総集編版は情感が細やか】
原作マンガラストの方のみ読了、TVアニメ未鑑賞、実写劇場版2作鑑賞。

同時上映の短編『殺センセーQ(クエスト)』は笑える好短編。
思えば『暗殺教室』は笑いとアクションと裏に正論をにじませるマンガだったのだよね。
どうも、実写では筋をなぞるので精一杯な感じになってしまったけど
(実写でああいう笑いのオチを回収するのはムリがあるか)。

で、本編となる長編は『暗殺教室』を俯瞰した形で語られる総集編。
時間の都合で、実写版以上にダイジェスト度が高い筈なのだが、粗雑さを感じないのは登場人物の感情の流れがきっちり繋がっているからだろう。TVアニメ版は未見なので、今作でどこまで新作カットが入っているか等は分からないのだが、『暗殺教室』のメインストーリーを語る物語の中で、この映画が最後発になるのであるから、マンガや実写でやれなかった事を実現してると言う意味では、いいリベンジマッチになったと思う。

帰り際のJKらしき女の子が言ってた「カルマ絵上手すぎ美大行け」ってのに強く同意。

【銭】
トーホーシネマズフリーパス・2本目(2016年11月25日〜12月24日)。
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劇場版 暗殺教室 365日の時間@ぴあ映画生活
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暗殺教室 実写一本目@死屍累々映画日記
暗殺教室 実写二本目@死屍累々映画日記

2016年11月28日

『劇場版 艦これ』をトーホーシネマズ日本橋6で観て、訳は分からんが爽快ふじき★★★

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▲吹雪たん。

五つ星評価で【★★★話などなくても爽快】
ゲーム、アニメ未体験未鑑賞。完全一見さんとして参戦。
私、こういう今まで知らなかった物を一見さんで見るのが案外好きだ。
それにしても、何の説明も全くないのは潔い。

ただ、映画終わった後にウィキ読んだら「艦娘」その物がどんな存在であるかすら、公開された設定がないらしい。すげーな。そんなあやふやな設定でよく話を作れるな。

敵は何だか分からない謎の存在でも構わない。
なので、映画見て一番腑に落ちなかったのは「艦娘」の彼女たちが何を守るために戦っているのか、という点だ。おそらくこれも「戦っている」「戦い続けなければならない」という現状認識はあっても「何故、戦わなければならないか」は分かっていないに違いない。まるで世界がその為に作られた、だから戦わなくてはならない、とでも言わんばかりだ。実はそういう設定、物凄く近い「劇場版アニメ」が他にある。それは「ポケモン」。ポケモン・ワールドの数え切れぬポケモンの全てが彼等自身が必ず戦いを行う属性を持たされている事は承知しているだろうが、それが何故そうなのかは知る由もないだろう。
これはもうそういう世界の設定なのだ。その世界の造物主がそう決めたのだ(但し、ポケモンはポケモンの戦闘属性という基本設定が謎である事を除けば話は都度都度ちゃんと作られている)。

だから、「艦これ」の話についてどうのこうのは言わないし、問わない。
そんなアクロバティックな環境で作られている話に映画の責任を負わすのは可哀想だ。
時たまそういう逆境でも天才が能力を発揮してどうにかしちゃうケースもあるが、今回はスタッフにそういう天才は残念ながら(そしてごく普通の状態として)いなかった。それじゃ、しょうがないだろ。

面白かったのはビジュアルと音楽。
海の上を颯爽と走る「艦娘」のかっこ良さよ。ジャカジヤカやる音楽の勇壮さよ。
こういうアニメートその物の爽快さを押し出した作品があってもいいだろう。
まあ、ちゃんと分かる話が付いていた方が個人的には好きになれると思うが。


【銭】
トーホーシネマズフリーパス・初っ端1本目(2016年11月25日〜12月24日)。
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劇場版 艦これ@ぴあ映画生活

PS 特にどれを推す、という思い込みは発生しなかった。
 そういうのが発生するくらいのドラマチックな展開が欲しいところなのだが。

2016年11月27日

『ぼくのおじさん』を109シネマズ木場5で観て、呑気でええがやふじき★★★

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▲とは言え、この人悪夢探偵だしなあ。

五つ星評価で【★★★お日様の下で「だらーん」みたいな映画】  

空気がとってもいい映画。
子供にタカるような取り柄のない大人を描きながらも、
そのダメっぷりを糾弾するでもなく、愛すべきちっちゃい男として描く。

タイトルの「ぼくのおじさん」を松田龍平が飄飄と「大人の癖に」という役をとイヤミなく演じている。松田龍平は生活感のない変な役が似あう。

甥っ子の大西利空くんがムチャ可愛い。子役時代の神木隆之介くんを思わせる可愛さ。この子が真っすぐだからおじさんの変さが浮き立つ。リトマス試験紙みたいな役。

寅さんでいうところのマドンナが真木よう子。
すんごく堂々とハワイアンで、詳細分からないけど、凄く堂々とした英会話してるのが好感持てる。この人、こういう明るくパッとしてるだけの役も問題なくハマるのが凄いよなあ(この映画で人生引きずるような演技されても困るけど)。
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▲ヒマワリの様なエリーさんを演じる真木よう子。
脳内ポイズンベリーなんだから、おじさんと付きあってやってもいいじゃん、
な気もする。

オマケで出てくる感じの戸田恵梨香の普通っぽさも美味しい。
続きを作って出てきてほしい。単にお姉さんな感じの戸田恵梨香っていいじゃん。
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▲戸田恵梨香に宿題出されたいよなあ。

あるある、みたいに楽しく見れたけど、これは今では夢物語であって、実はサザエさんみたいに贅沢しなければそんなにお金がかからなかった時代のあるある話じゃないかな。今ではこんな呑気な暮らしちょっと考えづらいぞ。だからこそ逆説的に楽しいし面白いのかもしれない。作文コンクールでハワイ旅行ってのも唐突に夢っぽいよなあ。まあ、リアリズム一辺倒が偉い訳じゃないので、これはこれで個人的には全然よし。


【銭】
週次メンバーズデーで1300円。
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ぼくのおじさん@ぴあ映画生活
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ぼくのおじさん@映画的・絵画的・音楽的
ぼくのおじさん@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
ぼくのおじさん@ノルウェー暮らし・イン・原宿

2016年11月26日

鳴門鯛焼本舗「天然鯛焼・十勝産小豆」

代々木店のを食べた。

生地は薄くてパリパリ。これは若受けしそうだが、鯛焼きっぽくない。
「むちんもちんもちっ」という感じの年増女の肌みたいな
新鮮じゃないけど厚みも甘みもある感じ(怒られるぜよ)が、鯛焼生地だと思うのです。

で、生地に比べて、餡子が甘くて上手い。
どちらかと言うと「鯛焼き」その物より「餡子」を食べさせたくて作った一品に思える。
「餡子」美味いなあ。熱いなあ。
買い食いして歩きながら食べたが、強烈に煎茶が欲しくなった。

鯛焼きとしてのバランスは悪いが、これはこれでいいのだろう。
次はアイス食いたい(と思ってたら冬になってしまった)

2016年11月24日

『種まく旅人 夢のつぎ木』を有楽町スバル座で観て、それでええのんかふじき★★

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▲「ひゅーひゅーお二人さん(それでいいんか?)」

五つ星評価で【★★みんな助け合ってメデタシメデタシですまないからこその結論を探さんといかんのではないの?】  

高梨臨演じる主人公同様、そこそこ忙しい自分は残念ながら映画観て寝てしまいました。
なので決定的なシーンとか見逃してたらごめんなさいという恐れ気分でいっぱいなのだけど、それにしても問題の解決策がみんな集まって仕事をシェアする、という点は都合が良すぎるのではないか? それで済むなら大問題にせず、よそ者から指摘される前に皆で手を差し伸べられたでしょう。

種まく旅人は偶然、前の二作を見ている。
一作目はど素人百姓の田中麗奈がプロ陣内孝則のサポートで成功するし、
二作目は地に足のつかない官僚栗山千明が埋もれた知識で農業+漁業を再興する。
どちらも復興へのアイデアがあり、技術面のしっかりした裏打ちがあった。

今回は亡き兄の思いを継ぎ、新種の桃を育てる高梨臨が激務に負け、農業から撤退しようとする。そこを助けるのが都会からレポートを作りに来た農水省官僚・斉藤工で、付近の住民に声掛けをして仕事の手伝いを頼む。
それは別に斉藤工が骨折りせずともやれる話だろうし、そもそも高梨臨が激務に耐えかねるというなら、兼務をしている市役所の仕事をやめる事は出来ないのか? 何故、高梨臨だけが奴隷のように朝から晩まで亡き兄池内博之の亡霊に奉仕しなければならないのかも今一つ納得が出来ない。そういうのは普通まず奥さんが引き継ぐんではないの?
問題の根本的な解決(理数的に解決できるシステムを構築する事)を放棄して、極めて文芸的に浪花節的な人情でその場を修復してしまったようにしか見えない。それでは、近隣が同じように多忙であるなら、次回も同様の補助を得られるか分からないだろう。

盲目的にがむしゃらに仕事をする高梨臨と、
斜に構えながら、高梨臨への興味から農業に入り込んでいく斉藤工。
二人ともそういう人がいてもいいけど、共感はしづらい。

はっきり言える事はただ一つ。

高梨臨が着ぐるみに入るゆるキャラ
あかいわももちゃんの動きはムチャクチャ可愛かった。


【銭】
額面価格1000円の前売券をチケ屋で900円でGET。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
種まく旅人〜夢のつぎ木〜@ぴあ映画生活

2016年11月23日

『機動戦士ガンダム ジ・オリジン検戮鬟函璽曄璽轡優泪再本橋5で観て、今回も作品的には残念★★★

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▲ララァ・スン

五つ星評価で【★★★今回も驚くような展開がなかった】  

蜂起の後、軍隊追放扱いになったシャアが秘密作戦に参加し戦績を挙げる。そして、遂に連邦とジオンの一年戦争が開戦になる。

物語全体はTVファーストガンダムに時計を進めるため、話を進めました。
というSWエピソード3みたいな繋がんが為の話で、一本独自の面白さは薄い。
クライマックスは人類初のモビルスーツ戦の描写だが、
勝者側にネガティブな要素が多すぎて、これでシャンシャンと終わるのには適さない。

にも関わらず、見に来て良かったと思うのはドズル様やララァなどのお気にキャラが登場するからだ。

ララァはシャアに見出された際、エロい商売に付いていたという定説があったのだが、清貧状態ではないが、身体を売るような生活でない事はハッキリした。半分嬉しくもあり、半分寂しくもあるのが、一介の市民として失格なところである。オリジナルのララァは謎のインド人少女であり、吾妻ひでおの「インド人だ」リフレインが似あいそうだったが、今回随分、普通に表情が付いた。なんかイケてないアムロの憂鬱な表情ソックリなのが肯定しづらい。

そして、出番が少ないがドズル様はやっぱ良い。
アニメーターやスタッフに愛されてる感じがヒシヒシと伝わってくる。
ドズル様だけ毛色が違うが、その立ち位置で正しい事をやってるのが
石原良純に似てると思う。父や兄がダメという所も含めて。

ドズル様同様フラウ・ボウも可愛く描かれてて愛され感が伝わってきた。

どうしたアルテイシア「シャア/セイラ編」なのに全然出番ないじゃん。

ガルマ様が父のデギンに貞操狙われそうなくらい子猫ちゃんっぽかった。


【銭】
特別価格1300円。額面価格1300円の前売券をチケ屋で1200円でGET。

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機動戦士ガンダム THE ORIGIN IV 運命の前夜@ぴあ映画生活
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機動戦士ガンダム THE ORIGIN IV 運命の前夜@徒然なるままに
機動戦士ガンダム THE ORIGIN IV 運命の前夜@だらだら無気力ブログ
▼関連記事。
機動戦士ガンダム THE ORIGIN 青い瞳のキャスバル@死屍累々映画日記
機動戦士ガンダム THE ORIGIN 哀しみのアルテイシア@死屍累々映画日記
機動戦士ガンダム THE ORIGIN 暁の蜂起@死屍累々映画日記

マンガ『僕の彼女がマジメ過ぎる処女ビッチな件 第一巻』松本ナミル、角川コミックス・エースを読書する男ふじき

処女なのに高飛車で性知識がハイブロウすぎる彼女(実践なし)と
普通の男子高校生彼氏の交際4コマ。

タイトル通りではあるが、これはあまり深い知識と実体験を知らない中坊とかが読んで喜ぶマンガ。病んで汚れている私には甘すぎる。甘すぎるのに雑味があって、多分、二巻は買わない。

fjk78dead at 01:43| 個別記事コメ(0)トラバ(0)マンガ 

2016年11月22日

『ルーム』『ロイヤル・ナイト』をギンレイホールで観て、ふーんほうほうふじき★★★,★★★★

注目される家族の二本立て。

◆『ルーム』
五つ星評価で【★★★良質とは思うが刺さらなかった】
母親が監禁されて、生まれてからまだ一度も外に出た事のない少年と
世界の出会いの物語。ちょっと滅多にないプロットが食指をそそる。
が、展開された話は想像の通りで、現実にこう来そうだって線を越える事はなかった。
もうちょっと劇的な展開があってもええんじゃなかかね?

なので、そんなに好かん。
婆ちゃんの再婚相手がグッドガイでよかった。


◆『ロイヤル・ナイト』
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▲プリンセス

五つ星評価で【★★★★素敵よプリンセス!(テンコーは除外するものとする)】
長女のキリっとした気品溢れるキツネ顔が好き!
そして、次女の甘えれば甘えが通ってしまうダラっとした狸顔が嫌い。
基本、それだけだな。


【銭】
ギンレイホール、会員証で入場。
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ルーム@ぴあ映画生活
ロイヤル・ナイト 英国王女の秘密の外出@ぴあ映画生活

2016年11月21日

『ブルックリン』『これが私の人生設計』をギンレイホールで観て、女優だ女優たまにゲイふじき★★,★★★

女の生きる道映画二本立て。

◆『ブルックリン』
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▲卵型の輪郭の中央に顔のパーツが集まってる所がガッキーに似てる。

五つ星評価で【★★ちゃんねーよ、ちゃんねー】

一言で、主演のシアーシャ・ローナンが太目のガッキーぽい。

だから基本的に嫌いになんかなれないのだけど、
里帰りしてからダラダラ過ごしちゃう展開は長かった。
シアーシャ・ローナンが不美人扱いを受けるのは、
映画作劇上から致し方ないのかもしれないが、
どこからどう見ても、おまいら目がねえ奴らだらけだなあ、と噴飯してしまう。

ラストの決断など「本当にそれでええのん?」と再確認してあげたいくらい衝動的。
シアーシャ・ローナンラストで身体の線とかエロいから、
どうにかなってくれるだろうという感じは勿論ありありだけど。

PS 『マタンゴ』みたいに食べた人がブロッコリになってしまう映画ではないので。
 (そらそうやろ)


◆『これが私の人生設計』
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▲チャキチャキおばさん。

五つ星評価で【★★★ちゃんねーとゲイよ】
『ブルックリン』が、ガッキーなら、こちらは濱田マリ、もしくはウィレム・デフォーが女装したらきっとこんな感じ。イケメン・ゲイ野郎は伊藤英明辺りでいいだろう。
女性が権限を持たないイタリアの建築業界で、女性を隠して建築公募を獲得しよーとする主人公のドタバタ喜劇。

ど田舎出身の主人公のおばの得体のしれない言語攻撃が一番ツボ。


【銭】
ギンレイホール、会員証で入場。
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ブルックリン@ぴあ映画生活
これが私の人生設計@ぴあ映画生活
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ブルックリン@或る日の出来事
ブルックリン@映画的・絵画的・音楽的

2016年11月20日

『スター・トレック ビヨンド』『ファインディング・ドリー』『朝鮮魔術師』を3本まとめてレビュー

未レビュー洋画(片付けてしまいたい3本)をできるだけ短評で。

◆『スター・トレック ビヨンド』トーホーシネマズ日本橋5169092_6
▲ブル中野っぽいペインティング。
五つ星評価で【★★★見ていてちょっと息切れする】
まあ、これも面白いは面白いんだけど、どうも全編バタバタして落ち着きがない。
あのペイント女は好き。どこが好きって言うとペイントだけ好き。

そこらへんに二束三文で転がってる感じで「最終兵器」が登場しちゃうのだけど、その兵器の特性・性質が今一、観客に伝わってこないのがようない。そういう意味では、今回の敵の「とてもせわしない群体攻撃」も今一よく分からない。よく分からないままでも見れるのは娯楽としては大丈夫な状態だが、まあ、分かった方がいい。

あと、結局、××からの復讐だったというのは
スター・トレックではそこそこ使われる手なので、「えっ、また」と思ってしまった。

「びよんど」という題名なのだから、バイクや転送装置もいいけど、
一回くらいゴム紐で「びよんびよん」移動するシーンがあってもよかったのではないか?
次があるなら『スター・トレックがちょーん』がいいと思う。


◆『ファインディング・ドリー』トーホーシネマズ日劇1
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五つ星評価で【★★★★おもしれーはおもしれーよ】
もう、ニモがオスだったか、メスだったか、ホモだったか、ニューハーフだったかも忘れていたし、前作の細かい事もあまり覚えていないドリーのような忘れん坊な私。
ドリーが忘れん坊と言う事は覚えていたが、こんなに山下清みたいなキャラだったっけ?

この映画で未だに覚えている事は「八代亜紀」である。
やはりそれだけ違和感があったという事だろう。
演歌歌手のプロモーションとして水族館で活動しても何らおかしくはないのだけど、
「八代亜紀」という演歌ブランドがその「シーサイド」な雰囲気を拒んでる気がする。
「舟唄」は、太平洋的じゃなくって日本海っぽいんだよね。
水族館より、海苔とか昆布とかの海藻を無人スペースで売ってるイメージ。
東北のみちの駅で海藻のキャンペーンガールをタイアップでやってる設定なら似あうが、そんな『ファインディング・ドリー』はみんなイヤでしょう。

ああ、何となく、本当に何となくなんだけど、
巨大蛸と戦う巨大八代亜紀が見たい。
八代亜紀ってどっちかって言うとそっち寄りよ(ごめん、本当にごめん)。

あと、陸に上がった魚のような、手も足も出ないような存在でもその気になればトラックを強奪し、物凄い災害を引き起こす事も可能である、という『トイ・ストーリー』の続きのような脅威も感じさせられた。こんな未知の有象無象があちこちに隠れているようでは、アメリカの国防を担う組織は安心できないに違いない。

ベビー・ドリー可愛かったな。
「流石にあの声は室井滋じゃないよな」と思ったら子役の女の子があててた。良し。


◆『朝鮮魔術師』シネマート新宿1
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▲ザ・童顔。
五つ星評価で【★★★姉ちゃんは可愛い。兄ちゃんはかっこいい……か?】
魔術師のマジック+アクションってのは珍しい発想だ。
アクションもある恋愛映画という趣で、
ヒロインのコ・アラちゃんはロリ可愛い。
主人公のマジシャン、ユ・スンホはロッチ中岡の顔を
無理やり魔法で美男子に挿げ替えたみたいな感じで、
日本人の私にはあまりかっこよく思えなかった。


【銭】
スター・トレック ビヨンド:メンバーサービス週間で1100円。
ファインディング・ドリー:映画ファン感謝デーで1100円。
朝鮮魔術師:新聞屋系の招待券を貰ってロハ入場。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
スター・トレック BEYOND@ぴあ映画生活
ファインディング・ドリー@ぴあ映画生活
朝鮮魔術師@ぴあ映画生活
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無伴奏スター・トレック BEYOND@或る日の出来事

2016年11月18日

『スウォーム』をTV放映先行試写で観て、やっぱ珍品やと思うねんふじき★★

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▲安い絵で、どう見ても真ん中の人はマイケル・ケインではないのだけど、映画の空気感はちゃんと出てる。

五つ星評価で【★★オールスターキャストでお送りする珍作】
初見。見逃してたけど、見逃しててよかったのかもしれない。
1978年公開時より40分長いエクステンデッド版だそうで、
当時の物よりかなり話の繋がりが補完されているとの事だが、
115→155分でお尻が痛い痛い。これで補完されてるんなら、前は………。
話の大半がどう勝利に勝ち進んだかではなく、負けに次ぐ負けなので意気消沈が続く。

蜂軍団vs人間の生存競争圏獲得戦争みたいな映画なのだけど、
いきなり現われた蜂の大群に対して、駆除しようというのはまあそうだろうが、
大群の規模も進路も大惨事の想定予想もあやふやなので、何かダラダラしてしまう。

八王子近辺に規模はよく分からないが凄い数の蜂がいて、
たまに府中とか高幡不動とかも襲うので、ひょっとすると23区に来られると困るから
全滅させよう全滅させようとしているうちに23区に来てしまったので、
23区を5人くらいの火炎放射隊で蜂諸共、全部燃やしてしまえ。そんな感じの映画。

リミットを利かせて、ちゃんと戦線の拡大を書かないと盛り上がらないでしょ。

主役の科学者マイケル・ケイン、熱血漢っぽくない。
今と同じく目がとろーんとしてる。
だらっとした服も昔から同じ感じ。
「かっこいい」という設定でどうにか成立してるっぽい。

ヒロインは『卒業』のキャサリン・ロス。
大熱演だけど、ここで熱演しなくてもいい感が強く漂う。
蜂に刺されてショック状態で寝込んだり治ったり、病状にセオリーがないので、
凄く空気を読んで病気になってるみたいに見えてしまう。

軍人にリチャード・ウィドマーク。
科学者マイケル・ケインと衝突する、頭が悪いが愛国心は強いという損な役回り。
マイケル・ケインの立案する作戦に何かとケチを付けるが、
大統領の威光を笠に着るケインに直接逆らう事は許されないのが哀愁。
顔がハマコーさんに似てるから、頭が良くないのはしょうがないよな、それも哀愁。
「賛成の反対!」と叫ぶ役。

ヘンリー・フォンダにリチャード・チェンバレン、
何か訳も分からずに負けて退陣。

これ以外のスター役者は一律電車に乗せられて避難させられるが、
その電車が蜂に襲われ、全員、謎の爆死を遂げる。
ユダヤ人移送のように整理される為に移送されたようにしか見えない。
横転する電車が、自動車が爆発するように大爆発を起こすのは
一見電車だが、ゆりかもめのように固定通路を走る自動車で
自走行が出来るようにガソリンと発火プラグとかを詰め込んでたのかもしれない。

音楽ジェリーゴールドスミスって豪華だな。

ラスト近く、蜂に襲われた大都市ヒューストンを最後の手段として
蜂諸共焼き尽くすという狂気の作戦が執行されるが
その作業担当要員が5人くらい。
田無市くらいの大きさなのかヒューストン?(いや、それも失礼だ)

この炎の二次災害で「火人間」がいっぱい登場する。
蜂に刺されないよう坊蜂スーツを着てるのかもしれないが(あまり有用に見えなかった)
せっかく火炎放射器を手に取って、割と狭い中で密集して対応取るのだから、
防火機能も普通にほしかった。


【銭】
申し訳ないのだが試写状をチケ屋で300円でGETした。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
スウォーム@ぴあ映画生活

PS 最終的な解決策は少しスリムアップされて
 『ガメラ2 レギオン襲来』で使われた気がする。

2016年11月17日

『死霊館』を新文芸坐で観て、ワンさん上手いなふじき★★★

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▲ワンさん、子供を可愛く撮るのが美味いんだよなあ。

五つ星評価で【★★★音が怖い】

初見。
続編の『エンフィールド事件』を先に見ている。
これ、本当キリスト教素養が必要なオカルト映画だったのね。
続編側では最初キリスト教的な素養は全く潜めていたので単にホラー映画と思っていた。
私が考えるにホラー映画の中に「オカルト映画」という一群があり、これは
この世界には唯一神が存在し、その唯一神に反する悪魔が恐怖主体として取りあげられる物という認識です。『エクソシスト』『オーメン』の時代に量産されたけど、それ以降はそんなに作られていない。
やっぱり「霊」の目撃体験はそこそこあるけど、「悪魔」の目撃体験はそうそうなく、これをリアルに表現するのに製作者側に躊躇があったという事だろう。リアルにいない物をリアルに表現するのは匙加減が難しい。これは北極圏みたいな所に住み、文献なども含め、一回も象の画像を見た事のない人間にCGで象を作らせる事に似ている。試みとしては面白いが、異形になればなるほどリアルからは離れていく。だから、悪魔の表現は難しい。この映画のようにほぼ「霊」と同じ撮り方をしておき、ここぞの場面だけ、異形側面を強調するのは優れたやり方だろう。

一番感心したのは音の演出。
あの扉を叩く、容赦ない「ドンドン音」が怖い。
あの扉に対する強打には、人間らしい感情が見えない。
ただ、相手に対する威圧感を与える為だけの悪意しかない打突音。
本来、気配りの筈の「ノック」に反比例するように、
悪意しか見えない打突音が怖い。
あの音に他人に対する協調が全く感じられない事が怖いのである。


【銭】
新文芸坐会員割引で1300円→1050円。但し、同時上映の『エンフィールド事件』は時間の都合でパスした。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
死霊館@ぴあ映画生活
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死霊館@或る日の出来事
死霊館@いやいやえん
▼関連記事。
死霊館 エンフィールド事件@死屍累々映画日記


2016年11月16日

ちょっと弱音はいておきます。

週明けから(勤務シフト上、火曜が週明けだった)勤務終わって2本ハシゴ。

一本は『この世界の片隅に』、
もう一本は『愛コンタクト』。代々木忠原作の映画。

また極端な二本立てを。
そして夕飯抜いたのに、これから風呂入って6時には起きんと。
感想はそのうち書きます。ああ、書かん(と言うより書けん)感想がたまっていくう〜

『この世界の片隅に』はアレみたいな映画だな。
一言で言いきる感想を思い付いたが、本当の感想書くまで覚えてられるだろうか
・・・不安。


fjk78dead at 00:48| 個別記事コメ(0)トラバ(0)映画 

2016年11月15日

『ソーセージ・パーティー』をトーホーシネマズ六本木2で観て、不謹慎で大儲けだふじき★★★

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▲ソーセージの面々

五つ星評価で【★★★超下ネタ映画だがラスト一発で大笑い】
要点三つ。
・ラストの落とし方は感動的ですらある。
 あのメタな落とし方はホドロフスキーの『ホーリー・マウンテン』に通じ、
 深作欣二の『蒲田行進曲』に通じ、寺山修司の『書を捨てよ町に出よう』に通じる。
 ただ、そのどれよりも安直だし、俗だし、適当なのである。
 とは言え、世界ってもともとそれくらい適当なもんだろう。
・続編作ってほしいわ。
・現代日本では、ちゃんと制御された不謹慎はいいビジネスになる。それがこの映画。
 みんな「不謹慎」は嫌いじゃないのだ。
 「不謹慎が好き」と思われるのは嫌うだろうけど。


【銭】
東宝シネマズのメンバーカードにたまったポイント6ポイントを使い、無料入場。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
ソーセージ・パーティー@ぴあ映画生活
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ソーセージ・パーティー@ノラネコの呑んで観るシネマ

PS パーティーには是非、『バスケット・ケース』のあの兄弟も呼んでほしい。
 兄貴にソーセージがあろうと、なかろうと。
PS2 前の18禁洋物アニメは『ヘビーメタル』だったと思うが、
 前と比べると格段に手が込んできてる。
 前のはアニメキャラの腰の動きがただ卑猥だったってだけの
PS3 ラストのゲートは洋式便所にシルエットが似てる。
 食物としての死(便になること)を経ないと、高次元の存在にアクセスできない
 とするなら、それも又、宗教的な構成である。
 事故みたいなもんだものなあ。

2016年11月14日

『モンパルナスの灯』をトーホーシネマズ日本橋3で観て、キッツイなこれふじき★★★

五つ星評価で【★★★美男ジェラール・フィリップと大勢の美女、眼福だけど話はきっつい】
何も知らないでポートレイト写真一枚で見に行ったら、実にしみったれた話だった。
モディリアニその生と死。才能があっても売れない芸術家はつらい。
冒頭からモディリアニの酒と女に汚い所がクローズ・アップされて気分が落ちる。ただ、超が付く美男子ジェラール・フィリップ(見るの初かもしれない)が演じるとダメ男でもあまりに爽やかすぎて、常人を飛び越えてまあいいやという感じになってしまう。
マジでそれだけの美貌だ。

彼に関係する三人の女性もアンサンブル取り揃えられてて素晴らしい。
元恋人で酒場経営者ロザリー(レア・パドヴァーニ)母性。
現恋人のベアトリス(リリー・パルマー)これはいいタマ。ザ・女。
新恋人ジャンヌ・エビュテルヌ(アヌーク・エーメ)生真面目で若い。処女そして妻。
ああ、フランス女はええのう。
この女たちが掴みあい罵りあいみたいな境地に行かず、みんなそれぞれにジェラール・フィリップに愛を捧げていく所を見ると、新興宗教起こした方が成功するだろうとか筋違いな事を思ってしまう。

才能はあってもプロデュース能力に長けていないと成功しないのは白黒映画の時代から変わらない。何かデジャ・ヴと思ったらアレだ。ギャグマンガ家コンタロウがプロレスを題材に描いたストーリーマンガ『ザ・サムライ』だ。プロレスのテクニックでは誰にも負けないが、ショーとしてのプロレスを見せる事を拒む為にチャンピオンなのにマッチメイクさせてもらえない男。こういう話が人を引き付けるのは誰もが自分の中にある芸術家肌の部分を他人に上手く開帳できない経験があるからだろう。勿論、私にもある。
ああ、印税生活とか絵を売って生計を立てるような生活がしたかったなあ。
私、自覚があるのは、口が立たなかったのである。
口が勃起しない大勢の私のような凡人の皆さまは、この映画を見て、口はともかく、ジェラール・フィリップでも生計が立たないならしょうがない、と溜飲を下げましょう。口が勃起する一部の人の中で、河崎実は口よりもう少し作品に力入れないかな、とかいつも思うよ。

【銭】
午前十時の映画祭料金1100円。
モンパルナスの灯@ぴあ映画生活

2016年11月13日

『きんいろモザイク』を新宿バルト9−6で観て、清々しいほどにテンプレふじき★★★

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▲主要キャラ5人。

五つ星評価で【★★★高音の連続に頭が痛くなる感もあるが女の子の声は可愛い】
元になる4コマ漫画、そこからのTVアニメ、どちらも未読未鑑賞。
全くの一見さんでいつものように映画に挑む。

基本、ファン・ムービーなので、ファンにしか分からない所もありーの、
それでも、ちゃんと独立して見れる話になっている。
それにしても徹頭徹尾、アニメ声の女の子だらけだ。
とても普通の女子高生活らしいが、設定は共学の筈なのに男子がモブにしかいない。
男子はTVモニターの外とか、スクリーンの外にいるのか。難儀な感じやな。

青春っぽく無駄に「友情の悩み」に胸を痛める小路綾が中々可愛い。
しかし、アングロサクソンの血を受け継ぐ金髪の二人組がどちらも度を越してバカ。
ええんか、それで?

これは本編(TVシリーズ)観てた人は共感を強くして見れるけど、
一見さん的には、他愛もなく似たり寄ったりの顔の少女が
飼い犬が主人に向けるような感情の発露をどうしても抑えきれずに
漏らしまくってるような、表現的にはあからさますぎて疲れる、感じの映画
(ちょっとディスっちゃった)。
なんつーか、バリバリにテンプレで、これ以上ないくらいに小さい作品。というのが結論かな。


【銭】
入場料1200円均一。チケ屋で見かけた前売券も1200円だった。窓口マシーンで購入。ちなみに予告抜いて正味50分。60分割るなら1000円にしてほしいが、業界では何となく60分割るなら底値1200円みたいな線引きを感じる。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
きんいろモザイク Pretty Days@ぴあ映画生活

2016年11月12日

ガラケー充電器買い替え

2016年11月12日 旧ガラケーから新ガラケーへ機種変して以来(2014年.8月)使っていた充電機が故障。外見からソケット側のプラスチックコード部分がささくれ立つ様な感じで中身の実線が見えてしまっている。のと、逆の携帯アダプタ側も見えるべきでない実線が何故かプラスチック抉れるような感じで見えてしまっている。11月10日くらいまではそれでも普通に使えていたのだが、充電動作は変わらないのにいつまで経っても携帯の充電量が増えない状態になる。実際に充電できないので、何時までもこの状態をほっておけない。という訳で、すぐさま電気屋に出向いて同じ充電器(家庭用ソケット→携帯)を購入。
物持ちはそこそこいい(と言うよりモノグサなので新製品を極力買わない)が、
一度故障しだすと、どれも同じくらいに耐用年数越えて故障が相次ぐのか。
ちっ、タチ悪い(「膣、立ち悪い」という誤変換が最低)。
ここんとこ携帯のハードトラフルが多い。
2年経ってるからもう買い替えろって啓示かもしれんけど、
馴れてて使い勝手がいいガラケーじやなくちゃあかんので、
ガラケー使えなくなる近未来(近未来だよなあ、きっと)まではガラケーのままでいい。


『スーサイド・スクワッド』『にがくてあまい』『planetarian星の人』を観て、みんなそれぞれ中々じゃんふじき

同日鑑賞三本を忘れないうちにできるだけ短評で(と書いてから時間が経ってもた)。

◆『スーサイド・スクワッド』トーホーシネマズ新宿5
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▲やっぱこの娘やねんな、この映画は。

五つ星評価で【★★★つまんなくないじゃん】
かなり酷評が渦巻いてて「あの予告編からそんなにつまんない映画を作れるなんて逆に難しいよなあ」とか「予告編作った人凄く才能あるのか」とか思ってたが、まあ、悪評ほど最悪につまらなくはない。ただ、無条件に「最高!グッジョブ!面白い!」と言うにはあちこちパーツが欠けてるみたいな状態だった。
「ダメ」って人は「みんな悪党の癖して、何あまっちょろい感傷に浸ってやがるんだ」という意見で、バーに入って、みんなで傷を舐めあった挙句、盛り上がって巨悪を倒しに行ってしまうシーン辺りに、悪役としての美学を感じないらしい。奇しくもそのシーンにはこの映画きってのイカレポンチ、ジョーカーは場を共有していないのだけど、彼がその場にいたらそんな甘い言動は一笑にふしただろう。ジョーカーって言うのはそういうキャラだ。まあ「悪役の前に人間だ」ってのもジョーカー以外ならいいんじゃないの? ワニの人なんて「あんななのに人間だ」って部分がチャーミンクな訳だし。
さて、基本こういうビックリ人間大集合映画は好きよ。
銃撃つ人、火を噴く人、水の中ぬろろろろろん、とそれぞれ見せ場が用意してある。
その中でもマーゴット・ロビー演じるハーレイ・クインが魅力全開だ。
メインの流れはウィル・スミスのデッドショットなのだが、最終的にはハーレイ・クインのプロモーションビデオみたいな映画になった。ブーメラン男と紐男なんてつまんない役回りだし、鰐くんと火吹き男はまずまずだけど、敵に対する戦力がバラバラなので、ここに頑張ってもらうしかないという裏事情も透けて見える。
あと黒くてあくどい女上司。あーいう人がぶんぶん豪腕を振り回せる状態がアメリカ政府のブラック企業っぷり(下の奴隷労働の上に上がアグラ)を露呈している。

今一つ「ぽわーん」とした感じが漂うのは、ラスボスを倒す時の爽快感が1ランク下だったからかな。ラスボスがやりたい事も凡人の私どもには今一つ分からない感じがありましたし。そのラスボスが操る下っ端とかよう設定が分からなかったり。こういうのは緻密にやらないといかん。にしても、純粋にパワーやテクニックだけ取り出せばラスボスに自決特攻隊は誰一人敵わない筈なのだ。だからこそ、ドカーンと一発納得できる勝ちで終わらせなければいかんかった。多分、そこはジョーカーにご登場願うのが一番納得できる落とし所だと思うのだけど。

まあ、いろいろ問題があるDCブランドだけど、スーパーマンが出てる前の二つよりは、このチンケな悪いのがガヤガヤやってる映画の方が好きだ。

PS 最初に出た横組みのチラシのビジュアルがかっこよかったので、
 後から出た縦組みのチラシのビジュアルは滓。


◆『にがくてあまい』トーホーシネマズ新宿8
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▲ホモを男装でたぶらかそうというくだらないシーン。

五つ星評価で【★★★川口春奈大好き】
最終的に「どうよ!」という話で言えば「川口春奈好きよ!」としか言いようがない。
原作未読。
適当な生活を送ってる野菜が苦手な川口春奈に何故かいいように扱われてしまう、ベジタリアンのゲイに林遣都。面白い役をリアリティー持って演じれるいい役者になったなあ、と言うか昔からいい役者か。少年だったのが大人になったなあ、だけか。

その林遣都が陰で狙ってる風なノンケの体育教師に真剣佑。
今まで見たどの真剣佑よりも芋い。これはわざとだろうか? 
まあいい。別にホモじゃないから真剣佑が芋だろうが何だろうがどうでもいい。


◆『planetarian 星の人』トーホーシネマズ新宿1
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ロボットのゆめみちゃんはうざいけど、いい子です。▲

五つ星評価で【★★★泣かせよるのう】
「プログラミング」である事は重々承知しながら、
人の事を思いやれるという事に対して、心がぐっと来てしまう。
今は人が人をなかなか思いやれない時代だから、なおさら刺さるのかもしれない。
そんなの錯覚だと言わんばかりに、プログラミングである事を再三提言されるのに。
やはり、人は人の形をした物に感情を投入してしまう。


【銭】
スーサイド・スクワッド:トーホーシネマズデーで1100円。
にがくてあまい:トーホーシネマズデーで1100円。
planetarian 星の人:トーホーシネマズデーで1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
スーサイド・スクワッド@ぴあ映画生活
にがくてあまい@ぴあ映画生活
planetarian〜星の人〜@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
スーサイド・スクワッド@或る日の出来事
スーサイド・スクワッド@徒然なるままに
スーサイド・スクワッド@SGA屋物語紹介所
スーサイド・スクワッド@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
planetarian〜星の人〜@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

2016年11月11日

『死刑弁護人』をポレポレ東中野で観て、システム不備だよなあふじき★★★

五つ星評価で【★★★人として正しい】
特集上映「東海テレビ ドキュメンタリーの世界」から一本。
死刑を科せられる被疑者を弁護する弁護士を主役に据えたドキュメンタリー。

弁護が必要な者の所に行って弁護しているに過ぎないのかもしれない。
彼が手掛けるのは「和歌山毒カレー事件」や「オウム真理教事件」など、
大量殺人等から被疑者が死刑になる確率が高い事件。

彼を突き動かすのは使命感とやりがいだろう。
彼は人は更生できると信じているし、
押し付けられた真実が必ずしも事実とも限らないと確信している。

この映画を見ていると、それで当たり前だと思っていた事件の沿革がぶれる。
それがとても面白い。
オウム真理教事件は、麻原彰晃が全くの無罪だとは思わないが、
全ての罪を麻原に被せてしまい、早く幕引きしたいと考えている者がいる、
和歌山毒カレー事件は被疑者は清廉潔癖な人間ではない。
でも、そのパーソナリティーから一文の得にもならない無差別殺人はやらないと説く。

真実が分かると都合か悪い検察や警察。
検察や裁判官はチャッチャッと仕事が片付いた方が良いだろう。
その為に決まった事が覆されるのを嫌う。冤罪事件が減らない筈だ。

『ヤクザと憲法』でもやられていたように、
弁護士の罪を告発し、公判が出来なくする。
そんな汚い手口を常套手段で使うほど、覆されては困る真実がある、と言う事だろう。
膨大な事件を手際よく片付けて社会に安全をアピールしたい権力側(検事+判事)と、正しい判決にこだわるが、その正しさをマスコミを使ってすらアピールが許されない状況の弁護士側が真っ正面からぶつかって、権力を持たないが故に弁護士側がごっつ損してるような印象を受けた。


【銭】
1年有効の5回回数券購入(6000円)したうちの1回使用。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
死刑弁護人@ぴあ映画生活

2016年11月10日

『真田風雲録』『江戸川乱歩の陰獣』を新文芸坐で見て、大味なんやな加藤泰ふじき★★★,★★

特集タイトル「生誕100年加藤泰」

◆『真田風雲録』
五つ星評価で【★★★インチキテイスト高い娯楽映画】
二回目。初見かと思ったら8年前に見てた。
ミュージカル時代劇として有名だが、そんなにのべつまく歌って踊ってはいない。
流れてくるナンバーが中々痛快でダラダラ歌ってるよりは記憶に残りやすいのだろう。
この映画での真田十勇士はゴロツキ。
ゴロツキの彼等が徳川に負けないのは猿飛佐助が超能力者だから。
このサスケの能力の起因が隕石から出る放射能を浴びてなのだから、
怪獣映画の親戚みたいなもんである。『放射能忍者サスケ』とか名打って、
最後に中村錦之助を巨大化させてみたい。
いや、錦之助ではちょっとリアリテイー低いな。
じゃ同じ十勇士から常田富士夫が巨大化するなら、リアリティーあるだろう。
大前均も出てるから、大前均の首から下と常田富士夫の腰から上を
ピグマン子爵タイプに合体して怪獣映画を作れば全然大丈夫だったのになあ
(私以外の観客がダメだから採用はされないだろうけど)。

霧隠れ才蔵が性別変換でお才ちゃんになって渡辺美佐子。なんか顔がボテっとしてる。
なんも考えてなさそうな姫君、千姫の本間千代子の方が可愛いな。

千秋実って、ついこないだ『七人の侍』でかっこいい死に方を見たばっかりだったが、
この映画での死に方のかっこ悪さはなかなかの物。
なかなか、ああ、無駄に死ぬことは出来ない。

それにしても、錦之助のあの服は格好悪いと思うんだけどなあ。


◆『江戸川乱歩の陰獣』
五つ星評価で【★★ひょえー(多くは語らず)】
確か、過去に大井武蔵野館で『盲獣』と二本立てで見た筈なのだが、
見事に1カットも覚えていなかった。
わたし、役者としてのあおい輝彦、甘々でダメだわあ。
最後の真っ赤な部屋、散らされた白い薔薇の花が情事を処理したティッシュのように見えるのはわざとだろうか。


【銭】
新文芸坐会員入場料金、250円安い1050円で入場。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
真田風雲録@ぴあ映画生活
江戸川乱歩の陰獣@ぴあ映画生活
▼関連記事。
真田風雲録(一回目)@死屍累々映画日記

PS 二本見て私には加藤泰は合わん感じだ。ベターっとした絵を撮りよるのお〜。

2016年11月09日

『マイマイ新子と千年の魔法』『名探偵ホームズ第5話10話』をキネカ大森3で観て、うんうんドキドキふじき★★★,★★★★

「『この世界の片隅に』公開記念 片淵須直監督セレクション」

◆『マイマイ新子と千年の魔法』
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▲カタツムリ人間と洋酒女王。

五つ星評価で【★★★良い作品である事は分かっている。でも、物語の閉じ方にちょっと釈然としない物を今回は感じてしまった】
二回目。
とても丁寧に作られた作品である事は分かっている。
パートパート面白い。
でも、物語の閉じ方に今回ちょっと違和感を感じた。それでいいんか?
私はこの作品の信奉者ではないので、違和感を書いておきたい。

物語の主人公は千年の昔を触覚(マイマイ)を通じて感じ取る新子、
助演に都会から越してきた貴伊子。彼女は母を亡くしており、
失った母への憧れは新子が仲間のような大人として慕う教師「ひづる」に結びつく。
教師「ひづる」から名前を貰った金魚「ひづる」は
花嫁になろうとする教師「ひづる」のイメージを加味しつつ、
彼女の中でそっと彼女の母親とリンクしていたに違いない。
その金魚「ひづる」を殺してしまうのは、貴伊子の不注意だ。
貴伊子は母親の香水を金魚に纏わせ、金魚を殺してしまう。
それはあたかも彼女がそれを付けたなら「好かれなくてはならない」
母親の香水を身に付けながら周囲から拒絶されてしまった出来事の再現のようでもある。
肉体の母親の死をぼんやり自覚していた貴伊子は、自分で母親のイメージを再殺する。
この八方塞がりを「嘘」で取り繕うとするのが新子である。
新子は「ひづる」が蘇ったに違いないという。
それは誰もが「ひづるに似た金魚が泳いでいたに過ぎない」事を知っているだろう。
だが、その「嘘」はみなにとって必要な嘘なのだ。みなは「嘘」に耽溺する。
一度、自分達の「夢」を殺してしまった彼等にはもう「嘘」を頼りにするしかない。
そして、その「嘘」に権威を付けるためにタツヨシの剣を使う。
すると、そのタツヨシの剣の権威は、とある事件で失効する。
権威の失効を知るのはタツヨシと新子だけだ。
二人は失効を取り返すべく現実に仇討をする。
彼等の「夢」が現実に押しつぶされてはいけないのだ。
「夢」を取り返すべく、現実に対して現実をぶつけて仇討する二人。
現実には敵わず、現実に慰められて帰る二人。
この時、彼等は現実と折り合いをつけ、「夢」が必要な子供の為に
自分らが「嘘」を押し通す「大人」になる。
だから「(嘘の)ひづる」は見つかる。

「ひづる」は見つかったが、その「ひづる」によって、
もう元の楽しかった理想郷は戻って来ない。
みな、「夢」を細々と燃やしながら、現実に立ち向かっていかなければならない。
無条件に「夢」だけ見ている時期は過ぎたのだ。
タツヨシや新子ほど極端でないにしても、
彼等は生活する中で徐々に大人になっていくだろう。

そして新子は貴伊子が引越ししてやってきたのと同じように
引越しによって、千年と繋がっている世界から出て行く。
ここがよく分からない。何故、出て行かせなければならないの?
新子の輝かしい働きかけによって、貴伊子がすっかり村の女の子になったからか。
そんな前座働きみたいな事を主人公にさせるのか。

根が単純だから、これよりも内省的な物語を冒険物語に変えた
話の線が一本の『アリーテ姫』の方が好きだなあ。
この映画同様、見る機会が少ないからもう細かい事は忘れてしまってるんだけど、
あれも見直したいなあ。

何か刺さらないなあと思って考え直してるうちに、
やっぱり凄い内容をいろいろ含んでそうだなと言うのは分かったけど。


◆『名探偵ホームズ第5話「青い紅玉」』
◆『名探偵ホームズ第10話「ドーバー海峡の大空中戦!」』
五つ星評価で【★★★★嬉しくなる感じにドダバタやのう】
どちらの話も活劇でよく動く事。
『青い紅玉』は盗品のルビーを盗んだ掏りの少女を奪い合う空中と地上の追いかけっこ。目まぐるしい事。少年のようないでたちの少女ポリィが女の子の恰好でも活発でズロース見えまくり。私は一回の変態だが、とりあえずあまりにもあっけらかんとしてアレでは興奮できない。
『ドーバー海峡の大空中戦!』は英仏の郵便事業を失敗させる為にモリアーティーが郵便飛行を妨害する話。ハドソン夫人(=マリイ)大活躍。普段は優雅だが、いったん火が付くと物凄いアクティブなハドソン夫人はオタク少年達にとって理想の相手だろう。これは恋人ではなく、母が投影されているのだと思う。

ともかく楽しいのは脱線しすぎない広川太一郎(ホ−ムズ)と、
悪人の癖に一番人間味溢れる声を出す大塚周夫(モリアーティー)の掛け合いが楽しくてたまらん。

ダ・カーポの歌うOP、EDは放映当時も今見ても全く変わらず似つかわしくない。


【銭】
2016年10月から2017年3月までの間にキネカ大森で3回使える名画座専用回数券を3000円で購入。そのうち1回分を使って鑑賞。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
マイマイ新子と千年の魔法@ぴあ映画生活
《『名探偵ホームズ』 青い紅玉(ルビー)+ドーバー海峡の大空中戦!》@ぴあ映画生活

2016年11月08日

『若い貴族たち 13階段のマキ』『実録おんな鑑別所 性地獄』をシネマヴェーラ渋谷で観て、ずんずんどんどんふじき★★,★★★

特集上映「鈴木則文復活祭」の1プログラム。

◆『若い貴族たち 13階段のマキ』
13階段のマキ
▲おサイケやのう。

五つ星評価で【★★志保美悦子のかっこ悪さが熱い】
二回目。ただエッちゃんがアクションしてれば成立するだろ、
みたいなコンセプトで作られたお手軽な映画。
「心は貴族」の不良少女集団のリーダー格
「13階段のマキ」を演じるのが志保美悦子。
でっかい「13」柄のファッションがバリバリイケてない。
今の目線で見ると『大鉄人17』チックである。
映画内で常にムッとイライラしてるエッちゃんだが、
彼女の正義観が割と適当なので応援しづらい。

いけ好かない金持ちのお嬢様がいて、
いくら気に食わないからと言って彫り物を入れたりするのはアウトだよなあ。

エッちゃんが主題歌を歌っているが、
映画はともかくこの歌は宇津井健の『スーパージャイアント』級の黒歴史だろう。


◆『実録おんな鑑別所 性地獄』
五つ星評価で【★★★なんかズシーンと重い】
初見。
『女囚さそり』の鑑別所(未成年者)エロバージョン映画。
あからさまに年を取っているのは出てこないが、
若さはち切れんばかりのグラビア女優大挙出演にもならず、
若くて冴えない姉ちゃんがそこそこいっぱい出てくる。
みんな老成してるけど、エロ映画だから適度に熟成してないとあかんので、まあOK。

ダウン・タウン・ブギウギ・バンドの劇伴が染みる。

芹明香が鑑別所に入る直前に野ションして、
鑑別所から出て野ションするまでの映画。
文明人なんだから野ションばっかしてちゃあかんでえ。


【銭】
シネマヴェーラの会員割引で1000円で鑑賞。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
若い貴族たち・13階段のマキ@ぴあ映画生活

2016年11月07日

『潮騒』をギンレイホールで観て、百恵にキュンキュンふじき★★★★

五つ星評価で【★★★★百恵ちゃんがかーいーのかーいくないのって、超かーいーよ】
とにもかくにも百恵と友和。

百恵ちゃんが抜群の処女力(いや、処女だろ、どう見ても)。
そして処女の乳首を持つ百恵(映画見れば分かるが、そういうシーンがある)。
ファッションが田舎+名士みたいな妙なファッション。
まだ「女優」というより「子供」な感じが強い。
ホモじゃないけど、友和もいい。友和を見てチンチンでかくしたりはしないが、
普通にいい奴で、こいつなら百恵ちゃんとくっついても許せる。
普通の青年で、しっかりしてて、いい意味で浮ついた芸能人オーラがない。

この二人の清い仲をゴシップで邪魔をするのが都会から来た町女(妖怪みたいだな)
千代子役の中川美穂子。何となくいけ好かない顔だと思ったら、
顔立ちが大島優子に似てるからか。あの顔立ちは好きではないのだ。

ナレーターが石坂浩二だったので、
 「これから93分、あなたの目はあなたの体を離れ、
  この不思議な時間の中に入って行くのです」
と言われ、日の出丸に乗り込んだ友和が豪雨の中、怪獣と出会ったりしないかと
思ったが、当然、そんな事は起こらなかった(起こるか!)。

それにしても「こんな処女と童貞が一番偉い」みたいな小説を書く三島由紀夫ってどうよ! なんてツイッターで呟いたんだけど、まあきっとその辺はどうよって事もないんだろう。


【銭】
ギンレイホール特別企画。一本立てで一般が600円のところ、会員割引で300円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
潮騒〈1975年〉@ぴあ映画生活

2016年11月06日

『札幌・横浜・名古屋・雄琴・博多 トルコ渡り鳥』をシネマヴェーラ渋谷で観て、実験精神旺盛やねふじき★★

特集上映「芹明香は芹明香である!」の1プログラム。

五つ星評価で【★★実験的な手法は面白いが、成果は実らず、話としては面白くはならなかった】
仕事帰りに六本木で初日の『ソーセージ・パーティー』を引っ掛けようと思ったら「満席」の目に会い拒絶。急遽、六本木から渋谷まで歩いて飯食っていい時間になったから足を手向けた一本。二本立て同時上映の『濡れた欲情 特出し21人』は時間的に上映終了していたので、これ一本を鑑賞。
「ソープランド」がまだ「トルコ風呂」と呼ばれていた時代、全国各地のトルコを渡り歩き、「トルコ渡り鳥」と異名を取るような風俗嬢たちがいた。まあ、いたんだろうなあ。これが全ての映画。

ドキュメンタリータッチの濡れ場はトルコの泡プレイを延々と解説もなしにずっと流しっぱなし。まあ、それはそれで良しだけど、工夫もなくずっと流してるからダレルはダレルな。しょうがない。オープニングタイトルに記載されている役者は主役の芹明香とヒモの東龍明と、ナレーターの山城新伍のみ。トルコの客役なんぞはみんなノン・クレジットである。

各地を転々とする中で、嬢とヒモが離れたり、仲戻したり。
でも、ドラマ性は薄い。

芹明香の顔は好きな方なのだが、冷静に見てると美しい顔ではないのよね。

ヒモの東龍明は目の奥に小動物的な弱さがあり、ヒモを好演。

ナレーターの山城新伍の明るい若い声はいいのだけど、
アクセントとかイントネーションとかが一部分正しくないっぽい。
(山城新伍が正しい事言ってる信用性が薄い)


【銭】
シネマヴェーラの会員割引+夜間割引で800円で鑑賞。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
札幌・横浜・名古屋・雄琴・博多 トルコ渡り鳥@ぴあ映画生活

PS トルコ風呂の外観がいっぱい映るのも今や資料として貴重かもしれない。

2016年11月05日

『SCOOP!』をトーホーシネマズ渋谷4で観て、この主役の物足りなさはあの人に似てないけど似てるふじき★★★

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▲「いいか、お前をな『週刊宝石』の処女探しに売るからな」
 「え? ムリムリムリムリムリムリムリムリ」

五つ星評価で【★★★福山雅治はいい兄貴だと思うけど、いい兄貴やいい人が決していい役者である訳ではないので、残念ながら、その凡人を主役としてお神輿かついでしまったこの映画は凡作もしくは努力賞的な映画】
映画その物はそんなに悪くない。
でも、主役が輝いてないのである。
無頼を気取って汚して来たら、ただ汚れて来ただけみたいになってしまった福山雅治、
彼の演技が悪い訳ではない。ごくごく普通だ。面白くない。
決して指さすほどにひどくはない。ないのだが、無頼で主役を張るにはまだ数年早い。
『探偵ガリレオ』は「変人」というメタファーが彼に似あっている。彼の引き出しの中に彼自身の素養が入ってたというべきだろう。
今回の「無頼漢」は彼の引き出しにその要素がない。

これが映画自体が駄作で、共演者の演技が争うようにどうって事がないのなら、彼自身のミスキャストがドーンと目立つ事もなかっただろう。
でも、二階堂ふみも、吉田羊も、滝藤賢一も、リリー・フランキーも、
このクラスがみんないいんだから、主役の不在が目立ってしまった。

あっ、ただ、二階堂ふみの「下着はちゃんと見せてますから」という濡れ場は反対。
あそこの尺が妙に長い理由がよく分からない。
それ以外は、二階堂ふみ、表情が凄く全開で良い。

吉田羊は抑えで、滝藤賢一の泣きはトドメ。
そして、リリー・フランキーはもう横綱相撲と言おうか、何て上手いんだ。
また、あの、福山雅治が『そして父になる』の時みたいに、
全部を目の前でリリーに取られる姿を見る事になるとは!
リリー・フランキーが役者としては一番やり応えがある役でしょ。

で、この福山雅治が主役なのに一人地団駄を踏んでるような状況、
似たようなのが合った気がする。で、脳髄絞って、これかと思ったのが
『チャーリー・モルデカイ』のジョニー・デップ。
いや、何か邦画でもジャニーズ系で何かあった気がするんだが。
『大奥』のニノ辺りだろうか?
主役が映画の熱を下げてるような映画、誰か他に思い付いたらコメで教えてください。


【銭】
東宝シネマズのメンバーサービス週間だったので1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
SCOOP!@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
SCOOP!@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記
SCOOP!@映画的・絵画的・音楽的
SCOOP!@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

2016年11月04日

『ドロメ女子篇』『ドロメ男子篇』『ライチ光クラブ』『セトウツミ』『無伴奏』5本まとめてレビュー

未レビュー邦画(内藤監督3本+2)ドラマをできるだけ短評で。

◆『ドロメ女子篇』シネマート新宿1
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▲ジャージだよ、諸君。
五つ星評価で【★★★森川葵!】
森川葵が可哀想で可愛すぎる。
基本、こういう病んだサイドの役が似あうなあ。

人間タイプ・ドロメは怖いが、何をどうしたいのが目的なのかがよう分からん。
モンスタータイプ・ドロメは狙ったチープ感もまずまず、
こっちも最終的に何をどうしたいのかがよう分からん。
女子篇、森川葵以外があまり可愛く撮れてないんは減点。


◆『ドロメ男子篇』シネマート新宿2
五つ星評価で【★★★森川葵をもう一回楽しみながらタブル・アングルもなかなか楽しい】
「青春ダブルアングル・ホラー」と称して、女子篇と同時刻の男子サイドを描く。
やはりまるまる同じ話なので、見るかどうか悩んだが、仕掛けが施してあって
時間軸が女子篇と同様に流れても、話は違う進み方をする。一本取られた。
ラストシーンにそういう意味を持たせるのかという衝撃(見れば分かる)。
話を知ってるから「もう一本目はつまらない」という訳ではなく、
2本見て大きな話が出来上がると考えてもらえばいい。
1本だけでも成立するが、2本見た方が更に楽しめる2本だった。
いやいや、そういう風にちゃんと宣伝せんといかんよ。


◆『ライチ光クラブ』HTC渋谷3
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▲美は力。
五つ星評価で【★★★独立した映画としては失敗作】
中条あやみが可愛いのであるが、そこに騙されてはいけない。
中条あやみは年相応であろうが、物語を破綻なく成立させる為には
クラブの9人は少年である必要がある。彼等は映画では「青年」が演じている。
「青年」に役柄が変わった訳ではなく(それは作品構造上不可)、
「少年」の役を「青年」の俳優が演じているのだ。
この映画はマンガ→舞台→映画化と言う事だ。
舞台の上では自己申告で「少年」を名乗る事で、彼等は少年として認知される、
そういうルールでいいだろう。
だが、映画のルールはそうではない。見た目通りだ。
髭が生える事を恐れる少年の身体が髭を剃ってるとしか思えないほど成長していてはいけない。『1999年の夏休み』でやったような手法(少女による少年の偽装)を取るか、本当の少年を使うか、舞台版を収めた劇シネマにすべきだった。


◆『セトウツミ』UCT12
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▲セトやウツミより中条あやみの方が見てて楽しいからなあ。
五つ星評価で【★★★おもろいおもろいちゃんとおもろいのが凄い】
中条あやみ繋がりで。
中条あやみは今の所、これがベストで可愛い。
大事な役でありながら、大した役でないという、とても不安定な役柄だ。
セトとウツミがただ話をするだけなのにちゃんと映画になってる。凄い、つか、偉い。
これはセンスを縦横無尽に振るって出来た可愛い小品。
必要以上に派手で古典的な劇伴がステキ。
ピエロが宇野祥平とは思わんかった。


◆『無伴奏』目黒シネマ
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▲文芸痴話喧嘩。
五つ星評価で【★★璃子ちゃんの濡れ場が美しくない】
池松壮亮繋がり。
見終わってピンと来なかった。
あの人とあの人が実は思ってて、という筋立ては分かるのだが、
そんなにリアルにそうなんかなあ、みたいに思えてこない。
『セトウツミ』みたいに、セックスしない青春にしておけば、傷口も小さかったのに。
璃子ちゃんは脱いだり、濡れ場やったりするより、生活感のない服着てる方が似あう。


【銭】
ドロメ女子篇:シネマート月曜メンズデーで1100円。
ドロメ男子篇:シネマート、ポイント10回分使用で無料鑑賞。
ライチ光クラブ:テアトル会員割引で1300円。
セトウツミ:ユナイテッド会員ポイント2回割で1000円。
無伴奏:ラスト1本割引で900円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
ドロメ【女子篇】@ぴあ映画生活
ドロメ【男子篇】@ぴあ映画生活
ライチ☆光クラブ@ぴあ映画生活
セトウツミ@ぴあ映画生活
無伴奏@ぴあ映画生活

2016年11月03日

『聖の青春』を一ツ橋ホールで観て、平等について思うふじき★★★

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▲「怪童」って仇名を付けた人はほんとう「上手い」としか言いようがない。

五つ星評価で【★★★おで、将棋については全く分からんから、こんな評価】
羽生名人についてはビジュアルだけ知ってる。
そんな魔神のように強い人というイメージはない。そら、強いんだろうけど。
東出昌大くんは彼のキャリアの中でとてもいい演技をしてるのだけど
映画の中で彼が魔神のようであるのが分かるように描かれればもっと良かったかと思う。
村山聖(さとし)氏については全く知らない。
ああいう「もそおっ」とした実力者には「来る」ものがある。
実力者ながら、他の事には(自分の生死にさえ)徹底的に無頓着な男を
松山ケンイチが渾身の演技で演じる。いい役者になったものだ。
やつれている役なのに、一番簡単な痩せるという選択肢が封じられてるのはキツいな。
この太った状態でLをもう一回演じてもらいたいとか言ったりするのは意地悪だな。

将棋が分からないので、盤面や駒の動きのスペクタクルは感じられないのだが、
盤面で対局を語るみたいな事は極力、排除するような演出だったので、
見てて困る事はなかった。

見て第一に感じたのは「運がない」にも程がある。
劇中、聖役の松山ケンイチは賭け麻雀で勝つ。
恋愛は実らない。
そして、将棋の勝負は滅法強い。

麻雀は技量もあるだろうが、運に左右され、必勝できる訳ではない。
だから、将棋の対極、息抜きとして麻雀を楽しめたのだろう。
恋愛はスタートラインでハンデが多すぎる彼は夢は見るけど諦めて踏み出せない。

将棋は運もハンデも関係ない。
同じ土俵の上で、同じ条件で殺し合う対等の関係。
その唯一、実力が全てと信じていた将棋から、
手足をもがれ彼一人がハンデ戦にさせられていく聖の姿が居たたまれない。
周りの物が支えるといっても、将棋そのものについては支えられない、限度があるのだ。
彼一人が平等の大地から足を引っ張られ下半身泥沼に埋まってるような状態で打つ。

奨励会近辺の役者が良い。
リリー・フランキー、染谷将太、安田顕、柄本時生。
大声を張り上げない鬱屈した染谷将太よし、このくらいの脇で美味しく使いたい。
万能のジョーカーカード、リリー・フランキーはどんな役でも合う。
今一番、役者じゃないのに多くの映画に出て、役者以上に上手い演技をするタレント。


【銭】
購買禁止の試写状をチケ屋で500円で購入。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
聖の青春@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
聖の青春@あーうぃ だにぇっと

PS 古本屋の女の子、可愛かったけど誰や?
PS2 さとしんと・せいや

2016年11月02日

『ほんとうにあった怖い話2016』をユーロスペース2で観て、なかなか好みふじき★★★★

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▲今回入手できなかったのチラシ裏。
 一週間限定レイトは見に行くのもキツイ。チラシもGETできひんかった。

五つ星評価で【★★★★5編からなるオムニバスだが作品毎の差がある。もう少し時間をあげたかった】
ホラー映画を見終わった後「全然怖くなかった」と言いながら帰る人がいて、若い人ほどそういう事を言いたがるように見えるのだが、出あうとゲンナリする。本当に怖くないのかもしれないし、虚勢を張っているのかもしれない。そこは分からない。だが、どっちであったとしてもそれは言ってほしくない。そんな事を近くで言われるのは不機嫌だ。牛丼屋に入って舐めるように完食しておきながら「不味かった」と言って帰る客がいたら、美味かった自分はゲンナリするだろう。それと同じようなもんだから、周りに気を使って「怖くなかった」などと自慢げ、もしくは不満げに言うのは止めてもらいたい。
大体、「怖くない」事が偉い訳ではない。怖さに対して鈍感なだけであると思ってしまう。「怖い/怖くない」は学習や見識によって範囲が広がる物なので、怖がらない事は単に製作者側と鑑賞者側のチャネル波長が合わない程度に考えてもらった方がいいと思うのだ。

私は怖かった。叫んだりはしないし、失神したりもしないけど。
「ドン」と起こるショックシーンばかりが恐怖でもないし。
って事で、みんなの為に、というより私の為に「全然怖くなかった」と言いながら帰るのは止めてほしい。
私、この監督の恐怖に対する感覚はかなり好き。
あと、出てくる女性や女の子がみんな綺麗に撮れてるのも凄く好き。

◆『赤いスカーフ』
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▲志村、後ろ状態。
五つ星評価で【★★★怖いけどショックシーンの特撮が逆効果】
見えるか見えないかの首のない女子高生の姿がとても怖い。
しっかり見せてしまうショック演出はやはり作りもの感が出る分、怖さが半減する。
川に幾つもあるスカーフは怖いが、何故、川なのかは分からない。
因縁話であるなら、そこは明確にすべきだったろう。
実際に祟られる娘の父ちゃんの不親切感が、いいカウンターパンチ。

◆『風呂』
五つ星評価で【★★★凄く途中でぶん投げちゃってる印象もあるが・・・】
怪談って必ずしも論理的じゃなくっていいので、これはこれで正解。
一つ一つの遺物が何気なく怖い。

◆『民泊サイト』
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五つ星評価で【★★★★話の転がし方と絵】
話がそう転がるのかというのと、そう閉じるのかというのとが、上手い。
幽霊譚ではあるのだが、生きている人間の民泊サイト宿泊者が
一番怖いというのも皮肉な話だ。

◆『見ている』
五つ星評価で【★★★絵の強烈さと呆気ない落ち】
女子高生って自分勝手で残酷だ。
そして、何時如何なる時でもそこにいるスーツの男の、いそうな感じが強烈。
ラストのオチはあれやっちゃうと「本当にあった怖い話」を逸脱してしまうと思う。

◆『あたらしい人』
五つ星評価で【★★★気持ち悪い話】
自分が年を取って、テクノロジーが進化してくると
こういう話に実感が感じられるようなる。
ノイローゼの延長上の話ではあるのだが、
これが実話であるとしたら、実話である事、
それが投稿されてきた事の病み具合が一番怖い。
そこまでのリアルを感じ取れなかったのだが、
そういうノイローゼにかかってる人が近くにいそうとか考えると、
メタな意味合いで一番怖いかもしれない。


【銭】
ユーロスペスース会員割引で1500円→1200円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
劇場版ほんとうにあった怖い話2016@ぴあ映画生活

2016年11月01日

『HiGH&LOW THE RED RAIN』を東宝シネマズ渋谷4で観て、なかなか無国籍やんふじき★★★(ネタバレ気味)

五つ星評価で【★★★ともかく感心したのは今時の話でない事】
こんな中坊が受験勉強逃れるために徹夜で書いたような脚本をよう映像化したな(一応褒めてる)。なんつか、ベタベタなんである。
枝葉は付いてるが恥ずかしいくらい単純なリベンジもの。
チラシに書いてあるコピーが見終わってから
「えっ、そうだったの?」って二度見させられる。

最高で最強−雨宮兄弟の心震える感動STORY

なんだよ、これ、昭和かよ。1970年代かよ。
っつか、こんなコピーで客は来ねえだろ。
それに「感動STORY」なら動物くらい出そうよ。
って事で、こんなんで集客できるハイ&ローのお客は全員、日本語読めない奴らに決定。
いや、小学生からグレちゃって漢字とかを一切読めないのかもしれん。

○○で○○−○○○○の○○える○○○○○○○

凄い客層だ。実際、ムチャクチャ女性が多かったがレディースには見えなかった。
でもみんな、腹にサラシを巻いて、いつでも特攻できるようにしてるのかもしれん。
と言うより、チラシとか見て来る訳じゃないんだろうなあ。

雨宮兄弟はバカみたいに強くて、ミステリアスだけど、人と成りを見るとバカ。
たいへん美味しいキャラで、どんな話でも違和感なく吸いこめる親和性がある。
でもだからと言って、こんな猿でも書けるようなリベンジ物をやるとは思わんかった。

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▲団子三兄弟もとい雨宮三兄弟。

雨宮兄弟長男 斉藤工
 髭面がなかなか似あうじゃん。ちゃんと兄弟の長男に見えていい感じ。
 正編映画のAKIRAと全く同じような役回り。いいんかそれで?
雨宮兄弟次男 TAKAHIRO
 爽やかジャニーズ系を目指したのに焼肉が好きでメタボで失敗したみたいな外観
 この人のトッポイ感じが三男の基本いつもムッツリと相まっていいコンビ感が出てる。
雨宮兄弟三男 登坂広臣
 ムッツリ。目がキツい。ミシェル・ロドリゲスが男だったらきっとこんな顔。
 正編映画見てて途中まで、自己を律する姿勢が強い事から
 こっちの方が兄貴かと思っていた。TAKAHIROの方が明るく不器用、
 登坂の方がムッツリ不器用、という役柄なのだな。
 今回の映画で長男・次男との血の繋がりがない事が明かされた。うわ、叶姉妹っぽい。
この三兄弟は冒頭自分達のチェイスで果物屋が被害こうむっても果物一つ買ってチャラにした辺り、なんか人の痛みが分からない都合いい正義漢だなあ、とか思ってしまった。そんな事言うなら『HiGH&LOW』自体見れたもんじゃないんだけど。基本、トラブルの際の一般人への被害はウルトラマンで怪獣が暴れた際と同じように天災扱いになるとしか思えない。

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▲エロいカットも欲しかったな。エグザイル観客的にそういうのNGなんだろうけど。

通りすがりの被害者 吉本実憂
 いや、本当。ムリヤリ被害者になって、話に食い込んできた感じ。
 彼女自身が何をするでもなく、逃げ回って、他人に頼って、
 困った事態になると泣き叫んで他人を非難したりもする、
 割と性質の悪い役柄なのだけど、吉本実憂が演じてると、許せてしまう。
 泣きつく相手が雨宮兄弟でなく、正編に出てた女衒集団DOUBTだったら
 お子様たちには見れない大変拡張正しくない映画になったろうに残念だ。
 役柄としては「女性」ではなく、父を失ったばかりの「女の子」で、
 性的な記号は一切ない。いや、そういうの出していこうよ。
 タンデムの後ろに乗らせたら「おまおまお前の乳首が当たるからさああああ」
 くらい登坂くんに言わそうよ。

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▲昔は爽やか大明神みたいな感じだったのになあ。

悪い人石黒賢
 ドラマでテニスルックでならした感のある石黒賢も遂に悪い人か。
 流石にテニスルックではなかったし、爽やかでもなかった。
 そうだなあ。テニスルックで悪役演じるのはムチャクチャ難しいだろうからなあ。
 爽やかな悪役は見て見たい気がする。キラっとか白い歯が光ったりするの。
 「決意」がどうのこうののよく分からない理由で白い服着せて
 銃持って無制限にガンガン撃ちまくる子分が100人くらいいる。
 これで素手で戦う雨宮兄弟にコテンパンにやられてしまうのだから、どうかしている。
 彼等の持つ銃は敵が至近距離にならないと撃てないみたいな制約でもあるんだろうか?
 一本の映画中、ずっと戦っているにもかかわらず、根本的な対策は何もなし。
 そんなん中距離、長距離から撃てばええだけやん。
 命中率は下がるにしても、それを補う数がいるんだし。
 いや、あれ、数がいるだけでお金かかるから実砲使ってないのか。
 それだったら弱い理由は分かる。
 一生懸命組の為に働いてるのに、ニート予備軍みたいな兄弟に
 ボコられまくる部下たちが不憫でしょうがない。

ちなみに今回の騒動の大元になったUSBメモリ
(悪い人はそういうの作っては奪われる)
ラスト近くでTAKAHIROが「一番、信頼できる奴に渡した」と言ってたが、
TAKAHIROから見て登坂広臣は一番じゃないんか、と咄嗟に思った。
やっぱ「血」が違うからなあ(いやいやそうやないやろ)。

同じくラスト近くヤクザ側に出てきた新しい人は、
癒し系をかなぐり捨てた感じの昔に立ち戻ったみたいな演技で良かった。
(元々そういう系の演技の人だし)

ところで、チラシに

「ラストシーンがいつまでも心に残る感動作だ。」

って、書いてあるんだけど、映画のラストって雨宮兄弟がアイスしゃぶりながら、互いのアイスくれよおってジャレあってるとこだった筈だけど、少なくとも俺はあれを見て感動したりはしないという事は表明しておきたい。サラシ巻いた隠れレディースの皆様が雨宮兄弟のように拳で俺を殴りつけに来てもそこは変わらない。そう、断言できる。いや、来てもらいたい訳じゃないけど………サラシだけ身に付けて他、何も着用しないでくれたら、来てもらってもいいかな。


結論:いろいろ突っ込んだんだけど、その突っ込みも含めて、リアルな話とはとても思えないファンタジーを日本国内で撮れるコンテンツとして「ハイ&ロー」は非常に面白いと思う。これを真っすぐな視線で楽しむ人もいて、そういう人はそういう人で構わないけど、そういうのはファタジーの世界に耽溺しやすい若い人じゃないかなあと思う。そういう客層がいる事も含めて、メタなコンテンツとしてかなり良い。


【銭】
額面1400円の前売券をチケ屋で見つけて900円。中々いい買い物でした。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
HiGH&LOW THE RED RAIN@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
HiGH&LOW THE RED RAIN@パピとママ映画のblog
▼関連記事。
HiGH&LOW THE MOVIE@死屍累々映画日記

2016年10月31日

マンガ『ベクターボール 第1〜2巻』雷句誠、講談社コミックスを読書する男ふじき

ちょっと買いそびれていたのを二冊同時購入。
マンガ自体は少年マガジンで連載を都度読んでるので内容分かってるのだが、
単行本でまとめて読むとやっぱり面白い。

ブスを爽快に笑う「おかか」の狂ったキャラと
どう考えても普通の人間に見えない魑魅くんが良い(何も説明されないのが◎)。

でも、アクション場面は死ぬほど真面目。
そのギャップにやられる。


fjk78dead at 10:05| 個別記事コメ(0)トラバ(0)マンガ