2017年04月11日

『たそがれ酒場』『夜の緋牡丹』を神保町シアターで観て、猥雑で面白いのとそうでないのと★★★★,★

◆『たそがれ酒場』
五つ星評価で【★★★★猥雑なショー酒場の開店から閉店までのドラマ】
特集「女優は踊る 素敵な「ダンス」のある映画」から1プログラム。
そこに長く居座る者もいれば、頃合いを見計らって出ていく者もいる。
裕福ではないし、階層は下層だが、皆が助け合ってひしめき合って生きている。
1955年新東宝のモノクロ映画。
時代は太平洋戦争が終わってしばらく経ち、朝鮮特需で高度経済成長期全盛、
社会全体が潤っている頃であり、貧乏人が努力で儲けられる
そんな猥雑なパワーに満ちていた頃、貧乏人がひしめくショー酒場の一夜。

大戦の隊長(東野英治郎)と軍曹(加東大介)は昔を懐かしみ、今の日本を否定する。
そんな安酒場で酒も飲めない時化た東野英治郎と、
酒を飲んで盛り上がってる大学生の対比。
昔の東野英治郎はいつも負け犬みたいで出会えると「ああ、又、不幸だった」と楽しい。

その大学生の群れで太鼓持ちみたいな盛り上げ役をやり、1杯ありついてるのは
「小判鮫」と仇名される店の常連、多々良純。
離籍した客の酒を勝手にグイグイ飲み干す。おいおい。
でも、多々良純ってそういうのやりそうな顔。

女の子の利権で揉めている丹波哲郎一味と宇津井健。
宇津井健が丹波哲郎を制する意外な武器は、
うん、庶民的だが、あんま持ち歩くもんじゃないよな、それ。
ワルの丹波哲郎、瞬きしないでいいなあ。
利権の女の子、野添ひとみ可愛い。

元画家現パチプロの小杉勇は江藤(江川宇礼雄)の弟子がこの酒場の専属歌手で終わる事を嘆いている。そんな時、客に有名楽団の指揮者が来て、弟子の歌声を耳にして、移籍話を持ちかける。江川宇礼雄荒れる荒れる。でも荒れる理由がある。ここが泣きどころ。

元画家パチプロ小杉勇の画家を廃業した理由も良い。
彼は先の大戦で兵士を鼓舞した事を苦にしているのである。
彼の所に大戦中いっしょに戦地を回った従軍記者が現れる。
記者の方は相変わらず新聞を出しているようだ。ここに皮肉がある。
もちろん画家も鼓舞しただろう。だが、新聞記事には敵わない。
その新聞記者は別にのんきにそのまま同じ職業を続けているのである。

店全体が猥雑な活気に満ちているのは好景気のたまものだろう。
この好景気のドンチャン状態が朝鮮特需という、
人の血の上に立ってるみたいに思うのは、まあ、一応考えすぎの範疇なのだろうな。

店の中に所狭しと貼ってある値段表。今の1/10くらいの価格。


◆『夜の緋牡丹』
五つ星評価で【★主役が嫌な奴】
特集「女優は踊る 素敵な「ダンス」のある映画」から1プログラム。
主人公が何を考えてるかわからない。
女の子にひかれるままに結婚して、立身出世したら新しい女を抱いてしまう。
でも、新しい女に溺れてはいるが、ゾッコンそうでもないのだ。

そんな奴は好きになれない。


【銭】
神保町シアター一般入場料金各1200円。

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たそがれ酒場@ぴあ映画生活
夜の緋牡丹|映画情報のぴあ映画生活

2017年04月10日

『強盗放火殺人囚』『仁義の墓場』をシネマヴェーラ渋谷で観て、松方弘樹が楽しくて渡哲也こわしふじき★★★★,★

特集上映「抗争と流血 東映実録路線の時代」の1プログラム。

◆『強盗放火殺人囚』
五つ星評価で【★★★★松方弘樹のSEX好きっぷりがたまらない】
松方弘樹脱獄三部作の三本目。
ちっとも知らなかったが、主人公が違うのね。
少なくとも一作目と三作目は違う。二作目はまだ未見なので不明。
三作目見たら、キャラが一作目より格段に若くなってるから驚いた
と思ったら別人やんけ。そら違うわいなあ。
一作目はリアルの脱獄名人に学ぶ、脱獄アラカルトみたいな映画だったが、
三作目は脱獄はオマケ程度で、脱獄した主人公が警察から逃げながら
自分をだましたヤクザに報復する映画になっている。
一作目では脱獄に執念を燃やすのが高じて完全に狂人寄りだった松方弘樹が
いろいろマイルドな人間に変わっていて見やすくなっている。
刑務所で覚える労働訓練として、印刷、木工などがちゃんと取りあげられている。
木工とかは製品販売なんかで目にする事もあるけど、印刷は珍しい。
そうそう後藤大輔の成人映画『喪服の女 崩れる』の印刷工は懲役帰りだった。

松方弘樹はヤクザあがりで罪は犯したが人望のある懲役囚。
今回、何がいいって松方弘樹の色ボケ演技が絶品。
女に目がない役で、隣の部屋に妻が寝ていようが、興奮して若い娘を襲ってしまう。
それがバレた際の
「しょうがないの、しょうがないの、だってチ〇コがしょうがないんだもん」
みたいな目の演技が超絶品。この辺りのスケベ具合がキュートすぎて、
この映画を見ている最中だけは「浮気」って全く「悪事」に見えない。
「だってチ〇コがしょうがないんだもん」。

刑務所の偉いさんがヒットラーに似てる菅貫太郎。
これはコメディーっぽい配役でそんなおもろないな。

松方弘樹を騙すシャバのヤクザ役が遠藤太津朗。
遠藤太津朗はやっぱ時代劇の因業爺とかだよなあ。
金子信雄とどこが違うと言われると困るけど、
実録路線だと何かちょっと浮く感じ。

ラストの自分が信じる仲間の為に、
下手を打ってでも窮地に飛び込む松方弘樹は、
やっぱ実にかっこいい兄ちゃんなんである。


◆『仁義の墓場』
五つ星評価で【★渡哲也に震える】
ともかく主演の渡哲也の害虫ぶりに共感できない。
仁義に唾を吐きながら、最後まで裏の渡世にさえ牙を剥き出しにして生きた男。
「強ければそれでいいんだ、力さえあればいいんだ(いや、そんな事はない)」と
逆説で歌うタイガーマスクのエンディングの境地に辿り着く道半ば
と言うより辿り着く気は毛頭ないみたいな映画。
強烈な映画だけど、強烈と言うだけで、個人的には好かない。
基本的には殴られるパンチが如何に強いかより、
殴られてでも惚れるような共感を私は映画に求めているのだ。


【銭】
シネマヴェーラの会員割引400円減の1100円。

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強盗放火殺人囚@ぴあ映画生活
仁義の墓場@ぴあ映画生活

2017年04月09日

『銀座カンカン娘』を神保町シアターで観て、デコちゃんはいい人そうでねえふじき★★★★

五つ星評価で【★★★★あーくつろぐ】
特集「女優は踊る 素敵な「ダンス」のある映画」から1プログラム。
1949年のモノクロ映画。初見。

高峰秀子の顔立ちが好き。
子役上がりの子役時代をそのまま延長した顔で、
自然で無理してないけど秘かに頑張ってそうな顔立ち。
本当はどうかは知らないけど、気立てが良さそうな隣のお嬢さん。
アトムに出てくるウランをちょっとだけおしとやかにした感じ。

その、高峰秀子(居候)、笠置シヅ子(居候の居候)、
灰田勝彦(宿主の甥)、岸井明(デコちゃんと知りあった流し)

が銀座裏通りのバーで「銀座カンカン娘」を流しまくる。
まあ、馴染みのあの曲が聞こえてくると、それだけで耳が楽しい。
ドラマの筋がかなり行き当たりばったりだけど、
お茶の間の日常ってそんなにドラマチックじゃないから、
こーゆー、ただ繋いでいくような話の方が「あるある」っぽいかもしれない。
「銀座カンカン娘」の「カンカン」は当時流行していた
ハイソな「カンカン帽」だと思うのだけど、映画には全く映らない。
歌は若い女の子がウキウキして歩く銀座の表通りの歌だけど、
映画は銀座の飲み屋と夜、武蔵野の田舎しか映らない。
ひょっとすると「銀座燗燗娘」ってダジャレか? 
ラッパが似あう洋風飲み屋ばっかだったから「お燗」も映らなかったけど。

笠置シヅ子の潰れかかったガラッパチな声も、歌にはいるとググっと良くなる。

灰田勝彦はどういう人だか知らないが、カッコイイとは思えない。

岸井明はデブ。まあ、デブが一人くらいいた方が画面が華やぐ。
デブが歩くと安普請が揺れるという古典的なギャグが楽しい。
今時、そんな安普請はないし、今、撮ったらギャグより地震と思われるに違いない。

家主が五代目志ん生。たいそうな人らしいがよう知らん。いい味出してる。

家主の奥さん(だと思う)が浦辺粂子。
そんなに凄く年をとってそうでもないのに、この時点でもう老け役だ。

あと、思い付く事と言えば「犬と子供が可愛い」。
なるほど、志ん生がいい味出そうが、
スター俳優が歌おうが、犬と子供には敵わないのだな。


【銭】
神保町シアター今回はスタンプ五つ貯まった奴で無料入場。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
銀座カンカン娘@ぴあ映画生活

2017年04月08日

『サクラダリセット 前編』をトーホーシネマズ日本橋2で観て、面白いけど強引かなふじき★★

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▲ジャニーズが一人もいないと、集合写真で消えるキャラがいなくていいな。

五つ星評価で【★★面白いけど、設定の強引さを肯定しきれない】
能力者が集う町、ということでJOJOのスタンド能力者が群れ集う杜王町みたいな世界観なんだけど、残念ながら能力の発動に説得力がない。それは能力の制約だったり、ディテールだったりに偏りがあり、話を作る上で都合のいいように能力が逆算して作られてるように見えてしまうからだ。サクラダという町が能力者の能力方向を決めているという状況はありえるが、前編を見る限りでは絶対そうだとは断定できない。この辺はどうなんだろう?

主人公の二人ハルキとケイのリセットと記憶保持はかなり最強の能力だが嘘くさい。
リセットはハルキ一人では意味をなさない。ケイの能力・記憶保持がなく、過去と同じ挙動をハルキがしてしまったら「リセット」を発動した意味が全くなくなってしまう。このような二人が同時にいなければ意味をなさない能力が自然に発動するだろうか? 彼らが兄弟姉妹のような常に一緒に行動するような間柄ならまだ分かるが。そしてリセットに伴うセーブポイントの確定もちょっと怪しい。一度セーブポイントに戻ったらそのセーブポイントからリセットを起こした相対時間までは再リセットは不可能。この辺の設定がいかにも「作られた設定」っぽい。自然に発動しそうには見えない。

記憶操作の能力は、主に言葉でのみ語られている。もちっとビジュアル化できんもんか。
玉城ティナの物を消す能力も物理的に消すだけならまだしも、特定の能力を打ち消すと言うのは能力の種類が明らかに違うが、それを同一の能力にしてしまう。
声を届ける、能力のコピー、写真の中に入る、
やれる事が種類が多い割には方向性にむらがあり、自由発生とは考えづらい。
特に「写真の中に入る」などは、今の科学では何が起こってると言えないくらいファンタジーめいてしまっている。こんな何でもありなんはいかんと思うなあ。

能力を三つ四つ組み合わせコラボする「能力の合成」は面白い。
ただ、これが違和感なく受け止められる為には、
そもそも能力の発現が作者のご都合手記で組み立てられていないという担保がいる。
今はその部分に関する信頼度が残念ながら低い。

黒島結菜かわいいけど、リセット直後、記憶がなくなると言うのは損な役どころ。
そのせいで時間を打ち消すことの葛藤が彼女に生まれない。これがあるとなしとでは彼女のキャラの立ちが全然違うだろう。
ペアの浅井ケイが彼女を名前の「ミソラ」ではなく苗字の「ハルキ」と呼ぶのが嫌い。苗字で呼ぶ場合の「ハルキ」とイントネーションが違うんじゃなかろうか。果てしなく、名前を呼ぶような呼び方で苗字を呼ぶのは嘘くさい。

能力を掛け合わせて思いもかけない効果を出すとか、そういうのは好きなんだけど、やっぱ詰めが甘くてその能力が本物感薄ければしょうがなかろう。


【銭】
チケット屋で額面1400円の前売り券を1400円でGET。

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サクラダリセット 前篇@ぴあ映画生活
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サクラダリセット 前篇@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
▼関連記事。
サクラダリセット 後篇@死屍累々映画日記

2017年04月07日

『素晴しき男性』を神保町シアターで観て、裕次郎のかっこよさはやはり分からんのだなふじき★★★

五つ星評価で【★★★裕次郎が歌って踊る】
特集「女優は踊る 素敵なダンスのある映画」から1プログラム。
1958年のカラー映画。初見。

裕次郎が歌って踊る! 階級差恋愛コメディー。
しかし、裕次郎は私には一つ前の世代のアイドルで、
リアルタイムに接していないので(七曲署のボスくらい)、
トッポイ兄ちゃん時代の彼を見てもあまり「かっけー」とは思えない。
派手派手なシャツを着て、この頃のシャツはワイシャツ同様「ズボンイン」なのね。
まだ、西村晃が若者役だもの、古い古い。

相手役の北原三枝は目つきが鋭すぎる美女。裕次郎の奥さんになった人。
目がちょっと野際陽子っぽいなあというのが印象。
ダンサー役の北原三枝が玉の輿を狙ってフラフラするというのが話のコアだ。
しかし、ダンサーもミュージシャンも今以上にいかがわしい職業だったのだな。
今、ダンサーやミュージシャンになると言うと、芸能界入りが頭に浮かぶが、
この頃はキャバレーとかの生演奏、劇場でのダンスレビューと、
バリバリ、ドサ回り感が付随してきてしまい、良家の縁談とかに縁がない状態である。

で、北原三枝を憎からず思ってるが袖にされる役が石原裕次郎。
歌は自己流だろう。伸び伸び歌ってるが「上手い」感じではない。
まあ、愛されてたんだろうなあ、という風に思える歌い方。

キャスト表があっても今と容貌が変わってて誰が誰なんだか。

月岡夢路は裕次郎の姉役かな?
白木マリ(必殺のりつ役?)は仲間の中の後任カップルの女子の方かな?

俄然、目を引いたのが西村晃。
歌って踊って、悪事も働かねば、返り血も浴びない、
どこからどう見ても「そんなん西村晃じゃないだろ」って役。若かったのね。


【銭】
神保町シアター正規入場料金1200円。

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素晴しき男性@ぴあ映画生活

PS 劇中に出てくる、幸運を呼ぶ彫刻が何か怖いよ。

2017年04月06日

『ハードコア』をHTC渋谷3で観て、凄いけどめんどくさふじき★★

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▲未来っぽい。

五つ星評価で【★★いや確かに凄いんだけど疲れるよ】
もう延々とずっと、よく分かんない状態で引きずり回されて、最終的に「ああ、そういう事なのね」と膝を打つような感じを貰えるんだけど、自分が本当に物語を理解できているのかについては疑問に思ってしまうくらい、話がしっくり自分の中に入って来なかった。何か遠縁の顔も知らない親戚の結婚式や葬式に呼ばれて、どんな振る舞いすればいいかも分からないみたいな状態。まあ、遠縁の親戚の結婚式や葬式ではあんなに血や炎や爆炎で彩られたりはしないだろうけど。

あと、物語のかなりラストにスケスケの女子用パンツが出てくるのだけど、あれは着用してるところを何故じっくりねっちょり飽きるほど見せてくれないのかという意味で、強く憤りに似た感情を覚えた。

96分の映画だけど70分くらいでもいんでね?



【銭】
テアトルの会員割引+曜日割引で1000円。
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ハードコア@ぴあ映画生活
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ハードコア@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

2017年04月05日

『暴力金脈』『脱獄広島殺人囚』をシネマヴェーラ渋谷で観て、松方弘樹おもろいのうふじき★★★★,★★★★

特集上映「抗争と流血 東映実録路線の時代」の1プログラム。

◆『暴力金脈』
五つ星評価で【★★★★総会屋を演じる松方弘樹のエネルギッシュな悪振りに痺れる一本】
頭の良さと度胸でのし上がっていく松方弘樹の総会屋出世物語。
どんなに痛めつけられても狂犬のように尻尾を振る事を良しとしない松方の不器用だが一本な生き方がかっけー。それだけにラストシーン、あれで終わるのは納得できない。

松方弘樹の師匠筋、小沢栄太郎
最初の障壁、田中邦衛
最後の障壁、丹波哲郎 辺りがいい顔をしてる。

ファーストシーンがセックスやったまんま寝ちまった朝の起床なのだが、
そのセックスの相手が江沢萌子。腐る直前ギリギリの美麗さ。


◆『脱獄広島殺人囚』
五つ星評価で【★★★★自由はどっちだ】
脱獄シリーズ全三部作中1作目。
ぶざまでも何でも自由に生き続けろという
松方弘樹の魂の凱歌。トンマだけどかっけー

脱獄脱獄また脱獄。
職人芸な脱獄ではなく、ちょっとでもスキがあったら、そのスキは断固として突く。
こんなに簡単に脱獄してしまって、それだけって映画の方針がライト感覚で良い。


【銭】
シネマヴェーラの会員割引400円減の1100円。

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暴力金脈@ぴあ映画生活
脱獄広島殺人囚@ぴあ映画生活

2017年04月04日

『OKITE やくざの詩』『時代劇は死なず ちゃんばら美学考』を新文芸坐で観て、映画愛びんびん2本立てだふじき★★,★★★

特集上映「追悼 松方弘樹」の1プログラム。

◆『OKITE やくざの詩』
五つ星評価で【★★★監督・松方弘樹の人としての優しさが滲み出た凡作(まあ、凡作の方が松方弘樹らしい感じがする)】
撮影監督が仙元誠三ってけっこう有名なカメラマンだった筈だが、おそらく監督・松方弘樹の指示通りにアーティスティックな画面は捨て、ベタっとした分かりやすい画面を作っている。アップを多用し、平たいTVっぽい画面。何かそういうのが逆に愛しい。
主役の加藤雅也が実にかっこよく撮れている。
その加藤雅也の出来た組長役が松方弘樹で、対抗する巨大組織に玉を取られてしまう。
そこで据えられた二代目が松方弘樹の不肖の弟・小沢仁志。このキャラのダメ具合が凄い。能力がなく、騙され通しで、権力握ってからは威勢のいい心の籠ってない掛け声を掛けるだけで責任は取らない。服のセンスが悪い。先代の愛人を寝取る。人としての美徳が何も備わっていない、まるで『仁義なき戦い』の金子信雄を思わせる何ともゲスい役。そのゲスい役を盛り立てなくてはいけない補佐役に遠藤憲一。バランスいい配役だ。しかし、この映画の小沢仁志は強烈。クズはクズらしく、邪魔になって身内の者に殺されてしまうのだが、殺しても自分が死んだ事に気が付かずにずっと居座ってそうなィャ感がある。


◆『時代劇は死なず ちゃんばら美学考』
五つ星評価で【★★愛の暴走】
中島貞夫監督17年ぶりの新作がドキュメンタリーで、チャンバラ愛が暴走する。
いろいろな角度から語られているチャンバラ。
こういうのって見たり聞いたりした事がないので、とても資料密度の高い一本。
歴代の時代劇で使われてきた竹光の刀を見るだけでも楽しい。
それぞれにデザインが違って趣向を凝らしてあってみんなかっこいいのだ。

福本清三の死に芸はやはり凄い。


【銭】
新文芸坐の会員割引250円減の1050円。

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OKITE・やくざの詩〈うた〉@ぴあ映画生活
時代劇は死なず ちゃんばら美学考@ぴあ映画生活

2017年04月03日

『暗黒女子』を渋谷TOEI△粘僂董▲殴薀殴藺臻足ふじき★★★★(ネタバレなしだけど、匂わせる部分はあり)

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▲このスイーツを全部たいらげる胃袋の貪欲さが暗黒女子だったりして。

五つ星評価で【★★★★いいな、女子が】
「暗黒(ankoku)」と耳で聞くと、今でも思いだすのがアニメの「一休さん」。
一休さんの暮らしている寺が「暗黒寺」だったのだ。
耳だけで聞いて凄い寺だと思ったが、後から「安国寺」と知った。
なので、この物語も「安国女子」だったりするかもしれない。
未来において良妻賢母となる女子は家庭や子供引いては国を守るため、
内なる敵を打ち滅ぼしてもかまわん、そんな気高い気構えの女子たちであろうとする。

よきかな、よきかな。
6名の女子が全く何の混同もなしにちゃんと見れるのは
キャスティングとスタイリング、メイクの腕前がいいのだろう。
あと、脚本とプロデューサーの力量が多分、半端ない。
彼女たち一人一人かちゃんとキャラが立ってカケラも混同しないよう気を配られている。

女子6人はまず主催者側と茶席に呼ばれたゲストに分けられる。
飯豊まりえ:主催者、太陽の女神。
清水富美加:副主催者、月の女神。本当に惜しい人を亡くしました。

ゲスト
玉城ティナ:留学生。ボブ。ブルガリア人なんて設定で来るとは思わなかった。
平佑奈:特待生の貧乏人。新入生、硬い。従順。眼鏡。あの落差には笑った。
清野菜名:女子高生作家。社交的でフランク。ショートカット。
小島梨里杏:スイーツ女子。小型犬みたいな小動物感。ツインテール。

6人に制服の落差はない。
やられがちなタイツ、紺ソク、白ソックスみたいな脚分けもない。
一度に複数人の登場人物を出して混乱させないというルールが厳格に適用されている。
ゲストサイドの四人それぞれが自分の描いた小説を朗読の形で読み上げるが、
その際には出てくる登場人物は主催者と自分とプラスアルファ一人。
香港のリンゴ・ラムみたいに一度に大量に登場人物を全出ししたりはしないのだ。
この徹底したやり方のおかげで、
ゲスト4人はそれぞれ自分の美点アピールと他者からの欠点ディスを4回ずつ浴びる。
こんなに分かりやすいキャラ立てはない。
彼女たちは太陽を賛美し、輝きを失った太陽の代わりに夜を支配する月に断罪される。
まるで太陽が撒いた種から、夜が終わりを迎える最後に狂い花を咲かせる光景のようだ。
4人のゲストが部屋の備品のようになり、
踏みつぶされ、馴染んで、大地を潤す肥料になった時、新しくまた種が求められる。
実はその新しい彼女こそが、その部屋の原罪があった時代を知らない唯一の者なので
収穫者を隠しながら近づいてくる簒奪者をも無化する、そんな可能性を秘めている。

と言うのは甘い夢か。

構成がエラリー・クィーンの短編推理小説『黒後家蜘蛛の会』のゴージャス・バージョンみたいだったのでニコニコしてしまった。


【銭】
映画ファン感謝デーで1100円。
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暗黒女子@ぴあ映画生活
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暗黒女子@『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭

2017年04月02日

『PとJK』をトーホーシネマズ渋谷5で観て、ジャニーズしっかりせえよふじき★★

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▲ネット画像を消されて透明人間になった亀梨くんに抱き着く土屋太鳳。

五つ星評価で【★★もっと最低なのを予想してたけど(なら見に行くなよ俺)、亀梨くんのアイドル映画なら、これでいいんじゃないの?】
PとJK、とは、
Pが土屋太鳳に寄生するパラサイト、
JKが亀梨和也のジャンキー警察官、
そして追いつ追われつ、血で血を洗うアクション
、、、だったら面白かったんだけどなあ。

Pはペニ・・・もとい、ポリス。JKは女子高生。
ただ、ペニ・・・ポリスのPがずっと鬱鬱悩んでいてサイコパスのPっぽくもある。

冒頭、この二人が出会って1、2回で結婚してしまうのが話の設定として弱すぎる。
(お試し小冊子では結婚まで話が到達しないし、もう少し二人の仲に対してゆっくり実績を積み上げてる風ではあるのだが、映画は話を先に進めるためにその部分をかなりすっ飛ばしてしまったのだろう)。

チラシのコピー

「PとJKが恋をした。
 一緒にいる方法はただひとつ。
 結婚から始まるピュアラブストーリー」


な、感じだから、早いところ結婚まですっ飛ばしたかったのだろうけど、そもそも二人の人柄を観客が把握しないうちに(恋も感じられないうちに)なし崩し的に結婚してしまい、その後でイチャイチャしてるかと思いきや、結婚後にマリッジ・ブルーみたいになってる。そら、相手が分からずに結婚したんだからなるだろ。なんか修行みたいな結婚生活は見てて全然楽しくない。愛があっても恋がない(=相手への思いやりはあってもトキメキがない)結婚生活なのだ。それは家族かもしれないけど夫婦ではないだろう。当たり前にエロシーンもないし(誰もこの映画にエロシーンがあるとは思っていないだろうが)。

という事で、おそらくプロデューサーが求めた展開(チラシから類推するに、早いとこ結婚させてキャラを立ててイチャイチャしいラブコメが作りたい)に対して作られた脚本が甘く、その脚本通りに、特に手直しをせずに職人監督廣木隆一が絵にした結果がこうだ、という感じ。

廣木隆一はキチっといい絵は撮っている。
でも、話はつまらないままなので盛り上がらない。

亀梨くんはこのつまらない物語の中で、彼なりに主人公の人物像を破綻なく仕上げていて、そこは役者として間違えていないのだけど、キャラの魅力から言ったらPとぶつかりながら徐々に分かりあっていく高杉真宙の方が全然魅力的なのだ。亀梨くんの役はウジウジしてて爽やかじゃない。本当なら座長として脚本を直させるべきだろう。もっと自分をかっこよく見せるように。そういう映画なんだから。これ、マンガの主役の「高圧的な所もあるけど温かいいい人感」がスッポリ抜け落ちてる。亀梨くんがアイドルとして忙しくてその業務を遂行できないのなら、その代わりを事務所がちゃんとやるべきだ。

土屋太鳳は私、役者として嫌いなので、バイアスかかってしまうのだけど、この映画はそんなに悪くない。他の映画と一応演技変えてるっぽいし。ただ、原作のキャラクターのクール感は落ちてる。あくまで役を自分に近づける人なのだ、この人は。いやまあ、Pのキャラ像がそもそも違うからJKのキャラ像だって原作のままではいれないから、それはきっと土屋太鳳の責任ではないのだろう。

土屋太鳳の同級生三人、
親友・玉城ティナはいい感じでそこにいて邪魔にならない。
美人系だけどハーフで髑髏っぽい押しの強い顔立ちが大した役じゃなく、
そんなにセリフも多くない自己主張の少ない役なのに、
確実にそこにいた事が分かるいい配役だ。
自己主張の少ない普通の子・西畑大吾も同じくいい感じだけど
ジャニーズなのに地味な顔なので、これは逆に覚えていられない。
ジャニーズだからネットの上で写真とか出ないだろうし。
高杉真宙は美味しい役。こういう傷つく青春って美味しいじゃん。
その青春を傷つける実母のヒモに川瀬陽太。
もう本当に河原から本当のクズ連れて来たみたいにしか見えない。
多分、この映画の中で一番上手い演技してるのはこの人。
あと、アップがほとんどないと思うんだけど、
あっても見たくないから私が目を背けてたりしたのかもしれない。

土屋太鳳の両親に村上淳にともさかりえ。
村上淳さんはいい役者だけど、あまり正業やってる人に見えないよね。
川瀬陽太が市井どこにでもいそうなDV系クズっぽさを身に纏ってるなら
村上淳さんはもんもんとか背負って事務所で脚組んでそうオーラがある。
そして、ともさかはこの映画公開中に離婚してしまった。
あー、ともさか好きなんだけどなあ。

あと、亀梨くんの同僚役が田口トモロヲと大政絢。
田口トモロヲがお巡りさんかあ(笑)。
丸くなったつか、流石プロジェクトXナレーター。
そして大政絢。銭形海ちゃん、リアル婦警さん役かあ。
銭形海の大政絢ちゃんには職質されたいけど(デレデレした職質)、
この映画のハイミスっぽい大政絢ちゃんの職質はドMに喜ばれそう。
亀梨くん、大政絢ちゃん、田口トモロヲの三人の誰かに取り調べを受けるなら、まあ普通に田口トモロヲだな。この田口トモロヲの役は螢雪次朗でも置き換え可能な感じだから、本当に丸くなったな。昔はヤクザとかヤク中とか鉄男とかばっかだったのに。

あと警察官は危険な仕事と言いながら、
この映画の中で亀梨くん関係で3回も傷害事件が起こるのだが、
どう考えても、それは歌舞伎町以上に危険じゃないか? 怖いな地方都市。


【銭】
映画ファン感謝デーで1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
PとJK@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
PとJK@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

PS 文化祭の巨大ブラバンみたいなのがかっけーんだけど、
 あれ演奏してる場所の下に行ったら女子高生のパンツ見放題じゃないか、
 と、そんな事ばっか思ってる俺のバカ(バカで幸せであります)。
PS2 ともかく男1人に女50人くらいの格差がある
 ドキっ!女だらけの映画ファンサービスデーという形で見たので、
 皆さんの協力があるなら、ポロリの一つも欲しかった(バカで幸せであります)。
PS3 『PK』というインド映画があるけど、『PとJK』的に
 意味を解釈すると『ポリス高校生』になる。
 『ペニ〇高校生』なら、最初の登場が全裸だし、
 社会の仕組みを学んでいくという物語だからギリギリ合ってるかもしれない。
PS4 そんな事言ったらジャッキーの『ポリス・ストーリー』
 『ペニ〇・ストーリー』になっちゃつて収集つかんわ!(何言ってんだ俺)

『パッセンジャー』をトーホーシネマズ渋谷1で観て、××××じゃんふじき★★★★(ネタバレあり)

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▲インテリ女と粗野な男の組み合わせってそこそこあるよなあ。

ネタバレあり記事です

五つ星評価で【★★★★予想を越えて面白かった】
原題は『PASSENGERS(乗客達)』、複数形である。
まあ、題名から『宇宙で二人だけ戦隊・パッセンジャー』と思ったりしていた。
主役のクリス・プラットはもちろんパッセンレッドだ。
ヒロインのジェニファー・ローレンスはもちろんパッセンピンク。
この二人の宇宙を股に掛ける大活躍をハラハラドキドキ堪能したのだが、
戦隊もの特有の追加入隊でローレンス・フィッシュバーン、パッセンブラックがやって来るとは思わなかった。もうちょっと尺があったらあの宇宙船が変形合体して人型ロボットになった事だろう。そこまでの尺がなかったので合体はレッドとピンクの肉体まででとどまった。

さて、何となくツイッターのTLから主人公がゲス野郎という事が伝わってきて、
それだったら二人目は主人公が起こすんだろう、そこまでは類推できた。
予告編で一人の時は髭モジャだけど、彼女と一緒の時は髭を整えてるのが傍証だろう、と。ただ三人目が現れるのは予想外だったし、そこからあんなにつるべ打ちに危機が連打でやってきて、落ち着いたところで呼び起こされた二人目に人生の選択肢が委ねられる展開は何ともクレバーでよろしい。

それにしてもほぼ二人芝居だが(バーテンダーがいるか)間が持つのは役者陣が好演してるからだろう。クリス・プラットの気弱な熊っぽい髭面は強すぎない男によく合うと思う。ジェニファー・ローレンスは皮膚がパタパタ変化しなくても大丈夫という事を証明して見せた(いや、そもそも大丈夫なのだけど)。

ラストに向けて、主人公とヒロインの仲が改善されていく事に
井伏鱒二の『山椒魚』みたいだなと強烈に思った。
「今ではもう、あなたの事を怒ったりしてないわ、パッセンレッド」という感じ。

あと、そうねえ。子供は作らんかったんだなあ、と。
衣食住の心配はないとしても、他人の手を借りずに子供を育てるのはいろいろ難しいからなあ。子供の病気とか、成長した子供の恋愛相手が彼等自身の家族しかいないとか。

アンディ・ガルシアはたったあんな2秒くらいのシーンで、
ギャラはロボットくんより沢山取るんだろうなあ。

無重力プールってのもいいアイデアだった。


【銭】
映画ファン感謝デーで1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
パッセンジャー@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
パッセンジャー@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記
パッセンジャー@ノルウェー暮らし・イン・原宿
パッセンジャー@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

PS もう題名しか覚えていないけど本田美奈子主演で『パッセンジャー』
 って映画があったなあ。
PS2 あれだけの大事故が起こって、船の機能障害が完全にあれで打ち止めになったと
 保証できる謂れはないのだから、残酷かもしれないし、彼ら二人の生活を壊すリスクも
 あるが、船員を誰か一人起こすべきではないかと思う。
PS3 男がジミー土田みたいだったら恋の映画にはならないだろうな。
 ジミー土田じゃあまりにも分からないから、もうちょっと一般的な人選をすると
 南海キャンディーズの山ちゃんとかね。

2017年04月01日

『映画 プリキュア・ドリームスターズ!』を109シネマズ木場3で観て、まだ多いだろふじき★★

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▲キャラ多いなあ。

五つ星評価で【★★選抜戦だが選抜しきれず】
「プリキュア・オールスターズ」という
仮面ライダーの「ムービー大戦」に位置する
40人弱に対して「お前ら全員強制参加な」みたいな企画があったのだが、
流石にそんな強制連行みたいな召集で皆に等しく脚光が当たる訳でもなく、
今回はその中から現行チーム、前作チーム、前々作チームが
ミッションに当たる選抜制へと変更した。
各作品キッチリ見てないので正確には知らないが一回5人で約15人。
ほぼほぼ一人一人を紹介もせずに多人数を配置してドコドコ話を進めていくところは
まるで香港のリンゴ・ラムの映画のよう。

にもかかわらず、登場人物はまだ多い。
現行チーム(犯し、もとい、お菓子プリキュア)
前作チーム(魔法使いプリキュア)
前々作チーム(お姫様プリキュア)
前作と前々作は逆かもしれない。

現行チームに関しては、話のクスグリ部分で一人一人会話するので薄く個性が見えるが、
過去のチームに関しては(チーム長+チーム)が一つの個性という捉え方であり、
末端メンバーはアクションシーンの嵩増やしのみにしかその存在価値を認めづらい。
旧チームの出場で現行チームの出番が減る事を考慮するなら、
今回の話はプリキュア側は現行チーム1チームいれば充分の話ではないか?
複数チームにしたのだから、各チームの特性をもっと見せても良かったし
(それは程度の低い観客である自分が気づいてないだけという可能性は高いが)。

キャラが沢山出れば華やかではあるが、
これはナルトが分身の術で人数の嵩増やしをしているのと変わらない。
(爺さんだからスーパースリーのマイトが飛びだしゃパッパッパの方がシックリ来る)

しかし、悪い奴はただ単に悪い奴なのね。
悪い奴が悪い事をする理由が「欲」でしかない、と言うのは実はシビアで辛辣だ。
悪玉の声は山里亮太。南海キャンディーズの山ちゃん。
ツボを付いた甘えん坊ボイスで声はOKなのだが、
宛てたキャラが非美形だがエフェクト的に美しく仕上がってるので、
山ちゃんの「生理的受け付けない感」が削がれてしまったのは残念だ。
シズクの木村佳乃の宛て声はいいと思う。母性と友達感と両方強いいい声だった。

絵は美麗だなあ。こういう力の入った絵はずっと見てたい。


【銭】
109シネマズの週間メンバーズデーで1300円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
映画プリキュアドリームスターズ!@ぴあ映画生活

PS ただ、これは一見のおっさんが見るからそう思うのであって、
 この世界に浸れる女の子たちが集団である事をよりどころに
 悪と戦うプリキュアをみんなで応援できるイベント・ムービーになってるのだとしたら
 そのイベントに参加できないおっさん(ライトもらえないもん)は拗ねながらも
 それで全然いいんだよと、それはそれで認めなあかんのだろうな、とは思う。
 仲間には入れないし、入れてもらえなさげであるとも思いながら。

2017年03月30日

バンホーテンココアストロベリー

バンホーテンココアストロベリー


ヤバイ。美味いじゃん、これ。

2017年03月28日

『流れ板七人』『テキヤの石松』を新文芸坐で観て、松方弘樹かっけーのーふじき★★★,★★★

特集上映「追悼 松方弘樹」の1プログラム。

◆『流れ板七人』
五つ星評価で【★★★料理バトルよりは俳優の顔が楽しい】
物語として見た時、いしだあゆみ vs 梅宮辰夫 & 松方弘樹 & 中条きよし
という、いしだあゆみを頂点とした四角関係が鬱陶しい。
やはり、いしだあゆみがそんなに誰もを虜にする美女に見えないのだ。

物語に料理バトルを設定しながら、その結果が発表される前に映画が終わってしまう。
何なんよ、それ。
出来ればちゃんと負けて悔しがる中条きよしを見たかった。
酒井美紀かーいーのう。「女」としてというより「女の子」として可愛い。
「恋人」として可愛いより「娘」として可愛い感じ。
その酒井美紀が髪の束ね方もかなりぞんざいに厨房に出入りする。
料理人はやたら酒に溺れたり、煙草を喫ったりで、舌の味覚をダメにしている。
一流料亭の料理人と言うより、凄腕の立ち食い蕎麦屋の店主みたいな感じだ。
この料理人の描き方が実に東映っぽい。
別にそんなシーンはないが、この映画の料理人は毎日パチンコに行ったり、
競輪競馬などの公営ギャンブルで休みを一日潰したりしてしまいそうである。
修行せいよ、修行を。

料理人が梅宮辰夫、松方弘樹、東幹久、的場浩司、木村一八、中条きよし、
みんなモンモン背負ってそうなメンツばっか。
いかりや長介と加藤茶も一緒の場面はないけど同じ映画に出てる。

そして、結局、誰が「流れ板七人」だかが分からない。
いや、別に分からなくても全然かまわないんだけど。
一応、最後の料理対決に挑むのは店の仕切りまで含めると八人。
松方弘樹/東幹久/的場浩司/木村一八/いかりや長介/
いしだあゆみ/藤田朋子/酒井美紀

実質、オブザーバーに近いいかりや長介を除いて7人か?
膳を運ぶとかが主な仕事の女性3人を除きたい気もするが。
店の主人を「板」扱いするのがおかしいのなら、いしだあゆみを除くのが正解か?
みんなモンモン背負ってそうなメンツなんだから、料理より野武士と戦ってほしい。
 ※ いかりや除いてが正しい7人らしい。

▼これがその七人だってポスター図案。
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しきたりの強い世界で生きてきたいしだあゆみが恋するのが松方弘樹だが、
松方弘樹には自由奔放な妻・浅野ゆう子がいる。
この「いしだあゆみ」と「浅野ゆう子」という対比が分かりやすくていい。
決してこの映画の浅野ゆう子がいい役だったり、いい役者だったりする訳ではないけど。


◆『テキヤの石松』
五つ星評価で【★★★てきとードラマ】
松方弘樹が『仁義なき戦い』の角刈りヤクザのいでたちのまんまでテキヤを演じる。
このヤクザにしか見えない松方弘樹と妹の山本リンダが狭い下宿で
二人顔を付きあわせてるだけで、もうそんなん世界としてありえない面白さ。
このコテコテの松方弘樹が、ぶっちぎり処女みたいな檀ふみに惚れる。
山城新伍や小池朝雄の濃いメンツを使って詐欺企業に意趣返しをしようとするのだが、
詐欺で嵌め返す振りをしながら、最後の最後で現金を強奪強盗してしまう。
なんて適当な展開だ。そら本当はあかんやろ。

吉本が提携して大量に芸人が導入されている。
桂三枝、間寛平、笑福亭仁鶴とか。

凄い適当でいいわあ、これ。


【銭】
新文芸坐の会員割引250円減の1050円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
流れ板七人@ぴあ映画生活
テキヤの石松@ぴあ映画生活

2017年03月27日

『結城友奈は勇者である 鷲尾須美の章 第一章』を新宿バルト9−8で観て、分からんがおもろい★★★

結城友奈
▲結城友奈(ではない)

五つ星評価で【★★★頑張る女の子は絵になる】
TVアニメ「結城友奈は勇者である」未鑑賞。一見さん。

驚いたのは物語に「結城友奈」その人が出てこない事である。
TVアニメのスピンオフだが、TVアニメの2年前の物語という事。
世界を守る勇者に選ばれた少女の前任者の物語。

神樹を破壊しようとする異物を退治する3人の少女。
とってもテンプレートな設定だが、
無機的な怪物に対して少女達が制限時間の中、
傷だらけになりながら必死に戦う姿は絵になる。悪くない。


【銭】
特別興行1500円均一。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
《『結城友奈は勇者である−鷲尾須美の章−』先行上映/第1章》@ぴあ映画生活
▼関連記事。
《『結城友奈は勇者である−鷲尾須美の章−』先行上映/第2章》@死屍累々映画日記

2017年03月26日

『ひるね姫』をUCT11で観て、あんたらで補えという部分がちょっと雑じゃない?ふじき★★

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▲この主人公のキャラが好きくない。

五つ星評価で【★★つまんなくはないが、もっとカッチリ、キッチリ作れただろう。あえて、その線を外してるように見えるけど、そのあえて外す理由が良く分からない】
まず、いたずら書きみたいな主人公のキャラが嫌い。野郎のキャラはいいんだけど、主人公だけ可愛くも美しくもなく世界から浮いている。

そして、夢と現実のリンクが意図的にだろうけど、雑に接合されている事がイヤだ。
接合が雑であるのに、リアルと夢が一目で違いが分かるのはご都合主義だろう。
夢と現実は二進数のように0と1で境界線がはっきりしている表裏一体のように描かれているが、私は夢をリアルと地続きに感じた事はあるが、裏表に感じた事はない。ひょっとすると監督はそう感じた事があるのかもしれないが、おそらくそれはあまり一般的ではないだろう(他人の事は分からないから強く断言しかねる)。夢でも現実でも同じ主観が世界を認知するのだから、一見して現実ではないと分かるような変な世界は夢で見ないと思う。夢を見てる中で徐々に「夢」と自覚する事はあるが、最初から「夢」と思って見ている夢はないと思うのだ。
なので、ココネが見る夢は物語としてはいいけど、何の説明もなしに、ココネがユニークであるとも言わずに、あれが一般的な夢であると言うのは納得しづらい。製作者は彼女が「ひるね姫」である理由を何で説明しなかったんだろう? 謎だ。

非プロ声優が充てている声もあるが、基本的に皆さんお達者でダメという風に感じた人は一人もいなかった。演出側がしっかり演技をさせたという事かもしれない。
主演の高畑充希も伸び伸びといつもと同じ声を出していたけど、一回コッキリなら別にこれで構わんでしょ。


【銭】
ユナイテッドシネマ金曜メンバー割引で1000円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
ひるね姫 〜知らないワタシの物語〜@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
ひるね姫 〜知らないワタシの物語〜@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

PS 「蛭姫」だったらダメだな。
PS2 エンドロールの物語の方が面白そうじゃない?

2017年03月24日

『マッドマックス怒りのデス・ロード ブラック&クロームエディション』をキネカ大森3で観て、せっかくなのですが私カラーの方が好みです★★★

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▲絶美。

五つ星評価で【★★★慣れてきてしまいつつある】
白黒バージョンは初だが、トータルではこれで6回目。

白黒はかっこいいし、白黒だとどのカットを切り抜いてもフォトジェニックだ。
でも、だから過大評価されてしまう傾向もあるのではないか?
この白黒が作品としての初見なら、
おそらく絶対「こっちの方が素晴らしい」と太鼓判を押していたと思うけど。

それは白黒映画のカラリゼーションがどんなに上手にやっても、
オリジナルの白黒には敵わないケースを幾つも見ているから。
カラリゼーションはオリジナルのカラーを再現する事を至上とし、
白黒によりよく定着させようとした光の演出を無視するし、
色味の演出を入れないのだから、オリジナルには勝てない。

なので、最初から見てない映画の場合は、白黒とカラー、
どっちを最初に見たかで印象が変わると思う。

全体の中でオリジナルの色が欲しいと思った場面二つ。
 ケ藾媼圓寮屬ど。
◆ゥ縫紂璽箸反瓦鯆未錣擦觸の子の赤毛

白黒画面に槍持ちの男が現われるのを見て、
ベッソンの『最後の戦い』を思い出した。
まあ、アレ、あの槍でピョンピョンやる訳ではないのだけど。


【銭】
会員割引で1300円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
マッドマックス 怒りのデス・ロード <ブラック&クローム>エディション@ぴあ映画生活
▼関連記事。
マッドマックス怒りのデス・ロード(1回目&2回目)@死屍累々映画日記
マッドマックス怒りのデス・ロード(3回目&4回目&5回目)@死屍累々映画日記

PS エグザイルっぽい和風バンドのチキチキ曲(でも嫌いではない)が、
 かからないバージョン、自分、初めてかもしれない。
PS2 3Dのように白黒は見てて慣れる。

2017年03月23日

『シング(吹替版)』を109シネマズ木場3で観て、なかなかええやんふじき★★★

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▲象はソウルフルだ。

五つ星評価で【★★★おもしろいお】
予告から予想される物語のまんま。
物語の基本線はとても簡単で、
ドン底の人間がチャンスに前向きに挑んで成功する。
それを副々線で並列でやる。
出演者のそれぞれの問題や鬱屈が歌で昇華される構成は
『コーラスライン』の歌版と言っていいかもしれない。
あと、吹替版でラスト物語の中心になる歌は五曲中一曲を除き日本語で歌われ、日本語字幕も付くという構成なので、そこで英語だと響かなさげだよねと心配する人は(そういう情報が流れたので)取り越し苦労だよと言っておいてあげたい(私自身がそういう心配をしたから)。

豚の主婦の「本当の自分探し」、ハリネズミ女子の「恋と自分」、ゴリラ青年の「親からの自立」、象女子の「自分を変えたい」、コアラ支配人の「夢と仕事と自分」。より取り見取りで自分の気持ちに合うサブ・エピソードを選べる。
トリが象女子なのは、これが一番誰もが持っているベーシックな問題だからだろう。

子供も楽しめるし、大人も楽しめる。
あまり大袈裟に凄い事を高々と主張しないから、
感動したり、涙を流したりはしないけど、時間キッチリ楽しんで帰れる。
とてもよく出来てる娯楽映画だと思う。
まあ、これはその敷居の低さから、絶対に賞とか貰えない類の映画だ。

吹替えに芸能人を多用しているが、これは成功。
基本、歌が歌えるキャストを集めたという事かもしれないが、
トレンディエンジェルの斉藤さんも、ハリネズミの長澤まさみも、
コアラのうっちゃんも、ちゃんと的確に仕事をこなしている。
MISIAはMISIAならではで絶品で、変えようがない。


【銭】
109シネマズのポイント6ポイントを使って無料入場。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
SING/シング@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
SING/シング@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
SING/シング@だらだら無気力ブログ

PS 豚主婦だけ英語の歌を英語のまま歌うのは何故?
 ちゃんとローカライズして日本語で歌えばいいのに。
 豚主婦はスーパーのステップでいきなりダンス開眼してしまうのもよう分からん。
PS2 イライラを誘う山ちゃんネズミ、ラストあのカットなので、
 エンドロールか何かに繋がると思ったのに繋がらなかったなあ。
PS3 カメレオンは研ナオコにあててほしかった。
PS4 でっかい人間がやってきて町を壊滅させる『SING疫の巨人』とか。
 歌で立ち向かうんだ!って、それじゃマクロスだな。

2017年03月22日

『レゴバットマン・ザ・ムービー』を一ツ橋ホールで観て、相変わらず作り込みが凄いなふじき★★★

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▲ばっとまん

五つ星評価で【★★★ちょっとビックリな素晴らしい出来なのだけど、好き嫌いからは並の映画】

吹替版での鑑賞です。
つーか、試写に当たったら吹替版だった。
字幕版を観てないので、いささかアンフェアなジャッジなんだけど、
見るなら吹替版をお勧めします。
その理由は画面・音声共に情報量がムチャクチャ高いから。
あれ、字数制限のある字幕版ではかなりの情報を捨ててしまう事になる。
映像もかなりゴチャゴチャして良くも悪くも見づらいので、
その上に字幕が乗るのは出来れば避けたい。
吹替版をイヤがっている人の中には、宣伝用キャスティング反対派の人がいるだろう。
私も基本、反対派です。
今回、非プロ声優として名前が上がってるのは次の三人。

小島よしお:ロビン
おかずくらぶ・オカリナ:市長
おかずくらぶ・ゆいP:ポイズン・アイビー

小島よしおなんてバリバリに大きい役だ。
でも、でも、でもでもでもでも、そんなの関係ねー。
という訳にもいかないだろうけど、はっきり言って、小島よしおを全く小島よしおと認識しないかと言えばそうでもない。ただ、個人的にはあまり気にならなかった。おそらくレゴ化したロビンのキャラクターと小島よしおの割と子供な存在感が似あっているのだろう。まあ、なんだ、異論は認める。基本、出来上がって見ると思ったより問題のないキャスティングではなかろうか。まあ、道義的にはあかんねんけど。以後、どんな映画のロビンも小島よしおが演じるとか言ったらそらぶち切れるが。

おかずクラブの二人に関してはほぼモブキャラ。
上手いとか下手とか分からんレベルの出演量です。

エンドロールにかかる曲が日本で付けた日本語丸出しの曲である。
うんまあ、割とどうでもいい。映画見終わったあなた方はきっといい意味で放心してるだろう。その横を通りぬけるエンドロールの曲が日本語でも英語でもそんなに実害はない。いや、気分は害するかもしれんが、そんな冷静な状態ではなく放心くらいしてろよ、と正逆に思ったりもする。

そう、映画見終わったら放心する。
レゴの映画、前回みたいなラストにちゃぶ台ひっくり返すような凄いオチはない。
でも、前回同様の充実感はきっと感じるし、前回同様の疲労感もきっと感じる。

映画の画面が全てレゴで構成されているので、
ゴチャゴチャしているにも関わらず、見やすい画面ではない。
でも均質でトーンがずっと同じ状態なのである。
これは意識に上がらなくても結構疲労を誘う状態だと思う。

まとめ。
レゴバットマン面白いし、意外と深いし、バットマン像を語る上ではけっこう重要な作品と言っても言いすぎではない。バットマンの事(アメコミの話とか)を詳しく知っていればいるほど、より楽しめるクスグリがいっぱい用意されている。

だから、逆に私はむっちゃ惹かれるという状態ではなかったのかもしれない。



【銭】
雑誌で応募して見せてもらったからロハ。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
レゴバットマン ザ・ムービー@ぴあ映画生活

2017年03月21日

『ハルチカ』をトーホーシネマズ渋谷4で観て、思い切った冒険演出はよしふじき★★★

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▲おっ、俺のフルートも……

五つ星評価で【★★★恋バナではない。それは個人的には良い】
原作小説未読、アニメ未鑑賞。

ちっちゃいのに色々熟れてて楊枝で刺すと破裂しちゃいそうな感じの橋本環奈。
その橋本環奈がケツキックしたり、過剰に構ってくれるって、そらプレイだろ、お前。
そんな状態にもかかわらず映画は恋愛サイドには落ちず、
ハグしたら胸の感覚分かりそうでいいよなあ、と思いつつもそこで寸止めなのだ。
橋本環奈とペアで同輩になるのはSexyZone佐藤勝利。
いやまあ、いんでね。おらぁホモじゃないけど、可愛い感じがあるだろ、この子。
この佐藤勝利が金田一くんみたいにいろいろ推理して欠損した部員をいつの間にか
黒魔術でも使っているかのように集めるのが映画の半分、
残りの半分は橋本環奈側の根性ストーリー。

映画として珍しいのは「吹奏楽部」全体を追うのではなく、
撮影対象は明らかに橋本環奈と佐藤勝利に限られることだ。
あくまでこの二人が大事であり、それ以外はみな出番の多いモブだ。
なので、部としての技量が上がり、全員一丸となってコンクールに参加して
これを撃破みたいな物語にはならない。

映画は引きずられながら始めたのに、
最後は牽引役を務める佐藤勝利の成長と、
いつも他人を優先するために自分自身が躓いてしまった時に
スムーズに立ち上がれない橋本環奈の再生、これだけなのだ。
変なバランスの青春映画だ。

ラストに行われる儀式めいた展開も、極力説明を省き、
いきなり始めて、躓きながらも事を成し遂げて終わる。
あの後、狂乱の校庭で志賀廣太郎校長がショットガンを手にして
一人一人惨殺しても大きな違和感はないに違いない。
それくらい変だし、絵空事だ。いっそ夢なのかと思った。
校庭につながっている墓の下からキャリーでも蘇ってくるかと思った。
夢落ちではないのね。演出としては反則か、反則スレスレだ。


【銭】
チケット屋で額面1400円のムビチケを980円でGET。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
ハルチカ@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
ハルチカ@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

PS 一瞬、難病物になるかと思った。
PS2 橋本環奈に蹴られたいよりは橋本環奈を蹴り上げて「おっ」とか言わせたい。
PS3 「すいぶに入りませんか?」で水泳部になってしまう展開でも
 橋本環奈の水着が見れるなら願ってもない。
PS4 『ハル痴漢』だっていいぞ。
PS5 辻斬りにあって殺された幽霊が、その辻斬りを呪い殺すようなラスト展開
 と言おうか、大ホールで観客全員に強姦された少女が、その身体を押さえつけてた
 仲間に無理やりリハビリ受けさせられて前向きに歩くしかないみたいなラスト展開
 と言おうか、なんか、不穏な空気がビンビン伝わってくるような気がする。

2017年03月20日

2016年−1。時間が経ちすぎてもう独立した感想にできないや映画たち祭

題名まんまです。又、10本ずつドコドコやってしまいます。
※割ともうどれもこれも覚えてなくてヘロヘロでヒャッホー。

『鉄の子』角川シネマ新宿2★★★★
『ハッピーアワー』キネカ大森2★★★★
『太陽の蓋』ユーロライブ★★★★
『シン・ゴジラ(3回目)』池袋HUMAX3★★★★
『ホラーの天使』シネ・リーブル池袋1★★
『お元気ですか?』ユーロスペース1★★★
『何者』トーホーシネマズ日本橋9★★★
『バースデーカード』UCT6★★
『神様メール』ギンレイホール★★
『すれ違いのダイアリーズ』ギンレイホール★★★★


◆『鉄の子』
五つ星評価で【★★★★子役がいい。そして悔しいが杉ちゃんがいい。】
大好きな女優の田畑智子さんが出てるので、一応、それだけの理由で見に行った。
田畑智子さんは申し分なかったが、それと並ぶか、それ以上で二人の子役と、杉ちゃんの出来が良かった。杉ちゃんなんて、お笑い面白いと思って見た事がないから「役者になっちゃえよ」みたいに思うくらい良かった。軽く見えて重い映画。ハッピーエンドではないが、希望ゼロで終わる訳でもない匙加減が上手い。

◆『ハッピーアワー』
五つ星評価で【★★★★凄いよ】
5時間17分の映画に幾つも禅問答が埋め込まれながらドラマとしての破綻を感じない凄い映画。書こうと思ったら片手間で感想を書く事は出来ないし、もうすっかり抜けてしまったからもう一回見ないと感想を書けない。5時間17分をもう一回見るのは流石にしんどい(見だしたら苦にならない事は分かっているけど)。その長さという第一関門ゆえに、これくらい見た人と見てない人で温度差の違う映画はない。

◆『太陽の蓋』
五つ星評価で【★★★★シン・ゴジラのゴジラが出ない映画と言われた奴(と言いながら実録だ)】
この緊迫感は面白い。これと『シン・ゴジラ』を両方見ておくと両輪相い立つという感じ。あと『日本と原発4年後』というドキュメンタリーも同じように面白いのでオススメ。この二本の何がどう、それだけ面白いのかと言うと、それは『シン・ゴジラ』というフィクションを、どんどん肉付けできて、現実と橋渡し出来てしまうというヤバさが見えてくる、という事だろう。

◆『シン・ゴジラ(3回目)』
五つ星評価で【★★★★見たなあ】
「やはりあのボートと自動車が押し出されるビジュアルが好き」とだけツイッターに呟いている。そろそろ少し褪せてきた感はあったのだが、それでも、まだまだ楽しめている。

◆『ホラーの天使』
五つ星評価で【★★後味悪いよ】
葵わかなちゃんは可愛い。とは言っておこう。
映画自体の構成に仕組みがあるのはいいが、映画の筋にモラルがないのはちょっとイラつく。全てにおいて勧善懲悪を求めたりはしないが、仲間を見捨てて逃げてしまうような程度の低い人間が助かるのは、やはりイヤなものだ(その事に関するお礼参り的なトラップエンドもなかったし)。
題名が何で『ホラーの天使』なのか映画を見ても理由分からず。

◆『お元気ですか?』
五つ星評価で【★★★見たなあ】
B級アクション映画監督・室賀厚が撮るヒューマン・ドラマ。
『キャプテン』とかきちんと撮ってるので、単なる拳銃バカじゃない事は分かっていた。ごくごく普通に撮れている。けっこう器用にいろんな物が撮れる監督なのである(きっと)。ただ「室賀厚」というブランド名が高くなりすぎて「色々」に需要があるかどうかは難しいところかもしれないが。
映画のコアである10人目の人物像については、何となく予想できた。
菅田俊がアクション映画と全く同じ演技を披露。普通の人役だけど若い時に銀行強盗とかいてこました感が何となくあるような気がして怖いやんけ(なんて思うのは菅田で室賀だからってだけだろうなあ)。

◆『何者』
五つ星評価で【★★★いてててててて】
ツイッターをやるので(そんなに器用じゃないからアカウントは一つしか持ってない)、見ていて居たたまれなかった。そのツイッターで映画見た直後の感想↓

(1)怖いというより本当許してあげてくださいという感じ。
(2)ナニもモノもチンチンを表すという意味で哀しいタイトル。大きく見せたいよねえ


裏表ないな、俺(ええこっちゃ)。
別のタイミングで佐藤健は「仮面ライダー電王」でパーソナリティー多く共有する特殊な役をやったから適役とか呟いてる。確かにあのパーソナリティの連々は「何者」であったかもしれない。
有村架純ほっぺたふくらんじゃってる役だなあ。赤信号一歩手前に肥えてる。

◆『バースデーカード』
五つ星評価で【★★見たなあ】
評判は良かったが、残念ながら刺さらなかった。
監督の前作『びったれ!』の方が好き。

◆『神様メール』
五つ星評価で【★★日本人にはよく分からん】
アイデアは面白いと思うが、使徒や奇跡、キリスト教の死生観とかがよう分からんので、進む話に置いてけぼりを食らう。

◆『すれ違いのダイアリーズ』
五つ星評価で【★★★★本気で枝葉末節覚えてない】
タイの映画なので「タイした映画」としか……。
観た直後ツイッターで下のように呟いてる。

勿論全然別の話だけど色々些細な共通点が気になって「君の名は。」に似てる気がする。

誰か何が言いたいか分かる?(おで、我が事ながらもう分かんない)


【銭】
『鉄の子』:映画ファン感謝デーで1100円。
『ハッピーアワー』:三部同時鑑賞割引3300円。
『太陽の蓋』:映画ファン感謝デーで1100円。
『シン・ゴジラ』:ギンレイホールの会員証で鑑賞。年会費更新10800円。
『ホラーの天使』:テアトル会員割引1300円。
『お元気ですか?』:ユーロスペース会員割引で1200円。
『何者』:109シネマズ、メンバーズデー(毎月19日)で1100円。
『バースデーカード』:ポイント2回割で1000円。
『神様メール』:ギンレイホール、会員証で入場。
『すれ違いのダイアリーズ』:ギンレイホール、会員証で入場。

▼作品詳細などはこちらでいいかなは今回こっぱずかしい状態だから省略。

2017年03月19日

『リオ・ブラボー』をキネカ大森1で観て、ジョン・ウェインのかっこよさが分からないよふじき★★

五つ星評価で【★★あと長い】
「ジョン・ウェイン西部のかっこいい男代表」
という刷り込みがある人にはたまらないのかもしれないが、
残念なことにジョン・ウェインがかっこよく見えなかった。
信念のある男ってのは健さんにしてもそうだけど、黙っててもかっこいいんだけど、
ジョン・ウェイン年取って尻とか太ってて身体がストイックに見えない。
この辺は『太陽にほえろ』のボス、石原裕次郎がかっこよく見えないのと同じかもしれない。多少なりとも全盛期を引きずって演技が成立している気がする。

そのかっこよく見えないジョン・ウェインと
身持ちの悪そうな美人アンジー・ディキンソンの恋話は爺ちゃんとキャバ嬢みたいで
西部劇世界ではリアリティーが乏しい。姉ちゃん綺麗なんだけど、
何もジョン・ウェインに惚れなくても・・・なんで、この下りはジャマだった。

それとジョン・ウェイン白兵戦で二回もやられてしまう。
いや、寡黙で信念のある男なんだから、強くしてやろうよ。

その信念バカ・ジョン・ウェインを保安官にして、助手が述べ3人。
足と口の悪い老人、うるせーよ、てめー。
アル中の早撃ちガンマン、ちとかっこいいか。アル中描写長い。
若年の冷静沈着ガンマン。何で加勢するかが伝わらん。

ジョン・ウェインじゃなく高倉健だったら、もちっと乗れてた気がする。
但し、『あなたへ』の健さんは除く。

リオ・ブラボーが町の名前であるとは知らなかった。


【銭】
ワーナーブラザーズ・フィルムフェスティバル番組料金 一般1300円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
リオ・ブラボー@ぴあ映画生活

2017年03月18日

『ナイスガイズ!』をHTC渋谷3で観て、あんな娘欲しいわふじき★★★★

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▲アンガーリーちゃん(右)

五つ星評価で【★★★★ナイスガイズがナイス外じゃないっす】

米粒みたいな顔型にヒゲと眠そうな目の付いたライアン・ゴズリング、
いい奴で、そこそこ仕事もこなすけど、超できる感からはほど遠い。
その欠落したピースを埋めるのが娘のアンガーリー・ライス、
赤ちゃんすっ飛ばしてこうゆう娘が欲しいよなってボンクラ垂涎の娘。
機転が利くし、ひたむきだし、何よりあのダメな父ちゃんへの信頼感がたまらん。
欠落したピースではないが、そこはかとなく上手く嵌る
ビア樽みたいに丸くなったラッセル・クロウ。

この三人が図らずながらも巨悪に挑む羽目になる探偵映画なのだけど、
それぞれの得意分野と不得意分野の組み合わせで
ユニークなチームが出来上がっているのが面白い。

正義感は強いが実行力を持たないアンガーリー・ライス。
世渡りは上手いが正義感は薄いライアン・ゴズリング。
ちょっとゆるげだけど暴力担当ラッセル・クロウ。うん、いい組み合わせ。

ああ、でも、しかし、良いアクション映画は何も残らない。
いつも通りなそんな一本だなあ。


【銭】
テアトル会員割引+曜日割引で1000円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
ナイスガイズ!@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
ナイスガイズ!@ここなつ映画レビュー
ナイスガイズ!@SGA屋物語紹介所

2017年03月17日

メンバーズカードの失権について

トーホーシネマズのメンバーズカードがまた失権してしまった。
いや、失権というよりは磁気不良によるカード認識不能。
認識不能になるスパンがあまりにも短かったので、
カード物理媒体の切替をする時に、ダメパターンを聞いた。

「定期券と一緒に保管するとダメです」
「それだ!」

一発で回答に辿り着いた。
スイカ・パスモ型の非接触系定期券は電波出してるので、
その電波がカードの磁気に影響を与えてしまうようだ。

このパターン、ユナイテッド・シネマのメンバーズカードでも起った事がある。
あかん、あかんで。

大きな字で書いておこう。
トーホーとユナイテッドのメンバーカードはパスモ・スイカ系の定期券と重ねたらダメ。

ちなみに、飯田橋ギンレイホールのメンバーズカード、
銀行のカードに外観が似てる奴。
磁気テープ読取用の黒いテープが巻き付いてる奴。
こいつは水に弱い。極力ぬらさない事。

こっちも大きな字で書いておこう。
ギンレイの会員カードは濡らしたらダメ。


fjk78dead at 00:09| 個別記事コメ(0)トラバ(0)映画 

2017年03月15日

『ワイルド・シティ』をHTC渋谷1で観て、期待に応えるリンゴ・ラムやねんふじき★★★★

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佐々木希似。▲

五つ星評価で【★★★★リンゴ・ラム変わらんなあ】

リンゴ・ラムは相変わらず山のように登場人物を出して、
整理できないままチーム戦にして、でも、面白いって言う困った個性のままだった。

主人公兄弟(厳密には違う)に逃げ込んできた美女、
彼等を襲う謎のグループ二つに黒幕、
主人公兄が昔、勤めていた過去がある警察関係。これらが複雑に絡み合う。

普通、主人公は一人でいいし、黒幕はいてもいいにしても、
主人公と対立するチームは一つでいいし、
警察だって介入しない話の作り方にだって出来る。
でも、この登場人物の津波の中をちゃんと筋とアクションを
描き切ってしまうのが流石リンゴ・ラム(たまに失敗もするけど)。

話の発端になるお姉ちゃんが佐々木希に似ている。


【銭】
未体験ゾーンの映画たち2017前回入場割引200円引きで1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
ワイルド・シティ@ぴあ映画生活

2017年03月14日

『静かなる叫び』をHTC渋谷2で観て、ダメだと分かりつつ加害者に肩入れするよふじき★★★

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▲正者と死者が同居するカット。

五つ星評価で【★★★ファーストカットが衝撃的。全体はそんなに評価せん】

姉ちゃんがみんな綺麗なのは高評価。
まあ、それより何より冒頭のシーンの衝撃ったらない。
あんなん撮れるんが監督としての力量を表わしている。
あれを冒頭に持ってきた事で、続くどのカットも注目せざるをえなくなった。

欲を言うなら、事実に即した物語にした事で、できなくなったのかもしれないが、
目が醒めるようなオチが欲しかった。
オチがないからこそリアルなのかもしれないけど。

私、問題を起こした彼にはちょっとだけ好意を持った。
彼は彼の目標とするキャリアを彼が男である故に取れなかったのだろう。
最終的に彼の代わりにそのキャリアを得た女性は、
無計画な妊娠により、そのキャリアを捨てようとしている。
彼女が捨てる事により、その座は一つ無駄になるのである。
主張の方法が間違えているだけで、主張の内容が間違えてはいないのではないか?
では、彼はその主張を劇中の彼女のように、届けない手紙に書けばよかったのか?
今回は「対女性」であったが、これは「対人種」「対障害者」のような
特定の囲い込みを行う就職差別に対する怒りではないのか?

彼は女性と比べるとコミュニケーション・スキルに難ありの男に見える。
だが、だからこそ逆に彼はそのキャリアをすぐに捨てたりしなさそうだ。
彼だけでなく、「対人種」「対障害者」でキャリア得た者でさえ、
妊娠を優先させる彼女より、そのキャリアをまだ捨てなそうだ。
彼女たちだけが、彼の欲するキャリアを比較的簡単に捨てそうな者達なのである。
とは言え、それを持ってして、彼が正しいと主張しても通りはしないだろうが。


【銭】
未体験ゾーンの映画たち2017前回入場割引200円引きで1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
静かなる叫び@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
静かなる叫び@ノラネコの呑んで観るシネマ

PS 『静香ちゃんの叫び』:もうのび太さんのエッチぃ〜!
PS2 彼にはあの刑がふさわしい。→カーテンの刑。

2017年03月13日

『ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ』『ハドソン川の奇跡』をギンレイホールで観て、あんまよう分からんのと分かりすぎるのとふじき★★,★★★

◆『ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ』
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▲コリン・ファース(左)のスーツの仕立ての良さげな事。
内に着こむ部分はピッチリ仕立てて軽く動きやすく、
外に着こむ部分は防寒で厚手で隙間ないような堅牢さで作られている。

五つ星評価で【★★躁の作家と鬱の編集者か】
リアル会社でトラブルのケツふいてた為、
いたく疲労まみれでズブズブに鑑賞して撃沈。

実にサラリーマンチックなコリン・ファースが
実に破滅しちゃってたまらんぜタイプ作家ジュード・ロウの原稿を
切って切って切りまくる。

お話としてはアメリカの話だけど、
コリン・ファースのスーツの仕立てがやけに重厚でキチっとしていて、
全く弾けないキャラの性格と相まって、とってもイギリス人のようであった。
特にそれ以外は特別に思う事はない。
浮かび上がったり沈んだりみたいな状態でかなりの時間、睡魔に撃沈されてしまった。


◆『ハドソン川の奇跡』
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▲これは墜落直後のシーンだけど、スーツがペラペラ。
 公聴会の時もこんな感じのペラペラ生地だった。

五つ星評価で【★★★一回目同様だけど気まぐれで星一つ増やした】

手堅く何回も事故が再現されて
多くの時間を割きすぎないのが映画として、とても素敵。

ただ、やっぱトム・ハンクスはつまらんと思う。
アーロン・エッカートは若い時は変なガチャ目っぽい顔だったけど、
年とともに何でも演じられる普通の顔に変わった。

『ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ』と違って、
トム・ハンクスとアーロン・エッカートが公聴会に行く時に着ている
スーツの仕立てが妙にペラペラでショボい。
金持ち&エリートとしてのパイロットではなく、
地道に積み上げたキャリアの結果、辿り着いた職業である肉体労働者として、
制服(労働服)をスーツに着こんでる男という表現なのかもしれない。

個人的にスッチーが若くてミニスカで頭悪いのが一人もいないのが残念だ。
多分、前回はその落胆で星一つ少なかったのだ、きっと。


【銭】
ギンレイホール、会員証で入場。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ@ぴあ映画生活
▼関連記事。
ハドソン川の奇跡(一回目)@死屍累々映画日記

2017年03月12日

『フランケンシュタインの逆襲』をキネカ大森1で観て、うむう古いなふじき★★

五つ星評価で【★★凄く大袈裟で良くも悪くも舞台みたいな芝居に舞台みたいな音楽】
多分、前にも見た事がある。
怪物役がクリストファー・リーで歴代の怪物の中ではスマート。
怖いというよりは可哀想なタイプだが、
それでも意思の疎通などは全くできそうにない。
動き方が意思で動いていると言うより、筋肉痙攣の結果動いているように見える。
うまいな、クリストファー・リー。


【銭】
ワーナーブラザーズ・フィルムフェスティバル番組料金 一般1300円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
フランケンシュタインの逆襲@ぴあ映画生活


2017年03月11日

『明治天皇と日露大戦争』をシネマヴェーラ渋谷で観て、精神論で戦う戦争の映画はあかんねんふじき★★

特集上映「新東宝のディープな世界」の1プログラム。

五つ星評価で【★★戦争映画は文系ではいかん。理系でなくてはいかん】
日露戦争の陸戦(旅順要塞攻略)、海戦(対バルチック艦隊戦)がお得なパックになってる映画。この日露戦争二つの戦いは司馬遼太郎の『坂の上の雲』で、もう嫌になるくらい勝利の理由が述べられている(嫌にはならない)。
でも、そういう理由は蘊蓄になってしまうので、ドラマには甚だ乗せづらい。
なので、この映画も軍人さんが頑張ったから勝てました、みたいになってしまった。
頑張ったのは相手の軍人さんも同じだから、精神論で勝敗はひっくり返らないよ。

宇津井健とか高島忠夫とか天地茂とか丹波哲郎とかが若手でバンバン出てくるのは、今見ると面白いかも。


【銭】
シネマヴェーラの夜間会員割引。一般1300円から400円引きで900円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
明治天皇と日露大戦争@ぴあ映画生活

2017年03月10日

『永い言い訳』を新文芸坐で観て、もっくん対竹原ピストルの構図に唸るふじき★★★

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▲モックンと子供
五つ星評価で【★★★竹原ピストルすげえな】

竹原ピストルって今までに全く見なかった訳でもないだろうけど、見た記憶はない。
もう、そこいらのダンプの運ちゃん捕まえてきて演技させてる風にしか見えない。
この竹原ピストルとモックンが好対照。
まあ、ざっくり言うとモックンいやな奴なのである。
竹原ピストルもダメな部分はあるが、イヤな奴感は薄い。
竹原ピストルのダメな部分は自分で変えられない部分がメインであるが、
モックンの嫌な部分は意識する事で変えられる、メンタルな部分である。
モックン大人なのに人に甘えて、上手く甘えられなそうになるとダダをこねてる。
子供ならともかく大人だし、モックンの役は恵まれた階層の人間なので、
そこはお前が大人らしく振る舞うべきだろう、とつい思ってしまう。

この物語はそのモックンが妻を失う前に既にマイナスであるのに、
妻を失う事が契機になってトントンの線まで戻る物語だ。

今回、やっとこさ名画座で見たのだが、やはり見るのに躊躇があった。
最初のチラシに付いてるコピー

妻が死んだ。これっぽっちも泣けなかった。

居たたまれない。
私も父の葬儀では泣けなかった。
感情欠落と言われようが、そう泣けはしない。
そんなんを再確認させられるのはある意味たまらない。
なので後回しにしたが、やはり西川美和監督作品は見ておきたかったので見た。

これは、妻が死んであまりその事に親身ではないのに可哀想な自分を腫れ物のように開示しなければいけない自意識過剰のひねくれ者の話だ。妻の死が痛手でないと言えば嘘になるが、彼が冷静でいられるのは、彼女は彼に取ってどんな甘えをも許す甘え装置みたいな関係で、にもかかわらず彼が彼女に対して取っていた「甘え」が本当にどうでもいい事で、なくなっても困らない程度の物にすぎなかったからだろう。大した関係ではないのである。彼女から彼に対しての愛はなくなっていたが、逆に彼から彼女に対しての愛も自覚はないがなくなっていたと言える。

そんな彼がずっと居心地悪そうにしているのを見ているのはキツい。
だから、単純人間の竹原ピストルと、ごくごく普通の子供二人が出てきたのは良かった。
この三人が仮に出てこないなら、モックンは二時間ばかし黒木華と延々とSEXをする、そういう映画を作ればオチる気がする。それはそれで見たいのだが、映画としてはそっちの方がキツいだろう。

彼の事を「さちおくん」と呼び嫌がられる深津絵里を失った後にやって来るのは、彼の事を同じように「さちおくん」と呼ぶ竹原ピストル家族である。映画の冒頭では執拗に嫌がっていた「さちおくん」を竹原ピストル家族には許してしまう。それは「モックン」+「深津絵里」の関係が家族の外に見せつける「形式」の家族であった為「さちおくん」なんていうダサい呼び方は許容できなかったのだろう。「モックン」+「竹原ピストル家族」は外に見せるような関係では全くないので、呼び方はどうでもいい。この関係のイビツなこと。

深津絵里からモックンへの「さちおくん」。モックンは作家名で呼ばれたい。妻の深津絵里は自分のプロモーションの一部を担う存在なので「さちおくん」などと呼ばれて、そのプロモーションにマイナス展開されては困る。これは「家族」の形骸化であり、深津絵里からモックンへの個人的な感情である「さちおくん」は無視され続ける。
竹原ピストル家族からモックンへの「さちおくん」。モックンはこの関係は大事に思ってないし、公に公表すべき関係でもないので、どうでもいいと思っている。竹原ピストルはバリバリに距離を縮めようとして「さちおくん」を使っている。終盤、その距離が縮みすぎた事でモックンは自滅する。案外、呪い的な……


【銭】
夜間会員割引で800円

▼作品詳細などはこちらでいいかな
永い言い訳@ぴあ映画生活
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永い言い訳@映画的・絵画的・音楽的

2017年03月08日

『天国はどこだ』『群盗南蛮船』『貸間あり』『江戸の悪太郎』シネマヴェーラ二本立て×2レビュー

特集上映「新東宝のディープな世界」<『天国はどこだ』『群盗南蛮船』
「名脇役列伝杵臆崟蕷瓢劼任瓦兇い泙后廖磧愨澳屬△蝓戞惺掌佑琉太郎』
どれも旧作で、どれも初見。

◆『天国はどこだ』
五つ星評価で【★★★★悩む木村功、輝く津島恵子、善人なのに得体のしれない沼田曜一、そして金やん】
暴力団に生活を握られている部落の村。新任医師の沼田曜一は保育園の津島恵子とともに生活を改善しようと努力するが、なかなか難しい。そこに部落出身の津島恵子の恋人、木村功が刑務所から出所してくる。木村功は暴力団と拮抗しながら村の人々を守るが、暴力団の罠に嵌って暴力事件を起こして村の信用を失墜させてしまう。

若くて無鉄砲でケンカっ早くて子供の人気者のヤクザを木村功が好演。
ヤクザ稼業から足を洗い、カタギになるのだが、
実入りが少なくなり子供たちを豪遊させられなくなった彼を
子供たちが見限っていくという設定がリアルにイヤらしくて泣ける。
役名が「ケンさん」。
ちなみに高倉健こと健さんが初めての任侠映画に出るのは、
この映画の7年後だから役名については単なる偶然である。

映画のヒロイン津島恵子が美しい。松雪泰子っぽい。

沼田曜一、いい人っぽく見えない。何か企んでそう。
まあでも、目に輝きのない小金治と言えば小金治っぽいかもしれん。

若かりし日の金やんが特別出演で出てくる。国鉄スワローズのピッチャーだそうである。

木村功と揉めるヤクザのチンピラに西村晃。チンピラが板に付いていて、この人がこの後、水戸黄門になろうとは誰も思わんかったよなあ。

ヤクザの組長に加藤嘉。強欲でカリスマ力を持つオールバックの加藤嘉が一瞬も瞬きしないで怖い。


◆『群盗南蛮船 ぎやまんの宿』
五つ星評価で【★★★尾上菊五郎一座総出演……は売りではないと思うのだが。少なくとも今は】
最近、上映されると足を運ぶ稲垣浩監督作品。
基本的にダイナミックな娯楽作品ばっかでいいんですわ。
で、監督名だけで見に来た。
こっちが目当てだったけど『天国はどこだ』の方が面白かった。
歌舞伎の尾上菊五郎一座総出演らしい。
DNAのせいか、みな、ひょろうんとした瓜実顔っぽい。
江戸時代っぽい顔ではある。
主役の尾上梅幸が良くない。二枚目の役だが二枚目に見えない。演技の癖が強くて単に不真面目な役に見えて、女が惚れる男に見えない。これは役者の責任。
その主人公を支えるの尾上松緑も良くない。女にもてたがりで大酒飲みの自分知らず。男から見てもモテない事が分かる奴。こいつは好きになれない。これは脚本の責任。
後半、唐突に入る海賊のダンスはミュージカル風だが、
江戸時代が舞台の映画に馴染んでいない。

現代的な顔立ちの久我美子に惹かれるが、古風な顔立ちの花井蘭子の方が主役のせんである。そんなに強く魅力を感じないのは私が今の人だからだろう。1950年の作品。


◆『貸間あり』
五つ星評価で【★★★TVっぽい】
川島雄三監督、フランキー堺主演の有名な軽喜劇。
何だかスピディーでTVっぽいけどバタバタしてて、そんなに好みじゃない。
立ちション好きなのか川島?


◆『江戸の悪太郎』
五つ星評価で【★★★★明朗快活な泰然自若時代劇】
大友柳太朗の貧乏浪人が素行の悪い占い師をとっちめる。
子供に男装しながらも全く女の子丸出し状態の大川恵子が可愛い。


【銭】
各二本立てプログラム、シネマヴェーラの会員割引一般1500円から400円引きで1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
群盗南蛮船 ぎやまんの宿@ぴあ映画生活
貸間あり@ぴあ映画生活
江戸の悪太郎〈1959年〉@ぴあ映画生活

2017年03月06日

『日本と再生』『I am Your Father』『Who Killed Idol?』『ザ・スライドショーがやって来る!』を4本まとめてレビュー

近近に見たドキュメンタリーを4本並べてレビュー。

◆『日本と再生』ユーロスペース1
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▲荘厳
五つ星評価で【★★★★あれ、あの続きやん】
見るまで知らなかったけどあの傑作『日本と原発 4年後』の続きの映画だった。
前作も用意周到に、かつ、分かりやすく、「何故、日本に原発がいらないのか」をネチネチと説明しきったのだが、今回は「原発をやめて自然エネルギーに変えるメリット」を洗脳まがいにプロパガンダする(褒めてる)。
洗脳、かつ、プロパガンダで間違いない。ただ、多分、ここで言われている事の方が、自分達の保身と既得権益を手放したくないが為に国の舵取りを誤っている政治家屋さんたちより正しいのだ。正しい事なら洗脳ANDプロパガンダでも悪くない。
困ったもんだ、既得権益。
映画の中で、自然エネルギーのデメリットに関する部分を殊更、小さく取り扱っているとは思うが、が、が、が、それにしてもメリットの方が大きいだろう。それは世界各国での自然エネルギーへの変換のサクセス・ストーリーが物語っている。仮に、これでもダメだというなら、何故ダメかを為政者側がちゃんと説明すべきだ。

ちなみに今でも続編が作られ続けている「仮面ライダー」は風力をエネルギーとする自然エネルギーヒーローである。もっともその風車を回転させる為に使っていたバイクはごくごく普通の化石燃料燃焼型のバイクであったが。


◆『I am Your Father』HTC渋谷3
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▲デビッド。
五つ星評価で【★★★デビッド・プラウズ伝】
『スター・ウォーズ』でダース・ベイダーを演じたものの(声は別人)、今ではルーカス・フィルムと疎遠になり、公式イベントにも大役なのに呼んでもらえないデビッド・プラウズの伝記映画。
気持ちいいのは撮影者が撮影対象に持っているリスペクトが伝わってくるからだろう。
それでいて、対象者を甘えさせてはいない。バランス感覚がいいのだろう。

映画は撮影対象とルーカス・フィルムのわだかまりを作ったと言われる事件の真相を暴く。もちろん、これたけが全ての原因ではないかもしれないが、この一例だけでも解明したのはとてもいい事だ。一事が万事で色眼鏡をかけられ、他の事も冤罪のように誤解を受けているかもしれない(その責任の全てが会社側にあるとは思わないが)。

デビッド・プラウズのボディービル仲間としてTVドラマ「超人ハルク」で変身後のハルクを演じていたルー・フェリグノが出ていたのには驚いた。


◆『Who Killed Idol?』テアトル新宿
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▲目が死んでる二人。
五つ星評価で【★★★可哀想な彼女たち、そして真相があまり明確にならない映画】
『Bis誕生の詩』の姉妹編映画。
アイドルグループの選抜合宿で新生Bisのメンバー選出が行われるまでが姉妹作品の内容。選ばれた後、落選した彼女たちに出された「ライバル・ユニット」への参加という御褒美と、その御褒美が大人の人間関係によって壊れてしまい、ユニット存続不可になるまでが今作。
アイドル映画としてとてもよい熱量を持っている。
女の子は可愛く撮れている。
「のび太」の仇名を持つ女の子は「すげーブス」という認識だったが、
ライブでは可愛く思えるようになってた。つまり、磨けてたのだ。
アイドルではないが、マネージャーの山下百恵の普通っぽい所がいい。

映画としてはいろいろ問題があって、
前作のオーディション、今作のユニット再構成みたいな事を延々とやっているのにも関わらず、女の子の顔や名前が最後まで一致しなかった。それは芸能物でありながら、各人の個性をアピールしたり、まとめたり、ダメ押ししたり、みたいな配慮が薄かったのではないか。
チラシでは解散の内幕が映画で全部明らかになるような勢いで書いてあるが、実際は藪の中でよう分からん。

”蕕吋罐縫奪硲咤蕋咾ライブで勝ちユニットBiSの楽曲を無断使用した事
■咤蕋單括責任者の過去の罪状についてBiS統括責任者が知らず仁義を欠いた。

この二点だと言われているが、芸能界と接点がないから,皚△眤腓靴浸に思えない。単にSiSを解散させるためにダダをこねて「業界のしきたりがどうのこうの」「こんな奴に付いていっちゃダメだ」など無理強いしている風にしか見えない。その癖そんな事を言っているBiS側が人手が足りないからと解散させたSiSの統括責任者を雑用に使っている。斬るなら斬れよ。そこを斬らずにSiSだけ解散とか単に女の子たちに対して手の平を返したようにしか見えない。
BiS物はこれで3本目だが、どれをとっても過酷な目に会う女の子に対して、取り扱うスタッフに、それを強いるだけの強い覚悟を感じられない。そんな物ない。業界は女の子を騙して笑って生きていくのだ。そういうならまあ、そこに飛び込む女の子たちは不憫だが構造的にダメなのかもしれない。


◆『ザ・スライドショーがやって来る!』新宿ピカデリー4
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▲ロツクンロール・スライダーズ
五つ星評価で【★★★ネタより理屈なのはよくない】
みうらじゅんといとうせいこうの「ザ・スライドショー」の内幕暴露。
みうらじゅんやいとうせいこうサイドから見て、どういう理屈で、
どういう風にショーが作られているかを解説する。
成り立ちや成り行きを一度まとめておきたかったのかもしれないが、
それは日記に書けばいい事であって、
公に発表されても、それを他人が使える訳でもないし、どないすんねん。

個人的には単にネタをドッサリ積んでもらった方が面白かった。
ただ、もう全てのスライドショーを渡り歩き、
今までの全てのスライドは見てるから、ネタその物に興味はない、
という人だらけだったら、この構成でいいのかもしれない。


【銭】
『日本と再生』:ユーロスペース会員割引1200円。
『I am Your Father』:未体験ゾーンの映画たち2017前回入場割引1100円。
『Who Killed Idol?』:テアトル会員割引1300円。
『ザ・スライドショーがやって来る!』:番組特別料金1800円。


▼作品詳細などはこちらでいいかな
日本と再生 光と風のギガワット作戦@ぴあ映画生活
I AM YOUR FATHER/アイ・アム・ユア・ファーザー@ぴあ映画生活
WHO KiLLED IDOL? −SiS消滅の詩−@ぴあ映画生活
みうらじゅん&いとうせいこう 20th anniversary ザ・スライドショーがやって来る!「レジェンド仲良し」の秘密@ぴあ映画生活
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BiS誕生の詩@死屍累々映画日記
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2017年03月05日

『トリプルX:再起動』をトーホーシネマズみゆき座で観て、洋画らしい洋画ともかくスッキリふじき★★★★

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▲佐々木希のブラみたいなカットだなあ。

五つ星評価で【★★★★洋画らしいほんまに洋画らしい】
拳銃バンバン撃って、世界の危機がドンドン来て、美女がうふんうふんクネクネで、
洋画はかくあるべきという一本。こーゆーのに大入りしてもらいたい。
っつか、劇場に行ってでっかいスカラ座でかかると思ってたら、
こじんまりなみゆき座だったので、ちょっと凹んだ
(興行的にはララランドには勝てんからしょうがないが)。

再び呼び戻されたエージェント、ヴィン・ディーゼルと
謎の男ドニー・イェンの二枚看板になったのが映画としては大成功。
ヴィン・ディーゼルは嫌いじゃないけど、
随所にドニー・イェンのアクションがカッティングされる事で、
実に贅沢なアクション映画になった。
高速道路の追いかけっことかドニー様の『カンフー・ジャングル』みたいで燃えた。
いやいや、『カンフー・ジャングル』の、あのカットないから、
あっちの方がすげー、でも、まんまやらないよな。
しかし似てるんで、未見の人は『カンフー・ジャングル』もチェックしてほしい。

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▲なかなかいいスリー・ショット。

拳銃美女二人(連動アクションがかっけー)と
科学者ちゃんと情報屋ちゃん、美女づくしでええわあ。
科学者ちゃんは喋り続けのドジッコ属性みたいなのがちょっとウザい。

チーム戦的にはこれに若い兄ちゃん達とでかい男達が付く。
こんなところにトニー・ジャー。もちっと目立っても良さそうなもんなのに。
野郎4人はまあ、いい箸休めみたいなもんだな。

そしてトニ・コレット。
この人、なんか直前で観たなと思ったら『マイ・ベスト・フレンド』
ドリュー・バリモアの癌になる友達だ。まあ、当たり前だけど健康体で憎たらしい。
久々にいなくなってスッキリ溜飲下がるっていい悪役でした。

ダイヤル9の秘密はよいなあ。


【銭】
チケット屋で額面1400円のムビチケを1400円でGET。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
トリプルX:再起動@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
トリプルX:再起動@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記
トリプルX:再起動@徒然なるままに
トリプルX:再起動@だらだら無気力ブログ
トリプルX:再起動@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

2017年03月04日

『LUPIN THE RD 血煙の石川五エ門』をシネマサンシャイン池袋2で観て、スタイリッシュは正義ふじき★★★

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▲動かざること不動の山・風。
五つ星評価で【★★★センスよなあ】  
大傑作の前作『次元大介の墓標』ほどではないが満足できる作品だった。
前作と比べると、もう一つトリッキーな展開が話にほしかった。
 敵が来た―敵を打ち負かす
ただ、これだけの単純なプロットで楽しめてしまう今作も異常に凄いが、
ダメ押しで、もう一つ明確なオチとか展開がほしかった。

ヤクザのロクデナシ具合(そして強い)も、
止められない殺し屋も、ルパンも、次元も、五右エ門も、銭型ですら、かっけー。
峰不二子は今回はいるだけ。

自分を追い込む五右エ門の前に立った事でひどい目に会うヤクザとか付いてるけど
劇場版ルパン第一作の斬鉄剣を折った相手へのリベンジ・マッチに話が似ている。
と言うか、そんな大した話じゃないからな。
基本、五右エ門という男は「今ある事を変えない」キャラだから、
強敵が来れば常に同じ展開になるかもしれない。


【銭】
額面金額1300円のムビチケを1300で購入。急いで買わなくても1000円くらいに底値が落ちていた。
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LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門@ぴあ映画生活
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LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門@だらだら無気力ブログ
▼関連記事。
LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標@死屍累々映画日記

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▲悪そうな顔だぜい。

2017年03月02日

『虐殺器官』を池袋ヒューマックスシネマズ5で観て、アレを思い出さずにはいられないのは私だけ?ふじき★★(ネタバレあり)

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▲これが記事中に書いた思いだせなかった主人公の顔。

五つ星評価で【★★驚くべき奇想だが展開の地味さからか話はダレている】
原作小説未読。だから、原作がどれほど優れているかという観点からは語れない。
「虐殺を発生させるメカニズム」については、
そういう事を考えるのは実に奇想ではないかと思うが、
それが奇想に見えるように上手く映像化されていないと思う。
「なんで?なんで?なんでそんな事が?」という畳み込みが足りない。
安易に人を殺す描写だけ鮮明でも、それは話の溝を決して埋めはしない。

感情にフィルターを付けさせられている特異な人物が主人公であるが、主人公は人並に葛藤する。葛藤はするが、葛藤の際にあった感情は整理され、冷静に結論を得る。
「虐殺」を手中に収めた異物、ジョン・ポール、この人物と主人公を対話させるが、どちらが狂っているという強い違和感を見出せなかった。概して二人とも冷静だ。
ここはどちらかが狂っており、どちらかが狂っていないという差異を見たかった。どちらにしても最終的な結論は「狂ってない者も狂っている」なのだから。

今回のアニメの絵が好きでないというのもあるが、キャラが立っていない。
主人公と同僚とジョン・ポールくらいは
パッとビジュアルを思いだせるようにしないと失敗だろう
(見て三日も経っていないのにもう思いだせなくなっている)。

そして、虐殺に関する、あの概念。
アレはどう見ても「モンティ・パイソンの史上最高のギャグ」
が引き金になって生み出されたに違いない。
であるなら、お手本があるのだからそんなに奇想でもないか。
じゃあ、お手本が分からなくなるくらいの加工か、
お手本が気にならないくらいのディテールの突き詰めみたいなのを見たかった。


【銭】
1800円の入場料金に対して、1500円の前売券を事前に買いそびれてしまったので、チケット屋を物色して、額面料金1300円のヒューマックス系映画館共通入場券を1500円で購入して見た。

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虐殺器官@ぴあ映画生活
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虐殺器官@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

2017年03月01日

『脱獄者』を神保町シアターで観て、丹波哲郎は昔から丹波哲郎ふじき★★

五つ星評価で【★★夢うつつでした】
特集「あの時の刑事」から1プログラム。
1967年のモノクロ映画。初見。

丹波哲郎刑事が生き別れの弟に会うと、ヤクザになっていた。
何となく遺伝子的に兄弟っぽさが希薄。
丹波哲郎の風貌って独特だからか。
ほどなく丹波哲郎はヤクザの罠に嵌り無実の罪で投獄。
刑事が投獄されるとひどい目に会うのだが、
そんな目に会っても何となく同情できないのは丹波哲郎って善人感が乏しいからだろう。
超善悪人間で、自分がルールブックで全て裁きそう。
それは野生の掟と一緒だから、風向きが変わって
自分がそういう目に会ってもしょうがない様に見えてしまう。

丹波哲郎に捕まってない受刑者の
「ここではみんな同じ最低だから、そんなリンチはやめろ」というのが至極人間的。
多分、丹波哲郎はこの受刑者に人間力で劣ると思う。
でも、その人間でいられない所が丹波哲郎の魅力なのだと思う。

人間以上かもしれない。人間以下かもしれない。
何にせよ、並みの人間ではない。それが丹波哲郎の魅力、そう考える。


なので、そんな人間以下(今回は)の丹波哲郎に感情移入は出来ず、
まあ、やりたい事をやれよと見ていた。
脱獄して、なし崩し的にヤクザに喧嘩ふっかけて大団円。
うんまあ、そんなもんだろう。

どれ見ても変わらない丹波哲郎だが、
同じくらい加藤嘉も変わらない。
今回の加藤嘉もいつも同様、目をウルウルさせている。
それでこそ加藤嘉だ。


【銭】
神保町シアター正規入場料金1200円。

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脱獄者@ぴあ映画生活

2017年02月28日

『劇場版ソードアート・オンライン オーディナル・スケール』をシネ・リーブル池袋1で観て、あっうまいじゃんふじき★★★(ネタバレあり)

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▲絵は後から入れる予定→予定完遂。

五つ星評価で【★★★宮崎駿と対照的】
原作小説、TVアニメ未読未鑑賞。いつもの如く一見さん鑑賞である。

冒頭、今までの『ソードアート・オンライン』の粗筋を展開してくれるのは助かる。
仮想現実ゲーム「ソードアート・オンライン」に対比される新ゲーム、
拡張現実ゲーム「オーディナル・スケール」。
まあ、とっても単純に言うとダンジョンのある「ポケモンGO」である。
この現実と打ち合って負けない素早いアイデアは良いなあ。

仮想現実の世界に捕らわれてゲームでの死は現実の死に繋がる、という世界観から
『アクセル・ワールド』というアニメを思い出した。
こちらは、仮想現実の世界に一斉にログインできなくなる事象の発生と
ログアウト時にログイン中の記憶を失ってしまうという障害に立ち向かう集団の物語だ。
表裏一体な感じの同質性だなあ、と思ったら、
あにはからんや同じ原作者(川原礫)の作品なのだった。

『アクセル・ワールド』がバリバリの萌えキャラばかりなのに比べて、『ソードアート・オンライン』は比較的、現実に根差したというか、地味キャラばかりである。あまり突出していない方がリアルかもしれないし、アバターと現実の相違がありすぎるのはやはり青少年の恋愛も絡む物語なので、多少の嘘になるにしても、規格外のブサイクは除外したのだろう。本来は主人公なんかは暗いデブで、一般婦女子からは嫌われるタイプにする方がよりリアルだと思うけどいたたまれない。女性キャラも全員ネカマなんてのもありそうだけど、それもいたたまれない。そこまでしてリアルにこだわる必要もない。
とは言え、キャラクター造形は強い「萌え」寄りではないが、少年マンガと少女マンガのハイブリット的な感性で描かれている。少年マンガ特有の極端にデフォルメされたキャラクターはいない。それは作品にリアルな安定感を持たせているが、同時にリアルな枷で縛られているようにも見えてしまう。この登場人物の日常生活でのアニメート(動かし方)が妙にぎこちなく下手なのと合わせてそこはマイナスであるとハッキリ言っておこう(ちなみにゲーム世界内でプレイしている最中のアニメートは何の問題もない)。
お話の面白さを捨てても、一つ一つのアニメート(動き)にヒステリックなこだわりを見せる宮崎駿とはここが正反対だ。勿論、話と動きの両方が揃っていた方がいいのだが、どちらか一つしか優先できないのなら、「劇」映画であるのだから私は話を優先してほしい。そういう物が見たい。

この辺からネタバレするっす

今回の劇場版で、事件を起こした者がやりたかった企みについては中々よく考えられている。そして、その計画を遂行する者のメンタリティーも実に「らしい」。そして、その企みが実行されることによる現実世界での弊害などもよく考えられている。人間が人間として成立する為には、記憶は欠かせない要素なのだ。

ラスト、開発者の博士は新たなシステムへの扉を開かれる。
その名は「ラース」。
「ランス」だったら、昔の名高きエロゲーだ。それはそれで楽しいかもしれん。博士の専門分野がAI(人工知能)で、余技としてロボット工学にも精通しているというのがヤバい。アトムみたいな高性能のダッチワイフが作れてしまうじゃん。
で、「ランス」でなく、「ラース」な訳だが、「ラース」で思いつく映画と言ったら『ラースとその彼女』しかない。みんなが気に掛けてる好青年のラースが連れてきた彼女は高性能ダッチワイフだったというオタクには痛いコメディー。「ラース」というゲームが仮想現実でなく、拡張現実で展開するなら、自分以外のプレイヤーには「ラースの彼女」達が相手をするのかもしれない。そこに「性」が展開するゆとりがあるなら、これを国の主要輸出品として企画しても充分ペイするのではないだろうか。


【銭】
テアトルの会員割引+曜日割引で1000円。

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劇場版 ソードアート・オンライン −オーディナル・スケール−@ぴあ映画生活
▼関連記事。
アクセル・ワールド@死屍累々映画日記

2017年02月27日

『世界一キライなあなたに』『マイ・ベスト・フレンド』をギンレイホールで観て、キャラを立てて殺せふじき★★,★★

身近な病人が死ぬ映画二本立て。

◆『世界一キライなあなたに』
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▲王子と家来

五つ星評価で【★★あー死んだ死んだ】
自ら死期を決めた首から下が動かないイケメンとお手伝い女の擬似ラブストーリー。
イケメンに同情をするのはやぶさかではないが、感情移入は出来ない。
誰だってあんな目に会いたいとは思わないが、
そんな目に会う事がどんな目であるのかが、彼によってしっかり訴えられていない。
彼のツラさは「そらツラいだろう」という状況証拠からしか心情を類推できない。

お手伝い女は貧乏で、すましてると水原希子っぽい美人なのだが、
感情表現過多でいつも顔をグチャグチャにしてしまい、なかなか不快な顔だと思う。
美人は笑顔も美人じゃないと台無しになってしまうのである。


◆『マイ・ベスト・フレンド』
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▲狸と狐

五つ星評価で【★★こっちも死んだ死んだ】

ドリュー・バリモア(狸女)とトニ・コレット(狐女)の友情物語。
これでもかとばかりにキャラを盛ってから、的確に殺す手腕は見事。


【銭】
ギンレイホール、会員証で入場。
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世界一キライなあなたに@ぴあ映画生活
マイ・ベスト・フレンド@ぴあ映画生活

2017年02月26日

『素晴らしきかな、人生』を一ツ橋ホールで観て、ウィル・スミスお前って奴はふじき★★

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▲宇宙愛キーラ・ナイトレイ テレサみたいな恰好で出てきてほしい。

五つ星評価で【★★超完膚なき駄作とまでは言わないけどウィル・スミスの片岡鶴太郎みたいな立ち位置が嫌い】
試写会で観させていただきました。なので、私の好き嫌いは別として、まあ、こういう映画があってもいいのかなと言っておきます。映画好きの人が、この題名で観る気はなかったけど、招待券貰って見たら、ビックリするほどではないけど、まあ、ちょっとだけやられちゃったかな、と思いそうな映画。同じ監督が撮った『プラダを着た悪魔』みたいな娯楽映画と思って見に行くと火傷してしまうので、そこは注意。

ビックリするほど豪華な出演陣。
いまやラッパーだったとは知るまいウィル・スミス
いまやハルクだったとは知るまいエドワード・ノートン
政治からマシンガンまで何でもあれヘレン・ミレン
どの映画もいいんだけどそれでもタイタニック女ケイト・ウィンスレット
負け組をやらせたら凄い勝ち組野郎マイケル・ペーニャ

ウィル・スミスを真ん中に、みんな均等な時間出演している。主役はやはり中央にいるウィル・スミスなんだろうけど、群像劇みたいな変なバランス。こういうのが「実話」だとハクが付くんだろうけど、どう考えてもこれは頭で考えた物語だ。うん、うまくまとめたね、とは思うけど。

さて、個人的に片岡鶴太郎が芸人より芸術家として見てもらいたいという欲望が止められないみたいに、ウィル・スミスは役者なのに演技や作品がどうとかいうのを目標としているとは思えない。ウィル・スミスの欲望はただ一つ。「俺っていい父ちゃんだろ」。これだろう。そんな承認欲求は家庭でやれ。


【銭】
スポーツ新聞の試写会に応募。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
素晴らしきかな、人生@ぴあ映画生活
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素晴らしきかな、人生@辛口映画館

2017年02月25日

『或る剣豪の生涯』『荒木又右衛門 決闘鍵屋の辻』を新文芸坐で観て、世界の三船かっけーふじき★★★★,★★

特集上映「没後二十年 三船敏郎 中村錦之助 勝新太郎」の1プログラム。

◆『或る剣豪の生涯』
五つ星評価で【★★★★心が綺麗なのに報われない奴には弱いよ】
多分、二回目。
三船敏郎をシラノ・ド・ベルジュラックに設定しながら、
舞台は天下分け目の関ケ原というビックリ変化球。

何でも得意だけど、恋だけは思うようにいかないシラノって
コンプレックスの強いオタクとしてこんなに親近感の湧く役ってない。

ロマンチックな恋の詩をそらんじる三船はユーモラス。
外見は野人だけど、心は繊細という役を大いに楽しんでいる。
一部セリフが長くて冗長なのは三船の責任ではないだろう。

逆に外見は美麗衆目だが、頭の中はつまんないという美男子に宝田明。
しゅんとしてたんだなあ。谷原章介っぽい。

綺麗なベベを着て乞食する七重(淡路恵子)が顔立ちは好みじゃないけど、
犬とか猫とかと同じレベルで三船になついてる感じがかーいかった。
ロクサーヌの司葉子よりこっちの子の方が心を許せる感じ。
もうちょっと出番を増やしてあげたかった。

天本英世が最初に騒ぎを起こす徳川武士の中にいるらしいのだが、よく分からなかったのが残念。


◆『荒木又右衛門 決闘鍵屋の辻』
五つ星評価で【★★リアル時代劇】
初見。
講談で有名な(らしい)荒木又右衛門の敵討ちをひたすらリアルに描く。
仇討の緊迫さはものごっついのだが、
仇を待つ時間が緊迫溢れる演出を施されながらジリジリと果てしなく長い。
キツかった。


【銭】
新文芸坐の会員割引250円減の1050円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
或る剣豪の生涯@ぴあ映画生活
荒木又右衛門 決闘鍵屋の辻@ぴあ映画生活

2017年02月24日

『ホワイトリリー』を新宿武蔵野館3で観て、不快だけど強烈だふじき★★★

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▲おかめと天狗のキスの後ろに現われる般若。このあと激おこ!

五つ星評価で【★★★不快を通り越せるか越せないか】
映画を見るにあたって、人が絶望に沈んでいるとか、苦痛を強いられている様子とかを延々と見せられるのはキツい。サディストではないし、マゾヒストでもないので、そういうの全開でずっと泣き叫ばれるのは苦手。ごくごく一般的な感性だと思う。町中で子供が泣いているのも不快だしね。そう、とても不快な映画なのだ。
なので、映画の冒頭から終端まで、のべつまくなく顔が苦痛に歪んでいるこの映画はきつい。おで根性がないからレズ映画なら、ソフトなレズ映画が見たかったなあ。ホワホワ、プリンプリン、ウキウキ感、高そうな奴。

この映画のレズシーンは真逆。修羅の道的なレズシーンである。
主役の飛鳥凛と、彼女に君臨する非道な女王・山口香緒里。
オカメと般若のお面を付けてでもいるよう。
般若に支配されながら般若を愛する深情けのオカメが可哀想。
そこに乱入する若い男・町井祥真。これは天狗面だろう。
それぞれの微細な思惑はありながら、それぞれの基本的な感情トーンは変わらないので、
各自が般若、オカメ、天狗の面を付けたまま演じても成立しそうだ。
それはとても異常な光景なのだが、見てみたい気にもする。

しかし、主役の女性二人がとても「昭和的」に撮影されている。
場を支配する女王的な位置付けの山口香緒里はそれでもいいが、
若者なのに昭和っぽく、村の青年館で夜這いとかかけられていそうな
飛鳥凛の垢抜けなさってどうなんだろう。
説得力があるのだけど、良くも悪くも重く見える子だ(少なくともこの映画の中では)。

あと百合の花の中で一戦というレズシーンは、ちょっとその物すぎて引く。
その真逆で薔薇の花の中で男同士のホモシーンがあっても同じように引くだろう。
あまりにもあからさまな意味のグラフィック化って何の意味があるのだろう?

「不快」だったり「昭和的」だったりがマイナス要素としてぐんぐんポイントを上げてくるのだけど、メインの感情のぶつかり合いが御座なりになっていず、ちゃんと筋が通っているので、全体としてそれが「強烈」に昇華されていて、単なる失敗作には終わっていない。うん、でも、きゃははは、きゃっ、気持ちいい〜、あはん、あはん、みたいなレズ映画が見たいってのには逆らえないな。レズ映画に人生が付いてくるのは重い。もしかしたら、ロマンポルノ枠じゃなかっらOKだったのかもしれない。


【銭】
チケット屋で劇場鑑賞が6回可能である武蔵野興行の株主優待券を4500円でGET。うち1回分で鑑賞(3枚目)。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
ホワイトリリー@ぴあ映画生活
▼関連記事(他のロマンポルノ・リブートプロジェクト)。
風に濡れた女(一回目)@死屍累々映画日記
風に濡れた女(二回目)@死屍累々映画日記
雌猫たち+アンチポルノ@死屍累々映画日記

2017年02月23日

『刑事物語 小さな目撃者』を神保町シアターで観て、昔が面白いふじき★★

五つ星評価で【★★54分の中篇だが、ストーリーでビックリできないのがちょっと(当時の流行風俗とか見る分には面白い)】
特集「あの時の刑事」から1プログラム。
1960年のモノクロ映画。もちろん初見。

映画に出演している役者で知っているのは益田喜頓くらい。
これが年配の叩き上げ刑事。
息子が本庁の刑事。
昔、少年サンデーで連載していた「親子刑事」みたいな設定だが、
親父がノンキャリアで、息子がキャリアと言うのは『踊る大捜査線』っぽくもある。
いやまあ、親子だからってだけでなく、みんな仲良く捜査してますけどね、この頃は。

その喜頓親子の所に倉庫番夫婦が殺害された強盗殺人が持ち込まれる。
被害者の一人息子はまだ小さくて事件について語れない。
喜頓刑事は子供をあやしながら捜査に乗り込むのだった。
ラスト子供の発言で容疑が急遽固まるのは、まあ、見えてるけどいいだろう。

容疑者(仲間割れで殺された被害者)の手帳から競馬場に張込を掛ける喜頓。
共犯者の顔も分からず、闇雲にかける徒労としか思えない張込である。喜頓が言う。
「だが、私はダメだと分かっても、ずっとこのやり方でやってきたんですよ」
99%無駄と分かっても、残りの1%に掛ける刑事魂が泣ける。

などという本筋とは無関係に面白かったところ。
・冒頭、ホテル聚楽のネオン。いつからあるか知らないけど何か凄い。
・子供が常時付けてるのが七色仮面のお面とマント。
 マントは七色仮面のロゴが入ったマーチャン・ダイジング商品。
 今では知る人ぞ知るヒーローだが、1960年にTV公開されて
 月光仮面と人気を二分する作品だったらしい。
 ちなみに七色仮面は東映、この映画は日活なので、系列頼りの起用ではない。
 それだけ違和感なく流行っていたという事だろう。
・ラスト、喜頓と子供との別れ。子供を迎えに来た祖母が使っていたのが蒸気機関車。
 そうだよなあ。1970年くらいまでは実稼働していたものな。
・脚本が昭和ガメラの高橋二三。大映の人というイメージだが日活でも書いてるらしい。
 ガメラの5年前の映画である。


【銭】
神保町シアターポイント5回分無料入場。

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刑事物語 小さな目撃者@ぴあ映画生活

2017年02月21日

『セル』をトーホーシネマズ六本木6で観て、おうおうおうキングブランドしゃんふじき★★

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▲エス・キュー・ジャクソン

五つ星評価で【★★キングの豪腕炸裂】
ケータイ持ってる奴が全部亜流ゾンビになってしまう。
『キングスマン』の例のチップっぽい展開だが、
音声通話を掛けていたらという縛りがある。
ガラケーでもスマホでも、そんなに音声電話として使ってないだろうとは思うものの、
感染者が全力で使ってない人間を排除するので、一応まあトントンかと思わなくもない。
あのピーピーガーガーは携帯というよりはFAXだけど、
聞こえてくると納得してしまうのはそういう経験をみんな持ってるから。
FAXにそんなに親しんでない若い人は「あの音なに?」みたいな感覚かもしれん。

冒頭の空港大パニックから、話がいきなり始まってしまうのがいい。
あと、ゾンビもどきの生態が面白い。
でも、あのゾンビもどきが自生的な生物だとして、
あの後、一個の生物として、どう世界に浸透していくのか展望が全く見えないのが
ちょっと適当だと思う。

ジョン・キューザックとエドワート・ノートンの違いがよく分からない。
どちらかと言うと品がなさそうなのがキューザックか。吐いたゲロが酸っぱそうな方。

いつどこにいてもすぐ戦闘モードに移行できる便利なサミュエル・L・ジャクソン。
サミュエルは『キングスマン』で自分がばら撒いたチップのツケを自ら払わされるような役。

エスターちゃん、いい空気の女優になった。というか、大人になった。

前半のぶちかましはいいだけに、
それで締めるのかよというラストがブーイング大賞。
まあ、雑なのがスティーブン・キング脚本っぽい。


【銭】
トーホーシネマズ入場ポイント6回分を使って無料入場。

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セル@ぴあ映画生活

2017年02月20日

『こんぷれっくす×コンプレックス』をトリウッドで観て、正しく戸惑ったよふじき★★★

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▲訥々すぎる二人

五つ星評価で【★★★腋毛と女の子という題材は押さえとかんといかんかなと足を運んだ。えーと、うん、まあ、そうだねえ。良くも悪くも真っ当だけど、踏み外してもらいたかった気もする】
女の子と毛という題材では松井大悟監督が『スイートプールサイド』で撮ってるので、同題材かと思ったが、あっちははっきり思春期のエロ。生えてる生えてないが男女逆で、思春期の男の子が女の子の毛に対して狂うほどフェチを募らせていく。うん、それはそれで清々しいんだけどエロ。こっちは女性監督目線なので女の子自身の発毛に注視は少なげな事もあって一般的な対男性顧客に掘り下げたエロよりも「そこを掘り下げるのか」というニュアンスの機微を見る映画になった。

題材は「腋毛」だけど、その「腋毛」を真ん中においてやりとりする男女の会話の初々しさは極めて少女マンガ的である。二人の間で語られる題材は「肉体の一部」なのだが、大事なのはそこでやりとりされる一喜一憂、この表現を細かく写実的に掬い取るのが少女マンガ的(女性的)だ。そして、彼女の対象に対する接し方は盲目的に突っ走る事はなく、案外冷静だ。
少年マンガ(男性的)は違う。エロならエロで心のやり取りとかはすっ飛ばして一直線だ。ためらう事よりも関係性を先に進める事の方が大事なのだ。

なので、この物語の中の主人公の彼女は自分の関心に自覚的でありながら、それを楯に取って男の子を暴力的に一方的に好いたりはしない。それは女の子がスイーツに関心を向けるのと同じくらいの好奇心なのではないか。スイーツは好きでも、好きが色々ある中の一個である。
なのに、男の子の方は、「自分の身体に興味がある=自分の心にも興味がある」、泣きたいくらい全力で突っ走ろうとする。可愛いけど脱輪する事が分かってる電車を見てるみたいで切ない(それは私が野郎だから)。

プレスコ方式(声の先取り)で取った朴訥な少年少女のぎこちない発声が、逆にエロくて可愛い。それは私が野郎だから、エロく考えたい時は全力でエロく考えるから。
難儀やなあ、野郎って。
そういう難儀な野郎の第一歩勘違いとして、男の子には女の子の発毛した脇を5時間くらい「ねぶる」とかさせてあげたい。させてあげた時点で、話は終わってしまうけど。

主役の男の子女の子は朴訥なのをオーディションで浚ってきた風な事を監督が舞台挨拶で言っていて、その期待を裏切らない、いい意味での訥々とした声だった。
三人目の中学生は春名風花、あのツイッターで物凄く正しい事を言うハルカゼちゃんじゃん。主人公に対比される普通の女の子役を凄く安定感がある声で演じている。プロだからな、この子は。

監督が舞台挨拶で、新海監督が映画を見に来て褒めたけど、それが自分が思ったような大騒ぎの動員には結びつかなかったと言っていたが、私か最初にトリウッドで新海監督の『星のこえ』を見た時も割りかし入りはポツポツだった訳なので最初はそういうもんじゃないかしら。

あれか、新海監督みたいに宇宙で行くか。
「腋毛×宇宙」
あー、まったくわかんねー。


【銭】
番組価格900円均一。

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こんぷれっくす×コンプレックス|映画情報のぴあ映画生活
▼関連記事。
スイートプールサイド@死屍累々映画日記

2017年02月19日

『マグニフィセント7』を109シネマズ木場4で観て、好きになりたかったのにふじき★★

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▲7人

五つ星評価で【★★出来れば好きになりたかった】
『七人の侍』は偉大なる傑作だし、
『荒野の七人』はクリーンヒットな佳作だと思ってる。
そいで、今回のはちょっと前に『七人の侍』を見直してしまったのがいけなかった。あんな面白いのを見てしまうと、やはり通り一遍の物語では対抗できない。

もっともあかんと思ったのは七人のガンマンは外見的な個性はありつつも、内面的な個性が今一つよう分からんかった事だ。この点、原典は逆。侍たちは似たり寄ったりの面々なのだが、その活躍や行動で自分達の存在を立てていく。
侍の陣容は参謀、参謀の昔からの忠臣、参謀を見初めた参謀と同じ実力を持った副参謀、剃刀のような剣客、明るい薪割り武士、若者、荒くれ者。
ガンマンの陣容は(宣伝文句によると)賞金稼ぎ、ギャンブラー、スナイパー、暗殺者、流れ者、ハンター、戦士。いや、このキャッチフレーズでは違いが明確に浮かばない。
言い換えると、賞金稼ぎの黒人、酔っぱらいの荒くれ者、黒人の昔の仲間とその相棒、メキシコ人の悪漢、田舎者デブ狩人、インディアンの無口な若者。内面より外観が多いな。そして、その外観に基づく個性があまり見えてこない。

原典の七人は七人に限らずお人好しだ。日本人ってお人好しが多いのだ。だから、悪態を付く駕籠かき同様、百姓に肩入れせずにはいれない。理屈的にはバカな事だ。でも、情がその理屈を捩じ伏せる。そういう七人だった。

ガンマン達は何でこの作戦に志願したのかがよく分からん陣容だ。黒人の賞金稼ぎは直接、被害者を見てるからまあ、いいとしよう。彼の昔からの仲間とその相棒もまあ、黒人を知ってる仲だからギリよしとしよう。酔っぱらいの荒くれ者(ギャンブラー)、こいつは分からん。酒場に酔っぱらいなど転がってるだろうし、彼の態度が黒人の行動に心酔したようにも見えない。単に後ろを付いてくる酔っぱらいって逆にイヤだろう(たまたま腕が良かったからプラマイゼロだけど)。普通に考えたら、この酔っぱらいは黒人を見初めたホモでしかない。メキシコ人の悪漢は全く彼が行動を共にする理由が分からないし、狩人も何となく、にしか見えない。何だ洗脳か。インディアンは神の啓示だからオカルトである。それはまあ、逆にありか。
彼等は烏合の寄せ集め集団であるが、彼等同士の関係や彼等と町人の関係もよく描かれていない。最近は黒人のガンマンも描かれるようになったが、メル・ブルックスの西部劇コメディー『ブレージング・サドル』で黒人の保安官が赴任地でいきなり縛り首にあったように、黒人が根差していない土地ではうさんくさくて信用されづらいだろう。ぱっと見町人に黒人の姿は見えなかった。そういう所で反対派の彼等に近づく賞金稼ぎの黒人、普通に考えたらそいつは支配者側のスパイだ。何故すんなり信用してしまうのか、よく分からない。だって黒人は侍の参謀のような人徳者にも見えないんだもの。酔っぱらいは私の中では普通にダメ人間だし、メキシコ人や、インディアンなんて通常だったら町人に仇名す存在だろう。こんな、いつ裏切るか分からない奴らを寄せ集めて戦えるのか。
とりあえずなし崩し的に戦ってしまうのだが、よく分からないのは村の備蓄を守るという理由のある侍と違って、ガンマン達は何を目的に戦っているのかがよく分からない。町人を殺させない為であるなら失敗してるし、悪党を壊滅させる為なら、そういう消耗戦に乗り込んでいく悪党がバカすぎる。そんなの親分は避暑地でクータラして、下っ端だけ戦わせて相殺させて全滅させればいいのだ。わざわざ殺されにノコノコやってこなくていい。刀と違って、銃は遠方から一発でも当たれば流れ弾でも死亡する。そんな所に一番いい標的がネギしよった鴨になって挨拶しなくていいだろう。単に近寄らず逃げとけばいいじゃん。金持ち喧嘩せずだよ。

みたいな流れでガン・アクションはいいんだけど、全体の構成がガン・アクションを単に成立させるためにお膳立てされたように見えて乗れなかった。

うん、あのガトリングガンは大好きよ、本当。


【銭】
109シネマズのポイント6ポイントを使って無料入場。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
マグニフィセント・セブン@ぴあ映画生活
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マグニフィセント・セブン@ペパーミントの魔術師
マグニフィセント・セブン@徒然なるままに
マグニフィセント・セブン@だらだら無気力ブログ
マグニフィセント・セブン@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

PS リメイクのリメイクでもう一回江戸時代に戻って。
 温泉の採掘権利を争う『髷に銭湯7』はどうだ!
PS2 いいないいな人間

▲マグニフィセント7善玉の人間感覚。

2017年02月18日

『青鬼 THE ANIMATION』を東宝シネマズ新宿1で再見して、見るべき部分がラストに結集だふじき★★★

五つ星評価で【★★★ラスト5分を再確認】
基本的に、大した作品ではない。それは覆されなかった。
でも、引っかかる物があってもう一回見に行った。

何で、こう退屈なのだろうか。
惨劇が始まるまでが長い。ラストの伏線回収のために餌をまき散らしてる状態だが、民研の会話のみで行われるこのパートがキャラクターの説明も兼ねるためか、冗長でダイナミックさに欠ける。話してるだけだから、よっぽど特殊な演出をしない限りダイナミックさは生まれようもないのだが、もう、ただひたすら平坦。民研のキャラ5人はそれぞれに類型的でつまらないのだが、彼らと対をなす正体不明の三年生・立花が正体不明で接点もないのにただ嫌われているという理不尽。

青鬼の見た目はゲーム仕様まんま(ゲームやっとらへんけど)。
青鬼の見た目より、血のギミック演出等をしっかりしてる感じ。
ある意味「死」に対して、とても公平なのだが、惨殺シーンは殺される側が誰であるかに関わらず、非感情的に物のように殺す。殺す側の論理に従って殺していると言っていいだろう。
それはとてもリアルである。ただ、殺される側視点で考えると、会話シーンで不必要に濃いキャラの関係性をうたっていたにもかかわらず、誰が殺されても「誰かが殺された」という風にしか認識しないよう話を作りこんでしまったのは失敗に違いない。
「あの誰々君が好きだった誰々さんが殺された」というロジックは全く採用されず、「ともかく殺されてるのは誰々さんで、次は自分かもしれない」という恐怖心のみで全員が行動してしまう。リアルではあるけど、みんな青鬼以上にゆるふわで鬼畜じゃないか?

そして怒涛のように一気に流れ落ちるエンディング。これがやはり気持ちいい。
至高の絶望感が浸れてしまってたまらない。

割とどうでもいいゲーム「青鬼」を使って、元のゲームとは異なる世界観を「こっちの方が上等だろう」と叩き付けたヤンチャ振りも元がグダグダだから全然良いと思う(『Wの悲劇』かよ!)。


【銭】
番組特別価格1200円均一。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
青鬼 THE ANIMATION@ぴあ映画生活
▼関連記事。
青鬼@死屍累々映画日記
青鬼ver2.0@死屍累々映画日記
青鬼 THE ANIMATION(一回目)@死屍累々映画日記

PS 東宝さんがシネコンの全力をあげて推してるのはわかるけど、
 「青鬼」のお客に「La La Land」の予告を見せなくてもいいんじゃないかと思う。

2017年02月16日

マクドナルド「チキンタルタ」

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▲マクドナルドからいただいてきた画像。いや、こんな最適解には巡りあえまい。

チキンタッタ + タルタルソース = チキンタルタ。

ごくごく普通の解釈で

タルタルソース ≒ マヨネーズ(玉子+酢+油) なのだからして、

親子丼構成要素に「酢」を加えたような物である。

「酢」だけ集中して飲み干したりはしないけど(少なくとも私はしない)、
オシャレな「酢飲料」みたいなのも、ごくごく希に売ってるので(買わんが)、
これらは、元からそんなに許されないビックリした組み合わせではない。

なので、味も予想の範囲を越えるような事はなかった。
ただ、この後「タルタ」という「商品要素名」を作ってしまった事で
マクドナルドは禁断の一歩を踏み出してしまった気がする。

例えば
「てりやきタルタ」
「グラタンコロッケたるた」
「月見タルタ」
嘘みたいにどれも全く違和感ない。
チーズの代わりくらい使い出がある。
でも、マヨ(≒)の味って他を凌駕してしまうから、
マクドナルドに行って常にマヨの味、食ってるような状態になりそう。
まあ、いいのか。元々、味で行く訳でも、健康で行く訳でもない店なのだから。

・・・何でマクドナルドに行くんだろう(でっかい宿題だな、それは)。
、、、、そこにマクドナルドがあるから(いやいやいやいや、それではないな)。
それは「山」に申し訳ない。「マクドナルド」には申し訳なくない。

2017年02月15日

『めぐりあう日』『アスファルト』をギンレイホールで観て、全くフランス人って奴はふじき★★★,★★

おフランス映画二本立て、で良いのかな?

◆『めぐりあう日』
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▲美しい方はより美しく、そうでない方は、それなりに映ります。

五つ星評価で【★★★とことん主人公に共感できない】
産みの親を探す主人公。
彼女自身も子持ちであり、この産みの親を探す旅のために
彼女の息子と父親の別居を余儀なくする。
まあ、それは百歩譲って良いにしても、
彼女が産みの親を探し出して、その後どうしようという部分が見えない。
探し出しさえすれば感動の対面が行われ、全てが上手く行く事を信じているかのようだ。
彼女は実母との対面に漠然とした甘い飴のような幻想を抱いているようにしか見えない。
そんな漠然とした物のために、不便を強いられる夫や息子が単純に可哀想だと思う。
そして、見つかりそうになったその時、彼女はブルーになって拒絶するのだ。
ヤケのヤンパチで夫を裏切るわ、堕胎はするわ、
もう彼女が何をどうしたいのかが全く分からない。
それなりの覚悟があって探した訳じゃないのか?
その覚悟を覆すほどリアル実母のダメ加減落差がひどかったのか?
それは目標設定高すぎだろう。少女マンガじゃあるまいに。

最終的に主人公は、「めぐりあう日」を迎えるのだが、
その後どうなっていくのかは物語としては語られない。

実母のたるんだ腹や老齢故の引き締めようのない肉体が、
それなりに嫌悪感なく見れるのは、
フランスにそういう文化(老齢者の肉体の美しさを賛美する文化)があるからだろう。


◆『アスファルト』
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▲車椅子の男×夜勤看護婦

五つ星評価で【★★小品というより小物】

団地を舞台にした三つの出会いの物語。
「おしゃれ」と言うよりは
「ありえなさげだけど一個ネジが飛んでて軽くてポップ」調なお伽話。
なんか、こーゆーのも面白いと思うんですけど、
どーでしょーみたいなオズオズ感を感じて、えーと、えーと、と戸惑ってしまった。
三つの出会いは同じ団地を舞台にしているだけで、直接の接点はないのだから
別に3本の短編映画でもよかったのではないだろうか? あかん?

鍵っ子×昔の女優
車椅子の男×夜勤看護婦
移民×宇宙飛行士

眠気が勝って、どれがお気に入りと言えない状態。
まあ、車椅子かな。一番、感情が乱高下するから。


【銭】
ギンレイホール、会員証で入場。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
めぐりあう日@ぴあ映画生活
アスファルト@ぴあ映画生活

2017年02月14日

『黒執事 Book of the Atlantice』『破門 ふたりのヤクビョーガミ』をmovix亀有4,1で観て、どちらもおもろいやんふじき★★★,★★★

◆『黒執事 Book of the Atlantice』
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▲そんなんバカにしたもんでもないで。
五つ星評価で【★★★おっ意外と面白いじゃん】
原作未読。
予告編を見て、少女マンガ調の美形キャラが山ほど出てきてポーズ取るような、いわばニチアサのホスト男優いっぱいいっぱいの状態にちょっと辟易してたんだが、実際に本編を見るとそんなに不必要に美形がボコボコ出てくる訳でもなく(と言うか老齢以外の不細工はいない世界なのだが)見所もあって、そこそこ面白かったりした。
ただ顔見せで出てる感の強いWチャールズ(女王付き)とドルイット子爵(医者)なんかはいらんメンツだろう。美形悪役を隠すならイケメンの中という事でストーリー上の弾幕変わりに連れてこられてるのかもしれないが最終的なフォローも薄いし、やっぱいらんのじゃないかなー。

タイタニックにゾンビと黒執事と死神の揉め事を突っ込んだというコンセプトだが、ゾンビが話のあちこちでいつもウロウロしてるのはけっこう邪魔。確かにゾンビってモブ群衆その物で、いつでもどこでもウロウロしててしょうがない存在なのだが、場面場面で制圧してゼロクリアとかしてしまえばいいのに。

人を越える存在の悪魔(=黒執事)と同レベルの死神を複数連れてきてしまったので、ある意味、セバスチャン(=悪魔=黒執事)の優位性は頭打ちになった。だからこそ、セバスチャンが相手に記憶を読み取られるという事態にもなるし、あの記憶の描写はなくても成り立つがなかなか親切でいい出し物だった。ただ、それでも最後に一番の優位性を示すのは主人公であるセバスチャンでないといけないのではないか。そこはちょっと薄めだったと思う。ちょっと登場人物を多くし過ぎて話のバランスを失ってしまったのだろう。

話の中ではリズのエピソードが一番グッと来た。
誰もが自分にありすぎる物を嫌悪し、自分を変えたがっている。
でも、他人に見せたくない自分を晒してでも
その人を失う訳にはいかないというのは、実は恥ずかしいくらい「純愛」で、
そういうのをこういういかれた話の中心に「ドボン」と投入されるのはたまらない。
逆にその「純愛」の対極が赤髪の死神で、あーゆー五月蠅いのが跳梁跋扈してるから
リズの「純愛」が生きるのかもしれない。

葬儀屋もなかなか。抜け目のない感じの演技がすんげー声優さん上手い。

主人公サイドから見て、今回の劇場版は「引き分け」ないしは「負け」でしかない状況だが(散々苦労した挙句、首謀者を捕まえられず、ほうほうの体で辛うじて生き延びた)、シエルとリズの関係性が強まったラストを見るのは観客として全く悪くない。


◆『破門 ふたりのヤクビョーガミ』
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▲相変わらずジャニさんの映画の写真は少ない。北川景子単体の写真すらようけない。
五つ星評価で【★★★ノリ】
冷静に考えると、同日鑑賞の『黒執事』同様、これも主人公二人が詐欺師にヒドイ目に会わされて、ほうほうの体で帰ってきて、元から持っていた物を剥奪されたりもする、どちらかと言うと負け試合な話だ。その詐欺も大したコン・ゲームが展開される訳でもないのだ。それでも面白いのは『黒執事』同様、勝ち負け以外でグータラビンボー兄ちゃんの成長が見えたり、イケイケヤクザの不撓不屈が見えたり、その辺が負けムードを取り払っているからだ。そしてノリがいい。テンポがいい。すーっと進む。これが大事。

主演の二人は佐々木蔵之介と関ジャニ∞の横山裕。
横山裕なんか等身大でいつも通りだろうけど、
佐々木蔵之介はビンビンにヤクザで思ったより似あう。
いや、本当、演技がいいんだと思いますわ。

出番が少ない中、いい空気だしてるのが北川景子とキムラ緑子。これ、普通の人の役だからかな。
國村隼(ペルグリン國村(笑))、木下ほうかなんていつも通りヤクザだものなあ。
宇崎竜童なんてゴジラと戦った経歴引っ提げて今回はヤクザ。抑えみたいな役だったけど、ゴジラとタイマン張ったなんて経歴そうそう持ってないから、、、北川景子がセーラーマーズのコスプレで宇崎竜童に捕まってヒロポンとか打たれながらガンガンやられちゃうなんてムービーを涙を流しながら見たい気がする。それで借金で固められた橋本マナミとレズのAV撮らされたり。あー闇の連想が止まらん。その頃、橋本功はドッグフードの材料としてその一生を終えました、見たいな。

あっ、一見「清楚」にしか見えない佐々木蔵之介の内縁の妻役、中村ゆりは案外背中にもんもんとかしょってそう(はないにしても昔レディースの総長だった過去くらい持ってそう)。

橋本功は別に問題はないけどいつも通りだ。『家族はつらいよ』と何ら変わらない。サングラスかけてるくらいの違いだ。西田敏行でも全然OKな気がする。


【銭】
『黒執事 Book of the Atlantice』:新聞屋系のロハ券もらった。
『破門 ふたりのヤクビョーガミ』:新聞屋系のロハ券もらった。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
黒執事 Book of the Atlantice@ぴあ映画生活
破門 ふたりのヤクビョーガミ@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
黒執事 Book of the Atlantice@ペパーミントの魔術師
黒執事 Book of the Atlantice@beatitude
破門 ふたりのヤクビョーガミ@ペパーミントの魔術師
破門 ふたりのヤクビョーガミ@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
▼関連記事。
黒執事 実写版@死屍累々映画日記
黒執事 Book of Murder 上巻@死屍累々映画日記
黒執事 Book of Murder 下巻@死屍累々映画日記

2017年02月13日

『アラバマ物語』をトーホーシネマズ日本橋3で、『特別機動捜査隊』を神保町シアターで観て、超絶とアレレふじき★★★★★,★★

同日鑑賞映画を2本並べてレビュー。

◆『アラバマ物語』
五つ星評価で【★★★★★うおおおおお。映画史上の名作と言うからには毎回これくらい面白いのを持ってきてもらいたい】
旧作なれど初見。
グレゴリー・ペックのお父さん弁護士が息子と娘に黒人弁護の裁判を通じて、自分の仕事を背中で語る。まあ、なんつーか、傑作と言って間違いない。
映画は語る。正義は理想であるが、常に執行されるとは限らない。
それでも、前を向いて正義の執行を務めようとするペックの雄々しさよ。
劇中の人物に苦々しく語らせる。
「それはとても大変な事なのだけど、誰かがやらなければいけない事」をペックがやる。
そして、それをあざ笑うかのように降りかかる法律的な正義が全てではない事件の勃発。
その事件の中で、人道的な正義を貫く事を決意するペック。
これは難しい選択で、黒人裁判で黒人を迫害する立場にいる者達も、
彼等の中では彼等なりに人道的に正義を貫いている筈なのだ。
全ての条件に合う正義はないのかもしれないが、
一つ一つ納得しながら、納得させながら歩く
ペックと子供たちの姿はとても正しくてよかった(最近「正しい」が不足してる)。

ラスト近く、ホラー映画みたいな演出もあり、一つの映画で
・裁判劇
・家族映画(子供の成長)
『シザーハンズ』を思わせるファンタジー
のさんようそを味わえるお得な映画。

映画内でアメリカのハロウィン風景がちょっとだけ描かれるが、
小学生低学年女子の仮装が「ハム」。
自分で仮装しておいて、「こんな恥ずかしい仮装」とか愚痴ってるのがおもろい
(愚痴るには愚痴るなりの理由があるのだが)。

この映画を見てハムに欲情するようになった変態がいたら、
それはそれでギリOK(いやいやいやいや)。

原題は『To Kill a Mockingbird(マネシツグミを殺すこと)』
何故、この題なのかは映画を見れば分かるし、それでは客の誘導が難しいのも分かるが、
『アラバマ物語』という邦題は何も表わしてなく、ちょっと最低ランクだと思う。


◆『特別機動捜査隊』
五つ星評価で【★★菊池俊輔の音楽がキャバレーチックでステキだが、まあ、それくらいかな】
特集「あの時代の刑事」から1プログラム。
旧作なれど初見。
TVの「特別機動捜査隊」を見てなかったから、あまり感慨深くないのはこっちの事情。ただTV版とはキャストが異なる『ショムニ』状態との事。
千葉真一が出てるけど、他の刑事と走り回ってるだけで、特別なアクションはなし。
冒頭セーラー服の娘がD51に日暮里近辺で轢殺される。直接の轢殺シーンはなく、モンタージュでそう伺わせるだけだが、あの力強い蒸気機関車にバラバラにされるうら若き女体を思うと(*´Д`)ハァハァ あっ、特別な理由はないのだが、足が不自由な美人女優が出てきて(*´Д`)ハァハァ。
D51に轢かれるのは田村雪枝。ちょっと若さを感じない古いセーラー服だった。
足が不自由な美人は中原ひとみ。彼女の方がセーラー服が合いそうだ。
「特別機動捜査隊」があっちこっちに行っては事情聴取をして、連鎖反応的まラッキーで犯人にまでたどり着く。なんか選択肢の少ないロールプレイングゲームみたい。
悪役の浜田寅彦が晩年同様悪役なのだが、シュンとしてて流石に若い。


【銭】
『アラバマ物語』:午前10時の映画祭料金1100円。
『特別機動捜査隊』:神保町シアター一般入場料金1200円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
アラバマ物語@ぴあ映画生活
特別機動捜査隊@ぴあ映画生活